JP6599938B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
まず、本実施形態の遊技機10の概要について、図1、図4、図5、図6、図7を用いて説明する。図1は、遊技機10の正面図である。図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図である。図5は、演出用可動体70の動作状態を示す図である。図6は、遊技機10の主要な電気的構成を示すブロック図である。図7は、遊技機10の主要な制御構成を示す機能ブロック図である。
演出表示部は、何らかの演出表示を行う表示装置であり、図4には演出表示装置80が例示されている。演出表示部による表示方式等を何ら制限されない。例えば、演出表示部は、液晶表示装置で実現されてもよいし、LEDで実現されてもよい。
特定演出表示領域が演出表示部の一部である場合、特定演出表示領域は、他の表示領域と明確に区分けされている必要はなく、演出表示の一部を表示するのに利用されてもよい。
また、特定演出表示領域は、後述する特定可動体の動作で遮蔽され得る表示領域であればよいため、特定可動体の動作に追随して、演出表示部の表示領域内で移動、拡大縮小又は変形されてもよい。つまり、特定演出表示領域は、演出表示部の表示領域の少なくとも一部であって、特定可動体の動作により遮蔽され得る表示領域である。
当該複数の可動体の一部又は全部である特定可動体は、上述の特定演出表示領域が遮蔽及び露出されるように動作可能である。
ここで「特定演出表示領域が遮蔽される」とは、特定演出表示領域を遊技者に見えなくする又は見え難くすることを意味し、遊技者が通常の遊技姿勢から姿勢を変えなければ視認できないようにすることの意味も包含する。遊技者が覗き込めば視認可能なように特定演出表示領域を遮蔽することが望ましい。
逆に「特定演出表示領域が露出される」とは、特定演出表示領域が上述のように遮蔽された状態ではないことを意味し、遊技者が通常の遊技姿勢のまま特定演出表示領域を視認できるようにすることの意味を包含する。
特定可動体が特定演出表示領域を遮蔽する動作は、何ら制限されず、単純な位置移動であってもよいし、他の特定可動体との合体及び分離を含んでもよいし、特定可動体自体の変形を含んでもよい。
演出制御手段は、遮蔽演出を実行可能である。演出制御手段の具体例として図7には演出制御部210が例示されている。
ここで「遮蔽演出」とは、特定演出表示領域が遮蔽されるように特定可動体を動作させ、かつ、遮蔽されている状態の特定演出表示領域に大当りか否か或いは大当りの種別を報知又は示唆する特定演出表示を行う演出である。特定演出表示は、遮蔽演出において、特定演出表示領域内の全部又は一部に表示されることが好ましいが、特定演出表示領域内に収まりきらずにその一部が特定演出表示領域外にはみ出した状態で表示されてもよい。例えば、特定演出表示で大当りに関する複数の情報が報知又は示唆される場合には、当該複数の情報の中の一部を報知又は示唆する局所部(特定演出表示の一部)の少なくとも一部が特定演出表示領域外にはみ出した状態で表示されてもよい。
ここで「図柄変動ゲーム」とは、図柄を変動表示させた後に停止表示させ、停止表示された図柄によって当否抽選結果を遊技者に報知する遊技である。
特定演出表示で報知又は示唆される大当りの種別には、大当り遊技中のラウンド遊技の回数(ラウンド数)、大当り遊技終了後に確変状態又は変短状態が付与され得るか否かなどが含まれる。
但し、遮蔽演出における特定演出表示の内容は複数種存在してもよいし、一種であってもよい。
本実施形態によれば、可動体はそれ自体の動きで遊技者の興趣を高めるものであるところ、その可動体の動作で、大当りか否か或いは大当りの種別を報知又は示唆する特定演出表示を敢えて視認し難くすることで、遊技者の興趣を一層喚起させることができる。例えば、本遊技機の仕様を知らない遊技者は、特定演出表示が可動体で遮蔽されて視認できない可能性が高い一方で、仕様を知っている遊技者は、覗き込むことで特定演出表示を確認できるため、優越感を得ることができ、興趣の向上が見込める。逆に、特定演出表示を見たくない遊技者にとっては、見ないで済むため、興趣の低下を防ぐことができる。
このようにすれば、特定可動体の動作がそのまま特定演出表示の出力に結び付かず、特定可動体が動作したからといって特定演出表示が出力されているか否かが定かではないことから、特定可動体の動作開始時の遊技者の興趣を喚起させることができる。
以下、本実施形態に係る遊技機10についてより詳しく説明する。
図1から図5を用いて遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、図1に示す領域IIに配設されるLED群を示す図である。図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す瞰図である。図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図である。図5は、演出用可動体70の動作状態を示す図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
メイン表示部81に表示される演出図柄群の変動表示において、表示される演出図柄群は、一又は複数の列をなす。変動表示されている演出図柄群がなす列の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な表示変動であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に演出図柄が変動しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
ここで保留画像とは、始動口への入球を契機として取得された乱数のうち、現時点において実行されている図柄変動ゲームに用いられた乱数又は現時点において保留されている乱数を表す画像である。保留画像は、その形状や色彩等によって特典(例えば、大当り遊技)が付与される可能性を示唆しうる。
本実施形態では、演出用可動体70として下可動体71、左可動体72及び右可動体73が設けられており、下可動体71が、自身が遊技者から特定演出表示領域85を遮蔽するように動作可能な特定可動体に相当する。
更に具体的には、下可動体71は、メイン表示部81の左下方向外側に位置するその左端を支点として、その右端が上方に移動可能(反時計回りに回転可能)に組み付けられている。これにより、下可動体71が少なくとも原位置に存在する場合には特定演出表示領域85は露出され、下可動体71が図5に示される位置(以降、移動先位置と表記される)に存在する場合には特定演出表示領域85は遮蔽される。
右可動体73の原位置は、メイン表示部81の右上側であり(図4に示される位置)、右可動体73は、その原位置からメイン表示部81の右中央付近の位置(図5に示される位置)まで移動可能である。
このように、左可動体72及び右可動体73は、メイン表示部81前方における特定演出表示領域85を遮蔽しないように動作する。また、上サブ表示部82についても同様にメイン表示部81前方における特定演出表示領域85を遮蔽しない位置まで動作可能である。つまり、左可動体72及び右可動体73並びに上サブ表示部82は特定可動体には属さない。本実施形態では、特定可動体(下可動体71)に加えて、他の可動体(左可動体72及び右可動体73並びに上サブ表示部82)が更に設けられ、当該他の可動体は、特定演出表示領域85で行われる特定演出表示を遮蔽しないように動作する。これにより、複数の可動体の一部の可動体が遮蔽演出で利用されることで、どの可動体が動くかといった点で遊技者の期待度を高め、可動体の動作に伴う遊技者の興趣を喚起させることができる。
本明細書において「可動体の原位置」とは、可動体が動作し始める前に停止している位置である。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一具体例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
第1特別図柄は、「特図1」と略称される場合があり、第2特別図柄は、「特図2」と略称される場合がある。また、特別図柄は、「特図」と略称される場合がある。
なお、以下、普通図柄のことを「普図」と略して表記する場合がある。
また、以下の説明において、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普通図柄を停止表示させる図柄変動ゲームを「普通図柄に係る図柄変動ゲーム」と称する場合がある。
或いは、以下の説明において、上述のメイン表示部81に表示される演出図柄の変動表示は、「特別図柄に係る図柄変動ゲーム」や「普通図柄に係る図柄変動ゲーム」と区別して「演出図柄に係る図柄変動ゲーム」と称する場合がある。
なお、以下の説明において、単に「図柄変動ゲーム」と称した場合には、特段の説明がない限り「特別図柄に係る図柄変動ゲーム」を意味する。
ここで風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第1特別図柄に係る図柄変動ゲームを始動させる始動条件が成立する。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第2特別図柄に係る図柄変動ゲームを始動させる始動条件が成立する。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、ソレノイドコイルSOL1の作動により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への遊技球の入球が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大しうる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が普通入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されている。
続いて、図6又は図7を用いて遊技機10の制御構成について説明する。なお、上述した図1から図5に図示されている各構成要素に触れて説明する場合があるので、これらの図面も適宜参照されたい。
図6は、遊技機10の主要な電気的構成を示すブロック図である。図7、遊技機10の主要な制御構成を示す機能ブロック図である。
なお、図6又は図7で図示される各構成要素は本実施形態の遊技機10を説明する上で必要な構成要素を挙げたものであり、ここに図示しない構成要素を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成要素の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成要素が省かれても良い。
より具体的には、メイン制御基板100及びサブ制御基板200は、CPU101又はCPU201、RAM102又はRAM202、ROM103又はROM203などを有している。メイン制御基板100及びサブ制御基板200は、CPU101又はCPU201がROM103又はROM203から読み出した制御プログラムを実行し、RAM102又はRAM202に種々のデータを書き込み又は読み出しを行うことにより種々の機能を実現する。
図6では、一つのサブ制御基板200が図示されているが、サブ制御基板200は、複数の基板で形成されていてもよい。サブ制御基板200が複数の基板で形成される場合、メイン制御基板100に複数のサブ制御基板200が並列に接続されていてもよいし、メイン制御基板100に対して複数のサブ制御基板200が階層的に接続されていてもよい。
また、各機能構成を実現する基板は、図6に示される基板に限定されるものではなく、メイン制御基板100若しくはサブ制御基板200又は他の基板上で実現されてもよい。
下アクチュエータ75は、サブ制御基板200からの制御により下可動体71を動作させる。同様に、左アクチュエータ76は左可動体72を動作させ、右アクチュエータ77は右可動体73を動作させる。
特図遊技制御部120は、特別図柄に係る図柄変動ゲームに関する制御を実行する。
普図遊技制御部130は、普通図柄に係る図柄変動ゲームに関する制御を実行する。
遊技状態制御部140は、大当り遊技を制御する機能、確変状態や変短状態を管理し、これらの付与や解除(通常遊技状態への移行)を制御する機能を有する。
図柄表示制御部150は、特別図柄に係る図柄変動ゲームの結果として選択された特別図柄、又は、普通図柄に係る図柄変動ゲームの結果として選択された普通図柄、を図柄表示装置90に表示させる。
情報伝送部190は、メイン制御基板100で実現される各機能構成にて生成された制御情報(コマンド)をサブ制御基板200上で実現される機能構成(例えば、演出制御部210等)に伝送する。情報伝送部190によって伝送されるコマンドには、特図抽選や普図抽選の結果、確変状態の有無、変短状態の有無、保留されている乱数に関する情報、大当り遊技の実行に関する情報(例えばラウンド数)等が含まれてもよい。
演出制御部210は、照明装置35による点灯(点滅)演出、又はスピーカ33による音声演出についても制御することができ、これらの演出表示、点灯演出、音声演出等を組み合わせて遊技者の興趣を喚起することができる。また、演出制御部210は、プッシュボタン37やカーソルボタン38にて受け付けた遊技者の操作に応じて各種演出を可変に切り替えることもできる。
以下、始動口の入球時処理を制御する始動口入球時処理部110について詳述する。
始動口入球時処理部110は、特図保留制御部111と、先読み判定部112と、を有する。
また、特図保留制御部111は、第2始動口59に遊技球が入球した時、即ち第2始動口59に入賞した時に、保留されている乱数M2の数が保留上限数(例えば、4個)に達していない場合には乱数M2を取得して保留させる。
特図保留制御部111は、第1始動口57の入賞を契機として取得される乱数M1と、第2始動口59の入賞を契機として取得される乱数M2と、を区別して保留する。なお、乱数M1及び乱数M2は、後述する当否判定部121による判定(特別遊技状態に係る当選判定)に用いられる。
このとき、図柄表示制御部150は、特図保留制御部111の要求に応じて、保留されている乱数の数をLEDの発光パターンによって図柄表示装置90に表示させてもよい。
また、演出制御部210は、情報伝送部190を介して入力したコマンドに応じて、保留されている乱数の個数に等しい数の保留画像を、演出表示装置80に表示させてもよい。
本実施形態では、先読み判定部112は、特図保留制御部111が乱数M1又は乱数M2を保留させる場合に、先読み判定処理を行う。但し、先読み判定処理の実行契機はこのような例のみに限定されない。
(i)先読みされた保留乱数が当否判定部121による当否抽選で当選するか否かの事前判定
(ii)先読みされた保留乱数に基づいて先読み演出を行うか否かの判定
(iii)先読み演出の開始タイミング及び終了タイミングの決定
先読み演出の開始タイミング及び終了タイミングは、図柄変動ゲーム単位で決められてもよいし、図柄変動ゲームの変動パターンを基準として図柄変動ゲーム内の或るタイミングとして決められてもよい。後者の場合、例えば、図柄変動ゲーム内の演出図柄がリーチ状態とされたタイミング、図柄変動ゲームの開始後所定時間経過のタイミングなどとして決められる。本実施形態は、このような先読み演出に係るタイミングの決め方を制限するものではない。
先読み判定部112は、先読みされた保留乱数が当否判定部121による当否抽選で当選すると事前判定した場合に、その当選に係る大当り遊技におけるラウンド回数判定を事前に実施してもよい。
このように先読み判定部112による先読み判定処理で決められた情報(先読み判定情報)は、情報伝送部190を介して演出制御部210へコマンドとして送信される。
以下、特別図柄に係る図柄変動ゲームに関する制御を実行する特図遊技制御部120について詳述する。
特図遊技制御部120は、当否判定部121と、特図選択部122と、リーチ抽選部123と、変動パターン決定部124と、演出条件判定部125と、を有する。
当否判定部121は、乱数M2の読み出しを優先的に実行し、乱数M2が読み出せなかった場合(保留されている乱数M2が零個である場合)に乱数M1を読み出す。このような制御によって、乱数M2が乱数M1より優先的に読み出される。その結果、当否判定部121は、乱数M1よりも乱数M2を優先的に判定することになる。
当否判定部121により読み出された乱数M1又は乱数M2は消化され保留記憶から消される。
特図選択部122により選択された第2特別図柄は、後述する第2特別図柄表示制御部152によって第2特別図柄表示装置92に表示される。
また、本実施形態では、当選特図は確変特図と非確変特図とに大別される。「確変特図」とは、その当選特図が図柄表示装置90に停止表示されたことに起因する大当り遊技の終了を契機として確変状態が付与され得る当選特図であり、「非確変特図」とは、当該確変状態が付与され得ない当選特図である。例えば、いわゆるVゾーンと称される特定領域の遊技球の通過が確変状態付与の要件に含まれる場合、「確変特図」は、Vゾーン通過を許容する状態となり得る当選特図であり、「非確変特図」は、Vゾーン通過を許容しない状態となり得る当選特図である。
本実施形態では、各当選特図には、更に、大当り遊技中のラウンド遊技の回数(ラウンド数)が一意に割り振られている。
これにより、本実施形態では、特図選択部122が当選特図を選択することにより、大当り遊技中のラウンド数及び確変状態が付与され得るか否かが決まることになる。
但し、大当り遊技中のラウンド数や確変状態の付与の決定手法については、このような例に限定されない。例えば、遊技状態制御部140が、乱数抽選により、ラウンド数又は確変状態が付与され得るか否かを決定してもよい。
なお、当否判定部121によって落選が判定された場合、その判定に起因する図柄変動ゲームの結果はハズレであるため、当該図柄変動ゲームでリーチ演出を実行したとしても最後に仮停止する列の演出図柄は他の列の演出図柄と異なる種別になる。
また、当否判定部121によって当選が判定された場合、その判定に起因する図柄変動ゲームの結果は当選であるため、リーチ抽選部123による抽選が行われずとも、当該図柄変動ゲームの実行中には原則としてメイン表示部81においてリーチ演出が行われ、さらに最後に仮停止する列の演出図柄が他の列の演出図柄と同種になる。
変動パターン決定部124によって決定された変動パターンは、第1特別図柄表示制御部151又は第2特別図柄表示制御部152に対する制御情報として出力され、当該制御情報を入力した第1特別図柄表示制御部151又は第2特別図柄表示制御部152は当該制御情報が示す時間にわたって特別図柄に係る図柄変動ゲームを実行する。
また、変動パターン決定部124によって決定された変動パターンは、情報伝送部190を介して伝送されるコマンドとして演出制御部210に出力され、当該コマンドを入力した演出制御部210は当該コマンドに含まれる変動パターンを用いて演出(リーチ演出や遮蔽演出等)を制御する。より具体的には、演出制御部210は、入力した変動パターン(変動時間情報)が示す時間に合わせて、当該変動パターンに基づく演出図柄に係る図柄変動ゲームを終了させるように演出図柄の変動態様及びそれに付随する演出態様を決定して実行する。
これにより、演出制御部210は、特別図柄に係る図柄変動ゲームが実行時間に合わせて、当該図柄変動ゲームに対する演出を実行することができる。
以下、普通図柄に係る図柄変動ゲームに関する制御を実行する普図遊技制御部130について詳述する。
普図遊技制御部130は、普図保留制御部131と、普図抽選部132と、普通電役制御部133と、を有する。
普通電役制御部133は、変短制御部144によって変短状態が付与されているとき、開放状態をとる時間が単位時間あたりで増加するように普通電動役物61を制御する。即ち、普通電役制御部133の制御は、後述する変短制御部144による変短状態の付与に起因して変動する。
以下、大当り遊技、確変状態、及び変短状態を制御する遊技状態制御部140について詳述する。
遊技状態制御部140は、大当り制御部141と、確変制御部143と、変短制御部144と、を有している。
ここで確変状態とは、当否判定部121による当否判定の当選確率が通常遊技状態より高確率になる遊技状態をいう。
ここで変短状態とは、以下の少なくとも一つが行われる遊技状態をいう。
(i)普図抽選部132による抽選の当選確率が通常遊技状態より高確率になる。
(ii)普通電動役物61の開放時間が通常遊技状態より延長される。
(iii)普通電動役物61の開放回数が通常遊技状態より増加される。
(iv)普通図柄表示装置93における一回あたりの変動表示時間が通常遊技状態より短縮される。
なお、(i)において言及した普図抽選部132によって行われる抽選の当選確率は、通常遊技状態において零であっても良いし、零でなくても良い。
なお、本実施形態に係る確変状態の付与条件は一具体例であって、本発明の実施に係る遊技機における確変状態の付与条件はこの例に限られない。例えば、いわゆるVゾーンと称される特定領域に遊技球が入球したことを契機として確変状態を付与してもよい。
なお、本実施形態に係る確変状態の解除条件は一具体例であって、本発明の実施に係る遊技機における確変状態の解除条件はこの例に限られない。例えば、特別図柄に係る図柄変動ゲームの回数に関わらず大当り遊技に当選することのみを契機として、確変制御部143は確変状態を解除してもよい。或いは、確変状態を解除するか否かを決定する抽選(転落抽選)に当選することを契機として、確変制御部143は確変状態を解除してもよい。
なお、本実施形態に係る変短状態の付与条件は一具体例であって、本発明の実施に係る遊技機における確変状態の付与条件はこの例に限られない。例えば、大当り制御部141によって実行される大当り遊技が終了した場合の一部を契機として、変短制御部144は変短状態を付与してもよい。
なお、変短制御部144による変短状態の解除条件は、確変状態の解除条件と同一の条件であってもよいし、異なる条件であってもよい。本実施形態に即していえば、変短状態の解除に係る所定回数は、確変状態の解除に係る所定回数と同一の回数であってもよいし、異なる回数であってもよい。
まず、当否判定部121によって当選が判定された場合、特図選択部122によって特別図柄が選択され、選択された特別図柄が第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92に停止表示された後に、大当り制御部141は大当り遊技を開始させる。言い換えれば、大当り制御部141は、大当りの当選を報知する図柄変動ゲームの実行後に大当り遊技を実行させる。
オープニング演出の終了後には、大入賞口55が開放されるラウンド遊技が当選特図等に基づいて決められるラウンド数を上限として複数回行われる。ラウンド遊技では、大入賞口55が所定回数(例えば1回)開放される。また、開放された大入賞口55に規定個数の遊技球が入球した後、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過後に、大入賞口55が閉鎖されてそのラウンド遊技が終了する。
ラウンド遊技の終了後には、大入賞口55が所定時間(インターバル時間)だけ閉鎖され、次のラウンド遊技の開始と共に再び大入賞口55が開放される。
特別電役制御部142は、大当り制御部141から受けた制御情報に従って、特別電動役物65を開放させる。
特別電役制御部142は、特別電動役物65を開放させている間、1回のラウンド遊技中に大入賞口55に入球した遊技球の個数をカウントスイッチSW7の検知に基づいて監視している。そして、特別電役制御部142は、監視している入賞した遊技球が上限数に達したとき、ソレノイドコイルSOL1を作動させて特別電動役物65を閉鎖させる。
決められたラウンド数が終了すると、大当り制御部141は情報伝送部190を介して演出制御部210に大当り遊技の終了を示すエンディング演出に関するコマンドを出力する。演出制御部210は入力したコマンドに従い所定時間(エンディング時間)にわたってエンディング演出を実行し、大当り制御部141は大当り遊技を終了させる。
以下、各図柄に係る図柄変動ゲームと演出表示について詳述する。
図柄表示制御部150は、第1特別図柄表示制御部151と、第2特別図柄表示制御部152と、普通図柄表示制御部153と、を有する。
第1特別図柄表示制御部151は、第1特別図柄表示装置91における特別図柄の変動表示と停止表示を制御する。
第2特別図柄表示制御部152は、第2特別図柄表示装置92における特別図柄の変動表示と停止表示を制御する。
普通図柄表示制御部153は、普通図柄表示装置93における普通図柄の変動表示と停止表示を制御する。
演出制御部210は、予告演出を実行する場合、予告演出に係る演出表示を演出表示装置80に表示させる。特に特別図柄に係る図柄変動ゲームの実行中に関していえば、演出制御部210は、複数列の演出図柄群がスクロールした後に確定停止した演出図柄の組合せによって、大当り遊技に当選したか否かを、演出表示装置80に報知させる。
演出制御部210は、特別図柄に係る図柄変動ゲームの実行中において、図柄表示装置90による特別図柄の変動時間に合わせて、演出表示装置80による演出表示(演出図柄に係る図柄変動ゲームを含む)を実行させている。換言すれば、演出制御部210は、図柄表示装置90における一回の特別図柄に係る図柄変動ゲームと、演出表示装置80における一回の演出表示(演出図柄に係る図柄変動ゲームを含む)とを、原則として対応付けて実行する。
ただし、複数回の特別図柄に係る図柄変動ゲームにわたって連続性を有している予告演出が実行される場合や、一回の特別図柄に係る図柄変動ゲームに対して複数回の演出図柄の変動表示を含む予告演出が実行される場合もある。前者の代表例は連続演出であり、後者の代表例は擬似連演出と称される予告演出である。
ここで擬似連演出とは、遊技者に認識可能な区切りから区切りまでの期間である変動サイクルにおいて一連の演出図柄群をスクロールさせ、一回の遊技(特別図柄に係る図柄変動ゲーム)において複数回の変動サイクルを含める演出である。
演出制御部210は、変動パターンの情報などから一義的に、遮蔽演出を実行するか、ガセ遮蔽演出を実行するか、又は、演出用可動体70若しくは上サブ表示部82を動作させる他の演出を実行するかを決めてもよいし、乱数抽選等を更に行うことで、それら演出を実行するか否かを決めてもよい。例えば、大当り遊技に当選している場合に、演出制御部210が、抽選等により、下可動体71を動作させかつ特定演出表示を行わないガセ遮蔽演出を実行する場合があってもよいし、下可動体71以外の演出用可動体70又は上サブ表示部82を動作させる演出を実行する場合があってもよい。
演出制御部210は、原位置から特定演出表示領域85が遮蔽される位置(図5参照)まで下可動体71を動作させ、かつ、特定演出表示領域85が下可動体71で遮蔽されている状態の特定演出表示領域85内にスターパターンを表示する。本実施形態ではこのスターパターンの表示が、大当りか否か或いは大当りの種別を報知又は示唆する特定演出表示に相当する。
図8に例示されるとおり、本実施形態では6つのスターパターン、言い換えれば6種の特定演出表示が設けられている。
演出制御部210は、遮蔽演出の実行を決めた場合、情報伝送部190を介して入力されるコマンドに含まれる特図情報などに基づいて、図8に例示される6つのスターパターンの中から一つのパターンを選択し、そのパターンを特定演出表示として特定演出表示領域85に表示させる。具体的には、演出制御部210は、非確変特図が選択されている場合、即ち確変状態が付与され得ない大当り遊技に当選している場合、パターン1を選択する。演出制御部210は、16ラウンドが割り当てられた確変特図が選択されている場合、即ち確変状態が付与され得る16ラウンドの大当り遊技に当選している場合には、保留内の16ラウンドの大当りの個数に応じて、パターン2からパターン6の中のいずれか一つを選択する。保留内の16ラウンドの大当りの個数は、例えば、コマンドに含まれる先読み判定情報などで示され得る。また、演出制御部210は、16未満のラウンド数が割り当てられた確変特図が選択されている場合、即ち確変状態が付与され得る16ラウンド未満の大当り遊技に当選している場合には、パターン1を選択する。
図8で例示される特定演出表示(スターパターン)は、大当りか否かを報知又は示唆する局所部(星マーク)、確変状態が付与され得る16ラウンドの大当りか否かを報知又は示唆する局所部(数字「16」)、及び、保留内の大当りの個数を報知又は示唆する局所部(吹き出しマーク)から構成されており、3つの情報を報知又は示唆する表示であるといえる。本実施形態では、このような特定演出表示のうち一つの情報に対応する局所部(吹き出しマーク)が部分的に特定演出表示領域85外に表示される。このように特定演出表示の一部が特定演出表示領域85外に表示されてもよい。但し、特定演出表示領域85外に表示される特定演出表示の一部は、星マークの一部であってもよい。このようにすれば、大当りか否かという単純な情報のみが遊技者に提供され、大当りに関する詳細情報(数字「16」及び吹き出しマーク)が隠ぺいされるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
但し、特定演出表示はこのような例に限定されない。特定演出表示は1種であってもよいし、図8では露出される「×2」などの表示部分も含めて特定演出表示のすべてが特定演出表示領域85内に表示されてもよい。
図9に示されるように、遮蔽演出が開始されると、下可動体71が原位置から特定演出表示領域85を遮蔽する位置(移動先位置)へ向けて動作を開始する。下可動体71が移動先位置へ到達すると、所定の時間間隔を空けて、特定演出表示としてのスターパターンが特定演出表示領域85に表示される。その後、スターパターンは、下可動体71が原位置へ向けての戻り動作を開始する時点よりも更に前に、消去される。スターパターンが消去されてから所定の時間間隔を空けて、下可動体71が原位置へ向けての戻り動作を開始し、原位置に戻り停止することで、遮蔽演出が終了する。
このように、特定演出表示は、特定可動体の動作により特定演出表示領域が遮蔽される状態となった後に、特定演出表示領域で行われ、特定可動体の動作により特定演出表示領域が露出する前に、消去されることが好ましい。
ここで「特定演出表示領域が露出される状態(位置)」とは、遮蔽された状態の特定演出表示領域における特定演出表示が表示されていた領域の全部又は一部が遊技者にとって遮蔽状態と比較してより視認され易くなる状態(位置)を意味する。但し、特定演出表示を完全に遊技者から隠蔽するためには、特定演出表示領域の一部でも露出される状態となったときには、特定演出表示領域から特定演出表示が消去されていることが好ましい。
このようにして、特定演出表示を遊技者に容易には視認できないようにすることで、遮蔽されている特定演出表示に対する期待感が増し、可動体の動作に伴う遊技者の興趣を一層喚起させることができる。
例えば、下可動体71の存在位置を検知する位置センサが原位置と移動先位置とに設けられていてもよい。この場合、演出制御部210は、位置センサからの信号により下可動体71が移動先位置に到達したか否かを判定し、下可動体71が移動先位置に到達してから所定時間間隔を空けてスターパターンを特定演出表示領域85に表示させればよい。演出制御部210は、スターパターンを特定演出表示領域85から消去させた後、所定時間間隔を空けて下可動体71を原位置に向けて動作させればよい。
他の例として、動作開始からの経過時間により下可動体71が移動先位置に到達しているか否かを推定することもできる。この場合、演出制御部210は、下可動体71を原位置から動作させ始めると共に、タイマーを起動し、そのタイマーが所定時間を指し示したときに、下可動体71が移動先位置に到達してから所定時間経過していると推定して、スターパターンを表示させればよい。
また、下可動体71を動作させるために下アクチュエータ75に対する制御を連続的又は断続的に行う場合には、その制御のシーケンス情報を考慮して、下可動体71が移動先位置に到達しているか否かを推定してもよい。
ここで「共通の態様で動作する」とは、遊技者が認識可能な範囲で動作の仕方が同じであることを意味し、動作の仕方としては、動きの速度、動きの軌跡などがあり得る。
これにより、特定可動体の動作がそのまま特定演出表示の内容に結び付かず、特定可動体が動作したからといって特定演出表示の内容が定かではないことから、特定可動体の動作開始時の遊技者の興趣を喚起させることができる。
大当り遊技の有利度合は、例えば、ラウンド数、確変状態が付与されるか否か、変短状態が付与されるか否か、出球数、大当り遊技に伴って行われる演出であって発生頻度の少ない(レアな)演出が実行されるか否かなどである。例えば、演出制御部210は、16ラウンドの大当り遊技が当選した場合、又は、確変状態が付与され得る大当り遊技が当選した場合に、遮蔽演出を実行する可能性があり、16ラウンドよりも少ないラウンド数の大当り遊技や確変状態が付与され得ない大当り遊技が当選した場合には、遮蔽演出を実行しないようにしてもよい。この場合、上述の演出条件判定部125は、特図選択部122により当選特図が選択された場合のうち、所定数よりも大きいラウンド数が割り振られている当選特図が選択された場合、又は、確変特図が選択された場合には、遮蔽演出を実行することを選択する可能性があり、その他の当選特図が選択された場合には、遮蔽演出を実行しないことを選択するようにしてもよい。
このようにすれば、有利度合が高い大当り遊技が実行される場合にのみ、遮蔽演出が実行されるため、遮蔽演出が実行された際の遊技者の興趣を喚起させることができる。
このようにすれば、特定可動体(下可動体71)は重要な局面で動作することになるため、特定可動体の動作で遊技者の期待度を高めることができ、ひいては、可動体の動作による遊技者の興趣を喚起させることができる。
当該他の演出には、特定演出表示領域が遮蔽されるように特定可動体を動作させ、かつ、遮蔽されている状態の特定演出表示領域に特定演出表示を行わない演出が含まれてもよい。本実施形態では、演出制御部210は、特定演出表示領域85が遮蔽されるように下可動体71を動作させ、かつ、遮蔽されている状態の特定演出表示領域85にスターパターンを表示させない演出(いわゆるガセ遮蔽演出)を実行してもよい。
このようにすれば、特定可動体の動作がそのまま特定演出表示の出力に結び付かず、特定可動体が動作したからといって特定演出表示が出力されているか否かが定かではないことから、特定可動体の動作開始時の遊技者の興趣を喚起させることができる。
これにより、特定可動体の動き方(動作態様)がそのまま特定演出表示の出力に結び付かないため、特定可動体の動作開始時の遊技者の興趣を喚起させることができる。
但し、演出制御部210は、特定可動体が少なくとも原位置とは異なる位置に存在している場合には、遮蔽演出以外で、特定演出表示領域に特定演出表示が行われることを報知又は示唆する演出を行わないことが好ましい。例えば、下可動体71が移動先位置に存在し、特定演出表示領域85を遮蔽しているときに、特定演出表示領域85に特定演出表示(スターパターン表示)が行われることを報知又は示唆する演出が行われないことが好ましい。
このように、特定可動体の動作で特定演出表示(大当り確定演出など)を敢えて視認し難くしながら、特定可動体の背後で特定演出表示がなされることを遊技者に知らせないことで、遊技者の興趣を一層喚起させることができる。具体的には、仕様を知らない遊技者は、特定演出表示が特定可動体で遮蔽されて視認できない可能性が高い一方で、仕様を知っている遊技者は、覗き込むことで特定演出表示を確認できるため、期待感或いは優越感を得ることができ、興趣の向上が見込める。
また、演出制御部210は、プッシュボタン37にて受け付けた遊技者の操作に応じて各種演出を可変に切り替えることもできる。
次に、メイン制御基板100において実現される各種処理の処理手順について、図10、図11及び図12を用いて説明する。なお、上述した図1から図7に図示されている各構成要素に触れて説明する場合があるので、これらの図面も適宜参照されたい。
なお、これらのフローチャートで図示される処理手順は、本発明の処理手順やその実行タイミングを限定するものではない。このため、本発明に関する処理を実施するときには、その複数の処理手順は内容的に支障のない範囲で変更することができ、また複数の処理の実行タイミングの一部又は全部が互いに重複していてもよい。
また、図10、図11及び図12に図示される各処理は、本発明の説明に必要な主たる処理であって、遊技機10によって実行される全ての処理を示すものではない。
第1始動口57又は第2始動口59への入球がカウントスイッチSW1又はカウントスイッチSW2で検知されるまで(ステップS102のNO)、ステップS104以降の処理は行われないまま待機となる。
また、第1始動口57又は第2始動口59への入球が検知されたとしても(ステップS102のYES)、特図保留制御部111による保留数が上限に達していれば(ステップS104のYES)、ステップS106以降の処理は行われないまま待機となる。
まず、特図遊技制御部120は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する(ステップS202)。ここで「変動開始条件」とは、(i)ステップS202の判定時において特別図柄に係る図柄変動ゲームが実行されていないこと、(ii)ステップS202の判定時において大当り遊技が実行されていないこと、(iii)ステップS202の判定時において保留記憶が1個以上存在すること等が挙げられる。
ステップS202の判定が否定されるとき(ステップS202のNO)、ステップS204以降の処理は実行されずに、図柄変動開始処理は終了となる。
ステップS204において、当否判定部121は、保留記憶されている順番で乱数M1又は乱数M2を読み出してもよいし、一方を他方に優先して読み出してもよい。
ここでステップS206に含まれる処理としては、具体的には、上述した当否判定部121による当否判定や特図選択部122による特別図柄の選択が少なくとも含まれる。また、(i)変短状態が付与されているか否か、(ii)演出図柄をリーチ状態とするか否か、(iii)特定の演出(遮蔽演出、演出用可動体70を動作させる演出など)を行うか否か等の判定処理が、ステップS206の処理に含まれてもよい。
変動パターン決定部124は、ステップS206の処理結果及びステップS208で特定された保留数を用いて変動パターンを決定する(ステップS210)。
演出制御部210は、ステップS212において出力されたコマンドを受けると(ステップS302)、このコマンドで示される情報(例えば、変動パターンの情報)に基づいて、遮蔽演出を実行するか否かを判定する(ステップS304)。
その後、演出制御部210は、下可動体71が移動先位置に到達することを監視する(ステップS310)。この監視手法は何ら制限されない。例えば、位置センサからの信号により到達を検知してもよいし、動作開始からの経過時間により到達を推測してもよい。
下可動体71は原位置に戻ると動作を停止し(ステップS318)、遮蔽演出が終了する。
その後、演出制御部210は、(ステップS310)と同様に、下可動体71が移動先位置に到達することを監視する(ステップS324)。
下可動体71が移動先位置に到達したと判定すると(ステップS324;YES)、演出制御部210は、下可動体71に対して移動先位置から原位置へ戻る動作を開始させる(ステップS316)。
このようにすれば、遊技者にとって遮蔽演出とガセ遮蔽演出との区別が付きにくいため、下可動体71動作時の遊技者の興趣を向上させることができる。
ここまで図1から図12を用いて説明される実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上述の実施形態では、下可動体71のみが特定演出表示領域85を遮蔽し得る特定可動体に相当したが、特定可動体は複数設けられていてもよい。この場合、遮蔽演出で動作させる特定可動体が選択されればよい。
また、複数の特定可動体で特定演出表示領域85を遮蔽する形態であってもよい。この場合には、遮蔽演出ではそれら複数の特定可動体を動作させればよい。
更に、特定演出表示領域85の位置は固定されておらず可変とされてもよい。例えば、複数の特定可動体が設けられており、特定可動体ごとに遮蔽可能な表示領域の位置(特定演出表示領域85の位置)が異なっている場合、遮蔽演出で動作させる特定可動体で遮蔽される特定演出表示領域85に特定演出表示が行われればよい。また、特定可動体の動きに合わせて特定演出表示領域85の位置が移動されてもよい。この場合には、特定可動体の動きに応じて特定演出表示の表示位置を随時変えていけばよい。
(1)複数の可動体と、
演出表示部と、
前記複数の可動体の動作及び前記演出表示部の演出表示を制御する演出制御手段と、
を備え、
前記複数の可動体の一部又は全部である特定可動体は、前記演出表示部の少なくとも一部の特定演出表示領域が遮蔽及び露出されるように動作可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定演出表示領域が遮蔽されるように前記特定可動体を動作させ、かつ、遮蔽されている状態の前記特定演出表示領域に大当りか否か或いは大当りの種別を報知又は示唆する特定演出表示を行う遮蔽演出を実行可能である、
遊技機。
(2)前記演出制御手段は、前記遮蔽演出とは異なる他の演出においても、前記特定可動体を動作させる、
(1)に記載の遊技機。
(3)前記他の演出には、前記特定演出表示領域が遮蔽されるように前記特定可動体を動作させ、かつ、遮蔽されている状態の前記特定演出表示領域に前記特定演出表示を行わない演出が含まれる、
(2)に記載の遊技機。
(4)前記特定可動体は、前記他の演出の実行時においても、前記遮蔽演出の実行時と共通の態様で動作する、
(2)又は(3)に記載の遊技機。
(5)大当りの当選を報知する図柄変動ゲームの実行後に大当り遊技を実行させる遊技状態制御手段を更に備え、
前記大当り遊技には、有利度合の異なる第一の大当り遊技と第二の大当り遊技とが含まれ、
前記演出制御手段は、前記第一の大当り遊技が実行される前の大当りの当選を報知する図柄変動ゲームの実行中には、前記遮蔽演出を実行する場合があり、前記第一の大当り遊技よりも有利度合の低い前記第二の大当り遊技が実行される前の大当りの当選を報知する図柄変動ゲームの実行中には、前記遮蔽演出を実行しない、
(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(付記a)前記特定可動体は、前記特定可動体自身が遊技者から前記特定演出表示領域を遮蔽するように、動作可能である、
(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(付記b)前記演出表示部は、前記特定可動体の一面に設けられており、
前記特定可動体は、遊技者から前記特定演出表示領域が遮蔽されるように、動作可能である、
(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
15 外枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33 スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35 照明装置
36 球抜き機構
37 プッシュボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
63 ゲート
65 特別電動役物
67 普通入賞口
69 アウト口
70 演出用可動体
71 下可動体
72 左可動体
73 右可動体
75 下アクチュエータ
76 左アクチュエータ
77 右アクチュエータ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 上サブ表示部
85 特定演出表示領域
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
100 メイン制御基板
101 CPU
102 RAM
103 ROM
110 始動口入球時処理部
111 特図保留制御部
112 先読み判定部
120 特図遊技制御部
121 当否判定部
122 特図選択部
123 リーチ抽選部
124 変動パターン決定部
125 演出条件判定部
130 普図遊技制御部
131 普図保留制御部
132 普図抽選部
133 普通電役制御部
140 遊技状態制御部
141 大当り制御部
142 特別電役制御部
143 確変制御部
144 変短制御部
150 図柄表示制御部
151 第1特別図柄表示制御部
152 第2特別図柄表示制御部
153 普通図柄表示制御部
190 情報伝送部
200 サブ制御基板
201 CPU
202 RAM
203 ROM
210 演出制御部
SOL1、SOL4 ソレノイドコイル
SW1、SW2、SW4、SW51、SW52、SW7 カウントスイッチ
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (1)
- 複数の可動体と、
演出表示部と、
前記複数の可動体の動作及び前記演出表示部の演出表示を制御する演出制御手段と、
を備え、
前記複数の可動体の一部又は全部である特定可動体は、前記演出表示部の少なくとも一部の特定演出表示領域が覆蓋及び露出されるように動作可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定演出表示領域を覆蓋するように前記特定可動体を動作させ、かつ、覆蓋されている状態における前記特定演出表示領域を少なくとも含む演出表示領域に特定演出表示を行う覆蓋演出と、前記特定演出表示領域を覆蓋するように前記特定可動体を動作させ、かつ、前記特定演出表示を行わない非覆蓋演出とを実行可能であり、
前記覆蓋演出で表示される前記特定演出表示には、一部が前記特定演出表示領域外に表示される第一の場合と、全部が前記特定演出表示領域内に表示される第二の場合とがあり、
前記非覆蓋演出が実行される第三の場合よりも前記第二の場合のほうが大当り当選に関する有利度が高く、前記第二の場合よりも前記第一の場合のほうが該有利度が高い、
遊技機。
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