JP6595261B2 - 中間転写ベルトおよびその製造方法 - Google Patents
中間転写ベルトおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6595261B2 JP6595261B2 JP2015170069A JP2015170069A JP6595261B2 JP 6595261 B2 JP6595261 B2 JP 6595261B2 JP 2015170069 A JP2015170069 A JP 2015170069A JP 2015170069 A JP2015170069 A JP 2015170069A JP 6595261 B2 JP6595261 B2 JP 6595261B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- intermediate transfer
- transfer belt
- marking
- marking portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Description
ベルト最表面におけるベルト側縁部に、位置制御に用いられるマーキング部を有しており、
該マーキング部は、
ベルト最表面におけるベルト側縁部に彫り込まれた複数の線状の溝部より構成されており、
上記マーキング部が形成されていないベルト最表面部分との光学分光濃度差が0.5以上であり、
上記溝部間の間隔が0.01mm以上0.1mm以下であり、
上記溝部の形成方向と垂直な方向の最大高さ粗さRzが1μm以上5μm以下である、中間転写ベルトにある。
円筒状または円柱状の金型の外周面に、上記マーキング部が形成されていないベルト体を形成する工程と、
上記金型の外周面に上記ベルト体を保持したまま、上記ベルト体のベルト最表面にレーザー彫刻により上記溝部を複数形成し、マーキング部を形成する工程と、
を有する、中間転写ベルトの製造方法にある。
図1〜図4に示されるように、本例の中間転写ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。本例では、中間転写ベルト1は、筒状に形成された基層10単層より構成されている。また、基層10は、電子導電剤を含有するポリイミドまたはポリアミドイミドより形成されている。
本例の中間転写ベルト1の製造方法は、実施例1の中間転写ベルト1を製造する方法である。図5に示されるように、中間転写ベルト1の製造方法は、円筒状または円柱状の金型2の外周面に、ベルト表面にマーキング部11が形成されていないベルト体(不図示)を形成する工程と、金型2の外周面にベルト体を保持したまま、ベルト体のベルト最表面にレーザー彫刻により溝部111を複数形成し、マーキング部11を形成する工程とを有している。
<基層形成用材料の調製>
ポリイミド(PI)(新日本理化社製、「リカコート EN−20」)、または、ポリアミドイミド(PAI)(東洋紡績社製、「バイロマックスHR−16NN」)100質量部と、電子導電剤としてのカーボンブラック(三菱化学(株)製、「#2300」)10質量部と、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン800質量部とを配合し、羽撹拌にて混合後、分散機にて分散することにより、2種類の液状の基層形成用材料を調製した。
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)(日本ゼオン社製、「ニポールDN101」)100質量部と、イソシアネート化合物(トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物)(東ソー社製、「コロネートHL」)35質量部と、加硫剤(粉末硫黄)(鶴見化学工業社製、「イオウPTC」)0.5質量部と、加硫促進剤(三新化学社製、「サンセラーDM」)1質量部と、無機系難燃剤(水酸化アルミニウム)(昭和電工社製、「ハイジライトH−42M」)50質量部と、無機系難燃剤(水酸化マグネシウム)(協和化学工業社製、「キスマ5A」)50質量部と、有機系難燃剤(ホスファゼン誘導体)(伏見製薬所社製、「ラビトルFP−110」)25質量部と、滑剤(ステアリン酸)(日油社製、「ステアリン酸さくら」)1質量部と、受酸剤(酸化亜鉛)(正同化学工業社製、「酸化亜鉛2種」)5質量部と、イオン導電剤(テトラブチルアンモニウムブロマイド:TBAB)(富士純薬社製)1質量部とを、固形分が60質量%となるようにシクロヘキサノン中に配合し、混合することにより、液状のゴム弾性層形成用材料を調製した。
アクリル樹脂(根上工業社製、「パラクロンW−197C」)100質量部と、電子導電剤としてのカーボンブラック(オリオンエンジニアドカーボンズ社製、「スペシャルブラック4」)25質量部と、レベリング剤(DIC社製、「メガファックF−555」)0.5質量部と、架橋剤としてのイソシアネート化合物(トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物)(東ソー社製、「コロネートHL」)30質量部とを、固形分が10質量%となるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)中に配合し、混合することにより、液状の表層形成用材料を調製した。
アルミニウム製の円筒状金型を準備した。また、3つのノズルを有するディスペンサ(液体定量吐出装置)を準備した。このディスペンサのノズルは、内径φ=1mmのニードルノズルである。次いで、上記調製した基層形成用材料、ゴム弾性層形成用材料、および、表層形成用材料とを、それぞれ別のエアー加圧タンクに収容し、金型の外周面とノズルとのクリアランスを1mmとして、金型およびノズルをセットした。次いで、金型を垂直にした状態で、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、基層形成用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.4MPaの圧力をかけて基層形成用材料をノズルに圧送し、ノズルから基層形成用材料を吐出させ、金型の外周面上にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、2時間で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持するという条件にて熱処理を施した。これにより、金型の外周面上に、筒状に形成された基層単層からなる各ベルト体(厚み80μm、筒径φ320mm)を形成した。なお、基層の材質は、表1に示す通りである。
試料1と同様に、金型の外周面上に、筒状に形成された基層を形成した。基層が形成された金型を、回転数100rpmで軸中心に回転させながら、表層形成用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.8MPaの圧力をかけて表層形成用材料をノズルに圧送し、ノズルから表層形成用材料を吐出させ、金型の外周面上にある基層表面にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、0.5時間で170℃まで昇温し、170℃で0.5時間保持するという条件にて熱処理を施し、表層形成用材料を硬化させた。これにより、筒状に形成された基層(厚み80μm)と、基層上に積層された表層(厚み15μm)とを有するベルト体を形成した。
試料1と同様に、金型の外周面上に、筒状に形成された基層を形成した。基層が形成された金型を、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、ゴム弾性層形成用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.8MPaの圧力をかけてゴム弾性層形成用材料をノズルに圧送し、ノズルからゴム弾性層形成用材料を吐出させ、金型の外周面上にある基層表面にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、3時間で170℃まで昇温し、170℃で0.5時間保持するという条件にて熱処理を施し、ゴム弾性層形成用材料を硬化させた。これにより、筒状に形成された基層(厚み80μm)と、基層上に積層されたゴム弾性層(厚み200μm)とを有するベルト体を形成した。
試料1で作製した基層単層からなるベルト体におけるベルト側縁部の一部に、位置制御用の貫通するパンチ穴(直径6mmの円形)を形成することにより、試料2Cの中間転写ベルトを作製した。
光学分光濃度計(X−Rite社製、「X−Rite440」)を用いて、各試料の中間転写ベルトにおけるマーキング部、および、マーキング部が形成されていないベルト最表面部分(以下、非マーキング部という。)の光学分光濃度を測定した。そして、非マーキング部の光学分光濃度値OD0と、マーキング部の光学分光濃度値OD1との差の絶対値|OD0−OD1|を計算することにより光学分光濃度差(以下、OD値差という。)を求めた。
各マーキング部について、JIS B0601:2001に準拠し、溝部の形成方向と垂直な方向の最大高さ粗さRzを測定した。この際、粗さ計には、東京精密社製、「SURFCOM1400D」を用いた。また、測定長は8mmとした。なお、ピックアップにはDTS03A、測定子にはDM43801を用いた。図8に、試料1の中間転写ベルトにおけるマーキング部のベルト幅方向のプロファイルを示す。
粘着テープ(3M社製、「スコッチメンディングテープ810」)を、各試料のマーキング部に貼り付け、その後粘着テープを剥離したときの粘着面へのすすの付着量を目視にて評価した。なお、レーザー彫刻によるすすは、分光濃度の反射性に影響するため、少ない方が好ましい。粘着テープへの転写5回以下ですすが無くなる場合を、すす量:少とした。粘着テープへの転写6回〜10回ですすが無くなる場合を、すす量:中とした。粘着テープへの転写11回以上ですすが無くなる場合を、すす量:多とした。
−MIT耐久試験−
各試料の中間転写ベルトから、長手方向がベルト周方向と一致するようにマーキング部を中央に有する短冊状試験片(幅15mm×長さ115mm)を切り出し、25℃×45%RH環境下において、MIT耐折疲労試験機(東洋精機製作所社製「MIT−DA」)を用いてMIT試験を行い、MIT回数(N=5の平均値)を測定した。この際、短冊状試験片は、ベルト周方向と折り曲げ方向とが垂直であって、かつ、マーキング部中央が折り曲げ位置となるように試験機にセットした。試験条件は、スプリング介在状態で荷重300g、折り曲げ速度135回/分、折り曲げ角度90°とした。なお、MIT回数は、耐屈曲性の評価の指標となるものであり、このMIT回数が多い程、屈曲に対する耐久性に優れていることを示す。
動力シャフト(ローラ)および従動シャフトに各試料の中間転写ベルトを張架し、回転させた。この際、ベルト片側端部を寄らせるように従動シャフトを傾けることにより、動力シャフトの端に設けられているフランジ(蛇行規制部材を模擬)にベルト片側端部が押し付けられた状態とした。また、従動シャフトの角度は、押し付け荷重が一定となるように設定した。但し、上記押し付け荷重は13N、ベルト回転速度は418mm/s、張架荷重は5kg、フランジの材質はポリアセタールとした。上記のように、フランジにベルトが押し付けられた状態でベルトを回転させ、ベルト端面における亀裂、ベルト破断の異常を確認した。ベルト走行距離が100km以上で異常が無かった場合を、ベルト回転耐久性に優れるとして「A」とした。ベルト走行距離が30km以上100km未満で異常が見つかった場合を、ベルト回転耐久性が良好であるとして「B」とした。ベルト走行距離が30km未満で異常が見つかった場合を、ベルト回転耐久性に劣るとして「C」とした。
10 基層
11 マーキング部
111 溝部
2 金型
Claims (4)
- 電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトであって、
ベルト最表面におけるベルト側縁部に、位置制御に用いられるマーキング部を有しており、
該マーキング部は、
ベルト最表面におけるベルト側縁部に彫り込まれた複数の線状の溝部より構成されており、
上記マーキング部が形成されていないベルト最表面部分との光学分光濃度差が0.5以上であり、
上記溝部間の間隔が0.01mm以上0.1mm以下であり、
上記溝部の形成方向と垂直な方向の最大高さ粗さRzが1μm以上5μm以下である、中間転写ベルト。 - 上記各溝部は、ベルト周方向に沿うとともにベルト幅方向に配置されている、請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 上記溝部がレーザー彫刻により形成されている、請求項1または2に記載の中間転写ベルト。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の中間転写ベルトの製造方法であって、
円筒状または円柱状の金型の外周面に、上記マーキング部が形成されていないベルト体を形成する工程と、
上記金型の外周面に上記ベルト体を保持したまま、上記ベルト体のベルト最表面にレーザー彫刻により上記溝部を形成する工程と、
を有する、中間転写ベルトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015170069A JP6595261B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | 中間転写ベルトおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015170069A JP6595261B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | 中間転写ベルトおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017049281A JP2017049281A (ja) | 2017-03-09 |
JP6595261B2 true JP6595261B2 (ja) | 2019-10-23 |
Family
ID=58280315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015170069A Active JP6595261B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | 中間転写ベルトおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6595261B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7387369B2 (ja) * | 2019-10-08 | 2023-11-28 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2882210B2 (ja) * | 1992-11-05 | 1999-04-12 | シャープ株式会社 | 電子写真感光体、該感光体の製造方法および該感光体を用いた画像補正方法 |
JP4027167B2 (ja) * | 2002-06-28 | 2007-12-26 | キヤノン株式会社 | ベルト状転写部材の製造方法 |
JP4452133B2 (ja) * | 2004-06-25 | 2010-04-21 | 株式会社リコー | 無端状ベルトの製造方法及びそれを製造するための円筒状塗布型 |
KR101638889B1 (ko) * | 2009-10-23 | 2016-07-14 | 삼성전자 주식회사 | 화상형성장치 및 그 제어방법 |
JP2013195180A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Canon Inc | 変位測定装置および画像形成装置 |
-
2015
- 2015-08-31 JP JP2015170069A patent/JP6595261B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017049281A (ja) | 2017-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10416588B2 (en) | Charging member, process cartridge, electrophotographic image forming apparatus, and method for manufacturing charging member | |
US9910379B2 (en) | Charging member with concave portions containing insulating particles and electrophotographic apparatus | |
US8929784B2 (en) | Rotating body, transfer unit, and image forming apparatus | |
US20150198906A1 (en) | Electroconductive member for electrophotography, process cartridge, and electrophotographic apparatus | |
US11835878B2 (en) | Electrophotographic roller, process cartridge and electrophotographic image forming apparatus | |
JP6595261B2 (ja) | 中間転写ベルトおよびその製造方法 | |
JP4341640B2 (ja) | 電子写真機器用導電性ロールおよびその製造方法 | |
JP2006243374A (ja) | Oa機器用ロール | |
JP2007212842A (ja) | 現像ロールおよびその製法 | |
JP2007218993A (ja) | 電子写真機器用粗面化ロールおよびその製法 | |
JP2015045788A (ja) | 帯電部材 | |
JP2008233538A (ja) | 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法 | |
JP2002357949A (ja) | 現像ロール | |
JP2015087546A (ja) | 無端ベルト | |
US20100284718A1 (en) | Image forming device | |
US20120224892A1 (en) | Belt unit and image forming apparatus | |
JP2007271731A (ja) | 帯電ロール | |
JP6368656B2 (ja) | 中間転写ベルト | |
JP5846982B2 (ja) | 無端ベルト | |
JP2008009287A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005274768A (ja) | 導電性ロール | |
JP5806953B2 (ja) | 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 | |
JP2015194681A (ja) | 無端ベルト | |
JP2007147752A (ja) | 接触式現像ロール | |
US10488788B2 (en) | Transfer member for image forming device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190312 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190417 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190701 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190910 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190926 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6595261 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |