JP6593700B2 - 既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法及びそれに用いる治具 - Google Patents

既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法及びそれに用いる治具 Download PDF

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Description

本発明は、既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法及びそれに用いる治具に関し、更に詳細には、板材に穿設された、該板材の厚み方向に対して中心軸線が特定しないある方向と角度に傾斜した既存穴を、拡径用ドリルにより該既存穴の中心軸線を基準にして、而も真円になるように正確に拡径することができるようにした既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法及びそれに用いる治具に係わる。
例えば、航空機は定期的に機体の点検が行われるが、その際においてリベットの状態も点検項目の一つになっている。そして、リベットに不具合が見つかると、そのリベットを新しいものと交換する必要がある。また、その際においては、古いリベットよりも一回り直径の大きいリベットを用いることになっている。したがって、このリベットを通す既存穴も拡径しなければならない。
そして、この既存穴の拡径はドリルを用いて行うが、図24に示す如く、この既存穴Hは機体を構成する板材Wの厚み方向に対して中心軸線Pが特定しないある方向と角度(既存穴毎に傾斜の方向と角度が異なる。)に傾斜α(例えば、1°)している場合が多い。そして、このような場合においては、拡径用ドリルによる既存穴の拡径を行う際には、既に明いているこの既存穴Hの中心軸線Pを基準にして、而も真円になるように正確に拡径しなければならない。
然るに、従来にあっては斯かる既存穴Hの板材Wの厚み方向に対する中心軸線Pの方向と角度の傾斜を容易に測定し、そしてそれに基づいて拡径用ドリルによる拡径を行うことができる手段が存在しなかった。
そこで、従来においては作業員が勘を頼りにハンドドリルで既存穴の拡径作業を行わざるを得なかった。しかし、斯かる場合には、既存穴の中心軸線と一致させて拡径することは極めて難しく、時には板材の上面に対して垂直に明けてしまうこともある。且つまた、拡径用ドリルの食い込みが不安定であり、穴の形状が真円にならないことも多い。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、板材に穿設された、該板材の厚み方向に対して中心軸線が特定しないある方向と角度に傾斜した既存穴を、拡径用ドリルにより該既存穴の中心軸線を基準にして、而も真円になるように正確に拡径することができるようにした既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法及びこれに用いる治具を提供しようとするものである。
而して、本発明の要旨とするところは、以下a〜fの工程からなることを特徴とする既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法にある。
a.板材における既存穴の上方に、後記球面スペーサーの円筒部を嵌合する穴を有する平板状の治具ベースを、該治具ベースの穴と板材の既存穴同士が略同じ位置になるようにして固定する工程。
b.円環状で、上面を凹球面となし、板材の既存穴より大径の中央の穴から下側に円筒部を突設した球面スペーサーを前記治具ベースに固定する工程。
c.円環状で、下部を前記球面スペーサーの凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴から下側に、外径が前記球面スペーサーの円筒部の内径より、両者の間に遊びの隙間が生じる程度に小さく且つ該円筒部より長い円筒部を突設した差込みブッシュを、その円筒部を前記球面スペーサーの円筒部に挿通すると共に下部を球面スペーサーの凹球面に摺動自在に嵌合する工程。
d.円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュの中央の穴と略同じで、下端部に括れ部を介して板材の既存穴より小径のピン状部を連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部に至り、該ピン状部において下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部となした穴と、該穴のテーパー部の先端より小径の穴とを連成し、更に括れ部からピン状部にかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割りを入れた本体部と、円柱形をなし、前記本体部の穴に進退自在に螺合する、上端部を本体部の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部を縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじと、円柱形をなし、前記本体部の穴に摺動自在に嵌合する、上端部が膨大し、下端部を下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードルと、前記ニードルに外嵌し、前記本体部とニードルの膨大した上端部との間に縮設した、ニードルに上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばねとからなるマンドレルを、その本体部を前記差込みブッシュの円筒部に挿通すると共に、その小径のピン状部を板材の既存穴に入れる工程。
e.前記マンドレルの送りねじの回動操作によりニードルを介してピン状部を板材の既存穴と合致するよう拡径し、これに伴うマンドレルの該板材の既存穴の中心軸線と合致する方向と角度の傾斜を介して前記差込みブッシュを傾斜せしめ、該差込みブッシュをこの状態に保持する工程。
f.差込みブッシュの円筒部からマンドレルの本体部を抜脱し、該差込みブッシュの円筒部に、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュの円筒部の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリルの直径に適合する、上端部にフランジを形成したドリルブッシュを挿入する工程。
また、本発明は、上記既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法に用いる、後記球面スペーサーの円筒部を嵌合する穴を有すると共に、後記球面スペーサーを固定するボルトを螺合する穴を有する平板状の治具ベースと、円環状で、上面を凹球面となし、板材の既存穴より大径の中央の穴から下側に円筒部を突設し、更に中央の穴の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベースに固定するボルトを挿入する穴と、後記差込みブッシュの角度保持用のボルトを螺合する穴と、円周方向位置保持用のボルトの下端部を挿入する穴とを有する球面スペーサーと、円環状で、下部を前記球面スペーサーの凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴から下側に、外径が前記球面スペーサーの円筒部の内径より、両者の間に遊びの隙間が生じる程度に小さく且つ該円筒部より長い円筒部を突設し、更に中央の穴の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベースに固定するボルトのねじ回し具を挿入する穴と、差込みブッシュの角度保持用のボルトを挿入する穴と、円周方向位置保持用のボルトを螺合する穴とを有する差込みブッシュと、前記球面スペーサーを前記治具ベースに固定するボルトと、球面座金を介して前記差込みブッシュの穴に挿入し、前記球面スペーサーの穴に螺合する差込みブッシュの角度保持用のボルトと、前記差込みブッシュと前記球面スペーサーとの円周方向の位置ズレを防ぐ円周方向位置保持用のボルトと、円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュの中央の穴と略同じで、下端部に括れ部を介して板材の既存穴より小径のピン状部を連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部に至り、該ピン状部において下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部となした穴と、該穴のテーパー部の先端より小径の穴とを連成し、更に括れ部からピン状部にかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割りを入れた本体部と、円柱形をなし、前記本体部の穴に進退自在に螺合する、上端部を本体部の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部を縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじと、円柱形をなし、前記本体部の穴に摺動自在に嵌合する、上端部が膨大し、下端部を下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードルと、前記ニードルに外嵌し、前記本体部とニードルの膨大した上端部との間に縮設した、ニードルに上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばねとからなるマンドレルと、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュの円筒部の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリルの直径に適合する、上端部にフランジを形成したドリルブッシュとからなることを特徴とする請求項1記載の既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法に用いる治具をもその要旨とするものである。
本発明は上記の如き構成であるから、円筒形のドリルブッシュに拡径用ドリルを挿通したとき、該拡径用ドリルの中心軸線を板材の既存穴の中心軸線と完全に一致させることができるものである。したがって、板材の厚み方向に対して中心軸線が特定しないある方向と角度に傾斜した既存穴を、拡径用ドリルにより該既存穴の中心軸線を基準にして、而も既存穴への食い込みもドリルブッシュによりガイドされつつなされることによって真円になるように正確に拡径することができるものである。
本発明に実施形態に係る既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法の工程説明図であり、治具ベースの固定と球面スペーサーを該治具ベースに固定する工程を示すものである。 同差込みブッシュの円筒部を球面スペーサーの円筒部に挿通する工程を示すものである。 同マンドレルを差込みブッシュの円筒部に挿通する工程を示すものである。 同マンドレルを差込みブッシュの円筒部に挿通し、板材の既存穴内で小径のピン状部を拡径する工程を示すものである。 同マンドレルを介して傾斜した差込みブッシュの傾斜状態を保持する工程を示すものである。 同マンドレルを差込みブッシュから抜脱する工程を示すものである。 同ドリルブッシュを差込みブッシュの円筒部に挿通する工程を示すものである。 既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法に用いる治具における球面スペーサーの平面図である。 図8中A−A線断面図である。 図8中B−B線断面図である。 差込みブッシュの平面図である。 図11中C−C線断面図である。 図11中D部分の断面図である。 球面スペーサーの円筒部に差込みブッシュの円筒部を挿通した状態の平面図である。 図14中E−E線断面図である。 図14中F−F線断面図である。 マンドレルの中央縦断面図である。 マンドレルの本体部の中央縦断面図である。 マンドレルの本体部の底面図である。 マンドレルの送りねじの正面図である。 マンドレルの送りねじの底面図である。 マンドレルのニードルの正面図である。 ドリルブッシュの中央縦断面図である。 板材に穿設された既存穴の中心軸線の傾斜の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
先ず、本発明に係る既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法に用いる治具について説明する。
図中、1は後記球面スペーサーの円筒部を嵌合する穴2を有すると共に、後記球面スペーサーを固定するボルトを螺合する穴3を有する平板状の治具ベースである。尚、図においてWは板材、Hは該板材Wに穿設された既存穴を示す。
4は球面スペーサーである。また、該球面スペーサー4は、円環状で、上面4Aを凹球面となし、板材Wの既存穴Hより大径の中央の穴5から下側に円筒部6を突設し、更に中央の穴5の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベース1に固定するボルトを挿入する穴7と、後記差込みブッシュの角度保持用のボルトを螺合する穴8と、円周方向位置保持用のボルトの下端部を挿入する穴9とを有するものである。
10は差込みブッシュである。また、該差込みブッシュ10は、円環状で、下部10Aを前記球面スペーサー4の凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴11から下側に、外径が前記球面スペーサー4の円筒部6の内径より、両者の間に遊びの隙間が生じる程度に小さく且つ該円筒部6より長い円筒部12を突設し、更に中央の穴11の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベースに固定するボルトのねじ回し具を挿入する穴13と、差込みブッシュの角度保持用のボルトを挿入する穴14と、円周方向位置保持用のボルトを螺合する穴15とを有するものである。
16は前記球面スペーサー4を前記治具ベース1に固定するボルト、17は凹球面ワッシャ18aと凸球面ワッシャ18bとの対からなる球面座金18を介して前記差込みブッシュ10の穴14に挿入し、前記球面スペーサー4の穴8に螺合する差込みブッシュの角度保持用のボルトである。また、19は前記差込みブッシュ10と前記球面スペーサー4との円周方向の位置ズレを防ぐ円周方向位置保持用のボルトである。
20はマンドレルである。また、該マンドレル20は、円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュ10の中央の穴11と略同じで、下端部に括れ部21aを介して板材Wの既存穴Hより小径のピン状部21Aを連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴22と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部21Aに至り、該ピン状部21Aにおいて下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部23aとなした穴23と、該穴23のテーパー部23aの先端より小径の穴24とを連成し、更に括れ部21aからピン状部21Aにかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割り25を入れた本体部21と、円柱形をなし、前記本体部21の穴22に進退自在に螺合する、上端部26aを本体部21の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部26bを縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじ26と、円柱形をなし、前記本体部21の穴23に摺動自在に嵌合する、上端部27aが膨大し、下端部27bを下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードル27と、前記ニードル27に外嵌し、前記本体部21とニードル27の膨大した上端部27aとの間に縮設した、ニードル27に上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばね28とからなるものである。尚、前記送りねじ26の上端部26aの周面はローレット加工を施している。
29はドリルブッシュである。また、該ドリルブッシュ29は、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュ10の円筒部12の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリル(図示せず。)の直径に適合する、上端部にフランジ29aを形成してなるものである。
次に、上記治具を用いた既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法について説明する。
該既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法は、以下a〜fの工程からなるものである。
a.板材Wにおける既存穴Hの上方に、球面スペーサー4の円筒部6を嵌合する穴2を有する平板状の治具ベース1を、該治具ベース1の穴2と板材Wの既存穴H同士が略同じ位置になるようにして固定する工程。(図1)
尚、斯かる治具ベース1の板材Wへの固定は、図示はしないが、例えば、治具ベース1の下面に垂直に複数の支持脚を備え、該支持脚の下端部を吸盤構造とすると共に、中心部に軸方向に沿った吸引通路を設け、該吸引通路を真空吸引装置に連絡して前記吸盤構造とした下端部により板材Wを吸着するようにした真空吸着による手段や、或いはメカクランプ等の適宜の手段をもって行えばよい。
b.円環状で、上面4Aを凹球面となし、板材Wの既存穴Hより大径の中央の穴5から下側に円筒部6を突設した球面スペーサー4を前記治具ベース1に固定する工程。(図1)
尚、斯かる球面スペーサー4の治具ベース1への固定は、球面スペーサー4の穴7から挿通したボルト16を、治具ベース1の穴3に螺合することによって行う。また、該ボルト16を、球面スペーサー4に差込みブッシュ10を嵌合した後で取り外すときには、差込みブッシュ10の穴13からドライバー等のねじ回し工具(図示せず。)を挿入して行うものである。
c.円環状で、下部10Aを前記球面スペーサー4の凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴11から下側に、外径が前記球面スペーサー4の円筒部6の内径より、両者の間に遊びの隙間Sが生じる程度に小さく且つ該円筒部6より長い円筒部12を突設した差込みブッシュ10を、その円筒部12を前記球面スペーサー4の円筒部6に挿通すると共に下部10Aを球面スペーサー4の凹球面に摺動自在に嵌合する工程。(図2)
尚、このときには、円周方向位置保持用のボルト19を前記差込みブッシュ10の穴15に螺合すると共に、その下端部を前記球面スペーサー4の穴9内に遊嵌しておく。
d.円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュ10の中央の穴11と略同じで、下端部に括れ部21aを介して板材Wの既存穴Hより小径のピン状部21Aを連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴22と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部21Aに至り、該ピン状部21Aにおいて下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部23aとなした穴23と、該穴23のテーパー部23aの先端より小径の穴24とを連成し、更に括れ部21aからピン状部21Aにかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割り25を入れた本体部21と、円柱形をなし、前記本体部21の穴22に進退自在に螺合する、上端部26aを本体部21の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部26bを縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじ26と、円柱形をなし、前記本体部21の穴23に摺動自在に嵌合する、上端部27aが膨大し、下端部27bを下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードル27と、前記ニードル27に外嵌し、前記本体部21とニードル27の膨大した上端部27aとの間に縮設した、ニードル27に上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばね28とからなるマンドレル20を、その本体部21を前記差込みブッシュ10の円筒部12に挿通すると共に、その小径のピン状部21Aを板材Wの既存穴Hに入れる工程。(図3)
e.前記マンドレル20の送りねじ26の回動操作によりニードル27を介してピン状部21Aを板材Wの既存穴Hと合致するよう拡径し、これに伴うマンドレル20の該板材Wの既存穴Hの中心軸線と合致する方向と角度の傾斜を介して前記差込みブッシュ10を傾斜せしめ、該差込みブッシュ10をこの状態に保持する工程。(図4)(図5)
これを更に詳細に説明すると、マンドレル20の送りねじ26の回動操作により、拡圧コイルばね28の作用力に抗してニードル27を下方に押し出すと、その下端部27bのテーパー部分が徐々に本体部21の穴23のテーパー部23aに深く入り込んでこれを押し拡げる。これにより本体部21の下端のピン状部21Aは、スリ割り25によって分割された部分が等しく放射状に外側に張り出して拡径される。そして、これによりピン状部21Aの外周壁と板材Wの既存穴Hの内周壁とが接触して平行になり、マンドレル20はこれに伴ってその中心軸線が板材Wの既存穴Hの中心軸線と合致する方向と角度に傾斜する。そして、斯かるマンドレル20の傾斜によりこれを挿通した差込みブッシュ10もこれと同じ方向と角度に傾斜することになる。そして、その後この状態を4本のボルト17をもって固定し、保持するものである。
f.差込みブッシュ10の円筒部12からマンドレル20の本体部21を抜脱し(図6)、該差込みブッシュ10の円筒部12に、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュ10の円筒部12の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリルの直径に適合する、上端部にフランジ29aを形成したドリルブッシュ29を挿入する工程。(図7)
上記eの工程により差込みブッシュ10の円筒部12の中心軸線は板材Wの既存穴Hの中心軸線と一致しているから、マンドレル20を抜脱した後でドリルブッシュ29を該差込みブッシュ10の円筒部12に挿入すれば、該ドリルブッシュ29の中心軸線も板材Wの既存穴Hの中心軸線と一致することになるものである。もって、該ドリルブッシュ29をガイドとして拡径用ドリルをこれに挿通して拡径作業を行うときには、該拡径用ドリルの中心軸線を板材Wの既存穴Hの中心軸線に一致させることができるものである。したがって、板材Wの厚み方向に対して中心軸線が特定しないある方向と角度に傾斜した既存穴Hを、拡径用ドリルにより該既存穴Hの中心軸線を基準にして、而も既存穴Hへの食い込みもドリルブッシュ29にガイドされつつなされることによって真円になるように正確に拡径することができるものである。尚、ドリルブッシュ29に拡径用ドリルを挿通して拡径作業を行った後は、該ドリルブッシュ29にリーマ(図示せず。)を挿通し、該リーマによる仕上げ作業を行うものである。
1 治具ベース
4 球面スペーサー
5 球面スペーサーの穴
6 球面スペーサーの円筒部
10 差込みブッシュ
11 差込みブッシュの中央の穴
12 差込みブッシュの円筒部
20 マンドレル
21 マンドレルの本体部
21A マンドレルの本体部のピン状部
26 送りねじ
27 ニードル
28 拡圧コイルばね
29 ドリルブッシュ

Claims (2)

  1. 以下a〜fの工程からなることを特徴とする既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法。
    a.板材における既存穴の上方に、後記球面スペーサーの円筒部を嵌合する穴を有する平板状の治具ベースを、該治具ベースの穴と板材の既存穴同士が略同じ位置になるようにして固定する工程。
    b.円環状で、上面を凹球面となし、板材の既存穴より大径の中央の穴から下側に円筒部を突設した球面スペーサーを前記治具ベースに固定する工程。
    c.円環状で、下部を前記球面スペーサーの凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴から下側に、外径が前記球面スペーサーの円筒部の内径より、両者の間に遊びの隙間が生じる程度に小さく且つ該円筒部より長い円筒部を突設した差込みブッシュを、その円筒部を前記球面スペーサーの円筒部に挿通すると共に下部を球面スペーサーの凹球面に摺動自在に嵌合する工程。
    d.円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュの中央の穴と略同じで、下端部に括れ部を介して板材の既存穴より小径のピン状部を連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部に至り、該ピン状部において下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部となした穴と、該テーパーとなした穴の先端より小径の穴とを連成し、更に括れ部からピン状部にかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割りを入れた本体部と、円柱形をなし、前記本体部の穴に進退自在に螺合する、上端部を本体部の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部を縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじと、円柱形をなし、前記本体部の穴に摺動自在に嵌合する、上端部が膨大し、下端部を下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードルと、前記ニードルに外嵌し、前記本体部とニードルの膨大した上端部との間に縮設した、ニードルに上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばねとからなるマンドレルを、その本体部を前記差込みブッシュの円筒部に挿通すると共に、その小径のピン状部を板材の既存穴に入れる工程。
    e.前記マンドレルの送りねじの回動操作によりニードルを介してピン状部を板材の既存穴と合致するよう拡径し、これに伴うマンドレルの該板材の既存穴の中心軸線と合致する方向と角度の傾斜を介して前記差込みブッシュを傾斜せしめ、該差込みブッシュをこの状態に保持する工程。
    f.差込みブッシュの円筒部からマンドレルの本体部を抜脱し、該差込みブッシュの円筒部に、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュの円筒部の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリルの直径に適合する、上端部にフランジを形成したドリルブッシュを挿入する工程。
  2. 後記球面スペーサーの円筒部を嵌合する穴を有すると共に、後記球面スペーサーを固定するボルトを螺合する穴を有する平板状の治具ベースと、円環状で、上面を凹球面となし、板材の既存穴より大径の中央の穴から下側に円筒部を突設し、更に中央の穴の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベースに固定するボルトを挿入する穴と、後記差込みブッシュの角度保持用のボルトを螺合する穴と、円周方向位置保持用のボルトの下端部を挿入する穴とを有する球面スペーサーと、円環状で、下部を前記球面スペーサーの凹球面と合致する同じ曲率の球面となし、中央の穴から下側に、外径が前記球面スペーサーの円筒部の内径より小さく且つ該円筒部より長い円筒部を突設し、更に中央の穴の周囲に円周方向に沿って、前記治具ベースに固定するボルトのねじ回し具を挿入する穴と、差込みブッシュの角度保持用のボルトを挿入する穴と、円周方向位置保持用のボルトを螺合する穴とを有する差込みブッシュと、前記球面スペーサーを前記治具ベースに固定するボルトと、球面座金を介して前記差込みブッシュの穴に挿入し、前記球面スペーサーの穴に螺合する差込みブッシュの角度保持用のボルトと、前記差込みブッシュと前記球面スペーサーとの円周方向の位置ズレを防ぐ円周方向位置保持用のボルトと、円柱形をなし、外径が前記差込みブッシュの中央の穴と略同じで、下端部に括れ部を介して板材の既存穴より小径のピン状部を連成し、中央に中心軸線に沿って、上から後記送りねじを進退自在に螺合する穴と、後記ニードルを摺動自在に嵌合する、下端がピン状部に至り、該ピン状部において下部に向かって径寸法が徐々に縮小する後記ニードルの下端のテーパー部に対応するテーパー部となした穴と、該穴のテーパー部の先端より小径の穴とを連成し、更に括れ部からピン状部にかけての壁部に、円周方向に沿って等間隔に複数の軸線方向のスリ割りを入れた本体部と、円柱形をなし、前記本体部の穴に進退自在に螺合する、上端部を本体部の上端から突出する回動操作部となすと共に、下端部を縮径し、その下端面を後記ニードルの上端面に当接する送りねじと、円柱形をなし、前記本体部の穴に摺動自在に嵌合する、上端部が膨大し、下端部を下部に向かって径寸法が徐々に縮小するテーパー部となしたニードルと、前記ニードルに外嵌し、前記本体部とニードルの膨大した上端部との間に縮設した、ニードルに上方向の移動性向を付与する拡圧コイルばねとからなるマンドレルと、円筒形をなし、外径が前記差込みブッシュの円筒部の内径と略同じで、内径が使用する拡径用ドリルの直径に適合する、上端部にフランジを形成したドリルブッシュとからなることを特徴とする請求項1記載の既存穴の拡径用ドリルの芯出し方法に用いる治具。
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