JP6606894B2 - エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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得られた硬化剤分散液をエポキシ樹脂と混合し、エポキシ樹脂組成物を得る工程
を含む、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
[2] ビーズミルによって湿式粉砕を行う前記[1]に記載の製造方法。
[3] 湿式粉砕によって得られた硬化剤分散液中の固体硬化剤のZ平均粒子径が10〜1,000nmである前記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4] 得られたエポキシ樹脂組成物から有機溶剤の一部または全部を除去する工程をさらに含む前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
[5] 有機溶剤の除去を減圧下で行う前記[4]に記載の製造方法。
[6] 得られたエポキシ樹脂組成物に機械的せん断をかけて混練する工程をさらに含む前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の製造方法。
[7] 固体硬化剤が、潜在性硬化剤である前記[1]〜[6]のいずれか一つに記載の製造方法。
[8] 潜在性硬化剤が、アミン系潜在性硬化剤、ウレア化合物、ジシアンジアミドおよびヒドラジド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[7]に記載の製造方法。
[9] 潜在性硬化剤が、3級アミン−アダクト潜在性硬化剤およびイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[7]または[8]に記載の製造方法。
[10] 有機溶剤が、炭化水素系溶剤およびエステル系溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[1]〜[9]のいずれか一つに記載の製造方法。
[11] 分散剤が、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤およびウレタン系分散剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[1]〜[10]のいずれか一つに記載の製造方法。
[12] 分散剤が、(i)1分子あたり2〜1,800個の第1級および/または第2級アミノ基を有するポリアミンと(ii)ポリエステルとの反応により生成したポリエステル変性ポリアミンである前記[1]〜[11]のいずれか一つに記載の製造方法。
[13] 得られたエポキシ樹脂組成物に、エポキシ樹脂を混合する工程をさらに含む前記[1]〜[12]のいずれか一つに記載の製造方法。
[14] 前記[1]〜[13]のいずれか一つに記載の製造方法によって得られたエポキシ樹脂組成物。
[15] 固体硬化剤が分散しているエポキシ樹脂組成物であって、マイクロスライドグラスに厚さ16μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムをマイクロスライドグラスの周囲から4mmの幅でスペーサーとして挟み込み、マイクロスライドグラスの中心部に前記エポキシ樹脂組成物を10mg置き、その上にカバーグラスを被せた後、100gの分銅を置いて試料を作製し、前記試料を光学顕微鏡により40倍の倍率で観察した際の90μm×90μmの視野に存在する長径5μm以上の固形物の個数が50以下であるエポキシ樹脂組成物。
(1)固体硬化剤
本発明で使用する固体硬化剤とは、大気圧下の25℃の条件で固体状である硬化剤を意味する。固体硬化剤に特に限定は無く、エポキシ樹脂組成物の分野で公知のものを使用することができる。固体硬化剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、1
−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(
2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロ
キシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ
−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン等が挙げられる。
本発明は、有機溶剤(分散媒)中の固体分散剤の湿式粉砕の際に、分散液の増粘等を防止するために、分散剤を使用することを特徴とする。分散剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。分散剤としては、例えば、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤およびウレタン系分散剤等が挙げられる。これらはいずれも、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中で、ポリエステル系分散剤が好ましい。
好ましくは、ポリアミンは、下記式(1)で表される繰り返し単位を含有するポリエチレンイミンおよび、式(2)で表される繰り返し単位を含有するポリアリルアミンから選ばれる。
本発明では、固体硬化剤の湿式粉砕のための分散媒として、有機溶剤を使用する。有機溶剤としては、分散剤を使用することによって得られる分散液が増粘せずに固体硬化剤を湿式粉砕することができ、且つ湿式粉砕後に混合するエポキシ樹脂に悪影響を及ぼさないものであれば、特に限定無く使用することができる。有機溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
湿式粉砕に使用する機器としては、例えば、ビーズミル、アトライタ等の公知の機器を使用することができる。中でも、ビーズミルを使用することが好ましい。
(1)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられる。
硬化剤分散液と、エポキシ樹脂との混合方法に特に限定はなく、公知の機器を使用して行えばよい。
上記混合によって得られた有機溶剤を含有するエポキシ樹脂組成物は、そのまま樹脂ワニスとして使用することができる。また、必要に応じて、有機溶剤の一部または全部を得られたエポキシ樹脂組成物から除去してもよい。
エポキシ樹脂組成物中の固体硬化剤をより一層良好に分散させるために、上述の方法で得られたエポキシ樹脂組成物(特に、一部または全部の溶剤を除去したエポキシ樹脂組成物)を混練することが好ましい。混練機としてはせん断をかけて行う混練装置、例えば、ロールミル(例えば、3本ロールミル)、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等が挙げられる。これらの中で、粒子の分散能力の高さから、ロールミルが好ましい。エポキシ樹脂と固体硬化剤との反応を防止するために、混練温度は、好ましくは1〜100℃であり、より好ましくは3〜80℃である。
上述の方法で得られたエポキシ樹脂組成物に、さらにエポキシ樹脂を混合してもよい。このような態様としては、例えば、上述の方法で固体硬化剤の含有量が高いエポキシ樹脂組成物をマスターバッチとして製造し、該マスターバッチとエポキシ樹脂とを混合する態様が挙げられる。この態様で使用するエポキシ樹脂、マスターバッチとエポキシ樹脂との混合、およびその後の混練の説明は、上述したものと同じである。
本発明の製造方法の一態様を示すフロー図を、図1に記載する。図1に記載するようにして得られたエポキシ樹脂組成物に、さらにエポキシ樹脂を混合してもよい。
本発明は、上述の製造方法によって得られたエポキシ樹脂組成物を提供する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、微細な固体硬化剤が良好に分散しており、狭い間隙にも含浸させることができるため、例えば、接着剤や炭素繊維等との複合材料を製造するために有用である。
なお、以下に記載の「%」および「部」は、特段の記載が無い限り、それぞれ「重量%」および「重量部」を意味する。
キシレン(純正化学株式会社製、純正一級)
12−ヒドロキシステアリン酸(純正化学株式会社製)
テトラブチルチタネート(東京化成工業株式会社製)
グリコール酸(純正化学株式会社製、特級)
ε−カプロラクトン(純正化学株式会社製、特級)
ポリアリルアミン「PAA−01」(ニットーボーメディカル株式会社製、ポリアリルアミン15%水溶液、平均分子量1,600、1分子あたりの第1級および/または第2級アミノ基の数:約53)
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂「JER828EL」(三菱化学株式会社製、エポキシ当量184〜194g/eq)
潜在性硬化剤「アミキュアMY−24J」(味の素ファインテクノ株式会社製、3級アミン−アダクト潜在性硬化剤)
潜在性硬化剤「アミキュアMY−24」(味の素ファインテクノ株式会社製、3級アミン−アダクト潜在性硬化剤)
潜在性硬化剤「アミキュアPN−23」(味の素ファインテクノ株式会社製、イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤)
潜在性硬化剤「U−CAT3512T」(サンアプロ株式会社製、芳香族ジメチルウレア化合物)
潜在性硬化剤:ジシアンジアミド(日本カーバイド工業株式会社製ジシアンジアミドをジェットミルによって3μmに粉砕したもの)
炭化水素系溶剤「IPソルベント1016」(出光興産株式会社製、合成イソパラフィン系炭化水素、C6−9イソパラフィン)
炭化水素系溶剤:シクロヘキサン(純正化学株式会社製、純正一級)
エステル系溶剤:酢酸ブチル(純正化学株式会社製、純正一級)
ポリエステル系分散剤「アジスパーPB822」(味の素ファインテクノ株式会社製)
(1)ポリエステルPE−1の合成
温度計、攪拌機、窒素導入口、還流管、水分離器および減圧口を備えた反応フラスコ中に、12−ヒドロキシステアリン酸300.5部、テトラブチルチタネート1.5部を仕込み、窒素気流下、200℃まで4時間かけて昇温した。混合物を、さらに200℃で5時間加熱し、加熱反応中に生じた水を留去し、次いで混合物を室温まで冷却して、反応物(「ポリエステルPE−1」と称する)を得た。ポリエステルPE−1の酸価は47.4mgKOH/g、酸価から計算した分子量は1,180であった。
温度計、攪拌機、窒素導入口、還流管および水分離器、減圧口を備えた反応フラスコ内に、キシレン150部、ポリアリルアミン「PAA−01」(133.3部)と、上記(1)で得たポリエステルPE−1(140部)と、上記(2)で得たポリエステルPE−2(191.7部)とを100℃で混合し、キシレンと、反応で発生した水を留去しながら、混合物を160℃で5時間加熱して、反応を行った後、室温まで冷却して、ポリエステル系分散剤SB003を得た。ゲル浸透クロマトグラフ法(装置:Shodex GPC-101、カラム:Shodex LF-G + Shodex KF800RH、昭和電工株式会社製)によって測定したポリエステル系分散剤SB003の重量平均分子量は19,800であった。
(1)硬化剤分散液の調製
表1に示す量にて、有機溶剤に分散剤を溶解させた後、そこに硬化剤を添加し、超音波分散機を使用して5分間予備分散を行って、予備分散液を調製した。ビーズミル(ビューラー社製「K8ミル」)の粉砕室に、得られた予備分散液を充填し、さらにジルコニアビーズを粉砕室の有効体積の約60体積%となるように充填し、チラー水で冷却しながら、表1に示す撹拌動力となるように回転軸の回転数を調整しながら、表1に示した条件にて、硬化剤のZ平均粒子径が1μmより小さくなるまで、分散液を粉砕室に繰り返しパスして粉砕を行い、調製例1〜3の硬化剤分散液を得た。
調製例1〜3の硬化剤分散液中の硬化剤のZ平均粒子径を、粒度分布測定装置(マルバーンインスツルメント社製「ゼータサイザーナノZSP」)を用いて測定した。測定のための分散媒溶液として、分散液と同じ有機溶剤および分散剤を使用した。結果を表1に示す。
調製例1〜3の硬化剤分散液と、エポキシ樹脂とを、表2に示す量でプラスチック容器に秤り取り、これらを自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製「AR−250あわとり錬太郎」)を用いて室温にて1分間撹拌した。得られたエポキシ樹脂組成物を500mLのナスフラスコに移し替え、ウォーターバスで40〜80℃に加熱しながらロータリーエバポレーターを用いて残留溶剤量が5%以下となるまで脱溶剤を行い、脱溶剤したエポキシ樹脂組成物を3本ロールミルに3回パスして混練して(混練温度25℃)、実施例1〜3のエポキシ樹脂組成物を得た。なお、実施例1のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するアミキュアMY−24Jの量が10部となるように、実施例2のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するU−CAT3512Tの量が10部となるように、実施例3のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するジシアンジアミドの量が30部となるように、成分量を調整した。
実施例1〜3のエポキシ樹脂組成物と、エポキシ樹脂とを、表3に示す量でプラスチック容器に秤り取り、これらを真空式自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製「ARV−310あわとり錬太郎」)を用いて室温にて2分間撹拌し、次いで3本ロールミルを3回パスして混練して(混練温度25℃)、実施例4〜6のエポキシ樹脂組成物を得た。なお、実施例4のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するジシアンジアミドの量が10部となるように、実施例5のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するアミキュアMY−24Jの量が5部であり、且つジシアンジアミドの量が8部となるように、実施例6のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂100部に対するU−CAT3512Tの量が5部であり、且つジシアンジアミドの量が8部となるように、成分量を調整した。
(1)エポキシ樹脂組成物の製造
硬化剤分散液を使用せずに、硬化剤とエポキシ樹脂とを直接混合して、エポキシ樹脂組成物を製造した。詳しくは、エポキシ樹脂、硬化剤および分散剤を、表4に示す量でプラスチック容器に秤り取り、これらを真空式自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製「ARV−310あわとり錬太郎」)を用いて室温にて2分間撹拌し、次いで3本ロールミルを3回パスして混練して(混練温度25℃)、エポキシ樹脂組成物を得た。
比較例で使用した硬化剤の平均粒子径(体積基準)を、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製SALD−2200)を用いて測定した。分散媒溶液として、アミキュアの測定ではポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリレート溶液を、U−CAT3512Tおよびジシアンジアミドの測定ではポリエステル系分散剤SB003のシクロヘキサン溶液を用いた。表4の各硬化剤の名称の下に、測定した平均粒子径の結果を記載する。
(1)エポキシ樹脂組成物中の粒子数の測定
マイクロスライドグラス(松浪硝子工業株式会社製「S7213」)に厚さ16μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを、マイクロスライドグラスの周囲から4mmの幅でスペーサーとして挟み込み、マイクロスライドグラスの中心部に、スパチュラで表5に示すエポキシ樹脂組成物を10mg置き、その上にカバーグラスを被せた後、100gの分銅を置き該組成物をマイクロスライドグラスとカバーグラスの隙間に広げた。カバーグラスの上から観察対象範囲の上部に行き渡るように水滴を被せ、微分干渉顕微鏡(オリンパス株式会社製「BX51WI」、共焦点ユニット:FluoView300、対物レンズ:LUMPlanFL−N−40XW、40倍水浸対物レンズ使用、光源(488nm):MellesGriot社製アルゴンレーザー)を用いて、視野が90×90μmとなるように写真撮影した。得られた写真を二次元画像解析ソフトウエア(三谷商事株式会社製、WinROOF Ver7.0)を用いて、エポキシ樹脂組成物中に存在する粒子の長径を測定し、写真(90×90μm)中の長径が2μm以上の粒子数および長径が5μm以上の粒子数を求めた。結果を表5に示す。
軟鋼板(JIS G 3141 SPCC−SD,ダル、寸法:100×25×1.6mm)の表面をアセトンで拭き、接着面をベルトサンダーで研磨して、研磨した接着面を再度アセトンで拭いた。軟鋼板の端から12.5mmの幅に、表6に示すエポキシ樹脂組成物を塗布した後、塗布したエポキシ樹脂組成物を挟むようにして軟鋼板を貼り合わせ、張り合わせた2枚の軟鋼板をクリップで固定した。これらをオーブンにて100℃および1時間の条件で加熱して、エポキシ樹脂組成物を硬化させた。得られた試験片(硬化物で接着された軟鋼板)を用いて、硬化物の引張せん断接着強さをテンシロン万能試験機(TOYO BALDWIN社製UTM−5T)で測定した(温度25℃、湿度40%、引張速度5mm/min)。結果を表6に示す。
表6に示すエポキシ樹脂組成物をポリイミドフィルム上に塗布し、これらを加熱オーブンにて100℃または120℃および1時間の条件で加熱して、厚さ200μmの硬化物フィルムを得た。得られた硬化物フィルムをダンベル型に打ち抜き、テンシロン万能試験機(TOYO BALDWIN社製RTM−500)を用いて引張試験を行い、その破断点応力を測定した(温度25℃、湿度40%、引張速度5mm/min)。結果を表6に示す。
Claims (12)
- 分散剤を含む有機溶剤中で潜在性硬化剤を湿式粉砕し、硬化剤分散液を得る工程、
得られた硬化剤分散液をエポキシ樹脂と混合し、エポキシ樹脂組成物を得る工程、および
得られたエポキシ樹脂組成物に機械的せん断をかけて混練する工程
を含み、
潜在性硬化剤が、アミン系潜在性硬化剤、ウレア化合物、ジシアンジアミドおよびヒドラジド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一つであるエポキシ樹脂組成物の製造方法。 - ビーズミルによって湿式粉砕を行う請求項1に記載の製造方法。
- 湿式粉砕によって得られた硬化剤分散液中の潜在性硬化剤のZ平均粒子径が10〜1,000nmである請求項1または2に記載の製造方法。
- 得られたエポキシ樹脂組成物から有機溶剤の一部または全部を除去する工程をさらに含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 有機溶剤の除去を減圧下で行う請求項4に記載の製造方法。
- 潜在性硬化剤が、3級アミン−アダクト潜在性硬化剤およびイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 有機溶剤が、炭化水素系溶剤およびエステル系溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
- 分散剤が、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤およびウレタン系分散剤からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 分散剤が、(i)1分子あたり2〜1,800個の第1級および/または第2級アミノ基を有するポリアミンと(ii)ポリエステルとの反応により生成したポリエステル変性ポリアミンである請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 得られたエポキシ樹脂組成物に、エポキシ樹脂を混合する工程をさらに含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 潜在性硬化剤が分散しているエポキシ樹脂組成物であって、
マイクロスライドグラスに厚さ16μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムをマイクロスライドグラスの周囲から4mmの幅でスペーサーとして挟み込み、マイクロスライドグラスの中心部に前記エポキシ樹脂組成物を10mg置き、その上にカバーグラスを被せた後、100gの分銅を置いて試料を作製し、前記試料を光学顕微鏡により40倍の倍率で観察した際の90μm×90μmの視野に存在する長径5μm以上の固形物の個数が50以下であり、且つ
潜在性硬化剤が、3級アミン−アダクト潜在性硬化剤およびイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一つであるエポキシ樹脂組成物。 - 潜在性硬化剤および分散剤を含有し、潜在性硬化剤が分散しているエポキシ樹脂組成物であって、
マイクロスライドグラスに厚さ16μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムをマイクロスライドグラスの周囲から4mmの幅でスペーサーとして挟み込み、マイクロスライドグラスの中心部に前記エポキシ樹脂組成物を10mg置き、その上にカバーグラスを被せた後、100gの分銅を置いて試料を作製し、前記試料を光学顕微鏡により40倍の倍率で観察した際の90μm×90μmの視野に存在する長径5μm以上の固形物の個数が50以下であり、
潜在性硬化剤が、アミン系潜在性硬化剤、ウレア化合物、ジシアンジアミドおよびヒドラジド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一つであり、且つ
分散剤が、(i)1分子あたり2〜1,800個の第1級および/または第2級アミノ基を有するポリアミンと(ii)ポリエステルとの反応により生成したポリエステル変性ポリアミンであるエポキシ樹脂組成物。
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