JP6596667B2 - 圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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本発明は、HFO1123を含む作動流体を用いる圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置に関する。

一般に、冷凍サイクル装置は、圧縮機、必要に応じて四方弁、放熱器(または凝縮器)、キャピラリーチューブや膨張弁等の減圧器、蒸発器、等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、その内部に冷媒を循環させることにより、冷却または加熱作用を行っている。

これらの冷凍サイクル装置における冷媒としては、フロン類(フロン類はR○○またはR○○○と記すことが、米国ASHRAE34規格により規定されている。以下、R○○またはR○○○と示す)と呼ばれるメタンまたはエタンから誘導されたハロゲン化炭化水素が知られている。

上記のような冷凍サイクル装置用冷媒としては、R410Aが多く用いられているが、R410A冷媒の地球温暖化係数(GWP)は2090と大きく、地球温暖化防止の観点から問題がある。

そこで、地球温暖化防止の観点からは、GWPの小さな冷媒として、例えば、HFO1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)や、HFO1132(1,2−ジフルオロエチレン)が提案されている(例えば特許文献1または特許文献2)。

国際公開第2012/157764号 国際公開第2012/157765号

しかしながら、HFO1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)や、HFO1132(1,2−ジフルオロエチレン)は、R410Aなどの従来の冷媒に比べて安定性が低く、ラジカルを生成した場合、不均化反応により別の化合物に変化する恐れがある。不均化反応は大きな熱放出を伴うため、圧縮機や冷凍サイクル装置の信頼性を低下させる恐れがある。このため、HFO1123やHFO1132を圧縮機や冷凍サイクル装置に用いる場合には、この不均化反応を抑制する必要がある。
このような不均化反応を抑制するために出願人は不均化反応を誘起する現象(以下不均化反応誘起現象と称す)自体を発生させないようにする種々の方策を既に提案している。
しかしながら、このような方策を採用していても、不均化反応誘起現象が発生し不均化反応を起こす場合があり得る。例えば、圧縮機の圧縮機構駆動用電動機の固定子巻線でレイヤーショートが発生し、そのレイヤーショートを起点に不均化反応が発生する等の事が考えられる(この場合、レイヤーショートが不均化反応誘起現象となる)。
従って、このような不均化反応誘起現象が仮に発生したとしても不均化反応の発生若しくはその進行を抑制し圧縮機や冷凍サイクル装置の信頼性を確保する必要がある。

本発明は、このような観点に鑑みてなしたもので、HFO1123を含む作動流体を用いた圧縮機や冷凍サイクル装置の信頼性をより高めることを目的としたものである。

本発明は、上記目的を達成するため、圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する電動機と、前記電動機の不均化反応誘起現象発生が予測される部位に不均化反応誘起現象もしくは不均化反応誘起現象を起こさせる事象により破壊されて不均化反応抑制材を放出する不均化反応抑制部材を設けた構成としてある。そして冷凍サイクル装置はこの圧縮機を用いて構成してある。

上記構成によれば、電動機にレイヤーショートもしくはレイヤーショート等の不均化反応誘起現象を起こさせる事象、例えば異常な温度上昇等が生じると、不均化反応抑制部材が破壊されて内包している不均化反応抑制材が放出され、不均化反応の発生若しくはその進行を阻止する。これにより、圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置の信頼性を高めることができる。

本発明は、HFO1123を含む作動流体を用いた信頼性の高い圧縮機とそれを用いた冷凍サイクル装置を得ることができる。

本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の概略構成図 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を構成する圧縮機の概略構成図 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を構成する圧縮機の集中巻の電動機の概略構成図 (a)本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を構成する圧縮機の電動機の巻線部分を示す斜視図、(b)同分解斜視図 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を構成する圧縮機の電動機に用いている不均化反応抑制材の一例を示す概略断面図 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を構成する圧縮機の分布巻の電動機の概略構成図
第1の発明の圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する電動機と、前記電動機の不均化反応誘起現象発生が予測される部位に不均化反応誘起現象もしくは不均化反応誘起現象を起こさせる事象により破壊されて不均化反応抑制材を放出する不均化反応抑制部材とを備えた構成としてある。
これにより、電動機にレイヤーショートもしくはレイヤーショート等の不均化反応誘起現象を起こさせる事象、例えば異常な温度上昇等が生じると、不均化反応抑制部材が破壊されて内包している不均化反応抑制材が放出され、不均化反応の発生若しくはその進行を阻止する。これにより、圧縮機の信頼性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明の圧縮機において、前記不均化反応抑制部材は、電動機のショートが発生する部位に配置した構成としてある。
これにより、電動機の固定子巻線でレイヤーショート等のショートが発生すると不均化反応抑制部材が不均化反応抑制材を放出し、不均化反応の発生若しくはその進行を阻止する。これにより、圧縮機の信頼性を高めることができる。
第3の発明は、第1の発明の圧縮機において、前記不均化反応抑制部材は、不均化反応誘起現象を起こさせる電動機の異常な温度上昇発生部位に配置するとともに、不均化反応を誘起する異常温度になると溶解する構成としてある。
これにより、電動機の不均化反応誘起現象を起こさせる事象ともいえる固定子巻線の異常な温度上昇や、電動機内の他の部分での異常な温度上昇が生じると、この異常温度によって不均化反応抑制部材が溶解して内包している不均化反応抑制材を放出し、不均化反応の発生若しくはその進行を阻止する。これにより、圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置の信頼性を高めることができる。
第4の発明は、第1〜第3の発明の圧縮機において、前記不均化反応抑制部材は、電動機のショートが発生する部位に施してある絶縁紙に不均化反応抑制材を内包させてこれを不均化反応抑制部材とした構成としてある。
これにより、絶縁紙を利用して固定子巻線のレイヤーショート等のショート発生時に不均化反応の発生若しくはその進行を阻止することができ、構成の簡素化と同時に、不均化反応の発生若しくはその進行阻止動作の信頼性を高めることができる。すなわち、絶縁紙と不均化反応抑制部材とを別にしていると、絶縁紙が破壊してショートが生じたのにもかかわらず不均化反応抑制部材の方は破壊されない場合が生じ得るが、絶縁紙が不均化反応抑制部材を兼ねているとそのような恐れがなくなり、不均化反応の発生若しくはその進行阻止動作を確実に実行でき、信頼性が向上する。
第5の発明は、第1〜第4の発明において、前記不均化抑制剤は、リモネン、テルペン類、テルペノイド類のいずれか一種類を含む構成としてある。
これにより、HFO1123を含む作動流体の不均化の発生若しくはその信仰を効率よく抑制することができる。
第6の発明は第1〜第5発明のいずれかの圧縮機を用いた冷凍サイクル装置であり、この冷凍サイクル装置は、圧縮機、蒸発器、凝縮器を配管によって環状に連結した冷媒回路を有し、前記圧縮機を第1〜第5のいずれかに記載の圧縮機とした構成としてある。
これにより、圧縮機の持つ高い信頼性によって冷凍サイクル装置の信頼性も高めることができる。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

(実施の形態1)
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置100を示す。本実施の形態の冷凍サイクル装置100は、室内機ユニット101aと室内機ユニット101aとが冷媒配管及び制御配線等により互いに接続された、所謂セパレート型の空気調和機である


室内機ユニット101aは、室内熱交換器103と、室内熱交換器103に送風するとともに、室内熱交換器103で熱交換した空気を室内に吹き出す貫流ファン(クロスフローファン)である室内送風ファン107aを備えている。室外機ユニット101bは、圧縮機102、減圧手段である膨張弁104、室外熱交換器105、四方弁106、室外熱交換器105に送風するプロペラファンである室外送風ファン107bを備えている。

室内機ユニット101aと室外機ユニット101bとを分離できるように、室内機ユニット101aは、配管接続部112を備えている。室外機ユニット101bは、配管接続部112、配管接続部112と四方弁106との間に設けられた三方弁108、配管接続部112と膨張弁104との間に設けられた二方弁109を備えている。また、室内機ユニット101aは、圧縮機102内に設けられた電動機を駆動する電動機駆動装置115を備えている。

そして、室内機ユニット101aの一方の配管接続部112と室外機ユニット101bの二方弁109が設けられた側の配管接続部112とは、冷媒配管の1つである液管111aで接続されている。また、室内機ユニット101aの他方の配管接続部112と室外機ユニット101bの三方弁108が設けられた側の配管接続部112とは、冷媒配管の1つであるガス管111bで接続されている。

このように、本実施の形態の冷凍サイクル装置100は、主に、圧縮機102、室内熱交換器103、膨張弁104、室外熱交換器105の順に冷媒配管で接続し、冷凍サイクル回路を構成している。冷凍サイクル回路は、圧縮機102と室内熱交換器103または室外熱交換器105との間に、圧縮機102から吐出された冷媒の流れ方向を室内熱交換器103または室外熱交換器105のいずれかに切替える四方弁106を備えている。

四方弁106を備えることで、本実施の形態の冷凍サイクル装置100は、冷房運転と、暖房運転の切り替えが可能となる。つまり、冷房運転時には、圧縮機102の吐出側と室外熱交換器105とを連通させるとともに、室内熱交換器103と圧縮機102の吸入側とを連通されるように、四方弁106を切換える。これによって、室内熱交換器103を蒸発器として作用させ、周囲大気(室内空気)から熱を吸熱し、室外熱交換器105を凝縮器として作用させ、室内で吸熱した熱を周囲大気(室外空気)へ放熱する。一方、暖房運転時には、圧縮機102の吐出側と室内熱交換器103とを連通させるとともに、室外熱交換器105と圧縮機102の吸入側とを連通されるように、四方弁106を切換える。これによって、室外熱交換器105を蒸発器として作用させ、(室外空気)から吸熱し、室内熱交換器103を凝縮器として作用させ、室外で吸熱した熱を室内空気へ放熱する。

なお、四方弁106は、制御装置(図示せず)からの電気的信号によって、冷房と暖房と切り替える電磁弁式のものが用いられている。

また、冷凍サイクル回路は、四方弁106をバイパスし、圧縮機102の吸入側と吐出側とを連通するバイパス手段113と、バイパス手段113の冷媒の流れを開放、閉止する開閉弁113aを備えている。

また、圧縮機102の吐出側には、電子制御式の開閉弁であるリリーフ弁114が設けられている。なお、リリーフ弁114は、圧縮機102の吐出部から膨張弁104までの間、または、圧縮機102の吐出部から三方弁108までの間に設けられていればよいが、圧縮機102の圧力を急速に逃すためには、圧縮機102の吐出部から四方弁106ま
での間に設けられていることが望ましい。

冷凍サイクル回路は、圧縮機102の吐出側と膨張弁104の入口との間に設けられた高圧側圧力検出手段116を備えている。高圧側圧力検出手段116は、加圧されるダイヤフラムのひずみをひずみゲージなどで電気的に検出して測定する構成でもよい。さらに、機械的に圧力を検出する金属ベローズや金属ダイヤフラムで構成してもよい。

冷凍サイクル回路は、圧縮機102の吐出側と凝縮器の入口との間に設けられた吐出温度検出手段117を備えている。本実施の形態では、四方弁106の切り替えによって、室内熱交換器103または室外熱交換器105のいずれかが凝縮器となるため、吐出温度検出手段117は、圧縮機102の吐出側と四方弁106の入口との間に設けられている。吐出温度検出手段117は、サーミスタや熱電対などで構成され、温度を電気的に検出する。

高圧側圧力検出手段116や、吐出温度検出手段117の検出値は、制御装置へ電気的に送信される。

冷凍サイクル回路内には、作動流体(冷媒)が封入されている。作動流体について説明する。本実施の形態の冷凍サイクル装置100に封入される作動流体は、(1)HFO1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)と、(2)R32(ジフオロメタン)からなる2成分系の混合作動流体であり、特に、R32が30重量%以上60重量%以下の混合作動流体である。

HFO1123にR32を30重量%以上混合することで、HFO1123の不均化反応を抑制できる。また、R32の濃度が高いほど不均化反応をより抑制できる。これは、R32のフッ素原子への分極が小さいことによる不均化反応を緩和する作用と、HFO1123とR32は物理特性が似ていることから凝縮・蒸発など相変化時の挙動が一体となることによる不均化の反応機会を減少させる作用とにより、HFO1123の不均化反応を抑制することができる。

また、HFO1123とR32の混合冷媒は、R32が30重量%、HFO1123が70%で共沸点を持ち、温度すべりがなくなる為、単一冷媒と同様な取り扱いが可能である。つまり、R32を60重量%以上混合すると、温度すべりが大きくなり、単一冷媒と同様な取り扱いが困難となる可能性があるため、R32を60重量%以下で混合することが望ましい。特に、不均化を防止するとともに、共沸点に近づくため温度すべりをより小さくし、機器の設計が容易とするために、R32を40重量%以上50重量%以下で混合することが望ましい。

表1、表2は、HFO1123とR32の混合作動流体のうち、R32が30重量%以上60重量%以下となる混合割合での、冷凍サイクルの圧力、温度、圧縮機の押しのけ容積が同じ場合の冷凍能力およびサイクル効率(COP)を計算し、R410AとHFO1123と比較したものである。

まず、表1、表2の計算条件について説明する。近年、機器のサイクル効率を向上するため、熱交換器の高性能化が進み、実際の運転状態では、凝縮温度は低下し、蒸発温度は上昇する傾向にあり、吐出温度も低下する傾向にある。このため、実際の運転条件を考慮し、表1の冷房計算条件は、冷凍サイクル装置100の冷房運転時(室内乾球温度 27℃、湿球温度 19℃、室外乾球温度 35℃)に対応し、蒸発温度は15℃、凝縮温度は45℃、圧縮機の吸入冷媒の過熱度は5℃、凝縮器出口の過冷却度は8℃とした。

また、表2の暖房計算条件は、冷凍サイクル装置100の暖房運転時(室内乾球温度20℃、室外乾球温度 7℃、湿球温度 6℃)に対応した計算条件で、蒸発温度は2℃、凝縮温度は38℃、圧縮機の吸入冷媒の過熱度は2℃、凝縮器出口の過冷却度は12℃とした。
Figure 0006596667
Figure 0006596667
表1、表2より、R32を30重量%以上60重量%以下で混合することにより、冷房および暖房運転時に、R410Aと比較して、冷凍能力は約20%増加し、サイクル効率(COP)は94〜97%となり、温暖化係数はR410Aの10〜20%に低減できる。

以上説明したように、HFO1123とR32の2成分系において、不均化の防止、温度すべりの大きさ、冷房運転時・暖房運転時の能力、COPを総合的に鑑みると(すなわち、後述する圧縮機を用いた空気調和機器に適した混合割合を特定すると)、30重量%以上60重量%以下のR32を含む混合物が望ましく、さらに望ましくは、40重量%以上50重量%以下のR32を含む混合物が望ましい。

次に、冷凍サイクル回路を構成する各構成要素について説明する。

室内熱交換器103、室外熱交換器105には、フィンアンドチューブ型熱交換器やパラレルフロー形(マイクロチューブ型)熱交換器などが用いられる。なお、なお、図1に示したようなセパレート型の空気調和機ではなく、例えば、室内熱交換器103の周囲媒体としてブライン(ブラインを居住スペースの冷暖房に使用)を用いる場合や、二元式冷凍サイクルの冷媒を用いる場合には、熱交換器の形態として、二重管熱交換器やプレート式熱交換器、シェルアンドチューブ熱交換器を用いてもよい(図示せず)。この場合、室内熱交換器103は、被冷却、加熱対象(セパレート型の空気調和機の場合、室内空気)を直接、冷却、加熱はしないので、必ずしも、室内に配置されなくともよい。膨張弁104には、例えば、パルスモータ駆動方式の電子膨張弁などが使用される。

圧縮機102の詳細について、図2を用いて説明する。圧縮機102はいわゆる密閉型のロータリ式圧縮機である。圧縮機102はその外郭となる密閉容器102gの内部に、電動機102e、圧縮機構102cが収納され、内部は高温高圧の吐出冷媒と、冷凍機油で満たされ、底部は冷凍機油を溜める貯油部102fとなっている。電動機102eは、所謂ブラシレス・モータである。電動機102eは、圧縮機構102cに接続された回転子1021eと、回転子1021eの周囲に設けられた固定子1022eとを備えている。

固定子1022eには三相の固定子巻線が施され、固定子1022e上下方向の端部でコイルエンド1023eを形成している。そして、三相の固定子巻線の端部はそれぞれリード線102iとなっている。つまり、固定子1022eは、三相の固定子巻線のそれぞれから延びる3本のリード線102iを備えている。3本のリード線102iの他端は、給電ターミナル102hに接続される。給電ターミナル102hは、3つの端子を備え、それぞれの端子は、電動機駆動装置115に接続されている。

図2に示すように、3本のリード線102iのそれぞれは、電動機102eの水平断面において、コイルエンド1023eの離れた位置から延びている。より詳細には、3本のリード線102iのそれぞれは、固定子1022e側(後述するコイルエンド1023e側)の隣接するリード線102i同士の間隔が、給電ターミナル102h側の隣接するリード線同士の間隔より大きくなっている。また、3本のリード線102iは、電動機102eの水平断面において、回転子1021eの回転中心を中心として約120度ごとに配置されていてもよい。

図3は、電動機102eの横断面図である。電動機102eはいわゆる集中巻の電動機である。固定子1022eは、1つのティース31と、ティース31をつなぐ環状のヨーク32からなり、固定子1022eの内周部に対向して、略円筒形の回転子コア33とその外周部に配置された永久磁石34からなる回転子1021eがクランクシャフト102
mを中心として回転自在に保持されている。永久磁石34は、外周をステンレス等の非磁性体の環35を外周に挿入することにより固定されている。
そして前記固定子1022eは、図4に示すように固定子1022eに集中巻きした固定子巻線40のコイルエンド部に絶縁紙41を挿入しコイルエンド縛り糸(図示せず)で固定した状態で、電位差の生じる異極間の絶縁を確保できる構成となっている。
ここで、上記絶縁紙41は主に厚み0.075mm〜0.3mmのポリエチレンテレフタレート樹脂が使用されるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂以外としてポリエチレンナフタレート樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂等の樹脂部材もよい。そして、上記絶縁紙41は図5に示すように、二重にしてその間に不均化反応抑制材43を内包する形に形成してある。さらに、絶縁紙はモータ固定子のスロット外縁のモータ鉄心とモータ巻線とを絶縁するようにも挿入されている。
不均化反応抑制材43としては、リモネンを用いるが、リモネン、カンフェン、シメン、テルピネン等のテルペン類、あるいは、シトロネロール、チルピネオール、ボルネオール等のテルペノイド類のいずれか一種類を含む物質で構成すればよい。
また、不均化反応抑制材43はそれ自体を直接二重の絶縁紙41に内包させてもよいが、これをシートに浸透させ当該シートを二重の絶縁紙素材41aに挟み込む形として内包させてもよい。当該シートの材料としては、例えば、クラフト紙などの木材繊維や、不均化反応抑制材43を浸透できる多孔質状の構造を有する不織布であり、薄膜状に加工可能なものであればよい。

なお、永久磁石の固定方法は、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて固定しても構わない。
また、永久磁石の配置方法として、上記では、永久磁石34を回転子コア33の外周部に配置する構造として説明したが、永久磁石を回転子コアの内部に配置した構造(図示せず)としてもよい。

一方、固定子1022eは、圧縮機のシェルに焼きばめされることによって密閉容器102g内部で固定されている。固定子1022eの固定方法は、これに限らず、例えば、溶接等の方法で固定しても構わない。

ティース31には、三相の固定子巻線が施され、インバータ式の電動機駆動装置(図示せず)のスイッチング素子により、回転子1021eに回転磁界が発生するように巻線に電流を流している。回転磁界は、インバータにより可変速で発生させることが可能であり、圧縮機102の運転開始直後等には高速で、安定運転時等には低速で運転される。

固定子1022eの外周部に切り欠き、または溝、穴37を設けることにより、圧密閉容器102gと固定子1022eとの間または固定子1022eそのものに、固定子1022eの全長に貫通した部分があり、そこを冷凍機油が通ることにより、冷凍作用を行っている。

電動機102eを集中巻の電動機とすることで、巻線抵抗が低減でき、大幅に銅損が低減できると共に、モータ全長も小さくできる。

なお、電動機102eは、集中巻きの電動機であるとして説明したが、分布巻きの電動機であってもよい。図6は、分布巻きの電動機102eの横断面図である。固定子1022eは、複数のティース61と、ティース61をつなぐ環状のヨーク62からなり、固定子1022eの内周部に対向して、略円筒形の回転子コア63とその外周部に配置された
永久磁石64からなる回転子1021eがクランクシャフト102mを中心として回転自在に保持されている。永久磁石64は、外周をステンレス等の非磁性体の環66を外周に挿入することにより固定されている。固定子1022eは、圧縮機のシェルに焼きばめされることによって密閉容器102g内部で固定されている。

固定子1022eの外周部に切り欠き67、または溝、穴を設けることにより、そこを冷凍機油が通ることにより、冷凍作用を行っている。

回転子1021eは4極であり、固定子1022eのティース数はスロット数と等しく12または24である。各スロットには、三相巻線が施されている。

なお、回転子の極数および固定子のスロット数は、6極9スロット、6極18スロット、4極6スロット、8極12スロット、10極12スロットでも良い。

圧縮機102において、蒸発器から流出した低圧冷媒は、四方弁106を介して、吸入管102aから吸入され、圧縮機構102cで昇圧される。昇圧され、高温高圧となった吐出冷媒は、吐出マフラー102lから吐出され、電動機102e周囲で構成される隙間(回転子1021eと固定子1022e間、固定子1022eと密閉容器102g間)を通って、吐出空間102dへと流動する。その後、吐出管102bから圧縮機102の外へと吐出され、四方弁106を介して、凝縮器へと向う。

圧縮機構102cは、電動機102eと、クランクシャフト102mを介して接続されている。電動機102eでは、外部電源から受け取った電力を電気的エネルギから機械的(回転)エネルギに変換している。圧縮機構102cでは、電動機102eからクランクシャフト102mを介して伝達される機械的エネルギを用いて、冷媒を昇圧する圧縮仕事を行っている。

次に本実施の形態の冷凍サイクル装置において、不均化反応発生の原因となり得る事象について説明する。

不均化反応が発生しやすい条件は、冷媒が過度に高温高圧下での条件である。この実施の形態では、不均化反応が生じ難い作動流体、例えばHFO1123に対するR32の混合比率が30重量%以上60重量%以下となるような作動流体を用いているが、それでも冷媒が過度に高温高圧になって、そのような高温高圧下の冷媒雰囲気下にて、高エネルギ源が付加されると、不均化反応発生の起点となり得る。

このような、高エネルギ源が付加される状況を考える。

所定の運転条件下ではない状態、すなわち、凝縮器側の送風ファン停止、冷凍サイクル回路の閉塞等によって、吐出圧力(冷凍サイクルの高圧側)が過度に上昇した状態や、圧縮機102の圧縮機構102cの摺動部が異物の噛み込みが発生した状態などにおいては、電動機が電気から機械エネルギへの変換と、圧縮機構へ伝達できるエネルギの上限値を超え、圧縮機構がそれ以上は冷媒を昇圧する圧縮仕事を行えなくなる、いわゆる圧縮機102のロック異常が生じる。

この状態下においても、圧縮機102への電力供給を続けると、圧縮機102を構成する電動機102eへ電力が過剰に供給され、電動機102eが異常に発熱する。その結果、電動機102eの固定子1022eを構成する固定子巻線40の絶縁紙41が溶解し破損して、巻線の導線同士が直接接触し、レイヤーショートと呼ばれる現象を引き起こす。
上記レイヤーショートは、冷媒雰囲気下にて、高エネルギが発生する現象(放電現象)なので、不均化反応を誘起することになる。また、分布巻の電動機にあってはコイル巻線の絶縁体が破損して、巻線と固定子鉄心、もしくは、その他の周囲構成部材との間でショートが発生し、このショートが不均化反応を誘起することになる。

しかし、本実施の形態においては、前記レイヤーショート、すなわち、固定子巻線40にレイヤーショートが生じる程の過度な温度上昇あるいはレイヤーショート自体が生じると、これと同時に絶縁紙41が破壊され、この絶縁紙41の破壊によって絶縁紙41に内包している不均化反応抑制材43が放出されるので、不均化反応自体の発生を抑制もしくはその進行を抑制することになる。
したがって、異常な圧力上昇による圧縮機等の損傷を防止でき、信頼性を高めることができる。
上記絶縁紙41の破壊は、固定子巻線40の発熱による異常な温度上昇によって絶縁紙素材41aを構成する樹脂が溶解すること等によっても生じるが、冷媒が過度に高温高圧となった時の温度によっても溶解し破壊する温度の樹脂で絶縁紙を構成しておけば、前記冷媒の異常な温度上昇によって生じる圧縮機内の異常温度によっても生じるようにすることができる。
これにより、固定子巻線40の異常な温度上昇のみならず圧縮機内の固定子巻線40以外の異常な温度によっても絶縁紙41が破壊して不均化反応抑制材43が放出されるので、不均化反応自体の発生を抑制もしくはその進行を抑制することが可能となる。
また、この実施の形態では絶縁紙41自体に不均化反応抑制材43を包含させて不均化反応抑制部材としているので、絶縁紙を利用して固定子巻線40のレイヤーショートを防止するとともにレイヤーショートが発生したときの不均化反応の発生若しくはその進行を阻止することができ、構成の簡素化と同時に不均化反応の発生若しくはその進行阻止動作の信頼性を高めることができる。
すなわち、絶縁紙と不均化反応抑制部材とを別にしていると、絶縁紙が破壊してレイヤーショートが生じたのにもかかわらず別に設けた不均化反応抑制部材の方は破壊されない場合が生じ得るが、絶縁紙が不均化反応抑制部材を兼ねているとそのような恐れがなくなり、不均化反応の発生若しくはその進行阻止動作を確実に実行できる。そして、レイヤーショートが生じた部位で不均化反応抑制材43を放出するので不均化反応抑制材43の不均化抑制効果を確実に発揮させることができる。よって、信頼性が向上する。また、局所的な不均化反応抑制材43の放出で対応できるので少ない不均化反応抑制材43で済み、経済的である。
また、上記不均化反応抑制材43は、リモネン、テルペン類、テルペノイド類のいずれか一種類を含む物質で構成してあるから、HFO1123を含む作動流体の不均化の発生若しくはその進行を効率よく抑制することができる。
なお、上記不均化抑制防止部材による不均化抑制作用を行うときには、例えばレイヤーショートを検出して固定子巻線40への通電を停止する方策を併せて講じておくのが好ましく、これによって不均化反応の進行を確実に防止できる。

上記、不均化反応発生の抑止策としては、上述したような、固定子巻線40、すなわち、圧縮機102への供給電力の停止に併せて、四方弁106を均圧方向へ切り替え(暖房運転ならば冷房運転へ、冷房運転ならば暖房運転へ)てもよい。または、圧縮機102へ
の供給電力の停止に併せて、開閉弁113aを開として、バイパス手段113を介して圧縮機102の吐出側と吸入側を連通させてもよい。または、圧縮機102への供給電力の停止に併せて、リリーフ弁114を開として、冷媒を外部空間へ放出してもよい。これらによって、冷凍サイクル回路内の高圧側圧力を低下させることができるので、より確実に不均化反応の進行を防止できる。

なお、圧縮機102は、ロータリ式圧縮機として説明したが、他の形式、例えば、スクロール式、レシプロ式などの容積式圧縮機、もしくは、遠心式圧縮機を用いても良い。もちろん、高圧型、低圧型のいずれであってもよい。

また、不均化反応誘起現象としてはレイヤーショート以外にも、電動機102eへ電力が過剰に供給されると、電動機102eへ電力を供給するリード線や給電ターミナルの絶縁体が破損して、ショートが発生する恐れがあるが、これらの箇所でのショートも、不均化反応誘起現象となり得る。そして、このような場合には前記ショートを起こす部分の絶縁に不均化反応抑制材を内包した絶縁体で絶縁しておけばよく、本発明の請求項1はこのような場合をも含むものである。

上述したように、本発明にかかる圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置は、HFO1123を含む作動流体を用いた圧縮機及びそれを用いた冷凍サイクル装置の信頼性を向上させることができる。よって、住居用のエアコン、カーエアコン、給湯器、冷凍冷蔵庫、ショーケース、除湿機等の用途に幅広く適用することができる。

40 固定子巻線
41 不均化反応抑制部材(絶縁紙)
41a 絶縁紙素材
43 不均化反応抑制材
100 冷凍サイクル装置
101a 室内機ユニット
101b 室外機ユニット
102 圧縮機
102c 圧縮機構
102e 電動機
102g 密閉容器
102h 給電ターミナル
102i リード線
1021e 回転子
1022e 固定子
1023e コイルエンド
103 室内熱交換器
104 膨張弁
105 室外熱交換器
106 四方弁
107a 室内送風ファン
107b 室外送風ファン
108 三方弁
109 二方弁
111a 液管
111b ガス管
112 配管接続部
113 バイパス手段
113a 開閉弁
114 リリーフ弁

Claims (6)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する電動機と、前記電動機の不均化反応誘起現象発生が予測される部位に不均化反応誘起現象もしくは不均化反応誘起現象を起こさせる事象により破壊されて不均化反応抑制材を放出する不均化反応抑制部材とを備えた圧縮機。
  2. 不均化反応抑制部材は、電動機のショートが発生する部位に配置した請求項1記載の圧縮機。
  3. 不均化反応抑制部材は、不均化反応誘起現象を起こさせる電動機の異常な温度上昇発生部位に配置するとともに、不均化反応を誘起する異常温度になると溶解する構成とした請求項1記載の圧縮機。
  4. 不均化反応抑制部材は、電動機のショートが発生する部位に施してある絶縁紙に不均化反応抑制材を内包させてこれを不均化反応抑制部材とした構成とした請求項1〜3のいずれか1項記載の圧縮機。
  5. 不均化抑制剤は、リモネン、テルペン類、テルペノイド類のいずれか一種類を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の圧縮機。
  6. 圧縮機、蒸発器、凝縮器を配管によって環状に連結した冷媒回路を有し、前記圧縮機を請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機とした冷凍サイクル装置。
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