JP6595876B2 - 煙管ボイラ - Google Patents

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本発明は、燃焼ガスから熱回収を行う煙管ボイラに関するものである。
木質バイオマス等の燃料を燃焼装置で燃焼させた場合の燃焼ガスは、燃焼ガス中に灰が浮遊した状態で含まれている。
煙管ボイラでは、各煙管に灰が含まれている燃焼ガスが流入すると、燃焼ガスに含まれている灰が各煙管の入口や内壁面に付着することがある。
そのため、煙管ボイラでは、各煙管内に流入する燃焼ガス中の灰の量を低減させて、灰付着の抑制を図ることが望まれている。
このような要望に応えるものとして、燃焼ガスよりも重い灰を落下させて、煙管に流入する燃焼ガスに含まれる灰の量を少なくするようにした煙管ボイラが従来提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載されている煙管ボイラは、加熱対象の水を貯留する円筒状の缶体内に、横倒れ姿勢の炉筒と横倒れ姿勢の複数の煙管が、炉筒を下方に位置させる状態で上下方向に並べられて設けられている。炉筒の燃焼ガス出口部から排出される燃焼ガスは、燃焼ガス流動室で上向きに流れて各煙管の燃焼ガス入口部から各煙管内に流入させられるようにしてある。上下方向に延びている燃焼ガス流動室の最下部には、灰溜め箱が灰落下路を介して接続されている。炉筒の燃焼ガス出口部から排出される燃焼ガスの流動に抵抗を与えるための複数の管状体が、燃焼ガス流動室内に設けられている。
炉筒で発生した燃焼ガスは、炉筒の燃焼ガス出口部から燃焼ガス流動室へ排出されるときに流速が減速され、又、流動が乱流化することにより、燃焼ガス中に浮遊していて比重が燃焼ガスよりも重い灰は落下して、灰落下路を経て灰溜め箱に溜められる。これにより、燃焼ガスに含まれる灰が少なくなり、煙管に持ち込まれる灰が少なくなるとされている。
特開2009−270742号公報
ところが、特許文献1に記載されている煙管ボイラは、炉筒の上側に、煙管が配置され、炉筒の燃焼ガス出口部よりも下側に灰溜め部が配置されているため、炉筒の燃焼ガス出口部から燃焼ガス流動室に出た燃焼ガスの主な流れ方向は、燃焼ガス流動室内で上向きの流れとなって各煙管内に流入する。この際、燃焼ガス中に含まれている灰が燃焼ガスより分離できるのは、燃焼ガスよりも比重が重い灰のみであり、燃焼ガスの上向きの流れに逆らって沈降しなければならない。
そのため、特許文献1に記載されている煙管ボイラでは、炉筒の燃焼ガス出口部から燃焼ガス流動室に出た燃焼ガスに含まれている灰が、燃焼ガスから分離されにくく、煙管の方向へ搬送されやすい。
ところで、木質バイオマス等の燃料を燃焼装置で燃焼させた場合に生じる灰には、可燃物の未燃分が含まれている(付着している)ことがある。しかし、特許文献1に示されたものでは、燃焼ガス流動室で落下した灰は灰溜め箱に集められてしまうために、灰中の未燃分の熱量は有効に利用されていない。
そこで、本発明は、燃焼ガスに同伴されて煙管に入る灰の量を低減させると共に、灰中の未燃分の熱量を有効利用することができる煙管ボイラを提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、水を貯留する缶体と、前記缶体内に配設され、軸心方向を上下方向とする複数の煙管と、前記缶体内に配設され、灰を含む燃焼ガスを前記缶体の下側へ導入する燃焼ガス導入用煙管と、前記缶体の下部に設けられて、前記複数の煙管の下端側と前記燃焼ガス導入用煙管の下端側とを連通する灰受部とを備え、前記燃焼ガスは、バイオマス由来のバイオマス燃料、または、廃プラスチックから製造される燃料を燃焼させて生じるガスであり、前記缶体は、前記水が貯留される貯留空間を備え、前記複数の煙管は、前記貯留空間において前記燃焼ガス導入用煙管の周囲に配置され、前記燃焼ガス導入用煙管の上端側は、前記貯留空間の側壁部を貫通して前記缶体の外部へ突出し、前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が低下するように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路とし、前記燃焼ガスに同伴される灰を沈降させると共に、前記燃焼ガスに同伴される灰中の未燃分を燃焼させる構成とした煙管ボイラとする。
また、本発明は、水を貯留する缶体と、前記缶体内に配設され、軸心方向を上下方向とする複数の煙管と、前記缶体内に配設され、前記缶体の外部に取り付けた燃焼装置に一端側が接続され、前記燃焼装置からの灰を含む燃焼ガスを他端側から前記缶体の下側へ導入する燃焼ガス導入用煙管と、前記缶体の下部に設けられて、前記複数の煙管の下端側と前記燃焼ガス導入用煙管の下端側とを連通する灰受部とを備え、前記燃焼ガスは、バイオマス由来のバイオマス燃料、または、廃プラスチックから製造される燃料を燃焼させて生じるガスであり、前記缶体は、前記水が貯留される貯留空間を備え、前記複数の煙管は、前記貯留空間において前記燃焼ガス導入用煙管の周囲に配置され、前記燃焼ガス導入用煙管の上端側は、前記貯留空間の側壁部を貫通して前記缶体の外部へ突出し、前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の前記下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が低下するように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路とし、前記燃焼ガスに同伴される灰を沈降させると共に、前記燃焼ガスに同伴される灰中の未燃分を燃焼させる構成とした煙管ボイラとする。
前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管から下向きに入った燃焼ガスの流れを上向きに反転させて、前記複数の煙管に流入させる構成としてある。
前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が、該燃焼ガスに同伴される灰の終端速度未満となるように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路とした構成としてある。
前記燃焼ガス導入用煙管は、前記上端側が燃焼ガス煙道に接続されており、前記燃焼ガス導入用煙管の径は、前記燃焼ガス煙道の径と同等の径とした構成としてある。
前記燃焼ガス導入用煙管は、前記灰受部に連通される下端側が前記缶体内の中央部に配置されている構成としてある。
前記缶体は、燃焼ガスを排出する燃焼ガス出口が形成されており、前記複数の煙管は、平面視で、前記燃焼ガス出口に近傍する側が疎に配置されると共に、前記燃焼ガス出口から離間する側が密に配置されている構成としてある。
本発明の煙管ボイラによれば、灰中の未燃分を燃焼させることができるため、燃焼ガスに同伴されて煙管に入る灰の量を低減させると共に、灰中の未燃分の熱量を有効利用することができる。
第1実施形態の煙管ボイラの概略を示す一部切断側面図である。 図1のA−A方向からの概略切断平面図である。 第2実施形態の煙管ボイラの概略を示す一部切断側面図である。 第3実施形態の煙管ボイラを示すもので図2に対応する概略切断平面図である。 煙管ボイラの第1使用例の概略を示す一部切断側面図である。 煙管ボイラの第2使用例の概略を示す一部切断側面図である。 図6のB−B方向からの概略切断側面図である。
以下、本発明の煙管ボイラについて、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の煙管ボイラの概略を示す一部切断側面図、図2は、図1のA−A方向からの概略切断平面図である。
本実施形態の煙管ボイラは、図1及び図2に示すように、縦方向に配置された円筒形状の缶体1と、缶体1内に備えられた1本の燃焼ガス導入用煙管2と、燃焼ガス導入用煙管2を取り囲むように配置されて燃焼ガス導入用煙管2よりも配管径の小さい複数の煙管3と、缶体1の下側に設けられた灰受部4とを備えた構成とされている。
缶体1は、胴部7の内側の上端側と下端縁部に、それぞれ上部鏡板(管寄せ)8と下部鏡板(管寄せ)9とを固定して備え、上下の鏡板8,9との間が水10aの貯留空間10とされている。
缶体1内における上部鏡板8よりも上側の空間はガス集合部11とされている。
各煙管3は、缶体1の軸心方向と平行に配置され、上端側は上部鏡板8を貫通して固定されている。煙管3の上端開口部は、ガス集合部11に連通している。
各煙管3の下端側は、下部鏡板9を貫通して固定され、下端開口部が灰受部4に連通している。
燃焼ガス導入用煙管2は、上端側が、缶体1の内側から缶体1の胴部7を貫通して外側へ突出するように取り付けられていて、その突出端部が入口2aとされている。入口2aは、燃焼装置(図示せず)の燃焼ガス煙道12に接続されている。
燃焼ガス導入用煙管2は、缶体1内で入口2a側より水平方向に延びて缶体1の中央部分で下向きに屈曲させられ、下端側が下部鏡板9の中央部分を貫通して取り付けられ、その下端が灰受部4の中央部分に連通する出口2bとなっている。
これにより、燃焼ガス5は、燃焼ガス導入用煙管2内に入口2a側から導入された後、上側から下側へ流れて灰受部4に導入される。この際、燃焼ガス導入用煙管2の配管径は、燃焼ガス煙道12の径と同等の口径としてあるため、燃焼ガス5の流速は、燃焼ガス煙道12より排出された流速に保持される。このため、燃焼ガス5中に浮遊して同伴される灰6は、燃焼ガス導入用煙管2内への付着が抑制された状態で、燃焼ガス5とともに灰受部4に導入される。
灰受部4は、缶体1の下側に、缶体1の径と同様の径寸法で設けられた円筒状の容器であり、上端側は缶体1の下端側に気密に取り付けられている。
灰受部4は、燃焼ガス導入用煙管2の出口2b側から導入された燃焼ガス5の流速が、灰受部4内では灰6の終端速度に満たない流速まで減速(低下)するように、燃焼ガス導入用煙管2の流路断面積に比して大きな流路断面積を有するものとされている。
具体的には、灰受部4は、缶体1と同様の径寸法としてあるため、灰受部4の高さ寸法を調整することで、前述の流路断面積を得るようにしてある。
これにより、灰受部4に燃焼ガス導入用煙管2の出口2b側から燃焼ガス5が導入されると、燃焼ガス5は、図1に矢印で示すように、一旦下方に向けて流れた後、周囲に拡散し、その後、上向きに反転されてから、各煙管3に流入するようになる。
このため、燃焼ガス5に同伴されて灰受部4に流入した灰6は、燃焼ガス5の流れにより灰受部4の内底部側に導かれる。その際、燃焼ガス5の速度が灰6の終端速度未満になることに起因して、灰6の大部分は燃焼ガス5の流れに同伴されることなく取り残される。したがって、灰受部4は、燃焼ガス5中から灰6の大部分を分離させて灰受部4の内底部に沈降させることができる。
又、灰受部4は、側壁部4a及び底壁部4bが耐火材で構築されていて、燃焼ガス5が導入される内部の温度を灰6中の未燃分が燃焼する温度に保持できるようになっている。これにより、沈降途中の灰6中の未燃分や灰受部4の内底部に沈降した灰6中の未燃分が、燃焼ガス5中に残存している酸素(余剰酸素)で燃焼するようにしてある。
灰受部4の側壁部4aには、灰を排出させるための灰排出口13があり、灰受部4から定期的(たとえば、月に1回程度)に灰6を掻き出せるようにしてある。図示してないが、灰排出口13には開閉用の蓋が備えられている。
更に、灰受部4の側壁部4aには、空気15を灰受部4内に供給する空気供給ライン14が接続されており、空気供給ライン14から灰受部4に空気15を供給することにより、灰受部4に沈降した灰6の未燃分を燃焼させるようにしてある。
ガス集合部11の側壁部には、燃焼ガス出口16が設けられている。燃焼ガス出口16は、燃焼ガス排出ライン17を介してサイクロン18に接続されている。サイクロン18で灰を除去した燃焼ガス5は、図示しない煙突や排ガス処理装置等を経て大気へ放出される。
なお、図1では、一例として、燃焼ガス出口16をガス集合部11の側壁部に設けた構成を示しているが、缶体1の頂部に燃焼ガス出口16を設けて、缶体1の頂部から燃焼ガス5を取り出すようにしてもよい。
又、燃焼ガス導入用煙管2は、入口2aを缶体1の胴部7に開口させた構成を示したが、入口2a側を上部鏡板8に貫通させると共に、缶体1の上方や、ガス集合部11の側壁部に開口させて、上部鏡板8の缶体1の上側から燃焼ガス5を導入させるようにしてもよい。
本実施形態では、図2に示すように、缶体1内の複数の煙管3は、缶体1内でほぼ一定の間隔で設置されているが、缶体1の周方向におけるガス集合部11の燃焼ガス出口16が配置されている側に寄った領域の煙管3の配列間隔を疎にし、燃焼ガス出口16に離間する領域での煙管3の配列間隔を密にした構成としてもよい。このようにすれば、灰受部4内での燃焼ガス5の流れの周方向への拡散をより均一にして、各煙管3の燃焼ガス5の流れをより均等化させることができる。
なお、図示していないが、缶体1の胴部7の内側の貯留空間10には、加熱対象となる水10aを供給する給水ラインと、蒸気を取り出す蒸気取出ラインが接続されている。なお、温水ボイラとする場合は、温水を循環するラインを接続するようにすればよい。
図1において、符号19は、燃焼ガス導入用煙管2の熱膨張を吸収するため途中位置に設けたエキスパンション部である。
本実施形態の煙管ボイラは、前記した構成とされているので、燃焼ガス5から熱回収をする場合は、缶体1内の貯留空間10に給水して水10aを貯留させる。
次いで、図示しない燃焼装置では、木質バイオマス等の燃料を燃焼させる。燃焼装置で生じた燃焼ガス5は、燃焼装置の燃焼ガス煙道12から燃焼ガス導入用煙管2内に入口2aを経て送り込まれる。
燃焼ガス導入用煙管2は、配管径が燃焼ガス煙道12の径と同等の口径としてあるので、該燃焼ガス導入用煙管2内に導入された燃焼ガス5は、上側から出口2bがある下側へ流れる。この間、燃焼ガス5は、流速が維持されるので、燃焼ガス導入用煙管2への灰6の付着が抑制される。これにより、燃焼ガス導入用煙管2の清掃を減らすことができる。
燃焼ガス導入用煙管2の出口2bに達した燃焼ガス5は、灰受部4に下向きに流入した後、周囲へ拡散し、その後、上向きに反転されてから、各煙管3に流入するようになる。
灰受部4内に流入した燃焼ガス5は、流速が大幅に低下し、灰6の終端速度に満たない流速となる。これにより、灰6は、灰受部4内で沈降する。
この際、灰受部4では、燃焼ガス導入用煙管2の出口2bより導入されるときの燃焼ガス5の流れの向きが下向きとされているため、燃焼ガス5に含まれている灰6には灰受部4の内底部へ向かう力が作用している。そのため、灰6は、灰受部4内で流速が低下した燃焼ガス5の上向き流れに同伴されにくくなり、沈降がより促されて、燃焼ガス5と灰6は分離されやすくなる。
灰受部4内で沈降する灰6や内底部に沈降した灰6中の未燃分は、燃焼ガス5中の余剰酸素により燃焼する。あるいは、空気供給ライン14より灰受部4内に供給される空気15により燃焼する。
更に、灰受部4は、その内底面の面積が、缶体1の断面積と同様となっているので、沈降した灰6を分散させた状態で、燃焼ガス5中の余剰酸素や、空気供給ライン14より供給される空気15と効率よく接触させることができて、灰6中の未燃分の燃焼を促すことができる。
灰6中の未燃分が燃焼させられた場合は、未燃分が減少することで燃焼ガス5に同伴される灰6の量が低減し、煙管3に灰6が付着することを抑制できる。これにより、煙管3は、灰6が付着した状態での流路断面積の確保を考慮しなくてよいため、管径を小さくすることができる。このため、煙管ボイラは、煙管3の配置の密度の向上化を図ることができて、煙管ボイラ全体の小型化を図ることができるという利点が得られる。又、燃焼ガス5に同伴される灰6の量が低減することから、煙管ボイラの下流に設置するサイクロン18等の集塵装置の集塵負荷を軽減でき、集塵装置の清掃の頻度を低減させて、運転期間を延命化できるという利点もある。
又、前記のように、灰受部4で灰6中の未燃分を燃焼させることから、この燃焼の際に生じる熱は、燃焼ガス5が灰受部4から流入する複数の煙管3での熱交換で回収される。これにより、灰6中の未燃分が有する熱量を有効に利用することができる。
本実施形態では、複数の煙管3が燃焼ガス導入用煙管2と干渉しない範囲で燃焼ガス導入用煙管2の周囲に分布するように配置されているので、缶体1内の無駄なスペースの低減化を図ることができる。
[第2実施形態]
図3は第2実施形態の煙管ボイラの概略を示す一部切断側面図である。
図1に示す第1実施形態の煙管ボイラと同一のものには、同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の煙管ボイラは、図1に示す灰受部4に代えて、缶体1下部の径と同じ大きさの径寸法としてあり、且つ内底面が周辺部から中央部に向けて徐々に低くなる形状の耐火構造の灰受部20を備えた構成としたものである。灰受部20は、中央部に灰排出口21が設けられている。
灰排出口21には、灰6の排出時以外は常時閉塞しておき、灰排出時に取り外すことができるように栓体22が取外し可能に取り付けられている。
灰受部20の流路断面積は、第1実施形態における灰受部4の流路断面積と同様に設定されている。
図示しない燃焼装置で木質バイオマス等の燃料が燃焼されると、第1実施形態の場合と同様に、灰6が含まれている燃焼ガス5が、燃焼ガス煙道12から燃焼ガス導入用煙管2内に導入される。
燃焼ガス導入用煙管2内を上側から下側へ流通した燃焼ガス5は、燃焼ガス導入用煙管2の出口2bから灰受部20内に流入する。この際、灰受部20は流路断面積が前述のように設定されているので、燃焼ガス5は、矢印で示すように、燃焼ガス導入用煙管2の出口2bから下方に向いた流れとなった後、周囲に拡散した流れとなる。この燃焼ガス5の流れにより燃焼ガス5に同伴された灰6は、第1実施形態の場合と同様に、灰受部20内では終端速度に満たない流速になるので、燃焼ガス5から分離されて灰受部20の内底部に沈降する。
灰受部20に沈降して受けられた灰6中の未燃分は、燃焼ガス5中の余剰酸素により燃焼されること、未燃分の燃焼で得られた熱は、燃焼ガス5が上昇する煙管3内で回収されること、等は第1実施形態の場合と同様であり、本実施形態でも第1実施形態の場合と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態において、灰受部20は、第1実施形態と同様の空気供給ライン14を接続した構成として、灰6中の未燃分を燃焼させるための空気を供給するようにしてもよいことは勿論である。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態の煙管ボイラの概略切断平面図で、図2に対応するものである。
本実施形態の煙管ボイラは、燃焼ガス導入用煙管2を、図1に示す水平方向から鉛直方向に屈曲させる途中位置から、2つの煙管路2A,2Bに分岐させ、各煙管路2A,2Bの各下端を灰受部4,20(図1、図3参照)に連通させるようにしたものである。
煙管路2A,2Bは、同等の流路断面積を備えていることが好ましい。又、煙管路2A,2Bの流路断面積の和が、燃焼ガス導入用煙管2の入口2a側の流路断面積より大きくなるようにしてあれば、煙管路2A,2Bの流路断面積は任意に設定してよい。
その他の構成は、前記した第1実施形態、第2実施形態の煙管ボイラの構成と同じであり、同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における煙管ボイラは、燃焼ガス導入用煙管2が途中位置から2つの煙管路2A,2Bに分岐されている。そのため、燃焼ガス導入用煙管2に入口2aから導入された燃焼ガス5は、途中位置から煙管路2A,2Bに分かれて灰受部4,20の方向に流される。
本実施形態のように、燃焼ガス導入用煙管2を途中から煙管路2A,2Bに二又状に分岐させた場合は、燃焼ガス導入用煙管2に導入された燃焼ガス5を各煙管路2A,2Bに分流させることができ、各煙管路2A,2B内を上側から下側に流れる燃焼ガス5の流速を、燃焼ガス導入用煙管2に入口2aから導入される燃焼ガス5の流速よりも低下させることができる。又、単一の燃焼ガス導入用煙管を使用する場合に比して、水10aとの伝熱面積を拡大することができる。
[第1使用例]
図5は、煙管ボイラの第1使用例の概略を示す一部切断側面図である。
本使用例は、第1実施形態と同様の構成を備える煙管ボイラIについて、燃焼ガス導入用煙管2の入口2aを、燃焼装置の一例としてのバーナ23の火炎噴出口32に、燃焼ガス煙道12を介して接続した構成としたものである。
なお、図5において、煙管ボイラI自体の構成は、図1及び図2に示したものと同様であり、同一のものには同一符号を付してその説明を省略する。
バーナ23は、上下に延びる円筒状として、底部に流動層25を有し、頂部にガス出口26を有する燃焼室24を備えている。燃焼室24には、粉体燃料27を供給する粉体燃料供給管28と、燃焼空気供給管29が設けられている。更に、バーナ23は、ガス出口26に、主燃焼空気供給管31を備えたガス通路30の一端側が接続され、このガス通路30の他端側が火炎噴出口32とされた構成を備えている。
流動層25は、砂等の固体粒子の熱媒体(流動媒体)33が充填されている。流動層25の下方には、熱媒体33の通過は阻止する一方、空気は通過可能な多孔質板又は多孔板のような熱媒体支持部材34と、散気管35と、空気ボックス36とが設けられている。空気ボックス36には、燃焼用空気を兼ねる流動化空気37の供給手段(図示せず)が接続されている。これにより、流動層25では、空気ボックス36、散気管35、熱媒体支持部材34を経て下方から導入されて上向きに噴出される流動化空気37によって熱媒体33の流動化が行われる。
したがって、流動層25は、後述するように粉体燃料供給管28より燃焼室24に供給される粉体燃料27のうちの流動層25まで落下する比較的大きい粒径の燃料を、流動化された熱媒体33で支持し且つ攪拌しながら、流動化空気37を用いて燃焼させることができる。この際、流動層25では、流動化空気37の供給量と、流動層25に落下供給される粉体燃料27の供給量が、粉体燃料27の部分燃焼が生じるように(粉体燃料27の完全燃焼には酸素不足となるように)調整されている。このため、流動層25では、粉体燃料27の部分燃焼が行われると共に、この部分燃焼で生じた燃焼熱を利用して粉体燃料27の残部の熱分解ガス化が行われる。流動層25では、粉体燃料27を部分燃焼させることにより、流動層25特有の固体燃料を攪拌する効果を残しながら粉体燃料27が緩慢燃焼することになるため、粉体燃料27の形状及び性状の変動による燃焼変動を抑制することができる。
流動層25における粉体燃料27の熱分解ガス化によって生じる可燃性ガスは、粉体燃料27の部分燃焼によって生じる燃焼ガスや、流動層25で流動化空気37として使用された後の空気と一緒に、ガス出口26に向けて燃焼室24を上昇する。
燃焼室24は、流動層25の直上となる燃焼室24の内部空間の下部寄りの領域が、前記のように流動層25に支持された粉体燃料27が部分燃焼と熱分解ガス化される燃焼部38となっている。燃焼室24の内部空間における燃焼部38よりも上方の領域は、ガス化燃焼空間39とされている。
燃焼室24の側壁40における燃焼部38に対応する位置には、起動用(着火用)バーナ(図示せず)が備えられている。この起動用バーナは、バーナ23の起動時に、LPG、都市ガス、灯油等の燃料を燃焼させて、燃焼室24の温度を粉体燃料27が着火する温度、たとえば、1100℃位まで加熱するためのものである。なお、起動用バーナによる燃焼室24の加熱温度は、使用する粉体燃料27の着火温度に応じて適宜変更してもよいことは勿論である。
燃焼空気供給管29は、燃焼室24の側壁40におけるガス化燃焼空間39の下部に対応する位置に設けられている。図5では、側壁40に2本の燃焼空気供給管29が設けられた例を示している。更に、燃焼空気供給管29は、水平方向に配置されていて、燃焼室24の外周の接線方向に沿う姿勢で側壁40に取り付けられていることが好ましい。燃焼空気供給管29には、燃焼用空気41の供給手段(図示せず)が接続されている。
これにより、燃焼室24では、燃焼空気供給管29から燃焼用空気41が供給されると、燃焼室24に図5に矢印で示すように旋回しながらガス出口26側、すなわち、上方へ向けて流れる燃焼用空気41の上昇流が形成される。
粉体燃料供給管28は、図示しない燃料供給部から空気によって輸送される粉体燃料27を燃焼室24へ供給するためのものである。粉体燃料供給管28は、燃焼室24の上部に設けられている。粉体燃料供給管28の配置と向きは、粉体燃料供給管28から燃焼室24へ供給する粉体燃料27がガス化燃焼空間39に投入され、更に、後述するようにガス化燃焼空間39で部分燃焼と熱分解ガス化が完全には進行しない粉体燃料27のうちの大きな粒径のものが流動層25まで落下するように設定されている。
なお、燃焼空気供給管29からの燃焼用空気41の供給量は、流動層25に供給される流動化空気37の供給量、及び、粉体燃料27に同伴される空気輸送用の空気との合計が、粉体燃料供給管28より供給される粉体燃料27の全量に対し部分燃焼が生じるように(粉体燃料27の全量の完全燃焼には酸素不足となるように)調整されている。
粉体燃料27は、たとえば、木質バイオマスを粉砕処理した粉体のバイオマス燃料であって、0.1mmから3mmまでの粒度分布を有するものを使用する。
この粉体燃料27を木材から製造する場合は、木材を粉砕機で粉砕処理し、得られた粉砕物を3mmのメッシュの篩を用いて篩分けすることで、約0.1mmから3mmまでの粒度分布を有する粒子を回収して粉体燃料27とすればよい。
燃焼室24に粉体燃料供給管28から粉体燃料27が供給されると、この粉体燃料27は、燃焼用空気41の上昇流に接触する。このため、粉体燃料27のうちの小さい粒径のものは、燃焼用空気41の上昇流によって浮遊させられた状態で、又、より大きな粒径のものは上昇流中を徐々に下降しながら、前述したと同様の粉体燃料27の部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。粉体燃料27のうち、上昇流中で部分燃焼と熱分解ガス化が完全には進行しない大きな粒径のものは、図5に二点鎖線で示すように流動層25まで落下し、流動層25において前述した部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。
したがって、燃焼室24内では、供給されたすべての粉体燃料27について、部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。燃焼室24内で粉体燃料27の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスは、粉体燃料27の部分燃焼による燃焼ガスと、流動化空気37及び燃焼用空気41として使用された後の空気と一緒にガス出口26へ導かれる。
ガス通路30は、たとえば、横方向に延びる筒とされ、長手方向の一端側でガス出口26に接続され、長手方向他端側の開口が火炎噴出口32とされている。火炎噴出口32は、煙管ボイラIの入口2aに、燃焼ガス煙道12を介して接続されている。
ガス通路30には、主燃焼用空気42を供給する主燃焼空気供給管31が、たとえば、図5に示すように、火炎噴出口32側に向いた姿勢で設けられている。これにより、ガス通路30では、燃焼室24のガス出口26よりガス通路30に導かれる可燃性ガスを含んだガスに対し、主燃焼空気供給管31より主燃焼用空気42が供給されて、可燃性ガスの主燃焼用空気42による主燃焼が更に行われる。この主燃焼によって生じる火炎及び高温の燃焼ガス5は、火炎噴出口32から燃焼ガス煙道12を経て煙管ボイラIへ供給される。
なお、図示しないが、主燃焼空気供給管31は、ガス通路30の外周に接線方向に取り付けられていて、主燃焼用空気42がガス通路30に旋回しながら供給される構成としてもよい。
以上の構成としてあるバーナ23を使用する場合は、先ず、起動用バーナ(図示せず)により燃焼室24を粉体燃料27の着火温度以上に加熱する。又、この際、流動層25では流動化空気37による熱媒体33の流動化を開始する。更に、燃焼空気供給管29から燃焼室24への燃焼用空気41の供給と、主燃焼空気供給管31からガス通路30への主燃焼用空気42の供給とを開始する。
その後、粉体燃料供給管28から燃焼室24への粉体燃料27の供給を開始する。
これにより、燃焼室24では、粉体燃料27の燃焼用空気41による浮遊状態での部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。更に、浮遊状態では部分燃焼又は熱分解ガス化が完全に進行しきれない比較的大きな粒径の粉体燃料27は、流動層25まで落下して、流動層25にて流動化空気37を用いて部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。燃焼室24における粉体燃料27の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスを含むガスは、その後、ガス出口26からガス通路30へ連続的に導かれる。
ガス通路30では、燃焼室24より連続的に導かれる可燃性ガスを含むガスに対し、主燃焼空気供給管31から主燃焼用空気42が供給されるため、可燃性ガスの主燃焼が行われる。これにより、バーナ23では、前記主燃焼により高温の燃焼ガス5が生じ、この燃焼ガス5が、火炎噴出口32から燃焼ガス煙道12を通して煙管ボイラIの入口2aへ供給される。
したがって、煙管ボイラIでは、第1実施形態の場合と同様に、燃焼ガス5から熱回収を行うことができる。
又、バーナ23で使用する粉体燃料27が木質バイオマス由来の燃料である場合、バーナ23で発生して煙管ボイラIに導入される燃焼ガス5には、灰6が含まれていることがあり、更に、灰6に可燃物の未燃分が含まれている(付着している)可能性がある。
この場合であっても、煙管ボイラIでは、灰受部4で灰6を沈降させることができると共に、灰受部4では灰6中の未燃分を燃焼させることができて、煙管3に灰6が付着することを抑制することができる等、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
したがって、本使用例のようにバーナ23と煙管ボイラIとを組み合わせた構成は、木質バイオマス由来の粉体燃料27の燃焼とその熱回収を行う燃焼システムとして有効である。
更に、バーナ23は、粉体燃料27のうち、粒径の小さいものは燃焼用空気41による浮遊状態で部分燃焼と熱分解ガス化を行うことができ、粒径が大きいものは流動層25で部分燃焼と熱分解ガス化を行うことができる。したがって、バーナ23は、粉体燃料27の粒度分布に適した燃焼を行わせることができる。
[第2使用例]
図6は、煙管ボイラの第2使用例の概略を示す一部切断側面図である。図7は図6のB−B方向からの概略切断側面図である。
本使用例は、第1実施形態と同様の構成を備える煙管ボイラIについて、燃焼ガス導入用煙管2の入口2aを、燃焼装置の別の例としてのバーナ23aの火炎噴出口32に、燃焼ガス煙道12を介して接続した構成としたものである。
なお、図6において、煙管ボイラI自体の構成は、図1及び図2に示したものと同様である。又、図6、図7において、図5に示したものと同一のものには同一符号を付してその説明を省略する。
バーナ23aは、円筒状の燃焼室24aを横長となるように形成し、燃焼室24aの一端側の底部に開口43を設け、この開口43の下側に流動層25を備えた構成とされている。流動層25の構成は、第1使用例のバーナ23と同様とされている。
燃焼室24aは、その一端側における流動層25の直上となる領域が、図6に一点鎖線で示す燃焼部38とされ、燃焼部38を除く領域がガス化燃焼空間39とされている。図6では、燃焼室24aの一端側の上部から他端寄りの領域が、ガス化燃焼空間39となっている。
更に、燃焼室24aの一端側の頂部には、粉体燃料供給管28が設けられている。更に、粉体燃料供給管28は、図7に示すように、燃焼室24aのガス化燃焼空間39に開口するように、燃焼室24の外周の接線方向に沿う姿勢で接続されている。これにより、粉体燃料供給管28から燃焼室24aへ粉体燃料27を供給すると、粉体燃料27が燃焼室24a内で旋回するようにしてある。又、粉体燃料供給管28から燃焼室24aへ供給される粉体燃料27は、まずガス化燃焼空間39に投入され、粉体燃料27のうち、ガス化燃焼空間39にて浮遊状態で部分燃焼や熱分解ガス化が進行しきれない比較的粒径の大きなものが、図6、図7に二点鎖線で示すように、ガス化燃焼空間39を通過して流動層25へ落下供給されるようにしてある。
燃焼室24aの円筒形状の外周部には、図6、図7に示すように、燃焼室24a内に開口する燃焼空気供給管29が接線方向に沿う姿勢で設けられている。燃焼空気供給管29は、図6では、一例として、燃焼室24aの軸心方向の2個所に備えられている。これにより、燃焼空気供給管29より燃焼室24aに供給される燃焼用空気41は、図6に矢印で示すように、旋回しながら燃焼室24aの他端側のガス出口26側へ向けて流される。したがって、燃焼室24aでは、供給される粉体燃料27と燃焼用空気41が、ともに旋回しながらガス化燃焼空間39で接触するようになる。
ガス出口26には、ガス通路30の一端側が接続され、ガス通路30の他端側開口は火炎噴出口32とされている。
ガス通路30の火炎噴出口32に近い位置の周壁には、主燃焼空気供給管31が、火炎噴出口32側に向けた斜めの姿勢で設けられていて、主燃焼用空気42が火炎噴出口32の方向へ供給されるようになっている。
バーナ23aのその他の構成は、図5に示した第1使用例のバーナ23と同様とされている。
以上の構成としてあるバーナ23aは、図5に示したバーナ23と同様の手順で用いることにより、燃焼室24aに供給される粉体燃料27は、燃焼用空気41による浮遊状態での部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。更に、浮遊状態では部分燃焼又は熱分解ガス化が完全に進行しきれない比較的大きな粒径の粉体燃料27は、流動層25まで落下して、流動層25にて流動化空気37を用いて部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。
燃焼室24aにおける粉体燃料27の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスを含むガスは、その後、ガス出口26からガス通路30へ連続的に導かれ、主燃焼空気供給管31から供給される主燃焼用空気42による可燃性ガスの主燃焼が行われる。
したがって、本使用例の場合も、バーナ23aでは、前記主燃焼により高温の燃焼ガス5が生じ、この燃焼ガス5が、火炎噴出口32から燃焼ガス煙道12を経て煙管ボイラIの燃焼ガス導入用煙管2の入口2aへ供給される。
よって、煙管ボイラIでは、第1実施形態の場合と同様に、燃焼ガス5から熱回収を行うことができる。
又、バーナ23aで使用する粉体燃料27が木質バイオマス由来の燃料である場合、バーナ23aで発生して煙管ボイラIに導入される燃焼ガス5には、灰6が含まれていることがあり、更に、灰6に可燃物の未燃分が含まれている(付着している)可能性がある。
この場合であっても、煙管ボイラIでは、灰受部4で灰6を沈降させることができると共に、灰受部4では灰6中の未燃分を燃焼させることができて、煙管3に灰6が付着することを抑制することができる等、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
したがって、本使用例のようにバーナ23aと煙管ボイラIとを組み合わせた構成は、木質バイオマス由来の粉体燃料27の燃焼とその熱回収を行う燃焼システムとして有効である。
なお、本発明の煙管ボイラは、各実施形態のものに限定されるものではない。図1乃至図4はいずれも説明の便宜上わかり易く示したもので、一例であり、たとえば、缶体1の大きさ、燃焼ガス導入用煙管2や煙管3の配管径、煙管3の長さ、数、配置等は図示以外の構成としてもよい。
又、第2実施形態として示した図3では、灰受部20を、内底面が周辺部から中央部に向けて直線的に徐々に低くなる形状のものとして示したが、内底面が周辺部から中央部に向けて円弧形状で徐々に低くなる形状とされていてもよい。図3に示す灰受部20は、中央部の灰排出口21に栓体22を着脱できるように備えたものを示したが、ダンパやスライドゲート構造として、定期的に自動で灰を排出する構成としてもよい。
更に、図4では燃焼ガス導入用煙管2の途中位置より2つの煙管路2A,2Bに分岐させた場合を示したが、3つ、あるいはそれ以上に分岐させるようにしてもよい。
又、本発明の煙管ボイラの下流側に設置される集塵装置は、サイクロン18に代えて、バグフィルタ等の集塵装置としてもよい。
空気供給ライン14より空気15を供給する構成とする場合は、缶体1の胴部7の外周に設けたジャケットを流通させることで予熱した空気15を供給するようにしてもよい。
図5に示したバーナ23、及び、図6、図7に示したバーナ23aは、説明の便宜上わかり易く示したものであり、各部の大きさは一例であり、これに限定されるものではない。
又、バーナ23,23aは、発熱量の高い廃プラスチックから製造される粉体燃料を用いるようにしてもよく、この場合も、粉体燃料の粒度分布に適した燃焼ができる。これにより、このような燃料の場合にも、バーナ23,23aでは燃料が堆積して燃焼することはなく、クリンカや炭化物を形成するおそれはなくすことができる。
なお、バーナ23,23aで廃プラスチックから製造された粉体燃料を用いる場合は、発熱量が大きいため、粉体燃料供給管28が燃焼室24に開口する部分の付近を冷却できるようにすることが好ましい。冷却構造としては、粉体燃料供給管28の開口付近を高温から保護できるものであれば、どのような構造のものであってもよい。
第2実施形態の煙管ボイラ、及び、第3実施形態の煙管ボイラの入口2aの上流側に燃焼装置としてのバーナ23,23aを備えるようにしてもよい。これらの構成も、第1使用例や第2使用例の場合と同様に、木質バイオマス由来の粉体燃料27の燃焼とその熱回収を行う燃焼システムとして有効なものとすることができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 缶体
2 燃焼ガス導入用煙管
2a 入口
2b 出口
3 煙管
4 灰受部
5 燃焼ガス
6 灰
10a 水
12 燃焼ガス煙道
16 燃焼ガス出口
20 灰受部
23,23a バーナ(燃焼装置)

Claims (7)

  1. 水を貯留する缶体と、
    前記缶体内に配設され、軸心方向を上下方向とする複数の煙管と、
    前記缶体内に配設され、配管径が前記複数の煙管の配管径よりも大きくしてあって、灰を含む燃焼ガスを前記缶体の下側へ導入する燃焼ガス導入用煙管と、
    前記缶体の下部に設けられて、前記複数の煙管の下端側と前記燃焼ガス導入用煙管の下端側とを連通する灰受部とを備え、
    前記燃焼ガスは、バイオマス由来のバイオマス燃料、または、廃プラスチックから製造される燃料を燃焼させて生じるガスであり、
    前記缶体は、前記水が貯留される貯留空間を備え、
    前記複数の煙管は、前記貯留空間において前記燃焼ガス導入用煙管の周囲に配置され、
    前記燃焼ガス導入用煙管の上端側は、前記貯留空間の側壁部を貫通して前記缶体の外部へ突出し、
    前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が低下するように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路とし、前記燃焼ガスに同伴される灰を沈降させると共に、前記燃焼ガスに同伴される灰中の未燃分を燃焼させる構成としたこと
    を特徴とする煙管ボイラ。
  2. 水を貯留する缶体と、
    前記缶体内に配設され、軸心方向を上下方向とする複数の煙管と、
    前記缶体内に配設され、配管径が前記複数の煙管の配管径よりも大きくしてあって、前記缶体の外部に取り付けた燃焼装置に上端側が接続され、前記燃焼装置からの灰を含む燃焼ガスを下端側から前記缶体の下側へ導入する燃焼ガス導入用煙管と、
    前記缶体の下部に設けられて、前記複数の煙管の下端側と前記燃焼ガス導入用煙管の前記下端側とを連通する灰受部とを備え、
    前記燃焼ガスは、バイオマス由来のバイオマス燃料、または、廃プラスチックから製造される燃料を燃焼させて生じるガスであり、
    前記缶体は、前記水が貯留される貯留空間を備え、
    前記複数の煙管は、前記貯留空間において前記燃焼ガス導入用煙管の周囲に配置され、
    前記燃焼ガス導入用煙管の上端側は、前記貯留空間の側壁部を貫通して前記缶体の外部へ突出し、
    前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の前記下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が低下するように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路とし、前記燃焼ガスに同伴される灰を沈降させると共に、前記燃焼ガスに同伴される灰中の未燃分を燃焼させる構成としたこと
    を特徴とする煙管ボイラ。
  3. 前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管から下向きに入った燃焼ガスの流れを上向きに反転させて、前記複数の煙管に流入させる構成を有すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の煙管ボイラ。
  4. 前記灰受部は、前記燃焼ガス導入用煙管の下端側から導入される前記燃焼ガスの流速が、該燃焼ガスに同伴される灰の終端速度未満となるように前記燃焼ガス導入用煙管の流路断面積よりも広い流路断面積を有する流路としたこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の煙管ボイラ。
  5. 前記燃焼ガス導入用煙管は、前記上端側が燃焼ガス煙道に接続されており、前記燃焼ガス導入用煙管の径は、前記燃焼ガス煙道の径と同等の径としてあること
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の煙管ボイラ。
  6. 前記燃焼ガス導入用煙管は、前記灰受部に連通される下端側が前記缶体内の中央部に配置されていること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の煙管ボイラ。
  7. 前記缶体は、燃焼ガスを排出する燃焼ガス出口が形成されており、
    前記複数の煙管は、平面視で、前記燃焼ガス出口に近傍する側が疎に配置されると共に、前記燃焼ガス出口から離間する側が密に配置されていること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の煙管ボイラ。
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