JP6594760B2 - 引き込み機能付き挟持具、及び該挟持具を用いた張設治具 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、プリント基板等のシート状物の弛みを除去すべくシート状物を引き込む機能を備えた引き込み機能付き挟持具の提供を目的とする。
ここで、「ローラ」が「挟持軸周りに回動する」とは、ローラと挟持軸が共に回動する場合と、挟持軸が固定されローラのみが挟持軸の周りに回動する場合の両方を含むものとする。
このように、係止部側挟持片と係合部側挟持片の間でもシート状物を挟持することで、シート状物の撓みを一層効果的に抑制することができる。
このように、緩面挟持部と曲面挟持部を枠部材の内側に突出するようにして縦辺の上下両端部に固定することで、当該2つの挟持部により枠内に張設するシート状物の縦辺を上下端部で挟持することができる。そして、係止部側挟持片と係合部側挟持片を枠部の横辺から枠部材の内側に突出するように設けることで、当該2つの挟持片によりシート状物の横辺を挟持することができる。これによりシート状物をより撓みにくくすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る引き込み機能付き挟持具100を示している。引き込み機能付き挟持具100は、ステンレス等の導電性を有する金属により形成され、基台10と、開閉部材20と、開閉部材20を基台10に対し開き戸式に開閉するよう軸支する開閉軸30と、開閉軸30に平行で、基台10に支持される基台側挟持軸40と、開閉軸30に平行で、開閉部材20に支持される開閉部材側挟持軸50と、基台側挟持軸40周りに回動し、外周面に円筒面状の曲面挟持部41aを有する曲面ローラ41と、開閉部材側挟持軸50周りに回動し曲面ローラ41に対向する緩面挟持部51aを有する緩面ローラ51と、緩面挟持部51aを開閉軸30から遠ざかる向きへ回動させるよう緩面ローラ51を付勢する付勢手段60(図2参照)と、を主に備えている。
開閉軸支持部11は、倒コ字状の金具からなり、中央の横板部11aと、横板部11a両端から垂設される軸受け部11b,11bとを有している。横板部11aには、一対のねじ孔11c,11c(図4(b)参照)が設けられ、軸受け部11bには、開閉軸30を軸支する軸孔11d,11d(図4(a)、(b)参照)が設けられている。
引き込み機能付き挟持具100は、図2に示すように、開閉軸支持部11の横板部11aと、基台側挟持軸支持部12の背板部12aで取り付け対象となる板状部材Aを挟持しねじ穴11c、12cと板状部材Aのネジ孔に皿ねじ7を通してナット8によりに固定されている。
引き込み機能付き挟持部100を用いて、シート状物Sに張力を付与しながら挟持する場合には、基台10に対し開閉部材20を開いて、曲面ローラ41と緩面ローラ51の間へシート状物を挿入する。
そして、図6(a)に示すように、開閉部材20を基台10に対し閉じるよう回動させて、緩面挟持部51aと曲面挟持部41aで、シート状物Sを挟持する。この際、緩面挟持部51aが開閉軸30から遠ざかるように付勢されているため、緩面挟持部51aと曲面挟持部41aは、基台側挟持軸40の軸心40aと開閉部材側挟持軸50の軸心50aを含む平面P1(図6に一点鎖線により直線として表す。)より、開閉軸30に近い側にある位置T0にて密着を開始する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る張設治具1000を示している。図7に示すように、張設治具1000は、プリント基板等のシート状物Sをメッキや洗浄用の薬液に浸漬する際や搬送する際にシート状物Sを張設するために用いられ、4つの引き込み機能付き挟持具200(図7では1つみ図示)と、矩形の枠部材90とを備えている。
尚、第2、及び第3実施形態において、第1実施形態と共通する部材については、同一符号を付して説明を省略する。
係止部271は、アーム部221の先端に固設される有蓋円環状部271aと有蓋円環状部271aに収容される円盤型の永久磁石271bとからなり、有蓋円環状部271aは、枠部材90の内方へ延出する係止部側挟持片271cを有している。
係止部側挟持片271cと係合部側挟持片272cは、協働してシート状物Sの横辺を挟持する。
図8は、本発明の第3実施形態に係る張設治具2000を示している。張設治具2000は、図8に示すように、8つの引き込み機能付き挟持具300と、矩形の枠部材2090とを備えている。
引き込み機能付き挟持手段300は、開閉部材20の後端部(図9の左側)に回動可能に支持されるローラからなる開閉レバー21を有し、図10(b)に示すように、開閉レバー21を基台10側(図10(b)の下側)へ押圧すると、開閉部材20が、捻りばね370の付勢力に抗して開くよう構成されている。開閉レバー21は、例えば、図10(b)に示すように、張設治具2000にシート状物を自動でセットする装置の操作棹Bにより押圧されて、開閉部材20を開く。
尚、本実施形態では、開閉軸支持部11及び基台側挟持軸支持部12は1枚のステンレス鋼板から一体に設けられ、開閉軸支持部11を枠部材2090の縦辺2091にネジ固定することで、枠部材90に取着されている。また、符号2090aは、開閉部材10が開いた際に開閉部材20の後端部をかわすための透孔を、符号2091bは、基台10を枠部材2090にネジ固定するための雌ネジ孔である。
100,200,300 引き込み機能付き挟持具
10 基台
20 開閉部材
22 ストッパー
30 開閉軸
40 基台側挟持軸
40a,50a 軸心
50 開閉部材側挟持軸
41a 曲面ローラ
51a 緩面ローラ
60 付勢手段
90,2090 枠部材
91,2091 縦辺
92,2092 横辺
221 アーム部
270,370 ロック手段
271 係止部
271c 係止部側挟持片
271b,272b 磁石
272 係合部
272c 係合部側挟持片
P1 仮想平面
T0 近い位置
Claims (8)
- シート状物を挟持する際にシート状物を引き込みながら挟持する引き込み機能付き挟持具であって、
基台と、
開閉部材と、
前記開閉部材を前記基台に対し開き戸式に開閉するよう軸支する開閉軸と、
前記開閉軸に平行で、前記基台に支持される基台側挟持軸と
前記開閉軸に平行で、前記開閉部材に支持される開閉部材側挟持軸と、
前記基台側挟持軸の周りに回動し、前記開閉部材側挟持軸に対向する側の外周面に円筒面状の曲面挟持部を有する曲面ローラと、
前記開閉部材側挟持軸の周りに回動し、前記基台側挟持軸に対向する側の外周面に前記開閉部材側挟持軸の軸心に平行な平面、又は前記曲面挟持部より曲率半径の大きな凹曲面若しくは凸曲面からなる緩面挟持部を有する緩面ローラと、
前記緩面挟持部を前記開閉軸から遠ざかる向きへ回動させるよう付勢する付勢手段と
を備え、
前記開閉部材側挟持軸の軸心と前記基台側挟持軸の軸心は、前記開閉軸からの距離が等しく、
前記開閉部材側挟持軸は、前記開閉部材の開閉動作に伴って前記開閉軸周りに回動して前記基台側挟持軸に接離し、
前記緩面挟持部、及び前記曲面挟持部は、協働してシート状物を挟持可能に構成されるとともに、前記基台に対し前記開閉部材を閉じた際に、前記の2つの挟持軸の軸心を含む仮想平面よりも前記開閉軸から近い位置で当接を開始するよう構成されていることを特徴とする引き込み機能付き挟持具。 - 前記開閉部材側挟持軸は、前記緩面ローラの断面に対し、前記開閉軸から遠い側に偏心している請求項1に記載の引き込み機能付き挟持具。
- 前記付勢手段による前記緩面挟持部の回動量を可変に規制するストッパーを備える請求項1、又請求項2に記載の引き込み機能付き挟持具。
- 前記開閉部材を前記基台に対し閉じた状態でロックするロック手段を備える請求項1から請求項3に記載の引き込み機能付き挟持具。
- 前記開閉部材の開閉端から前記開閉軸から遠ざかる方向へ延出するアーム部を備え、
前記ロック手段は、前記アーム部の先端部に設けられる係止部と、前記基台に直接的、
又は間接的に固定され、前記係止部に係合する係合部とを有し、
前記係止部は、係止部側挟持片を有し、
前記係合部は、係合部側挟持片を有し、
前記係止部側挟持片と前記係合部側挟持片の間でもシート状物を挟持するよう構成されている請求項4に記載の引き込み機能付き挟持具。 - 前記ロック手段が磁石によりロックされる請求項4に記載の引き込み機能付き挟持具。
- 前記ロック手段が前記開閉部材を閉じる方向に付勢する捻りばねからなる請求項4に記載の引き込み機能付き挟持具
- シート状物を張設する張設治具であって、
左右一対の縦辺、及び当該一対の縦辺を幅方向に連結する上下一対の横辺からなる枠部材と、
少なくとも2個の請求項5に記載の引き込み機能付き挟持具と
を備え、
前記引き込み機能付き挟持具は、前記開閉部材の開閉端側を前記枠部材の幅方向の内側に向け、前記緩面挟持部、及び前記曲面挟持部が前記枠部材の内側に突出するようにして前記縦辺の上下両端部にそれぞれ固定され、
前記係止部側挟持片、及び前記係合部側挟持片は、前記横辺から前記枠部材の内側に突出するように設けられている張設治具。
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JP2015242124A JP6594760B2 (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | 引き込み機能付き挟持具、及び該挟持具を用いた張設治具 |
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2015
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