JP6596790B2 - 改質炭素繊維及びその製造方法 - Google Patents

改質炭素繊維及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6596790B2
JP6596790B2 JP2015211285A JP2015211285A JP6596790B2 JP 6596790 B2 JP6596790 B2 JP 6596790B2 JP 2015211285 A JP2015211285 A JP 2015211285A JP 2015211285 A JP2015211285 A JP 2015211285A JP 6596790 B2 JP6596790 B2 JP 6596790B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon fiber
gas
fiber bundle
modified
fiber material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015211285A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017082354A (ja
Inventor
匡史 和田
和彦 河合
一美 林
諭 北岡
博仁 平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Fine Ceramics Center
Original Assignee
Japan Fine Ceramics Center
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Fine Ceramics Center filed Critical Japan Fine Ceramics Center
Priority to JP2015211285A priority Critical patent/JP6596790B2/ja
Publication of JP2017082354A publication Critical patent/JP2017082354A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6596790B2 publication Critical patent/JP6596790B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

本発明は、引張特性に優れた改質炭素繊維及びその製造方法に関する。
近年、熱可塑性樹脂、硬化樹脂等の樹脂マトリックス中に、繊維状の充填材を分散させてなる繊維強化プラスチックが広く用いられている。特に、炭素繊維は、糸状の軽量体であり、引張強さ、弾性係数等の機械的特性、酸やアルカリに対する耐食性、耐熱性、導電性等に優れることから、航空機、宇宙機、船舶、車両、鉄道車両、発電設備、その他各種工業用部材、電気・電子機器、家電製品、スポーツ用品、レジャー用品、玩具等における補強用原料等として好適とされ、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)等の需要が拡大している。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に用いられる炭素繊維としては、樹脂との濡れ性、親和性、接着性等の観点から、サイジング剤により被覆樹脂部が形成されたものや、例えば、特許文献1〜6に示されるように、気相酸化法、液相酸化法、エッチング法等により酸化処理されたものが広く用いられている。
特開平6−257068号公報 特開2000−154460号公報 特開2002−20968号公報 特開2009−79344号公報 特開2012−102439号公報 特開2014−101605号公報
上記のように、樹脂との接着性を向上させる技術は広く知られているが、炭素繊維そのものの引張強さに代表される機械強度を向上させる技術は知られていない。新しい炭素繊維の表面には、サブミクロンサイズ又はナノサイズの表面欠陥があるとされており、それが残存する限り、従来、公知の技術による被覆樹脂部の形成や表面処理を施しても、十分な引張強さが得られないことが分かった。
本発明は、引張特性に優れた改質炭素繊維及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを含む加熱雰囲気において、炭素繊維素材を処理することにより、引張強さが改良されることを見出した。
本発明は、以下に示される。
1.炭素繊維素材が、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを含む雰囲気において処理されてなる改質炭素繊維であって、JIS R7606に準拠した方法による単繊維の引張強さが上記炭素繊維素材の単繊維の引張強さに対して1.1倍以上であることを特徴とする改質炭素繊維。
2.上記炭素繊維素材がPAN系炭素繊維である上記項1に記載の改質炭素繊維。
3.上記項1又は2に記載の改質炭素繊維の製造方法であって、
炭素繊維素材を、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスからなり、且つ、温度が300℃以上の混合ガスに接触させる工程を備えることを特徴とする、改質炭素繊維の製造方法。
4.上記過熱水蒸気、上記窒素ガス及び上記二酸化炭素ガスの合計を100体積%とした場合に、上記過熱水蒸気の含有割合が70〜99体積%であり、
上記窒素ガス及び上記二酸化炭素ガスの体積比が1:10〜10:1である上記項3に記載の改質炭素繊維の製造方法。
本発明の改質炭素繊維は、引張特性に優れる。本発明の改質炭素繊維は、これを単独で又は束状として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の、樹脂中に改質炭素繊維又は改質炭素繊維束を分散させてなる複合材料の製造原料として好適である。
また、本発明の改質炭素繊維を製造する場合、炭素繊維素材を、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを併用した特定の条件下で熱処理するのみでよいため、使用する装置、原料等の面において、低コスト化を図ることができる。また、炭素繊維素材として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等を用いて得られた成形品から回収されたリサイクル炭素繊維を用いることもできるので、表面欠陥を有する傾向にあるリサイクル炭素繊維の改質化に有用である。
〔実施例〕における改質炭素繊維の製造に用いた炭素繊維束(炭素繊維素材)を得るためのデサイジング装置を示す概略断面図である。 改質炭素繊維の製造装置の一例を示す概略図である。 図2の製造装置に配設された発熱体を示し、(a)は斜視図、(b)は上方から見た図である。 〔実施例〕において測定した引張強さの結果を示すグラフである。
本発明の改質炭素繊維は、炭素繊維素材が、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを含む雰囲気において処理されてなる表面処理物であり、JIS R7606に準拠した方法による単繊維の引張強さが炭素繊維素材の単繊維の引張強さに対して1.1倍以上、好ましくは1.2倍以上、更に好ましくは1.3倍以上である。但し、上限は、通常、1.8倍である。
本発明の改質炭素繊維は、炭素繊維素材を、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスからなり、且つ、温度が300℃以上の混合ガスに接触させる工程(以下、「熱処理工程」という)を備える方法(本発明の製造方法)により得られたものである。
上記炭素繊維素材は、単繊維及び繊維束のいずれでもよい。また、炭素繊維素材の具体例は、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、リグニン−ポバール系炭素繊維等であり、これらの製造後のものだけでなく、サイジング剤等を用いて表面処理されている市販の炭素繊維製品を、有機溶剤処理、高分子分解処理等に供して得られた炭素繊維や、廃材から回収された炭素繊維を用いることもできる。
炭素繊維素材が炭素繊維の繊維束の場合、例えば、直径(繊維径)4〜8μmの単繊維が、1,000〜80,000本程度集合したものとすることができる。本発明では、繊維径及び単繊維数に限定されず、いかなる繊維径及び単繊維数のものでも、特定の条件で熱処理されたものとすることができる。また、炭素繊維素材の長さも、特に限定されず、メートルオーダー、キロメートルオーダー等とすることができ、このように長い炭素繊維素材の熱処理物とすることもできる。従って、本発明の改質炭素繊維は、メートルオーダー、キロメートルオーダー等の長さとすることができる。
上記炭素繊維素材は、熱処理工程において、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを含む雰囲気において処理され、本発明の改質炭素繊維となる。過熱水蒸気及び二酸化炭素ガスを用いることにより、炭素繊維素材の酸化を招くものの、酸素ガス等に比べてその効果は小さく、これらのガスを窒素ガスと併用するため、急激な酸化による繊維の劣化を抑制することができる。炭素繊維の強度は、欠陥により支配されるため、上記雰囲気で処理することにより、破壊の起点となる表面の欠陥における酸化反応が穏和に進行し、欠陥縮小することができる。特に、リサイクル炭素繊維は、新しい炭素繊維に比べて表面欠陥が顕著である傾向にあるので、熱処理を行っても、これを拡大させることなく、良好な改質炭素繊維を得ることができる。
上記熱処理工程における処理条件としては、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスの合計を100体積%とした場合に、過熱水蒸気の含有割合を、好ましくは70〜99体積%、より好ましくは80〜99体積%、更に好ましくは85〜98体積%とし、窒素ガス及び二酸化炭素ガスの体積比を、好ましくは1:10〜10:1、より好ましくは1:8〜8:1、更に好ましくは1:5〜5:1とする。
また、上記熱処理工程における雰囲気の温度は、300℃以上、好ましくは330℃〜690℃、より好ましくは350℃〜660℃、更に好ましくは380℃〜640℃である。上記温度が700℃を超えると、過熱水蒸気による酸化反応が顕著となり、本発明の効果が得られないことがある。
上記熱処理工程で用いる過熱水蒸気は、各種加熱装置を用いた飽和水蒸気又は水の加熱、各種高温燃焼ガスを用いた飽和水蒸気又は水の加熱、飽和水蒸気又は水への赤外線照射等の方法により得られたものを用いることができる。
炭素繊維素材への熱処理は、上記雰囲気が設定された密閉系で行ってよいし、気体の流路を備える装置を用い、炭素繊維素材を、流路の途中に配置し、上記雰囲気を形成する高温気体を流路の1端側から導入し、高温気体と炭素繊維素材とを接触させる方法であってもよい。後者の方法の場合、炭素繊維素材を熱処理する際の雰囲気を常に一定とすることができ、本発明の効果をより確実に得ることができる。尚、この場合の高温気体の流速は、特に限定されない。長さのある炭素繊維素材を用いる場合には、この炭素繊維素材を、上記雰囲気が設定された室に連続的に供給することにより、本発明の改質炭素繊維を連続的に製造することができる。
炭素繊維素材の処理時間は、用いる装置、熱処理に供される炭素繊維素材の量、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを含む雰囲気の温度等により、適宜、選択されるが、好ましくは1分以上、より好ましくは2〜60分、更に好ましくは2〜30分である。
炭素繊維素材の熱処理を行った後、400℃以下となるまでにおいて、熱処理工程と同じ雰囲気を保持することが好ましい。これにより、引張特性に優れた改質炭素繊維を確実に製造することができる。
本発明の改質炭素繊維は、JIS R7608に準拠した方法で炭素繊維−樹脂含浸ヤーン試料を作製した場合にも、その引張特性試験による引張強さを、炭素繊維素材を用いて得られた炭素繊維−樹脂含浸ヤーン試料の引張強さに対して1.1倍以上とすることができる。
本発明の改質炭素繊維又はその繊維束は、炭素繊維強化プラスチックの製造に用いることができ、この改質炭素繊維等との組合せにおいて用いられる樹脂は、熱可塑性樹脂及び硬化樹脂のいずれでもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン共重合体、ABS樹脂等のスチレン系樹脂;ゴム強化熱可塑性樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、環状オレフィン共重合体、塩素化ポリエチレン等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル重合体、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の(メタ)アクリル酸エステルの1種以上を用いた(共)重合体等のアクリル系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,12等のポリアミド系樹脂(PA);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリアセタール樹脂(POM);ポリカーボネート樹脂(PC);ポリアリレート樹脂;ポリフェニレンエーテル;ポリフェニレンサルファイド;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;液晶ポリマー;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のイミド系樹脂;ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂;ウレタン系樹脂;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシド;ポリビニルアルコール;ポリビニルエーテル;ポリビニルブチラール;フェノキシ樹脂;生分解性プラスチック等が挙げられる。
また、硬化樹脂としては、アクリル系樹脂(エポキシ基を有するアクリル系重合体を含む)、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン系樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂等を含有する、熱硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂組成物、室温硬化性樹脂組成物等により形成された硬化樹脂とすることができる。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を製造する場合、改質炭素繊維は、短繊維若しくは長繊維の形態、又は、織布若しくは不織布の形態で用いることができる。成形品を製造する場合には、例えば、射出成形法(射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、インサート成形等)、ブロー成形法、回転成形法、押出成形法、プレス成形法、トランスファー成形法(RTM成形、RIM成形、SCRIMP成形等)、フィラメントワインディング成形法、オートクレーブ成形法、ハンドレイアップ成形法、ピンワインディング法、インフュージョン法、スプレーアップ法、連続プレス法、プリプレグの形態で行うシートワインディング法等を適用することができる。
炭素繊維強化プラスチックの用途としては、航空機、宇宙機、船舶、車両、鉄道車両、発電設備、その他各種工業用部材、建築用部材、電気・電子機器、家電製品、スポーツ用品、レジャー用品、玩具等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。
1.引張強さの測定方法
炭素繊維の単繊維の最大引張荷重を、JIS R7606に準拠した方法で、インストロン社製「万能材料試験機5582」を用いて測定した。
2.比表面積の測定方法
炭素繊維の比表面積を、Quantachrome社製「Autosorb−1」を用いて、BET法により測定した。尚、吸着ガスとしてクリプトンガスを用いた。
3.サイジング剤により表面処理された炭素繊維製品からのデサイジング
改質炭素繊維の製造に用いる炭素繊維素材は、サイジング剤により集束された炭素繊維束の市販品である、東レ社製高性能炭素繊維「トレカT700SC−12000」(商品名、以下、「市販品」という。)の表面被覆樹脂部を、以下の方法により除去(デサイジング)したものである。
はじめに、市販品を、25℃のアセトン中に24時間浸漬した後、アセトン、エタノール及び水、の順に、25℃で10分間ずつ、超音波洗浄を行い、大気雰囲気中、120℃で乾燥した。
次いで、図1に示すデサイジング処理装置4を用いて、洗浄した炭素繊維束41における表面被覆樹脂部の残渣の熱分解を、酸素含有率が低減されたアルゴン雰囲気にて行い、実質的に炭素原子からなる炭素繊維の束を、熱分解前の炭素繊維の形状を維持した状態で回収した。単繊維の直径は、約7.0μmである。
具体的には、上記のようにして洗浄した炭素繊維束41を、熱処理炉45内に配設されたアルミナ製炉心管47の中に設置した状態で、アルゴン供給部42から酸素ポンプ43を介して、酸素含有率が低減されたアルゴンを炉心管47内に連続的に供給し、昇温速度5℃/分にて500℃まで加熱し、500℃で1時間熱処理を行った。尚、炭素繊維束41を、熱処理炉45内に配設していないときの、500℃における炉心管47内の酸素分圧は10−31atmであり、また、炭素繊維束41の熱分解を行っているときの、炉心管47から排出された気体の酸素分圧(センサー温度:736℃)は約10−22atmであった。
4.改質炭素繊維の製造装置
改質炭素繊維の製造に用いた装置は、図2に示される。この製造装置6は、表面処理に供される炭素繊維素材(炭素繊維束)5を内部に配置する炭素繊維処理部(以下、「炭素繊維処理ユニット」という。)7、及び、飽和水蒸気を含む気体を、電磁誘導加熱された発熱体86により加熱して、過熱水蒸気を含む高温気体を製造する高温気体製造部(以下、「気体加熱ユニット」という。)8を、取り外し可能として上下に配し、更に、いずれも図示していないが、高周波交流電源、水蒸気製造用ボイラー、送気ポンプ、水蒸気を気体加熱ユニット8内に供給するために、水蒸気製造用ボイラーと気体加熱ユニット8における気体導入部82とを連結する配管、並びに、窒素を気体加熱ユニット8内に供給するために、窒素供給部と気体加熱ユニット8における気体導入部82とを連結する配管、を備える。
気体加熱ユニット8において、発熱体86は、La0.8Sr0.2MnO3+δからなる円板型焼結体(直径24mm、厚さ10mm)により構成される。
この円板型焼結体を5個単位で用い、図3に示すように、焼結体の中心を結んだときに正五角形を描くように、隣り合う焼結体の外周側面を線接触させつつ配置してこれを1段とし、アルミナ製のヒータスペーサを介して、上方に36度ずつずらして段積した。これにより、積み上げられた焼結体に包囲されて上下に通気可能な構造を備える複合型の発熱体86を得た。そして、この発熱体86を、支持台(図示せず)の上に設置した状態で、チタン酸アルミニウム(AlTiO)からなる円筒状の外装体(内径69mm)84の内部に、その内壁に接触しないように、配置した。また、この外装体84の外側であって、発熱体86を包囲するように且つ外装体84の外壁に接触しないように、螺旋状の励磁コイル88を配設した。
炭素繊維処理ユニット7は、チタン酸アルミニウム(AlTiO)からなる円筒状の外装体(内径69mm)72の内壁に、チタン酸アルミニウムからなる炭素繊維配置部74を形成し、直線状の炭素繊維素材(炭素繊維束)5が、外装体72の直径を描くように、炭素繊維素材(炭素繊維束)5を配置した。発熱体86により生成した過熱水蒸気を含む高温気体は、送気ポンプの作用により、気体加熱ユニット8から一定速度で上昇して炭素繊維処理ユニット7内に供給され、炭素繊維素材(炭素繊維束)5に接触する。炭素繊維素材(炭素繊維束)5の表面処理は、炭素繊維処理ユニット7内に配置された熱電対77(炭素繊維の処理温度確認用の熱電対)により、高温気体(過熱水蒸気を含む雰囲気)が所定の温度であることを確認したところで開始される。
尚、表面処理に供される炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理温度を一定に保持しやすくするために、1面側から他面側に通気性を有する、最小孔径が黒崎播磨社製多孔質アルミナフォーム「ファインポーラスセラミックスFSA−07」からなる円板状部材(厚さ4mm)76、78が、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の下方側及び上方側に、それぞれ、配されて、炭素繊維素材(炭素繊維束)5が、炭素繊維処理ユニット7における外装体72の内壁と、多孔質部材76、78とで包囲されたような処理室が形成されている。
5.改質炭素繊維の製造
製造装置6は、上記のように、炭素繊維処理ユニット7と、気体加熱ユニット8とを、取り外し可能とすることができるので、以下の実験においては、炭素繊維処理ユニット7における準備と、気体加熱ユニット8における準備とを別々に行った。
まず、高周波交流電源から、励磁コイル88に周波数50kHzの電圧を供給して、発熱体86を発熱させた。そして、水蒸気製造用ボイラーにより得られた飽和水蒸気を、5kg/時間の速度で、気体導入部82から気体加熱ユニット8内に供給した。その後、発熱体86を駆動させて、400℃以上の所定の温度の過熱水蒸気からなる雰囲気を形成可能であることを確認した。尚、実施例又は比較例の改質炭素繊維を製造する際には、内部の炭素繊維配置部74に炭素繊維素材(炭素繊維束)5を設置した炭素繊維処理ユニット7を、気体加熱ユニット8の上部に組み付けた状態で、飽和水蒸気並びに窒素ガス及び/又は二酸化炭素ガスの所定量を、気体加熱ユニット8内に供給した。
実施例1
飽和水蒸気の供給量を5kg/時間で固定し、92体積%の飽和水蒸気に対して、4体積%の窒素ガスと、4体積%の二酸化炭素ガスとなるように調整した混合気体を、気体導入部82から気体加熱ユニット8内に供給した。そして、気体加熱ユニット8内の発熱体86により加熱し、上記速度で連続的に炭素繊維処理ユニット7に供給した。その後、熱電対77により混合ガスの温度が500℃であることを確認したところで、この温度における炭素繊維素材(デサイジングされた炭素繊維束)5の加熱処理を開始するとともに、気体加熱ユニット8における原料ガスの更なる加熱を中断した。500℃における加熱処理を5分間行った後、放冷した。次いで、熱電対77により雰囲気温度が400℃であることを確認し、炭素繊維処理ユニット7を気体加熱ユニット8から取り外し、改質炭素繊維束を得た。
その後、上記の方法により、試験数20として単繊維の引張強さを測定したところ、平均値5.20GPaを得た(図4参照)。また、この引張強さのワイブル分布から求めたワイブル形状母数は5.59であった。尚、この図4において示されたプロットは、複数試料の測定値における平均値を反映するものであり、プロットの上下に明示したエラーバーは、測定値の正規分布の標準偏差σの値を反映するものである。
実施例2
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスの温度を500℃に代えて400℃とし、また、炭素繊維処理ユニット7を気体加熱ユニット8から取り出す温度を350℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値5.71GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.37であった。また、比表面積を測定したところ、0.49m/gであった。
実施例3
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスの温度を500℃に代えて600℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値4.64GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は6.83であった。
比較例1
炭素繊維素材(炭素繊維束)5から取り出した単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.78GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.33であった。また、比表面積を測定したところ、0.37m/gであった。
比較例2
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスの温度を500℃に代えて700℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.65GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.96であった。また、比表面積を測定したところ、0.48m/gであった。
比較例3
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスの温度を500℃に代えて800℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.40GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は7.72であった。
実施例4
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気、2体積%の窒素ガス及び2体積%の二酸化炭素ガスからなるものとした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値4.73GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.07であった。
実施例5
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気、2体積%の窒素ガス及び2体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて600℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値4.18GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.66であった。
比較例4
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気、2体積%の窒素ガス及び2体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて700℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.97GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は6.55であった。
比較例5
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気、2体積%の窒素ガス及び2体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて800℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.10GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は6.06であった。
比較例6
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に、500℃の過熱水蒸気のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.86GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.92であった。
比較例7
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に、600℃の過熱水蒸気のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.51GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.40であった。
比較例8
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に、700℃の過熱水蒸気のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.25GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.00であった。また、比表面積を測定したところ、0.53m/gであった。
比較例9
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に、800℃の過熱水蒸気のみを用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.15GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.72であった。
比較例10
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の窒素ガスからなるものとした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値4.08GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.93であった。
比較例11
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の窒素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて600℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.94GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.00であった。
比較例12
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の窒素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて700℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.55GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.53であった。また、比表面積を測定したところ、0.47m/gであった。
比較例13
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の窒素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて800℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.35GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.02であった。
比較例14
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて500℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.84GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.51であった。
比較例15
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて600℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.82GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は4.80であった。
比較例16
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて700℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.46GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.58であった。また、比表面積を測定したところ、0.40m/gであった。
比較例17
炭素繊維素材(炭素繊維束)5の処理に用いた原料ガスを、96体積%の飽和水蒸気及び4体積%の二酸化炭素ガスからなるものとし、この原料ガスの温度を500℃に代えて800℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維素材(炭素繊維束)5の加熱処理を行い、改質炭素繊維束を得た。そして、単繊維の引張強さを測定したところ、平均値3.29GPaを得た(図4参照)。ワイブル形状母数は5.56であった。
図4から明らかなように、本発明の実施態様である実施例1〜5で得られた改質炭素繊維の引張強さは、比較例1の処理前の炭素繊維の引張強さに比べて、1.1倍以上高かった。従って、破壊の起点となる表面の欠陥が残存した状態では、その表面がサイズ剤等で被覆されたものであっても、強度の改善は得られず、穏和な酸化反応により、炭素繊維自体を改質することが効果的であることが分かる。
本発明の改質炭素繊維は、引張特性に優れることから、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の、樹脂中に改質炭素繊維又は改質炭素繊維束を分散させてなる複合材料の製造原料として好適である。
また、本発明の改質炭素繊維を製造する場合、炭素繊維素材を、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスを併用した特定の条件下で熱処理するのみでよいため、使用する装置、原料等の面において、低コスト化を図ることができる。
また、本発明の改質炭素繊維の製造方法では、炭素繊維素材として、新しい炭素繊維だけでなく、リサイクル用炭素繊維、即ち、炭素繊維を含む複合製品から回収された炭素繊維を用いることができる。このようなリサイクル用炭素繊維を用いた場合には、低コストで、本発明の効果を有する改質炭素繊維とすることができる。
4:デサイジング処理装置
41:洗浄した炭素繊維市販品(炭素繊維束)
42:アルゴン供給部
43:酸素ポンプ
45:熱処理炉
47:炉心管
49:酸素センサー
5:炭素繊維素材(単繊維又は繊維束)
6:過熱水蒸気処理炭素繊維の製造装置
7:炭素繊維処理部(炭素繊維処理ユニット)
72:外装部(外装体)
74:炭素繊維配置部(炭素繊維保持部)
76:多孔質部材
77:炭素繊維の処理温度確認用の熱電対
78:多孔質部材
8:高温気体製造部(気体加熱ユニット)
82:気体導入部
84:外装部(外装体)
86:発熱部(発熱体)
88:励磁コイル

Claims (3)

  1. JIS R7606に準拠した方法による単繊維の引張強さが処理前の炭素繊維素材の単繊維の引張強さに対して1.1倍以上である改質炭素繊維の製造方法であって、
    前記炭素繊維素材を、過熱水蒸気、窒素ガス及び二酸化炭素ガスからなり、且つ、温度が300℃以上の混合ガスに接触させる工程を備えることを特徴とする、改質炭素繊維の製造方法。
  2. 前記過熱水蒸気、前記窒素ガス及び前記二酸化炭素ガスの合計を100体積%とした場合に、前記過熱水蒸気の含有割合が70〜99体積%であり、
    前記窒素ガス及び前記二酸化炭素ガスの体積比が1:10〜10:1である請求項に記載の改質炭素繊維の製造方法。
  3. 前記炭素繊維素材がポリアクリロニトリル系炭素繊維である請求項1又は2に記載の改質炭素繊維の製造方法。
JP2015211285A 2015-10-27 2015-10-27 改質炭素繊維及びその製造方法 Active JP6596790B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211285A JP6596790B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 改質炭素繊維及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211285A JP6596790B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 改質炭素繊維及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017082354A JP2017082354A (ja) 2017-05-18
JP6596790B2 true JP6596790B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=58712922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015211285A Active JP6596790B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 改質炭素繊維及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6596790B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102578947B1 (ko) * 2021-12-24 2023-09-18 재단법인 한국섬유기계융합연구원 재생탄소섬유 제조장치 및 이를 이용한 재생탄소섬유의 제조방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5498144B2 (ja) * 2009-12-09 2014-05-21 一般財団法人ファインセラミックスセンター 炭素繊維の回収方法
JP5347056B2 (ja) * 2011-08-30 2013-11-20 カーボンファイバーリサイクル工業株式会社 再生炭素繊維の製造装置及び再生炭素繊維の製造方法
JP2014101605A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Toho Tenax Co Ltd 炭素繊維の製造方法
JP6340619B2 (ja) * 2013-01-25 2018-06-13 一般財団法人ファインセラミックスセンター 過熱水蒸気処理炭素繊維の製造方法
CN103696232B (zh) * 2013-12-11 2016-07-06 杨学斌 一种生产活性碳纤维的活化工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017082354A (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102461416B1 (ko) 표면 처리 탄소 섬유, 표면 처리 탄소 섬유 스트랜드 및 이들의 제조 방법
JP6340619B2 (ja) 過熱水蒸気処理炭素繊維の製造方法
CN111101371B (zh) 一种高性能碳纳米管/碳复合纤维及其快速制备方法
Allred et al. CO2 plasma modification of high-modulus carbon fibers and their adhesion to epoxy resins
WO2022050281A1 (ja) プラスチック含有材料の分解方法、無機材料の回収方法、再生炭素繊維、及び再生炭素繊維の製造方法、混紡糸、当該混紡糸を含む炭素繊維強化熱可塑性樹脂ペレット、及びそれらの製造方法、炭素繊維強化熱可塑性樹脂ストランド、及びその製造方法、並びに炭素繊維強化熱可塑性ペレット
JP6596790B2 (ja) 改質炭素繊維及びその製造方法
JP2008169492A (ja) 炭素化布帛の製造方法およびこれにより得られた炭素化布帛
JP6667568B2 (ja) 酸化繊維の製造方法及び酸化繊維
US11958948B2 (en) Rotary member and method for manufacturing same
Korkees Moisture absorption behavior and diffusion characteristics of continuous carbon fiber reinforced epoxy composites: a review
JP2020169424A (ja) 炭素繊維及びこれを含む樹脂組成物
JP2014101605A (ja) 炭素繊維の製造方法
JP6667567B2 (ja) 繊維予備酸化設備
JP2015137444A (ja) 炭素繊維束の表面処理方法、炭素繊維束の製造方法、及び炭素繊維。
JP6959721B2 (ja) 炭素繊維の熱処理方法
JP6522971B2 (ja) 繊維束の製造方法
RU2459996C2 (ru) Способ изготовления комбинированного изделия для транспортировки и/или хранения жидких и газообразных сред
JP2010047865A (ja) 複合材料用炭素繊維とそれを用いた複合材料
JP2008169493A (ja) 炭素化布帛の製造方法およびこれにより得られた炭素化布帛
JP5455408B2 (ja) ポリアクリロニトリル系炭素繊維及びその製造方法
JP2002255664A (ja) C/c複合材及びその製造方法
EP3894211A1 (en) Method of producing composites
KR102003061B1 (ko) 탄소나노섬유의 제조방법 및 그 방법에 의한 탄소나노섬유
JP6928048B2 (ja) 炭素材料の製造方法
Paulauskas et al. Temperature-dependent dielectric measurements of polyacrylonitrile fibers during air oxidation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6596790

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250