JP6594046B2 - 撮像装置及び焦点調節方法 - Google Patents
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[撮像装置の説明]
図1は、本発明を実施した撮像装置の一例としての、レンズ交換式カメラ本体100および交換レンズ200の模式図である。交換レンズ200はレンズ群を有しており、ここでは撮影レンズ201と定義する。また、撮影レンズの中でもフォーカス機能を持つレンズをフォーカスレンズ210と定義する。
図2を用いて、撮像素子102および103の有する複数の画素部の構造について説明する。図2は、撮像素子102の有する当該複数の画素部のうち、数個の画素部の断面図である。
本実施形態では、カメラCPUが、撮像素子102及び103を選択的に用い、焦点調節のための焦点検出を行う。図3を用いて、撮像素子102と撮像素子103の、焦点検出特性と、画質について説明する。
撮像素子102の瞳領域402a及び瞳領域402bは、撮像素子103の瞳領域502a及び瞳領域502bと比較してそれぞれ面積が大きい。つまり、撮像素子102の画素部はより多くの光を取り込むことができる。このことから、撮像素子102を焦点検出に用いた場合は撮像素子103を焦点検出に用いた場合に比べ、被写体が低輝度の状況下での焦点検出精度が高い。一方、当該1対の瞳領域が大きいほど、デフォーカスの程度が大きい場合に焦点検出信号波形がボケやすい。このことから、撮像素子102を用いた場合は撮像素子103を焦点検出に用いた場合に比べ、デフォーカス量が第1の所定値以上である場合、すなわちデフォーカスの程度が大デフォーカスではない状況下における焦点検出精度が劣る。また、撮像素子102の1対の瞳領域402a及び瞳領域402bそれぞれの面積は、撮像素子103における1対の瞳領域の面積と比較して大きい。これにより、撮像素子103の場合に比べ、撮像素子102の1対の瞳領域402a及び瞳領域402bによって射出瞳401のより広い範囲を覆うことができる。つまり、より広い領域の光を取りこむことが出来る。このことから、1対の瞳領域402a及び瞳領域402bに対応する光電変換部303a及び303bの信号を加算した場合に、より画質の高い画像信号を取得することができる。瞳領域402a及び瞳領域402bの重心間の距離である基線長は、撮像素子103の画素部の瞳領域502a及び瞳領域502bと比べて短い。
図3(b)は撮像素子103の画素部が有する1対の光電変換部の光電変換部310a及び310b(不図示)に対応する撮影レンズ上の領域を示す図である。マイクロレンズ311(不図示)を介して、撮影レンズ201の射出瞳401と光電変換部310a及び光電変換部310bの上面が光学的に略共役となっている。撮像素子103の画素部が有する1対の光電変換部310aと310bは、撮影レンズ201の射出瞳401を通過した1対の光束をそれぞれ受光する。光電変換部310aは射出瞳401における瞳領域402aの内側を通過した光を主に受光して光電変換する。同じように、光電変換部310bは射出瞳401における瞳領域402bの内側を通過した光を主に受光して光電変換する。
撮像素子103の瞳領域502a及び瞳領域502bは、撮像素子102の瞳領域402a及び瞳領域402bと比較してそれぞれ面積が小さい。これにより、デフォーカスの程度が大きい場合にも焦点検出信号波形が崩れにくい。このことから、撮像素子103を焦点検出に用いた場合は、撮像素子102を用いた場合に比べ大デフォーカスである状況下での焦点検出精度が高い。一方、撮像素子103瞳領域502a及び瞳領域502bは撮像素子102の瞳領域402a及び瞳領域402bに比べ光を取りこむ領域が小さい。このことから、撮像素子103を焦点検出に用いた場合は撮像素子102を用いた場合に比べ被写体が低輝度の状況下での焦点検出精度では劣る。
図4に、撮像素子102及び103を焦点検出に用いた場合の焦点調節のフローチャートを示す。焦点検出動作が開始されると、ステップS601において撮像素子102による焦点検出を実施する。焦点検出結果としての焦点検出信号はCPU107に記憶され、後のステップで適宜読みだされる。
続いて、第2の実施形態に係る撮像装置について説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、相違点を中心に取り上げる。本実施形態では、第1の実施形態における撮像素子103に代わり、第2の撮像素子としての撮像素子104を有する。本実施形態における撮像装置は、撮像素子102及び撮像素子104を選択的に用い、焦点調節のための焦点検出を行う。
撮像素子104は、撮像素子102と同様に1対の光電変換部333a及び333b(不図示)を有する。撮像素子104は撮像素子102と同様の方法で位相差式の焦点検出を行い、記録用もしくは表示用の信号を得る。
図6を用いて、第2の撮像素子としての撮像素子104の焦点検出特性と画質について説明する。図6は撮像素子104の画素部が有する1対の光電変換部333a及び333b(不図示)に対応する撮影レンズ上の領域を示す図である。
撮像素子104の瞳領域602a及び瞳領域602bは、撮像素子102の瞳領域402a及び瞳領域402bと比較してそれぞれ面積が小さい。面積が小さい瞳領域を通過した光を用いて取得した信号は、面積が大きい瞳領域を通過した光を用いて取得した信号よりも、デフォーカス量が第1の所定値より大きい大デフォーカスの場合にも、焦点検出信号波形が崩れにくい。すなわち、撮像素子104を焦点検出に用いた場合は撮像素子102を用いた場合に比べ、大デフォーカスの状況下における焦点検出精度が良い。一方、撮像素子104の瞳領域602a及び瞳領域602bでは、撮像素子102の瞳領域402a及び瞳領域402bに比べ光を取りこむ領域が小さい。このことから、撮像素子104を焦点検出に用いた場合は撮像素子102を用いた場合に比べ被写体が低輝度である状況下での焦点検出精度では劣る。
図7に、撮像素子102及び104を焦点検出に用いた場合の焦点調節におけるフローチャートを示す。焦点検出動作が開始されると、ステップS801において撮像素子102による焦点検出を実施する。焦点検出結果としての焦点検出信号はCPU107に記憶され、後のステップで適宜読みだされる。
前述の実施形態では、図3及び図6のように1対の瞳領域が横方向に並んでいる。しかし、瞳領域の分割方向は異なっていても良い。例えば、図9に示すように1対の瞳領域は縦方向に並んでいても良い。撮像装置の有する2つの撮像素子のうち、一方の撮像素子においてのみ1対の瞳領域を縦方向に配置しても良い。
101 メインミラー
102 第一の撮像素子
103 第二の撮像素子
107 カメラCPU
201 撮影レンズ
301 マイクロレンズ
303 撮像素子102の画素部の光電変換部
310 撮像素子103の画素部の光電変換部
401 射出瞳
402 撮像素子102の1対の瞳領域
502 撮像素子103の1対の瞳領域
Claims (16)
- それぞれが表示又は記録のための画像信号を取得するとともに、位相差式の焦点検出を行うための信号を取得することができる第1、第2の撮像素子を有する撮像装置において、
撮影レンズを通過した光束を複数の光束に分割する光束分割手段と、
デフォーカスの程度を判定する第1の判定手段と、を有し、
前記分割された光束の一方を受光する前記第1の撮像素子と、他方の光束を受光する前記第2の撮像素子がそれぞれ有する複数の画素部は1つの画素部につき1対の光電変換部を有し、前記1対の光電変換部が受光する光束がそれぞれ通過する撮影レンズの領域である1対の瞳領域の面積は、前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とでは異なり、
前記第1の判定手段の判定結果に応じて、前記第1の撮像素子から取得した信号と前記第2の撮像素子から取得した信号のどちらを焦点調節に用いるかを制御する制御手段を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記第1の撮像素子における前記1対の瞳領域の面積は、前記第2の撮像素子における前記1対の瞳領域の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記1対の瞳領域の面積は、1対の瞳領域の面積の合計面積であることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記第1の判定手段は、前記第1の撮像素子から取得した信号又は前記第2の撮像素子から取得した信号を用いてデフォーカスの程度を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1の判定手段がデフォーカス量を第1の所定値以下であると判定した場合には、前記制御手段は、前記第1の撮像素子から取得した信号を焦点調節に用いるよう制御することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1の判定手段がデフォーカス量を前記第1の所定値より大きいと判定した場合には、前記制御手段は、前記第2の撮像素子から取得した信号を焦点検出に用いるよう制御することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
- 前記制御手段の制御に応じて焦点調節を行う調節手段を有し、
前記制御手段が前記第2の撮像素子から取得した信号を用いて焦点検出を行うよう制御し前記調節手段が焦点調節を行った場合において、前記制御手段は前記第1の撮像素子から新たに取得した信号を用いて焦点検出を行うよう制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。 - 被写体の輝度を判定する第2の判定手段を有し、
前記第2の判定手段が被写体の輝度を第2の所定値より高いと判定した場合には、前記第2の撮像素子から取得した信号を用いて焦点検出を行うよう前記制御手段が制御することを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記第2の判定手段は、前記第1の撮像素子から取得した信号もしくは前記第2の撮像素子から取得した信号又はAEセンサから取得した信号を用いて被写体の輝度を判定することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- 前記第2の判定手段が被写体の輝度を前記第2の所定値以下であると判定した場合に前記第1の判定手段によってデフォーカス量を判定することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の撮像装置。
- 前記1対の瞳領域の重心間の距離は、前記第1、第2の撮像素子では異なることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記第2の撮像素子における前記1対の瞳領域の重心間の距離が前記第1の撮像素子における前記1対の瞳領域の重心間の距離よりも大きい場合において、被写体の輝度が第2の所定値より大きい場合又はデフォーカス量が第1の所定値以下である場合は、前記制御手段は前記第2の撮像素子から取得した信号を用いて焦点検出を行うよう制御する請求項11に記載の撮像装置。
- 前記第1の撮像素子では前記第2の撮像素子よりも前記1対の瞳領域の重心間の距離が大きい場合において、デフォーカス量が第1の所定値以下の場合、前記制御手段は第1の撮像素子から取得した信号を用いて焦点検出を行うよう制御する請求項11に記載の撮像装置。
- それぞれが表示又は記録のための画像信号を取得するとともに、位相差式の焦点検出を行うための信号を取得することができる撮像素子であって、撮影レンズを通過した光束を複数の光束に分割する光束分割手段によって分割された光束の一方を受光する第1の撮像素子と、分割された前記光束の他方を受光する第2の撮像素子と有し、前記第1、第2の撮像素子がそれぞれ有する複数の画素部は1つの画素部につき1対の光電変換部を有し、前記1対の光電変換部が受光する光束がそれぞれ通過する撮影レンズ上の領域である1対の瞳領域の面積が、前記第1、第2の撮像素子では異なる撮像装置を用いた焦点調節方法において、
デフォーカスの程度を判定する第1の判定ステップを有し、
前記第1の判定ステップにおける判定結果に応じて、前記第1の撮像素子から取得した信号と前記第2の撮像素子から取得した信号のどちらを焦点調節に用いるかを制御する制御ステップを有することを特徴とする撮像装置の焦点調節方法。 - それぞれが表示又は記録のための画像信号を取得するとともに、位相差式の焦点検出を行うための信号を取得することができる撮像素子であって、撮影レンズを通過した光束を複数の光束に分割する光束分割手段によって分割された光束の一方を受光する第1の撮像素子と、分割された前記光束の他方を受光する第2の撮像素子と有し、前記第1、第2の撮像素子がそれぞれ有する複数の画素部は1つの画素部につき1対の光電変換部を有し、前記1対の光電変換部が受光する光束がそれぞれ通過する撮影レンズ上の領域である1対の瞳領域の面積が、前記第1、第2の撮像素子では異なる撮像装置を用いた焦点調節方法を実行させるためのプログラムにおいて、
デフォーカスの程度を判定する第1の判定ステップを有し、
前記第1の判定ステップにおける判定結果に応じて、前記第1の撮像素子から取得した信号と前記第2の撮像素子から取得した信号のどちらを焦点調節に用いるかを制御する制御ステップを有することを特徴とする撮像装置の焦点調節方法を実行させるためのプログラム。 - それぞれが表示又は記録のための画像信号を取得するとともに、位相差式の焦点検出を行うための信号を取得することができる撮像素子であって、撮影レンズを通過した光束を複数の光束に分割する光束分割手段によって分割された光束の一方を受光する第1の撮像素子と、分割された前記光束の他方を受光する第2の撮像素子と有し、前記第1、第2の撮像素子がそれぞれ有する複数の画素部は1つの画素部につき1対の光電変換部を有し、前記1対の光電変換部が受光する光束がそれぞれ通過する撮影レンズ上の領域である1対の瞳領域の面積が、前記第1、第2の撮像素子では異なる撮像装置を用いた焦点調節方法を実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体において、
デフォーカスの程度を判定する第1の判定ステップを有し、
前記第1の判定ステップにおける判定結果に応じて、前記第1の撮像素子から取得した信号と前記第2の撮像素子から取得した信号のどちらを焦点調節に用いるかを制御する制御ステップを有することを特徴とする撮像装置の焦点調節方法を実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体。
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