JP6601001B2 - 走行装置、案内用ロボット及び走行装置の制御方法 - Google Patents

走行装置、案内用ロボット及び走行装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、走行装置、案内用ロボット及び走行装置の制御方法に関する。
従来、目的地まで案内を行うナビゲーション方法として、ロボットが自律的にナビゲーションを行うようにした方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このようにロボットが自律的にナビゲーションを行う場合、利用者は速度の調節を行うのみであり、目的地までのルートはロボットが作成し、ロボットが自ら進路を選択して目的地まで案内を行っている。このようにロボット自らが進路を選択して案内を行う方法を、以下、誘導型ナビゲーションという。
この誘導型ナビゲーションに対して、操作型ナビゲーションがある。この操作型ナビゲーションは、目的地までのルートはロボットが作成するが、ロボットは音声や表示、その他の手段により適切なルートを操作者に提示するのみであり、実際の進路選択や速度の調節等は利用者自身が行っている。
前述のように、ロボットが進路を選択して案内を行う誘導型ナビゲーションでは、例えばマップには記載されていない障害物や人込み等にロボットが遭遇した場合には、実際の環境状況に合わせてルートを再設定する必要があるがマップに現れない情報をもとにルートを再設定することは困難である。
また、目的地までの経路の途中でエレベータを利用する場合に、エレベータ等の狭い空間でロボットが反転する際には、周囲の安全を各種センサで確認しながら反転する必要があり、すなわち、ロボットが反転し終えるまでに時間がかかる。その一方で、エレベータがいずれかの階に停止している時間には制約があるため、ある程度の素早い動作も求められる。しかしながら、エレベータ内等での素早い反転動作を完全に誘導型ナビゲーションで対応するには、ハード面においてもソフト面においても装置の複雑化につながる。
特開2014−123348号公報
装置の複雑化を伴うことなく、エレベータ内等の狭い空間での素早い反転動作を実現すると共に、マップに記載されていない障害物の存在や人込み等に遭遇した場合に速やかに対応することのできる走行装置が望まれていた。
本発明の一態様によれば、走行部により任意の方向に走行可能な自走体と、自走体に設けられ、利用者が把持して自走体の走行条件を入力する操作入力部と、自走体を、予め設定され記憶領域に格納された走行経路に基づく目標進行方向にしたがって走行させる第一走行制御部と、自走体が予め設定されたモード切り替えエリアに存在する間、自走体を、操作入力部により入力される走行条件に基づく進行方向に走行させる第二走行制御部と、第二走行制御部による走行制御が行われることを利用者に通知する通知部と、第二走行制御部による走行制御を指示する選択スイッチと、を備え、自走体がモード切り替えエリア内からエリア外に移動したとき第一走行制御部での走行制御に切り替え、選択スイッチが操作されたときには、前記モード切り替えエリア外であっても、前記第二走行制御部による走行制御による走行制御に切り替える走行装置が提供される。
本発明の一態様によれば、装置の複雑化を伴うことなく、マップに記載されていない障害物の存在や人込み等に遭遇した場合でも速やかに走行することのできる走行装置を実現することができる。
本発明の一実施形態における案内用ロボットの一例を示す斜視図である。 図1の正面図である。 図1の右側面図である。 図1の底面図である。 走行制御装置の一例を示すブロック図である。 走行制御部の一例を示す機能ブロック図である。 音声案内部の一例を示す機能ブロック図である。 (a)は、地図情報の一例を示す図であり、(b)は、走行経路の一例を示す図である。 演算処理装置で実行される歩行支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 場所情報及び環境情報の一例を示す図である。 操作型モードでの走行制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 走行経路情報生成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12のフローチャートに示す処理によって探索した走行経路の探索結果の一例を示す図である。 (a)は、走行経路の一例を示す図であり、(b)は、(a)の走行経路における進行方向の決定を行う地点の一例を示す図である。 音声案内部の変形例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
ここでは、本発明の一実施形態における走行装置を案内用ロボットに適用した場合について説明する。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施形態が実施できることは明らかである。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
(構成)
案内用ロボット1は、図1〜図4に示すように、任意の方向に走行する自走体2を有する。この自走体2は、底面から見て前端部が尖った流線形状に形成され、且つ例えば案内用ロボット1に案内される被案内者(利用者)の膝程度の高さを有する基台3を備えている。この基台3は、その後端面側の幅が被案内者の肩幅以上になるよう形成されている。
なお、図2〜図4に示すように、自走体2の上下方向に延びる軸をZ軸とし、図3及び図4に示すように、自走体2の前後方向に延びる軸をY軸とし、図2及び図4に示すように、自走体2の左右方向に延びる軸をX軸とする。
基台3の底面には、前端側にキャスター5が旋回自在に配置され、後方端側の左右位置に駆動輪(車輪)6L及び6Rが回転自在に支持されている。これら駆動輪6L及び6Rのそれぞれは、車軸7L及び7Rの内側にプーリ8L及び8Rが固定されている。
そして、これらプーリ8L及び8Rと、各駆動輪6L及び6Rの前方側に配置した電動モータ9L及び9Rの回転軸に固定したプーリ10L及び10Rとの間に無端のタイミングベルト11L及び11Rが巻回されて、電動モータ9L及び9Rの回転軸の回転速度と同一回転速度で駆動輪6L及び6Rが回転駆動される。ここで、各電動モータ9L及び9Rには、ギアヘッド12L及び12Rが設けられている。
このとき、電動モータ9L及び9Rの回転軸の回転速度を等しくすると、回転軸の回転方向に応じて基台3が前後方向に移動し、左側の駆動輪6Lの回転速度を右側の駆動輪6Rの回転速度より遅い回転加速度(又は速い回転速度)で駆動すると基台3が左旋回(又は右旋回)する。
また、左側の駆動輪6L(又は右側の駆動輪6R)を停止させた状態で、右側の駆動輪6R(又は左側の駆動輪6L)を正回転駆動すると信地左(又は右)旋回状態となる。
さらに、左側の駆動輪6L(又は右側の駆動輪6R)を逆回転駆動し、右側の駆動輪6R(又は左側の駆動輪6L)を正回転駆動する超信地左(又は右)旋回状態となる。
このように、左右の駆動輪6L及び6Rの回転速度を制御することにより、基台3を任意の方向に走行させることができる。
基台3には、その上面における前端側から後方側に傾斜延長する支持腕15が固定されている。この支持腕15の上端部には、基台3と平行に後方に基台3の凹部4の近傍位置まで延長する水平腕16が形成されている。
この水平腕16の上面における後端側には、被案内者が把持すると共に前後進速度及び進行方向を入力する操作入力部17が配置されている。操作入力部17は、被案内者が一方の手指で把持することが可能なグリップ18と、このグリップ18を連結支持して、グリップ18に加えられた互いに交差する三軸方向の力と、この三軸回りのモーメントとをそれぞれ検出する六軸力センサ19とを備える。
本実施形態では、三軸のうちの第一の軸を図2及び図4に示す自走体2の左右方向に伸びるX軸とし、第二の軸を図3及び図4に示す自走体2の前後方向に延びるY軸とし、第三の軸を、図3に示す支持腕15に沿った方向(グリップ18を六軸力センサ19に向かって押し下げる方向)に延びる軸(以下、「Z′軸」と称す)とした場合について説明する。
すなわち、六軸力センサ19は、グリップ18に加えられたX軸方向の力Fx、Y軸方向の力Fy及びZ′軸方向の力Fz′と、X軸、Y軸、Z′軸回りのモーメントMx、My及びMz′と、を検出するように構成されている。このZ′軸は、支持腕15が前方から後方に向かって傾斜しているため、Y軸及びZ軸の双方に対して交差する。
なお、六軸力センサ19の第三の軸を、自走体2の上下方向に延びるZ軸とすることも可能である。
また、水平腕16の上面における中央部には、被案内者が目的地を選択するための目的地選択部20が配置されている。目的地選択部20は、被案内者が手指で押下することが可能な選択ボタン20aと、この選択ボタン20aを連結支持して、選択ボタン20aが操作されたか否かを検出する操作検出部20bとを備える。
基台3の先端側の側面には、例えば300度の角度範囲に渡って帯状の開口部21が形成されている。そして、この開口部21の先端部に対応する内側には、障害物検出センサとしてのスキャナ式レンジセンサ22が設けられている。このスキャナ式レンジセンサ22は、水平方向に後方側の90度の角度範囲を除く270度の角度範囲でレーザ光を使用して、下方(床上)にある障害物(以下、下方障害物という)までの距離を計測するものである。
また、水平腕16の前端側には、障害物センサとしてのスキャナ式レンジセンサ23が設けられている。このスキャナ式レンジセンサ23も、スキャナ式レンジセンサ22と同様に、水平方向に後方側の90度の角度範囲を除く270度の角度範囲でレーザ光を使用してセンサ取り付け高さに存在する障害物までの距離を計測するものである。
また、支持腕15の上端側における裏面側には、障害物センサとしてのスキャナ式レンジセンサ24が設けられている。このスキャナ式レンジセンサ24は、例えば上方側の120度の角度範囲を除く240度の角度範囲で斜め下側の障害物までの距離を計測するものである。
さらに、案内用ロボット1の中央部付近である支持腕15の下端部の前面側には、上方障害物センサとしての距離画像センサ25が設けられている。この距離画像センサ25は、赤外線レーザによって前方且つ上方の空間に特定のパターンを投影し、それをカメラで撮影して対象物の位置と距離とを測定する、所謂デプスカメラである。距離画像センサ25は、案内用ロボット1の前方且つ上方にある障害物(以下、上方障害物という)を検出する。
電動モータ9L及び9Rは、図5に示すように、走行制御装置30によって、駆動制御される。
この走行制御装置30は、図5に示すように、自走体2に内蔵するバッテリによって駆動される、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置31を備えている。演算処理装置31は、センサ信号入力I/F61と、速度指令値出力I/F62と、回転角度位置入力I/F63と、音声出力I/F64と、を備える。また、この演算処理装置31は、走行制御部51と、音声案内部52とを備える。
センサ信号入力I/F61には、操作入力部17の六軸力センサ19と、操作検出部20bと、各スキャナ式レンジセンサ22〜24と、距離画像センサ25とが接続されている。
そして、センサ信号入力I/F61は、六軸力センサ19から出力されるX、Y、Z′軸の3軸方向に付与される力Fx、Fy及びFz′と、X、Y、Z′軸の3軸周りのモーメントMx、My及びMz′と、を読み込む。
また、センサ信号入力I/F61は、操作検出部20bから出力される選択情報と、スキャナ式レンジセンサ22〜24から出力される障害物位置情報と、距離画像センサ25から出力される障害物位置情報とを読込む。センサ信号入力I/F61は、読込んだ各種情報を走行制御部51及び音声案内部52へ出力する。
速度指令値出力I/F62は、走行制御部51で生成した速度指令値を、モータドライバ65L及び65Rに出力する。ここで、モータドライバ65L及び65Rは、自走体2に内蔵するバッテリから電力が供給され、電動モータ9L及び9Rを駆動するためのものである。
回転角度位置入力I/F63は、電動モータ9L及び9Rの回転角度位置を検出するエンコーダ66L及び66Rから出力される回転角度位置情報を読込み、走行制御部51及び音声案内部52へ出力する。
音声出力I/F64は、走行制御部51及び音声案内部52で生成した音声案内情報をスピーカ67へ出力する。ここで、音声案内情報とは、被案内者が進むべき方向(目標進行方向)や、交差点等の被案内者の現在位置の場所情報、被案内者の現在位置又はこれから進行する領域の路面状況等の環境情報、障害物の接近を知らせる情報、さらに、走行制御モードが切り替わったことを通知する情報等を含む。
(走行制御部51の構成)
以下、図6に基づき、走行制御部51について具体的に説明する。
走行制御部51は、図6に示すように、誘導型モード用走行方向算出部51aと、障害物検出部51bと、走行方向補正部51cと、モータ駆動制御部51dとを備え、さらに、操作型モード用走行方向算出部51eを備える。
この走行制御部51は、被案内者による操作入力部17の操作入力に基づいて電動モータ9L及び9Rに対する速度指令値を生成すると共に、操作入力部17により指定された進行方向を検出し、これをモータドライバ65L及び65Rに出力することで自走体2を走行制御するものである。また、走行制御部51は、自走体2の移動過程において、常時、周囲の障害物の有無を検出し、障害物を検出すると被案内者に障害物が接近していることを音声や警報で知らせると共に、自走体2の進行方向を、障害物を回避する方向に修正する障害物回避機能を有する。
まず、誘導型モード用走行方向算出部51aは、操作入力部17の六軸力センサ19から出力される自走体2のY軸方向の力Fy及びZ′軸方向の力Fz′を、操作入力情報として読込む。加えて、音声案内部52の自己位置補正部52cが出力する案内用ロボット1の現在位置の情報である自己位置情報及びルート生成部52dが出力する走行経路情報、さらにモード切り替え検出部52gが出力するモード切り替え情報を入力する。
次に、誘導型モード用走行方向算出部51aは、モード切り替え情報によりモード切り替えが指示されているかを判断する。そして、モード切り替えが指示されていないときには、Z′軸方向の力Fz′と予め設定した閾値とを比較することで、被案内者がグリップ18を押下したか否かを検出する。このとき、被案内者がグリップ18を押下していない(Fz′≦閾値)場合にはそのまま待機し、被案内者がグリップ18を押下すると(Fz′>閾値)、Y軸方向の力Fyに基づいて、自走体2の前後進方向の進行速度である前後進速度V0[m/s]及び旋回速度ω0[rad/s]を算出する。
ここで、前後進速度V0は、自走体2の仮想質量をMとしたとき、例えば次式(1)に
従って算出する。
V0=∫(Fy/M)dt …………(1)
さらに、誘導型モード用走行方向算出部51aは、自己位置情報と走行経路情報とに基づき、進行方向(旋回角度θ)を決定し、この旋回角度θと、実験等によって求めた旋回角度と旋回半径との関係とに基づき、旋回半径rを算出する。すなわち、実験によって、安全性や快適性等を考慮して決定した旋回角度と旋回半径との関係(例えば、マップデータ)から、旋回半径rを算出(決定)する。
そして、前後進速度V0と、旋回半径rとから、次式(2)に従って旋回速度ω0を算出する。
ω0=r/V0 …………(2)
そして、誘導型モード用走行方向算出部51aは、算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0をRAM等に記憶すると共に、これらを障害物検出部51b及び走行方向補正部51cに出力する。
なお、前後進速度V0及び旋回速度ω0には、安全性を確保するためにそれぞれ上限速度Vmax及びωmaxが設定されており、算出後の前後進速度V0及び旋回速度ω0が上限速度Vmax及びωmaxを超えないように制限される。例えば、算出後の前後進速度V0及び旋回速度ω0が上限速度Vmax及びωmaxを超える場合、これら算出値を上限速度Vmax及びωmaxに変更する。
また、誘導型モード用走行方向算出部51aは、自己位置及び決定した進行方向に対応する場所情報及び環境情報を走行方向補正部51cに出力する。
一方、操作型モード用走行方向算出部51eは、操作入力部17の六軸力センサ19から出力される自走体2のX、Y、Z′軸方向の力Fx、Fy及びFz′と、X、Y、Z′軸回りのモーメントMx、My及びMz′を、操作入力情報として読込む。加えて、音声案内部52の自己位置補正部52cが出力する案内用ロボット1の現在位置の情報である自己位置情報及びモード切り替え検出部52gが出力するモード切り替え情報を入力する。
次に、操作型モード用走行方向算出部51eは、モード切り替え情報によりモード切り替えが指示されているかを判断する。そして、モード切り替えが指示されているときには、Z′軸方向の力Fz′と予め設定した閾値とを比較することで、被案内者がグリップ18を押下したか否かを検出する。このとき、被案内者がグリップ18を押下していない(Fz′≦閾値)場合にはそのまま待機し、被案内者がグリップ18を押下すると(Fz′>閾値)、Y軸方向の力Fyと自走体2の旋回走行に関与するZ軸回りのモーメントMzを算出する。そして、自走体2の前後進方向の進行速度である前後進速度V0[m/s]を前記(1)式にしたがって算出すると共に、自走体2のZ軸回りの仮想慣性モーメントをIrzとしたときに、Z軸回りのモーメントMzに基づいて次式(3)の演算を行って旋回速度ω0〔rad/s〕を算出する。
ω0=∫(Mz/Irz)dt …………(3)
そして、操作型モード用走行方向算出部51eは、算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0をRAM等に記憶すると共に、これらを障害物検出部51b及び走行方向補正部51cに出力する。なお、操作型モード用走行方向算出部51eでも同様に、前後進速度V0及び旋回速度ω0には、安全性を確保するためにそれぞれ上限速度Vmax及びωmaxが設定されており、算出後の前後進速度V0及び旋回速度ω0が上限速度Vmax及びωmaxを超えないように制限される。例えば、算出後の前後進速度V0及び旋回速度ω0が上限速度Vmax及びωmaxを超える場合、これら算出値を上限速度Vmax及びωmaxに変更する。
障害物検出部51bは、障害物位置情報として、スキャナ式レンジセンサ22〜24で測定したスキャン角度及び距離検出値を読込み、下方障害物の位置及び下方障害物までの距離を算出する。また、障害物検出部51bは、障害物位置情報として、距離画像センサ25で撮影した画像データを読込み、上方障害物の位置及び上方障害物までの距離を算出する。ここで、障害物が複数存在する場合には、各障害物について位置及び障害物までの距離を算出する。
そして、障害物検出部51bは、誘導型モード用走行方向算出部51a又は操作型モード用走行方向算出部51eで記憶した前後進速度V0及び旋回速度ω0と、検出した障害物の位置及び距離とに基づいて、自走体2が下方障害物又は上方障害物に接触する可能性があるか否かを判定する。この判定結果は、走行方向補正部51cに出力される。
また、障害物検出部51bは、自走体2が障害物に接触する可能性があると判定すると、当該障害物への接触回避を目的として、被案内者に障害物が接近していることを知らせるための音声案内情報を生成し、その音声案内情報をもとにスピーカ67から音声を出力する。
走行方向補正部51cは、障害物検出部51bで障害物に接触する可能性があると判定したとき、この障害物を回避する方向に前後進速度V0及び旋回速度ω0を補正し、補正後の前後進速度V及び旋回速度ωをモータ駆動制御部51dに出力する。
また、走行方向補正部51cは、障害物に接触する可能性はないと判定すると、モード切り替え検出部52gが出力するモード切り替え情報によりモード切り替え指示が行われていないときには、誘導型モード用走行方向算出部51aから入力された場所情報及び環境情報に基づき、誘導型モード用走行方向算出部51aで演算した前後進速度及び旋回速度に基づく前後進速度V0及び旋回速度ω0を補正し、補正後の前後進速度V及び旋回速度ωをモータ駆動制御部51dに出力する。
例えば、進行方向の領域が交差点や下りのスロープである場合、進行方向の領域が滑りやすい環境や、人通りが多い環境である場合等、被案内者にとって歩行負荷の比較的大きい場所や環境であったとする。このような場合に、走行方向補正部51cは、前後進速度V0及び旋回速度ω0を、歩行負荷の比較的小さい場所及び環境のときよりも小さい速度に低減する補正を行う。また、走行方向補正部51cは、障害物検出部51bで障害物に接触する可能性はないと判定し、且つ、場所情報及び環境情報に基づく補正が必要ないと判定した場合には、前後進速度V0及び旋回速度ω0をそのまま前後進速度V及び旋回速度ωとしてモータ駆動制御部51dに出力する。
一方、モード切り替え情報によりモード切り替え指示が行われたときには、走行方向補正部51cは、障害物に接触する可能性はないと判定すると、前後進速度V0及び旋回速度ω0をそのまま前後進速度V及び旋回速度ωとしてモータ駆動制御部51dに出力する。
モータ駆動制御部51dは、前後進速度V及び旋回速度ωに基づいて、次式(4)及び(5)に従って、駆動輪6L及び6Rの車輪周速度VL〔m/s〕及びVR〔m/s〕を算出する。
VL=V+Lw・ω/2 …………(4)
VR=V−Lw・ω/2 …………(5)
ここで、Lwは、左右の駆動輪6L及び6Rの車輪間距離〔m〕である。そして、モータ駆動制御部51dは、上記(4)式及び(5)式をもとに算出した駆動輪6L及び6Rの車輪周速度VL及びVRに基づいて、電動モータ9L及び9Rの速度指令値VML及びVMRを算出し、これらを速度指令値出力I/F62を介してモータドライバ65L及び65Rに出力する。
なお、ここでは、走行制御部51の障害物回避制御として、障害物との接触を回避する方向に自走体2の走行方向を修正する制御を行う場合について説明したが、障害物を検出したとき、自走体2の走行を停止することで障害物との接触を回避するようにしてもよくまた、障害物に接近していることを音声等により被案内者に知らせるのみでもよい。
(音声案内部52の構成)
次に、図7に基づき、音声案内部52について具体的に説明する。
音声案内部52は、図7に示すように、目的地決定部52aと、自己位置推定部52bと、自己位置補正部52cと、ルート生成部52dと、マップ格納部52eと、音声出力部52fとを備える。この音声案内部52は、主に、被案内者を目的地へ案内する際に被案内者の歩行経路上の場所情報、環境情報等の情報、また、走行制御モードの切り替わりを音声によってアナウンスする制御を実行するものである。
目的地決定部52aは、操作検出部20bから出力される選択情報を入力する。そして、図示しない始動スイッチがオン状態となった後、初めて選択ボタン20aが押されたと判断すると、目的地決定部52aは、予め記憶した目的地候補のリストから順番に1つずつ選択し、選択した目的地候補をスピーカ67から音声で出力するための音声案内情報を音声出力部52fに出力する。ここで、目的地決定部52aは、1つの目的地候補を音声出力した後、選択ボタン20aが押されたことを確認したら、次の目的地候補を音声出力するようにする。このとき、音声出力がリストの最後に達すると、リストの最初に戻って音声出力するものとする。
そして、目的地決定部52aは、1つの目的地候補を音声出力した後、予め設定した一定時間、選択ボタン20aが押されない状態が続いたとき、被案内者による目的地選択動作が行われたと判断し、その時点で音声出力された目的地候補を案内すべき目的地として選択する。選択した目的地情報は、ルート生成部52dに出力される。
なお、選択ボタン20aの近傍に決定ボタンを追加し、その決定ボタンが押されたときに被案内者による目的地選択動作が行われたと判断し、その時点で音声出力された目的地候補を案内すべき目的地として選択するようにしてもよい。ただし、目の不自由な被案内者を主な被案内者とする場合には、被案内者が操作するボタンは少ない方が望ましい。
自己位置推定部52bは、エンコーダ66L及び66Rが出力する回転角度位置情報(回転情報)を入力し、その回転角度位置情報に基づいて、自走体2の移動方向とスタート地点からの移動距離とを算出する。すなわち、移動方向と移動距離とは、スタート地点から積算した左右の駆動輪6L、6Rの回転量に基づいて算出する。なお、スタート地点は予め決められた位置であり、マップ格納部52eに格納したフロア形状図にその情報を含ませておく。なお、スタート地点は、予め決められた位置に限らず、エリア内の任意の位置としてもよい。この場合、例えば、原点位置を予め決定しておき、原点位置からの移動方向及び移動距離の情報を保持しておくものとする。
自己位置推定部52bは、算出した移動方向及び移動距離を、自己位置補正部52cに出力する。
自己位置補正部52cは、自己位置推定部52bで推定した自己位置情報と、スキャナ式レンジセンサ22及び23が出力する障害物位置情報とを読込み、公知のパーティクルフィルタを用いて、自己位置推定部52bで推定した自己位置を補正する。
この自己位置補正部52cは、案内用ロボット1の移動中、常時、スキャナ式レンジセンサ22及び23からスキャン角度及び距離検出値を読込み、案内用ロボット1の周囲に何らかの物体を検出したとき、その検出パターンを記憶する。同時に、案内用ロボット1の周囲にパーティクルフィルタをランダムに配置し、それぞれのパーティクルフィルタからその物体がどのように検出されるか、検出パターンを算出する。
そして、スキャナ式レンジセンサ22及び23の検出パターンに最も近い検出パターンが得られたパーティクルフィルタを選定し、選定したパーティクルフィルタの位置と自己位置推定部52bで推定した自己位置との差を位置誤差として、自己位置推定部52bで推定した自己位置を補正する。
自走体2の走行距離が長くなると、自己位置推定部52bで算出する積算値は誤差を含むようになるが、自己位置補正部52cにより自己位置を補正することで、上記誤差を解消することができる。
自己位置補正部52cは、補正後の自己位置情報をルート生成部52d、誘導型モード用走行方向算出部51a、操作型モード用走行方向算出部51e、及びモード切り替え検出部52gのそれぞれに出力する。
ルート生成部52dは、目的地決定部52aが出力する目的地情報と、自己位置補正部52cが出力する自己位置情報とを入力し、マップ格納部52eに格納したフロア形状図を用いて案内用ロボット1の走行経路を生成する。
このとき、マップ格納部52eに格納した環境情報に基づき、目的地に到達するまでの走行経路上に存在する、滑りやすい領域や傾斜のきつい経路等の被案内者にとって歩行負荷の大きい領域を可能な限り回避する走行経路を生成するようにしてもよい。
ルート生成部52dは、生成した走行経路情報を、走行制御部51の誘導型モード用走行方向算出部51a及び操作型モード用走行方向算出部51eに出力する。
ここで、マップ格納部52eに格納されたマップ情報に含まれるフロア形状図は、例えば、図8(a)に示すように、複数のブロックに区分されており、これら各ブロックには通し番号が付されている。すなわち、図8(a)の例では、フロア形状図が17個のブロックに区分され、各ブロックにはB1〜B17のうちいずれか1のブロック番号が順番に付されている。
さらに、各ブロックには、例えば、交差点、スロープ等の場所情報と、滑りやすい、人通りが多い(例えば、曜日や時刻によって可変)等の環境情報とが付加され、さらに場所情報には、自走体2を操作型モードで走行制御するモード切り替えエリアであることを示すエリア情報が付加されている。例えば、エレベータホール、エレベータ内、エスカレーターの乗り場所/降り場所、受け付け前、等の人が集まりやすいところ、人の動きが激しいところ等、自走体2の走行が困難となる可能性がある場所が、モード切り替えエリアとして設定される。
図8(a)に示すフロア形状図に対して、被案内者が、目的地として例えばブロックB17を選択したとき、ルート生成部52dは、スタート地点として予め設定されたブロックB4からブロックB17に到達するまでの走行経路を生成する。例えば、図8(b)に示すように、B4→B9→B8→B7→B6→B11→B16→B17の順番で移動する走行経路を生成する。
この走行経路情報には、各ブロックの場所情報、環境情報が含まれる。例えば、図8(b)に示すように、ブロックB16には環境情報として「滑りやすい」が含まれる。また、ブロックB11には場所情報として「エレベータホール」が含まれエリア情報として「モード切り替えエリア」が含まれる。
ルート生成部52dは、さらに、生成した走行経路に含まれる各ブロックの場所情報、環境情報のうち、予め設定した被案内者に知らせるべき情報について音声案内情報を生成し、音声出力部52fに出力する。具体的に、ルート生成部52dは、自己位置補正部52cから入力される自走体2の現在位置に基づき、現在位置のブロック番号に対応する音声案内情報がある場合に、この音声案内情報を、音声出力部52fに出力する。エリア情報については、自走体2がエリア情報として「モード切り替えエリア」が設定されているブロックに侵入したときに走行制御を操作型モードに切り替える旨を通知する音声案内情報と、この「モード切り替えエリア」が設定されているブロックから他のブロックに移動したときに走行制御モードを誘導型モードに切り替える旨を通知する音声案内情報とを作成する。
音声出力部52fは、ルート生成部52dから入力された音声案内情報に基づき、スピーカ67から音声を出力する。
モード切り替え検出部52gは、自己位置補正部52cから入力される自走体2の現在位置に基づき、現在位置のブロック番号を判断し、現在のブロック番号と走行経路情報に含まれるエリア情報とに基づき、自走体2がモード切り替えエリアに存在しているとき、モード切り替えを指示するモード切り替え情報を、誘導型モード用走行方向算出部51a、走行方向補正部51c、及び操作型モード用走行方向算出部51eに出力する。
(歩行支援処理)
次に、図9から図11に基づき、演算処理装置31で実行される歩行支援処理の処理手順について説明する。
選択ボタン20aが押下され、演算処理装置31において、歩行支援処理が実行されると、図9に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、目的地決定部52aにおいて、目的地が確定したか否かを判定する。そして、確定したと判定した場合(Yes)は、目的地を示すブロック番号をルート生成部52dに出力してステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、目的地が入力されるまで判定処理を繰り返す。
なお、目的地決定部52aは、目的地が確定する前に選択ボタン20aが押下された場合は、そのことを音声出力部52fに通知する。これにより音声出力部52fは、次の目的地候補の案内音声をスピーカ67から出力する。
ステップS102に移行した場合は、ルート生成部52dにおいて、目的地決定部52aからの目的地情報と、自己位置補正部52cからの自己位置情報と、マップ格納部52eに格納されたフロア形状図とに基づき、走行経路を生成する。加えて、生成した走行経路情報と、この走行経路情報に対応する場所情報及び環境情報とに基づき、音声案内情報を生成する。そして、生成した走行経路情報を誘導型モード用走行方向算出部51a及び操作型モード用走行方向算出部51eに出力し、生成した音声案内情報を音声出力部52fに出力して、ステップS104に移行する。
ここで、ルート生成部52dは、生成した走行経路と、例えば、図10に示す、各ブロックの場所情報及び環境情報とに基づき、音声案内情報を生成する。
図10に示すように、場所情報としては、フロアの方角や壁の方角、部屋との相対位置、交差点、通路などの情報が設定されている。また、場所情報としてエレベータホールが設定されている場合には、エリア情報としてモード切り替えエリアであることが設定されている。また、環境情報としては、階段等の段差、人通りの多さ、立て看板の設置、滑りやすいなどの情報が設定されている。
したがって、ルート生成部52dは、例えば、ブロックB5であれば、「部屋Cの前に居ます」といった案内音声を含む音声案内情報を生成し、例えば、交差点であれば、「交差点です注意して下さい」といった案内音声を含む音声案内情報を生成する。また、例えば、ブロックB16であれば、「滑りやすいので減速します」といった案内音声を含む音声案内情報を生成する。また、自走体2がブロックB11に侵入したときには、「エレベータホールです。注意してください。走行制御モードを操作型モードに切り替えました。」といった案内音声を含む音声案内情報を生成し、自走体2がブロックB11から他のブロックに移動したときには、「走行制御モードを誘導型モードに切り替えました。」といった案内音声を含む音声案内情報を生成する。
また、ルート生成部52dは、自己位置補正部52cからの自己位置情報に基づき、案内用ロボット1が、走行経路上の音声案内が用意されているブロックに移動したときに、その都度、移動したブロックに対応する音声案内情報を音声出力部52fに出力するようになっている。
ステップS104では、誘導型モード用走行方向算出部51aにおいて、自己位置情報と走行経路情報とに基づき、案内用ロボット1が目的地に到達したか否かを判定する。そして、到達したと判定した場合(Yes)は、歩行支援処理を終了する。一方、到達していないと判定した場合(No)は、ステップS105aに移行する。
ステップS105aに移行した場合は、モード切り替え検出部52gにおいて、案内用ロボット1がモード切り替えエリアに存在するか否かを判定する。そして、モード切り替えエリアに存在しないと判定した場合(No)はステップS106に移行し、モード切り替えエリアに存在すると判定した場合(Yes)は、ステップS105bに移行する。
ステップS106に移行した場合は、誘導型モード用走行方向算出部51aにおいて、自己位置情報と、走行経路情報とに基づき、案内用ロボット1の進行方向(旋回角度θ)を決定して、ステップS108に移行する。なお、直進の場合は、旋回角度θが0度となる。
ステップS108では、誘導型モード用走行方向算出部51aにおいて、操作入力部17を介した操作入力情報(力Fx、力Fz′)に基づき、上式(1)に従って、案内用ロボット1の前後進速度V0を算出して、ステップS110に移行する。
ステップS110では、誘導型モード用走行方向算出部51aにおいて、ステップS106で決定した旋回角度θと、ステップS108で算出した前後進速度V0と、予め設定した旋回半径rとに基づき、上式(2)に従って、案内用ロボット1の旋回速度ω0を算出する。その後、ステップS112に移行する。
ステップS112では、走行方向補正部51cにおいて、走行経路情報に含まれる場所情報及び環境情報に基づき、ステップS108で算出した前後進速度V0及びステップS110で算出した旋回速度ω0を補正する。その後、補正処理を経た前後進速度V及び旋回速度ωを、モータ駆動制御部51dに出力して、ステップS114に移行する。
ステップS114では、モータ駆動制御部51dにおいて、前後進速度V及び旋回速度ωに基づき、電動モータ9L及び9Rの速度指令値を算出する。そして、この速度指令値を、速度指令値出力I/Fを介してモータドライバ65L及び65Rに出力して、ステップS116に移行する。
ステップS116では、モータドライバ65L及び65Rにおいて、速度指令値に基づき、電動モータ9L及び9Rを駆動制御する。これにより、案内用ロボット1が、走行経路に沿って直進走行又は旋回走行を行う。その後、ステップS104に移行する。
一方、ステップS105aで案内用ロボット1がモード切り替えエリアに存在すると判定してステップS105bに移行した場合は、図11に示すように、まず、走行制御モードを操作型モードに切り替え、音声出力部52fにより走行制御モードが操作型モードに切り替わったことを通知する(ステップS152)。
次いでステップS154に移行し、自己位置情報と走行経路情報とをもとに、現在地点から次に進むべき方向を被案内者に知らせるための音声案内情報を生成し、音声出力部52fにより通知させる。例えば、現在位置がエレベータホールのブロックであるときには、例えばエレベータに乗って移動するときには「上りエレベータに乗って3階まで」等の音声案内情報を生成し、エレベータに乗らずに通過するときには「エレベータホールを通過」等の音声案内情報を生成する。
ステップS156では、操作型モード用走行方向算出部51eにおいて、操作入力部17を介した操作入力情報(力Fx、Fy、力Fz′、X、Y、Z軸のモーメントMx、My、Mz)に基づき、上式(1)に従って、案内用ロボット1の前後進速度V0を算出すると共に、上式(3)に従って、旋回速度ω0を演算し、ステップS158に移行する。
ステップS158では、走行方向補正部51cにおいて、走行経路情報に含まれる場所情報及び環境情報に基づき、ステップS156で算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0を補正する。その後、補正処理を経た前後進速度V及び旋回速度ωを、モータ駆動制御部51dに出力して、ステップS162に移行する。
ステップS162では、モータ駆動制御部51dにおいて、前後進速度V及び旋回速度ωに基づき、電動モータ9L及び9Rの速度指令値を算出する。そして、この速度指令値を、速度指令値出力I/Fを介してモータドライバ65L及び65Rに出力して、ステップS162に移行する。
ステップS162では、モータドライバ65L及び65Rにおいて、速度指令値に基づき、電動モータ9L及び9Rを駆動制御する。これにより、案内用ロボット1が、走行経路に沿って直進走行又は旋回走行を行う。
そして、図9に戻ってステップS105cに移行し、目的地に到達していなければステップS105aに移行し、目的地に到達していれば、歩行支援処理を終了する。
(走行経路情報生成処理)
次に、図12及び図13に基づき、ルート生成部52dで実行される走行経路情報生成処理の処理手順について説明する。本実施形態では、ダイクストラ法を用いて走行経路を生成する。
図9のステップS102において、走行経路情報生成処理が開始されると、図12に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、ルート生成部52dにおいて、目的地決定部52aから入力された目的地情報及び自己位置補正部52cから入力された自己位置情報に基づき、現在位置が目的地か否かを判定する。そして、現在位置が目的地であると判定した場合(Yes)は、走行経路情報生成処理を終了して元の処理に復帰し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS202に移行する。
ステップS202に移行した場合は、ルート生成部52dにおいて、配列Akを設定する変数kに1を代入して、ステップS204に移行する。
ステップS204では、ルート生成部52dにおいて、配列Ak(A1)に目的地のブロック番号を代入して、ステップS206に移行する。
ステップS206では、ルート生成部52dにおいて、配列Akに含まれるブロック番号と隣り合うブロック番号を、配列Ak+1に代入して、ステップS208に移行する。
ステップS208では、ルート生成部52dにおいて、配列Ak+1に、現在位置のブロック番号が含まれるか否かを判定する。そして、含まれると判定した場合(Yes)は、ステップS210に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS212に移行する。
ステップS210に移行した場合は、ルート生成部52dにおいて、配列A1〜Ak+1に含まれるブロック番号に基づき、案内用ロボット1の走行経路を決定して、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
一方、ステップS212に移行した場合は、ルート生成部52dにおいて、変数kにk+1を代入して、ステップS206に移行する。
例えば、図8(a)のフロア形状図において、現在位置がブロックB4で、目的地がブロックB17であるとすると、図13に示すように、まず、配列A1に「B17」が代入される。次に、配列A2に、ブロックB17と隣り合うブロックB16のブロック番号「B16」が代入され、続いて、配列A3に、ブロックB16と隣り合うブロックB11のブロック番号「B11」が代入される。
引き続き、配列A4に、ブロックB11と隣り合うブロックB6及びB12のブロック番号「B6」及び「B12」が代入される。続いて、配列A5に、ブロックB6と隣り合うブロックB1及びB7のブロック番号「B1」及び「B7」と、ブロックB12と隣り合うブロックB13のブロック番号「B13」とが代入される。
同様に、配列A6に「B2」、「B8」及び「B14」が代入され、配列A7に「B3」、「B9」及び「B15」が代入され、配列A8に「B4」及び「B10」が代入される。
ここで、配列A8に、現在位置のブロック番号「B4」が含まれているので、配列A1〜配列A7のうちから、例えば、図13中の破線枠で囲まれたブロック番号に示すように、ブロック間の接続が途切れないように各1つずつブロック番号を選定し、走行経路を決定する。このとき、走行距離が最短となる走行経路に決定してもよいし、各ブロックの場所情報や環境情報に基づき、被案内者の歩行負荷が最小となる走行経路に決定してもよい。
以上のように、案内用ロボット1は、モード切り替えエリアに存在しない場合には、誘導型モードで走行制御を行い、自己位置(現在位置)及び走行経路に基づき進行方向を決定し、被案内者の入力した力Fyに基づき前後進速度V0を算出し、予め設定した旋回半径rと、前後進速度V0とに基づき旋回速度ω0を算出する。そして、算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0に基づき、案内用ロボット1の走行制御を行う。
すなわち、本実施形態の案内用ロボット1は、被案内者は前後進速度V0を指示するための操作を行うのみで、目的地までの進行方向(旋回角度θ)及び旋回速度ω0の決定は、案内用ロボット1が自律的に行うものである。
そして、案内用ロボット1が予め設定されているエレベータホール等の、モード切り替えエリアに到達すると走行制御モードが誘導型モードから操作型モードに切り替わり、走行モードが操作型モードに切り替わったことが被案内者に音声通知される。そして、操作型モードである間は、被案内者によるグリップ18への操作入力に基づき前後進速度V0を算出すると共に旋回速度ω0を演算し、案内用ロボット1の走行制御を行う。そして、案内用ロボット1が、エレベータホールからエレベータホールの外に移動した場合等、案内用ロボット1がモード切り替えエリアからモード切り替えエリアの外に移動した時点で、走行制御モードが操作型モードから誘導型モードに切り替わり、走行モードが誘導型モードに切り替わったことが被案内者に音声通知される。これにより、案内用ロボット1は、被案内者の前後進速度V0の指示に応じて目的地までの進行方向、旋回速度を決定し、これに基づき自律的に移動する。
(動作)
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
自律歩行が困難な歩行者が自走体2の後方に立ち、図示しない始動スイッチをオン状態とすると、自走体2に内蔵するバッテリの電力が走行制御装置30及びモータドライバ65L及び65Rに供給され、自走体2が走行可能状態となる。このとき、歩行者(被案内者)が操作入力部17のグリップ18を把持していない場合には、自走体2は停止状態を維持する。
この停止状態で、歩行者が選択ボタン20aを押すと、音声案内部52は、リストの最初の目的地候補をスピーカ67から音声で出力する。そして、歩行者が選択ボタン20aを押すごとに、音声案内部52はリスト内の次の目的地候補を音声で出力する。そして、音声出力の後、一定時間、選択ボタンが押されないことを検知したとき、その時点で音声出力した目的地候補を真の目的地として設定する。
目的地が決定すると、音声案内部52は、先ず、図8(a)に示すフロア形状図に基づいて現在位置(スタート地点)であるブロックB4から目的地までの走行経路を生成する。ここでは、図8(a)中のブロックB17(建物出口)が目的地として設定され、同図中の実線矢印で示す走行経路が生成されたとする。この走行経路の情報には、各ブロックの場所情報及び環境情報が含まれている。
音声案内部52は、生成した走行経路情報を、走行制御部51に出力する。また、音声案内部52は、生成した走行経路情報に含まれるブロックのうち、音声案内をすべき場所情報及び環境情報について音声案内情報を生成する。この音声案内情報による音声の出力は、案内用ロボット1が、音声案内を要するブロックに移動したときに行われる。
ここでは、ブロックB11の場所情報及びエリア情報と、ブロックB16の環境情報と、ブロックB17の場所情報とが音声案内をすべき情報として設定されていることとする。
一方、走行制御部51は、音声案内部52からの走行経路情報と自己位置情報(現在位置情報)とに基づき、走行方向を決定する。いま、案内用ロボット1の現在位置は、図14(a)に示すようにブロックB4となっている。ここで、案内用ロボット1の前進方向の向きがブロックB9側に向いているとする。走行制御部51は、ブロックB4からブロックB9へと直進移動するために、進行方向として旋回角度θを0度に決定する。
その後、歩行者が操作入力部17のグリップ18を把持しながらY軸方向へ押すと、走行制御部51は、その操作入力情報(Fy及びFz′)を入力する。すると、走行制御部51は、入力した操作入力情報に基づいて前後進速度V0を算出する。さらに、走行制御部51は、前後進速度V0及び予め設定した旋回半径rとから旋回速度ω0を算出する。ここでは、直進移動するため、旋回速度ω0が0〔m/s〕となる。
そして、算出した前後進速度V0と旋回速度ω0とから前後進速度Vと旋回速度ωとが決定され、これらに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値をモータドライバ65L及び65Rに出力する。
これにより、図14(b)中の(1)に示すように、案内用ロボット1は、走行制御部51が決定した進行方向(B4→B9)に向かって直進走行する。その後、案内用ロボット1がブロックB9へと移動すると、走行制御部51は、ブロックB9からブロックB8へと移動すべく、新たな進行方向を決定する。すなわち、図14(b)中の(2)に示すように、右旋回方向に90度旋回する旋回角度θを決定する。引き続き、走行制御部51は、歩行者によるグリップ18の操作入力情報に基づいて前後進速度V0を算出し、この前後進速度V0と旋回半径rとから旋回速度ω0を算出する。そして、算出した前後進速度V0と旋回速度ω0とから前後進速度Vと旋回速度ωが決定され、これらに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値をモータドライバ65L及び65Rに出力する。
これにより、図14(b)中の(2)に示すように、案内用ロボット1は、90度右旋回して、ブロックB8側を向く。次に、走行制御部51は、ブロックB9からブロックB8へと直進すべく、進行方向として旋回角度θを0度に決定する。引き続き、走行制御部51は、歩行者によるグリップ18の操作入力情報に基づいて前後進速度V0を算出し、この前後進速度V0と旋回半径rとから旋回速度ω0を算出する。そして、算出した前後進速度V0と旋回速度ω0とから前後進速度Vと旋回速度ωが決定され、これらに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値をモータドライバ65L及び65Rに出力する。
これにより、図14(b)中の(3)に示すように、案内用ロボット1は、走行制御部51が決定した進行方向(B9→B8)に向かって直進走行する。
以降は、ブロックB6に移動するまで、直進走行が継続して行われる。
そして、案内用ロボット1がブロックB6に到達すると、走行制御部51は、ブロックB6からブロックB11へと移動すべく、新たな進行方向を決定する。すなわち、図14(b)中の(4)に示すように、進行方向として、左旋回方向に90度旋回する旋回角度θを決定する。引き続き、走行制御部51は、歩行者によるグリップ18の操作入力情報に基づいて前後進速度V0を算出し、この前後進速度V0と旋回半径rとから旋回速度ω0を算出する。そして、算出した前後進速度V0と旋回速度ω0とから前後進速度Vと旋回速度ωとが決定され、これらに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値をモータドライバ65L及び65Rに出力する。
これにより、図14(b)中の(4)に示すように、案内用ロボット1は、90度左旋回して、ブロックB11側を向く。次に、走行制御部51は、ブロックB6からブロックB11へと直進すべく、進行方向として旋回角度θを0度に決定する。引き続き、走行制御部51は、歩行者によるグリップ18の操作入力情報に基づいて前後進速度V0を算出し、この前後進速度V0と旋回半径rとから旋回速度ω0を算出する。そして、算出した前後進速度V0と旋回速度ω0とから前後進速度Vと旋回速度ωが決定され、これらに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値をモータドライバ65L及び65Rに出力する。
これにより、図14(b)中の(5)に示すように、案内用ロボット1は、走行制御部51が決定した進行方向(B6→B11)に向かって直進走行する。
そして、案内用ロボット1がブロックB11へと到達すると、ブロックB11は、音声案内すべき場所情報及びエリア情報を有しているため、音声案内部52によって、現在、歩行中のブロックB11の場所情報(エレベータホール)を音声で案内する。また、ブロック11はモード切り替えエリアであるため、走行制御モードが操作型モードに切り替わったことを音声で案内する。また、走行制御部51での走行制御モードを操作型モードに切り替え、エレベータホールから目的地へ移動するための走行経路情報を音声で案内する。このモード切り替えエリアで案内する走行経路情報は、モード切り替えエリアからエリア外に移動するまでの範囲程度について案内を行えばよい。例えば、他の階に移動するためにエレベータに乗る場合には、「上りエレベータに乗って3階まで移動してください。」等の音声案内を行い、エレベータに乗らない場合には「エレベータに乗らずに直進してください。」等の音声案内を行う。
ここでは、図14に示すようにフロア内で移動するため、被案内者はエレベータには乗らず、そのまま直進する。
ここで、エレベータホールは、混雑している場合、エレベータに乗る人達がエレベータの前に列をなすことから、案内用ロボット1が誘導型モードで走行制御されている場合、案内用ロボット1は各種センサ情報に基づき人のいない場所を探しながら移動することになり動作が遅くなる。
しかしながら、本実施形態では、エレベータホールでは走行制御モードを操作型モードに切り替え、被案内者のグリップ18の操作入力に応じて移動する。被案内者が、エレベータホールの混雑状況を認識し、エレベータを待つ人々を避けて走行するように操作入力部17を介して案内用ロボット1の進行方向を調整することによって、被案内者の操作入力に応じた前後進速度V及び旋回速度ωに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値が算出され、これがモータドライバ65L及び65Rに出力される。そのため、案内用ロボット1は、被案内者の操作入力に応じて移動することになり、各種センサ情報に基づき人のいない場所を探しながら移動する場合に比較して、より速やかにエレベータホールを通過することができる。
一方、エレベータに乗って他の階に移動する場合には、被案内者は、例えば「上りエレベータに乗って3階まで移動してください。」等の音声案内にしたがって、いずれかのエレベータを選択し、選択したエレベータに向かうよう操作入力部17を介して案内用ロボット1の進行方向を調整する。ここで、走行制御モードが誘導型モードの場合、案内用ロボット1は、空いているエレベータを選択するという動作は困難であるため、目標のエレベータとして決定したエレベータが到着するまで待ち、且つ、この目標のエレベータに案内用ロボット1が乗り込むだけの空間がある状態となるまで、目標のエレベータを待ち続ける。そのため、エレベータに乗るまでに時間がかかる場合がある。しかしながら、本実施形態では、エレベータホールでは操作型モードで走行制御されるため、被案内者は、空いているエレベータを認識し、操作入力部17を介して案内用ロボット1の進行方向を調整することによって、所望のエレベータに乗り込むことができる。したがって、エレベータへの乗り込みを速やかに行うことができる。また、エレベータに乗り込んだ後に向きを替える場合、仮に誘導型モードで走行制御を行う場合には、周囲の人物に接触しないように向きを替える必要があり、各種センサの情報に基づき自律的に向き替えを行うには時間がかかる。しかしながら、本実施形態では、エレベータ内では、操作型モードで走行制御されるため、被案内者が周囲の人物に気をつけながら、手動で案内用ロボット1の向きを替えることができ、停止時間に制約のあるエレベータ内での向き替えを容易に行うことができる。
その後、案内用ロボット1が、ブロックB11からブロックB16に移動すると、モード切り替えエリア外に移動したため、走行制御部51では、走行制御モードを誘導型モードに切り替えると共に、音声案内部52では、走行制御モードを誘導型モードに切り替える旨の音声案内を行う。これにより、被案内者は、以後、グリップ18による前後進速度の設定のみを行うだけで、案内用ロボット1は目的地に向けて移動する。
そして、ブロックB16は、音声案内すべき環境情報を有しているため、音声案内部52によって、歩行中のブロックB16の環境情報(滑りやすい)を音声で案内する。また、ブロックB16は、滑りやすい通路であるため、操作入力情報に基づいて算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0を低減する補正を行い、それを最終的な前後進速度V及び旋回速度ωとして算出する。そして、算出した前後進速度V及び旋回速度ωに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値を算出し、これをモータドライバ65L及び65Rに出力する。これにより、自走体2は、通常よりもゆっくりした速度で走行する。
なお、1つ手前のブロックB11は、モード切り替えエリアであって混雑等により十分遅い速度になっている場合は、補正処理を省いてもよい。
そして、案内用ロボット1が、ブロックB16からブロックB17へと移動すると、案内用ロボット1が停止すると共に、音声案内部52によって、目的地に到達したことを知らせる音声案内が行われる。
なお、上記走行途中に、スキャナ式レンジセンサ22、23、24及び距離画像センサ25の何れかで何らかの物体を検出した場合、それがフロア形状図に存在しない物体であれば、音声案内部52は、検出した物体を障害物と見なして歩行者に障害物の接近を音声で知らせる。
また、走行制御部51は、操作入力情報に基づいて算出した前後進速度V0及び旋回速度ω0を、障害物を回避する方向に補正し、それを最終的な前後進速度V及び旋回速度ωとして算出する。そして、算出した前後進速度V及び旋回速度ωに基づいて電動モータ9L及び9Rを駆動するための速度指令値を算出し、これをモータドライバ65L及び65Rに出力する。これにより、自走体2は、現在の走行方向を、障害物を回避する方向に変更して走行する。
また、案内の途中で操作入力部17のグリップ18へのZ′軸方向の力Fz′が無くなる(Fz′≦閾値)と、走行制御部51は、歩行者がグリップ18から手を放したと判断し、自走体2を停止する。これにより、案内用ロボット1が常に歩行者の手の届く範囲にいるようにすることができる。
このように、本実施形態では、自走体2が走行するエリアの地図情報であるフロア形状図を予め記憶しておき、フロア内の自己位置の特定と目的地までの進行方向及び旋回速度の決定とを案内用ロボット1が自律的に行うことが可能である。
これにより、被案内者の視認が必要な情報提示に依らずに、歩行者を走行経路に沿って目的地まで案内することが可能となる。
また、案内の際に、被案内者(歩行者)は、モード切り替えエリア外に存在する場合には、前後進速度V0を算出するための操作入力(力の入力)のみを行えばよく、目的地までの自走体2の走行における被案内者への依存度を低減することが可能となる。
例えば、音声案内に従って被案内者が自走体2の進行方向の決定まで行う場合、走行経路に沿うように誘導するための音声案内は、例えば2秒に1回など頻繁に行う必要がある。その一方で、視覚障害者は、自分の生活環境を頭の中に仮想的な地図として暗記している人が多い。そのため、音声案内を行う際は、目的地までの節目となる地点に到達したことをアナウンスで知ることで自分が正しい経路に沿って移動している確認が取れ、安心感を得る効果がある。
すなわち、自走体2の進行方向の決定まで被案内者に依存してしまうと、頻繁なアナウンスによって、被案内者の必要としている情報を伝えるのが困難となる場合がある。本実施形態のように、進行方向や旋回速度の決定を、案内用ロボット1側に任せることによって、被案内者は、より必要な情報を得ながら、目的地まで移動することが可能となる。
そして、エレベータホールやエレベータ内等の、地図上に現れない混雑や障害物等が存在する場所として予め設定したモード切り替えエリアに被案内者つまり案内用ロボット1が存在する場合には、走行制御部51による走行制御モードを操作型モードに切り替え、被案内者のグリップ18への操作入力に応じた進行方向にしたがって自走体2を走行制御している。そのため、例えば、エレベータ待ちの人達で混雑している状態であっても、各種センサの情報に基づき周囲を確認しつつ走行する誘導型モードに比較してより速やかに走行することができる。また、空いているエレベータや、到着したエレベータを選んで乗ることができ、他の階への移動を速やかに行うことができる。すなわち、状況に応じて被案内者が進行方向を決定して案内用ロボット1を走行させることができるため、より被案内者の意図に沿った的確な走行制御を行うことができ、案内用ロボット1の有するセンサ情報等に基づき走行制御を行う場合に比較して速やかな走行を実現することができる。
そして、誘導型モードを有する案内用ロボット1において、さらに、操作型モードでの走行制御機能を設けるだけで実現することができ、この操作型モードでの走行制御では、グリップ18から入力される操作入力情報をもとに進行方向を算出する機能を備えたものであるから、装置の複雑化を伴うことなく、エレベータ内等の狭い空間での素早い反転動作を実現すると共に、マップに記載されていない障害物の存在や人込み等に遭遇した場合に速やかに対応することのできる案内用ロボット1を実現することができる。
また、案内用ロボット1がモード切り替えエリアに侵入したとき、また、モード切り替えエリア外に移動したときに自動的に、走行制御モードを切り替えるようにしているため、被案内者は走行制御モードを切り替えるための操作を行う必要はない。また、案内用ロボット1が、モード切り替えエリア外に移動したときには誘導型モードに切り替えて走行制御を行うため、被案内者による、案内用ロボット1の進行方向の調整が必要とされるエレベータホール等地図上に表れない障害物が存在すると予測されるモード切り替えエリアを通過し終えた時点で、被案内者は案内用ロボット1の進行方向の調整を行う必要がなくなるため、被案内者の負担を速やかに軽減することができる。特に、目が不自由な人など自律歩行が困難な歩行者にとっては、案内用ロボット1の走行制御のための操作は簡単な操作であっても負担となる。本実施形態における案内用ロボット1は、上述のように、走行制御モードの切り替えを自動で行い、また、モード切り替えエリア外に移動したときには速やかに誘導型モードに切り替えるため、自律歩行が困難な歩行者への負担をより軽減することができる。
また、案内用ロボット1がモード切り替えエリアに移動し、走行制御モードが操作型モードに切り替わったとき、また、案内用ロボット1がモード切り替えエリアからモード切り替えエリア外に移動して走行制御モードが誘導型モードに切り替わったときには、走行制御モードが操作型モード又は誘導型モードに切り替わったことを音声により利用者に通知しているため、被案内者は自身で進行方向を決めなければいけないこと、或いは、自身で進行方向を決める必要がないこと、を容易に認識することができる。また、モード切り替えエリアでは、操作型モードに切り替わったときに、走行経路情報を音声により案内しているため、利用者は、どの方向に進めばよいかを容易に認識することができる。
また、自走体2が有する車輪の回転量と、自走体が走行するエリアの地図情報、及びスキャナ式レンジセンサ22、23、24及び距離画像センサ25の何れかで検出した障害物の位置情報とに基づいて、自走体2の現在位置を推定する。そのため、建屋内にビーコンを設置したりGPS信号を受信したりすることなく、屋内で適切に自己位置を推定することができる。したがって、低コストでのナビゲーションが可能となる。
また、歩行者の現在位置の場所情報や環境情報等を音声で案内するので、目が不自由な人など自律歩行が困難な歩行者を、当該歩行者が指定した目的地へ適切に案内することが可能となる。
さらに、自走体2の周囲に障害物を検出した場合には、自走体2が障害物に接近していることを音声で案内するので、歩行者は障害物に接近していることを適切に認識することが可能となる。
また、ナビゲーションの開始に先立って、複数の目的地候補を1つずつ順番に音声で案内するので、目の不自由な歩行者が被案内者の場合にも、当該被案内者は適切に目的地を指定することが可能となる。
このとき、1つの目的地候補を音声案内した後、被案内者が選択ボタン20aを押す毎に次の目的地候補を音声案内するようにする。そして、1つの目的地候補を音声案内した後、所定時間、選択ボタン20aが押されないとき、被案内者による目的地選択動作が行われたと判断して、そのとき音声案内した目的地候補を目的地に設定する。そのため、ボタン1つで次の目的地候補の案内開始の指示と目的地の確定とを行うことができる。すなわち、極力、被案内者が操作するボタンを少なくすることができ、目の不自由な歩行者が被案内者の場合に望ましい構造とすることが可能となる。
また、障害物回避制御として、自走体2の走行方向を、障害物を回避する方向に補正する制御を行うので、障害物との接触を回避しながら自走体の走行を継続することができる。さらに、障害物を検出したとき、障害物が接近していることを歩行者に音声で案内するので、歩行者に対して注意喚起を行うことができ、歩行者に障害物との接触を回避する動作を促すことが可能となる。
なお、障害物を検出したとき、自走体2の走行を停止させる制御を行えば、障害物との接触を確実に回避することが可能となる。
ここで、駆動輪6L、6Rが走行部に対応し、案内用ロボット1が走行装置に対応し、図6の誘導型モード用走行方向算出部51a、走行方向補正部51c、及びモータ駆動制御部51dが第一走行制御部に対応し、操作型モード用走行方向算出部51e、走行方向補正部51c、及びモータ駆動制御部51dが第二走行制御部に対応し、図7の音声出力部52fが通知部に対応している。また、六軸力センサ19が入力値検出部に対応し、走行方向算出部51aが進行速度決定部、目標進行方向決定部及び旋回速度決定部に対応し、マップ格納部52eが地図情報格納部に対応し、ルート生成部52dが経路生成部に対応している。
(変形例)
(1)上記実施形態においては、案内用ロボット1がモード切り替えエリアに存在するときに、走行制御モードを操作型モードに切り替える場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、グリップ18の近傍に、操作型モードへの切り替えを指示する選択スイッチを設け、図15に示すように、この選択スイッチ70の操作情報に基づき、モード切り替え検出部52gにおいて、選択スイッチ70が操作されたことを検出したときにも、操作型モードへの切り替え指示が行われたと判断するようにしてもよい。つまり、通常は誘導型モードでの走行制御を行い、混雑した場所等、誘導型モードでの走行制御が困難な場所で、選択スイッチ70を介して被案内者が操作型モードを選択することによって、走行制御モードを操作型モードに切り替え、被案内者のグリップ18による操作入力情報に基づき走行制御を行うことで、被案内者が入力する目標進行方向にしたがって走行させるようにすることも可能である。
また、操作型モードでの走行制御中、例えば選択スイッチ70により操作型モードでの走行制御を解除する操作が行われたときに、走行制御モードを操作型モードから誘導型モードに切り替えるようにしてもよい。このような構成とすることによって、モード切り替えエリア外に案内用ロボット1が移動する前に、走行制御モードを誘導型モードに切り替えることができ、例えば、エレベータホール等において、エレベータ待ちの人々を回避した後、速やかに誘導型モードでの走行制御に復帰することができ、被案内者の負担を軽減することができる。
また、選択スイッチ70を設けることによって、モード切り替えエリアだけでなく任意の地点でも操作型モードでの走行制御を行うことができる。そのため、例えば、何らかによって、人が通路に集合しており通行しにくいとき、或いは、建物出入り口等が混雑しているとき、等には操作型モードに切り替え、被案内者が周囲の状況を認識しつつこれを避けるように案内用ロボット1の進行方向を決定することによって、より使い勝手を向上させることができる。
また、モード切り替えエリアに天井マーカを設けておき、案内用ロボット1において、天井マーカを検出したときに操作型モードでの走行制御を行うように構成してもよく、この場合も選択スイッチ70と併用して操作型モードでの走行制御を行うようにすることも可能である。
(2)上記実施形態においては、本実施形態における走行装置を案内用ロボット1に適用した場合について説明したが、これに限るものではない。たとえば、配膳車等にパワーアシスト機能を付加した自動搬送車や、電動車椅子、高齢者向けの一人乗り電動車両であるシニアカー、後の任意の走行装置に適用することが可能である。
(3)上記実施形態においては、音声により走行経路情報や、走行制御モードの切り替わりを被案内者に通知するようにした場合について説明したが、たとえば、目の不自由な被案内者向けの案内用ロボットではない場合には、走行経路情報や走行制御モードを表示するための表示装置等を設け、この表示装置に表示するようにしてもよく、音声案内と共に表示も行うようにしてもよい。
(4)上記実施形態においては、障害物センサとしてスキャナ式レンジセンサ22、23、24を適用した場合について説明したが、超音波式センサ等の他の測距センサを適用することもできる。また、スキャナ式レンジセンサに代えて、1方向にレーザ光を出射する測距センサをZ軸方向に回動させて走査するようにしてもよい。
(5)上記実施形態においては、自走体2として、前側にキャスター5を設置し、後輪側に駆動輪6L及び6Rを設ける場合について説明したが、前側の左右位置に駆動輪を配置し、後輪側にキャスターを配置するようにしてもよい。
(6)上記実施形態においては、自走体2を2輪駆動する場合について説明したが、自動車のように前後に2輪ずつ配置し、前後の一方を転舵輪とすることにより、走行方向を制御するようにしてもよい。この場合でも転舵輪の転舵量及び転舵角に基づいて走行軌跡を算出することができる。
(7)上記実施形態においては、ダイクストラ法を用いて走行経路を探索する構成としたが、この構成に限らない。例えば、ポテンシャル法、深さ優先探索、幅優先探索などの他のアルゴリズムを用いて経路を探索してもよい。
以上、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例又は実施形態も網羅すると解すべきである。
1 案内用ロボット
2 自走体
3 基台
4 凹部
5 キャスター
6L、6R 駆動輪
9L、9R 電動モータ
17 操作入力部
18 グリップ
19 六軸力センサ
20b 操作検出部
22〜24 スキャナ式レンジセンサ
25 距離画像センサ
30 走行制御装置
51 走行制御部
51a 誘導型モード用走行方向算出部
51b 障害物検出部
51d モータ駆動制御部
51e 操作型モード用走行方向算出部
52a 目的地決定部
52b 自己位置推定部
52g モード切り替え検出部
52f 音声出力部
61 センサ信号入力I/F
62 速度指令値出力I/F
63 回転速度位置入力I/F
64 音声出力I/F
65L、65R モータドライバ
67 スピーカ

Claims (6)

  1. 走行部により任意の方向に走行可能な自走体と、
    前記自走体に設けられ、利用者が把持して当該自走体の走行条件を入力する操作入力部と、
    前記自走体を、予め設定され記憶領域に格納された走行経路に基づく目標進行方向にしたがって走行させる第一走行制御部と、
    前記自走体が予め設定されたモード切り替えエリアに存在する間、前記自走体を、前記走行条件に基づく進行方向に走行させる第二走行制御部と、
    前記第二走行制御部による走行制御が行われることを利用者に通知する通知部と、
    前記第二走行制御部による走行制御を指示する選択スイッチと、
    を備え、
    前記自走体が前記モード切り替えエリア内からエリア外に移動したとき前記第一走行制御部での走行制御に切り替え
    前記選択スイッチが操作されたときには、前記モード切り替えエリア外であっても、前記第二走行制御部による走行制御に切り替えることを特徴とする走行装置。
  2. 前記利用者が前記操作入力部を操作して入力した入力値を検出する入力値検出部と、
    前記入力値検出部で検出した入力値に基づき前記自走体の前後進方向の進行速度を決定する進行速度決定部と、
    前記自走体が走行するエリアの地図情報が格納された地図情報格納部と、
    前記自走体の現在位置を推定する自己位置推定部と、
    前記地図情報に基づき、前記自己位置推定部で推定した現在位置から予め設定した目的地までの前記走行経路を生成する経路生成部と、
    前記自己位置推定部で推定した現在位置と前記経路生成部で生成した走行経路とに基づき、前記目標進行方向を決定する目標進行方向決定部と、
    前記目標進行方向決定部で決定した目標進行方向と、予め設定した旋回半径と、前記進行速度決定部で決定した進行速度とに基づき、前記自走体の旋回速度を決定する旋回速度決定部と、を備え、
    前記第一走行制御部は、前記進行速度決定部で決定した進行速度と、前記旋回速度決定部で決定した旋回速度とに基づき、前記自走体の走行を制御することを特徴とする請求項1記載の走行装置。
  3. 前記通知部は、音声により通知することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行装置。
  4. 前記モード切り替えエリアは、エレベータホール及びエレベータ内の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の走行装置。
  5. 請求項1から請求項の何れか一項に記載の走行装置を備えたことを特徴とする案内用ロボット。
  6. 走行部により任意の方向に走行可能な自走体と、
    前記自走体に設けられ、利用者が把持して当該自走体の走行条件を入力する操作入力部と、を有する走行装置の制御方法であって、
    通常は前記自走体を、予め設定され記憶領域に格納された走行経路に基づく目標進行方向にしたがって走行させ、
    前記自走体が予め設定されたモード切り替えエリアに存在する間、前記自走体を、前記走行条件に基づく進行方向に走行させると共に、前記走行条件に基づく走行が行われていることを利用者に通知し、
    選択スイッチが操作されたときには、前記モード切り替えエリア外であっても、前記自走体を前記走行条件に基づく進行方向に走行させることを特徴とする走行装置の制御方法。
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