JP2018033506A - 断層撮像装置、画像生成装置、断層撮像方法、画像生成方法、及びプログラム - Google Patents

断層撮像装置、画像生成装置、断層撮像方法、画像生成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 3次元の撮像データを用いて高画質なDOPU画像を取得することができる、断層撮像装置を提供する。
【解決手段】 測定光を照射した被検眼からの戻り光と測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、被検眼の干渉信号を取得する測定光学系と、干渉信号から断層信号を生成する画像生成装置とを備え、測定光学系は、測定光を被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、複数の2次元の干渉信号を取得し、画像生成装置は、複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の断層信号を生成し、各2次元の干渉信号を取得した際の被検眼上における第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定し、設定されたサイズの評価窓を用いて複数の2次元の断層信号から、被検眼のDOPU画像を生成する、断層撮像装置。
【選択図】 図7

Description

本発明は、断層撮像装置、画像生成装置、断層撮像方法、画像生成方法、及びプログラムに関する。
近年、低コヒーレンス光による干渉を利用した光干渉断層撮像法(Optical Coherence Tomography:OCT)を利用した装置(以下、OCT装置という。)が実用化されている。OCT装置は、被検査物(被検体)の断層画像を高分解能で且つ非侵襲に取得することができる。そのため、OCT装置は、特に眼科領域において、被検眼の眼底の断層画像を得る上で、必要不可欠な装置になりつつある。また、眼科領域以外でも、OCT装置を、皮膚の断層観察に用いたり、内視鏡やカテーテルとして構成して消化器や循環器の壁面断層画像の撮像等に用いたりすることが試みられている。
眼科用OCT装置においては、眼底組織の形状をイメージングする通常のOCT画像(輝度画像)に加えて、眼底組織の光学特性や動き等をイメージングする機能OCT画像の取得が試みられている。特に、神経線維層や網膜層の描出が可能な偏光OCT装置が機能OCT装置の一つとして開発されており、緑内障や加齢黄斑変性などを対象とした研究が進められている。また、偏光OCT装置を用いて網膜層に生じた変異を検出し、疾患の進行や治療効果を判断するための研究も進められている。
偏光OCT装置は、眼底組織の光学特性の一つである偏光パラメータを用いて偏光OCT画像を構成し、眼底組織の区別やセグメンテーションを行うことができる。偏光パラメータには、リターデーション、オリエンテーション、及びDOPU(Degree Of Polarization Uniformity)等が含まれる。一般的に、偏光OCT装置では、波長板(例えば、λ/4板やλ/2板)を用いることで、OCT装置の測定光と参照光の偏光状態を任意に変化させられるように光学系が構成されている。偏光OCT装置では、光源から出射される光の偏光を制御し、試料を観察する測定光として所望の偏光状態に調整した光を用い、試料からの測定光の戻り光と参照光による干渉光を2つの直交する直線偏光として分割して検出し、偏光OCT画像を生成する。
偏光OCT装置では、検出した干渉光に基づく信号を閾値処理することでDOPUを求め、求めたDOPUから被検体のDOPU画像を生成することができる。なお、DOPUとは偏光の均一性(度)を表すパラメータであり、偏光の均一性が保たれている個所においては1に近い数値となり、偏光の均一性が保たれない、すなわち偏光が解消された箇所においては1よりも小さい数値となる。ここで、偏光の解消とは、測定光が照射された被検体において測定光の偏光がランダムに変化されることをいい、偏光が解消されると戻り光において照射された際の測定光の偏光の均一性が保たれないことになる。偏光の解消は、例えば、組織内の微小構造(例えばメラニン)によって測定光が反射されることにより、偏光の方向や位相がランダムに変化する事に起因すると考えられている。
DOPUに関しては、DOPUを用いて、偏光解消性を持つ領域の一つである網膜の網膜色素上皮(RPE:Retinal Pigment Epithelium)層を特異的に描出する方法が非特許文献1に開示されている。
ところで、一般にDOPUを求める際には、被検体から取得した断層の情報を示す2次元の信号について、測定光の主走査方向(X方向)と深さ方向(Z方向)という2次元の評価窓(ウィンドウ)を指定する。図14(a)は一般的なDOPUを求める際のウィンドウを示し、ウィンドウ内の各枠は画素を示す。ここで、一般的な手法では、1枚のフレームの撮像データからDOPUを算出するため、図14(a)に示すように、DOPU計算のためのウィンドウとして1枚のフレーム内の比較的広い領域を指定する必要がある。しかしながら、ウィンドウとして用いる領域が広い場合には、DOPU計算にDOPUを求めたい位置から離れた位置のデータも用いることとなるため、DOPU画像におけるノイズが増加してしまう。そのため、一般的なDOPUの計算方法では、DOPUの空間分解能を向上させることが難しかった。
これに対し、被検体の3次元の撮像データを用いて、偏光OCT画像におけるDOPUと偏光解消組織のセグメンテーションの空間分解能を向上させる方法が検討されている。図14(b)は被検体の3次元の撮像データを用いてDOPUを求める際のウィンドウを示し、ウィンドウ内の各枠は画素を示す。検討されている方法では、図14(b)に示すように、測定光の副走査方向(Y方向)における複数の位置において取得されたフレームの撮像データを用いてDOPUを算出する。この方法では、DOPUを計算する際に3次元の撮像データを用いることで、測定光の副走査方向におけるDOPUを求める位置の近傍のフレームの撮像データもDOPU計算に用いることができる。そのため、1枚のフレームの撮像データからDOPUを求める一般的な方法と比べ、ウィンドウとして指定する各フレームの領域を比較的狭くすることができ、DOPUを求める位置により近い位置のデータを用いてDOPUを求めることできる。このため、3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する方法では、偏光OCT画像におけるDOPUと偏光解消組織のセグメンテーションの空間分解能を向上させることができると期待されている。
このような3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する方法に関して、非特許文献2には、被検眼の固視微動を利用して取得した3次元の撮像データを用いて、DOPU計算を行う方法が開示されている。この方法で算出されるDOPUは、テンポラルDOPUと呼ばれる。一般的に、被検眼は意図せず微動(固視微動)してしまうことから、副走査方向における所望の位置の撮像データを得ることが難しい。そこで、テンポラルDOPUの計算方法では、被検眼の固視微動によって撮像位置が変化することから、略同一の位置において複数回撮像を行うことで、被検眼の固視微動を利用して測定光の副走査方向における複数の位置での撮像データを取得する。
従来提案されているテンポラルDOPUなどの3次元の撮像データを用いたDOPUの計算では、ウィンドウを設定する際のウィンドウサイズを所定の値に固定している。しかしながら、被検眼の固視微動を含む眼球運動は一定の移動量で生じるものではない。そのため、被検眼の固視微動等の眼球運動によって被検眼が移動しすぎる場合には、副走査方向における走査位置が想定される位置から大きく離れることとなる。この場合には、副走査方向においてDOPUを求める位置から大きく離れた位置に、固定されたサイズのウィンドウが設定される。このため、DOPUを求める位置から離れた位置における、固定されたウィンドウサイズに応じた数のデータを用いてDOPUを求めることとなる。この場合には、DOPUを求める位置から離れた位置における多くのデータを用いてDOPUが計算されるため、DOPU画像におけるノイズが増加してしまう。従って、撮像データ取得時の眼球運動を考慮せずに、固定されたウィンドウサイズ内のデータをDOPUの計算に用いる場合には、DOPUを適切に計算できず、DOPU画像の画質が低下する場合がある。
そこで、本発明では、3次元の撮像データを用いて高画質なDOPU画像を取得することができる、断層撮像装置、画像生成装置、断層撮像方法、画像生成方法、及びプログラムを提供する。
本発明の一実施態様による断層撮像装置は、測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系と、前記干渉信号から前記被検眼の断層信号を生成し、前記断層信号に基づいて断層画像を生成する画像生成装置とを備え、前記測定光学系は、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得し、前記画像生成装置は、前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の前記断層信号を生成し、前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定し、設定された前記サイズの前記評価窓を用いて前記複数の2次元の断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する。
また、本発明の別の実施態様による画像生成装置は、被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得し、前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定し、設定された前記サイズの前記評価窓及び取得された前記複数の2次元の断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する、画像生成部を備える。
さらに、本発明の別の実施態様による断層撮像方法は、測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系によって、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得する工程と、画像生成装置によって、前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の断層信号を生成する工程と、前記画像生成装置によって、前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定する工程と、前記画像生成装置によって、設定された前記サイズの前記評価窓を用いて前記複数の2次元の断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程とを含む。
また、本発明の別の実施態様による画像生成方法は、画像生成部によって、被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得する工程と、前記画像生成部によって、前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定する工程と、前記画像生成部によって、設定された前記サイズの前記評価窓及び取得された前記複数の2次元の断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程とを含む。
本発明によれば、3次元の撮像データを用いて高画質なDOPU画像を取得することができる。
本発明の実施例1による偏光OCT装置の全体構成を概略的に示す。 実施例1に係るOCT測定光の走査位置を説明するための図である。 実施例1に係る断層輝度画像の例を示す。 実施例1に係るテンポラルDOPU画像の生成処理のフローを示す。 実施例1に係るDOPU画像の例を示す。 実施例1に係るウィンドウサイズ(XZ平面)の設定処理のフローを示す。 実施例1に係るウィンドウサイズの調整方法を説明するための図である。 Bスキャン画像の撮像時における眼底の移動量の一例を示す。 実施例1に係るOCTに関する撮像フローを示す。 実施例2に係るウィンドウサイズの調整方法を説明するための図である。 実施例2に係るウィンドウサイズ(XZ平面)の設定処理のフローを示す。 実施例3に係る使用フレームの選択処理のフローを示す。 実施例3に係る使用フレームの選択処理を説明するための図である。 DOPU計算におけるウィンドウの違いを説明するための図である。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
[実施例1]
以下、図1乃至9を参照して、本発明の実施例1による断層撮像装置、特に、被検眼の偏光解消性を高空間分解能に測定することができる断層撮像装置の例として偏光OCT装置100について説明する。
ここで、本実施例による偏光OCT装置100について説明するにあたり、DOPUの計算についてより詳細に述べる。
従来のDOPU計算では、まず、1枚のフレームの撮像データ(断層画像)において測定光の主走査方向と深さ方向の2次元のウィンドウを設定し、ウィンドウ内の画素毎に、DOPU計算に必要となるストークスベクトルを取得する。次に、取得した複数のストークスベクトルに統計処理を施すことによって、DOPUの値を算出する。
これに対し、3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する手法では、副走査方向の複数の位置において撮像を行い、複数枚のフレームの撮像データを取得する。その後、計算に使用するフレームの撮像データに対してそれぞれ2次元のウィンドウを設定し、ウィンドウ内の画素毎に、DOPU計算に必要となるストークスベクトルを取得する。そして、計算に使用する全てのフレームの撮像データに対して設定されたウィンドウについて取得した複数のストークスベクトルに統計処理を施すことによって、DOPUの値を算出する。
また、テンポラルDOPU計算では、まず、測定光を被検眼の眼底の略同一箇所に経時的に繰り返し照射して、異なる時刻に撮像した略同一箇所の複数枚のフレームの撮像データを取得する。連続撮像をする間に、被検眼は意図しない微小な動き(固視微動)をするため、異なる時刻の撮像を行うことによって副走査方向の異なる位置における撮像データを取得することができる。その後、計算に使用するフレームの撮像データに対してそれぞれ2次元のウィンドウを設定し、ウィンドウ内の画素毎に、DOPU計算に必要となるストークスベクトルを取得する。そして、計算に使用する全てのフレームの撮像データに対して設定されたウィンドウについて取得した複数のストークスベクトルに統計処理を施すことによって、DOPUの値を算出する。
本実施例による偏光OCT装置100では、3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する手法の一種としてテンポラルDOPUの計算手法を用いる。
[装置の全体構成]
図1を参照して、本実施例による偏光OCT装置100について説明する。図1は、本実施例による偏光OCT装置100の全体構成を概略的に示す。偏光OCT装置100には、測定光学系10及び制御部143が設けられている。測定光学系10には、OCTに関するOCT光学系、SLO(Scanning Laser Ophothalmoscope:走査型検眼鏡)及び固視灯に関するSLO光学系が設けられている。
(OCT光学系)
偏光OCT装置100に含まれるOCT光学系の構成について説明する。OCT光学系は、光源からの光を被検眼118に照射する測定光と参照光に分割し、被検眼118からの測定光の戻り光と参照光とを合波して干渉光を得る。そして、OCT光学系は、干渉光を分割して、互いに異なる偏光特性を有する2つの光を検出する。
OCT光学系には、光源101、シングルモードファイバ102,105、偏光制御器103、コネクタ104,108、ポラライザ106、PMファイバ107,109、及びビームスプリッタ110が設けられている。
光源101は、波長掃引型(Swept Source:SS)光源であり、例えば、掃引中心波長1050nm、掃引幅100nmで波長掃引しながら光を出射する。光源101から出射された光は、シングルモードファイバ102を通り、偏光制御器103に入射する。
偏光制御器103は、光源101から出射された光の偏光を所望の偏光状態へ変化させることができる。偏光制御器103から出射された光は、コネクタ104及びシングルモードファイバ105を介して、ポラライザ106に入射する。
ポラライザ106は、特定の直線偏光成分のみを通過させる特性を持つ光学素子である。通常、光源101から射出される光は偏光度が高く、特定の偏光方向を持つ光が支配的である。しかしながら、光源101から出射される光には、ランダム偏光成分と呼ばれる、特定の偏光方向を持たない光が含まれている。このランダム偏光成分は偏光OCT画像の画質を悪化させることが知られている。そのため、ポラライザ106を用いてランダム偏光成分をカットすることで、ランダム偏光成分による偏光OCT画像の画質の悪化を抑制することができる。
なお、ポラライザ106を通過できるのは特定の直線偏光状態の光のみであるため、ポラライザ106によって遮断された偏光状態の光の分だけ、ポラライザ106の出射光の光量は少なくなる。そのため、ポラライザ106を介した光源101からの光について、所望の光量の測定光が被検眼118に入射するように、偏光制御器103によって光源101から出射された光の偏光状態を調整することができる。
ポラライザ106から出射された光は、PMファイバ107、コネクタ108、及びPMファイバ109を介してビームスプリッタ110に入射する。ここで、PMファイバ107,109は、ファイバを通過する光の偏光を保持する偏光保持(Polarization Maintaining)ファイバである。ビームスプリッタ110は、入射した光源101からの光をOCT測定光とOCT参照光に分割する。なお、本実施例では、ビームスプリッタ110の分割比は、90(OCT参照光):10(OCT測定光)としているが、ビームスプリッタ110の分割比は所望の構成に応じて任意に設定することができる。
OCT測定光の光路L101には、PMファイバ111、コリメータ112、1/4波長板113、ガルバノスキャナ114、ダイクロイックミラー148、スキャンレンズ115、及びステージ117に保持されたフォーカスレンズ116が設けられている。
ビームスプリッタ110によって分割されたOCT測定光は、PMファイバ111を介して出射され、コリメータ112によって平行光とされる。平行光となったOCT測定光は1/4波長板113に入射する。
1/4波長板113は、1/4波長板113の光学軸と、その光学軸に対して直交する軸との間の位相を1/4波長分だけ遅延させる特性を持つ光学素子である。本実施例では、1/4波長板113は、PMファイバ111から出射したOCT測定光の直線偏光の方向に対して、光軸を回転軸として1/4波長板113の光学軸を45°だけ回転させて配置され、被検眼118に入射するOCT測定光を円偏光とする。1/4波長板113を通過したOCT測定光は、ガルバノスキャナ114、ダイクロイックミラー148、スキャンレンズ115、及びフォーカスレンズ116を介して被検眼118に入射する。
ガルバノスキャナ114は、被検眼118の眼底ErにおいてOCT測定光を走査するOCT走査手段を構成する。なお、図1においては、ガルバノスキャナ114は単一のミラーとして記載したが、実際は被検眼118の眼底Erをラスタースキャンするように2枚のガルバノスキャナによって構成している。しかしながら、OCT走査手段はガルバノミラーを用いた構成に限られず、OCT測定光を2次元方向に走査可能な任意の単一のミラーを用いた構成など任意の偏向ミラーを用いた構成であってもよい。また、OCT走査手段としては、2枚のガルバノスキャナを近接して配置してもよいし、両方とも被検眼118の前眼部に対して光学的に共役な位置に配置してもよい。なお、ガルバノスキャナ114は制御部143の駆動制御部145によって制御され、被検眼118の眼底Erの所望の範囲で測定光を走査することができる。
ダイクロイックミラー148は、入射した光の波長帯毎に入射した光を反射又は透過させる。本実施例では、OCT測定光を反射し、スキャンレンズ115及びフォーカスレンズ116を介して、OCT測定光を被検眼118に入射させる。
スキャンレンズ115を介しフォーカスレンズ116に入射したOCT測定光は、フォーカスレンズ116により、被検眼118の眼底Erにフォーカスされる。フォーカスレンズ116はステージ117上に保持されており、ステージ117が光軸方向に動くことで、OCT測定光のフォーカス調整をすることができる。ここで、ステージ117は、制御部143の駆動制御部145によって制御される。
被検眼118に入射したOCT測定光は、被検眼118の眼底Erに照射され、各網膜層で反射・散乱し、光路L101を戻り、ビームスプリッタ110に入射する。ビームスプリッタ110に入射したOCT測定光の戻り光は、PMファイバ126を経由し、ビームスプリッタ128に入射する。
一方、OCT参照光の光路には、PMファイバ119、コリメータ120、1/2波長板121、分散補償ガラス122、NDフィルタ123、及びコヒーレンスゲートステージ125に保持されたコリメータレンズ124が設けられている。
ビームスプリッタ110で分割されたOCT参照光は、PMファイバ119を介して出射され、コリメータ120によって平行光とされる。平行光となったOCT参照光は1/2波長板121に入射する。
1/2波長板121は、1/2波長板121の光学軸と、その光学軸に対して直交する軸との間の位相を1/2波長分だけ遅延させる特性を持つ光学素子である。本実施例では、PMファイバ119より出射したOCT参照光の直線偏光がPMファイバ127において長軸が45°傾いた偏光状態となるように、OCT参照光の偏光を調整する。1/2波長板121を通過したOCT参照光は、分散補償ガラス122に入射する。
分散補償ガラス122は、分散補償ガラス122を通過する光の分散を調整することができ、被検眼118からのOCT測定光の戻り光の分散に合わせてOCT参照光の分散を調整することができる。分散補償ガラス122を通過した光は、NDフィルタ123、及びコリメータレンズ124を介し、PMファイバ127に入射する。
コリメータレンズ124とPMファイバ127の一端はコヒーレンスゲートステージ125の上に保持されている。コヒーレンスゲートステージ125は、被検眼118の眼軸長の相違等に対応して光軸方向に駆動するように、駆動制御部145で制御される。そのため、コヒーレンスゲートステージ125の駆動を駆動制御部145によって制御することで、OCT参照光の光路長を変更することができる。従って、駆動制御部145によってコヒーレンスゲートステージ125の駆動を制御し、OCT測定光とOCT参照光の光路長を略同一に調整することができる。なお、本実施例ではOCT参照光の光路長を変更しているが、OCT測定光の光路とOCT参照光の光路との光路長差を変更できればよい。そのため、例えばOCT測定光の光路長を変更して、OCT測定光の光路とOCT参照光の光路との光路長差を変更する構成としてもよい。PMファイバ127を通過したOCT参照光はビームスプリッタ128に入射する。
ビームスプリッタ128では、OCT測定光の戻り光とOCT参照光が合波されて干渉光とされた上で、二つの干渉光に分割される。分割される干渉光は、互いに反転した位相の干渉光(以下、正の成分及び負の成分と表現する)として出射される。
分割された干渉光の正の成分はPMファイバ129、コネクタ131、及びPMファイバ133を経由して偏光ビームスプリッタ135に入射する。一方、干渉光の負の偏光成分はPMファイバ130、コネクタ132、及びPMファイバ134を経由して偏光ビームスプリッタ136に入射する。
偏光ビームスプリッタ135,136は、入射した干渉光を直交する二つの偏光軸に合わせて、垂直偏光成分(以下、V偏光成分という。)と水平偏光成分(以下、H偏光成分という。)の二つの光にそれぞれ分割する。このため、偏光ビームスプリッタ135に入射した正の干渉光は偏光ビームスプリッタ135において正のV偏光成分と正のH偏光成分の二つの干渉光に分割される。分割された正のV偏光成分はPMファイバ137を経由してディテクタ141に入射し、正のH偏光成分はPMファイバ138を経由してディテクタ142に入射する。一方、偏光ビームスプリッタ136に入射した負の干渉光は偏光ビームスプリッタ136において負のV偏光成分と負のH偏光成分に分割される。負のV偏光成分はPMファイバ139を経由してディテクタ141に入射し、負のH偏光成分はPMファイバ140を経由してディテクタ142に入射する。
ディテクタ141,142はいずれも差動検出器であり、位相が180°反転した二つの干渉信号が入力すると、直流成分を除去し、干渉成分のみを出力する。ディテクタ141で検出された干渉信号のV偏光成分とディテクタ142で検出された干渉信号のH偏光成分は、それぞれ光の強度に応じた電気信号(OCT干渉信号)として出力され、断層画像生成部を構成する信号処理部144に入力される。信号処理部144は、入力されたOCT干渉信号に基づいて、被検眼118の断層画像を生成する。なお、上述のOCT測定光、OCT参照光、及び干渉光が通過する光路上に配置された光学部材は、OCT光学系に含まれる。
(SLO光学系)
SLO光学系には、SLO光源150、固視灯149、ダイクロイックミラー159、光路分離部材157、APD152、レンズ151,158、フォーカスレンズ155、スキャナ153、及びミラー154,162,163が設けられている。また、フォーカスレンズ155は、ステージ156に保持されている。さらに、SLO光学系は、ダイクロイックミラー148、スキャンレンズ115、及びステージ117に保持されたフォーカスレンズ116をOCT光学系と共有する。
SLO光源150は、780nm付近に中心値を持つ眼底撮像用の光源であり、APD(Avalanche Photodiode)152は780nm付近に感度を持つ眼底撮像用のセンサである。一方、固視灯149は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。
SLO光源150から出射された光はダイクロイックミラー159で反射され、光路分離部材157に向かう。また、固視灯149から出射された光は、ダイクロイックミラー159を透過し、光路分離部材157に向かう。なお、SLO光源150からの光がダイクロイックミラー159を透過し、固視灯149からの光がダイクロイックミラー159によって反射されるようにSLO光学系を構成してもよい。
光路分離部材157は、穴あきミラーや、中空のミラーが蒸着されたプリズムで構成されることができ、SLO光源150によるSLO測定光や固視灯149からの光が伝播する光路と、眼底ErからのSLO測定光の戻り光が伝播する光路とを分離する。SLO光源150及び固視灯149から出射された光は、光路分離部材157及びレンズ151を通過し、フォーカスレンズ155に入射する。
フォーカスレンズ155は、ステージ156上に保持されており、制御部143の駆動制御部145によってステージ156を光軸方向に駆動することで、入射した光のフォーカス調整をすることができる。SLO光源150及び固視灯149から出射した光の光束はいずれもスキャナ153の付近で一度結像し、被検眼118の眼底Er付近で再度結像される。フォーカスレンズ155を通過した光は、スキャナ153、ミラー154、レンズ158、ミラー162,163、ダイクロイックミラー148、スキャンレンズ115、及びフォーカスレンズ116を介して被検眼118に入射する。
スキャナ153は、駆動制御部145によって制御され、被検眼118の眼底Erの所望の範囲でSLO光源150からのSLO測定光を走査することができるSLO走査手段を構成する。図1においては、スキャナ153を単一のミラーとして記載したが、SLO走査手段は、実際はSLO測定光をX方向に主走査する共振スキャナと、SLO測定光をY方向に副走査するガルバノスキャナによって構成されている。しかしながら、SLO走査手段の構成はこれに限られず、例えば、SLO測定光を2次元方向に走査可能な任意の単一のミラー等の任意の偏光ミラーを用いて構成してもよい。また、2枚のガルバノスキャナを近接して配置してもよいし、両方とも被検眼118の前眼部に対して光学的に共役な位置に配置してもよい。なお、固視灯149は、スキャナ153の駆動に合わせて、制御部143の駆動制御部145によって点灯制御されることで、被検眼118に対し任意の方向・位置に固視を促すことができる。
ダイクロイックミラー148は、SLO測定光を透過させ、スキャンレンズ115及びフォーカスレンズ116を介して被検眼118に入射させる。なお、OCT測定光がダイクロイックミラー148を透過し、SLO測定光がダイクロイックミラー148によって反射されるように測定光学系10を構成してもよい。
また、OCTと同様に、駆動制御部145は、SLO測定光及び固視灯149からの光の2度目の結像位置が被検眼118の眼底面と一致するようにフォーカスレンズ116を駆動制御する。
SLO測定光は被検眼118の眼底Erで反射・散乱され、戻り光として同じ光路を戻る。ここで、被検眼118からの光路は、フォーカスレンズ116の光軸上に位置するダイクロイックミラー148によって、前述のOCT光学系の光路L101と、固視灯及びSLO光学系の光路L102とに波長帯域ごとに分岐される。そのため、SLO測定光の戻り光は光路L102を戻り、光路分離部材157に入射する。
光路分離部材157は、SLO測定光の戻り光を反射する。光路分離部材157で反射された戻り光はAPD152で検知され、APD152は検知した光に基づく信号(SLO信号)を制御部143の信号処理部144に送る。信号処理部144は、APD152から入力されたSLO信号に基づいて、被検眼118の眼底Erの正面画像であるSLO画像を生成する。なお、SLO測定光の戻り光が光路分離部材157を透過し、SLO光源150及び固視灯149からの光が光路分離部材157によって反射されるように、SLO光学系を構成してもよい。
(制御部)
次に、制御部143について説明する。制御部143は、本実施例に係る測定光学系10と通信可能に接続されており、測定光学系10からの信号に基づいて被検眼118の画像を生成する画像生成装置を構成する。制御部143は、一般的な汎用コンピュータや測定光学系10の専用のコンピュータによって構成されることができる。なお、制御部143は、測定光学系10と一体に設けられてもよいし、別々に設けられてもよい。
制御部143には、信号処理部144、駆動制御部145、及び表示部146が設けられている。駆動制御部145は、上述のように、測定光学系10におけるステージ117,156、コヒーレンスゲートステージ125,ガルバノスキャナ114、固視灯149、及びスキャナ153等の各部材を制御する。
信号処理部144は、ディテクタ141,142から出力されるOCT干渉信号に基づき、断層信号及び断層画像の生成、生成された断層画像の解析、解析結果の可視化情報の生成を行うことができる。また、信号処理部144は、表示制御手段の機能を有し、信号処理部144で生成される画像や解析結果を表示部146の表示画面に表示させることができる。なお、表示制御手段は、信号処理部144と別々に設けられてもよい。また、信号処理部144はAPD152からのSLO信号を受け取り、SLO信号に基づいて被検眼118の眼底ErのSLO画像の生成、生成したSLO画像の解析、及び解析結果の可視化情報の生成等を行うことができる。
駆動制御部145及び信号処理部144は、制御部143のCPUやMPU等で構成される演算装置において実行されるモジュール等によって実現することができる。また、駆動制御部145及び信号処理部144は、ASICなどの回路によって構成されることもできる。
表示部146は、例えば液晶等のディスプレイであり、信号処理部144で生成された断層画像やSLO画像、被検眼118の情報等を表示画面に表示することができる。なお、信号処理部144で生成された画像データは、表示部146に有線で送信されてもよいし、無線で送信されてもよい。また、本実施例において表示部146等は制御部143に含まれているが、表示部146の構成はこれに限らず、制御部143とは別に設けられてもよく、例えばユーザが持ち運び可能な装置の一例であるタブレットコンピュータ等であってもよい。この場合、表示部146にタッチパネル機能を搭載させ、タッチパネル上で画像の表示位置の移動、拡大縮小、及び表示される画像の変更等を操作可能に構成することができる。
[撮像動作]
次に、OCT断面画像及びSLO画像の撮像動作について説明する。上述のOCT光学系の一連の動作により、偏光OCT装置100は、被検眼118のある1点における断層に関する情報を取得することができる。このように、被検眼118の奥行き方向(Z方向)の断層に関する情報を取得することをAスキャンと呼ぶ。また、偏光OCT装置100では、ガルバノスキャナ114によって被検眼118をOCT測定光で走査することにより、被検眼118の2次元の断層像や3次元の断層像の情報を取得することができる。
ここで、Aスキャンを行う奥行き方向をAスキャン方向という。また、Aスキャン方向と直交する方向における被検眼118の断層に関する情報、すなわち2次元の断層像の情報を取得する方向に被検眼118を測定光で走査することをB−スキャンと呼ぶ。さらに、Aスキャン、及びBスキャンのいずれの走査方向とも直交する方向に被検眼118をOCT測定光で走査することをCスキャンと呼ぶ。特に、3次元の断層像の情報を取得する際に被検眼118に対し2次元ラスター走査する場合、高速に走査が行われる主走査方向(X方向)をBスキャン方向と呼び、Bスキャン方向に直交し、低速に走査が行われる副走査方向(Y方向)をCスキャン方向と呼ぶ。なお、各スキャン方向は厳密に直交している必要はなく、互いに交差する方向であればよい。
<OCTスキャン>
まず、図2(a)乃至(c)を参照して、断層撮像時の駆動制御部145によるガルバノスキャナ114の駆動処理について説明する。駆動制御部145は、上述のように、ガルバノスキャナ114を用いて、OCT測定光を被検眼118の眼底Er上で走査する(OCTスキャン)。
(Bスキャン)
図2(a)乃至(c)は、OCT測定光の光軸に直交する2次元平面における眼底Er上でのOCT測定光の走査位置L201,L202,L203を示している。駆動制御部145は、被検眼118の眼底Erの2次元断層像に関する情報を取得する際、図2(a)に示すように、ガルバノスキャナ114を用いてOCT測定光を走査位置L201上で走査する。この走査がBスキャンに相当する。当該Bスキャンによって取得した2次元のOCT干渉信号に基づくBスキャンデータを信号処理部144で処理することにより、1枚の2次元断層画像(Bスキャン画像)を生成することができる。
(同一箇所のM−Bスキャン)
これに対し、断層画像におけるスペックルノイズを低減する場合やテンポラルDOPU画像を生成する場合には、OCT測定光を走査位置L201上で、経時的に繰り返し走査する。このような複数回の走査をM−Bスキャンと呼ぶ。ここで、略同一箇所をM−Bスキャンする場合には、ガルバノスキャナ114は副走査方向において略同一な走査角度で、主走査方向の走査を行う。M−Bスキャンによって取得されたOCT干渉信号に基づく複数のBスキャンデータ(2次元の断層信号)を信号処理部144で処理することにより、複数枚のフレームのBスキャン画像を生成することができる。なお、複数のBスキャンデータは、信号処理部144に保存されることができる。本実施例においては、M−BスキャンとしてBスキャンを約80回繰り返す。なお、M−Bスキャンとして繰り返されるBスキャンの回数はこれに限られず、所望の構成に応じて任意の数とすることができる。
(異なる箇所のM−Bスキャン)
また、M−Bスキャンの走査位置は、同一箇所を走査位置とせずに、図2(b)に示す走査位置L202のように、意図的に副走査方向においてシフト範囲dYに分布させてもよい。ここで、異なる箇所をM−Bスキャンする場合には、ガルバノスキャナ114は副走査方向においてそれぞれ異なる走査角度で、主走査方向の走査を行う。このときの副走査方向のシフト範囲dYは、所望の構成に応じて任意に設定することができるが、本実施例では約20μmに設定する。副走査方向のシフト範囲dYはOCT測定光の眼底Erにおけるスポットサイズを基準として設定してもよい。OCTによる断層画像で発生するスペックルサイズは、OCT測定光のスポットサイズ以下と考えられている。そのため、加算平均処理等による断層画像におけるスペックル低減のために、意図的に副走査方向のシフト範囲dYを与える際には、シフト範囲dYをスポットサイズ以上に設定することが有効と考えられる。
(ボリュームスキャン)
さらに、被検眼118の眼底Erにおけるボリュームデータを取得する際には、図2(c)に示すように、眼底Er上の副走査方向(Y方向)における異なる位置においてBスキャンを行い、各走査位置においてBスキャンデータを取得する。これにより、偏光OCT装置100は、眼底Erの3次元データ、すなわちボリュームデータを取得することができる。
(M−Bスキャンによるボリュームスキャン)
また、M−Bスキャンを眼底Er上の副走査方向(Y方向)における異なる位置において繰り返し、ボリュームデータを取得することもできる。具体的には、図2(c)に示す走査位置L203の各位置においてM−Bスキャンを行うことで、眼底Er上の副走査方向における異なる位置でそれぞれ複数のBスキャンデータを取得することができる。これにより、偏光OCT装置100は、副走査方向における異なる位置での複数のBスキャンデータに基づく、眼底Erのボリュームデータを取得することができる。
<SLOスキャン>
SLO画像の取得時には、駆動制御部145は、スキャナ153を用いてSLO測定光を被検眼118の眼底Er上に2次元走査し(SLOスキャン)、SLO測定光の戻り光をAPD152で検出してSLO信号を取得する。信号処理部144は、取得したSLO信号を処理することで、眼底Erの2次元正面画像であるSLO画像を生成することができる。
[画像処理]
次に、信号処理部144における画像生成について説明する。信号処理部144は、上述のように、OCT干渉信号に基づく被検眼118の眼底Erの断層画像やDOPU画像、及びSLO信号に基づくSLO画像を生成することができる。なお、SLO画像の生成は既知の任意の信号処理によって行うことができるため、ここでは処理の説明を省略する。
<輝度画像(断層輝度画像)の生成>
信号処理部144は、ディテクタ141,142から出力されたOCT干渉信号に対してFFT等の信号処理を行うことで、各偏光成分に基づいた2つの断層信号である、H偏光成分に対応する断層信号と、V偏光成分に対応する断層信号とを生成する。そして、信号処理部144は、H偏光成分に対応する断層信号からH偏光成分に対応する断層画像を生成し、V偏光成分に対応する断層信号からV偏光成分に対応する断層画像を生成する。ここで、断層信号とは、OCT干渉信号にFFT等の信号処理を行うことで得られる、被検眼118の断層に関する情報を示す信号をいう。
まず、信号処理部144は、OCT干渉信号から固定パターンノイズ除去を行う。固定パターンノイズ除去は、複数回のAスキャンによって取得したOCT干渉信号に基づく複数のAスキャンデータを平均することで固定パターンノイズを抽出し、これを入力したAスキャンによって取得したOCT干渉信号から減算することで行われる。
次に、信号処理部144は、OCT干渉信号を有限区間でフーリエ変換した場合にトレードオフの関係となる、深さ分解能とダイナミックレンジを最適化するために、OCT干渉信号に対して窓関数処理を行う。本実施例ではコサインテーパーによる窓関数処理を行う。なお、窓関数処理の方法はコサインテーパーに限定されず、目的に合わせて任意に選択してよい。信号処理部144は、他の窓関数処理、例えばガウシアン窓関数、ハニング窓関数など、一般的に知られる窓関数処理をOCT干渉信号に適用することができる。その後、信号処理部144は、OCT干渉信号に対してFFT処理を行うことによって断層信号を生成する。
信号処理部144は、以上の処理を2つの偏光成分のOCT干渉信号のそれぞれに対して行うことにより、2つの断層信号を生成する。信号処理部144は、生成した2つの断層信号から輝度画像を生成する。なお、本明細書において、輝度画像とは従来のOCTにおける断層画像などの画素値として輝度値を用いた画像のことをいう。以下、画素値として輝度値を用いた断層画像を断層輝度画像という。また、以下、単に断層画像という場合には、上述の各断層信号を用いて生成される画像をいい、Bスキャン画像とは主走査方向と深さ方向による2次元の断層信号によって生成される画像をいう。断層輝度画像の画素値rは、ディテクタ141,142から得られるH偏光成分の振幅A及びV偏光成分の振幅Aから式1によって計算される。
図3は、視神経乳頭部の断層輝度画像の一例を示す。また、ガルバノスキャナ114によってラスタースキャンして、眼底Er上の位置が異なる複数のBスキャンデータを副走査方向に取得することで、偏光OCT装置100は輝度画像のボリュームデータを生成することができる。
<テンポラルDOPU画像の生成>
(参照フレームの選択)
図4は、信号処理部144によるテンポラルDOPU画像の生成処理のフローを示している。信号処理部144によってテンポラルDOPU画像の生成処理が開始されると、処理はステップS401に進む。ステップS401において、信号処理部144は、眼底Erの同一箇所のM−Bスキャンによって取得した複数枚のフレームのBスキャン画像からテンポラルDOPU計算の基準となる参照フレームを選択する。信号処理部144は、参照フレームとして、Bスキャン画像内での歪みが小さいものや、適切な撮像範囲(XZ方向)が撮像されたものを選択する。
参照フレームの選択は、任意の方法で行うことができ、例えば、信号処理部144は歪み検出のアルゴリズムを用いて、歪みの最も小さいフレームを選択する。又は、信号処理部144は、パターンマッチングのアルゴリズムを用いて、注目部位が断層画像の中で所望の位置に存在するフレームを選択する。より具体的には、信号処理部144が各Bスキャン画像から視神経乳頭を抽出して、視神経乳頭がBスキャン画像の中心付近に位置するフレームを選択する。他の方法では、信号処理部144がBスキャン画像からRPEを抽出して、RPEが断層画像の深さ方向に関して中心付近に位置するフレームを選択する。参照フレームの選択はこれら方法の組み合わせや、これら以外の方法を用いて行ってもよい。選択されたフレームは、参照フレームとして信号処理部144に記憶される。
なお、本実施例では信号処理部144が参照フレームを選択するとしたが、参照フレームの選択は検者によって手動で行われてもよい。また、参照フレームの手動選択を行う選択者は、検者に限られず、診断を行う医師等であってもよい。
(使用フレームの選択)
次にステップS402において、信号処理部144は、取得した複数のBスキャン画像(本実施例では80枚)から、テンポラルDOPUの計算に用いる、参照フレームを含むN枚のフレーム(使用フレーム)を選択する。本実施例では、N=50とする。なお、Nは所望の構成に応じて任意の数とすることができる。
具体的には、信号処理部144は、M−Bスキャンの回数に応じた複数枚のフレームのBスキャン画像の各Bスキャン画像と参照フレームのBスキャン画像との相互相関を計算して、相関の高いN−1枚のフレームを選択する。信号処理部144は、選択されたN−1枚のフレーム及び参照フレームの断層信号(データ)を記憶し、残りの相関の低いフレームのデータをテンポラルDOPUの計算から除外する。
なお、相互相関の低いフレームの断層信号データをテンポラルDOPU計算に用いると、結果として得られるテンポラルDOPU画像の空間分解能の低下を招く可能性がある。そのため、予め相互相関の下限閾値を設定し、下限閾値以上の相互相関を示すフレーム数が、テンポラルDOPU計算に必要な数に満たない場合、再度、M−Bスキャンを行う追加処理を行ってもよい。
(Bスキャン画像の位置合わせ)
取得した各Bスキャン画像間でのXZ方向の位置ズレが大きい場合、信号処理部144は、相互相関の計算を行う前に、参照フレームのBスキャン画像に対する各Bスキャン画像のXZ平面内における位置合わせ処理を行うことができる。位置合わせ処理では、まず、信号処理部144が各Bスキャン画像を±X、±Z方向に1ピクセルずつシフトさせていき、各シフト位置における各Bスキャン画像と参照フレームのBスキャン画像との相互相関を計算する。次に、信号処理部144は相互相関が最も高くなったシフト位置(dX,dZ)を記憶する。最後に、信号処理部144は、各Bスキャン画像を、相互相関が最も高くなったシフト位置(dX,dZ)までシフトさせることによって、各Bスキャン画像と参照フレームとの位置合わせを行うことができる。
(テンポラルDOPUの算出)
信号処理部144は、使用フレームを選択したら、ステップS403において、N枚のフレームのBスキャンの断層信号を用いて、テンポラルDOPU画像を生成する。まず信号処理部144は、取得した2つの断層信号の振幅A,Aとそれらの間の位相差ΔΦから、N枚のフレームのBスキャン画像に含まれる画素毎にストークスベクトルSを計算する(式2)。
ただし、位相差ΔΦは、FFT処理によって生成される2つの断層信号の位相ΦとΦを用いて、ΔΦ=Φ−Φとして計算される。
次に、信号処理部144は、N枚のフレームのBスキャン画像に対して、後述する処理により眼底Erの移動量に応じて適切なサイズのウィンドウを設定する。その後、信号処理部144は、N枚のフレームの各Bスキャンにおいて、設定したウィンドウに含まれる画素毎のストークスパラメータ(ストークスベクトルS)の各要素の値(Q、U、V)を強度Iで正規化し、正規化した値をウィンドウ内で加算平均する。さらにBスキャン毎にウィンドウ内で正規化・加算平均された値を、N枚のフレームにおいてそれぞれ対応するN個のウィンドウについて平均して、N個のウィンドウ内のストークスベクトルSの各要素の値の平均値(Q、U、V)を得る。言い換えると、Q、U、VはN×W×W個の画素毎のストークスベクトルSの正規化された要素Q/I、U/I、V/Iを各々平均した値である。ここで、Wは設定したウィンドウの主走査方向におけるピクセル数、Wは設定したウィンドウの深さ方向におけるピクセル数である。
、U、Vを求めた後、信号処理部144は、当該N個のウィンドウ内の偏光の均一性であるDOPUを計算する(式3)。
信号処理部144は、この処理をBスキャン画像内に設定された全てのウィンドウに対して行うことで、図5に示すような視神経乳頭部のテンポラルDOPU画像を生成し、テンポラルDOPU画像の生成処理を終了する。
上述のように、DOPU(従来のDOPU及びテンポラルDOPUを含む)は偏光の均一性を表す数値であり、偏光が保たれている箇所においては1に近い数値となり、偏光が解消され保たれない箇所においては1よりも小さい数値となる。網膜内の構造において、RPE層は偏光状態を解消する性質を有するため、DOPU画像(従来のDOPU画像及びテンポラルDOPU画像を含む)においてRPE層に対応する部分は、他の領域に対してDOPUの値が小さくなる。
ここで、図5にDOPU画像の一例を示す。図5において、斜線の領域510はRPE層を示しており、クロスハッチングの領域520は偏光が保たれている網膜層領域を示している。DOPU画像は、RPE層等の偏光を解消する層を画像化しているので、病気などによりRPE層が変形している場合等においても、断層輝度画像における輝度の変化よりも確実にRPE層等の偏光を解消する層を画像化できる。DOPU画像も断層輝度画像と同様に、DOPU画像を副走査方向に並べることで、DOPU画像のボリュームデータを生成することが可能である。
<ウィンドウサイズの設定>
次に、図6乃至8を参照して、ステップS403におけるウィンドウサイズW×Wの設定について説明する。図6は、本実施例に係る信号処理部144が、ウィンドウサイズW×Wを設定する処理フローを示している。
本実施例では、信号処理部144は、SLO画像を用いて眼底Erの副走査方向(Y方向)の移動量ΔYをポストプロセッシングによって算出し、移動量ΔYに関わる評価指標を算出する。信号処理部144は、算出した評価指標に基づいて、XZ平面におけるウィンドウサイズW×Wの調整を行う。図7は、評価指標である標準偏差σΔYに応じたウィンドウサイズW×Wの調整を説明するための図であり、可変であるウィンドウサイズW×Wを標準偏差σΔYに応じて変更することを示す。
信号処理部144は、ウィンドウサイズW×Wの設定処理を開始すると、まずステップS601において、N枚のフレームの各Bスキャン画像の撮像時刻における被検眼118の眼底ErのY方向における移動量ΔYを算出する。図8は、i番目のフレームのBスキャン画像の撮像時刻におけるY方向の移動量ΔYの一例を示す。図8において縦軸は眼底ErのY方向における移動量ΔYを示し、横軸はi番目のフレームのBスキャン画像の撮像時刻を示す。また、縦軸における原点は、参照フレームのBスキャン画像の撮像時における眼底Erの位置を示す。
具体的には、信号処理部144は、SLO光学系を用いて、SLO測定光の光軸に対して垂直なXY面における眼底Erの2次元正面画像(SLO画像)を経時的に取得し、SLO画像中の血管分岐などの特徴箇所を検出する。信号処理部144は、各Bスキャン画像の撮像時刻における特徴箇所の位置情報及び参照フレームのBスキャン画像の撮像時刻における特徴箇所の位置情報から、基準となる位置からの眼底ErのXY方向における移動量(ΔX、ΔY)を求める。なお、基準となる位置とは、参照フレームのBスキャン画像の撮像時刻における眼底Erの位置をいう。
ここで、各Bスキャン画像の撮像時刻における眼底Erの特徴箇所の位置は、既知であるSLO画像の撮像時刻における眼底Erの特徴箇所の位置情報を用いて、補間によって求めることができる。なお、特徴箇所の位置の算出には、補間に限らず、フィッティング、移動平均、又は最小自乗法などを用いてもよい。また、信号処理部144は、参照フレームのBスキャン画像に対してXZ方向における各Bスキャン画像の位置合わせを行うことができるため、X方向における眼底Erの移動量ΔXは無視することができる。そのため、求めた眼底Erの移動量(ΔX、ΔY)のうちY方向の移動量ΔYのみを以下の処理で用いる。なお、信号処理部144を、移動量の算出時にY方向の移動量ΔYのみ算出するように構成してもよい。
次に、ステップS602において、信号処理部144は、Bスキャン画像毎に算出した眼底Erの移動量ΔYに関わる評価指標として、移動量ΔYの標準偏差σΔYを算出する。信号処理部144は、ステップS603において、算出した移動量ΔYの標準偏差σΔYの大きさに応じて、ウィンドウサイズW×Wを設定する。
より具体的には、信号処理部144は、標準偏差σΔYが大きい場合はウィンドウサイズW×Wを小さくし、標準偏差σΔYが小さい場合はウィンドウサイズW×Wを大きくする。本実施例では、標準偏差σΔYが10μm以上であればウィンドウサイズW×Wを小さくし、10μ未満であればウィンドウサイズW×Wを大きくする。標準偏差σΔYの閾値は所望の構成に応じて任意に設定することができる。また、ウィンドウサイズも所望の構成に応じて、任意に設定でき、例えば、小さいウィンドウサイズとしてWx=1ピクセル、Wz=1ピクセルを設定し、大きいウィンドウサイズとしてWx=2ピクセル、Wz=3ピクセルを設定してもよい。ただし、ウィンドウサイズW×Wは、従来のDOPU計算におけるウィンドウサイズを考慮し、W=8ピクセル、W=10ピクセル程度を最大としてよい。なお、本実施例では、眼底Erの移動量を評価するための評価指標として標準偏差を用いた。しかしながら、評価指標は標準偏差に限らず、眼底Erの移動量の絶対値の平均値や中央値などを用いてもよく、これらの閾値も所望の構成に応じて任意に設定してよい。
信号処理部144は、上記のようにN枚のフレームのBスキャン画像の撮像時における眼底Erの移動量ΔYの評価指標に応じてウィンドウサイズW×Wを設定し、ウィンドウサイズW×Wの設定処理を終了する。信号処理部144は、眼底Erの移動量ΔYの評価指標に応じてウィンドウサイズを設定することで、DOPUの計算に用いる3次元の撮像データにおける、OCT測定光の副走査方向の位置に応じてウィンドウサイズを設定することができる。このため、より適切な測定値をDOPUの計算に用いることができ、DOPU画像の画質を安定して良好なものに保つことができる。
[処理動作]
次に、偏光OCT装置100におけるOCTに関する一連の撮像処理について図9を参照して説明する。図9は、偏光OCT装置100におけるに関する一連の撮像処理のフローを示す。
<調整>
まず、ステップS901において、被検眼118を測定光学系10に対して配置した状態で、測定光学系10と被検眼118のアライメントを行う。なお、測定光学系10のアライメントは測定光学系10を保持する不図示のステージ等により、被検眼118に対して測定光学系10を移動させることで行うことができる。ここで、被検眼118に対する測定光学系10のワーキングディスタンス等のXYZ方向のアライメント、フォーカス、及びコヒーレンスゲートの調整等は既知の方法で行うことができるため説明を省略する。
<撮像>〜<画像生成>
ステップS902において、光源101から光を射出し、光源101からの光をOCT測定光及びOCT参照光に分割する。OCT測定光が被検眼118の網膜より反射又は散乱した戻り光とOCT参照光との干渉光をディテクタ141及び142で受光し、OCT干渉信号を生成する。次に、ステップS903において、信号処理部144が前述のようにOCT干渉信号を処理して各画像を生成する。
<出力>
ステップS904において、信号処理部144は、作成した断層輝度画像及びテンポラルDOPU画像を表示部146に送り、表示部146は受け取った画像の表示を行う。本実施例においては、テンポラルDOPU画像として描出するDOPUの閾値を0.75としている。そのため、信号処理部144は、DOPUの閾値よりも偏光解消性が高い領域、つまり反射又は散乱によるOCT測定光の戻り光の偏光の均一度が低い領域である、テンポラルDOPU<0.75の領域を描出し、DOPU画像を生成している。結果として、RPE層や硬性白斑といった偏光解消性の高い領域が描出される。なお、本実施例ではDOPUの閾値を0.75としたが、DOPUの閾値はこれに限定されるものではない。DOPUの閾値は、検者や医師等によって測定対象及び測定の目的等に応じて任意に設定することができる。また、偏光解消性が高い領域であるRPE層等を抽出し、抽出した領域を断層輝度画像上の対応位置に重畳表示した画像をDOPU画像とすることもできる。
以上のように、本実施例による偏光OCT装置100は、測定光学系10と制御部143とを備える。測定光学系10は、OCT測定光を照射した被検眼118からの戻り光とOCT測定光に対応するOCT参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、被検眼118のOCT干渉信号を取得する。特に、測定光学系10は、ガルバノスキャナ114を介して副走査方向(第2の方向)における略同一な走査角度で、OCT測定光を被検眼118に対して主走査方向(第1の方向)に繰り返し走査し、被検眼118の複数の2次元のOCT干渉信号を取得する。
制御部143は、OCT干渉信号から被検眼118の断層信号を生成し、断層信号に基づいて断層画像を生成する画像生成装置を構成する。制御部143の信号処理部144は、複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の断層信号を生成する。また、信号処理部144は、複数の2次元のOCT干渉信号の各2次元のOCT干渉信号を取得した際の被検眼上における副走査方向の走査位置に基づいて、ウィンドウ(評価窓)のサイズを設定する。なお、被検眼上における副走査方向の走査位置とは、実際に被検眼118にOCT測定光が照射される位置であって、ガルバノスキャナ114による走査角度以外に、被検眼118の移動等にも影響される。信号処理部144は、設定されたサイズのウィンドウを用いて複数の2次元の断層信号から、被検眼118の偏光均一性を示すDOPU画像を生成する。
本実施例では、信号処理部144は、被検眼118の2次元正面画像に基づいて、2次元のOCT干渉信号を取得している間の被検眼118の動きを検出する。そして、信号処理部144は、複数の2次元のOCT干渉信号を取得した際の被検眼118上における副走査方向の走査位置に対応する被検眼118の動きの標準偏差、絶対値の平均値及び絶対値の中央値のうちの1つに基づいて、ウィンドウのサイズを設定する。特に、本実施例では、信号処理部144は、被検眼118の動きの標準偏差が所定の閾値以上である場合には、標準偏差が所定の閾値未満である場合に比べて、ウィンドウのサイズを小さく設定する。
このように、信号処理部144は、測定光学系10から干渉信号を取得する信号取得部と、干渉信号から被検眼118の断層信号を生成し、断層信号に基づいて断層画像を生成する断層画像生成部を構成する。また、信号処理部144は、断層信号を生成する断層信号生成部、被検眼118の動きを検出する移動検出部、動きの評価指標を演算する演算部、ウィンドウサイズを設定する設定部、及びDOPU画像を生成するDOPU画像生成部等を構成することができる。これら各部は、制御部143のCPUやMPU等で構成される演算装置において実行されるモジュール等やASIC等の回路によって構成されることができる。
本実施例による偏光OCT装置100は、上記のような構成を有することから、DOPUの計算に用いる3次元の撮像データにおける、OCT測定光の副走査方向の位置に応じてウィンドウサイズを設定することができる。このため、より適切な測定値をDOPUの計算に用いることができ、高画質なDOPU画像を安定して取得することができる。
なお、本実施例において信号処理部144が検出する被検眼118の移動は、主走査方向と副走査方向による平面内における並進移動、OCT測定光の光軸方向と主走査方向による平面内における並進移動、及びこれら並進移動の両方、のうちのいずれかとする。信号処理部144は、これらのいずれかの移動を検出すれば、使用フレームのBスキャン画像の撮像時における被検眼118の副走査方向の移動を検出できる。そのため、信号処理部144は、被検眼118の動きの評価指標に基づいてウィンドウサイズを設定することができる。
また、本実施例による偏光OCT装置100は、眼底Erの動きを検出して、ガルバノスキャナ114を眼底Erの動きに追従させて走査させるトラッキング機能が付与されていてもよい。トラッキング方法については、一般的な技術を用いて行うことが可能であり、リアルタイムで行うこともポストプロセッシングで行うことも可能である。例えば、SLO光学系を用いたトラッキング手法を用いてもよい。具体的には、SLO画像を用いて眼底Erの移動量を算出し、算出した移動量をガルバノスキャナ114にフィードバックすることでトラッキングを行うことができる。
しかしながら、トラッキングによってガルバノスキャナ114の走査位置を眼底Erの移動に追尾させる場合であっても、SLO画像と断層画像の撮像時刻の違い等から、被検眼118上の同じ走査位置でのOCT測定光の走査が行えない場合がある。具体的には、SLO画像に基づくトラッキングはSLO画像の撮像時における眼底Erの移動量に基づいて行われるため、SLO画像と断層画像の撮像時刻が異なるときには、断層画像の撮像時に眼底ErがSLO画像撮像時の位置から移動している場合がある。そのため、SLO画像に基づいて補正したガルバノスキャナ114による走査位置と目標としていた走査位置との間にはトラッキングの残差となる距離が存在することとなる。ここで、目標としていた走査位置は、Bスキャン画像を取得しようとしていた被検眼118の眼底Erの位置に対応し、上記偏光OCT装置100における撮像処理においては、参照フレームのBスキャン画像の撮像時の走査位置としてみなすことができる。
ここで、偏光OCT装置100においてトラッキングを行う場合には、当該トラッキングの残差となる距離が、トラッキングを行った際のBスキャン画像の撮像時における、目標としていた走査位置からの眼底Erの移動量に対応する。そのため、当該トラッキングの残差となる距離が、DOPU計算に用いるウィンドウサイズを設定する際の、眼底ErのXY方向における移動量(ΔX、ΔY)に対応する。従って、信号処理部144は、使用フレームのBスキャン画像の撮像時刻におけるトラッキングの残差となる距離を検出し、トラッキングの残差となる距離のY方向における距離を移動量ΔYとして、上述のウィンドウサイズの設定処理を行うことができる。
具体的には、信号処理部144は、SLO光学系を用いて、SLO測定光の光軸に対して垂直なXY面における眼底ErのSLO画像を経時的に取得し、SLO画像中の血管分岐などの特徴箇所を検出する。信号処理部144は、各Bスキャン画像の撮像時刻の直前に撮像されたSLO画像における特徴箇所の位置情報及び各Bスキャン画像の撮像時刻における特徴箇所の位置情報から、眼底ErのXY方向における移動量(ΔX、ΔY)を求める。なお、各Bスキャン画像の撮像時刻における特徴箇所の位置情報は、上述のように、既知であるSLO画像の撮像時刻における眼底Erの特徴箇所の位置情報を用いて、補間等によって求める。これにより、信号処理部144は、トラッキングの残差となる、各Bスキャン画像の撮像時刻の直前に撮像されたSLO画像における特徴箇所の位置から各Bスキャン画像の撮像時刻における特徴箇所の位置までの距離を求めることができる。そして、信号処理部144は、トラッキングの残差となる距離のY方向における距離を移動量ΔYとして、上述のようにウィンドウサイズを設定する。
これにより、偏光OCT装置100は、トラッキングを行う場合であっても、DOPUの計算に用いる3次元の撮像データにおける、OCT測定光の副走査方向の位置に応じてウィンドウサイズW×Wを設定することができる。そのため、より適切な測定値をDOPUの計算に用いることができ、DOPU画像の画質を安定して良好なものに保つことができる。
[実施例1の変形例]
実施例1による偏光OCT装置100では、3次元の撮像データを用いたDOPU計算について、眼底Erの同じ箇所をM−Bスキャンして撮像データを取得するテンポラルDOPUの計算手法を用いた。しかしながら、偏光OCT装置100は、眼底Erの異なる箇所をM−Bスキャンして、DOPUを計算するための3次元の撮像データを取得してもよい。本変形例に係る測定光学系10は、OCT測定光を主走査方向に繰り返し走査する際に、副走査方向においてそれぞれ異なる走査角度で走査する。この場合には、所望の走査位置においてOCT測定光の走査を行うために、ガルバノスキャナ114の走査位置を眼底Erの移動に追尾させる。
眼底Erの異なる箇所をM−BスキャンしてDOPU計算用の3次元の撮像データを取得する場合には、上述した走査位置の副走査方向におけるシフト範囲dYに基づいて、OCT測定光の副走査方向の位置が定まる。そのため、信号処理部144は、シフト範囲dYに基づいてDOPU計算に用いるウィンドウサイズを設定することができる。この場合には、実施例1に係るウィンドウサイズの設定と同様に、シフト範囲dYが大きい場合にはウィンドウサイズを小さくし、シフト範囲dYが小さい場合にはウィンドウサイズを大きくする。ウィンドウサイズを設定する際のシフト範囲dYの閾値は任意の値でよく、例えばシフト範囲dYが20μmより大きければウィンドウサイズを小さくし、20umより小さければウィンドウサイズを大きくしてもよい。また、ウィンドウサイズは実施例1に係る計算に用いるウィンドウサイズと同様に設定することができる。
この場合には、シフト範囲dYに基づいてウィンドウサイズを設定することで、DOPUの計算に用いる3次元の撮像データにおける、OCT測定光の副走査方向の位置に応じてウィンドウサイズW×Wを設定することができる。そのため、より適切な測定値をDOPUの計算に用いることができ、DOPU画像の画質を安定して良好なものに保つことができる。
また、眼底Erの異なる領域をM−BスキャンしてDOPU計算用の3次元の撮像データを取得する場合にも、トラッキングの残差が生じる可能性がある。この場合には、信号処理部144は、実施例1と同様に、使用フレームのBスキャン画像の撮像時刻におけるトラッキングの残差となる距離を検出する。そして、信号処理部144は、トラッキングの残差となる距離のY方向における距離を移動量ΔYとして、移動量ΔYの評価指標を求める。信号処理部144は、求めた移動量ΔYの評価指標とシフト範囲dYとに基づいてウィンドウサイズを設定する。なお、ウィンドウサイズは、上述の場合と同様に、求めた移動量ΔYの評価指標とシフト範囲dYが大きい場合にはウィンドウサイズを小さくし、移動量ΔYの評価指標とシフト範囲dYが小さい場合にはウィンドウサイズを大きくする。この場合の移動量ΔYの評価指標とシフト範囲dYの閾値も任意に定めることができる。なお、移動量ΔYの評価指標は、実施例1と同様に、眼底Erの移動量の標準偏差や、絶対値の平均値、中央値などを用いてもよい。
これにより、眼底Erの異なる箇所をM−BスキャンしてDOPU計算用の3次元の撮像データを取得するときにトラッキングの残差が生じた場合であっても、トラッキング残差が生じていない場合と同様の効果を奏することができる。
[実施例2]
実施例1では、信号処理部144において、使用フレームの全Bスキャン画像について同じウィンドウサイズを設定した。しかしながら、ウィンドウサイズの設定はこれに限られない。本発明の実施例2では、全Bスキャン画像に対して同じウィンドウサイズを設定するのではなく、使用フレームのBスキャン画像について異なるウィンドウサイズを設定する。より具体的には、実施例2では、使用フレームの各Bスキャン画像について、眼底Erの移動量ΔYに応じてウィンドウサイズを設定する。
以下、図10及び11を参照して、実施例1との違いを中心として、実施例2による偏光OCT装置について説明する。なお、本実施例による偏光OCT装置の構成要素は、実施例1による偏光OCT装置100の構成要素と同様であるため、同じ符号を付し、説明を省略する。また、ウィンドウサイズの設定以外の処理は実施例1における処理と同様であるため、説明を省略する。
本実施例においては、信号処理部144がDOPUを計算する際のウィンドウサイズを使用フレームのBスキャン画像毎に眼底Erの移動量ΔYに応じて設定する。図10は、眼底Erの移動量ΔYに応じて変更されるウィンドウサイズの一例を示す。図10には、参照フレームなどの移動量ΔYが0のときのフレームのBスキャン画像に対して設定されるウィンドウサイズ1001を示している。図10において、0を原点とする斜めの軸は移動量ΔYを示す。本実施例においては、図10に例示されるように、眼底Erの移動量ΔYの絶対値が大きいフレームのBスキャン画像ではウィンドウサイズを小さくし、一方、眼底Erの移動量ΔYの絶対値が小さいフレームのBスキャン画像ではウィンドウサイズを大きくする。
図11は、本実施例において、信号処理部144がBスキャン画像毎にウィンドウサイズW×Wを設定するフローを示す。信号処理部144は、ウィンドウサイズW×Wの設定処理を開始すると、まずステップS1101において、インデックスiを1に設定する。
次に、ステップS1102において、信号処理部144は、i番目のフレームのBスキャン画像の撮像時刻における被検眼118の眼底Erの移動量ΔYを算出する。眼底Erの移動量ΔYを算出する処理はステップS601と同様である。信号処理部144は、i番目のフレームのBスキャン画像に対して移動量ΔYを求めたら、ステップS1003において、眼底Erの移動量ΔYに応じてウィンドウサイズを決定する。
具体的には、眼底Erの移動量ΔYの絶対値が大きいフレームではウィンドウサイズを小さくし、一方、眼底Erの移動量ΔYの絶対値が小さいフレームではウィンドウサイズを大きくする。なお、ウィンドウサイズを設定する際の移動量ΔYの閾値は任意の値に設定することができる。例えば、移動量ΔYの絶対値が10μm以上である場合にはウィンドウサイズを2×1とし、5μm以上10μm未満である場合にはウィンドウサイズを2×3とし、5μm未満であれば4×3とすることができる。また、ウィンドウサイズも実施例1と同様に任意に設定することができ、ウィンドウの最大サイズも実施例1と同様に設定することができる。
信号処理部144は、i番目のフレームのBスキャン画像についてウィンドウサイズを設定したら、ステップS1104においてインデックスiが使用フレームの数であるNと一致するか否かを判断する。インデックスiがNと一致しない場合には、信号処理部144はステップS1105においてインデックスiに1を足し、処理をステップS1102に戻す。インデックスiがNと一致する場合には、信号処理部144はウィンドウサイズの設定処理を終了する。これにより、信号処理部144は、使用フレームの全Bスキャン画像に対してそれぞれ適切なウィンドウサイズを設定することができる。なお、本実施例ではNは予め設定された値としているが、ウィンドウサイズの設定に先んじて、検者等の入力に応じて設定されてもよい。
上記のように、本実施例に係る信号処理部144は、2次元の断層信号のそれぞれに対して適用するウィンドウのサイズを、該2次元の断層信号に対応する2次元の干渉信号を取得した際の被検眼118上における副走査方向の走査位置に基づいて各々設定する。
そのため、本実施例による偏光OCT装置では、眼底Erの移動量に応じて、使用フレームの各Bスキャン画像に適切なサイズのウィンドウを設定できる。従って、本実施例による偏光OCT装置は、3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する際に、使用フレームのBスキャン画像に関する、副走査方向における走査位置に応じて、Bスキャン画像毎にウィンドウサイズを適切に設定することができる。このため、DOPUの計算に、DOPUを求める位置から比較的遠い位置における測定値を用いなくなることから、DOPUの空間分解能を向上させることができる。
また、本実施例に係るウィンドウサイズの設定処理は、実施例1と同様に、トラッキング機能が付与された偏光OCT装置に適用することもできる。この場合には、実施例1と同様に、トラッキングによる残差となる距離を移動量ΔYとして、上記ウィンドウサイズの設定処理と同様の処理を行う。これにより、本実施例に係るウィンドウサイズの設定処理と同様の効果を奏することができる。
[実施例2の変形例]
実施例2においては、実施例1と同様に、眼底Erの同じ箇所をM−Bスキャンして撮像データを取得するテンポラルDOPUの計算手法を用いる。しかしながら、実施例1の変形例と同様に、偏光OCT装置は、眼底Erの異なる箇所をM−Bスキャンして、DOPUを計算するための3次元の撮像データを取得してもよい。この場合には、所望の走査位置においてOCT測定光の走査を行うために、ガルバノスキャナ114の走査位置を眼底Erの移動に追尾させる。
この場合には、信号処理部144は、眼底Erの異なる箇所をM−Bスキャンする際の副走査方向の走査位置に応じて、使用フレームの各Bスキャン画像に対するウィンドウサイズを設定する。具体的には、信号処理部144は、OCT測定光の副走査方向における、参照フレームのBスキャン画像に関する走査位置と、使用フレームのBスキャン画像に関する走査位置との距離に応じて、各Bスキャン画像に対するウィンドウサイズを決定する。ここで、副走査方向における当該走査位置間の距離を距離dとすると、信号処理部144は、距離dが長い場合にはウィンドウサイズを小さくし、距離dが短い場合にはウィンドウサイズを大きくする。なお、ウィンドウサイズを設定する際の距離dの閾値は任意の値に設定することができる。例えば、実施例2と同様に閾値を10μmとしてもよい。また、ウィンドウサイズも実施例2と同様に任意に設定することができる。
本変形例では、上記構成により、3次元の撮像データを用いてDOPUを計算する際に、使用フレームのBスキャン画像に関する、副走査方向における走査位置に応じて、Bスキャン画像毎にウィンドウサイズを適切に設定することができる。このため、DOPUの計算に、DOPUを求める位置から比較的遠い位置における測定値を用いなくなることから、DOPUの空間分解能を向上させることができる。
また、トラッキングにおいて残差が生じる場合も想定される。この場合には、信号処理部144は、実施例1と同様に、使用フレームのBスキャン画像の撮像時刻におけるトラッキングの残差となる距離を検出する。そして、信号処理部144は、トラッキングの残差となる距離のY方向における距離を移動量ΔYとして、信号処理部144は、使用フレームの各Bスキャン画像について、移動量ΔYと走査位置間の距離dに応じてウィンドウサイズを設定することができる。具体的には、信号処理部144は、移動量ΔYと走査位置間の距離dの値が大きい場合にはウィンドウサイズを小さくし、移動量ΔYと走査位置間の距離dの値が小さい場合にはウィンドウサイズを大きくする。なお、移動量ΔYと走査位置間の距離dの値の閾値も任意に設定することができる。この場合であっても、上記と同様の効果を奏することができる。
[実施例3]
実施例1及び2では、被検眼118の副走査方向における走査位置に応じて、ウィンドウサイズW×Wを設定した。これに対して、本実施例では、ウィンドウサイズW×Wを固定しつつ、被検眼118の副走査方向における走査位置に応じて、DOPUの計算に用いるBスキャン画像(使用フレーム)の選択を行う。より具体的には、被検眼118の移動量ΔYの絶対値が所定の閾値の絶対値よりも大きい場合には、当該移動量ΔYが求められたBスキャン画像をDOPUの計算から除外する。これにより、DOPUを求める位置から離れた位置におけるデータをDOPUの計算に用いずにDOPUの計算を行うことで、DOPU画像におけるノイズの発生を抑制し、高画質なDOPU画像を取得することができる。
以下、図13及び14を参照し、実施例1との違いを中心として、実施例3による偏光OCT装置について説明する。なお、本実施例による偏光OCT装置の構成要素は、実施例1による偏光OCT装置100の構成要素と同様であるため、同じ符号を付し、説明を省略する。また、ウィンドウサイズの設定、使用フレームの選択、及び追加M−Bスキャン以外の処理は実施例1における処理と同様であるため、説明を省略する。
図13は、信号処理部144が使用フレームを選択するフローを示す。なお、ここでいう使用フレームの選択は、参照フレームとのフレーム毎の相関によって使用フレームを選択するステップS402での処理と異なり、被検眼118の副走査方向における移動量ΔYに応じて使用フレームを選択する処理である。ただし、本実施例による使用フレームの選択処理は、ステップS402における使用フレームの選択処理の前後又は同時に行われることができる。なお、ステップS402での処理において、信号処理部144は、本実施例による使用フレームの選択処理を考慮して、Nよりも多い数のフレームを使用フレームとして選択してもよい。
信号処理部144は、本実施例による使用フレームの選択処理を開始すると、まずステップS1201において、撮像したBスキャン画像の撮像時刻における被検眼118の眼底Erの移動量ΔYを算出する。この処理はステップS601及びS1102と同様である。
次に、信号処理部144は、ステップS1202において、各フレームでの被検眼118の移動量ΔYと予め設定された閾値ΔYThとを比較し、使用フレームのBスキャン画像を選択する。
具体的には、信号処理部144は、被検眼118の移動量ΔYの絶対値が閾値ΔYThの絶対値以下の場合、当該移動量ΔYが求められたフレームのBスキャン画像をテンポラルDOPU計算に用いるデータとして選択し、記憶する。一方、被検眼118の移動量ΔYの絶対値が閾値ΔYThの絶対値よりも大きい場合、当該移動量ΔYが求められたフレームのBスキャン画像をDOPU計算に用いるデータから除外する。なお、本実施例では閾値ΔYTh=60μm程度とする。ただし、Y方向の閾値は、60μmに限定されるものではなく、検者等によって目的に応じて調整されてもよい。
図14は、本実施例による使用フレーム選択の処理を説明するための図であり、各フレームのBスキャン画像の撮像時刻におけるY方向の移動量ΔYと、閾値ΔYThが示されている。図14において、縦軸は眼底ErのY方向における移動量ΔYを示し、横軸は各フレームのBスキャン画像の撮像時刻を示す。また、縦軸における原点は、参照フレームのBスキャン画像の撮像時における眼底Erの位置を示す。図14では、閾値ΔYThの絶対値よりも移動量ΔYの絶対値が大きい場合に、当該移動量ΔYが求められたフレームのBスキャン画像をDOPU計算に用いるデータから除外することを、×印で示している。
ステップS1202においては、信号処理部144は、図14に示すように、被検眼118の副走査方向の移動量ΔYの絶対値が閾値ΔYThの絶対値以下のフレームのBスキャン画像をDOPU計算に用いるデータとして選択し、記憶する。これにより、信号処理部144は、DOPU計算に用いる使用フレームのBスキャン画像を、撮像した複数のBスキャン画像から選択する。
次に、信号処理部144は、ステップS1203において、ステップS1202で記憶したBスキャン画像のフレーム数が、DOPUの計算に必要な数を満たしているかを判断する。本実施例では、DOPUの計算に用いるフレーム数をNとしているため、信号処理部144は、使用フレームとして選択されたフレームの数がN以上であるかを判断する。
使用フレームとして選択されたフレームの数がN以上である場合、すなわち十分なフレーム数の断層信号が取得できている場合には、信号処理部144は、本実施例による使用フレームの選択処理を終了する。これに対して、使用フレームとして選択されたフレームの数がN未満である場合には、信号処理部144は、処理をステップS1204に進め、駆動制御部145に追加のM−Bスキャンを行わせる。そして、信号処理部144は、追加のM−Bスキャンが終了したら、処理をステップS1201に戻し、DOPUの算出に必要なデータ数が取得できるまで、一連の処理を繰り返す。
なお、本実施例においては、ウィンドウサイズW×Wは予め所定の値に固定して設定される。ここで、ウィンドウサイズW×Wは、実施例1及び2と同様に設定することができる。また、ウィンドウサイズW×Wは、例えば閾値ΔYThに応じて予め定めることができる。逆に、閾値ΔYThに応じてウィンドウサイズW×Wを固定して設定してもよい。
上記のように、本実施例による偏光OCT装置では、信号処理部144は、複数の2次元のOCT干渉信号の各2次元のOCT干渉信号を取得した際の被検眼118上における副走査方向の走査位置を求める。信号処理部144は、求めた副走査方向の走査位置に基づいて、複数の2次元の断層信号から、被検眼118の偏光均一性を示す画像の生成に用いる複数の2次元の使用断層信号(使用フレーム)を選択する。より具体的には、信号処理部144は、移動量ΔYの絶対値が所定の閾値ΔYThの絶対値以下である2次元のOCT干渉信号に対応する2次元の断層信号を、2次元の使用断層信号として選択する。言い換えると、信号処理部144は、求めた副走査方向の走査位置が、基準となる走査位置から所定の閾値ΔYTh以内の距離にある2次元のOCT干渉信号に対応する2次元の断層信号を、2次元の使用断層信号として選択する。その後、信号処理部144は、所定のサイズに設定された評価窓を用いて、選択された複数の2次元の使用断層信号から、偏光均一性を示すDOPU画像を生成する。
本実施例による偏光OCT装置では、ウィンドウサイズW×Wを固定しつつ、被検眼118の副走査方向における走査位置に応じて、DOPUの計算に用いる使用フレーム(2次元の使用断層信号)の選択を行う。これにより、DOPUを求める位置から離れた位置におけるデータをDOPUの計算に用いずにDOPUの計算を行うことができ、DOPU画像におけるノイズの発生を抑制し、高画質なDOPU画像を取得することができる。
なお、上記実施例及び変形例において、DOPUの計算に用いる測定値として2次元の断層信号から生成されるBスキャン画像を用いた。しかしながら、DOPUの計算に用いる測定値は、画像として生成されている必要はなく、Bスキャンによって取得された断層信号に基づく、主走査方向と深さ方向による2次元に展開された被検眼118の断層に関する情報の集合であってよい。
なお、上記実施例及び変形例においては、制御部143が測定光学系10からOCT干渉信号を取得する構成について述べた。しかしながら、制御部143は、院内ネットワークやインターネットなどのネットワークを介してサーバからOCT干渉信号やOCT干渉信号に対応する断層信号を取得してもよいし、任意の記憶媒体からそれらを取得してもよい。なお、制御部143は、院内ネットワーク等からOCT干渉信号を取得する場合、取得したOCT干渉信号に対応する断層信号を生成し取得することができる。
また、上記実施例及び変形例では、偏光OCT装置の干渉光学系としてマッハツェンダー型干渉計の構成を用いているが、干渉光学系の構成はこれに限られない。例えば、偏光OCT装置100の干渉光学系はマイケルソン干渉計の構成を有していてもよい。さらに、光の分割手段としてビームスプリッタを使用した空間光学系を用いているが、カプラを使用したファイバ光学系を用いてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例等の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、実施例及び変形例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例及び変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
10:測定光学系、100:偏光OCT装置(断層撮像装置)、143:制御部(画像生成装置)、144:信号処理部(画像生成部)、118:被検眼

Claims (19)

  1. 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系と、
    前記干渉信号から前記被検眼の断層信号を生成し、前記断層信号に基づいて断層画像を生成する画像生成装置と、
    を備え、
    前記測定光学系は、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得し、
    前記画像生成装置は、
    前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の前記断層信号を生成し、
    前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定し、
    設定された前記サイズの前記評価窓を用いて前記複数の2次元の断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する、断層撮像装置。
  2. 前記画像生成装置は、前記複数の2次元の断層信号に対して同じサイズの評価窓を設定する、請求項1に記載の断層撮像装置。
  3. 前記画像生成装置は、前記2次元の断層信号のそれぞれに対して適用する前記評価窓のサイズを、該2次元の断層信号に対応する前記2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第2の方向の走査位置に基づいて各々設定する、請求項1に記載の断層撮像装置。
  4. 前記測定光学系は、前記第2の方向における略同一な走査角度で、前記測定光を前記第1の方向に繰り返し走査して、前記複数の2次元の干渉信号を取得し、
    前記画像生成装置は、
    前記2次元の干渉信号を取得している間の前記被検眼の動きを検出し、
    検出した前記被検眼の動きに基づいて、前記各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第2の方向の走査位置を求める、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の断層撮像装置。
  5. 前記測定光学系は、前記第2の方向における略同一な走査角度で、前記測定光を前記第1の方向に繰り返し走査して、前記複数の2次元の干渉信号を取得し、
    前記画像生成装置は、
    前記2次元の干渉信号を取得している間の前記被検眼の動きを検出し、
    前記複数の2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第2の方向の走査位置に対応する前記被検眼の動きの標準偏差、絶対値の平均値及び絶対値の中央値のうちの1つに基づいて、前記評価窓のサイズを設定する、請求項2に記載の断層撮像装置。
  6. 前記画像生成装置は、前記被検眼の動きの標準偏差が所定の閾値以上である場合には、前記標準偏差が前記所定の閾値未満である場合に比べて、前記評価窓のサイズを小さく設定する、請求項5に記載の断層撮像装置。
  7. 前記画像生成装置は、前記被検眼の2次元正面画像に基づいて前記被検眼の動きを検出する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の断層撮像装置。
  8. 前記画像生成装置は、前記第1の方向と前記第2の方向による平面内における前記被検眼の並進移動、前記測定光の光軸方向と前記第1の方向による平面内における前記被検眼の並進移動、及びこれら並進移動の両方、のうちのいずれかを検出する、請求項4乃至7のいずれか一項に記載の断層撮像装置。
  9. 前記測定光学系は、前記被検眼の動きをトラッキングして前記測定光を前記被検眼に対して走査し、
    前記画像生成装置は、前記被検眼の動きとして、前記各2次元の干渉信号を取得した際の前記トラッキングの残差を検出する、請求項4乃至8のいずれか一項に記載の断層撮像装置。
  10. 前記測定光学系は、前記測定光を前記第1の方向に繰り返し走査する際に、前記第2の方向においてそれぞれ異なる走査角度で走査する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の断層撮像装置。
  11. 前記測定光学系は、前記被検眼の動きをトラッキングして前記測定光を前記被検眼に対して走査し、
    前記画像生成装置は、
    前記各2次元の干渉信号を取得した際の前記トラッキングの残差を検出し、
    前記各2次元の干渉信号を取得した際の前記第2の方向における走査角度及び前記トラッキングの残差に基づいて、前記被検眼上における前記第2の方向の走査位置を求める、請求項10に記載の断層撮像装置。
  12. 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系と、
    前記干渉信号から前記被検眼の断層信号を生成し、前記断層信号に基づいて断層画像を生成する画像生成装置と、
    を備え、
    前記測定光学系は、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得し、
    前記画像生成装置は、
    前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の前記断層信号を生成し、
    前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、前記複数の2次元の断層信号から複数の2次元の使用断層信号を選択し、
    所定のサイズに設定された評価窓を用いて、選択された前記複数の2次元の使用断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する、断層撮像装置。
  13. 被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得し、
    前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定し、
    設定された前記サイズの前記評価窓及び取得された前記複数の2次元の断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する、
    画像生成部を備える、画像生成装置。
  14. 被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得し、
    前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、取得された前記複数の2次元の断層信号から複数の2次元の使用断層信号を選択し、
    所定のサイズに設定された評価窓及び選択された前記複数の2次元の使用断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する、
    画像生成部を備える、画像生成装置。
  15. 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系によって、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得する工程と、
    画像生成装置によって、前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の断層信号を生成する工程と、
    前記画像生成装置によって、前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定する工程と、
    前記画像生成装置によって、設定された前記サイズの前記評価窓を用いて前記複数の2次元の断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程と、
    を含む、断層撮像方法。
  16. 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光から、前記被検眼の干渉信号を取得する測定光学系によって、前記測定光を前記被検眼に対して第1の方向に繰り返し走査して、前記被検眼の複数の2次元の前記干渉信号を取得する工程と、
    画像生成装置によって、前記複数の2次元の干渉信号にそれぞれ対応する複数の2次元の断層信号を生成する工程と、
    前記複数の2次元の干渉信号の各2次元の干渉信号を取得した際の前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、前記複数の2次元の断層信号から複数の2次元の使用断層信号を選択する工程と、
    所定のサイズに設定された評価窓を用いて、選択された前記複数の2次元の使用断層信号から、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程と、
    を含む、断層撮像方法。
  17. 画像生成部によって、被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得する工程と、
    前記画像生成部によって、前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、評価窓のサイズを設定する工程と、
    前記画像生成部によって、設定された前記サイズの前記評価窓及び取得された前記複数の2次元の断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程と、
    を含む、画像生成方法。
  18. 画像生成部によって、被検眼に対して第1の方向に繰り返し測定光を走査する走査手段を介して前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波した合波光を分割して得た互いに異なる偏光特性を有する光に基づく前記被検眼の複数の2次元の断層信号を取得する工程と、
    前記画像生成部によって、前記被検眼上における前記第1の方向に交差する第2の方向の走査位置に基づいて、取得された前記複数の2次元の断層信号から複数の2次元の使用断層信号を選択する工程と、
    前記画像生成部によって、所定のサイズに設定された評価窓及び選択された前記複数の2次元の使用断層信号を用いて、前記被検眼の偏光均一性を示す画像を生成する工程と、
    を含む、画像生成方法。
  19. コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項17又は18に記載の画像生成方法の各工程を実行させるプログラム。
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