以下、図面に基づいて、本願の開示する管理プログラム、管理方法および管理システムの実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例は、矛盾しない範囲で適宜組みあわせてもよい。
図1は、実施例の管理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す管理システム1は、コンシェルジュ端末10と、貸与端末20と、管理装置100とを有する。なお、図1では、コンシェルジュ端末10および貸与端末20は、複数の端末のうち、それぞれ1つの端末を例として示すが、コンシェルジュ端末10および貸与端末20の数は限定されない。すなわち、管理システム1は、任意の数のコンシェルジュ端末10および貸与端末20を有してもよい。
コンシェルジュ端末10、貸与端末20および管理装置100の間は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。かかるネットワークNには、有線または無線を問わず、インターネットを始め、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。
管理システム1は、例えば、役所の総合窓口において、ユーザに対して貸与されるタブレット端末である貸与端末20において入力された入力情報を管理する。また、管理システム1は、例えば、当該ユーザに対応したコンシェルジュのコンシェルジュ端末10において入力された支援情報を管理する。管理システム1は、例えば、役所の庁舎が複数の建物に分かれており、ユーザが手続中に庁舎間の移動を行う場合に、貸与した貸与端末20を一旦返却してもらう。管理システム1は、例えば、貸与端末20の返却時に、1つ目の庁舎において貸与端末20で入力された入力情報と、コンシェルジュ端末10で入力された支援情報とを管理装置100の記憶部に記憶する。管理システム1では、例えば、ユーザが2つ目の庁舎に到着し、当該庁舎の窓口にて貸与端末20が再度貸与されると、管理装置100は、記憶部に記憶された入力情報を、再度貸与された貸与端末20に送信する。また、管理装置100は、例えば、記憶部に記憶された支援情報を、当該ユーザの近傍にいるコンシェルジュのコンシェルジュ端末10に送信する。なお、コンシェルジュ端末10は、第1の端末および第3の端末の一例であり、貸与端末20は、第2の端末の一例である。また、以下の説明では、コンシェルジュ端末10について、第1の端末と第3の端末とを区別する場合には、第1の端末をコンシェルジュ端末10a、第3の端末をコンシェルジュ端末10bとして説明する。同様に、以下の説明では、貸与端末20について、初回と2回目以降の貸し出しを区別する場合には、初回の貸出時を貸与端末20a、2回目以降の貸出時を貸与端末20bとして説明する。
ここで、図2を用いて本実施例における支援に関する情報の引継ぎについて説明する。図2は、支援に関する情報の引継ぎの一例を示す図である。図2に示すように、ある役所では、庁舎がS棟40と、N棟41とに分かれている。役所を訪れたユーザ42には、まず、S棟40にある総合窓口にて貸与端末20aが貸与される(ステップS1)。ユーザ42は、貸与端末20aを操作して、手続に関する情報を入力する。このとき、例えば、総合窓口付近に待機しているコンシェルジュ43は、ユーザ42が貸与端末20aの操作に戸惑っていると、ユーザ42に操作を支援する旨の声掛けを行う(ステップS2)。
貸与端末20aは、ユーザ42がコンシェルジュ43の支援を受けて貸与端末20aへの手続に関する情報の入力が完了すると、入力情報を管理装置100に送信する(ステップS3)。管理装置100は、貸与端末20aから入力情報を受信すると、記憶部の入力情報テーブル(以下、テーブルをTBと省略する場合がある。)126に記憶する。また、コンシェルジュ43が所持するコンシェルジュ端末10aは、コンシェルジュ43によって入力された支援情報を管理装置100に送信する(ステップS4)。管理装置100は、コンシェルジュ端末10aから支援情報を受信すると、記憶部の支援TB127に記憶する。
ユーザ42は、S棟40の窓口に貸与端末20aを返却して、S棟40から外に出る(ステップS5)。ユーザ42は、N棟41に到着すると、N棟41の窓口にて貸与端末20bが貸与される(ステップS6)。貸与端末20bは、ユーザ42のログインを受け付けると、ユーザ42と貸与端末20bとの対応付けを示す対応情報を管理装置100に送信する。管理装置100は、対応情報を受信すると、ユーザ42に関する入力情報を入力情報TB126から読み出して、貸与端末20bに送信する(ステップS7)。また、管理装置100は、対応情報を受信すると、ユーザ42に関する支援情報を支援TB127から読み出して、ユーザ42の近傍に待機しているコンシェルジュ44が所持するコンシェルジュ端末10bに送信する(ステップS8)。これにより、コンシェルジュ43と、コンシェルジュ44との間で、ユーザ42に対する支援情報を引継ぐことができる。
図1の説明に戻って、コンシェルジュ端末10は、コンシェルジュと呼ばれる係員が操作するコンピュータである。コンシェルジュ端末10は、管理装置100から受信したサポート画面等の各種画面を表示させてコンシェルジュに提示する。また、コンシェルジュ端末10は、ユーザのユーザ識別子と、コンシェルジュにより入力されたユーザへの対処結果を示すデータである支援情報とを、管理装置100に送信する。コンシェルジュ端末10は、例えば、各種画面等の表示および操作について、Webブラウザを用いることができる。コンシェルジュ端末10の一例としては、タブレット端末を採用できる。コンシェルジュ端末10には、上記のタブレット端末等の可搬型の端末のみならず、据置型のパーソナルコンピュータをコンシェルジュ端末10として採用することもできる。また、コンシェルジュ端末10は、可搬型の端末としては、上記のタブレット端末の他にも、例えば、可搬型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話機等の移動体通信端末等を採用することもできる。
貸与端末20は、例えば、役所の窓口においてユーザに貸与され、ユーザが窓口に関する情報の入力等に用いるコンピュータである。貸与端末20は、例えば、管理装置100から受信した初期画面、受付画面、入力画面、確認画面、選択画面、終了画面等の各種画面を表示させてユーザに提示する。貸与端末20は、例えば、各種画面等の表示および操作について、Webブラウザを用いることができる。貸与端末20の一例としては、タブレット端末を採用できる。貸与端末20には、上記のタブレット端末等の可搬型の端末のみならず、据置型のパーソナルコンピュータを貸与端末20として採用することもできる。また、貸与端末20は、可搬型の端末としては、上記のタブレット端末の他にも、例えば、可搬型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話機等の移動体通信端末等を採用することもできる。
また、貸与端末20は、例えば、入力画面で入力された情報を入力情報として管理装置100に送信する。さらに、貸与端末20は、ユーザに貸与される際に、ユーザのユーザ識別子を取得して、当該貸与端末20に対して取得したユーザ識別子を対応付ける。貸与端末20は、対応付けを示す対応情報を管理装置100に送信する。
管理装置100は、第1の端末から、ユーザ識別子とデータとを受信する。管理装置100は、第1の端末から受信したユーザ識別子と対応付けて、データを記憶部に記憶する。管理装置100は、第2の端末に対してユーザ識別子が対応付けられたことを検出すると、第2の端末に対して所定の関係を有する第3の端末へ、ユーザ識別子と対応付けて記憶部に記憶されているデータを送信する。これにより、管理装置100は、ユーザへの支援を引継ぐことができる。
すなわち、管理装置100は、例えば、総合窓口にてユーザに第2の端末である貸与端末20aが貸与されると、貸与端末20aからユーザ識別子と、貸与端末20aの端末ID(Identifier)とを受信する。管理装置100は、ユーザ識別子と端末IDとに基づいて、ログインを受け付ける。管理装置100は、貸与端末20aから入力情報を受信すると、記憶部の入力情報テーブル126に記憶する。また、管理装置100は、第1の端末であるコンシェルジュ端末10aからユーザ識別子とユーザへの対処結果を示すデータとを含む支援情報を受信すると、ユーザ識別子とデータとを対応付けて記憶部の支援テーブル127に記憶する。
管理装置100は、ユーザが一旦貸与端末20aからログアウトして再度別の貸与端末20bにログインすることで、貸与端末20bから送信される対応情報を受信する。つまり、管理装置100は、貸与端末20bに対してユーザ識別子が対応付けられたことを検出する。管理装置100は、当該対応付けを検出すると、ユーザに関する入力情報を入力情報テーブル126から読み出して、貸与端末20bに送信する。また、管理装置100は、当該対応付けを検出すると、貸与端末20bに対して所定の関係を有する、例えば貸与端末20bの近傍に位置する第3の端末であるコンシェルジュ端末10bへ、ユーザに関する支援情報を支援テーブル127から読み出して送信する。このように、管理装置100は、第1の端末で入力された支援情報を記憶し、第2の端末から対応情報を受信すると、記憶された支援情報を第3の端末に送信するので、ユーザへの支援を引継ぐことができる。
次に、コンシェルジュ端末10の構成について説明する。図1に示すように、コンシェルジュ端末10は、通信部11と、記憶部12と、表示操作部13と、入力部14と、制御部15とを有する。なお、コンシェルジュ端末10は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部11は、例えば、無線LAN等の通信モジュールやNIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部11は、ネットワークNを介して管理装置100と有線または無線で接続され、管理装置100との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。なお、通信部11は、ネットワークNを介して貸与端末20とも有線または無線で接続される。通信部11は、管理装置100からサポート画面等の各種画面のデータを受信する。通信部11は、受信したサポート画面等の各種画面のデータを制御部15に出力する。また、通信部11は、制御部15から入力されたユーザ識別子、支援情報、係員コード、位置情報等の各種情報を管理装置100に送信する。また、通信部11は、例えば、接続されている無線LAN基地局の基地局IDを制御部15に出力する。なお、通信部11は、基地局IDと併せて電界強度等の情報を制御部15に出力するようにしてもよい。
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部12は、管理装置100から受信した各種画面のデータを記憶する。また、記憶部12は、制御部15での処理に用いる情報を記憶する。
表示操作部13は、各種情報を表示するための表示デバイス、および、コンシェルジュから各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、表示操作部13は、表示デバイスとして液晶ディスプレイ等によって実現される。また、例えば、表示操作部13は、入力デバイスとして、タッチパネル等によって実現される。つまり、表示操作部13は、表示デバイスと入力デバイスとが一体化される。表示操作部13は、コンシェルジュによって入力された操作を操作情報として制御部15に出力する。
入力部14には、コンシェルジュがコンシェルジュ端末10にログインするための情報が入力される。また、入力部14には、コンシェルジュがユーザに対して支援を行う場合に、支援を受けるユーザの住民コードが入力される。入力部14は、例えば、コンシェルジュの係員コードが記憶されている身分証カード、または、ユーザの住民コードが記憶されている住民カードを読み込むカードリーダである。住民カードは、例えば住民基本台帳カードである。身分証カードおよび住民カードは、例えば、磁気カード、接触型IC(Integrated Circuit)カード、非接触型ICカード等を用いることができる。入力部14は、身分証カードを読み込み、身分証カードに記憶されている係員コードを制御部15に出力する。また、入力部14は、住民カードを読み込み、住民カードに記憶されている住民コードをユーザ識別子として制御部15に出力する。
また、入力部14は、例えば、1次元または2次元コードを読み込むコードリーダであってもよい。入力部14は、例えば、コンシェルジュの身分証、または、ユーザの住民カードに印刷された1次元または2次元コードを読み込んで、1次元または2次元コードに記憶されている係員コード、または、住民コードであるユーザ識別子を制御部15に出力する。
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部15は、通信制御部16と、表示制御部17とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
通信制御部16は、表示操作部13から入力された操作情報に基づいて、通信部11およびネットワークNを介して、支援情報を管理装置100に送信する。また、通信制御部16は、通信部11から入力された基地局IDに基づいて位置情報を生成する。なお、位置情報には、基地局IDごとの電界強度等の情報を含めるようにしてもよい。通信制御部16は、生成した位置情報を定期的に管理装置100に送信する。また、通信制御部16は、入力部14から係員コードまたはユーザ識別子が入力されると、通信部11およびネットワークNを介して、係員コードまたはユーザ識別子を管理装置100に送信する。
表示制御部17は、例えば、ネットワークNおよび通信部11を介して、管理装置100から受信したコンシェルジュ用の各種画面を表示操作部13に表示させる。表示制御部17は、ネットワークNおよび通信部11を介して、管理装置100から支援情報を含むサポート画面を受信すると、当該サポート画面を表示操作部13に表示させるとともに、図示しないスピーカやバイブレータを鳴動させてコンシェルジュに報知する。
次に、貸与端末20の構成について説明する。図1に示すように、貸与端末20は、通信部21と、記憶部22と、表示操作部23と、入力部24と、制御部25とを有する。なお、貸与端末20は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部21は、例えば、無線LAN等の通信モジュールやNIC等によって実現される。通信部21は、ネットワークNを介して管理装置100と有線または無線で接続され、管理装置100との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。なお、通信部21は、ネットワークNを介してコンシェルジュ端末10とも有線または無線で接続される。通信部21は、管理装置100から初期画面、受付画面、入力画面、確認画面、選択画面、終了画面等の各種画面のデータを受信する。通信部21は、受信した初期画面、受付画面、入力画面、確認画面、選択画面、終了画面等の各種画面のデータを制御部25に出力する。また、通信部21は、制御部25から入力された手続情報、ユーザ識別子、対応情報、位置情報、ログアウト要求等の各種情報を管理装置100に送信する。なお、手続情報には、ユーザによって入力画面で入力された情報である入力情報が含まれる。また、通信部21は、例えば、接続されている無線LAN基地局の基地局IDを制御部25に出力する。なお、通信部21は、基地局IDと併せて電界強度等の情報を制御部25に出力するようにしてもよい。
記憶部22は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部22は、管理装置100から受信した各種画面のデータを記憶する。また、記憶部22は、制御部25での処理に用いる情報を記憶する。
表示操作部23は、各種情報を表示するための表示デバイス、および、ユーザから各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、表示操作部23は、表示デバイスとして液晶ディスプレイ等によって実現される。また、例えば、表示操作部23は、入力デバイスとして、タッチパネル等によって実現される。つまり、表示操作部23は、表示デバイスと入力デバイスとが一体化される。表示操作部23は、ユーザによって入力された操作を操作情報として制御部25に出力する。
入力部24には、ユーザが貸与端末20にログインするための情報が入力される。入力部24は、例えば、ユーザの住民コードが記憶されている住民カードを読み込むカードリーダである。入力部24は、住民カードを読み込み、住民カードに記憶されている住民コードをユーザ識別子として制御部25に出力する。また、入力部24は、例えば、1次元または2次元コードを読み込むコードリーダであってもよい。入力部24は、例えば、ユーザの住民カードに印刷された1次元または2次元コードを読み込んで、1次元または2次元コードに記憶されている住民コードをユーザ識別子として制御部25に出力する。
制御部25は、例えば、CPUやMPU等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部25は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部25は、受付部26と、表示制御部27とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部25の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
受付部26は、入力部24からユーザ識別子が入力されると、貸与端末20自身の端末IDに対して入力されたユーザ識別子を対応付けて、対応付けを示す対応情報を生成する。受付部26は、通信部21およびネットワークNを介して、生成した対応情報を管理装置100に送信する。すなわち、受付部26は、通信部21およびネットワークNを介して、ユーザ識別子と、貸与端末20の端末IDとを管理装置100に送信する。また、受付部26は、表示操作部23から入力された操作情報に基づいて、通信部21およびネットワークNを介して、手続情報を管理装置100に送信する。なお、手続情報には、ユーザによって入力画面で入力された情報である入力情報が含まれる。
また、受付部26は、通信部21から入力された基地局IDに基づいて位置情報を生成する。なお、位置情報には、基地局IDごとの電界強度等の情報を含めるようにしてもよい。受付部26は、生成した位置情報を定期的に管理装置100に送信する。また、受付部26は、表示操作部23から入力された操作情報に基づいて、通信部21およびネットワークNを介して、ログアウト要求を管理装置100に送信する。
表示制御部27は、例えば、ネットワークNおよび通信部21を介して、管理装置100から受信した初期画面、受付画面、入力画面、確認画面、選択画面、終了画面等の各種画面を表示操作部23に表示させる。
続いて、管理装置100の構成について説明する。図1に示すように、管理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、管理装置100は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。通信部110は、ネットワークNを介してコンシェルジュ端末10および貸与端末20と有線または無線で接続され、コンシェルジュ端末10および貸与端末20との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。通信部110は、コンシェルジュ端末10からユーザ識別子、支援情報、係員コード、位置情報等の各種情報を受信する。また、通信部110は、貸与端末20から手続情報、ユーザ識別子、対応情報、位置情報、ログアウト要求等の各種情報を受信する。通信部110は、受信した手続情報、ユーザ識別子、対応情報、支援情報、係員コード、位置情報、ログアウト要求等の各種情報を制御部130に出力する。
また、通信部110は、制御部130から入力されたサポート画面等の各種画面のデータをコンシェルジュ端末10に送信する。また、通信部110は、制御部130から入力された初期画面、受付画面、入力画面、確認画面、選択画面、終了画面等の各種画面のデータを貸与端末20に送信する。
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。なお、以下の説明では、データベースをDBと略して記載する。記憶部120は、管理DB121を有する。管理DB121は、住民テーブル122と、係員テーブル123と、貸出記録テーブル124と、手続履歴テーブル125とを有する。また、管理DB121は、入力情報テーブル126と、支援テーブル127と、基地局テーブル128とを有する。また、記憶部120は、制御部130での処理に用いる情報を記憶する。
住民テーブル122は、住民コードと住民の氏名とを対応付けて記憶する。図3は、住民テーブルの一例を示す図である。図3に示すように、住民テーブル122は、「住民コード」、「氏名」といった項目を有する。住民テーブル122は、例えば住民ごとに1レコードとして記憶する。
「住民コード」は、住民を識別する識別子、すなわちユーザ識別子である。住民コードは、例えば、住民基本台帳ネットワークシステムで用いられる住民票コード等を用いることができる。なお、住民コードは、住民、つまりユーザを一意に識別できれば、他のコードを用いてもよい。「氏名」は、住民、つまりユーザの氏名を示す情報である。
図1の説明に戻って、係員テーブル123は、係員コードと係員の氏名等とを対応付けて記憶する。図4は、係員テーブルの一例を示す図である。図4に示すように、係員テーブル123は、「係員コード」、「氏名」、「通知先」といった項目を有する。係員テーブル123は、例えば係員ごとに1レコードとして記憶する。
「係員コード」は、係員を識別する識別子である。係員コードは、例えば、役所の職員ID等を用いることができる。「氏名」は、係員の氏名を示す情報である。「通知先」は、係員に通知を行う連絡先であり、例えばメールアドレスとすることができる。通知先は、例えば、コンシェルジュである係員に対して、支援情報の送信先となる。
図1の説明に戻って、貸出記録テーブル124は、住民に貸与する貸与端末20の貸出日時等を貸与端末20の端末IDと対応付けて記憶する。図5は、貸出記録テーブルの一例を示す図である。図5に示すように、貸出記録テーブル124は、「端末ID」、「貸出日時」、「返却日時」、「住民コード」といった項目を有する。貸出記録テーブル124は、例えば貸与端末20ごとに1レコードとして記憶する。
「端末ID」は、貸与端末20を識別する識別子である。「貸出日時」は、当該貸与端末20をユーザに貸し出した日時を示す情報である。「返却日時」は、貸し出した貸与端末20が返却された日時を示す情報である。「住民コード」は、住民を識別する識別子、すなわちユーザ識別子である。図5の1行目の例では、端末ID「TS0001」の貸与端末20は、「2014年11月1日9時10分」に住民コード「J001」のユーザに貸し出され、「2014年11月1日11時50分」に返却されたことを示す。
図1の説明に戻って、手続履歴テーブル125は、ユーザの訪問課ごとに手続状況を対応付けて記憶する。図6は、手続履歴テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、手続履歴テーブル125は、「住民コード」、「訪問課」、「受付日時」、「手続状況」といった項目を有する。手続履歴テーブル125は、例えば各ユーザの訪問課ごとに1レコードとして記憶する。
「住民コード」は、住民を識別する識別子、すなわちユーザ識別子である。「訪問課」は、ユーザが手続を行うために訪問する窓口の原課を示す情報である。「受付日時」は、訪問課において、ユーザの手続を受け付けた日時を示す情報である。なお、受付日時は、訪問課において、ユーザの手続を完了した日時としてもよい。「手続状況」は、訪問課において、ユーザが手続中の原課処理を完了したか否か、すなわち、手続を完了したか否かを示す情報である。手続状況は、例えば、手続が完了したことを示す「完了」、手続が未完了であることを示す「未」といった情報である。図6の例では、住民コード「J001」のユーザは、「A課」の手続は「2014年11月1日9時20分」に受け付けられ、手続が「完了」し、「B課」の手続は受け付けされておらず、手続は「未」完了であることを示す。
図1の説明に戻って、入力情報テーブル126は、ユーザによって入力された入力情報をユーザと対応付けて記憶する。図7は、入力情報テーブルの一例を示す図である。図7に示すように、入力情報テーブル126は、「住民コード」、「氏名」、「住所」、「電話番号」、「性別」、「訪問課」、「用件」といった項目を有する。入力情報テーブル126は、例えば各ユーザの訪問課ごとに1レコードとして記憶する。
「住民コード」は、住民を識別する識別子、すなわちユーザ識別子である。「氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。「住所」は、ユーザの住所を示す情報である。「電話番号」は、ユーザの電話番号を示す情報である。「性別」は、ユーザの性別を示す情報である。「訪問課」は、ユーザが手続を行うために訪問する窓口の原課を示す情報である。「用件」は、ユーザが役所を訪れた用件を示す情報である。なお、「住民コード」は、例えば、住民カードから読み込まれた住民コードであり、「氏名」は、例えば、住民コードに基づいて、住民テーブル122から取得した氏名である。また、「住所」、「電話番号」、「性別」、「訪問課」および「用件」は、例えば、貸与端末20で入力された入力情報に基づく情報である。図7の例では、住民コード「J001」の「山田XX」さんは、「A課」の「転入届出」の手続、および、「B課」の「国民健康保険加入」の手続のために、貸与端末20にて各手続のための操作を行い、住所、電話番号、性別等の入力を行ったことを示す。
図1の説明に戻って、支援テーブル127は、住民コードと支援情報とを対応付けて記憶する。図8は、支援テーブルの一例を示す図である。図8に示すように、支援テーブル127は、「住民コード」、「氏名」、「支援情報1」、「支援情報2」といった項目を有する。また、「支援情報1」、「支援情報2」は、それぞれ、「対応者」、「時間」、「メッセージ」といった項目を有する。なお、「支援情報1」、「支援情報2」は、対応するユーザの1回目の支援情報、2回目の支援情報を示し、支援の回数に応じて増加する。
「住民コード」は、住民を識別する識別子、すなわちユーザ識別子である。「氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。「対応者」は、支援を行ったコンシェルジュの係員コードを示す情報である。「時間」は、コンシェルジュが支援を行った時間を示す情報である。「メッセージ」は、支援を行ったコンシェルジュがコンシェルジュ端末10で入力したメッセージを示し、例えば、当該ユーザに対する申し送り事項が挙げられる。図8の1行目の例では、住民コード「J001」の「山田XX」さんに対して、対応者である係員コード「C001」のコンシェルジュが1回目の支援を「20分」行い、「質問が長いです。耳も少し遠いので丁寧に対応してください。」といったメッセージが入力されている。また、図8の1行目の例では、「山田XX」さんに対して、対応者である係員コード「C101」のコンシェルジュが2回目の支援を「10分」行い、「手続の理解が遅いです。」といったメッセージが入力されている。
メッセージの他の例としては、図8の3行目のような「怒らせてしまいました。お詫びをお願いします。」といったメッセージが入力されていれば、コンシェルジュは当該ユーザへの対応に注意を払うことができる。また、「何々課に連れて行ってください。」、「必要書類(住民票)の取得待ちです。」といった手続が未完了であるからこそ引継ぐものをメッセージとして入力させるようにしてもよい。なお、支援テーブル127は、項目に対応するコンシェルジュのスキルレベルを追加してもよい。スキルレベルは、例えば、対応が難しい人物に対しては、次回からスキルレベルの高いコンシェルジュが対応するといったことに用いることができる。例えば、スキルレベルとしてコンシェルジュの語学力が登録されていれば、1回目の支援で、住民が日本語が苦手な外国人だと把握できた場合には、2回目の支援では、外国語が得意なコンシェルジュが積極的に対応することができる。
図1の説明に戻って、基地局テーブル128は、役所の庁舎内に設けられた無線LAN基地局ごとに、エリア名称を対応付けて記憶する。図9は、基地局テーブルの一例を示す図である。図9に示すように、基地局テーブル128は、「基地局ID」、「庁舎ID」、「フロアID」、「エリア名称」といった項目を有する。基地局テーブル128は、例えば基地局IDごとに1レコードとして記憶する。
「基地局ID」は、無線LAN基地局を識別する識別子である。「庁舎ID」は、役所の庁舎が複数ある場合などに、庁舎を識別する識別子である。「フロアID」は、庁舎内のフロアを識別する識別子である。「エリア名称」は、無線LAN基地局が設置されたエリアの名称を示す情報である。図9の1行目の例では、基地局ID「年金課」の無線LAN基地局は、庁舎ID「本庁舎」のフロアID「1階」のエリア名称「年金課窓口付近」に設置されていることを示す。
図1の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPUやMPU等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部130は、受付部131と、検出部132と、更新部133と、通信制御部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
受付部131は、初期画面のデータを、通信部110およびネットワークNを介して貸与端末20に対して予め送信する。また、受付部131は、コンシェルジュによる支援情報の入力に用いる支援情報入力画面のデータを、通信部110およびネットワークNを介してコンシェルジュ端末10aに対して予め送信する。
受付部131は、例えば、窓口にてユーザに貸与端末20が貸与されると、貸与端末20からユーザ識別子と、貸与端末20の端末IDとを、ネットワークNおよび通信部110を介して受信する。管理装置100は、ユーザ識別子と端末IDとに基づいて、ログインを受け付ける。すなわち、管理装置100は、ユーザの住民コードを取得する。受付部131は、取得したユーザの住民コードを検出部132に出力する。
受付部131は、検出部132から初回入力指示が入力されると、初回入力処理として、住民テーブル122を参照し、通信部110およびネットワークNを介して、受付画面のデータを貸与端末20aに送信する。受付部131は、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20aから受付画面に係る手続情報を受信する。なお、受付部131は、受付画面が階層構造のメニューである場合には、各階層の受付画面のデータの送信と、当該受付画面に係る手続情報の受信とを繰り返す。
受付部131は、通信部110およびネットワークNを介して、受付画面に係る手続情報に応じた入力画面のデータを貸与端末20aに送信する。受付部131は、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20aから入力画面に係る手続情報、すなわち、入力画面の入力情報を受信する。受付部131は、受信した入力画面の入力情報を入力情報テーブル126に記憶する。なお、入力画面の入力情報は、ユーザによる入力が途中までであってもよい。
受付部131は、ネットワークNおよび通信部110を介して、コンシェルジュ端末10aから送信された、ユーザ識別子とユーザへの対処結果を示すデータとを含む支援情報を受信する。なお、コンシェルジュ端末10aでは、支援されるユーザの住民カードが読み込まれて取得された住民コードをユーザ識別子とし、コンシェルジュによって入力された支援情報とともに管理装置100に送信される。受付部131は、受信したユーザ識別子と支援情報とを対応付けて支援テーブル127に記憶して、初回入力処理を終了する。すなわち、受付部131は、第1の端末からユーザ識別子とデータとを受信する受信制御部、および、第1の端末から受信したユーザ識別子と対応付けてデータを記憶部に記憶する格納部である。
検出部132は、受付部131からユーザの住民コードが入力されると、手続履歴テーブル125を参照して、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがあるか否かを判定する。すなわち、検出部132は、貸与端末20bに対してユーザ識別子が対応付けられたことを検出する。検出部132は、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがない場合には、受付部131に初回入力処理を実行するように初回入力指示を出力する。また、検出部132は、更新部133から手続追加指示が入力されると、追加された手続について、受付部131に初回入力処理を実行するように初回入力指示を出力する。
検出部132は、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがある場合には、ユーザの住民コードに基づいて、入力情報テーブル126から当該ユーザの入力情報を取得する。また、検出部132は、ユーザの住民コードに基づいて、支援テーブル127から当該ユーザの支援情報を取得する。検出部132は、取得した入力情報および支援情報を通信制御部134に出力する。
更新部133は、通信制御部134から貸与端末20bに入力画面が送信された後に、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20bから新たな入力情報を受信する。更新部133は、受信した新たな入力情報で入力情報テーブル126を更新する。また、更新部133は、通信制御部134からコンシェルジュ端末10bにサポート画面が送信された後に、ネットワークNおよび通信部110を介して、コンシェルジュ端末10bから新たな支援情報を受信する。更新部133は、受信した新たな支援情報で支援テーブル127を更新する。
更新部133は、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20から手続中の原課処理の中断を受信したか否かを判定する。すなわち、更新部133は、貸与端末20の入力画面での情報の入力が中断されたか否かを判定する。更新部133は、手続中の原課処理の中断を受信した場合には、中断時に貸与端末20から受信した入力情報、および、コンシェルジュ端末10から受信した支援情報で、入力情報テーブル126および支援テーブル127を更新する。更新部133は、入力情報テーブル126および支援テーブル127を更新すると、ログアウト要求受信指示を通信制御部134に出力する。
更新部133は、手続中の原課処理の中断を受信しない場合には、手続中の原課処理の完了を受信したか否かを判定する。すなわち、更新部133は、貸与端末20の入力画面での情報の入力が完了されたか否かを判定する。更新部133は、手続中の原課処理の完了を受信しない場合には、入力情報および支援情報の受信を待機する。更新部133は、手続中の原課処理の完了を受信した場合には、完了時に貸与端末20から受信した入力情報、および、コンシェルジュ端末10から受信した支援情報で、入力情報テーブル126および支援テーブル127を更新する。また、更新部133は、手続履歴テーブル125の該当レコードの手続状況を「完了」に更新する。
更新部133は、手続履歴テーブル125の該当レコードの手続状況を「完了」に更新すると、通信部110およびネットワークNを介して、選択画面のデータを貸与端末20に送信する。更新部133は、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20から選択画面に係る手続情報を受信する。更新部133は、受信した選択画面に係る手続情報に基づいて、他の手続が選択されたか否かを判定する。更新部133は、他の手続が選択された場合には、手続履歴テーブル125に選択された手続を追加する更新を行い、検出部132に手続追加指示を出力する。更新部133は、他の手続が選択されない場合には、ログアウト要求受信指示を通信制御部134に出力する。
通信制御部134には、検出部132から入力情報および支援情報が入力される。通信制御部134は、入力情報および支援情報が入力されると、貸出記録テーブル124を参照し、入力情報および支援情報に含まれる住民コードに基づいて、貸与端末20bの端末IDを特定する。通信制御部134は、特定した端末IDおよび基地局テーブル128に基づいて、各貸与端末20から受信する位置情報から、貸与端末20bの位置を特定する。また、通信制御部134は、各コンシェルジュ端末10から受信する位置情報および基地局テーブル128に基づいて、特定した貸与端末20bの位置に最寄りのコンシェルジュ端末10bを特定する。すなわち、通信制御部134は、基地局テーブル128に基づいて、貸与端末20bと、位置情報が同一の無線LAN基地局のエリア内であるコンシェルジュ端末10bを特定する。
通信制御部134は、通信部110およびネットワークNを介して、入力された入力情報を反映した入力画面のデータを、特定した貸与端末20bに送信する。また、通信制御部134は、係員テーブル123を参照し、通信部110およびネットワークNを介して、入力された支援情報を反映したサポート画面のデータを、特定したコンシェルジュ端末10bに送信する。すなわち、通信制御部134は、貸与端末20bとの距離が所定範囲内であるコンシェルジュ端末10bへ、支援情報を送信する。なお、通信制御部134は、検出部132で貸与端末20とユーザ識別子との対応付けを検出した後、貸与端末20からの操作入力が所定時間、例えば3分以上無いことを検出した場合に、コンシェルジュ端末10bに支援情報を送信するようにしてもよい。
通信制御部134は、更新部133からログアウト要求受信指示が入力されると、貸与端末20からのログアウト要求の受信を待機する。通信制御部134は、ネットワークNおよび通信部110を介して、貸与端末20からログアウト要求を受信すると、手続履歴テーブル125を参照し、当該ユーザについて、全ての手続が完了したか否かを判定する。すなわち、通信制御部134は、当該ユーザについて、手続履歴テーブル125の手続状況が全て「完了」となっているか否かを判定する。
通信制御部134は、全ての手続が完了した場合には、手続履歴テーブル125から当該ユーザに対応するレコードを削除して、当該ユーザをログアウトさせる。通信制御部134は、全ての手続が完了していない場合には、未完了の手続について、手続履歴テーブル125の該当レコードを「未」に更新し、当該ユーザをログアウトさせる。上述のように、検出部132および通信制御部134は、貸与端末20bとユーザ識別子との対応付けを検出すると、貸与端末20bに対して所定の関係を有するコンシェルジュ端末10bへデータを送信する送信制御部である。
ここで、各種画面について説明する。図10は、初期画面の一例を示す図である。図10に示すように、例えば、初期画面51には、ユーザに対して、貸与端末20の入力部24のカードリーダに住民カードを読み込ませて認証を促すメッセージが表示される。貸与端末20は、初期画面51において住民カードが読み込まれると、ユーザ識別子と、貸与端末20の端末IDとを管理装置100に送信し、初回入力である場合には、受付画面を受信して表示する。なお、貸与端末20は、初回入力でない場合には、入力情報を含む中断された入力画面を受信して表示する。
図11は、受付画面の一例を示す図である。図11に示すように、例えば、受付画面52には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、選択可能な用件54、55とが表示される。用件54は、例えば、住民票を取得したいので市民課に訪問したい場合など、訪問先の窓口が決まっている場合に選択される。用件55は、例えば、子供の出生に関する手続のように複数の窓口を訪問する必要があるが、行先がわからない場合に選択される。
図12は、受付画面の他の一例を示す図である。図12に示す受付画面61は、例えば、図11の受付画面52において、用件54が選択された場合に表示される画面である。図12に示すように、受付画面61には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、選択肢となる訪問先の窓口とが表示される。また、受付画面61には、コンシェルジュの案内を示す領域62が表示される。
図13は、受付画面の他の一例を示す図である。図13に示す受付画面63は、例えば、図11の受付画面52において、用件55が選択された場合に表示される画面である。図13に示すように、受付画面63には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、選択肢となる用件とが表示される。また、受付画面63には、コンシェルジュの案内を示す領域62が表示される。受付画面63において、例えば、引越しに関する用件の場合には、選択肢64が選択される。
図14は、受付画面の他の一例を示す図である。図14に示す受付画面65は、例えば、図13の受付画面63において、選択肢64が選択された場合に表示される画面である。すなわち、受付画面52、63、65は、階層構造のメニューとなっている。図14に示すように、受付画面65には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、選択肢となる引越しの種類とが表示される。また、受付画面65には、コンシェルジュの案内を示す領域62が表示される。受付画面65において、例えば、引越しの種類が転入の場合には、選択肢66が選択される。
図15は、受付画面の他の一例を示す図である。図15に示す受付画面67は、例えば、図14の受付画面65において、選択肢66が選択された場合に表示される画面である。図15に示すように、受付画面67には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、転入届に必要な書類の一覧とが表示される。また、受付画面67には、必要書類が揃っている場合のボタン68と、必要書類に不足がある場合のボタン69が表示される。受付画面67において、必要書類が揃っている場合には、ユーザによりボタン68が押下される。受付画面67において、必要書類が揃っていない場合には、ボタン69が押下される。受付画面67では、例えば、ボタン68が押下されると入力画面に遷移し、ボタン69が押下されると1つ前の画面に戻る。
図16は、入力画面の一例を示す図である。図16に示す入力画面70は、例えば、図15の受付画面67において、ボタン68が押下された場合に表示される画面である。図16に示すように、入力画面70には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、入力欄71と、入力確認ボタン72と、取消しボタン73とが表示される。また、入力画面70には、コンシェルジュの案内を示す領域62が表示される。入力画面70では、ユーザにより入力欄71に情報が入力される。入力画面70では、入力欄71に情報が入力され、ユーザにより入力確認ボタン72が押下されると、確認画面に遷移する。なお、入力画面70では、例えば、入力欄71への情報の入力が途中までであっても入力確認ボタン72が押下されることで、確認画面に遷移する。また、入力画面70では、例えば、取消しボタン73が押下されると、1つ前の画面に戻る。
図17は、確認画面の一例を示す図である。図17に示す確認画面74は、例えば、図16の入力画面70において、入力確認ボタン72が押下された場合に表示される画面である。図17に示すように、確認画面74には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、確認欄75と、送信ボタン76と、取消しボタン77とが表示される。確認画面74では、例えば、ユーザにより確認欄75に表示された入力情報が確認され、送信する場合には送信ボタン76が押下される。また、確認画面74では、例えば、ユーザが入力情報を修正したい場合には、取消しボタン77が押下され、1つ前の入力画面70に戻る。
図18は、選択画面の一例を示す図である。図18に示す選択画面78は、例えば、図17の確認画面74において、手続中の窓口に関する情報の入力が完了して送信ボタン76が押下された場合に表示される画面である。図18に示すように、選択画面78には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、他の手続の選択肢欄79と、選択完了ボタン80と、手続を行わない場合のボタン81とが表示される。選択画面78では、例えば、選択肢欄79から他の手続が選択されて選択完了ボタン80が押下されると、選択された手続に関する受付画面に遷移する。また、選択画面78では、例えば、ボタン81が押下されると終了画面に遷移する。
図19は、終了画面の一例を示す図である。図19に示す終了画面82は、例えば、図18の選択画面78において、他の手続を行わないとしてボタン81が押下された場合に表示される画面である。図19に示すように、終了画面82には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53と、受付画面に戻るボタン83と、ログアウトボタン84とが表示される。終了画面82では、例えば、受付画面に戻るボタン83が押下されると、階層構造の受付画面うち、最上位階層の受付画面である受付画面52に戻る。また、終了画面82では、例えば、ログアウトボタン84が押下されると、貸与端末20から管理装置100に対してログアウト要求が送信され、ログイン前の画面である初期画面51に戻る。
図20は、入力再開時の入力画面の一例を示す図である。図20に示す入力画面85は、例えば、1つ目の庁舎で貸与端末20aにて情報が入力され、当該ユーザが2つ目の庁舎で貸与された貸与端末20bにログインした場合に表示される画面である。図20に示すように、入力画面85には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53aと、未完了の手続に関する入力情報が入力可能に表示される入力欄86と、手続に関して準備するものを示す領域87とが表示される。また、入力画面85には、コンシェルジュの案内を示す領域62と、入力確認ボタン72と、取消しボタン73とが表示される。貸与端末20bに表示される入力画面85では、貸与端末20aで入力した情報を引き継いで、手続を進めることができる。
図21は、サポート画面の一例を示す図である。図21に示すサポート画面89は、例えば、ユーザが貸与端末20bにログインして図20に示す入力画面85が表示された場合に、当該ユーザの近傍にいるコンシェルジュのコンシェルジュ端末10bに表示される画面である。サポート画面89には、ユーザが1つ目の庁舎で貸与端末20aの操作時に対応したコンシェルジュが、コンシェルジュ端末10aを用いて入力した支援情報が表示される。サポート画面89には、例えば、支援情報として、申し送り事項「質問が長いです。耳も少し遠いので丁寧に対応してください。」が表示される。サポート画面89が表示されるコンシェルジュ端末10bを所持するコンシェルジュは、サポート画面89の支援情報を参照して、ユーザに対して支援を行うことができる。
図22は、入力再開時の入力画面の他の一例を示す図である。図22に示す入力画面90は、例えば、1つ目の庁舎で貸与端末20aにて情報が入力され、当該ユーザが2つ目の庁舎で貸与された貸与端末20bにログインした場合に表示される画面である。図22に示すように、入力画面90には、ログイン中のユーザの住民コードを示す領域53bと、未完了の手続に関する入力情報が入力可能に表示される入力欄91と、手続に関して準備するものを示す領域92とが表示される。また、入力画面90には、コンシェルジュの案内を示す領域62と、入力確認ボタン72と、取消しボタン73とが表示される。貸与端末20bに表示される入力画面90では、貸与端末20aで入力した情報を引き継いで、手続を進めることができる。
図23は、サポート画面の他の一例を示す図である。図23に示すサポート画面94は、例えば、ユーザが貸与端末20bにログインして図22に示す入力画面90が表示された場合に、当該ユーザの近傍にいるコンシェルジュのコンシェルジュ端末10bに表示される画面である。サポート画面94には、ユーザが1つ目の庁舎で貸与端末20aの操作時に対応したコンシェルジュが、コンシェルジュ端末10aを用いて入力した支援情報が表示される。サポート画面94には、例えば、支援情報として、申し送り事項が特にない場合には、「特になし」が表示される。サポート画面94が表示されるコンシェルジュ端末10bを所持するコンシェルジュは、サポート画面の支援情報を参照して、例えば、ユーザが困っていそうな場合には、支援を行うことができる。
次に、実施例1の管理システム1の動作について説明する。図24および図25は、実施例の管理処理の一例を示すフローチャートである。
管理装置100の受付部131は、初期画面のデータを貸与端末20に対して予め送信する。また、受付部131は、支援情報入力画面のデータをコンシェルジュ端末10aに対して予め送信する。
貸与端末20の表示制御部27は、初期画面を表示操作部23に表示させる。受付部26は、入力部24でユーザの住民カードが読み込まれ、入力部24からユーザ識別子が入力されると、貸与端末20自身の端末IDに対して入力されたユーザ識別子を対応付けて、対応付けを示す対応情報を生成する。受付部26は、生成した対応情報、すなわち、ユーザ識別子と貸与端末20の端末IDとを、管理装置100に送信する。
管理装置100の受付部131は、貸与端末20から対応情報、すなわち、ユーザ識別子と貸与端末20の端末IDとを受信する。管理装置100は、ユーザ識別子と端末IDとに基づいて、ログインを受け付ける。すなわち、管理装置100は、ユーザの住民コードを取得する(ステップS10)。受付部131は、取得したユーザの住民コードを検出部132に出力する。
検出部132は、受付部131からユーザの住民コードが入力されると、手続履歴テーブル125を参照して(ステップS11)、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがあるか否かを判定する(ステップS12)。検出部132は、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがない場合には(ステップS12:否定)、受付部131に初回入力処理を実行するように初回入力指示を出力する。受付部131は、検出部132から初回入力指示が入力されると、初回入力処理を実行する(ステップS13)。
ここで、図26を用いて初回入力処理について説明する。図26は、初回入力処理の一例を示すフローチャートである。受付部131は、例えば、住民テーブル122を参照してユーザの氏名を含む受付画面のデータを貸与端末20aに送信する(ステップS131)。
貸与端末20の表示制御部27は、管理装置100から受付画面のデータを受信すると、受付画面を表示操作部23に表示させる。受付部26は、受付画面が表示されると、ユーザによる操作を受け付けて、受付画面に係る手続情報を管理装置100に送信する。
管理装置100の受付部131は、貸与端末20aから受付画面に係る手続情報を受信する(ステップS132)。受付部131は、受付画面に係る手続情報に応じた入力画面のデータを貸与端末20aに送信する(ステップS133)。
貸与端末20の表示制御部27は、管理装置100から入力画面のデータを受信すると、入力画面を表示操作部23に表示させる。受付部26は、入力画面が表示されると、ユーザによる操作を受け付けて、入力画面に係る手続情報を管理装置100に送信する。
管理装置100の受付部131は、貸与端末20aから入力画面に係る手続情報、すなわち、入力画面の入力情報を受信する(ステップS134)。受付部131は、受信した入力画面の入力情報を入力情報テーブル126に記憶する(ステップS135)。
コンシェルジュ端末10aの表示制御部17は、支援情報入力画面を表示操作部13に表示させる。通信制御部16は、コンシェルジュによって、ユーザ識別子と、ユーザへの対処結果のデータである支援情報とが入力されると、入力されたユーザ識別子と支援情報とを管理装置100に送信する。
管理装置100の受付部131は、コンシェルジュ端末10aから送信されたユーザ識別子と支援情報とを受信する(ステップS136)。受付部131は、受信したユーザ識別子と支援情報とを対応付けて支援テーブル127に記憶して(ステップS137)、初回入力処理を終了して元の処理に戻り、ステップS20に進む。これにより、管理システム1は、初回の手続に係る入力情報および支援情報を取得することができる。
図24および図25の説明に戻る。管理装置100の検出部132は、当該ユーザの手続状況が未完了のレコードがある場合には(ステップS12:肯定)、ユーザの住民コードに基づいて、入力情報テーブル126から当該ユーザの入力情報を取得する(ステップS14)。また、検出部132は、ユーザの住民コードに基づいて、支援テーブル127から当該ユーザの支援情報を取得する(ステップS15)。検出部132は、取得した入力情報および支援情報を通信制御部134に出力する。
通信制御部134は、検出部132から入力情報および支援情報が入力されると、貸出記録テーブル124を参照し、入力情報および支援情報に含まれる住民コードに基づいて、貸与端末20bの端末IDを特定する。通信制御部134は、特定した端末IDおよび基地局テーブル128に基づいて、各貸与端末20から受信する位置情報から、貸与端末20bの位置を特定する。また、通信制御部134は、各コンシェルジュ端末10から受信する位置情報および基地局テーブル128に基づいて、特定した貸与端末20bの位置に最寄りのコンシェルジュ端末10bを特定する。通信制御部134は、取得した入力情報を反映した入力画面のデータを、特定した貸与端末20bに送信する(ステップS16)。また、通信制御部134は、係員テーブル123を参照し、取得した支援情報を反映したサポート画面を、特定したコンシェルジュ端末10bに送信する(ステップS17)。
貸与端末20bの表示制御部27は、管理装置100から入力情報を反映した入力画面のデータを受信すると、入力情報を反映した入力画面を表示操作部23に表示させる。受付部26は、入力情報を反映した入力画面が表示されると、ユーザによる操作を受け付けて、新たな入力画面に係る手続情報、すなわち、新たな入力情報を管理装置100に送信する。
管理装置100の更新部133は、貸与端末20bから新たな入力情報を受信する。更新部133は、受信した新たな入力情報で入力情報テーブル126を更新する(ステップS18)。
コンシェルジュ端末10bの表示制御部17は、サポート画面を表示した後に、例えば、コンシェルジュの操作によって支援情報入力画面を表示操作部13に表示させる。通信制御部16は、コンシェルジュによって、ユーザ識別子と、ユーザへの対処結果のデータである支援情報とが新たに入力されると、新たに入力されたユーザ識別子と支援情報とを管理装置100に送信する。
管理装置100の更新部133は、コンシェルジュ端末10bから新たな支援情報を受信する。更新部133は、受信した新たな支援情報で支援テーブル127を更新する(ステップS19)。
更新部133は、貸与端末20から手続中の原課処理の中断を受信したか否かを判定する(ステップS20)。更新部133は、手続中の原課処理の中断を受信した場合には(ステップS20:肯定)、中断時に受信した入力情報および支援情報で、入力情報テーブル126および支援テーブル127を更新し(ステップS21)、ステップS27に進む。
更新部133は、手続中の原課処理の中断を受信しない場合には(ステップS20:否定)、手続中の原課処理の完了を受信したか否かを判定する(ステップS22)。更新部133は、手続中の原課処理の完了を受信しない場合には(ステップS22:否定)、ステップS18に戻る。更新部133は、手続中の原課処理の完了を受信した場合には(ステップS22:肯定)、完了時に受信した入力情報および支援情報で、入力情報テーブル126および支援テーブル127を更新する(ステップS23)。また、更新部133は、手続履歴テーブル125の該当レコードの手続状況を「完了」に更新する(ステップS24)。更新部133は、手続履歴テーブル125の該当レコードの手続状況を「完了」に更新すると、選択画面のデータを貸与端末20に送信する。
貸与端末20の表示制御部27は、管理装置100から選択画面のデータを受信すると、選択画面を表示操作部23に表示させる。受付部26は、選択画面が表示されると、ユーザによる操作を受け付けて、選択画面に係る手続情報を管理装置100に送信する。
管理装置100の更新部133は、貸与端末20から選択画面に係る手続情報を受信する。更新部133は、受信した選択画面に係る手続情報に基づいて、他の手続が選択されたか否かを判定する(ステップS25)。更新部133は、他の手続が選択された場合には(ステップS25:肯定)、手続履歴テーブル125に選択された手続を追加する更新を行い(ステップS26)、検出部132に手続追加指示を出力してステップS12に戻る。検出部132は、追加された手続について、受付部131に初回入力処理を実行するように初回入力指示を出力する。
更新部133は、他の手続が選択されない場合には(ステップS25:否定)、ログアウト要求受信指示を通信制御部134に出力する。通信制御部134は、更新部133からログアウト要求受信指示が入力されると、貸与端末20からのログアウト要求の受信を待機する。通信制御部134は、貸与端末20からログアウト要求を受信すると(ステップS27)、手続履歴テーブル125を参照し、当該ユーザについて、全ての手続が完了したか否かを判定する(ステップS28)。
通信制御部134は、全ての手続が完了した場合には(ステップS28:肯定)、手続履歴テーブル125から当該ユーザに対応するレコードを削除して(ステップS29)、当該ユーザをログアウトさせ(ステップS30)、管理処理を終了する。通信制御部134は、全ての手続が完了していない場合には(ステップS28:否定)、未完了の手続について、手続履歴テーブル125の該当レコードを「未」に更新し(ステップS31)、当該ユーザをログアウトさせ(ステップS30)、管理処理を終了する。これにより、管理システム1は、ユーザへの支援を引継ぐことができる。すなわち、管理システム1は、住民コードと対応付けて格納されている係員によって記録されたデータを、再貸与された貸与端末20bと所定の関係を有するコンシェルジュ端末10bに送信することができる。また、管理システム1は、1人のユーザに対して、複数人が異なるタイミングで支援を行う場合に、支援に関する内容を当該複数人の間で引継ぐことができる。
このように、管理装置100は、第1の端末であるコンシェルジュ端末10aから、ユーザ識別子とデータとを受信する。また、管理装置100は、コンシェルジュ端末10aから受信したユーザ識別子と対応付けて、データを記憶部に記憶する。また、管理装置100は、第2の端末である貸与端末20bに対してユーザ識別子が対応付けられたことを検出する。また、管理装置100は、当該対応付けを検出すると、貸与端末20bに対して所定の関係を有する第3の端末であるコンシェルジュ端末10bへ、ユーザ識別子と対応付けて記憶部に記憶されているデータを送信する。その結果、ユーザへの支援を引継ぐことができる。
また、管理装置100は、貸与端末20bとの距離が所定範囲内であるコンシェルジュ端末10bへ、データを送信する。その結果、速やかにユーザへの支援を引継ぐことができる。
また、管理装置100は、貸与端末20bとの距離が所定範囲内であるか否かの判定は、同一の無線LAN基地局のエリア内であるか否かによって判定する。その結果、位置の特定に係る処理量を低減することができる。
また、管理装置100は、貸与端末20bに対してユーザ識別子が対応付けられた後、貸与端末20bからの操作入力が所定時間以上無いことを検出した場合に、コンシェルジュ端末10bへデータを送信する。その結果、ユーザが困っていることを検出したことを契機として、新係員に前係員からの引継ぎ情報である支援情報を送信できる。
また、管理装置100では、データは、ユーザ識別子で識別されるユーザに関する申し送り事項である。その結果、新係員がユーザに声を掛ける前に、ユーザに関する情報を知ることができる。
なお、上記実施例では、ユーザが1つ目の庁舎から2つ目の庁舎への移動時に貸与端末20を一旦返却する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザがある庁舎に訪れて貸与端末20を借りて手続を行い、手続の途中で一旦庁舎外に出てから、同じ庁舎に再来庁して、再度、貸与端末20を借りる場合においても適用できる。また、フロアごとに貸与端末20を貸し出している場合には、同じ庁舎内のフロア間の移動に対して適用してもよい。すなわち、貸与端末20を一旦返却して、再度借りる場合であれば適用することができる。
また、上記実施例では、位置情報を取得するために、無線LAN基地局を利用したが、これに限定されない。例えば、GPS(Global Positioning System)、加速度センサ、Bluetooth(登録商標)等を用いて位置情報を取得してもよい。なお、GPSを用いる場合には、庁舎内に屋内用のGPS送信機や再放射アンテナを設置して、当該GPS送信機や再放射アンテナから送信されたGPS信号を受信するようにしてもよい。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、受付部131と検出部132とを統合してもよい。また、図示した各処理は、上記の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲において、同時に実施してもよく、順序を入れ替えて実施してもよい。
さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図27は、管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図27に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置204と、各種装置と接続するためのインタフェース装置205と、他の情報処理装置等と有線または無線により接続するための通信装置206とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM207と、ハードディスク装置208とを有する。また、各装置201〜208は、バス209に接続される。
ハードディスク装置208には、図1に示した受付部131、検出部132、更新部133および通信制御部134の各処理部と同様の機能を有する管理プログラムが記憶される。また、ハードディスク装置208には、住民テーブル122、係員テーブル123、貸出記録テーブル124、手続履歴テーブル125が記憶される。また、ハードディスク装置208には、入力情報テーブル126、支援テーブル127、基地局テーブル128、および、管理プログラムを実現するための各種データが記憶される。入力装置202は、例えば、コンピュータ200の管理者から、管理情報等の各種情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、コンピュータ200の管理者に対して管理情報の画面等の各種画面を表示する。インタフェース装置205は、例えば、印刷装置等が接続される。通信装置206は、例えば、図1に示した通信部110と同様の機能を有しネットワークNと接続され、コンシェルジュ端末10および貸与端末20と各種情報をやりとりする。
CPU201は、ハードディスク装置208に記憶された各プログラムを読み出して、RAM207に展開して実行することで、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータ200を図1に示した受付部131、検出部132、更新部133および通信制御部134として機能させることができる。
なお、上記の管理プログラムは、必ずしもハードディスク装置208に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ200が読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの管理プログラムを記憶させておき、コンピュータ200がこれらから管理プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上、本実施例を含む実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1の端末から、ユーザ識別子とデータとを受信し、
前記第1の端末から受信した前記ユーザ識別子と対応付けて、前記データを記憶部に記憶し、
第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられたことを検出すると、前記第2の端末に対して所定の関係を有する第3の端末へ、前記ユーザ識別子と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記データを送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする管理プログラム。
(付記2)前記送信する処理は、前記第2の端末との距離が所定範囲内である前記第3の端末へ、前記データを送信することを特徴とする付記1に記載の管理プログラム。
(付記3)前記第2の端末との距離が前記所定範囲内であるか否かの判定は、同一の無線LAN基地局のエリア内であるか否かによって判定することを特徴とする付記2に記載の管理プログラム。
(付記4)前記送信する処理は、前記第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられた後、前記第2の端末からの操作入力が所定時間以上無いことを検出した場合に、前記第3の端末へ前記データを送信することを特徴とする付記1に記載の管理プログラム。
(付記5)前記データは、前記ユーザ識別子で識別されるユーザに関する申し送り事項であることを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の管理プログラム。
(付記6)第1の端末から、ユーザ識別子とデータとを受信し、
前記第1の端末から受信した前記ユーザ識別子と対応付けて、前記データを記憶部に記憶し、
第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられたことを検出すると、前記第2の端末に対して所定の関係を有する第3の端末へ、前記ユーザ識別子と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記データを送信する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする管理方法。
(付記7)前記送信する処理は、前記第2の端末との距離が所定範囲内である前記第3の端末へ、前記データを送信することを特徴とする付記6に記載の管理方法。
(付記8)前記第2の端末との距離が前記所定範囲内であるか否かの判定は、同一の無線LAN基地局のエリア内であるか否かによって判定することを特徴とする付記7に記載の管理方法。
(付記9)前記送信する処理は、前記第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられた後、前記第2の端末からの操作入力が所定時間以上無いことを検出した場合に、前記第3の端末へ前記データを送信することを特徴とする付記6に記載の管理方法。
(付記10)前記データは、前記ユーザ識別子で識別されるユーザに関する申し送り事項であることを特徴とする付記6〜9のいずれか1つに記載の管理方法。
(付記11)第1の端末と、第2の端末と、第3の端末と、管理装置とを有する管理システムであって、
前記第1の端末は、
前記第1の端末を所持する係員が対応したユーザのユーザ識別子と、前記ユーザへの対処結果を示すデータとを前記管理装置に送信する通信制御部を有し、
前記第2の端末は、
前記ユーザに貸与される際に、前記ユーザ識別子を取得して、前記第2の端末に対して前記ユーザ識別子を対応付けて、対応付けを示す対応情報を前記管理装置に送信する受付部を有し、
前記第3の端末は、
前記管理装置から、前記ユーザ識別子と対応付けられた前記データを受信して表示部に表示させる表示制御部を有し、
前記管理装置は、
前記第1の端末から、前記ユーザ識別子と前記データとを受信する受信制御部と、
前記第1の端末から受信した前記ユーザ識別子と対応付けて、前記データを記憶部に記憶する格納部と、
前記第2の端末から前記対応情報を受信して、前記第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられたことを検出すると、前記第2の端末に対して所定の関係を有する前記第3の端末へ、前記ユーザ識別子と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記データを送信する送信制御部と、
を有することを特徴とする管理システム。
(付記12)前記送信制御部は、前記第2の端末との距離が所定範囲内である前記第3の端末へ、前記データを送信することを特徴とする付記11に記載の管理システム。
(付記13)前記第2の端末との距離が前記所定範囲内であるか否かの判定は、同一の無線LAN基地局のエリア内であるか否かによって判定することを特徴とする付記12に記載の管理システム。
(付記14)前記送信制御部は、前記第2の端末に対して前記ユーザ識別子が対応付けられた後、前記第2の端末からの操作入力が所定時間以上無いことを検出した場合に、前記第3の端末へ前記データを送信することを特徴とする付記11に記載の管理システム。
(付記15)前記データは、前記ユーザ識別子で識別されるユーザに関する申し送り事項であることを特徴とする付記11〜14のいずれか1つに記載の管理システム。