JP6594899B2 - 特発性肺線維症の治療方法 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2014年5月8日に出願された米国仮出願第61/990,603号、2014年6月2日に出願された米国仮出願第62/006,692号、2014年9月18日に出願された米国出願第14/490,623号の優先権を主張し、その全体の内容は、本明細書に参照として含まれる。
本技術は、フェノキシアルキルカルボン酸、例えば、MN−001及びMN−002を投与することによって肺線維症、これを引起こす又はこれに起因する疾患、及び/又はこれらそれぞれの否定的な影響を抑制又は治療する方法に関する。
肺線維症(PF)は、肺組織が肥厚して硬くなり、瘢痕化される状態を表す。場合によっては、線維症(瘢痕化)の原因を判定することができるが、他の場合には原因は不明のままである。肺線維症の発症の原因が不明である場合(そして、肺線維症の任意の放射線及び/又は病理学的基準が満たされる場合)、このような疾患は、特発性肺線維症又はIPFと呼ばれる。
肺関連疾患は、間質性肺疾患(interstitial lung diseases、ILD)として知られ、また、びまん性肺実質疾患(diffuse parenchymal lung diseases)又はDPLDとも呼ばれるものであり、200種を超える。このような疾患は、肺胞の周辺の空間である間質(interstitium)に影響を及ぼすため、ILDは1つの群に分類される。しかし、ILDはまた、肺のその他の部分にも影響を及ぼし得る。多くのILDは、IPFと類似の特性を有し、ほとんどが肺線維症をもたらす。
最近の研究によれば、米国での全ILDの有病率は、約500,000人と推定され、IPFが最も一般的である。米国では、IPFは、132,000から200,000人に影響を及ぼす。毎年、およそ50,000件の新しい症例が診断され、IPFによって毎年40,000人の米国人が死亡する。欧州連合(EU)におけるIPFの有病率に関する情報は限られている。現在のEUにおけるIPFの発症率の推定値は、37,000から40,000人と推定しており、英国では毎年5,000件を超える新しい症例が診断されている。IPFと診断される人の数は、持続的に増加すると予想される。これは、人々の寿命が長くなり、IPFの臨床的理解の改善、早期のより正確な診断に起因する可能性が高い。
IPFは、具体的な人口統計プロファイル(specific demographic profile)はないものの、都市部と農村部で同等の割合で見られる。喫煙歴及び特定の遺伝的要因は、IPFのリスク増加と関連しており、様々な研究によれば、IPF患者の約2/3が喫煙歴があることが報告されている。IPFは、女性よりも多くの男性に影響を及ぼし、通常50才から70才の間で発生する。
本開示は、特発性肺線維症(IPF)と診断された患者を治療する方法を提供し、前記方法は、式(I)の化合物、式(I)の化合物の代謝産物、式(I)の化合物のエステル、又は、式(I)の化合物のエステルの代謝産物、又は、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含む。
Figure 0006594899
(式中、mは2から5の整数であり、nは3から8の整数であり、X及びXは、各々独立的に硫黄、酸素、スルフィニル(−S(O)−)基、又は、スルホニル(−S(O)−)基を示し、但し、X及びXは、同時に酸素ではない。)
一実施形態において、式(I)の化合物は、式(IA)である。
Figure 0006594899
また別の実施形態において、前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である。
Figure 0006594899
好ましくは、前記化合物が経口投与される。前記化合物は、固体剤形、例えば、錠剤又はカプセルとして提供されてもよく、好ましくは、化合物は、斜方晶系の結晶質多形体で存在する。化合物は、液体剤形として投与されてもよい。これらの方法の一態様では、化合物は、約100mg/日から約4,000mg/日の範囲の量を1回、2回、又は3回に分けて投与される。
これらの方法の一態様では、IPF患者の肺の瘢痕化が抑制される。IPF患者の上昇した肺ヒドロキシプロリンレベルはまた、低下及び/又は抑制され得る。一部の例では、IPF患者の上昇した肺密度が低下し、また他の場合には、気管支肺胞洗浄液(BALF)において、IPF患者の上昇した総細胞数(TCC)が減少する。
IPFと診断された患者を治療する方法が記載され、前記方法は、式(IA)の化合物、式(IA)の化合物の代謝産物、式(IA)の化合物のエステル、又は、式(IA)の化合物のエステルの代謝産物、又は、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含む。
Figure 0006594899
IPFと診断された患者を治療する方法を提供し、前記方法は、式(IB)の化合物、式(IB)の化合物のエステル、又は、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含む。
Figure 0006594899
IPFと診断された患者を治療するまた他の方法を提供し、前記方法は、式(IA)の化合物、式(IA)の化合物の代謝産物、式(IA)の化合物のエステル、式(IA)の化合物のエステルの代謝産物、又は、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含み、前記したものの各々は、斜方晶系結晶を含む固体剤形として提供される。固体剤形は、好ましくは経口投与される。
Figure 0006594899
本開示は、肺線維症(一方で特発性肺線維症、及び他方では非特発性肺線維症)を治療する方法を提供することに留意する。
また別の形態において、本開示は、これを必要とする患者に肺の瘢痕化を抑制する方法を提供する。前記方法は、式(I)の化合物、又は、そのエステル、又は、それらのそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含み、式(I)の化合物は、上記のように定義される。
また別の形態において、本発明は、これを必要とする患者の肺におけるヒドロキシプロリン形成又はコラーゲン形成を低減及び/又は抑制する方法を提供する。前記方法は、式(I)の化合物、又は、そのエステル、又は、それらのそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含み、式(I)の化合物は上記のように定義される。一実施形態では、患者は肺線維症に罹患している。また別の実施形態において、肺線維症は特発性肺線維症である。また別の実施形態において、肺線維症は非特発性肺線維症である。
また別の形態において、本発明は、これを必要とする患者の上昇した肺密度を減少させる方法を提供する。前記方法は、式(I)の化合物、又は、そのエステル、又は、それらのそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含み、式(I)の化合物は上記のように定義される。一実施形態では、患者は肺線維症に罹患している。また別の実施形態において、肺線維症は特発性肺線維症である。また別の実施形態において、肺線維症は非特発性肺線維症である。
また別の形態において、本発明は、これを必要とする患者の気管支肺胞洗浄液(BALF)の上昇した総細胞数(TCC)を減少させる方法を提供する。前記方法は、式(I)の化合物、又は、そのエステル、又は、それらのそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することを含み、式(I)の化合物は上記のように定義される。一実施形態では、患者は肺線維症に罹患している。また別の実施形態において、肺線維症は特発性肺線維症である。また別の実施形態において、肺線維症は非特発性肺線維症である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される前記方法は、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、シクロホスファミド、アザチオプリン、N−アセチルシステイン、ピルフェニドン、及び補充酸素療法のうちの1つ以上の投与と共に実行される。
対照群、ビークル群、及び治療群における0日目の肺密度をグラフで示す。 対照群、ビークル群、及び治療群における7日目の肺密度をグラフで示す。 対照群、ビークル群、及び治療群における20日目の肺密度をグラフで示す。 対照群、ビークル群、及び治療群における肺ヒドロキシプロリン含量をグラフで示す。 対照群、ビークル群、及び治療群におけるアシュクロフトスコアをグラフで示す。
[定義]
本明細書及び特許請求の範囲で使用される、単数形「a」、「an」、及び「the」は、特別に明確に指示されない限り複数の参照を含む。
患者に薬物を「投与すること」又は「投与」(及びこのような語句の文法上の等価物)とは、自己投与を含む直接的投与、及び薬物を処方する行為を含む間接的投与を含む。例えば、本明細書で使用されるように、医師が患者に薬物の自己投与を指示、及び/又は患者に薬物の処方箋を提供することが患者に薬物を投与することである。
群の前にある「C」は、この群の炭素原子の数がXであることを意味する。
「アルキル」は、1から12個の炭素原子を有する一価の非環式ヒドロカルビル基を意味する。アルキルの非限定例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどを含む。
「アリール」は、10個以下の炭素原子を有する一価の芳香族ヒドロカルビル基を意味する。アリールの非限定例は、フェニル及びナフチルを含む。
「ヘテロアリール」は、芳香族環内で酸素、窒素、硫黄からなる群から選択された1から4個のヘテロ原子及び1から10個の炭素原子の芳香族基を意味し、ヘテロアリールの窒素原子及び/又は硫黄原子は、任意に酸化される(例えば、N−酸化物、−S(O)−又は−S(0)−)。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル又はフリル)又は複数の縮合環(例えば、インドリジニル又はベンゾチエニル)を有することができ、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく、及び/又は、ヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、但し芳香族ヘテロアリール基の原子を介して付着する。ヘテロアリールの非限定例は、ピリジル、ピロリル、インドリル、チオフェニル、及びフリルを含む。
「シクロアルキル」は、3から12個の炭素原子を有する一価の非芳香族環状ヒドロカルビル基を意味する。シクロアルキルの非限定例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
「ヘテロシクリル」は、環内に酸素、窒素、硫黄からなる群から選択される1から4個のヘテロ原子、及び1から10個の炭素原子の一価の非芳香族環状基を指し、ヘテロアリールの窒素原子及び/又は硫黄原子は、任意に酸化される(例えば、N−酸化物、−S(O)−又は−S(0)−)。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピペリジニル又はテトラヒドロフラニル)又は複数の縮合環を有することができ、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく、及び/又はヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、但し非芳香族ヘテロシクリル基の原子を介して付着する。ヘテロシクリルの非限定例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルなどを含む。
「アミノ」は、−NHを意味する。
「アルキルアミノ」は、−NHRを意味し、Rは、任意に1から3個のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクリル基で置換されるC−Cアルキルである。
「ジアルキルアミノ」は、−N(Rを意味し、Rは、上記のように定義される。
「含む」は、方法及び組成物が引用された要素を含むが、その他のものが排除されないことを意味する。方法及び組成物を定義するために使用される「本質的に〜からなる」は、記載された目的のための組合せに対して任意の本質的に重要なもの以外の要素が排除されることを意味する。従って、本質的に本明細書で定義される要素からなる組成物は、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、保存料などの薬学的に許容される担体、及び単離及び精製法からの微量混入物を除外しない。「からなる」は、その他の成分の微量元素(trace element)及び本発明の組成物を投与するための実質的な方法の段階又は意図した結果を達成したり組成物を生成するための工程の段階以外のものが排除されることを意味する。このようなつなぎの用語及び語句の各々によって定義される実施形態は、本発明の範囲にある。
本明細書で使用する化合物の「有効量」は、本明細書に記載した治療される患者に投与される場合、患者内の医学疾患のうちの1つ以上の発現に対して意図した治療効果(例えば、緩和、改善、軽減、又は、除去)を有し得る量である。十分な治療効果が、必ず1つの投与量(又は投薬量)の投与によって発生するものでなく、一連の用量の投与後に発生することもあり得る。従って、有効量は、1回以上の投与量によって投与されてもよい。
「肺線維症(PF)」は、肺組織が肥厚して硬くなり、瘢痕化される状態を表す。肺内の肺胞(空気嚢)及び血管は、身体に酸素を伝達する機能をする。肺組織が瘢痕化して肥厚することにより、肺が酸素を血流に伝達することが難しくなる。従って、脳、心臓、及びその他の臓器が適切に機能するために必要な酸素が得られない。多くの場合、線維症(瘢痕化)の原因は知られていない。肺線維症の発症の原因が不明である場合(しかし、任意の放射線及び/又は病理学的基準が満たされる場合)、このような疾患は、「特発性肺線維症」又はIPFと称する。特定の例において、IPFは、原因が不明の慢性、進行性、硬化性の間質性肺炎(fibrosing interstitial pneumonia)であることを特徴とする。特定の例において、IPFは、高齢者に影響を及ぼす。特定の例において、IPFは、UIP(一般的な間質性肺炎)の病理組織及び/又は放射線パターンに関連する。
IPFはまた、正常な肺、線維症、及び間質炎の交互の領域として、周辺及び胸膜下軟組織(peripheral and subpleural parenchyma)に影響を及ぼすことを特徴としてもよい。線維症の特徴では、上皮下筋線維芽細胞/線維芽細胞病巣(subepithelial myofibroblast/fibroblastic foci)、及びコラーゲンと細胞外マトリックスの沈着の増加を含む。このような過剰な瘢痕組織は、肺胞壁を硬化し、コンプライアンスの低下を引き起こし、全体の肺能力を不可逆的に損失させて、毛細血管に酸素を輸送する能力の低下をもたらす。
IPFは、多くが肺線維症をもたらす多くの間質性肺疾患(ILD)と類似の特徴を有する。肺関連疾患は、ILDとして知られ、びまん性肺実質疾患又はDPLDとも呼ばれ、200種を超える。このような疾患は、肺胞の周辺の空間である間質に影響を及ぼすため、ILDは1つの群に分類される。しかし、ILDはまた、肺のその他の部分にも影響を及ぼし得る。
ILDの下位群は、特発性間質性肺炎(IIP)と称され、ここで肺組織は、炎症が発生して瘢痕化が発生する可能性がある。本明細書で使用されるように、「肺炎」は、細菌性肺炎のような感染ではなく、炎症を説明するために使用される。IIPは、多くの病理学的亜型に分類することができる。このような亜型は、一般的な間質性肺炎(UIP)、非特異性間質性肺炎(NSIP)、剥離性間質性肺炎(DIP)、呼吸細気管支炎関連性間質性肺疾患(RB−ILD)、急性間質性肺炎(AIP)、特発性器質化肺炎(COP)及びリンパ球性間質性肺炎(LIP)を含む。IPFは、IIPの亜型であり、IPFに見られる病理学的パターンは、実質的にUIPのものである。
また線維症が他の病気と明白に関連があるか、又は肺の瘢痕化(線維症)がPFを引き起こすものとして周知された製剤への露出又は薬物による副作用によるものであれば、線維症の原因は、特発性と見なされず、このような線維症は、非特発性肺線維症と呼ばれる。また他の疾患(例えば、皮膚硬化症又はリウマチ性関節炎)と明白に関連するPFは、皮膚硬化症によって発症する肺線維症又はリウマチ性関節炎によって発症する肺線維症と呼ぶことができる。
PFに寄与する因子の中には、特定の非限定例として、喫煙、職業的又は環境的な汚染物質、又は、粉塵への長期露出、ウイルス性、又は細菌性の肺感染、特定薬物、例えば、一部の抗生物質、抗不整脈薬、抗てんかん薬、化学療法薬、又は、治療用放射線、酸逆流症(GERD)、遺伝的素因(genetic predisposition)を含む。
多くのPF患者は、時間の経過とともに徐々に肺機能が劣化するが、一部の患者は安定して保持される。一部の患者は、臨床的に明白な感染又はその他の原因なしに、肺機能が深刻に劣化する症状が現れ、このような深刻な劣化症状を「急性悪化」と呼ぶ。一般的な症状は、呼吸困難と呼ばれる息切れであり、これは、多くの患者が呼吸困難の感覚として説明している。病態が進んで肺に対する損傷が深刻になると、シャワーや服を着るなどの軽度の物理的活動だけで呼吸困難が生じる可能性がある。IPFの約50%の患者は、血液中の酸素不足のために、指先が「太鼓バチ状(clubbing)」になることがある。太鼓バチ状は、爪の下の皮膚が肥厚して爪が下方に湾曲する。その他の一般的な症状は、慢性的な乾燥、空咳、疲労と衰弱、胸の不快感、食欲不振、そして原因不明の体重減少を含む。
以下の試験の1つ以上が、PF又はIPFに罹患している患者を識別するのに有用である。病歴及び身体検査、胸部X線、胸部高分解能CT(HRCT)、肺機能検査、パルスオキシメトリ、動脈血ガス(ABG)測定、気管支鏡検査、気管支肺胞洗浄(BAL)、外科的肺生検、運動試験、食道造影図、及び心エコー図(ECHO)。
特定の例において、IPFは3つの因子:ILDのその他の既知の原因の排除、外科的肺生検を受けていない患者の胸部高分解能CT(HRCT)におけるUIPパターンの存在、及び外科的肺生検を受けた患者の外科的肺生検パターンとHRCTの特定の組合せに基づいて診断されてもよい。
「薬学的に許容される」は、ヒト患者を含む患者への投与に適し、非毒性であることを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、患者への投与に適し、非毒性である塩を意味する。非限定例は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び様々な第1、第2、第3アンモニウム塩を含む。式(I)の化合物のエステルがカチオン性の部分を含む場合、例えば、エステルがアミノ酸エステルを含む場合、その塩は、様々なカルボン酸、スルホン酸、及び鉱酸塩を含んでもよい。塩の特定の非限定例は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩を含む。
「保護基」は、周知の官能基を指し、官能基に結合すれば、化合物のその他の部分で実行される反応及び対応する反応条件で不活性の保護された官能基が得られ、脱保護条件下で反応させて固有の官能基を再生できることを意味する。保護基は、分子の残りと適合するように選択される。「カルボン酸保護基」は、これらの合成中にフェノキシアルキルカルボン酸のカルボン酸官能基を保護する。カルボン酸保護基の非限定例は、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、アリル、ベンズヒドリル、及びトリチルを含む。カルボン酸保護基の追加の例は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis., 2d Ed., 1991, John Wiley & Sons, and McOmie Protective Groups in Organic Chemistry, 1975, Plenum Press のような標準リファレンス作業で発見された。本明細書に開示されたカルボン酸を保護して脱保護するための方法は、当技術分野、特に上記のGreene and Wutsで発見され、本明細書に参照として引用される。
医学疾患又は患者を「治療すること」は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るための措置を取ることを意味する。本発明の様々な形態及び実施形態の目的のために、有益な又は所望の臨床結果は、肺線維症の1つ以上の徴候又は否定的な影響の減少、緩和又は改善、1つ以上の臨床結果の改善、線維症の程度の軽減、線維症の進行の遅延又は鈍化、線維症の状態の改善、軽減、又は安定化、及び本明細書に記載したその他の有益な結果を含んでいるが、それらに制限されることはない。
式(I)の化合物、又は、その代謝産物、又は、式(I)の化合物のエステル、又は、その代謝産物、又は、それらのそれぞれの薬学的に許容される塩の有効量を投与する方法が提供され、変数は本明細書で定義される。
Figure 0006594899
本明細書で使用する「その代謝産物」は、式(I)の化合物と実質的に同様の治療活性を示す代謝産物を意味する。このような代謝産物の非限定例は、−O−(CHCOH部を含有するフェニル基に結合している式(I)の化合物の−COCH基が1−ヒドロキシエチル(−CH(OH)Me)基に代謝される化合物を含む。
このような1−ヒドロキシエチル基を含有する代謝産物は、1−ヒドロキシエチル基の1位置に非対称中心を含む。ラセミ混合物を含む対応する鏡像異性体及び混合物は、本明細書で使用する式(I)の化合物の代謝産物内に含まれる。
本明細書で使用される「そのエステル」は、式(I)の化合物に表示されるカルボン酸のエステル及び/又はフェノール性水酸基のエステル、及び式(I)の化合物の代謝産物の1−ヒドロキシエチル基(脂肪族ヒドロキシ基)のエステルを意味する。フェノール性及び/又は脂肪族ヒドロキシ基のエステルは、制限なく対応する酸としてカルボン酸R−COHを含んでもよく、Rは、C−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、C−C12シクロアルキル、又は、C−Cヘテロシクリルであり、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクリルは、任意に1から4つのC−Cアルキル、アリール、COH、アミノ、アルキルアミノ、又は、ジアルキルアミノ基で置換される。また、1価、2価、又は3価のリン酸のようなその他の酸が考慮される。カルボン酸のエステルは、対応するアルコールとして制限なしに式R−OHの化合物を含んでもよく、Rは上記のように定義される。一実施形態において、式(I)のカルボン酸だけがエステル化される。また別の実施形態において、式(I)のフェノール性水酸基だけがエステル化される。また別の実施形態において、Rは、C−Cアルキルである。当業者には明らかなように、このようなエステルは、式(I)の化合物又はその塩を放出するために生体内で加水分解されるプロドラッグとして作用する。
一実施形態において、式(I)の化合物は、式(IA)の化合物である。
Figure 0006594899
また別の実施形態において、式(I)及び(IA)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である。
Figure 0006594899
また別の実施形態において、化合物が経口投与される。また別の実施形態において、化合物が錠剤又はカプセルとして投与される。別の実施形態において、式(IA)の化合物がその他の多形体を実質的に含まない多形体Aで存在する。また別の実施形態において、化合物は、液体剤形として投与される。また別の実施形態において、化合物は、約100から約4,000mg/日の範囲の量を1回、2回、又は3回に分けて投与される。
本明細書で使用する化合物の効能は、例えば、ブレオマイシン誘導マウス肺線維症モデルで当業者に周知の方法によって試験することができる。
[合成]
式(I)の化合物の合成及び特定の生物学的活性は、本明細書に参照として含まれる米国特許第4,985,585号に記載されている。例えば、式(IA)の化合物は、式(II)のフェノールを式(III)の化合物と反応させて式(IC)の化合物を提供することによって製造される。
Figure 0006594899
(Rは、カルボン酸保護基である)
Figure 0006594899
Figure 0006594899
酸保護基又はR基の非限定例は、C−Cアルキル、ベンジル、ベンズヒドリル及びトリチルを含み、ベンジル、ベンズヒドリル、又は、トリチル基は、任意に1から6つのC−Cアルキル、ハロ、及び/又はC−Cアルコキシ基で置換される。式(III)のブロモ基以外の脱離基を使用できることは当業者に明らかであろう。このような他の脱離基の非限定例は、クロロ又はトシラートを含む。
式(IC)の保護されたカルボン酸を脱保護すると、式(IA)の化合物が提供される。本開示の内容に基づいて明らかなように、式(IC)の化合物は、一部の実施形態では、本発明に従って有用である。脱保護方法の非限定例は、Pd/C又はPt/Cのような触媒及びH下でのアルカリ加水分解及び水素化分解を含む。
反応は、不活性有機溶媒で実行され、不活性有機溶媒は、例えば、制限なくアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、又は、ジメチルホルムアミドを含む。求核置換反応は、無機塩基、例えば、炭酸カリウム、又は、炭酸ナトリウム、任意にヨウ化カリウムの存在下で室温未満の温度で溶媒の還流温度まで実行されてもよい。反応は、薄層クロマトグラフィー及びH−NMRのような周知の方法によって決定されるような、実質的な生成物を提供するのに十分な時間で実施される。本明細書で使用されるその他の化合物は、出発物質の適切な置換時に本明細書に記載した手続に従って及び/又は当業者に周知の方法に従って製造される。米国特許第5,290,812号参照(本明細書に参照として含まれる)
式(IA)の化合物は、必須的に純粋な斜方晶系多形体(A型結晶という)を提供するための制御された条件下で再結晶される(例えば、90%以上、好ましくは少なくとも95%のA型)。多形体A型及びその製造工程は、米国特許第7,060,854号、及び同第7,064,146号に記載されており、本明細書に全体の内容が参照として含まれる。式(I)の化合物の全ての多形体形態は活性であるが、多形体A型が好ましい。特定条件下では、このような多形体の溶解度及び生体利用率は、その他の多形体に比べて優れており、A型は、改善された固体製剤又は固体剤形を提供してもよい。
黄色から橙色の溶液を提供するために、25℃から40℃でエタノール5から10重量部中に式(IA)の化合物を溶解させることにより、A型結晶を得ることができる。エタノール溶液に1から10部の水を注入して、20℃から25℃で約15から60分間撹拌した後、5℃から10℃でさらに1から4時間、好ましくは2.0から3.0時間撹拌して灰白色懸濁液が得られる。この懸濁液に5から15部の水を添加して、混合物を5℃から10℃で追加の1から4時間、好ましくは1.5から2.0時間撹拌する。固体の、白色から灰白色の生成物は、真空濾過によって分離して濾過ケーキを水で洗浄して25℃から40℃で12から24時間真空乾燥する。
鏡像異性体形態で存在する本明細書で使用される化合物、例えば、式(I)の化合物の特定の代謝産物(例えば、式IBの化合物)に関して、2つの鏡像異性体を光学的に分解することができる。このような分解は、例えば、制限なく(S)−(−)−l−(l−ナフチル)エチルアミンのような塩基と対応するカルボン酸化合物のジアステレオマー塩を形成したり、キラルカラムクロマトグラフィーを使用して鏡像異性体を分離することによって実行される。鏡像異性体形態で存在するこのような化合物に対する中間体は、同様に分解することができる。
[投与及び製剤]
本明細書で使用する化合物は、経口、又は静脈内、筋肉内、及び皮下注射又は経皮的方法によって投与することができる。効果的な投与量レベルは、例えば、1日あたり約100から約4000mgで多様に変化してもよい。一実施形態では、1日投与量範囲は、250から2,000mgであり、1回、2回、又は3回に分けて提供される。一実施形態では、1日投与量の範囲は、100から500mgであり、例えば、100、200、300、400、又は500mgであり、1回、2回、又は3回に分けて提供される。一実施形態では、1日投与量範囲は、250から2,000mgであり、例えば、250、500、750、1,000、1,250、1,500、1,750、又は2,000mgであり、1回、2回、又は3回に分けて提供される。一実施形態では、1日投与量範囲は、1000から4,000mgであり、例えば、1,000、2,000、3,000、又は4,000mgであり、1回、2回、又は3回に分けて提供される。また別の実施形態において、投与量は、1000mgで1日2回提供される。その別の実施形態において、適切な投与量は、1000mg qd、1000mg bid、及び750mg tidを含む。
実際の量は、治療される患者の環境により異なり得る。当業者が認識するように、活性物質の作用を変更する様々な因子は、治療する医師によって考慮され、例えば、年齢、体重、性別、食事療法、及び患者の状態、投与時期、投与速度、及び投与経路である。所定の条件に対する最適な投与量は、従来の投与量決定試験を用いて当業者によって認知されてもよい。
本明細書で使用される化合物は、液体、粉末、クリーム、乳剤、丸剤、トローチ(troche)、坐薬、懸濁液、溶液などを含む、任意の薬学的に許容される形態で形成されてもよい。本明細書で使用されるこのような化合物を含有する治療組成物は、既知の確立された実施に従って一般的に1つ以上の薬学的に許容される成分で形成される。一般に、錠剤(tablet)は、担体(例えば、改質デンプン)を、単独で又はカルボキシメチルセルロース(商品名:Avicel)と共に、例えば、約10重量%用いて形成される。製剤は、錠剤成形工程で1,000から3,000ポンドの圧力で圧縮される。錠剤は、好ましくは約1.5から8.0kp/cm、好ましくは5.0から7.5kp/cmの平均硬度を示す。分解時間は、約30秒から約15又は20分まで変化する。
経口用製剤は、本明細書で使用される治療活性がある化合物が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと混合した硬ゼラチンカプセルとして提供されたり、前記化合物が油性媒体、例えば、液体パラフィン又はオリーブ油と混合した軟ゼラチンカプセルとして提供されてもよい。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどを含む。
本明細書で使用する化合物は、水性懸濁液として、薬学的に許容される賦形剤、例えば、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガントゴム、及びアカシアゴム;分散又は湿潤製剤、例えば、天然発生リン脂質、例えば、レシチン又は脂肪酸とアルカリ性酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、又は、長鎖脂肪族アルコールとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、又は、脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステルとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート又は脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来する部分エステルとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートと混合して製造されてもよい。このような水性懸濁液は、1つ以上の保存剤、例えば、エチル−又はn−プロピル−p−ヒドロキシベンゾエート、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、及び1つ以上の甘味剤、例えば、グリセロール、ソルビトール、スクロース、サッカリン又はナトリウム又はカルシウムシクラメートを含んでもよい。
適切な製剤は、米国特許第4,788,055号、同第4,816,264号、同第4,828,836号、同第4,834,965号、同第4,834,985号、同第4,996,047号、同第5,071,646号、及び同第5,133,974号に記載された徐放性剤形を含み、本明細書に参照として含まれる。
経口投与に適切なその他の形態は、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤(elixir)、水性溶液を含む液状製剤、又は使用する直前に液状製剤に変換される固体製剤を含む。乳剤は、溶液、例えば、水性プロピレングリコール溶液で製造されるか、乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート又はアカシアを含有してもよい。水性溶液は、活性成分を水に溶解して適切な着色剤、香味剤、安定剤、及び増粘剤を添加して製造されてもよい。固体製剤は、活性成分と共に、着色剤、香味剤、安定剤、緩衝剤、人工及び天然甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有してもよい。
本明細書で使用する化合物は、非経口投与(例、注射、例えば、ボーラス注入又は持続注入)のために製造され、アンプル、プレフィルドシリンジ(pre−filled syringe)、小容量注入において、単位剤形又は追加された保存剤を含む複数用量容器で提供されてもよい。組成物は、油性又は水性ビークル中の懸濁液、溶液、又は乳剤、例えば、ポリエチレングリコール水溶液中の溶液のような形態であってもよい。油性又は非水性の担体、希釈剤、溶媒又はビークルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物性オイル(例えば、オリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含み、形成製剤、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、又は懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤を含有してもよい。また、活性成分は、滅菌固体の無菌分離、又は適切なビークルと使用する前に構成する溶液、例えば、発熱物質を含まない滅菌水から凍結乾燥によって得られた粉末形態であってもよい。
本明細書で使用する化合物は、経鼻投与用に製造されてもよい。溶液又は懸濁液が、従来の手段、例えば、点滴器(dropper)、ピペット、又は、スプレーによって鼻腔に直接適用される。製剤は、単回又は複数回投与の形態で提供されてもよい。患者は、点滴器又はピペットを介して溶液又は懸濁液の適切な所定量を投与してもよい。スプレーは、例えば、計量された霧化式スプレーポンプによって投与されてもよい。
本明細書で使用する化合物は、経鼻投与を含む、特に気道へのエアゾール投与のために製造されてもよい。化合物は、例えば、約5ミクロン以下の小さい粒子サイズを有する。このような粒子サイズは、当技術分野で周知の手段、例えば、微細化によって得ることができる。活性成分は、適切な推進剤、例えば、クロロフルオロカーボン(CFC)(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又は、ジクロロテトラフルオロエタン)、二酸化炭素又はその他の適切な気体で加圧パック内に提供される。エアゾールは、レシチンのような界面活性剤を含有してもよい。薬物の投与量は、計量バルブによって調節されてもよい。また、活性成分は、乾燥粉末、例えば、適切な粉末ベース、例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニールピロリジン中の前記化合物の粉末混合物の形態で提供されてもよい。粉末担体は、鼻腔内にゲルを形成する。粉末組成物は、例えば、粉末が吸引器によって投与されることができるゼラチン又はブリスターパックのカプセル又はカートリッジ内で単位剤形で提供されてもよい。
本明細書で使用される化合物は、軟膏、クリーム又はローション、又は、経皮性パッチとして表皮に局所投与するために製造されてもよい。軟膏及びクリームは、例えば、水性又は油性ベースで製造され、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤が添加される。ローションは、水性又は油性ベースで製造されてもよく、一般的に1つ以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は、着色剤を含有する。口内へ局所投与するのに適切な製剤は、通常はスクロース及びアカシア又はトラガントである香味付けされた基剤に活性剤を含むロゼンジ(lozenge);ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアなどの不活性基剤に活性成分を含むパステル剤(pastille);及び適切な液体担体内に活性成分を含む洗口剤(mouthwashes)を含む。
本明細書で使用する化合物は、坐薬として投与するために製造されてもよい。このような製剤において、低融点ワックス、例えば、脂肪酸グリセリド又はココアバターの混合物がまず溶解し、活性成分が、例えば、撹拌によって均一に分散する。溶解した均一な混合物が便利なサイズのモールドに注入された後に冷却されて固体化する。
本明細書で使用する化合物は、膣内投与用に製造されてもよい。活性成分と共に担体を含む腟坐剤、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又はスプレーが当該分野で適切であることが知られている。
必要に応じて、製剤は、活性成分の持続放出投与又は制御放出投与のために変形された腸溶コーティングによって製造されてもよい。本発明の目的のために使用することができる一般的な形態の制御放出形態は、不活性コア、例えば、シュガースフィア(sugar sphere)、内部の薬物含有第2層がコーティングされた第1層、及び内層から薬物放出を調節するための第3層又は外部の膜を含む。
コアは、水溶性又は膨張性物質であることが好ましく、従来コアとして使用されている任意の物質又はビーズ又はペレットへと製造された任意の他の薬学的に許容される水溶性又は水膨潤性物質であってもよい。コアは、スクロース/デンプン(Sugar Spheres NF)、スクロース結晶などの物質の球体、又は、一般的に賦形剤、例えば、微結晶性セルロース及びラクトースで構成された、圧出して乾燥した球体であってもよい。
第1層内で実質的に水不溶性物質は、一般的に(溶媒内に分散又は溶解した)「GI不溶性」又は「GI部分的に不溶性」フィルム形成ポリマーである。例としては、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロース酪酸塩、ポリメタクリレート、例えば、エチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体(Eudragit NE−30−D)及びアンモニオメタクリレート共重合体タイプA及びB(Eudragit RL30D及びRS30D)、及びシリコーンエラストマが列挙されてもよい。通常、ポリマーと共に可塑剤が使用される。例示の可塑剤は、セバシン酸ジブチル、プロピレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、ヒマシ油、アセチル化モノグリセリド、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸ブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、トリアセチン、椰子油(中鎖脂肪酸)を含む。
活性成分を含有する第2層は、結合剤としてポリマーを含む又は含まない活性成分(薬物)で構成されてもよい。結合剤が使用される場合、結合剤は、通常は親水性であるが、水溶性又は水不溶性であってもよい。活性薬物を含有する第2層で使用される例示のポリマーは、親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、アクリル酸ポリマー、ポリメタクリレート、又は、任意のその他の薬学的に許容されるポリマーを含む。第2層内の薬物対親水性ポリマーの比は、通常は1:100から100:1(w/w)の範囲である。
薬物放出を制御するための、第3層又は膜で使用するのに適したポリマーは、水不溶性ポリマー又はpH依存性溶解度を有するポリマー、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、酢酸セルロースフタレート、トリメリト酸酢酸セルロース、ポリメタクリレート、又は、これらの混合物から選択されることができ、任意に可塑剤(例えば、上述したもの)と結合される。
任意に、制御された放出層は、制御された放出層の浸透性及び放出速度を調節するために、前記ポリマーと共に異なる溶解性を有するまた他の物質を含む。例えば、エチルセルロースと共に改質剤として使用することができる例示のポリマーは、HPMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール、pH依存溶解性を有するポリマー、例えば、酢酸セルロースフタレート又はアンモニオメタクリレート共重合体及びメタクリル酸共重合体又はこれらの混合物を含む。添加剤、例えば、スクロース、ラクトース、及び薬学的等級界面活性剤は、必要に応じて制御された放出層内に含まれてもよい。
また、単位剤形の製剤が本明細書に提供される。このような形態で、製剤は、活性成分(例えば、限定されないが、式(I)の化合物又はそのエステル、又は、それらそれぞれの塩)の適量を含有する単位投与量に再分割される。単位剤形は、パッケージ化された製剤であってもよく、製剤の別個の量を含有するパッケージは、例えば、バイアル又はアンプル内にパッケージ化された錠剤、カプセル及び粉末であってもよい。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、カシェ剤(cachet)又はトローチ剤であってもよく、パッケージ化された形態内のこれらのいずれか1つの適切な数であってもよい。
その他の適切な薬学的担体及びこれらの製剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by E.W.Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Paに記載されている。
このようにして一般的に記載された本発明は、次の実施形態を参照してさらに容易に理解され、これは、説明するために提供されるものであり、本発明を限定するものではない。
次の略語が実施形態で使用される。
BAL:気管支肺胞洗浄
BALF:気管支肺胞洗浄液
BLM:ブレオマイシン
CT:コンピュータ断層撮影
FLAP:5−リポキシゲナーゼ活性タンパク質
IP:腹腔内
LTC:ロイコトリエンC
PBS:リン酸緩衝食塩水
ROI:関心領域
SD:標準偏差
[実施例1]ブレオマイシン(BLM)−誘発肺線維症におけるMN−001の治療学的に有利な効果
病原菌のない7週齢の雌C57BL/6Jマウスは、日本エスエルシー社から購入した。0日目に、40匹のマウスは、Microsprayer(登録商標)(ペンセンチュリー社(Penn−Century)、米国)を使用してリン酸緩衝食塩水(PBS)中のブレオマイシン硫酸塩(BLM、日本化薬社、日本)を、一匹あたり50μLの体積で3mg/kgの投与量で気管内に単一投与することにより肺線維症が発病するように誘導した。BLM誘発肺線維症モデルマウスは、治療開始前の日に体重に基づいて10匹のマウスの4つの群でランダム抽出した。個々の体重は、試験期間の間、毎日測定する。マウスの生存、臨床症状及び挙動は、毎日モニタリングする。コンピュータ断層撮影(CT)スキャンは(BLM投与前)0日目、(治療前)7日目、及び(治療後)20日目に実行される。
[群]
群l(PBS、対照群):8匹の正常マウスは、任意の治療を行わず、PBSを50μLの体積で気管内に投与する。
群2(ビークル):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、7から20日目にビークル(0.3%カルボキシメチルセルロース(CMC))を10mL/kgの体積で経口投与する。
群3(MN−001 30mg/kg):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、0から20日目にMN−001を30mg/kg投与量で経口投与する。
群4(MN−001 100mg/kg):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、0から20日目にMN−001を100mg/kgの投与量で経口投与する。
群5(MN−001 300mg/kg):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、0から20日目にMN−001を300mg/kgの投与量で経口投与する。
全ての群のマウスは、21日目に次の分析のために犠牲にする。BALF(気管支肺胞洗浄液)分析は、BALF中の細胞は血球計数器で計数される。
生化学的分析によれば、肺ヒドロキシプロリンは、加水分解法によって定量される。(通常の方法に係る)肺切片の病理組織学的分析では、マッソントリクローム染色及びアシュクロフトスコアの評価を行う。肺からの全体のRNAを使用する遺伝子発現分析によれば、TIMP−1、コラーゲン1型、α−SMA、5−リポキシゲナーゼ、FLAP、及びLTCシンターゼに対してリアルタイムRT−PCR分析を行うことができる。統計的試験は、ボンフェローニ多重比較試験(Bonferroni Multiple Comparison Test)を用いて行う。生存曲線は、カプランマイヤー生存法を用いて作成され、ログランク検定(Log Rank test)を使用して比較する。P値が0.05未満であれば、統計的に有意であると考えられる。
[実施例2]特発性肺線維症の治療
特発性肺線維症の患者40人に対して、無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施する。患者は、MN−001又はMN−002(各々500mgを6ヶ月まで毎日投与)又はプラセボが投与されるようにランダムに抽出される。
患者は次の測定を受ける:1)ベースラインから12週までの6分間の歩行距離(6MWD)の変化、2)ベースラインから12週までの安静時の血液力学パラメータ(RHC)の変化、及び3)ベースラインから12週までのニューヨーク心臓協会(NYHA)の分類。本試験で提供されたその他の測定は、1)ベースラインから6週及び12週の6MWD中のO不飽和及び不飽和測定量の変化、2)ベースラインから6週及び12週の強制肺活量(FVC)及び拡散能力(DLCO)の変化、3)ベースラインから6週及び12週のボルグスケール(Borg scale)を用いた呼吸困難時の変化、及び4)ベースラインから12週までのサイクルジオメトリを使用した運動時の血流力学(RHC)の変化である。
標準治療(standard of care)の一部として、次の手続を対象に行う。右心カテーテル法、経胸壁心エコー図、6分歩行、全肺機能検査、心臓HRCT及び一連の血液検査(B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、Dダイマー、CRP、トロポニンI、及び肝機能検査)。
管理血液検査の標準化は、BNP、C反応性タンパク質、Dダイマー、トロポニンIに対するカテーテル法検査及び肝機能検査日に行う。試験血液検査は、暗緑色、紫色、赤色、及び黄色のトップ(top)を含む4つのチューブの各々に4ccの血液が含まれる。血液検査(管理標準及び試験血液)は、試験に登録された全ての患者に定期的に繰り返される。
ボルグ呼吸困難点数は、その後(以下に列挙される)スケジュールに対して行なわれた初期6MWで及び次の6MWで測定される。NYHA機能分類は、試験開始時及びその後に予定された時点で決定される。
Figure 0006594899
[実施例3]特発性肺線維症及びその様々な症状の治療
このような実施形態は、ブレオマイシン(BLM)−誘発肺線維症におけるMN−001の効果を証明する。アシュクロフトスコア及び肺ヒドロキシプロリン含量によって立証されるように、肺線維症は、全てのBLM治療されたマウスに規定された。MN−001治療では、21日目にビークル群に比べてアシュクロフトスコア及び肺ヒドロキシプロリン含量の有意な減少又は減少傾向を示した。本試験で、MN−001は、BLM投与後の7日目に投与した。BLMは、すでに7日目に線維症反応が誘導されたため、本試験における治療スケジュールは、「治療計画」中にあるものと考えられる。MN−001の治療は、マウスでBLM誘発肺線維症における線維症を検出した後に投与される場合、かなりの抗線維化の効果を有する。
[材料及び方法]
[試験物質]
投与溶液を調製するために、MN−001を秤量して、ビークル(0.3% CMC)に溶解した。
[動物]
7週齢の雌C57BL/6マウス(17〜21g)は、日本エスエルシー社(日本)から購入した。動物は、飼育して(housing)従来の条件下で正常な餌を供給した(CE−2;日本クレア社)。本試験で使用される全ての動物は、適切なガイドラインに従って管理された。
[環境]
動物は、従来の条件下で、動物施設で保持した。
[動物の収容]
動物は、1ケージあたり最大5匹をポリカーボネートケージKN−600(夏目製作所社、日本)で飼育した。滅菌されたPaper−Clean(日本エスエルシー社)は、動物の寝具に用いて、一週間に一度交換した。
[食べ物及び飲み物]
滅菌された正常食は、容易に接近できるように前記ケージの上部及びフロアー上の金属蓋に入れて自由に提供された。蒸留水は、ゴム栓及びシッパーチューブを備えた水ボトルから自由に提供された。水ボトルは、一週間に一度交換し、清掃をし、オートクレーブで滅菌して再使用した。
[動物及びケージの識別]
マウスは、イヤリングに彫られた数字で識別された。それぞれのケージは、特定の識別コードが付された。
[BLM誘発肺線維症モデルの準備及びランダム抽出]
0日目に、20匹のマウスに、Microsprayer(登録商標)(ペンセンチュリー社、米国)を使用して0.9%食塩水のうちのBLM(日本化薬社、日本)を一匹あたり50μLの体積で気管内に投与した。
[薬物投与経路]
MN−001及びビークルは、10mL/kgの体積で経口投与によって投与した。
[治療投与量]
MN−001は、毎日1回30,100,300mg/kgの投与量で投与した。
[CT評価]
CTスキャンは(BLM投与前)0日、(犠牲前日)7日及び(犠牲前日)20日目に行った。マウスは、ホルダに載せて、ペントバルビタールナトリウム(共立製薬社(Kyoritsu)、日本)の麻酔下でX線CTシステム(LCT−200、Aloka社、日本)に入れた。画像をDICOM形式に変換し、Onis Viewer(デジタルコア社、日本)で分析した。2つの切片スライド(上部:第4胸椎、下部:第7胸椎)は、それぞれのスキャンデータセットから決定し、8つの関心領域(ROI)は、次の領域で定義された:右上前部および後部領域、及び左上前部および後部領域。8つのROIの強度の意味は、肺密度の個々のレベルとして定義された。
[BALF収集及び分析]
BALFサンプルは、肺を気管を介して滅菌PBSで3回(それぞれ0.8mL)フラッシングして収集した。第1の洗浄は、他の2回と別けて保持された。BALFは、4℃で1,000xgで3分間遠心分離して上澄液を収集し、用いる時まで−80℃で保存した。第1画分からの細胞ペレット及び洗浄液の残りの画分を集めた。BALFの全体細胞数は、血球計数器で計数した。
[肺ヒドロキシプロリン含量の測定]
肺ヒドロキシプロリン含量を定量するために、凍結された左肺サンプル(15〜25mg)を以下のようにアルカリ酸加水分解法によって処理した。肺サンプルは、20分間121℃で6N HClの400μLで酸加水分解し、10mg/mLの活性炭を含む4N NaOHの400μLで中和した。AC緩衝剤、(2.2M酢酸/0.48Mクエン酸、400μL)は、サンプルに添加した後、遠心分離して上澄液を収集した。ヒドロキシプロリンの標準曲線は、16μg/mLで開始するトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン(シグマアルドリッチ社(Sigma−Aldrich)、米国)を連続的に薄めて製造した。準備されたサンプル及び標準(各400μL)は、400μLクロラミンT溶液(和光純薬工業社、日本)と混合して室温で25分間培養した。発色のために、サンプルをエールリヒ(Ehrlich’)溶液(400μL)と混合して65℃で20分間加熱した。サンプルを氷で冷却して遠心分離して沈殿物を除去した後、各々上澄液の光学密度を560nmで測定した。ヒドロキシプロリンの濃度は、ヒドロキシプロリン標準曲線から算出した。肺ヒドロキシプロリンレベルは、左肺あたりμgで表示した。
[組織学的分析]
10%中性緩衝ホルマリンで予め固定された右肺組織は、パラフィン包埋されてマッソントリクローム染色時に切断され、切片は、製造者の指針に従ってマッソントリクローム染色キット(シグマ社(Sigma)、米国)で染色した。肺線維症の程度は、定量組織学的解析に対してアシュクロフトスコアを使用して評価した(Ashcroft, T. , et al. , J Clin Pathol, 1988;41:467−70)。
[統計的試験]
統計分析は、GraphPad Prism 4に対してボンフェローニ多重比較試験を使用して行った(グラフパッドソフトウェア社(GraphPad Software)、米国)。P値が0.05未満であれば、統計的に有意であると考えられた。片側t検定がP値0.10未満に戻る傾向が仮定された。結果を平均±SDとして表した。
[試験設計及び治療]
[治療群]
群l(PBS、対照群):
8匹の正常マウスは、任意の治療を行わず、PBSを50μLの体積で気管内に投与した。
群2(ビークル):
10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、7から20日目にビークル(0.3%CMC)を10mL/kgの体積で経口投与した。
群3(MN−001 30mg/kg):
10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、7から20日目にMN−001を30mg/kのg投与量で経口投与した。
群4(MN−001 100mg/kg):
10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、7から20日目にMN−001を100mg/kgの投与量で経口投与した。
群5(MN−001 300mg/kg):
10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスは、7から20日目にMN−001を300mg/kgの投与量で経口投与した。
以下表1には、治療スケジュールを要約する。
Figure 0006594899
[動物のモニタリング及び犠牲]
生存率、臨床徴候、及び挙動は、毎日モニタリングした。体重は、BLM投与の開始(0日)後毎日記録した。動物をペントバルビタールナトリウム麻酔(共立製薬社、日本)下で腹部大動脈を介して放血により犠牲にした。
[結果]
[体重変化及び一般的な病態]
体重は、ベースライン(0日)から体重変化率として示した。
PBS対照群では、平均体重は、試験期間を通して徐々に増加した。平均体重減少は、9日から20日目にPBS対照群に比べてビークル群で非常に大きかった。ビークル群と任意の治療群との間の任意の日の体重変化に有意差はなかった。
犠牲日の平均体重減少において、ビークル群と、PBS対照群及びMN−001治療群のいずれかとの間にも有意差はなかった(PBS対照群:112.4±4.5%、ビークル:106.9±6.4%、MN−001 30mg/kg:104.8±3.7%、MN−001 100mg/kg:100.9±10.6%、MN−001 300mg/kg:104.2±4.1%)(表2)。
Figure 0006594899
[生存分析]
ビークル群で、試験期間中に10匹中の2匹が死亡した。ビークルと、PBS対照群及びMN−001治療群のいずれかとの間で生存率の有意差はなかった。
治療期間中、マウスは、21日目に到達する前にビークル群で10匹中の2匹が死亡した。MN−001 30mg/kg群で10匹中の2匹が死亡した。
[CT分析]
ビークル群の肺密度は、PBS対照群に比べて21日目に非常に増加した。ビークル群と任意のMN−001治療群との間で、0日目、7日目、及び21日目の肺密度の有意差はなかったが(表3)、対応するグラフにおいて肺密度の減少傾向が視覚的に観察された(図1.1〜図1.3参照)。
Figure 0006594899
[BALF分析の細胞分析]
ビークル群のBALF中の総細胞数は、PBS対照群に比べて増加する傾向があった。ビークル群と任意のMN−001治療群との間の総細胞数に有意差はなかった(PBS対照群:3.4±1.0(x10細胞))、ビークル:82.9±63.0(x10細胞))、MN−001 30mg/kg:65.1±26.1(x10細胞))、MN−001 100mg/kg:124.4±127.3(x10細胞))、MN−001 300mg/kg:76.0±35.0(x10細胞))。
[肺ヒドロキシプロリン含量]
肺ヒドロキシプロリン含量は、PBS対照群に比べてビークル群で増加する傾向がある。MN−001 30mg/kgと100mg/kg群における肺ヒドロキシプロリン含量は、ビークル群に比べて非常に減少した。MN−001 300mg/kgの治療では、ビークル群に比べて肺ヒドロキシプロリン含量を低減する傾向がある(PBS対照群:30.8±9.8μg/左肺、ビークル:70.0±13.5μg/左肺、MN−001 30mg/kg:49.8±7.9μg/左肺、MN−001 100mg/kg:56.1±10.1μg/左肺、MN−001 300mg/kg:56.4±12.7μg/左肺)(図2及び表4)。
Figure 0006594899
[組織学的分析]
マッソントリクローム染色及びアシュクロフトスコアによれば、アシュクロフトスコアは、PBS対照群に比べてビークル群において有意に高かったが、MN−001 300mg/kg群では、アシュクロフトスコアは、ビークル群に比べて非常に減少した。MN−001 30mg/kg及び100mg/kg治療では、ビークル群に比べてアシュクロフトスコアを減少する傾向がある(PBS対照群:0.2±0.1、ビークル:3.1±0.3、MN−001 30mg/kg:2.0±0.7、MN−001 100mg/kg:2.2±0.8、MN−001 300mg/kg:1.8±0.6)。(表5及び図3)。
Figure 0006594899
特定の実施形態が説明されて記載されるが、当技術分野の通常技術によって、本明細書で以下の請求の範囲に定義された広い形態の技術から逸脱することなく変更できることを理解されたい。
本明細書に例示的に記載された実施形態は、具体的に本明細書に開示されていない任意の要素など、限定されることなく適切に実施することができる。従って、例えば、「含む」、「含有する」などの用語は、広範かつ制限のないものと理解され得る。また、本明細書で使用される用語及び表現は、説明のために用いられたもので、これらに制限されることはなく、このような用語及び表現の使用が、図示及び記載された特徴又はその一部の任意の等価物を排除する意図はなく、請求する技術の範囲内で様々な変更が可能であることを認識されたい。さらに、「本質的に〜からなる」というフレーズは、具体的に言及した要素及び実質的に請求した技術の基本的な新規の特性に影響を及ぼさない追加の要素を含むことが理解される。「からなる」というフレーズは、指定されていない要素を排除する。
本開示は、本出願に記載された特定の実施形態に限定されるものではない。当業者に明らかであるように、思想及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができる。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法及び組成物は、上記の説明から当業者には明らかであろう。このような変更は、特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。本開示は、特許請求の範囲、及びその請求の範囲が与えられる等価物の全範囲によってのみ限定されるものである。この開示の内容は、変更することができる具体的な方法、試薬、化合物、組成物、又は生物学的システムに限定されないことを理解しなければならない。また、本明細書で使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図するものではないことを理解されたい。
さらに、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ群について記載されている場合、当業者は、本開示がマーカッシュ群の部材の任意の個々の部材及びその下位群の点から記載されるものと認識されるであろう。
当業者に理解されるように、任意の目的及び全ての目的のために、特に記載する説明を提供する観点から、本明細書に開示された全ての範囲は、その可能な下位範囲及びその下位範囲の組合せを含む。任意の列挙された範囲は、十分に記載されており、同一の範囲を少なくとも2等分、3等分、4等分、5等分、10等分などに分けることができることが容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書に記載した各範囲は、下位1/3、中位1/3、上位1/3に容易に分割することができる。当業者によって理解されるように、「最大」、「最小」、「より大きい」、「より小さい」などのような用語は、全て記載された数値を含み、さらに上述したように下位範囲に分割可能な範囲を意味する。最後に、当業者に理解されるように、範囲は、各個々の数値を含む。
本明細書に記載した、全ての公報、特許出願、登録特許、及びその他文献は、それぞれの個別公報、特許出願、登録特許、又は、その他の文献が参照により全体が本明細書に含まれることが具体的かつ個別に示されたかのように、本明細書に参照として含まれる。参照として組み込まれた本文に含まれる定義は、本開示における定義に矛盾する限りにおいて除外される。
その他の実施形態は、特許請求の範囲に記載される。

Claims (14)

  1. 特発性肺線維症(IPF)と診断された患者を治療するために使用される組成物であって、
    前記組成物は、式(I)の化合物、前記式(I)の化合物の代謝産物、及び、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択された化合物を含
    前記式(I)の化合物の代謝産物は、−O−(CH CO H部を含有するフェニル基に結合している前記式(I)の化合物の−COCH 基が1−ヒドロキシエチル基に代謝される化合物である、組成物。
    Figure 0006594899
    (式中、mは2から5の整数であり、nは3から8の整数であり、X及びXは、各々独立的に硫黄、酸素、スルフィニル基、又は、スルホニル基を示し、但し、X及びXは、同時に酸素ではない)
  2. 前記式(I)の化合物は式(IA)の化合物であり、好ましくは前記化合物は斜方晶系の結晶質多形体で存在する、請求項1に記載の組成物。
    Figure 0006594899
  3. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
    Figure 0006594899
  4. 前記化合物は経口投与され、好ましくは前記化合物は錠剤又はカプセルとして投与される、請求項1又は2に記載の組成物。
  5. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項1又は2に記載の組成物。
  6. 前記化合物は、約100mg/日から約4、000mg/日の範囲の量を1回、2回、又は3回に分けて投与される、請求項1又は2に記載の組成物。
  7. 前記患者の肺の瘢痕化が抑制される、請求項1又は2に記載の組成物。
  8. 前記患者の上昇した肺ヒドロキシプロリンレベルが減少及び/又は抑制される、請求項1又は2に記載の組成物。
  9. 前記患者の上昇した肺密度が減少する、請求項1又は2に記載の組成物。
  10. 気管支肺胞洗浄液(BALF)において、前記患者の上昇した総細胞数(TCC)が減少する、請求項1又は2に記載の組成物。
  11. 特発性肺線維症(IPF)と診断された患者を治療するために使用される組成物であって、
    前記組成物は、式(IB)の化合物及び前記したものの薬学的に許容される塩からなる群から選択される化合物を含み、好ましくは前記化合物は経口投与される、組成物。
    Figure 0006594899
  12. 特発性肺線維症(IPF)と診断された患者を治療するために使用される組成物であって、
    前記組成物は、式(IA)の化合物、前記式(IA)の化合物の代謝産物、及び、前記したものそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択された化合物を含み、前記したものの各々は、斜方晶系結晶を含む固体剤形として提供され、好ましくは前記化合物は約100mg/日から約4、000mg/日の範囲の量を1回、2回、又は3回に分けて投与され、
    前記式(IA)の化合物の代謝産物は、−O−(CH CO H部を含有するフェニル基に結合している前記式(IA)の化合物の−COCH 基が1−ヒドロキシエチル基に代謝される化合物である、組成物。
    Figure 0006594899
  13. 前記患者の肺の瘢痕化が抑制され、かつ/又は前記患者の上昇した肺ヒドロキシプロリンレベルが減少及び/又は抑制され、かつ/又は前記患者の上昇した肺密度が減少し、かつ/又は気管支肺胞洗浄液(BALF)において、前記患者の上昇した総細胞数(TCC)が減少する、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記固体剤形が経口投与される、請求項12に記載の組成物。
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