JP6600499B2 - 塩水淡水化装置及び塩水淡水化装置の改造方法 - Google Patents

塩水淡水化装置及び塩水淡水化装置の改造方法 Download PDF

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Description

本発明は、海水等の塩水から淡水を得る塩水淡水化装置及び塩水淡水化装置の改造方法に関する。
特許文献1に記載されているように、海水等の塩水から淡水を得るために塩水を蒸留処理すると蒸発という相変化を伴い多大なエネルギーを要するため、蒸留処理と比較してエネルギー効率がよい逆浸透膜装置を用いた塩水淡水化装置が注目されている。
逆浸透膜装置を用いた淡水化装置は、塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに所定圧力に昇圧して逆浸透膜装置に供給するブースターポンプとを備えている。
逆浸透膜装置から排出された濃縮塩水の圧力エネルギーを塩水の昇圧のために回収するために圧力交換装置が組み込まれている。
特許文献1には、塩水供給ポンプの負荷および消費電力を削減できる塩水淡水装置を提供することを目的として、塩水を逆浸透膜部材に供給する塩水供給手段と、前記逆浸透膜部材から放出される濃縮塩水が供給される正浸透膜部材と、前記正浸透膜部材から放出される混合水が供給されると共に、前記塩水供給手段に接続する補助デバイスと、を備え、前記補助デバイスは、前記塩水供給手段への供給電力、前記塩水供給手段への付与圧力および前記塩水供給手段への回転能力の少なくとも一つを増加させる塩水淡水装置が開示されている。
特に、図8には、逆浸透膜装置から排出された濃縮塩水の圧力エネルギーを塩水の昇圧のために回収するべく圧力交換装置が組み込まれ、圧力交換後の濃縮塩水が正浸透膜部材に供給されるように構成された塩水淡水装置が開示されている。
特開2014−200708号公報
一般的に海から取水した塩水を淡水化する場合、逆浸透膜装置に供給する前の塩水から異物等を除去するために精密ろ過膜や限外ろ過膜等を備えたろ過装置で前処理する必要がある。
このような前処理用の装置が設置される建屋と逆浸透膜装置が設置される建屋が異なる建屋である場合等、前処理後の塩水を逆浸透膜装置に給水するための長い管路と、前処理後の塩水を圧力交換装置に給水するための長い管路を併設して夫々にポンプを設ける必要がある場合には夫々に配管を設けるための設備費が嵩むという問題があった。
そこで、前処理用の装置が設置された建屋から逆浸透膜装置が設置される建屋までの塩水の給水管路を共用し、逆浸透膜装置が設置される建屋で当該管路を分岐して逆浸透膜装置及び圧力交換装置の夫々に給水するように構成し、さらに高圧ポンプに給水する給水ポンプと圧力交換装置に給水する給水ポンプとを1台のポンプで兼用することで配管の敷設費用や設備費を低減することが考えられる。
しかし、高圧ポンプでキャビテーション等の不都合が生じないように給水ポンプの吐出し圧を調整すると、圧力交換装置に供給される塩水の圧力が圧力交換に最低限必要な圧力よりも高くなり、圧力交換後の濃縮塩水に残圧が発生する。
そのため、従来は、図5に示すように、圧力交換装置6による圧力交換後の濃縮塩水の管路に減圧弁9を設けて減圧後にそのまま放水していた。
本発明の目的は、設備費を低減しながらもエネルギーを有効に活用し、効率の良い塩水淡水化装置及び塩水淡水化装置の改造方法を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による塩水淡水化装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、前記圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに前記所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給するブースターポンプと、を備えている塩水淡水化装置であって、前記圧力交換装置から排出される濃縮塩水により駆動される反動水車の残圧を回収する残圧回収装置と、前記反動水車により得られた動力を前記給水ポンプの補助動力として伝達する動力伝達機構を備えている点にある。
高圧ポンプで昇圧された塩水が逆浸透膜装置に供給されて淡水化され、圧力交換装置に供給された塩水が高圧の濃縮塩水と圧力交換されてブースターポンプに供給される。圧力交換装置から排出される濃縮塩水に残圧が生じても、濃縮塩水の残圧が残圧回収装置である反動水車によって動力変換されて回収され、反動水車により回収された動力が動力伝達機構を介してブースターポンプの動力を補助することに利用されるので、ブースターポンプの駆動に必要なエネルギーを低減させることができるようになる。
同第の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第の特徴構成に加えて、前記圧力交換装置は、圧力交換用の複数の流路が所定軸心周りに形成された筒状体と、前記流路の一端側から前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水を給水するとともに圧力交換後の低圧の濃縮塩水を排水する濃縮塩水給排水部と、前記流路の他端側から低圧の塩水を給水するとともに圧力交換後の高圧の塩水を排水する塩水給排水部とを備え、前記濃縮塩水給排水部及び前記塩水給排水部が、前記筒状体と相対回転可能に構成されている点にある。
上述した回転式の圧力交換装置を用いると、圧力交換装置の濃縮塩水給排水部から排出される濃縮塩水が安定的に一定の流量に維持される。そのため、残圧回収装置によって安定的且つ効率的に残圧が回収されるようになる。
同第の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記高圧ポンプ及び前記圧力交換装置に塩水を供給する給水ポンプをさらに備えている点にある。
給水ポンプにより塩水が高圧ポンプと圧力交換装置の夫々に供給され、高圧ポンプで昇圧された塩水が逆浸透膜装置に供給されて淡水化され、圧力交換装置に供給された塩水が高圧の濃縮塩水と圧力交換されてブースターポンプに供給される。高圧ポンプでキャビテーション等が生じないように給水ポンプの吐出し圧が調整されると、圧力交換装置から排出される濃縮塩水に残圧が生じる。そのような場合でも、残圧回収装置によって残圧が適正に回収され、エネルギー損失を十分に低減できるようになる。
発明による塩水淡水化装置の改造方法の特徴構成は、同請求項に記載した通り、塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、前記圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに前記所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給するブースターポンプと、を備えている塩水淡水化装置の改造方法であって、前記圧力交換装置から排出される濃縮塩水の配管ラインに残圧回収装置として濃縮塩水で駆動される反動水車を取り付ける工程と、前記反動水車により得られる動力を前記ブースターポンプに伝達する動力伝達機構を組み込む工程と、を備えている点にある。
既存の塩水淡水化装置で利用されていなかったエネルギーを反動水車を用いて回収してブースターポンプの動力として再利用することが可能になり、効率の良い塩水淡水化装置に改造することができるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、設備費を低減しながらもエネルギーを有効に活用し、効率の良い塩水淡水化装置及び塩水淡水化装置の改造方法を提供することができるようになった。
(a)は海水淡水化施設の概略の構成図、(b)は前処理装置概略の構成図 (a)は本発明に用いられる圧力交換装置の一例を示す側面図、(b)は同断面図 本発明に用いられる圧力交換装置の他の例を示す説明図 別実施形態を示す海水淡水化施設の概略の構成図 従来の海水淡水化施設の概略の構成図
以下に、本発明による塩水淡水化装置の好ましい実施形態を説明する。
図1(a)に示すように、塩水淡水化装置は、淡水化の対象である塩水として海水を取水する取水ポンプ1と、取水された塩水を逆浸透膜装置3に適した水質となるように前処理する前処理装置2と、前処理装置2で前処理された塩水を透過水と濃縮塩水に分離して淡水化する逆浸透膜装置3を備えて構成されている。逆浸透膜装置3から排出された淡水は飲料用水や工業用水として利用される。
図1(a)に二点鎖線で示すように、前処理装置2と逆浸透膜装置3とはそれぞれ異なる建屋に設置されている。
図1(b)に示すように、前処理装置2には、海水中の夾雑物を取り除く夾雑物除去装置2Aと、夾雑物除去装置2Aで夾雑物が取り除かれた海水を貯留するろ過海水槽2Bと、保安フィルター2Cと、ろ過海水槽2Bに貯留された塩水を保安フィルター2Cに給水する送水ポンプ2D等を備えている。保安フィルター2Cは海水中の微細な異物を除去するための精密ろ過膜や限外ろ過膜を備えて構成され、逆浸透膜装置3の詰まりを防止するために設けられている。
前処理装置2が設置された建屋から逆浸透膜装置3が設置された建屋に配管Lが敷設され、前処理装置2で前処理された塩水が配管Lを介して送水されている。
逆浸透膜装置3が設置された建屋には、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して逆浸透膜装置3に供給する高圧ポンプ5と、逆浸透膜装置3から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置6と、圧力交換装置6で昇圧された塩水をさらに所定圧力に昇圧して逆浸透膜装置3に供給するブースターポンプ7とが設けられている。
配管Lには給水ポンプ4が設けられ、前処理された塩水が当該給水ポンプ4によって昇圧されて高圧ポンプ5及び圧力交換装置6に分岐供給される。逆浸透膜装置3は、逆浸透膜の一方側の海水に圧力をかけることにより、逆浸透膜の他方側に海水中の各種塩類が除去された淡水を染み出させる装置であり、逆浸透膜でろ過するために、海水が浸透圧以上の所定圧力に昇圧される。
給水ポンプ4で2〜4barに昇圧された塩分濃度4%程度の塩水は高圧ポンプ5で40〜80bar程度に昇圧されて逆浸透膜装置3に供給され、略40%が淡水化されて排出され、60%が塩分濃度8%程度に濃縮された塩水として排出される。逆浸透膜装置3から排出された濃縮海水は40〜80ba程度の圧力を保持したまま圧力交換装置6に供給される。圧力交換装置6に供給された濃縮海水は給水ポンプ4から圧力交換装置6に分岐供給される2〜4barの塩水との間で圧力交換されて、塩水が58〜78bar程度の圧力に昇圧されるとともに、濃縮海水が1.4〜3.4bar程度の圧力に減圧される。
圧力交換装置6で58〜78bar程度の圧力に昇圧された塩水はブースターポンプ7で60〜80bar程度の圧力に昇圧された後に高圧ポンプ5の吐出し側配管の塩水と合流して逆浸透膜装置3に供給される。
高圧ポンプ5でキャビテーション等の不都合が生じないように、給水ポンプ4の吐出し圧は2〜4barに設定されている。圧力交換装置6に供給される塩水の必要圧力は給水ポンプ4の吐出圧力よりも十分に低い例えば0.6bar程度である。そのため、圧力交換装置6で圧力交換され排出される低圧の濃縮塩水には1.4〜3.4bar程度の残圧が保持されている。
この残圧を回収するために、圧力交換装置6から排出される濃縮塩水の残圧を回収する残圧回収装置8が設けられている。
給水ポンプ4により塩水が高圧ポンプ5及び圧力交換装置6に供給され、高圧ポンプ5で昇圧された塩水が逆浸透膜装置3に供給されて淡水化され、圧力交換装置6に供給された塩水が高圧の濃縮塩水と圧力交換されてブースターポンプ7に供給される。
高圧ポンプ5でキャビテーション等が生じないように給水ポンプ4の吐出し圧が調整されるため、圧力交換装置6から排出される濃縮塩水に残圧が生じるが、残圧回収装置によって当該残圧が回収されるので濃縮塩水が放流される際のエネルギー損失を十分に低減できるようになる。
残圧回収装置8は、圧力交換装置6から排出される濃縮塩水により駆動される反動水車8aを備え、機械カプラ8bを介してブースターポンプ7の駆動用の電動モータ8cに連結されている。さらにモータ8cとブースターポンプ7の回転軸とは機械カプラ8dを介して連結されている。
反動水車8aとしてフランシス水車が好適に用いられ、濃縮塩水により駆動されるフランシス水車の回転動力が電動モータ8cを補助する動力として用いられる。その結果、電動モータ8cで消費される電力を低減できるようになる。機械カプラ8bが、反動水車8aにより得られた動力を電動モータ8cを介してブースターポンプ7に伝達する動力伝達機構となる。反動水車8aと機械カプラ8bによりポンプに対する駆動力をアシストする装置が構成される。
図2には、容積式かつ回転式の圧力交換装置6の一例が示されている。当該圧力交換装置6は、圧力交換用の複数の流路41,42が所定軸心周りに形成された筒状体40と、筒状体40の一端部に逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水を流路の一端側に給水するとともに圧力交換後の低圧の濃縮塩水を排水する濃縮塩水給排水部16,17と、低圧の塩水を流路の他端側に給水するとともに圧力交換後の高圧の塩水を排水する塩水給排水部15,18とを備えている。
当該圧力交換装置6は、連結部材11を介して締結された第1エンドカバー20と第2エンドカバー30の間に備えられた円筒形状のケーシング12を備えている。ケーシング12内には、第1側方部材50と、第1側方部材50と支軸13及び保持部材14を介して連結された第2側方部材60とが収容されている。さらに、第1側方部材50第2側方部材60との間には、上述した筒状体40が支軸13周りに回転可能に挟持されている。
第1側方部材50には、逆浸透膜装置から排水された高圧濃縮塩水が供給される第1流体流入路51と、昇圧された高圧塩水Hoが逆浸透膜装置6へと排出される第2流体流出路52と、逆浸透膜装置へと供給するために昇圧される前の低圧塩水が供給される第2流体流入路53と、圧力を伝達し終えた低圧濃縮塩水が排出される第1流体流出路54とが、その厚み方向に形成されている。
筒状体40には、複数本の第1流路41と第2流路42とが、その回転軸心方向に貫通するように回転軸心周りに配設されている。第1流体流入路51から第1流路41に高圧濃縮塩水が供給されると、筒状体40内で低圧塩水は昇圧されて高圧塩水となり、高圧塩水が第2流路42から第2流体流出路52へと流出する。第2流体流入路53から第2流路42に低圧塩水が供給されると、回転体40内で低圧塩水に圧力を伝達した高圧濃縮塩水が第1流路41から第1流体流出路54へと流出する。
筒状体40は、第1側方部材50から流入する各流体及び第1側方部材50へと流出する各流体のエネルギーによって、第1側方部材50と第2側方部材60、及び保持部材14で区画された空間内で支軸13周りに回転するように構成されている。回転体40の回転に伴って、複数の第1流路41が順に第1流体流入路51、第1流体流出路54と連通し、複数の第2流路42が順に第2流体流入路53、第2流体流出路52と連通し、回転体40への各流体の流入及び流出が連続的に行われる。つまり、濃縮塩水給排水部16,17及び塩水給排水部15,18を備えた第1エンドカバー20と筒状体40とは相対回転可能に構成されている。
筒状体40に形成された一部流路の一端から供給される高圧の濃縮塩水により当該流路の他端から供給される低圧の塩水が昇圧されて排出されるとともに、他の一部流路の他端から供給される低圧の塩水により圧力交換後の濃縮塩水が排出される動作が上述の相対回転により連続的に行なわれることで、圧力交換装置の濃縮塩水給排水部から排出される濃縮塩水が安定的に一定の流量に維持されるようになり、残圧回収装置8によって安定的且つ効率的に残圧が回収されるようになる。
図3には、容積式かつ回転式の圧力交換装置6の他の例が示されている。当該圧力交換装置6は、圧力交換用の複数の流路が所定軸心周りに形成された筒状体40と、筒状体40の端部に逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水を流路の一端側に給水するとともに圧力交換後の低圧の濃縮塩水を排水する濃縮塩水給排水部16,17と、低圧の塩水を流路の他端側に給水するとともに圧力交換後の高圧の塩水を排水する塩水給排水部15,18とを備えている。そして、濃縮塩水給排水部16,17及び塩水給排水部15,18と筒状体40とは相対回転可能に構成されている。
圧力交換装置として、筒状体40のような回転体を備えずに、塩水と濃縮塩水との間で直接圧力交換する方式、例えばピストン式の圧力交換装置等を用いることも可能である。
しかし、回転体を備えない場合は各流路へ流体を導入する切替弁を備えて流体の流入及び流出を切り替える必要があり、そのために濃縮排水の流れや圧力に変動が生じる。その結果、残圧の回収が安定して行なえない。また、塩水と濃縮塩水との間に部材を介して圧力を交換する構成を採用した圧力交換装置もあるが、部材の摩擦損失が生じる。そのため、塩水と濃縮塩水とが筒状体40の回転により他の部材を介さず直接に圧力を直接交換する図2,3に示したような圧力交換装置を用いるのが最適である。
さらに、水車による圧力交換装置でも本願に適用可能ではあるが濃縮排水の残圧が低いため残圧回収装置での残圧の回収量が少なく容積式かつ回転式の圧力交換装置ほど効果は高くない。
図4に示すように、同様の目的で、残圧回収装置8で回収されたエネルギー、つまり反動水車8aにより得られた動力を給水ポンプ4の補助動力として伝達する動力伝達機構8bを備えてもよい。
さらに、反動水車8aにより得られた動力により発電する発電機を備えて発電し、塩水淡水化装置に備えた各種の電気設備に給電するように構成してもよい。
尚、反動水車は水車の羽根車で圧力を回収する能力に優れており、容積式かつ回転式の圧力回収装置のように残圧が残る場合には、速度を回収する能力に優れている衝動水車より好適な残圧を回収する装置となる。
上述した実施形態では、逆浸透膜装置3の近傍に給水ポンプ4を設けた構成を説明したが、給水ポンプを設置せず、前処理装置2に備えた送水ポンプ2Dで代用してもよい。
この場合、ブースターポンプ7に必要な圧力を送水ポンプ2Dで供給する必要があり、送水ポンプ2Dの能力アップに伴うコスト上昇や、前処理装置2からブースターポンプ7までの配管Lを高い圧力に耐えるように材質を変更したり管厚を厚くすることからコスト上昇をもたらしたりするので、上述した実施形態のように給水ポンプ4を逆浸透膜装置3の近傍に設けるのが好ましい。
塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、前記圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに前記所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給するブースターポンプとを備えている既存の塩水淡水化装置に対して、上述した塩水淡水化装置に改造することにより、利用されていなかったエネルギーを回収して再利用することが可能になり、効率の良い塩水淡水化装置に改造することができるようになる。
即ち、塩水淡水化装置の改造方法は、圧力交換装置から排出される濃縮塩水の配管ラインに濃縮塩水の残圧を回収する残圧回収装置を取り付ける工程と、残圧回収装置で回収された残圧による得られる動力を給水ポンプまたはブースターポンプに伝達し、或いは残圧回収装置に付属する発電機を駆動する動力伝達機構を組み込む工程とを備えて構成されている。
残圧回収装置8が上述した反動水車8aを備えて構成される場合、機械カプラ8b等が動力伝達機構となる。
以上説明した塩水淡水化装置の具体的構成は実施形態の記載に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
3:逆浸透膜装置
4:給水ポンプ
5:高圧ポンプ
6:圧力交換装置
7:ブースターポンプ
8:残圧回収装置
8a:反動水車

Claims (4)

  1. 塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、前記圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに前記所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給するブースターポンプと、を備えている塩水淡水化装置であって、
    前記圧力交換装置から排出される濃縮塩水により駆動される反動水車の残圧を回収する残圧回収装置と、前記反動水車により得られた動力を前記給水ポンプの補助動力として伝達する動力伝達機構を備えている塩水淡水化装置。
  2. 前記圧力交換装置は、圧力交換用の複数の流路が所定軸心周りに形成された筒状体と、前記流路の一端側から前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水を給水するとともに圧力交換後の低圧の濃縮塩水を排水する濃縮塩水給排水部と、前記流路の他端側から低圧の塩水を給水するとともに圧力交換後の高圧の塩水を排水する塩水給排水部とを備え、前記濃縮塩水給排水部及び前記塩水給排水部が、前記筒状体と相対回転可能に構成されている請求項記載の塩水淡水化装置。
  3. 前記高圧ポンプ及び前記圧力交換装置に塩水を供給する給水ポンプをさらに備えている請求項1または2記載の塩水淡水化装置。
  4. 塩水を透過水と濃縮塩水に分離する逆浸透膜装置と、低圧の塩水を所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給する高圧ポンプと、前記逆浸透膜装置から排出された高圧の濃縮塩水で低圧の塩水を昇圧する圧力交換装置と、前記圧力交換装置で昇圧された塩水をさらに前記所定圧力に昇圧して前記逆浸透膜装置に供給するブースターポンプと、を備えている塩水淡水化装置の改造方法であって、
    前記圧力交換装置から排出される濃縮塩水の配管ラインに残圧回収装置として濃縮塩水で駆動される反動水車を取り付ける工程と、
    前記反動水車により得られる動力を前記ブースターポンプに伝達する動力伝達機構を組み込む工程と、を備えている塩水淡水化装置の改造方法。
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