JP6594303B2 - 微粒子化テコビリマット一水和物の再水和 - Google Patents

微粒子化テコビリマット一水和物の再水和 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年11月19日出願の米国仮特許出願第61/906,119号の利益を主張するものであり、その開示は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
安定した微粒子化一水和物形状のテコビリマットを調製する方法と、ウイルス感染症およびそれに関連する疾患、特に、オルソポックスウイルスに起因するウイルス感染症および関連する疾患の治療または予防でのテコビリマットの使用とを、本明細書に記述する。ST−246(登録商標)の商標名を有するテコビリマットは、N−[(3aR,4R,4aR,5aS,6S,6aS)−3,3a,4,4a,5,5a,6,6a−オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,6−エテノシクロプロプ[f]イソインドール−2(1H)−イル]−4−(トリフロロメチル)−ベンズアミドの化学名を有する。
オルソポックス属(オルソポックスウイルス科)は、ポックスウイルス科ファミリーおよびコードポックスウイルス亜科のメンバーである。オルソポックス属は、ヒトおよび動物の集団において重大な疾患を引き起こす多数のウイルスからなる。オルソポックス属のウイルスとしては、牛痘、サル痘、ワクシニア、痘瘡と痘瘡(天然痘)が挙げられ、これらのすべてはヒトに感染することができる。
天然痘(痘瘡)ウイルスは、特に重要である。最近、生物兵器としての天然痘ウイルスの使用が懸念されており、オルソポックスウイルスを目標とする小分子治療を開発する必要性が明白に示されている。痘瘡ウイルスは伝染性が強く、ヒトにおいて高い死亡率をもたらす重篤な疾患を引き起こす(Hendersonら(1999)JAMA.281:2127−2137)。さらに、生物兵器として痘瘡ウイルスの使用の前例がある。フレンチ・インディアン戦争(1754〜1765年)中、イギリス兵は、天然痘を流行させるために、天然痘患者が使用した毛布をアメリカインディアンに配布した(Stern, E. W.とStern,A.E.1945.The effect of smallpox on the destiny of the Amerindian.Boston)。結果として大流行が起こり、一部のインディアン部族では死亡率が50%になった(Stern,E.W.とStern,A.E.)。最近では、ソ連政府は、エアロゾル化懸濁液に溶解させた強い伝染力の痘瘡を兵器化させた形状で生成する計画を立ち上げた(Henderson、上述)。注目されるさらなる懸念は、ワクチン接種した動物において疾患を引き起こす可能性を有する組み換え型ポックスウイルスが開発されていることである(Jacksonら(2001)J.Virol.,75:1205−1210)。
天然痘ワクチン・プログラムは、1972年に終了しており、したがって、多くの個体は、天然痘感染に対してもはや免疫がない。ワクチン接種した個体でさえ、特に、伝染性が強いウイルス株または組み換えウイルス株に対して、もはや完全には保護されていないこともありうる(DownieとMcCarthy.(1958)J Hyg.56:479−487;Jackson、上述)。したがって、痘瘡ウイルスが計画的にまたは偶然にヒト集団に再びもたらされた場合、死亡率は高くなるだろう。
痘瘡ウイルスは、エアロゾル化した液滴を介して呼吸粘膜に自然に伝染し、リンパ組織内で複製すると、無症候性感染を引き起こす。これが1〜3日間続く。ウイルスは、リンパを通って皮膚に広がり、皮膚小血管内での複製、続いて感染が起こると、隣接する表皮細胞が溶解して、皮膚病変が引き起こされる(Moss,B.(1990)Poxviridae and Their Replication,2079−2111.In B.N.FieldsとD.M.Knipe(編),Fields Virology. Raven Press,Ltd.,New York)。疾患の以下の2つの型は、痘瘡ウイルス感染に伴う;大痘瘡(疾患の最も一般的な型であり、死亡率は30%に至る)および小痘瘡(流行性は低く、死に至るのはまれである(1%未満))。死亡率は播種性血管内血液凝固、低血圧症および心血管虚脱の結果であり、これらは、まれな出血型の天然痘の場合、凝固異常によって悪化することがある(Moss、上述)。
最近のサル痘ウイルスの発生により、オルソポックス属のウイルスを目標とする小分子治療を開発する必要性が明白に示されている。米国でのサル痘の出現は、新たに発生した感染症を意味する。サル痘および天然痘は、ヒトにおいて同様の疾患を引き起こすが、サル痘の死亡率は低い(1%)。
ワクチン接種は、オルソポックスウイルス性疾患、特に天然痘疾患を予防するための現状での手段である。天然痘ワクチンは、局所で複製し、ワクチン接種した個体の95%超において痘瘡ウイルスに対する防御免疫をもたらすワクシニアウイルスの弱毒株を用いて開発された(Modlin(2001)MMWR(Morb Mort Wkly Rep)50:1−25)。ワクチン接種に伴う有害事象は、しばしば発生し(1:5000)、全身性ワクシニアおよびワクチン接種部位からのワクシニアの偶発的な転送が挙げられる。より重篤な合併症、例えば脳炎は、1:300,000の確率で起こり、しばしば死に至る(Modlin、上述)。有害事象のリスクは、免疫無防備状態の個体ではさらに顕著である(Englerら(2002)J Allergy Clin Immunol.110:357−365)。したがって、予防接種は、AIDSまたはアレルギー性皮膚疾患のある人にとって禁忌である(Englerら)。防御免疫は長年にわたり持続するが、天然痘に対する抗体応答は、接種後10〜15年でかなり低下する(Downie、上述)。加えて、ワクチン接種は、オルソポックスウイルスの組み換え型に対しては防御できないこともある。最近の研究は、IL−4を発現するマウス痘ウイルスの組み換え型がワクチン接種したマウスに死をもたらすことを示した(Jackson、上述)。ワクチン接種に伴う副作用、免疫無防備状態の個体の禁忌、およびウイルスの組み換え株に対して防御できないことを考慮すると、天然痘ウイルス感染の治療のためのより良い予防薬および/または新しい治療薬が必要である。
ワクシニアウイルス免疫グロブリン(VIG)は、ワクチン接種後の合併症の治療に用いられてきた。VIGは、ワクシニアウイルスのワクチンを投与された個体由来の血漿の免疫グロブリン分画の滅菌等張液である。VIGは、ワクシニア性湿疹および一部の型の進行性ワクシニアを治療するために用いられている。この製品は限られた量でしか得られず、入手が困難なために、全身性天然痘の大流行の場合には、使用が指示されていなかった(Modlin、上述)。
シドホビル([(S)−1−(3−ヒドロキシ−2−ホスホニルメトキシプロピル)シトシン][HBMPC])は、AIDS患者のCMV網膜炎の治療のために認可されているヌクレオシド類似体である。シドホビルは、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ヘパドナウイルス、ポリオーマウイルス、パピローマウイルスおよびオルソポックスウイルスなどのウイルスを含む多くのDNAに対してインビトロで活性を有することが示されている(Bronsonら(1990)Adv.Exp.Med.Biol.278:277−83;DeClercqら(1987)Antiviral Res.8:261−272; DeOliveiraら(1996)Antiviral Res.31:165−172;Snoeckら(2001)Clin Infect.Dis.33:597−602)。シドホビルは、真性の痘瘡ウイルスの複製を阻害することも発見されている(Smeeら(2002)Antimicrob.Agents Chemother.46:1329−1335)。
しかし、シドホビルの投与は、いくつかの問題を伴う。シドホビルは、生物学的利用能が不十分であり、静脈内に投与される必要がある(Laezarら(1997)Ann.Intern.Med.126:257−263)。さらに、シドホビルは、静脈内に投与されると用量規定腎毒性を生じる(Lalezariら)。加えて、複数のウイルスに対してシドホビル耐性が認められている。シドホビル耐性の牛痘、サル痘、ワクシニアおよびラクダ痘のウイルス変種株は、薬物の存在下での継代培養によって研究室で単離されている(Smee、上述)。シドホビル耐性は、オルソポックスウイルス複製を処置するためにこの化合物を用いる際に重大な制約となる。したがって、不十分な生物学的利用能、静脈内投与の必要性、および耐性ウイルスの蔓延は、オルソポックスウイルス感染を治療するためのさらなる治療法および代替治療法の開発の必要性を明白に示している。
シドホビルなどのウイルスポリメラーゼ阻害剤に加えて、いくつかの他の化合物は、オルソポックスウイルス複製を阻害することが報告されている(DeClercq.(2001)Clin Microbiol.Rev.14:382−397)。歴史的に、原型的なチオセミカルバゾンであるメチサゾンは、天然痘感染症の予防的治療で用いられている(Bauerら(1969)Am.J Epidemiol.90:130−145)。しかし、この化合物の種類は、重度の悪心や嘔吐などの一般に受け入れがたい副作用のために、天然痘の根絶以来、大した注目を集めてこなかった。作用機構の研究は、メチサゾンがL遺伝子の翻訳を妨害することを示唆している(DeClercq(2001)、上述)。シドホビルのように、メチサゾンは比較的非特異的な抗ウイルス化合物であり、アデノウイルス、ピコルナウイルス、レオウイルス、アルボウイルスおよびミクソウイルスなどのいくつかの他のウイルスを阻害することができる(同上)。
ポックスウイルスの治療に潜在的に有用な別の種類の化合物は、S−アデノシルホモシステイン加水分解酵素(SAH)の阻害剤によって代表される。この酵素は、ウイルスのmRNAのメチル化および成熟に必要なステップであるS−アデノシルホモシステインのアデノシンおよびホモシステインへの転換に関与している。この酵素の阻害剤は、インビトロおよびインビボでワクシニアウイルスを阻害することに有効性を示した(DeClercqら(1998)Nucleosides Nucleotides.17:625−634)。構造的に、これまで報告されているすべての活性阻害剤は、ヌクレオシドアデノシンの類似体である。多くは、炭素環式誘導体であって、ネオプラナシンAおよび3−デアザネプラナシンAによって例示されている。これらの化合物は、動物モデルにおいていくらか有効性を示してきたが、多くのヌクレオシドの類似体と同様、一般毒性および/または不十分な薬物動態特性の問題がある(Coulombeら(1995)Eur.J Drug Metab Pharmacokinet.20:197−202;Obaraら(1996)J Med.Chem.39:3847−3852)。これらの化合物が経口投与される可能性はないであろうが、天然痘感染症に対して予防的に作用しうるかどうかは現在不明である。SAH加水分解酵素の非ヌクレオシド阻害剤と、経口で生物学的に利用可能であり、かつ所望の薬物動態(PK)および吸収、分布、代謝、排出(ADME)の特性を有する他の化学的に扱いやすい痘瘡ウイルスゲノム標的とが同定されたことは、報告されているヌクレオシド類縁体を超える著しい向上であろう。まとめると、天然痘ウイルスの複製を阻害する現在利用できる化合物は、一般に非特異的であり、使用を制限する毒性および/または不確かな有用性の問題がある。
米国特許第6,433,016号(2002年8月13日)および米国出願公開第2002/0193443A1号(2002年12月19日公開)には、一連のイミドジスルファミド誘導体がオルソポックスウイルス感染症に有用であると記述されている。
新しい治療剤および予防剤がオルソポックスウイルス感染に起因する感染症と疾患にとって必要とされるのは明らかである。
共有のPCT国際公開第2004/112718号(2004年12月29日公開)は、ウイルス感染症およびそれに伴う疾患、特にオルソポックスウイルスに起因するウイルス感染症およびそれに伴う疾患の治療または予防のために、二環式、三環式および四環式のアシルヒドラジド誘導体および類似体、ならびにそれらを含む医薬組成物の使用を開示している。共有の米国特許公開第2008/0004452号(2008年1月3日公開)は、ST−246を生成する方法をさらに開示している。
最後に、共有のPCT国際公開第2011/119698号は、ST−246が複数の異なる多形型で存在しうることを記述した。化合物の特定の結晶形は、他の多形型の物性と異なる物性を有することもあり、そのような特性は、特に化合物が商業規模で調製される、または使用される場合、化合物の製剤過程および結果として生じる剤形の性能に著しく影響することもある。このような相違は、化合物の機械的取扱適性(例えば、固形物の流動特性)および化合物の圧縮特性を変化させることもある。さらに、ST−246のように薬学的に重要な化合物の新しい多形型が発見されたことで、最終医薬製品の性能特性を向上させる新たな機会が提供され、および例えば目標とする放出特性または他の所望の物理化学的性質、例えば安定性を有する薬物の医薬品剤形などの設計に製剤科学者が利用することのできる材料のレパートリーが拡大された。
米国仮特許出願第61/906,119号 米国特許第6,433,016号 米国出願公開第2002/0193443A1号 PCT国際公開第2004/112718号 米国特許公開第2008/0004452号 PCT国際公開第2011/119698号
Hendersonら(1999)JAMA.281:2127−2137 Stern, E. W.とStern,A.E.1945.The effect of smallpox on the destiny of the Amerindian.Boston Jacksonら(2001)J.Virol.,75:1205−1210 DownieとMcCarthy.(1958)J Hyg.56:479−487 Moss,B.(1990)Poxviridae and Their Replication,2079−2111.In B.N.FieldsとD.M.Knipe(編),Fields Virology. Raven Press,Ltd.,New York Modlin(2001)MMWR(Morb Mort Wkly Rep)50:1−25 Englerら(2002)J Allergy Clin Immunol.110:357−365 Bronsonら(1990)Adv.Exp.Med.Biol.278:277−83 DeClercqら(1987)Antiviral Res.8:261−272 DeOliveiraら(1996)Antiviral Res.31:165−172 Snoeckら(2001)Clin Infect.Dis.33:597−602 Smeeら(2002)Antimicrob.Agents Chemother.46:1329−1335 Laezarら(1997)Ann.Intern.Med.126:257−263 DeClercq.(2001)Clin Microbiol.Rev.14:382−397 Bauerら(1969)Am.J Epidemiol.90:130−145 DeClercqら(1998)Nucleosides Nucleotides.17:625−634 Coulombeら(1995)Eur.J Drug Metab Pharmacokinet.20:197−202 Obaraら(1996)J Med.Chem.39:3847−3852
原薬の新しい多形型は、異なる融点、吸湿性、安定性、溶解度および/または溶解速度、結晶化度、結晶特性、生物学的利用能、毒性および製剤の取扱適性を示すこともある。これらは、効果的に投与されることができる薬物を調製する際に考慮する必要のある多くの特性に含まれる。さらに、監督機関は、固形医薬品剤形中の有効成分の多形型についての明確な知識、特性評価および管理を要求している。テコビリマットは水溶液に難溶解であるので、効果的な経口吸収と有効性のために、この薬物は微細粒子を得るために微粒子化する必要がある。微細粒径は、通常、ミリングまたは微粒子化によって達成される。しかし、テコビリマット一水和物は微粉化すると、微粒子化時に脱水を示す。前述した点から、安定した微粒子化一水和物を生成するプロセスを有する必要がある。このように、再水和プロセスは、後述するように本発明によって開発された。
本発明は、前記粒子に水分を含む大量の空気を送ることによって前記粒子を水分に曝すことを含む、ST−246粒子を水和する方法を提供する。
本発明は、
(a)粒径を(D90で10ミクロン未満)まで縮小するために、エアジェットミルを用いて微粒子化されたST−246を微粒子化することであって、結果として生じるST−246粒子が微粒子化前のST−246粒子と比較してある程度脱水される、微粒子化することと、
(b)水分を含んだ大量の空気を前記脱水粒子に送ることで前記脱水粒子を水分に曝すことによって前記微粒子化ST−246分子を再水和することとを含む、ST−246粒子の粒径を縮小することも提供する。
本発明はさらに、脱水を示しているST−246多形粒子をST−246多形型I一水和物に転換することであって、水分を含んだ大量の空気を前記粒子に送ることによって前記部分的に脱水したST−246多形粒子を水分に曝すことを含む、方法を提供する。ST−246一水和物多形型Iは、安定性、吸湿性の欠如および加工性などのその薬剤学的特性が望ましい。
ST−246を生成するプロセスを本明細書に記述する。ST−246の化学名は、N−[(3aR,4R,4aR,5aS,6S,6aS)−3,3a,4,4a,5,5a,6,6a−オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,6−エテノシクロプロプ[f]イソインドール−2(1H)−イル]−4−(トリフロロメチル)−ベンズアミドであり、以下の式:
Figure 0006594303
を有する。
定義
本発明を実施するための形態に従って、以下の略語および定義が適用される:本明細書で用いる場合、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上、明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象も包含することを留意すべきである。
本発明におけるST−246の「多形型、多形、多形体、結晶形、物理的形状または結晶多形」という用語はST−246の結晶変態を指し、X線粉末回折パターン(XRPD)、その融点分析による示差走査熱量測定(DSC)、または赤外分光法(FTIR)もしくは偏光顕微鏡などの分析法によって特性を明らかにすることができる。
本明細書で用いる場合、「水和物」という用語は、化合物またはその塩を意味し、さらに、非共有結合分子間力によって結合された水の化学量論的または非化学量論的な量を含む。本明細書で用いる場合、「一水和物」という用語は、1分子の水と物質1分子との組み合わせによって形成され、その中で水はその分子状態をHOとして維持し、そのような組み合わせは1または複数の水和物多形を形成することができる、結晶形を指す。本明細書で用いる場合、「半水和物」という用語は、物質1分子に対してHOが0.5分子の固体を指す。
「医薬組成物」または「医薬製剤」という用語は、有効成分(複数可)、担体を構成する薬学的に許容しうる賦形剤を含む製剤のほかに、成分のうち任意の2以上の組み合わせ、複合体形成または凝集から直接または間接に生じるあらゆる生成物を包含する。したがって、本発明の医薬組成物は、有効成分、有効成分の分散物または複合体、追加の有効成分(複数可)および薬学的に許容される賦形剤を混合することによって調製される任意の組成物を包含する。
PCT国際公開第2011/119698号は、種々の程度の水和を有するST−246の多形または結晶の構造を開示している。ST−246の型Iは、約7.63、10.04、11.47、14.73、15.21、15.47、16.06、16.67、16.98、18.93、19.96、20.52、20.79、22.80、25.16、26.53、27.20、27.60、29.60、30.23、30.49、30.68、31.14、33.65、34.33、35.29、35.56、36.30、37.36、38.42、38.66度の特性ピークを有するX線粉末回折パターンを示す一水和物の形状である。
多形II型および型IVは、ST−246の無水結晶形である。無水物の型IVは、水を吸収するので、周囲条件に曝されると、比較的不安定になり、型Vに転換する傾向がある。
型Vは、ST−246の半水和結晶形である。型VのXRPDデータのサンプルを以下に示す。
Figure 0006594303
Figure 0006594303
有機化合物の水和物をエアジェットミリングで粒径を縮小すると、脱水をもたらしうることが報告されている(Kang,F.,Cryst.Growth Des.2012,12,60−74;およびIto,S.J.Pharm.Sci,1996,85,1117−1122)。脱水は、エアジェットミリングで使用される非常に乾燥した圧縮空気に原薬を曝すことによって直接、生じさせることができる。加えて、粒径を縮小すると、結晶から水分をより容易に除去することが可能になる。他の技術と比較して、エアジェットミリングは通常、APIに最少の機械的/温熱ストレスの影響を与えると考えられており、他の技術は、10ミクロン未満までの粒径縮小に適していると思われない。含水量の正確な判定に基づいて、SIGAが発見したことは、エアジェットミリングの結果としてST−246型I一水和物が脱水状態になりうることである。
ST−246原薬製造プロセスは、ST−246一水和物(多形型I)を一貫して生産する。許容される生物学的利用能の必要に応じて粒径を縮小するために(D90で10ミクロン未満)、ST−246一水和物はエアジェットミルを用いて微粒子化される。微粒子化プロセスを商業規模まで拡大した後、微粒子化型Iは、特定の条件下で保管すると部分的に半水和物多形型Vに転換することが分かった。根本原因は微粒子化が行われる間の一水和物型Iの脱水であると判定した。周囲空気への曝露を制限して保管すると、脱水した材料は半水和物型Vに転換しうる。ST−246一水和物は相対湿度(RH)10〜90%の範囲で非吸湿性であり、極めて低いRH(RH3〜6%未満)でのみ脱水が行われるので、これは予想外であった。本発明では、所望の水分レベルの一水和物を迅速に得るため、それによって保管時の型Vへの転換を防ぐために、脱水ST−246分子に水分を再導入する方法を開示する。
脱水した微粒子化ST−246一水和物は水分を急速に吸収するので、周囲空気中に存在する湿気レベルで再水和を実行できることは、驚くべきことある。以下の実施例に示すように、部分的に脱水したST−246を一水和物レベルまで再水和することを商業規模で示すことができた。再水和は、ターボスクリーン、高せん断造粒機、トレイ乾燥、振動シフター/篩、ミキサー/混合機および流動ベッド乾燥機から選択される技術を用いて実施されることが好ましい。この技術は、微粒子化後に脱水が起こる他の物質のために用いることもできる。
したがって、本発明は、前記粒子に水分を含む大量の空気を送ることによって前記粒子を水分に曝すことを含む、ST−246粒子を水和する方法を提供する。好ましくは、水和ST−246はST−246多形一水和物(多形型I)である。好ましくは、ST−246粒子を水分に曝すことは、ターボスクリーン、高せん断造粒機、トレイ乾燥、振動シフター/篩、ミキサー/混合機および流動ベッド乾燥機からなる群から選択されるプロセス、より好ましくは高せん断造粒機プロセス、最も好ましくはターボスクリーンプロセスの間に行われる。
本発明は、(a)粒径を(D90で10ミクロン未満)まで縮小するために、エアジェットミルを用いてST−246を微粒子化し、微粒子化前のST−246粒子と比較して部分的に脱水したST−246をもたらすことと、(b)水分を含んだ大量の空気を前記脱水粒子に送ることで前記脱水した粒子を水分に曝すことによって前記微粒子化ST−246粒子を再水和することとを含む、ST−246の粒径を縮小する方法も提供する。好ましくは、微粒子化前のST−246は、ST−246一水和物(多形型I)である。好ましくは、微粒子化ステップは、RH約60%未満、より好ましくはRH約40%未満の湿度で行われる。
本発明は、ST−246多形粒子をST−246多形一水和物粒子に転換する方法であって、水分を含んだ大量の空気を前記粒子に送ることによって前記ST−246多形粒子を水分に曝すことを含む、方法も提供する。好ましくは、本発明の方法はさらに、ST−246多形粒子がST−246多形半水和物粒子(ST−246多形型V)に転換することを防ぐ。
再水和の有益性は、固形安定性、したがって、微粒子化ST−246一水和物の有効期間を改善する。再水和プロセスがなければ、保管中に型Vに部分的に転換させずに、商業規模で微粒子化ST−246一水和物を一貫して生成することは可能ではないだろう。本発明に記載の装置は、一般的であり、容易に入手可能であり、修正することなく簡単に用いてST−246を再水和することができる。ターボスクリーンプロセスは、収率が高い。装置に5回通過すると、失われた材料はわずかに3〜4%である。ターボスクリーンプロセス後、粒度分布に有意な変化は認められなかった。
ターボスクリーン、高せん断造粒機およびトレイ乾燥のプロセスについての詳細を以下に示す。
振動シフター/篩:
一般的な用途としては、乾燥バルク固体のふるい分け、皮むき、分類、除塵および塊の分離が挙げられる。振動により、粒子がスクリーンを通過する。加湿空気の環境内で行われると、生成物が水分に曝されることが可能になる。
ミキサー/混合機:
いくつか型の混合機(タンブル式とリボン式を含む)を本発明による再水和で使用することが可能である。混合機の動き(回転または反転)により、個々の粒子の移動性が向上し、したがって拡散混合が促進される。新たに発現した界面に粒子が分布されると、拡散混合が起こる。混合機が回転しているので、空気/ベッドの界面は絶えず新しくなる。偏析効果がない場合、拡散混合により、やがて均一性が高くなる。したがって、正確な混合製剤が必要とされる場合、V混合機が好ましい。また、一部の成分が全混合量のわずかに1パーセントであっても、V混合機は適用に好適である。インテンシファイヤーバーが、タンブル間に湿潤空気噴射を行うための有孔管と交換された場合、APIを加湿するようにV混合機を修正することができる。しかし、通気孔が下を向くときに、材料が失われないように、混合機を通風する方法を工夫する必要がある。
流動ベッド乾燥機:
流動ベッド乾燥機を本発明による再水和のために使用することが可能である。大量の空気中で固形材料が流動化するために、これは効果的な方法である。
微粒子化生成物の再水和:脱水が微粒子化ST−246一水和物の保管時に形成される半水和物型Vのドライバであると結論づけたので、部分的に脱水した材料の水分レベルを一水和物の水分レベルまで上げるように再水和プロセスを開発した。脱水ST−246一水和物が水分を急速に吸収するので、再水和が大気中に存在する湿気レベルで実行できることをDVS試験は示した。再水和プロセスは、Swecoターボスクリーンを使用する。このターボスクリーンは、大量の室内気を用いてスクリーンを通して生成物を送るので、生成物を水分に曝す効率的な方法である。ST−246APIの粒径識別が起こらないように、スクリーン細孔径を選択する。一貫した、強力な再水和プロセスを確実に行うために、プロセシングセットの相対湿度をRH40〜60%に制御する。
ターボスクリーン再水和の実行可能性試験を実施したので後述する。これらの試験は、微粒子化した材料を用いて行った。
商業用の非微粒子化ST−246一水和物(市販のバリデーションバッチSG10A11Q)は、商業用の30インチミルを用いて微粒子化し、パイロットスケールのターボスクリーンを通して処理した。ターボスクリーンに材料を複数回(5回まで)通過させる効果を評価した。試験のデータは、表−1にまとめる。ターボスクリーンプロセスは含水量を4.0%から4.5%に効果的に増加させることがわかった。非公式の加速安定性試験では、ターボスクリーンプロセスの前後に収集した材料を37〜40℃および50℃で段階分けし、密封したアルミバックに入れた。本試験から現在までのXRPD結果を表−2にまとめる。
表−1:ターボスクリーン実行可能性試験5665/5677のまとめ
Figure 0006594303
表−2:ターボスクリーン実行可能性試験5665/5677についての非公式安定性試験(XRPD結果)
Figure 0006594303
a約6.3と14.1の2−θ°でのXRPDディフラクトグラムで反射の存在によって求められたサンプル中の型V
安定性試験:37〜40℃で6ヵ月間および50℃で2週間の後、ターボスクリーンで再水和した材料には、半水和物型Vの存在が認められなかった。新たに微粒子化した材料は、37〜40℃で、わずか11日後に型Vが認められた。この材料の粒径は、本試験の間用いた供給速度が低かったため(一般的なプロセシングでの100kg/時間ではなくて約50kg/時間)、商業用ミルで一般的に生成される生成物よりも小さかった(D90で、約6ミクロンではなくて約4ミクロン)
ターボスクリーン最適化試験−試験5707:微粒子化した材料は、商業用ターボスクリーンを通し、最高5回までの通過で処理した。結果を表3にまとめる。これらの試験の間に、プロセシングセットの湿度は、移動式の室内加湿器を用いて上げ、RH約28〜58%の範囲であった。プロセシングセットの湿度をRH40〜60%に制御するために、粉末粒径はHVACシステムをアップグレードしている。再水和プロセスのバリデーションの前にこのHVACシステムは認定されるであろう。
表3:微粒子化およびターボスクリーン最適化試験5707のまとめ
Figure 0006594303
ターボスクリーンプロセスが微粒子化した材料を一水和物に一致するレベル(理論値4.57%)まで順調に再水和できることをこれらの結果は示している。ターボスクリーン再水和プロセスは、生成物の粒径に何ら著しい変化を生じさせない。
実施例1−ターボスクリーンを用いたST−246再水和:
一般的に、ターボスクリーニングは、大容量の材料からごくわずかな大きすぎる粒子を除去するのに用いられる。ターボスクリーンは、大量の大気中の空気を用いてスクリーンを通して生成物を送るので、生成物を水分に曝す効率的な方法である。スクリーンの細孔径は、ST−246の識別粒径を最小化するように選択する。一貫した、強力な再水和プロセスを確実に行うために、プロセシングセットの相対湿度をRH30%未満に制御する。ターボスクリーン装置を3、4または5回通過させた材料は、半水和物型Vが形成されなかったことから明らかなように、良好な安定性特性を示していた。
微粒子化したAPI粒子は、塊を粉砕する張力ボルティングクロスメッシュスクリーンにAPI粒子を衝突させ、さらに湿った空気に曝す前に、急速に動く加湿空気と自由に混じり合う。次いで、加湿した微粒子化物質をサイクロン内の気流から分離して、ドラムに放出する。微粒子化APIが確実に一水和物の水分レベルまで再水和するように、ターボスクリーンを通して分離通過を複数回行った。スクリーンを清浄し高処理量を維持するために、高圧縮空気を利用した回転棒でスクリーンを頻繁に掃除する。これらは、粒度分布、かさ密度とタップ密度などの粒子の物性を変えることのない商業的に実行可能なプロセスである。
実験手順:微粒子化および水和で使用した装置は以下の通りである:60mmのスクリューねじ山と、30インチSwecoターボスクリーンとを有する一軸スクリューオーガー型定量フィーダーを備えた外径30インチ/内径24インチのスパイラル状パンケーキ型ジェットミル。非微粒子化ST−246を供給速度60〜200kg/時間および粉砕圧95〜115psiで微粒子化した。微粒子化プロセスの間、粒径は、ダイナミックレーザー光計測値を用いてモニターした。供給速度および粉砕圧を最適化して、最適粒径の生成物を得た。再水和は、最高約200kg/時間までの供給速度でターボスリーンを使用して行った。しかし、供給速度を下げることで、装置内の空気への曝露が向上し、再水和の効率を上げることができた。材料は、ターボスクリーンに複数回通過させることによってターボスクリーニングを行った。これらの材料は、良好な化学的および多形の安定性特性を示した。再水和は、RH30%〜60%までの低い加工に適した湿度レベルで順調に行った。テコビリマット一水和物は、一旦完全に水和すると、水分を吸収し続けないので、過剰水和のリスクはない。
実施例2−高せん断造粒機を用いたST−246再水和:
強力なモーターによって駆動するブレードを備えた、粒子と紛体の撹拌された容器に結合剤を添加することによって小粒子を凝集させるために、一般的に高せん断造粒が用いられる。下部のブレード、すきは、ゆっくり回転し、空気を追い出しながら加湿粒子を互いに密接に接触させる。小さい垂直チョッパーのブレードは急速に回転して、形成される塊を粉砕する。加湿に使用するには、これらのブレードを急速に回転させて、粒子ベッドをふくらんだ状態に保ちつつ、湿った空気を(好ましくは粒子ベッドの底面近くで、複数の入口から)ボウルに追い込む。装置の上部のフィルターは、空気を通過させながら、粒子の流出を防ぐ。
実験手順:3〜5kgの微粒子化ST−246原薬(型I)のバッチを高せん断造粒機VG25に充填する。排気フィルターポートと検査窓を開口状態にして、造粒機の蓋を閉じる。ST−246は、VG25内で混合させ、ブレード速度を25rpmに設定し、コルクスクリューを数時間0rpm(すなわち、電源オフ)に設定して、湿った外部空気ソースを用いて、水和させる。水分を測定するカールフィッシャー法を用いてST−246の含水量を決定した。ST−246一水和物の理論的な含水量は、4.54重量%である。
上記のプロセスを用いて水和させたST−246原薬は、含水量、粒径および多形安定性の試験のためにXRPDで分析した。結果を以下にまとめる:
Figure 0006594303
これらの結果は、以下を示している:
1.新たに微粒子化したST−246は、高せん断造粒機を使用して、粒度分布に何ら変化をもたらすことなく、その一水和物状態まで水和することができる。
2.加速安定性試験(50℃で)は、型Iの多形安安定性を示し、型Vの形成は認められなかった。
実施例3−トレイ乾燥を用いたST−246再水和:
一般的に、生成物を乾燥させるために、トレイ乾燥が用いられる。しかし、キャビネット装置を改造して、乾燥環境よりも湿潤環境をもたらすことができる。文字通り、材料を開放トレイ上に広げて、空気に曝す。医薬品工業において、空気は通常、温度および相対湿度の両方で制御され、均一にトレイを曝すためのファンが含まれる。トレイ中の生成物の高さは、加湿/除湿が生成物を通して均一であるかどうかを決定する。トレイシステムは、送り出し時に材料がさらに均一の水分含有量になるよう連続して作動するように考案されている。
実験手順:1)部分的に脱水した微粒子化ST−246を30gトレイに広げ、周囲温度下、湿度20〜30%で実験台上に置いた。2)部分的に脱水した微粒子化ST−246を1gトレイに広げ、温度25℃/RH60%に制御した安定性試験チャンバー上に置いた。3)部分的に脱水した微粒子化ST−246を1gトレイに広げ、温度40℃/RH75%に制御した安定性試験チャンバー上に置いた。実験台上で18時間後、あるいは25℃/RH60%で2時間後、あるいは40℃/RH75%で2時間後、水分を測定するカールフィッシャー法を用いてST−246の含水量を決定した。ST−246APTが約4.5%の水分レベルまで再水和され、型IであることをXRPDデータによって確認されたことをこれらの結果は示した。さらに、密封したアルミバッグに詰めて37℃で3ヵ月間保管すると、加湿APIは多形安定性を示した。新たに微粒子化したST−246は異なる湿度レベルの空気に曝すことによって再水和することがありえ、再水和したST−246が多形安定性を示していることをこれらの結果は示唆している。結果を以下にまとめる。
Figure 0006594303
本明細書で引用したすべての参考文献は、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれている。
本発明は、その好適な実施形態に関して記述されているが、当業者によって理解されるようにより広範に適用できる。本発明の範囲は、添付の特許請求項によってのみ限定される。

Claims (8)

  1. ST−246粒子を水和させる方法であって、水分を含む空気を前記粒子に送ることによって前記粒子を水分に曝すことを含み、水和したST−246粒子がST−246多形型I一水和物粒子であり、前記ST−246粒子を水分に曝すことが、ターボスクリーン、高せん断造粒およびトレイ乾燥からなる群から選択されるプロセスの間に行われ、前記ST−246粒子を水分に曝すことが、RH30%〜60%の湿度条件下で行われる、方法。
  2. 水和前の前記ST−246粒子が、ST−246多形半水和物粒子またはST−246多形無水物粒子である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ST−246粒子を水分に曝すことが、ターボスクリーン中に行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ST−246粒子を水分に曝すことが、高せん断造粒中に行われる、請求項1に記載の方法。
  5. ST−246粒子の粒径を縮小する方法であって、
    (a)微粒子化ST−246粒子を得るために前記ST−246粒子の粒径をD90で10ミクロン未満まで縮小するために、エアジェットミルを用いてST−246粒子を微粒子化することであって、微粒子化前の前記ST−246粒子が、ST−246一水和物粒子であり、前記微粒子化ST−246粒子が、ST−246多形半水和物粒子である、ST−246粒子を微粒子化することと、
    (b)水分を含む空気を前記微粒子化ST−246粒子に送ることで前記微粒子化ST−246粒子を水分に曝すことによって前記微粒子化ST−246粒子を再水和することとを含み、
    前記微粒子化ST−246粒子を水分に曝すことが、ターボスクリーン、高せん断造粒およびトレイ乾燥からなる群から選択されるプロセスの間に行われ、前記微粒子化ST−246粒子を水分に曝すことが、RH30%〜60%の湿度条件下で行われる、方法。
  6. 前記微粒子化ST−246粒子を水分に曝すことが、ターボスクリーン中に行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記微粒子化ST−246粒子を水分に曝すことが、高せん断造粒中に行われる、請求項5に記載の方法。
  8. 工程(b)で得られた微粒子化ST−246粒子が、微粒子化ST−246多形型I粒子であり、前記方法が、さらに、前記微粒子化ST−246多形型I粒子がST−246多形半水和物粒子に転換することを防ぐ、請求項5に記載の方法。
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