JP6601309B2 - 磁気ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Description

ここに開示される技術は、磁気作業物質の磁気熱量効果を利用した磁気ヒートポンプ装置に関する。
従来技術として、例えば、下記特許文献1に開示された磁気ヒートポンプ装置がある。この装置では、作業室に磁気作業物質が充填された容器に対して、磁石を有する磁気回路部を容器の外表面に沿って回転移動させて、磁気作業物質へ印加する磁場を変調している。
特開2013−253725号公報
しかしながら、上記従来技術の磁気ヒートポンプ装置では、磁気作業物質が磁石からの磁力により引き寄せられて容器と共に変位する場合がある。これに伴い、容器と磁石との隙間寸法が予め設定した寸法範囲から外れて、磁気作業物質に印加される変調磁場強度が安定しない場合があるという問題がある。
ここに開示される技術は、上記点に鑑みてなされたものであり、磁気作業物質に印加される変調磁場強度を安定させることが可能な磁気ヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、開示される磁気ヒートポンプ装置では、磁気熱量効果を有する磁気作業物質(12)が配置される作業室(11)が内部に形成された容器(21)と、磁石(34、35)を有し、容器に対して容器の外表面である容器外表面に沿った方向に相対的に移動可能な相対的移動体(13A)と、容器と相対的移動体とを容器外表面に沿った方向に相対的に移動させて、磁気作業物質に印加される磁場を変調する磁場変調装置(13)と、を備え、容器外表面と磁石の外表面である磁石外表面とが、隙間部(23、24)を介して互いに対向するように配置された装置であって、容器外表面と磁石外表面とが近接することを抑制して、隙間部の寸法が所定寸法未満になることを抑止する近接抑制部(36、136)を備え、近接抑制部は、容器に対して相対的移動体に設けられており、相対的移動体は、磁石が取り付けられ、磁石が発生する磁束を通過させるためのヨーク(31、32)を有しており、近接抑制部は、ヨークに設けられており、近接抑制部は、ヨークのうち、磁石に隣接する部位に設けられている構成である。
これによると、磁石からの磁力により容器の作業室内の磁気作業物質が引き寄せられても、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを近接抑制部が抑止する。したがって、容器と磁石との間の隙間寸法が予め設定した寸法範囲から外れ難い。このようにして、磁場変調装置により磁気作業物質に印加される変調磁場強度を安定させることが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示技術の範囲を限定するものではない。
第1実施形態に係る磁気ヒートポンプ装置の概略構成を示す模式図である。 図1のII−II線断面図である。 図2のIII部拡大図である。 図2のIV部拡大図である。 図3に相当する部位の変形例を示す断面図である。 他の実施形態の磁気ヒートポンプ装置の断面図である。 他の実施形態の磁気ヒートポンプ装置の断面図である。 他の実施形態の磁気ヒートポンプ装置の断面図である。 他の実施形態のロータの平面図である。 他の実施形態の図8のX−X線断面図である。
以下に、図面を参照しながら開示技術を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
開示技術を適用した第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1に示す車両用空調装置1は、磁気熱量効果型ヒートポンプ装置10を備える。磁気熱量効果型ヒートポンプ装置10はMHP(Magneto-caloric effectHeat Pump)装置10とも呼ばれる。MHP装置10は、磁気ヒートポンプ装置10とも呼ばれる。
この明細書においてヒートポンプ装置の語は広義の意味で使用される。すなわち、ヒートポンプ装置の語には、ヒートポンプ装置によって得られる冷熱を利用する装置と、ヒートポンプ装置によって得られる温熱を利用する装置との両方が含まれる。冷熱を利用する装置は、冷凍サイクル装置とも呼ばれることがある。よって、この明細書においてヒートポンプ装置の語は冷凍サイクル装置を包含する概念として使用される。
MHP装置10は、磁気熱量素子12を備える。磁気熱量素子12は、磁気熱量効果を有する磁気作業物質からなり、MCE(Magneto-CaloricEffect)素子12とも呼ばれる。MHP装置10は、作業室11が内部に形成された容器21を備える。容器21は、ハウジング20内に配置され、少なくともひとつの作業室11を区画形成している。本実施形態では、円筒形状の容器21が、等間隔に配置された複数の作業室11を区画形成している。本例では、ひとつの容器21は、6つの作業室11を区画形成しており、6つの作業室11のそれぞれにMCE素子12が配置されている。容器21は、素子ベッド又は材料ベッドと呼ばれる場合がある。容器21は、非磁性材である例えば樹脂により形成されている。
MCE素子12は、外部磁場の強弱により発熱と吸熱とを生じる。MCE素子12は、外部磁場の印加により発熱し、外部磁場の除去により吸熱する。MCE素子12は、外部磁場が印加されることによって電子スピンが磁場方向に揃うと、磁気エントロピーが減少し、熱を放出することによって温度が上昇する。また、MCE素子12は、外部磁場が除去されることによって電子スピンが乱雑になると、磁気エントロピーが増加し、熱を吸収することによって温度が低下する。MCE素子12は、常温域において高い磁気熱量効果を発揮する磁性体によって作られている。例えば、ガドリニウム系材料、またはランタン−鉄−シリコン化合物を用いることができる。また、マンガン、鉄、リンおよびゲルマニウムの混合物を用いることができる。
一群のMCE素子12は、MCE素子12の長手方向、すなわち一次媒体の流れ方向に沿って配置された複数の部分を有する。複数の部分のそれぞれを構成する材料は、キュリー温度が異なる。複数の部分は、異なる温度帯において高い磁気熱量効果(ΔS(J/kgK))を発揮する。高温端に近い部分は、定常運転状態において高温端に現れる温度の近傍において高い磁気熱量効果を発揮する材料組成を有する。中温部に近い部分は、定常運転状態において中温部に現れる温度の近傍において高い磁気熱量効果を発揮する材料組成を有する。低温端に近い部分は、定常運転状態において低温端に現れる温度の近傍において高い磁気熱量効果を発揮する材料組成を有する。
MCE素子12のそれぞれの部分が高い磁気熱量効果を発揮する温度帯は、高効率温度帯と呼ばれる。高効率温度帯の上限温度と下限温度とは、MCE素子12の材料組成などに依存する。複数の部分は、高温端と低温端との間において高効率温度帯が並ぶように直列に配列されている。言い換えると、複数の部分の高効率温度帯は、高温端と低温端との間において、高温端から徐々に低下する分布を示す。この高効率温度帯の分布は、定常状態における高温端と低温端との間の温度分布にほぼ対応する。
この実施形態では、定常運転において高温端と低温端との間に作り出される定常温度差を複数の部分が分担する。これにより、それぞれの部分において高い効率が得られる。言い換えると、MCE素子12は、定常温度差が得られるときに、それぞれの素子ユニットが所定の閾値を上回る磁気熱量効果を発揮するように調節されている。MCE素子12のそれぞれの部分の温度が、高効率温度帯から外れると、その部分は高い効率を発揮できない。この結果、MCE素子12全体の効率も低下する。
MHP装置10は、MCE素子12の磁気熱量効果を利用する。MHP装置10は、MCE素子12をAMR(Active Magnetic Refrigeration)サイクルとして機能させるための磁場変調装置13と熱輸送装置14とを備える。
磁場変調装置13は、MCE素子12に外部磁場を与えるとともに、その外部磁場の強さを増減させる。磁場変調装置13は、MCE素子12を強い磁界内に置く励磁状態と、MCE素子12を弱い磁界内またはゼロ磁界内に置く消磁状態とを周期的に切換える。磁場変調装置13は、MCE素子12が強い外部磁場の中に置かれる励磁期間、およびMCE素子12が励磁期間より弱い外部磁場の中に置かれる消磁期間を周期的に繰り返すように外部磁場を変調する。磁場変調装置13は、外部磁場を生成するための磁力源、例えば永久磁石、又は電磁石を備える。本例では、磁力源を永久磁石としている。
熱輸送装置14は、MCE素子12が放熱または吸熱する熱を輸送するための熱輸送媒体を流すための流体機器を備える。熱輸送装置14は、MCE素子12と熱交換する熱輸送媒体をMCE素子12に沿って流す装置である。熱輸送装置14は、MCE素子12に高温端と低温端とを生成するように、熱輸送媒体を流す。熱輸送装置14は、磁場変調装置13による外部磁場の変化に同期して、熱輸送媒体の往復的な流れを発生させる。
この実施形態では、MCE素子12と熱交換する熱輸送媒体は一次媒体と呼ばれる。一次媒体は、不凍液、水、油などの流体によって提供することができる。熱輸送装置14は、磁場変調装置13による磁場の増減に同期して熱輸送媒体を往復的に移動させる。熱輸送装置14は、熱輸送媒体を流すためのポンプを含むことができる。熱輸送装置14は、一次媒体を流すためのポンプ62、72を備える。熱輸送装置14は、各作業室11の両端部にそれぞれ設けられた吸入弁111と吐出弁112とを備える。ポンプ62、72は、吸入弁111及び吐出弁112と協働して、ひとつのMCE素子12に関して一次媒体の往復流れを供給する。
MHP装置10は、動力源としてのモータ15を備える。モータ15は、磁場変調装置13の動力源である。モータ15は、熱輸送装置14の動力源である。MHP装置10の動力源として設けられたモータ15は、例えば、車載の電池によって駆動される。また、モータ15は、磁場変調装置13を提供するロータコア31を回転駆動する。これにより、モータ15と磁場変調装置13とは、MCE素子12へ外部磁場を印加する状態と、MCE素子12から外部磁場を除去した状態との間での周期的な交互切換を生じさせる。モータ15は、熱輸送装置14のポンプ62、72を駆動する。これにより、モータ15とポンプ62、72とは、ひとつのMCE素子12において、一次媒体の往復的な流れを生じさせる。MHP装置10は、磁場変調装置13による磁場の増減と、熱輸送装置14による熱輸送媒体の往復的移動とを同期させるように、モータ15の出力軸に変速機構18を備えている。
ポンプ62、72は、MCE素子12をAMRサイクルとして機能させるための一次媒体の往復流を作業室11内に生じさせる。ポンプ62、72は、例えば、容積型のポンプである。ポンプ62、72は、例えば、ピストンポンプである。ポンプ62、72は、例えば、多気筒のラジアルピストンポンプである。ひとつのMCE素子12に、ポンプ62のひとつの気筒と、ポンプ72のひとつの気筒とが対応付けられている。ひとつのMCE素子12に対応付けられた2つの気筒は、同期的に作動する。ポンプ62、72、吸入弁111及び吐出弁112の機能により、ひとつのMCE素子12の長手方向に沿って流れる一次媒体の往復流が提供される。この実施形態では、MHP装置10は、熱的に並列接続された複数のMCE素子12を備える。本例のMHP装置10は、熱的に並列接続された6基のMCE素子12を有する。ポンプ62、72は、6気筒である。
ハウジング20は、円筒部と端板部とを有する外形円柱状の筐体である。ハウジング20は、その中心軸上に回転軸22を回転可能に支持する。回転軸22は、モータ15の出力軸に連結されている。ハウジング20は、回転軸22の周囲に、磁場変調装置13を収容する。図2に示すように、磁場変調装置13は、ロータコア31、ヨーク部32、ベアリング33、磁石34、35、及び支持部36を備える。
ロータコア31は、回転軸22に固定されている。ロータコア31は、磁場変調装置13のためのインナヨークを提供する。ロータコア31は、その周方向に沿って磁束を通しやすい範囲と、磁束を通しにくい範囲とを形成するように構成されている。ロータコア31は、例えば断面が扇状の一対の部材からなる。ロータコア31には、磁石34が固定されている。磁石34は、部分円筒状であり、その断面が扇紙型である。磁石34は、ロータコア31の外周面に固定されている。
ヨーク部32は、円筒形状をなしている。ヨーク部32は、ハウジング20の内周面に沿って配置されている。ヨーク部32は、保持機構であるベアリング33によってハウジング20の内周面に回転自在に保持されている。ベアリング33は、例えばボールベアリングである。ヨーク部32は、アウタヨークを提供する。ヨーク部32には、磁石35が固定されている。
磁場変調装置13のうち、ロータコア31及び磁石34は、容器21の内周側に配置されている。また、磁場変調装置13のうち、ヨーク部32、ベアリング33及び磁石35は、容器21の外周側に配置されている。磁石34は、容器21の一側に配置される第1磁石に相当する。磁石35は、容器21の他側に配置される第2磁石に相当する。磁石34と磁石35とは、容器21の内外方の両側において、互いに異なる極が対向するように配置される。磁石34と磁石35とは、径方向の内側と外側とに配置されることによって、それらの間に位置付けられたMCE素子12に強い磁場を供給する。磁石34、35には、フェライト磁石や、ネオジム磁石等の希土類磁石を用いることができる。
モータ15により回転軸22が回転されると、磁場変調装置13では、ロータコア31とともに磁石34が回転移動する。また、磁石34の回転移動に伴い、磁石34に対向する磁石35が磁石間に働く吸引力によって追従して移動し、ヨーク部32が回転する。これにより、ロータコア31、ヨーク部32、磁石34及び磁石35を有する構成が、MCE素子12に対して強力な励磁及び減磁を周期的に提供する磁場変調装置13となる。ロータコア31、ヨーク部32、磁石34及び磁石35を有する構成が、本実施形態において容器21に対し相対的に移動する相対的移動体13Aである。容器21と相対的移動体13Aとを容器21外表面に沿った方向に相対的に移動させることで、磁場変調装置13はMCE素子12に印加される磁場を変調する。
なお、ヨーク部32は、ベアリング33によりハウジング20の内周面に保持されていたが、これに限定されるものではない。例えば、潤滑油層や空気層を介して保持されるものであってもよい。
容器21と磁石34とは相互に離間して配設され、ロータコア31とともに磁石34が回転しても容器21に干渉しないようになっている。図3に示すように、容器21の外表面のうち内周側の内周側表面と、磁石34の外表面のうち外周側の外周側表面との間には、隙間部23が形成されている。隙間部23は、容器21と第1磁石34との間の第1隙間部に相当する。
ロータコア31には、容器21を支持するための支持部36が配設されている。支持部36は、ロータコア31のうち磁石34配設部位に隣接する部位に設けられている。支持部36は、ローラ部361と軸部362とを有する。ローラ部361は、例えば円柱状であり、軸線方向の両端部に軸線方向に延びる軸部362が設けられている。ローラ部361の軸線方向は、回転軸22の軸線方向と平行である。軸部362は、ロータコア31に回転自在に支持されている。ローラ部361は、ヨークであるロータコア31に軸支され、容器21の外表面に触れつつ転動する。ローラ部361は、本実施形態における転動体に相当する。
ローラ部361は、その一部が、図3に二点鎖線で示す磁石34の回動軌跡よりも、寸法W1だけ径外方向に突出している。ローラ部361は、容器21の内周側表面に接触すると、容器21が隙間部23を狭める方向に移動することを抑止する。すなわち、支持部36は、容器21外表面と磁石34外表面とが近接することを抑制する。そして、隙間部23の隙間寸法が、所定の寸法W1よりも小さくなることを抑止する。ロータコア31に設けられたローラ部361は、容器21に常時接触するように設定されると、隙間部23の隙間寸法を所定の寸法W1で継続的に維持する。
一方、容器21と磁石35とも相互に離間して配設され、磁石34に追従して磁石35及びヨーク部32が回転しても容器21に干渉しないようになっている。図4に示すように、容器21の外表面のうち外周側の外周側表面と、磁石35の外表面のうち内周側の内周側表面との間には、隙間部24が形成されている。隙間部24は、容器21と第2磁石35との間の第2隙間部に相当する。
ヨーク部32には、ロータコア31と同様に支持部36が配設されている。支持部36は、ヨーク部32のうち磁石35配設部位に隣接する部位に設けられている。軸部362は、ヨーク部32に回転自在に支持されている。ローラ部361は、ヨークであるヨーク部32に軸支され、容器21の外表面に触れつつ転動する。
ローラ部361は、その一部が、図4に二点鎖線で示す磁石35の回動軌跡よりも、寸法W2だけ径内方向に突出している。ローラ部361は、容器21の外周側表面に接触すると、容器21が隙間部24を狭める方向に移動することを抑止する。すなわち、支持部36は、容器21外表面と磁石35外表面とが近接することを抑制する。そして、隙間部24の隙間寸法が、所定の寸法W2よりも小さくなることを抑止する。ヨーク部32に設けられたローラ部361は、容器21に常時接触するように設定されると、隙間部24の隙間寸法を所定の寸法W2で継続的に維持する。
本例では、寸法W1と寸法W2とは同一に設定している。支持部36は、本実施形態における近接抑制部に相当する。
MHP装置10は、MHP装置10によって得られた高温の温熱を輸送する高温系統16を備える。高温系統16は、MHP装置10によって得られた温熱を利用する熱機器でもある。MHP装置10は、MHP装置10によって得られた低温の冷熱を輸送する低温系統17を備える。低温系統17は、MHP装置10によって得られた冷熱を利用する熱機器でもある。
高温系統16は、一次媒体が循環的に流される通路61を備える。高温系統16は、一次媒体と他の媒体との間の熱交換を提供する熱交換器63を備える。例えば、熱交換器63は、一次媒体と空気との熱交換を提供する。高温系統16は、MHP装置10の高温端からの温熱出力を利用して、熱交換器63から放熱して外部媒体を加熱する。高温系統16は、MHP装置10の高温端からの温熱出力を熱交換器63で外部媒体へ放出する。
低温系統17は、一次媒体が循環的に流される通路71を備える。低温系統17は、一次媒体と他の媒体との間の熱交換を提供する熱交換器73を備える。例えば、熱交換器73は、一次媒体と空気との熱交換を提供する。高温系統16は、MHP装置10の低温端からの冷熱出力を利用して、熱交換器63で吸熱して外部媒体を冷却する。低温系統17は、MHP装置10の低温端からの冷熱出力を熱交換器73で外部媒体に放出するとも言える。
図1に戻り、車両用空調装置1は、車両に搭載され、車両の乗員室の温度を調節する。2つの熱交換器63、73は、車両用空調装置1の一部を提供する。熱交換器63は、熱交換器73より高温になる高温側熱交換器である。熱交換器73は、熱交換器63より低温になる低温側熱交換器である。車両用空調装置1は、高温側の熱交換器63、および/または低温側の熱交換器73を室内空調のために利用するための空調ダクトおよび送風機などの空気系機器を備える。
車両用空調装置1は、冷房装置又は暖房装置として利用される。車両用空調装置1は、室内に供給される空気を冷却する冷却器と、冷却器によって冷却された空気を再び加熱する加熱器とを備えることができる。MHP装置10は、車両用空調装置1における冷熱供給源、または温熱供給源として利用される。すなわち、熱交換器63は上記加熱器として用いることができる。また、熱交換器73は上記冷却器として用いることができる。
MHP装置10が温熱供給源として利用されるとき、熱交換器63を通過した空気は車両の室内に供給され、暖房のために利用される。熱交換器73を通過した空気は車両の室外に排出される。このとき、熱交換器63は、室内熱交換器とも呼ばれる。熱交換器73は、室外熱交換器とも呼ばれる。
MHP装置10が冷熱供給源として利用されるとき、熱交換器73を通過した空気は車両の室内に供給され、冷房のために利用される。熱交換器63を通過した空気は車両の室外に排出される。このとき、熱交換器63は、室外熱交換器とも呼ばれる。熱交換器73は、室内熱交換器とも呼ばれる。
また、MHP装置10は、除湿装置として利用されることもある。この場合、熱交換器73を通過した空気は、その後に、熱交換器63を通過し、室内に供給される。MHP装置10は、冬期においても、夏期においても、温熱供給源として利用される。
本実施形態のMHP装置10は、容器21と、相対的移動体13Aと、磁場変調装置13とを備える。容器21は、磁気熱量効果を有する磁気作業物質からなるMCE素子12が配置される作業室11を内部に形成する。相対的移動体13Aは、磁石34、35を有し、容器21に対して容器21の外表面である容器外表面に沿った方向に相対的に移動可能である。磁場変調装置13は、容器21と相対的移動体13Aとを容器外表面に沿った方向に相対的に移動させて、MCE素子12に印加される磁場を変調する。MHP装置10では、容器21外表面と磁石34、35の外表面である磁石外表面とが、隙間部23、24を介して互いに対向するように配置されている。
このようなMHP装置10は、容器21外表面と磁石34、35外表面とが近接することを抑制して、隙間部23、24の寸法が所定寸法未満になることを抑止する近接抑制部としての支持部36を備えている。
これによると、磁石34、35からの磁力により容器21の作業室11内のMCE素子12が引き寄せられても、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを支持部36が抑止する。したがって、容器21と磁石34、35との間の隙間寸法が予め設定した寸法範囲から外れ難い。このようにして、磁場変調装置13によりMCE素子12に印加される変調磁場強度を安定させることが可能である。
磁石34、35からの磁力により容器21の作業室11内のMCE素子12が引き寄せられ際に、容器21が磁石34、35に接触することを防止できる。近接抑制部を設けないMHP装置では、磁石34、35の磁気吸引に伴う容器21の変位量を見込んで設計すると、隙間部寸法を比較的大きく設定する必要がある。これにより、MCE素子12に印加される磁場強度を充分に高めることが難しい。本実施形態のMHP装置によれば、このような不具合を解消することができる。
また、近接抑制部である支持部36は、相対的移動体13Aに設けられている構成である。これによると、磁石34、35を有する相対的移動体13Aに設けられた支持部36により、容器外表面と磁石外表面との近接を抑制する。相対的移動体13Aに設けられた近接抑制部である支持部36は、磁石34、35に対して所定の位置関係を維持し易い。したがって、所定寸法W1、W2を小さく設定しても、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを精度よく抑止することができる。
また、相対的移動体13Aは、磁石34、35が取り付けられ、磁石34、35が発生する磁束を通過させるためのヨークとしてのロータコア31及びヨーク部32を有している。そして、近接抑制部である支持部36は、ヨークであるロータコア31及びヨーク部32に設けられている。これによると、磁石34、35が取り付けられたロータコア31及びヨーク部32に設けられた支持部36により、容器外表面と磁石外表面との近接を抑制する。ヨークに設けられた支持部36は、磁石34、35に対して所定の位置関係を維持できる。したがって、所定寸法W1、W2を小さく設定しても、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを確実に精度よく抑止することができる。
また、支持部36は、ヨークのうち、磁石34、35に隣接する部位に設けられている。これによると、磁石34、35に隣接してヨークに設けられた支持部36により、容器外表面と磁石外表面との近接を抑制する。磁石34、35に隣接してヨークに設けられた近接抑制部は、磁石34、35に対する所定の位置関係を高精度に維持できる。したがって、所定寸法W1、W2を小さく設定しても、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを一層確実に精度よく抑止することができる。
また、磁石34、35は、容器21の一側に配置された第1磁石である磁石34と、容器21の他側で第1磁石に対して異なる極が対向するように配置された第2磁石である磁石35とを含む。そして、隙間部23、24は、容器21の一側の外表面と第1磁石の外表面との間の第1隙間部である隙間部23と、容器21の他側の外表面と第2磁石の外表面との間の第2隙間部である隙間部24とを含む。近接抑制部は、第1隙間部及び第2隙間部の少なくとも一方において、容器外表面と磁石外表面とが近接することを抑制する構成である。これによると、容器21の両側に磁石34、35が配置される構成の装置において、少なくとも一方の磁石と容器21との間の隙間部で、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを抑止できる。
また、近接抑制部は、第1隙間部及び第2隙間部の両方において、容器外表面と磁石外表面とが近接することを抑制する構成である。これによると、容器21の両側に磁石34、35が配置される構成の装置において、両方の磁石34、35と容器21との間の隙間部で、容器外表面と磁石外表面とが所定寸法未満にまで近接することを抑止できる。
また、近接抑制部は、転動自在に設けられた転動体であるローラ部361を有する。これによると、転動自在なローラ部361を用いて容器外表面と磁石外表面との近接を抑制することができる。したがって、近接抑制部を設けても、容器21と相対的移動体13Aとの相対的移動に伴う移動抵抗を抑制し易い。
なお、本実施形態の説明では、円柱状のローラ部361を転動体とする支持部36を近接抑制部として設けていたが、これに限定されるものではない。例えば図5に示すような支持部136を採用してもよい。支持部136は、転動体としての球状のボール部363と、ボール部363をヨークに対して保持するリテーナ364とを有する。ボール部363とヨークの凹部との間には、ボール部363の転動を容易にする潤滑体365を配置することができる。このような近接抑制部を採用しても、同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
この明細書に開示される技術は、その開示技術を実施するための実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。開示される技術は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。実施形態は追加的な部分をもつことができる。実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。開示技術の技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示技術のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記実施形態では、磁気ヒートポンプ装置の磁場変調装置が、容器の一側に配置された第1磁石及びヨークと、容器の他側で第1磁石に対して異なる極が対向するように配置された第2磁石及びヨークと、を備えている。そして、第1磁石及びヨークに連結された駆動装置と、第2磁石及びヨークを第1磁石及びヨークに追従して回転するように保持する保持機構とを備えるものであった。しかしながら、これに限定されるものではない。
例えば、第2磁石が取り付けられたヨークを、外部から駆動する外部駆動機構を設けて、第2磁石及びヨークを第1磁石及びヨークに追従して回転させるものであってもよい。この外部駆動機構の駆動源は、第1磁石が取り付けられたヨークを回転させる駆動装置であってもよいし、第1磁石が取り付けられたヨークを回転させる駆動装置とは別の駆動装置であってもよい。
また、上記実施形態では、素子ベッドである容器21を静止させておき、相対的移動体13A側を回転する構成を採用した。これに代えて、素子ベッドである容器21と磁場変調装置13との間の相対的な回転を提供するための多様な構成を採用することができる。例えば、作業室11とMCE素子12とを有する素子ベッドである容器を、永久磁石を含む磁場変調装置に対して相対的に回転移動させてもよい。これにより、ひとつのMCE素子12に与えられる磁場を変動させることができる。換言すれば、磁場変調装置は、相対的移動体に対して容器を容器外表面に沿った方向に移動させるものであってもよい。すなわち、容器と相対的移動体とを容器外表面に沿った方向に相対的に移動させて、磁気作業物質へ印加する磁場の大きさを変更するものであればよい。
また、上記実施形態では、熱輸送媒体の移動装置としてのポンプを高温端及び低温端を有する容器の両側に設けていたが、これに限定されるものではない。例えば、ポンプの両側に、高温端を有する容器と低温端を有する容器とをそれぞれ配置したものであってもよい。また、ポンプの形態も前述したタイプに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、近接抑制部としての支持部36、136は、隙間部23及び隙間部24の両方において、容器21外表面と磁石34、35外表面とが近接することを抑制する構成であった。しかしながら、これに限定されるものではない。近接抑制部は、第1隙間部及び第2隙間部の少なくとも一方において、容器外表面と磁石外表面とが近接することを抑制するものであればよい。
例えば、図6に示すように、第1隙間部である隙間部23を挟んで対向する容器21外表面と磁石34外表面とが近接することを抑制するためにロータコア31に支持部36を設け、ヨーク部32には支持部を設けないものであってもよい。また、図7に示すように、第2隙間部である隙間部24を挟んで対向する容器21外表面と磁石35外表面とが近接することを抑制するためにヨーク部32に支持部36を設け、ロータコア31には支持部を設けないものであってもよい。
また、上記実施形態で説明したように、容器は、作業室の熱輸送媒体の流れる方向が回転軸に対して平行になるように円環状の領域に配置されるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、図8〜図10に示すように、容器は、熱輸送媒体の流れる方向が回転軸に対して垂直になるように円環状の領域に配置されるものであってもよい。
図8は、磁気ヒートポンプ装置の一例の断面図である。また、図9は、図8に示されるロータの平面図、図10は、図8のX−X線における断面図である。本例では、動力源ねるモータ15によって駆動される回転軸22で動作する2つの往復動用のポンプ62、72は、MHP装置210の両側に独立して設けられている。本例のMHP装置210では、ハウジング20内部のモータ15に近い側に、回転軸22に取り付けられた円板状のロータ252がある。そして、ロータ252の一方の面に、図9に示すように、扇紙型の永久磁石253が回転軸22に点対称に取り付けられている。一方の永久磁石253は、ロータ252側がN極であり、他方の永久磁石253は、ロータ252側がS極であって、ロータ252がヨークとなっている。
ハウジング20内部のモータ15から遠い側には、ハウジング20の内周面にボールベアリング33を介して回転自在に取り付けられた円環状のヨーク部254がある。ヨーク部254は回転軸22には結合しておらず、中央部に設けられた孔を回転軸22が貫通している。ヨーク部254のロータ252側の面には、ロータ252に取り付けられた永久磁石253と同じサイズの永久磁石255が取り付けられている。一方の永久磁石255は、ロータ252側がN極であり、他方の永久磁石255は、ロータ252側がS極である。従って、永久磁石255と永久磁石253との間には吸引力が作用しており、永久磁石255と永久磁石253とは対向する位置にある。そして、永久磁石255が取り付けられたヨーク部254はボールベアリング33によってハウジング20内に回転自在に保持されているので、回転軸22が回転して永久磁石253が回転移動すると、永久磁石255はこれに追従して回転移動する。
ハウジング20内の永久磁石253と永久磁石255に挟まれた空間には、回転軸22には結合していない容器取付部257がある。容器取付部257には、図10に示すように、作業室11にMCE素子12が充填された材料容器体225が放射状に複数個取り付けられている。材料容器体225の熱輸送媒体の流れに対して垂直な方向の断面形状は、矩形または円形である。容器取付部257はハウジング20と一体的に形成しても良く、また、別体の容器取付部257をハウジング20の内側に取り付けても良い。材料容器体225の外側と内側の端部にはそれぞれ吐出弁112と吸入弁111を内蔵する吐出吸入弁機構256が設けられている。本例では、外側にある吐出吸入弁機構256の各個は熱交換器63を備える媒体通路61に接続されており、内側にある吐出吸入弁機構256の各個は熱交換器73を備える媒体通路71に接続されている。
本例でも、ロータ252の一方の面に取り付けられた永久磁石253がモータ15によって回転すると、永久磁石253の回転に伴って永久磁石253に対向する永久磁石255が吸引力によって追従して回転し、ヨーク部254が回転する。
本例では、材料容器体225が、作業室11が内部に形成された容器に相当する。材料容器体225及び容器取付部257を備える構成を容器207と呼び、本実施形態における容器に相当するとも言える。
本例の磁場変調装置214は、容器207と、容器207に対して相対的に移動する相対的移動体214A、214Bとを備えている。相対的移動体214Aは、容器207よりもモータ15側に位置している。相対的移動体214Aは、ヨークであるロータ252、第1磁石である永久磁石253を備えている。相対的移動体214Bは、容器207よりも反動力源側に位置している。相対的移動体214Bは、ヨークであるヨーク部254、第2磁石である永久磁石255を備えている。ロータ252、ヨーク部254、および永久磁石253、255は、永久磁石253、255が発生する磁束を通過させる磁気回路部215を構成する。
図9に示すように、ロータ252には、近接抑制部としての支持部136が複数設けられている。支持部136は、ロータ252のうち、磁石253に隣接する位置に設けられている。支持部136の先端は、磁石253の容器側外表面よりも容器207側に突出している。
支持部136のボール部363は、容器207の外表面に接触すると、容器207が隙間部23を狭める方向に移動することを抑止する。すなわち、支持部136は、容器207外表面と磁石253外表面とが近接することを抑制する。そして、隙間部23の隙間寸法が、所定寸法よりも小さくなることを抑止する。ロータ252に設けられたボール部363は、容器207に常時接触するように設定されると、隙間部23の隙間寸法を所定寸法で継続的に維持する。
ヨーク部254にも、ロータ252と同様に、近接抑制部としての支持部136を複数設け、容器207が隙間部24を狭める方向に移動することを抑止することができる。すなわち、支持部136は、容器207外表面と磁石255外表面とが近接することを抑制する。そして、隙間部24の隙間寸法が、所定寸法よりも小さくなることを抑止する。ヨーク部254に設けられたボール部363は、容器207に常時接触するように設定されると、隙間部24の隙間寸法を所定寸法で継続的に維持する。
したがって、MHP装置210でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本例においても、近接抑制部は、第1隙間部及び第2隙間部の少なくとも一方において、容器外表面と磁石外表面とが近接することを抑制するものであればよい。
また、上記実施形態では、近接抑制部は、容器に対して相対的移動する相対的移動体のヨークに設けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、相対的移動体のヨーク以外の部位設けてもよい。また、相対的移動体ではなく容器に近接抑制部を設けてもよい。この場合には、相対的移動体の容器側の外表面が相対的移動方向において滑らかであることが好ましい。また、近接抑制部は、相対的移動体及び容器のいずれにも取り付けられていない構成であってもよい。例えば、相対的移動体及び容器の互いに対向する面をいずれも滑らかな面として、相対的移動体及び容器の間に転動体を介設するものであってもよい。
また、上記実施形態では、転動体を有する近接抑制部により容器と磁石との近接を抑制していたが、これに限定されるものではない。例えば、近接抑制部は、容器と相対的移動体との間の隙間部に介設された潤滑材であってもよい。潤滑材としては、例えば、グリースや比較的高粘度の潤滑油を採用することができる。これによると、隙間部に介在させた潤滑材を用いて容器外表面と磁石外表面との近接を抑制することができる。したがって、近接抑制部を設けても、容器と相対的移動体との相対的移動に伴う移動抵抗を抑制し易い。
また、上記実施形態では、相対的移動体13Aは、容器21を間にして相互に対向する第1磁石である磁石34と第2磁石である磁石35とを有していたが、これに限定されるものではない。例えば、第1磁石および第2磁石のいずれかのみを備える磁気回路部を相対的移動体としてもかまわない。
また、上記実施形態では、作業室が形成された容器と磁気回路部を有する相対的移動体とを相対的に回転移動させていたが、これに限定されるものではない。例えば、容器と相対的移動体とを相対的にリニア移動させるものであってもよい。
また、上記実施形態では、MHP装置10の外部の熱交換器63、73に熱輸送媒体を供給した。これに代えて、一次媒体である熱輸送媒体と、二次媒体とを熱交換する熱交換器をMHP装置10内に設け、二次媒体を低温系統と高温系統とに供給してもよい。
また、上記実施形態では、車両用空調装置に開示技術を適用した。これに代えて、車両以外の船舶や航空機等の移動体用の空調装置に開示技術を適用してもよい。また、住宅用等の定置式の空調装置に開示技術を適用してもよい。また、水を加熱する給湯装置や水を冷却する冷水機として利用してもよい。また、上記実施形態では、室外の空気を主要な熱源とするMHP装置10を説明した。これに代えて、水、土などの他の熱源を主要熱源として利用してもよい。
また、上記実施形態では、熱磁気サイクル装置の一形態であるMHP装置が提供される。これに換えて、熱磁気サイクル装置の一形態である熱磁気エンジン装置を提供してもよい。例えば、上記実施形態のMHP装置の磁場変化と熱輸送媒体の流れとの位相を調節することにより熱磁気エンジン装置を提供することができる。
10 磁気熱量効果型ヒートポンプ装置(MHP装置、磁気ヒートポンプ装置)
11 作業室
12 磁気熱量素子(MCE素子、磁気作業物質)
13 磁場変調装置
13A 相対的移動体
23、24 隙間部
31 ロータコア(ヨーク)
32 ヨーク部(ヨーク)
34、35 磁石
36、136 支持部(近接抑制部)

Claims (4)

  1. 磁気熱量効果を有する磁気作業物質(12)が配置される作業室(11)が内部に形成された容器(21)と、
    磁石(34、35)を有し、前記容器に対して前記容器の外表面である容器外表面に沿った方向に相対的に移動可能な相対的移動体(13A)と、
    前記容器と前記相対的移動体とを前記容器外表面に沿った方向に相対的に移動させて、前記磁気作業物質に印加される磁場を変調する磁場変調装置(13)と、を備え、
    前記容器外表面と前記磁石の外表面である磁石外表面とが、隙間部(23、24)を介して互いに対向するように配置された磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記容器外表面と前記磁石外表面とが近接することを抑制して、前記隙間部の寸法が所定寸法未満になることを抑止する近接抑制部(36、136)を備え
    前記近接抑制部は、前記容器に対して前記相対的移動体に設けられており、
    前記相対的移動体は、前記磁石が取り付けられ、前記磁石が発生する磁束を通過させるためのヨーク(31、32)を有しており、
    前記近接抑制部は、前記ヨークに設けられており、
    前記近接抑制部は、前記ヨークのうち、前記磁石に隣接する部位に設けられている構成である磁気ヒートポンプ装置。
  2. 前記磁石は、前記容器の一側に配置された第1磁石(34)と、前記容器の他側で前記第1磁石に対して異なる極が対向するように配置された第2磁石(35)と、を含み、
    前記隙間部は、前記容器の前記一側の外表面と前記第1磁石の外表面との間の第1隙間部(23)と、前記容器の前記他側の外表面と前記第2磁石の外表面との間の第2隙間部(24)と、を含み、
    前記近接抑制部は、前記第1隙間部及び前記第2隙間部の少なくとも一方において、前記容器外表面と前記磁石外表面とが近接することを抑制する構成である請求項1に記載の磁気ヒートポンプ装置。
  3. 前記近接抑制部は、前記第1隙間部及び前記第2隙間部の両方において、前記容器外表面と前記磁石外表面とが近接することを抑制する構成である請求項2に記載の磁気ヒートポンプ装置。
  4. 前記近接抑制部は、転動自在に設けられた転動体(361、363)を有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁気ヒートポンプ装置。
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