JP6606800B2 - 偏光情報を利用した光干渉断層計 - Google Patents

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Description

本発明は、光コヒーレンストモグラフィーにより、光断層画像撮影する装置に関し、特に、偏光感受型光コヒーレンストモグラフィーによる計測データの高精度化のための補正処理を備えた光断層画像撮影する装置に関する。
光コヒーレンストモグラフィー(OCT)は、非侵襲、非接触で測定できることから、眼科における生体組織の高解像度な断層画像を取得する手段として広く使用されている方法である。
光コヒーレンストモグラフィー(OCT)においては、タイムドメイン方式と呼ばれる、ミラーを動かして参照光の光路長を機械的に変化させながら断層画像取得を行うタイムドメインOCTと、フーリエドメイン方式と呼ばれる、分光器を用いてスペクトル情報を検出し断層画像取得を行うスペクトルドメインOCT、もしくは、波長走査光源を用いてスペクトル干渉信号を検出し断層画像取得を行う光周波数掃引OCTとがある。
偏光状態を変化させる複屈折は分子が一定方向に配列する組織において生じる。眼底における網膜では網膜神経繊維層、網膜色素上皮層、血管壁、強膜、篩状板に強い複屈折性が存在する。機能性OCTの一つである偏光感受型OCT(PS−OCT)は、この複屈折性の断層化によるこれら組織の可視化のため、近年、さまざまな偏光感受型OCTの開発が試みられている。
偏光感受型OCT(PS−OCT)は、サンプルを観察する測定光に円偏光或いは偏光変調した光を用い、干渉光を2つの直交する直線偏光として検出する構成をとる。
特許文献1には、偏光感受型OCT(PS−OCT)の1例が開示されている。そこには、Bスキャンと同時に(同期して)光源からの偏光ビーム(偏光子により直線的に偏光されたビーム)をEO変調器(偏光変調器、電気光学変調器)によって連続的に変調し、この連続的に偏光を変調した偏光ビームを分けて、一方をサンプルに照射し、その反射光を得ると共に、他方を参照光として、両者のスペクトル干渉によりOCT計測を行い、このスペクトル干渉成分のうち、垂直偏光成分と水平偏光成分を同時に2つの光検出器で測定することにより、サンプルの偏光特性を表すジョーン行列を得ることが開示されている。
特許文献2には、偏光感受型光コヒーレンストモグラフィーで計測したリターデーションについての位相差の分布に対して、モンテカルロシミュレーションでノイズの特性を解析することによって得られた分布変換関数を用いて対称な位相差の分布のデータに変換することにより、系統的な誤差を除去し、ノイズに埋もれた真の位相量を推測し、偏光感受型光コヒーレンストモグラフィーによる画像をより鮮明に補正する方法が開示されている。
特許第4344829号公報 特開2013−019773号公報
特許文献2のように、偏光感受型OCTで取得されるジョーンズ行列の各要素のリターデーションについての位相差の分布を推定することにより、ジョーンズ行列の各要素は適切に補正され、良好な定量解析が可能になる。
しかしながら、特許文献2に開示された方法は、0〜πまでの複数の位相量それぞれについての分布から成る複数の位相差の分布のセットを、異なるESNR毎に複数のセット作成し記憶装置に記憶させ、モンテカルロシミュレーションを用いて真の位相量を推測するものである。
つまり、膨大な数の分布セットを予め記憶しておく必要があり、そして、それら膨大な分布セットを用いてシミュレーションを実施することから、解析処理に膨大な時間が掛かってしまい、特に診断装置に適用される場合は実用的ではないという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するため、量子力学に用いられる密度関数に着目し、その中の波動関数の存在確率をジョーンズ行列の各要素の位相差の分布を推定するための複屈折の出現確率として類推した極めて斬新な手法を採用することにより、取得したジョーンズ行列の各要素の位相差の分布を含む偏光特性の推定を極めて短時間で実現し、良好な被検物の複屈折の定量解析を実施可能な光干渉断層計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、被検物の偏光特性を表すジョーンズ行列を取得する偏光感受型OCT(PS−OCT)であって、ジョーンズ行列をベクトル化した後、拡張した行列に変換する行列拡張ステップと、拡張した行列を固有値分解して固有値と固有ベクトルを求める固有値分解ステップと、拡張された行列の固有値と固有ベクトルに基づいて取得したジョーンズ行列の固有値と固有ベクトルから被検物の偏光特性を推定する被検物偏光特性推定ステップを備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載の光干渉断層計であって、被検物偏光特性推定ステップは、拡張された行列の固有値と固有ベクトルに基づいて得られたジョーンズ行列の固有値と固有ベクトルから被検物の複屈折位相差又は/及びディアテニュエーション(複減衰量)又は/及び複屈折の光学軸を推定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明は、請求項1又は2に記載の光干渉断層計であって、行列拡張ステップにおいてジョーンズ行列のベクトル化は、パウリ行列や辞書式順序行列などの完備な基底を用いることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の光干渉断層計であって、行列拡張ステップは、ベクトル化したジョーンズ行列を4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列に拡張することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明は、請求項4に記載の光干渉断層計であって、固有値分解ステップは、4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列に拡張した行列を対角化して固有値展開することを特徴とする。
本発明に係る補正処理は、Cloude-Pottier分解に基づいて実施される。
つまり、取得された被検物の偏光特性を表すジョーンズ行列を、例えば、パウリ行列や辞書式順序行列などの完備な基底を用いてベクトル化する。そして、ベクトル化した後、例えば、4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列に拡張する。拡張した4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列を、対角化して固有値展開して、固有値及び固有値ベクトルを求める。ここで、求めた固有値から疑似確率を求めることができる。
そして、求めた疑似確率と固有値ベクトルから被検物の複屈折位相差やディアテニュエーション(複減衰量)、複屈折の光学軸など偏光特性の期待値を推定することができるのである。
また、上記目的を達成するために、本発明は、被検物の偏光特性を表すジョーンズ行列を取得する偏光感受型OCT(PS−OCT)であって、ジョーンズ行列をベクトル化した後、拡張した行列に変換する行列拡張ステップと、拡張した行列を固有値分解して固有値と固有ベクトルを求める固有値分解ステップと、拡張した行列の固有値から被検物の偏光特性の乱雑さを表すフォンノイマンエントロピーを求める被検物偏光特性乱雑さ推定ステップを備えたことを特徴とする。
請求項1から5に係る手法に限定されるものではなく、フォンノイマンエントロピーも採用可能である。例えば対象物がある空間内で持つ複屈折の乱雑さなどをフォンノイマンエントロピーを用いて求めることができる。
本発明によれば、上述のような斬新な手法を用いて取得したジョーンズ行列の各要素における位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求めることにより、極めて短時間で、良好な被検物の複屈折の定量解析を実施できるのである。
本発明による光断層画像取得部の一例の詳細を示した図である。 光断層画像撮影装置の構成を示した図である。 本発明に係る疑似確率に基づく期待値を求める処理のフローチャートを示した図である。 3次元断層像の取得までのフローを説明する図である。
以下、本発明の一実施例に係る光断層画像撮影装置について図面を参照して説明する。図1には断層画像取得部100の詳細構成を示す。
図1に示すように、断層画像取得部100ではサンプル(被検査物)117に測定光を照射することにより、サンプル117の2次元又は/及び3次元断層画像を撮影する。本実施形態では、時間的に波長を変化させて走査する波長走査光源101を用いたフーリエドメイン(光周波数掃引)方式が採用されている。
即ち、波長走査光源101から出力された光は、光ファイバを通してファイバーカプラ102に入力され、このファイバーカプラ102において、例えば5:95の比率で、参照光と測定光とに分波されて各々参照アーム160及びサンプルアーム150へ出力される。そのうち参照アーム160に出力された参照光は、光ファイバを通って光サーキュレーター120に入力後、コリメータレンズ121に入力され、参照ミラー122へ入射される。参照ミラー122はサンプルの表面位置に参照光路を合わせる光路長調整のため光路軸上で移動制御可能であり、OCT断層像を測定する前に、測定光路長と参照光路長を合わせる。
そして、参照ミラー122で反射された参照光はコリメータレンズ121から光ファイバを通り光サーキュレーター120で光路が変更され、偏光コントローラ119を通り、コリメータレンズ123に入力し偏光感受型検出アーム136に入力される。
一方、前記ファイバーカプラ102からサンプルアーム150に出力された測定光は、光ファイバを通って偏光コントローラ103を介して偏波依存ディレイライン133のコリメータレンズ104に入力後、偏光子105を通る。本実施例では偏光子105の偏光角度は45度に設定してある。さらに、偏光コントローラ103を通過しコリメータレンズ104に入力する直前の偏光角度も45度に制御され、45度に偏光された測定光が効率よく取り出せるように、偏光コントローラ103及び偏光子105が調整及び制御されている。
45度に偏光された測定光は偏波依存ディレイライン133内の偏光ビームスプリッター106を通すことにより互いに直交する2つの直線偏光状態(垂直方向及び水平方向)の光に分割される。分割された測定光は各々異なる全反射プリズム107及び108で反射され、2つの異なる光路で伝播させる。ここで、全反射プリズム107及び108の少なくとも1つの全反射プリズムを移動制御することにより、2つの異なる偏光状態(垂直方向及び水平方向)の間の遅延を生じさせる。
ここで、入射測定光を偏光ビームスプリッター106の中心から一定距離外れた位置に入射するように設定することにより、偏光ビームスプリッター106により2つの異なる偏光状態の光を生成し、各々異なる全反射プリズム107及び108で反射され、一定の遅延を持つ2つの異なる偏光状態(垂直方向及び水平方向)の測定光が生成され、反射ミラー110で光路を変えた後、コリメータレンズ109により光ファイバ接続される。
光ファイバを通った測定光は、偏光コントローラ111を通った後、光サーキュレーター112で光路が変更され、コリメータレンズ113に入射後、ガルバノミラー114及び115で反射し、レンズ116により集光して、サンプル117へ入射する。
ガルバノミラー114及び115は、測定光を走査させるためのもので、ガルバノミラー114及び115を制御することにより、測定光をサンプル117の表面において水平方向に及び垂直方向に走査されるようになっている。これにより、サンプル117の2次元の断層画像や3次元の断層画像が取得できるのである。
サンプル117で反射された測定光は、上記とは逆にレンズ116、ガルバノミラー115及び114を通り、コリメータレンズ113に入力される。そして、測定光は光ファイバを通って前記光サーキュレーター112で光路が変更され、偏光コントローラ118を通った後、コリメータレンズ125に入力し偏光感受型検出アーム136に入力される
コリメータレンズ123から偏光感受型検出アーム136に入力し、偏光子124で偏光された参照光と、サンプル117で反射された測定光は無偏光ビームスプリッター132を用いて合成され、分割される。分割された光は、その後、コリメータレンズ126及び127に入力後、2つのインライン型の偏光ビームスプリッター128及び129によって2つの直交する偏光状態に分けられる。
ここで、インライン型の偏光ビームスプリッター128及び129後の参照光の垂直方向及び水平方向の直線偏光のパワーを等しくするために、偏光子124の偏光角度は45度に調整すると共に、効率を上げるため、事前に通る偏光コントローラ119を用いて偏光子124へ入射する直前の偏光角度がほぼ45度となるように制御されている。
2つの偏光状態の干渉は、2つのバランス型光検出器130及び131により検出される。検出された垂直方向及び水平方向の2つの偏光状態の干渉信号は図2に示す制御装置200に設けられた演算部202において、各干渉信号に対するフーリエ変換などの処理が行われ、サンプル117のジョーンズ行列に対応して取得したBスキャン画像又は/及びCスキャン画像(ボリュームデータ)が取得される。取得された断層画像は記憶部203に記憶される。
図4は、断層像取得部100による断層像(Bスキャン像)を取得する様子を示したものである。図4(a)は被検眼Eの眼底網膜の一例を、図4(b)は断層像取得部100から取得して得られた眼底網膜401の複数の2次元断層像(Bスキャン像)の例を示している。そして、図4(c)は本実施例にて生成された眼底部のCスキャン像(3次元断層像、ボリュームデータとも言う)の例を示している。尚、図4(a)〜(c)のx軸はBスキャンのスキャン方向を、y軸はCスキャンの方向を示す。更に、図4(b)、(c)のz軸はAスキャン信号の奥行き方向、つまり眼底部の深さ方向を示す。
図4(b)の404は取得した2次元断層像であり、ガルバノミラーユニット106をX方向にスキャンさせながら、演算部202がAスキャン信号403を再構築して作成される。この2次元断層像がBスキャン像であり、眼底網膜401に対する奥行き方向(Z方向)と直交するX方向の2次元の断面、すなわち図4(b)におけるx軸及びz軸で規定される平面における2次元断層像である。図4(a)の402は2次元断層像404の撮影位置を示す。
次に、本発明のポイントである、サンプル117のジョーンズ行列に対応して取得したBスキャン画像又は/及びCスキャン画像(ボリュームデータ)画像について、取得したジョーンズ行列の各要素の期待値を疑似確率に基づいて求める方法について図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、S10で最初のピクセルを設定する。最初のピクセルは0番目のピクセルとするため、S10ではn=0と設定し、設定したピクセルをn番目のピクセルとする。
次にS12で、n番目のピクセルのジョーンズ行列をベクトル化する。
ジョーンズ行列Sを、
として定義すると、1×4の対象ベクトルは、
として定義される。ここで、Tr()は行列のトレースを表す。Ψは任意の完備な基底であれば、どのような基底でもよい。なお、すべての基底を用いて対象ベクトルを形成するものとする。
Ψの例としては、以下のパウリ行列基底と、
以下の辞書式順序行列基底が挙げられる。
パウリ行列基底を用いると対象ベクトルは、
となり、辞書式順序行列基底を用いると対象ベクトルは、
となる。
S14で、S12でベクトル化した対象ベクトルに以下のようにエルミート共役を掛けると、4×4のコヒーレンシ―行列または共分散行列が得られる。
本実施例では、辞書式順序行列基底を用いて、数8に示す、4×4のコヒーレンシ―行列Tに拡張する。ここで、アンサンブル平均< >は空間的にとってもよいし、時間的にとってもよいし、空間と時間両方に適用してもよい。
S16では、S14で拡張した4×4のコヒーレンシ―行列Tを対角化して固有値分解する。4×4のコヒーレンシ―行列Tを対角化すると、以下の数9のように表される。
ここで、Aは対角成分λ1、λ2、λ3、λを持つ対角行列であり、Uはユニタリ行列である。そして、Uは1×4の固有ベクトルe、e、e、eを用いて表される。
S18では、得られた固有値から疑似確率を求める。4×4のコヒーレンシ―行列Tの固有値から疑似確率Piは以下として求めることができる。
そして、S20において、ここで求めた疑似確率Piに基づいてジョーンズ行列の各要素における、位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求める。
ここで、ユニタリ行列Uの固有ベクトルeはそれぞれの固有値に対応した対象ベクトルである。対象ベクトルとジョーンズ行列の関係から、対象ベクトルはジョーンズ行列へ一意に変換可能である。例えば、辞書式順序行列基底を用いた場合、固有対象ベクトルの各要素を、
と置くと、ジョーンズ行列Lは、
として求めることができる。
そこで、ジョーンズ行列Lの固有値をε1、εとすると、各要素の位相遅延量Rは、
として求めることができる。ここで、arg( )は偏角を意味し、上付き文字のアスタリスクは複素共役を表す。
そして、各要素のディアテニュエーションDは、
複屈折軸sは、ジョーンズ行列Lの固有ベクトルの1つv
とすると、
として求めることができる。
上述のように、ジョーンズ行列Lの各要素における位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸を求め、S18で求めた疑似確率を用いて、位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を、次のように求めることができるのである。
上述のようにS20でn番目のピクセルのジョーンズ行列の各要素における位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求めたら、S22で、n=n+1として、次のピクセルに対してS12〜S20の処理を実施して、同様にジョーンズ行列の各要素における位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求める。
S24ですべてのピクセルについてジョーンズ行列の各要素における位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求めたら(n>n(Final))、一連の処理は終了する。
上述のようにジョーンズ行列の各要素について位相遅延量、ディアテニュエーションや複屈折軸の期待値を求め、その値を用いることにより、ジョーンズ行列の各要素は適切に推定されて、良好な定量解析が可能になるのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
例えば、上述の実施例では、疑似確率に基づいた期待値を求めて、ジョーンズ行列の各要素は適切に推定したが、ユニタリ行列Uの最大固有値に対応する固有対象ベクトルから求めた位相遅延量Rを位相遅延量の代表値とし、同様に、ディアテニュエーションDや複屈折軸sをそれぞれ代表値とすることによって、ジョーンズ行列の各要素を適切に推定する方法を採用してもよい。
また、以下に示すフォンノイマンエントロピーも採用可能である。
フォンノイマンエントロピーは対象物の偏光特性の空間的または時間的またはその両方の乱雑さを表す指標として用いられる。フォンノイマンエントロピーにより、例えば対象物がある空間内で持つ複屈折の乱雑さを求めることができる。これにより、例えば網膜色素上皮や虹彩色素上皮、ぶどう膜のメラニン色素量に由来する偏光解消効果を評価したり、組織内の複屈折分布の乱雑さを評価できるのである。
100・・断層画像取得部
101・・波長走査光源
102・・ファイバーカプラ
106・・偏光ビームスプリッター
112、120・・光サーキュレーター
128、129・・インライン型偏光ビームスプリッター
130、131・・バランス型光検出器
132・・無偏光ビームスプリッター
133・・偏波依存ディレイライン
201・・ADボード
202・・演算部
203・・記憶部

Claims (6)

  1. 被検物の偏光特性を表すジョーンズ行列を取得する偏光感受型OCT(PS−OCT)であって、
    ジョーンズ行列をベクトル化した後、拡張した行列に変換する行列拡張ステップと、
    拡張した行列を固有値分解して固有値と固有ベクトルを求める固有値分解ステップと、
    拡張された行列の固有値と固有ベクトルに基づいて取得したジョーンズ行列の固有値と固有ベクトルから被検物の偏光特性を推定する被検物偏光特性推定ステップを備えたことを特徴とする光干渉断層計。
  2. 被検物偏光特性推定ステップは、拡張された行列の固有値と固有ベクトルに基づいて得られたジョーンズ行列の固有値と固有ベクトルから被検物の複屈折位相差又は/及びディアテニュエーション(複減衰量)又は/及び複屈折の光学軸を推定することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層計。
  3. 行列拡張ステップにおいてジョーンズ行列のベクトル化は、パウリ行列又は辞書式順序行列を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の光干渉断層計。
  4. 行列拡張ステップは、ベクトル化したジョーンズ行列を4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列に拡張することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光干渉断層計。
  5. 固有値分解ステップは、4×4のコヒーレンシー行列又は/及び共分散行列に拡張した行列を対角化して固有値展開することを特徴とする請求項4記載の光干渉断層計。
  6. 被検物の偏光特性を表すジョーンズ行列を取得する偏光感受型OCT(PS−OCT)であって、
    ジョーンズ行列をベクトル化した後、拡張した行列に変換する行列拡張ステップと、
    拡張した行列を固有値分解して固有値と固有ベクトルを求める固有値分解ステップと、
    拡張した行列の固有値から被検物の偏光特性の乱雑さを表すフォンノイマンエントロピーを求める被検物偏光特性乱雑さ推定ステップを備えたことを特徴とする光干渉断層計。
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