以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、印刷システムの例を示す図である。図1において、印刷システム1000は、展開処理装置70と、画像データ生成装置80と、印刷出力装置90とを有する。
展開処理装置70は、入力された原稿データ1を元二値画像2に展開する。原稿データ1は、カラー画像を含むデータファイル等である。元二値画像2は、画像データ生成装置80に入力される。
画像データ生成装置80は、入力された元二値画像2に対してデータ処理を行い、画素削減後二値画像3を出力する。画像データ生成装置80は、画質を劣化させることなく、印字する画素を間引く画像データ生成処理部83を有する。画像データ生成処理部83は、視認され難いパターンで、元二値画像2の画素を間引いて、インキ量を削減できる画素削減後二値画像3を生成する。
本実施例において、インキ量を削減するとは、印刷する画素を印刷しない画素に変更して画素を削減することである。また、このような本来印刷する画素(印刷画素)を、インキ量削減のために印刷しない設定となった画素を、削減画素という。通常、削減画素は、印刷画素が連続する領域に対して形成される。
画素削減後二値画像3は、印刷出力装置90へ入力され、印刷出力装置90は、画素削減後二値画像3に基づいて印刷する。原稿データ1が印刷された印刷物4が出力される。
画像データ生成装置80は、図2に示すようなハードウェア構成を有し、印刷システム1000から独立した個別のシステムであってもよい。図2は、画像データ生成装置のハードウェア構成を示す図である。
図2において、画像データ生成装置80は、コンピュータによって制御される情報処理装置であって、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置12と、補助記憶装置13と、入力装置14と、表示装置15と、通信I/F(インターフェース)17と、ドライブ装置18とを有し、バスBに接続される。
CPU11は、主記憶装置12に格納されたプログラムに従って画像データ生成装置80を制御するプロセッサに相当する。主記憶装置12には、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等が用いられ、CPU11にて実行されるプログラム、CPU11での処理に必要なデータ、CPU11での処理にて得られたデータ等を記憶又は一時保存する。
補助記憶装置13には、HDD(Hard Disk Drive)等が用いられ、各種処理を実行するためのプログラム等のデータを格納する。補助記憶装置13に格納されているプログラムの一部が主記憶装置12にロードされ、CPU11に実行されることによって、各種処理が実現される。記憶部130は、主記憶装置12及び/又は補助記憶装置13に相当する。
入力装置14は、マウス、キーボード等を有し、ユーザが画像データ生成装置80による処理に必要な各種情報を入力するために用いられる。表示装置15は、CPU11の制御のもとに必要な各種情報を表示する。入力装置14と表示装置15とは、一体化したタッチパネル等によるユーザインタフェースであってもよい。通信I/F17は、有線又は無線などのネットワークを通じて通信を行う。通信I/F17による通信は無線又は有線に限定されるものではない。
画像データ生成装置80によって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体19によって画像データ生成装置80に提供される。
ドライブ装置18は、ドライブ装置18にセットされた記憶媒体19(例えば、CD−ROM等)と画像データ生成装置80とのインターフェースを行う。
また、記憶媒体19に、後述される本実施の形態に係る種々の処理を実現するプログラムを格納し、この記憶媒体19に格納されたプログラムは、ドライブ装置18を介して画像データ生成装置80にインストールされる。インストールされたプログラムは、画像データ生成装置80により実行可能となる。
尚、プログラムを格納する記憶媒体19はCD−ROMに限定されず、コンピュータが読み取り可能な、構造(structure)を有する1つ以上の非一時的(non-transitory)な、有形(tangible)な媒体であればよい。コンピュータ読取可能な記憶媒体として、CD−ROMの他に、DVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリであっても良い。
画像データ生成装置80は、図3に示すような、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末81であってもよい。図3は、情報処理端末における全体構成例を示す図である。図3において、情報処理端末81は、Windows(登録商標)等のOS(Operating System)を有し、OS上で動作するアプリケーション5、画像データ生成処理部83、プリンタドライバ9等を有する。
アプリケーション5、画像データ生成処理部83、及びプリンタドライバ9は、CPU11が対応するプログラムを実行することによって実現される。
アプリケーション5は、所定の処理を行い、印刷を行う。アプリケーション5が行う処理を特定しない。アプリケーション5は、原稿データ1を二値化して画像データ生成処理部83に印刷要求を行う。
画像データ生成処理部83は、アプリケーション5からの印刷要求に応じて、原稿データ1の元二値画像2に対して、画素削減を行い、画素削減後二値画像3をプリンタドライバ9にプリンタ90−2に印刷を行わせる。
プリンタドライバ9は、画素削減後二値画像3をプリンタ90−2に印刷させる制御を行う。プリンタ90−2は、画素削減後二値画像3を印字して印刷物4を出力する。プリンタ90−2は、情報処理端末81と有線又は無線によって接続されていればよい。
情報処理端末81は、図2に示す同様のハードウェア構成を有するためその説明を省略する。
画像データ生成処理部83による画像データ生成処理83pの概要を説明する。図4は、画像データ生成処理の概要を説明するための図である。図4において、画像データ生成処理83pは、元二値画像2の印刷される画素を削減して、画素削減二値画像3を出力する。画像データ生成処理83pにおいて、画素削減処理84pと、削減パターン生成処理85pとが行われる。
画素削減処理84pは、元二値画像2において、削減パターン7に基づいて、削減率6を満たす画素分を印字しない画素に設定する。具体的には、画素毎に印字する場合には「1」が示され、印字しない場合には「0」が設定された元二値画像2において、印字する設定がなされている画素を印字しない設定に変更する。「1」が「0」に変更される。「1」は黒で印字される画素を示し、「0」は印字しない画素を示す。以下の説明において、画素を印字しない設定に変更することを、画素を間引くという場合がある。
削減率6は、予め設定された値であり、記憶部130に記憶されている。削減パターン7は、削減パターン生成処理85pによって生成され記憶部130に記憶されている。
削減パターン生成処理85pは、削減パターン7を生成する。本実施例における削減パターン7は、画素を間引いた場合の以下の課題を解決するパターンである。
・間引いた領域が大きいと、視認されてしまう。
・印刷する画素を間引いた1つの領域を視認できなくても、同じ形状の領域が等間隔で連続した場合には、間引かれた画像であることが視認されてしまう場合がある。
図5は、画像データ生成装置の機能構成例を示す図である。図5では、画像データ生成装置80の機能構成例を示すが、情報処理端末81においても画像データ生成処理部83に係る機能構成は同様である。図5において、画像データ生成処理部83は、画素削減処理部84と、削減パターン生成処理部85とを有する。
記憶部130は、元二値画像2、削減率6、削減パターン7、画素削減二値画像3等を記憶する。
画素削減処理部84は、画素削減処理84pを行う処理部である。画素削減処理部84は、元二値画像2に対して、削減パターン7に従って、削減率6を満たす画素削減二値画像3を生成する。画素削減二値画像3は、印字される領域に、視認できない程度の印字されない領域を含んだ、即ち、穴あき画像である。
削減パターン生成処理部85は、削減パターン生成処理を行う処理部である。削減パターン生成処理部85は、画質を損なうことなく、また、画素が間引かれた画像であることが視認できない削減パターン7を生成する。
画素を削減する仕組みについて図6及び図7で説明する。図6は、画素削減するためのセルの例を示す図である。
図6(A)では、4×4の16画素を1セルとした例を示している。以下、この1セルで説明するが、1セルは、適宜設定されればよく、4×4の16画素に限定されない。
間引く画素を点在させた場合、グレーの色感として認識される、又は、荒い画質として認識され、黒色の色感を損なう場合がある。従って、1セルは、隣接して画素を間引いて画素削減領域を形成する単位となる。以下、基準セル6rbという。このようにすることで、間引いた画素を視認されることなく、黒色を表現することができる。
基準セル6rb内において、基準セル6rbの中心から回転しながら外側へ向かう螺旋を描くようにして、間引く順番(以下、削減順6qという)を定める。基準セル6rbにおいて、番号「1」が起点となる。
図6(B)では、1セルにおいて、3画素を削減した場合の削減パターンを示している。3画素を削減する場合には、基準セル6rbの削減順6qに従って、中心から削減番号1、2、及び3に相当する画素が削減される。
図7は、画素削減前後の例を示す図である。図7(A)では、元二値画像2内の任意の1つのセルを示している。図7(B)では、画素削減後のセルの画像を示している。図7(A)のセルと、図6(B)の削減パターンのセルとを論理積演算することで、図7(B)に示すような、画素抜きされた画素削減後の画像を得られる。画素削減処理部84によって行われる処理である。
図8は、削減パターン生成処理部による削減パターン生成処理について説明するためのフローチャートである。図8において、削減パターン生成処理部85は、画素番号を決定する(ステップS100)。本実施例では、後述される図16、図21、図29、図33、図37、及び図41のいずれかの方法によって、画素番号が決定される。
削減パターン生成処理部85は、削減率6から削減画素個数を算出する(ステップS101)。削減パターン生成処理部85は、元二値画像2における画素値「1」の総数に削減率6を乗算することで、削減画素個数を得る。画素番号は0に初期化される。
削減パターン生成処理部85は、画素番号を所定数分インクリメントして(ステップS102)、削減パターン7における画素番号が、削減画素個数を超えたか否かを判断する(ステップS103)。所定数分は、1セル内で1度に削減する画素数である。
画素番号が、削減画素個数を超えた場合(ステップS103のYES)、削減パターン生成処理部85は、対象の画素の値を「1」に設定する(ステップS104)。一方、画素番号が、削減画素個数以下である場合(ステップS103のNO)、削減パターン生成処理部85は、対象の画素の値を「0」に設定する(ステップS105)。
削減パターン生成処理部85は、全画素を終了したか否かを判断する(ステップS106)。画素番号が、ステップS101で得た元二値画像2における画素値「1」の総数に達したか否かを判断すればよい。全画素終了していない場合(ステップS106のNO)、削減パターン生成処理部85は、ステップS102へと戻り、画素番号を1加算して、上述同様の処理を繰り返す。
一方、全画素終了した場合(ステップS106のYES)、削減パターン生成処理部85は、削減パターン7を出力する(ステップS107)。削減パターン7は記憶部130に記憶される。
画素削減処理部84は、削減パターン生成処理部85によって生成された削減パターン7を用いて、図7で説明した処理を行い、画素削減後二値画像3を生成する。画素削減後二値画像3が印刷出力装置90に入力される。
上述では、画素番号を用いて画素を一意に特定したが、番号の代わりに、画素の座標であってもよい。このように画素を特定する画素番号や画素座標は、画素の識別情報に相当する。
次に、削減パターン生成処理のバリエーション例を説明する。
(A)既存の方法
各セル内の削減領域の形状は同一であり、形状方向も同一である。
(B)順序規則バリエーション
セル内に形成される削減領域の形状の向きを可変にする。
(B1)順序規則変則方式
(B2)順序規則ランダム方式
(C)成長画素数バリエーション
一巡目において、各セルで一度に隣接する2画素数以上を削減する。
(C1)2ドット成長
各セルで、隣接する2画素を削減する。
(C2)3ドット成長
各セルで、隣接する3画素を削減する。
(C3)nドット成長(n>3)
各セルで、隣接する4以上のn画素を削減する。
(D)複合型
(B)及び(C)を組み合わせる。
(D1)(B1)順序規則変則方式及び(C1)2ドット成長を組み合わせる。
(D2)(B1)順序規則変則方式及び(C2)3ドット成長を組み合わせる。
先ず、元二値画像2内の16×16画素の領域が削減対象領域9aである場合を例として、上記(A)既存の方法の例を説明する。印刷画素が連続する領域が、削減対象領域9aの対象となり、16×16画素以上であってもよい。図9は、ベイヤー配列によるセル順の例を示す図である。
図9において、基準セル6rbは16個であり、ベイヤー(Bayer)配列を適用して、各セルにセル番号が付与される。16個の基準セル6rbに対して、1〜16が割り当てられる。以下、セル1〜セル16と言う。
セル1〜セル16の順に従って、セルが選択され、選択されたセル内において、図6(B)のように、図6(A)に示す基準セル6rb内の削減順6qに従って、画素が削減されるように画素番号が設定される。
削減対象領域9aにおいて、
セル6rb内の画素順序列
=Cell(x、y)
で表す。この例では、サイズは、CellX=4、CellY=4で表す。
また、
印刷画素を削減させるセルの順序
=CellNum(x、y)
で表す。
セルは、図9に示すように1〜16までの順番が振られ、即ち、
セルの個数=CellCnt=16
で表す。
先ず、セル1〜16の1巡で、セル毎に1画素を削減する場合の削減順6qについて説明する。図10は、画像全体における画素削減の順序例を示す図である。各セルの中心に円内に示される番号は、セル番号である。以降の図においても同様である。図10において、ベイヤー配列により定めたセル1〜16の順に、削減対象領域9aの各画素に、削減順6qを付与した例を示している。画素1から画素256が定められる。
ベイヤー配列では、セル1〜セル16に従って順にセルが選択され、上述した基準セル6rbの1番目の画素が選択され、元二値画像2全体において順番に番号が付与される。セル1の1番目の画素は画素1、セル2の1番目の画素は画素2、セル3の1番目の画素は画素3、・・・、セル16の1番目の画素は画素16となる。
セル1〜セル16を一巡すると、セル1に戻り、基準セル6rbの2番目の画素が画素17となる。順次、セル2〜セル16を選択して、上記同様に2番目の画素に番号が付与される。このような処理を16回繰り返すことにより、画素1〜画256が定められる。
削減する画素の順序番号をPixs(x、y)で表すと、
Pixs(x、y)
=CellNum(x、y)
+(Cell(Mod(x、CellX)、Mod(y、CellY))−1)
×CellCnt
と表される。ここで、Mod(A、B)=A/Bの余りを示す。
図11は、セル順の他の例を示す図である。図11(A)に示すように、上下又は左右への方向にセル順を定めてもよい。また、図11(B)に示すように、外側から中心に向かう回転形式、又は、中心から外側に向かう回転形式でセル順を定めてもよい。ベイヤー配列を含めこれらは種々のセル順の定義例の一部であり、上述した例に限定されるものではない。
本実施例では、ベイヤー配列とし、削減パターン生成処理部85が、ベイヤー配列に従って画素番号を決定し、削減率6に基づいて、印刷画素を削減した削減パターン7を生成する。そして、画素削減処理部84が、削減パターン7に従って、削減パターン7と、元二値画像2とに論理積演算を行うことで、画素の値を「1」から「0」へと変更する。
1画素ずつ削減する場合の例を、図12〜図14に示す。図12〜図14において、また、後述する同様の図においても、削減画素は塗り潰して示されている。
図12は、図10の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図12において、セル1〜16までを一巡することで、各セルで1画素ずつ削減された削減パターン116が生成される。
削減パターン116において、画素1〜16が削減画素となり、全ての削減画素領域の間は、上下左右に等間隔に規則的に並んでいる。
図13は、図10の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図13において、削減パターン116の状態から更にセル1〜16までを一巡することで、各セルで隣接させて2画素ずつ削減された削減パターン132が生成される。
削減パターン132において、削減パターン116の画素1〜16に加えて、画素17〜32が削減画素となる。画素1〜16の夫々の右に隣接して各画素17〜32が削減画素となっている。従って、各セル1〜16に形成された2画素による削減画素領域は、互いに、上下左右に等間隔に規則的に配列されている。
図14は、図10の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図14において、削減パターン132の状態から更にセル1〜16までを一巡することで、各セルで隣接させて3画素ずつ削減された削減パターン148が生成される。
削減パターン148において、削減パターン132の画素1〜32に加えて、画素32〜48が削減画素となる。画素17〜32の夫々の上に隣接して各画素33〜48が削減画素となっている。従って、各セル1〜16に形成された3画素による削減画素領域は、互いに、上下左右に等間隔に規則的に配列されている。
次に、上記(B)順序規則バリエーションの例を説明する。先ず、(B1)順序規則変則方式について説明する。
図15は、順序規則変則方式を説明するための図である。上記(A)では基準セル6rbは1つであったが、(B1)順序規則変則方式では、4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4を用いる。4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4の関係は、以下の通りである。
基準セル6rb_1は、図6(A)の基準セル6rbに相当し、基準セル6rb_1の削減順6qは、図6(A)に示した通りである。基準セル6rb_2は、基準セル6rbを左回り(反時計回り)に90°回転させた場合の削減順6qを示し、基準セル6rb_2は、基準セル6rbを左回り(反時計回り)に180°回転させた場合の削減順6qを示し、基準セル6rb_3は、基準セル6rbを左回り(反時計回り)に270°回転させた場合の削減順6qを示す。
(B1)順序規則変則方式では、セル1〜16の順に巡回させて1つを選択する毎に、4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4を巡回させて適用する。即ち、
基準セル6rb_1―>基準セル6rb_2
―>基準セル6rb_3―>基準セル6rb_4・・・
のように繰り返し選択される。従ってセル番号によって基準セルが決まる。セル数が16の場合は、以下の通りとなる。
基準セル6rb_1=セル番号1、5、9、及び13
基準セル6rb_2=セル番号2、6、10、及び14
基準セル6rb_3=セル番号3、7、11、及び15
基準セル6rb_4=セル番号4、8、12、及び16
(B1)順序規則変則方式による、画素番号を決定する計算方法は、Pixs(x、y)を画素番号とすると、
Pixs(x、y)
=CellNum(x、y)
+(CellG(Mod(x、CellX)、Mod(y、CellY))−1))
×Cellcnt
で表される。CellG(x、y)は、CellP1()、CellP2()、CellP3()、CellP4()のいずれかである。
図16は、図15の順序規則変則方式による計算結果例を示す図である。図16において、セルがベイヤー配列に従って選択される毎に、基準セルを切り替えて、各基準セル内の削減順6qに従って画素が選択され、連番で番号(通し番号)を付与した計算結果209を示している。
図17は、図16の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図17において、セル1〜16までを一巡することで、各セルで1画素ずつ削減された削減パターン216が生成される。
削減パターン216は、削減パターン116(図12)と異なり、削減画素領域の間隔は可変になり、全ての削減画素領域の間で一定間隔を示さない。
図18は、図16の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図18において、削減パターン216の状態から更にセル1〜16までを一巡することで、各セルで隣接させて2画素ずつ削減された削減パターン232が生成される。
削減パターン232において、削減パターン216の画素1〜16に加えて、画素17〜32が削減画素となる。
画素1、5、9、及び13の右に隣接して夫々画素17、21、25、及び29が削減画素となり、画素2、6、10、及び14の上に隣接して夫々画素18、22、26、及び30が削減画素となり、画素3、7、11、及び15の左に隣接して夫々画素19、23、27、及び31が削減画素となり、画素4、8、12、及び16の下に隣接して夫々画素20、24、28、及び32が削減画素となっている。
従って、各セル1〜16に形成された2画素による削減画素領域の向きが変化し、削減画素領域間の間隔も変化している。
図19は、図16の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図19において、削減パターン232の状態から更にセル1〜16までを一巡することで、各セルで隣接させて3画素ずつ削減された削減パターン248が生成される。
削減パターン248において、削減パターン232の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。
画素17、21、25、及び29の上に隣接して夫々画素33、37、41、及び45が削減画素となり、画素18、22、26、及び30の左に隣接して夫々画素34、38、42、及び46が削減画素となり、画素19、23、27、及び31の下に隣接して夫々画素35、39、43、及び47が削減画素となり、画素20、24、28、及び32の右に隣接して夫々画素36、40、44、及び48が削減画素となっている。
削減パターン248では、各セル1〜16に形成された3画素による削減画素領域の間隔は略同様であるが、向きが変化している。
次に、(B2)順序規則ランダム方式について説明する。図20は、順序規則ランダム方式を説明するための図である。上記(B1)順序規則変則方式と同様に、(B2)順序規則ランダム方式においても4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4を用いる。各基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4内の削減順6qは、(B1)順序規則変則方式と同様である。
しかしながら、(B2)順序規則ランダム方式では、セル1〜16の順に巡回させて1つを選択する毎に、4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4をランダムに選択して適用する。言い換えると、0°、90°、180°、及び270°の4つの角度から1つを選択して、基準セル6rb_1(即ち、基準セル6rb(図6(A)))を回転させて適用する。
一例として、
基準セル6rb_1―>基準セル6rb_3
―>基準セル6rb_4―>基準セル6rb_2
―>基準セル6rb_1―>基準セル6rb_3
―>基準セル6rb_4―>基準セル6rb_2
―>基準セル6rb_2―>基準セル6rb_4
―>基準セル6rb_3―>基準セル6rb_1
―>基準セル6rb_2―>基準セル6rb_4
―>基準セル6rb_3―>基準セル6rb_1・・・
のように選択される。セル数が16の場合、この例では、
基準セル6rb_1は、セル番号1、5、12、16に適用され、
基準セル6rb_2は、セル番号4、8、 9、13に適用され、
基準セル6rb_3は、セル番号2、6、 9、15に適用され、
基準セル6rb_4は、セル番号3、7、10、14に適用される。
(B2)順序規則ランダム方式による、画素番号を決定する計算方法は、Pixs(x、y)を画素番号とすると、
Pixs(x、y)
=CellNum(x、y)
+(CellR(Mod(x、CellX)、Mod(y、CellY))−1))
×Cellcnt
で表される。CellR(x、y)は、CellP1()、CellP2()、CellP3()、CellP4()のいずれかである。
図21は、図20の順序規則ランダム方式による計算結果例を示す図である。図21において、セルがベイヤー配列に従って選択される毎に、基準セル6rbを切り替えて、各基準セル6rb内の削減順6qに従って画素が選択され、連番で番号を付与した計算結果309を示している。
図22は、図21の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図22において、セル1〜16までを一巡することで、各セルで1画素ずつ削減された削減パターン316が生成される。
削減パターン316は、削減パターン116(図12)と異なり、削減画素領域の間隔は可変になり、全ての削減画素領域の間で一定間隔を示さない。
図23は、図21の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図23において、削減パターン316の状態から更にセル1〜16までの2巡目を行うことで、各セルで隣接させて2画素ずつ削減された削減パターン332が生成される。
削減パターン332において、削減パターン316の画素1〜16に加えて、画素17〜32が削減画素となる。
画素1、5、12、及び16の右に隣接して夫々画素17、21、28、及び32が削減画素となり、画素2、6、11、及び15の左に隣接して夫々画素18、22、27、及び31が削減画素となり、画素3、7、10、及び14の下に隣接して夫々画素19、23、26、及び30が削減画素となり、画素4、8、9、及び13の下に隣接して夫々画素20、24、25、及び29が削減画素となっている。
従って、各セル1〜16に形成された2画素による削減画素領域の向きが変化し、削減画素領域間の間隔も変化している。
図24は、図21の画素番号に従って1画素ずつ削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図24において、削減パターン232の状態から更にセル1〜16までの2巡目を行うことで、各セルで隣接させて3画素ずつ削減された削減パターン348が生成される。
削減パターン348において、削減パターン232の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。
画素17、21、28、及び32の上に隣接して夫々画素33、37、44、及び48が削減画素となり、画素18、22、27、及び31の下に隣接して夫々画素34、38、43、及び47が削減画素となり、画素19、23、26、及び30の右に隣接して夫々画素35、39、42、及び46が削減画素となり、画素20、24、25、及び29の左に隣接して夫々画素36、40、41、及び45が削減画素となっている。
削減パターン348では、各セル1〜16に形成された3画素による削減画素領域の間隔は略同様であるが、向きが変化している。
次に、(C)成長画素数バリエーションについて説明する。成長画素とは、セル1〜16の1巡目で削減する画素数である。(C)成長画素数バリエーションでは、図6(A)の基準セル6rbを用いるが、セル1〜16の1巡目は2以上の画素数を削減する。
先ず、(C1)2ドット成長について説明する。図25は、2ドット成長による計算結果例を示す図である。図25において、2ドット成長では、セル1〜16の1巡目で隣接する2画素を選択し、2巡目以降は各セル1〜16で1画素ずつ選択して、各画素に連番で番号を付与した計算結果409を示している。
実線は、1巡目の2画素の選択例に相当し、破線は、2巡目の1画素の選択例を示している。
図26は、図25の画素番号に従って、2ドット成長で16画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図26において、セル1〜16までセルを選択する毎に、2画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。その結果、削減パターン416が生成される。
削減パターン416において、隣接する2画素の組み合せとなる、セル1内の画素1及び2、セル2内の画素3及び4、セル3内の画素5及び6、セル4内の画素7及び8、セル5内の画素9及び10、セル6内の画素11及び12、セル7内の画素13及び14、そして、セル8内の画素15及び16が削減画素となっている。
削減パターン416では、8個のセル1〜8に対して2画素ずつ削減され、セル9〜16には削減画素領域は形成されない。また、削減パターン416では、削減パターン116(図12)より削減画素領域の間隔が広く取られている。よって、削減パターン416は、削減パターン116とは異なるパターンを示し、視認され難いパターンとなっている。
図27は、図25の画素番号に従って、2ドット成長で32画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図27において、セル1〜16までの1巡目において、2画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目のセル1〜16までの全てのセルで2画素ずつ削減され、その結果、削減パターン432が生成される。
削減パターン432では、16個のセル1〜16に対して2画素ずつ削減された結果、削減パターン132(図13)と同様のパターンを示す。
図28は、図25の画素番号に従って、2ドット成長で48画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図28において、削減パターン432の状態から更にセル1〜16までの2巡目を行うことで、各セルで隣接させて3画素ずつ削減された削減パターン448が生成される。
削減パターン448において、削減パターン332の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。
削減パターン448は、1巡目の削減画素が異なるものの、16個のセル1〜16に対して3画素ずつ削減された結果、削減パターン148(図14)と同様のパターンを示す。
次に、(C2)3ドット成長について説明する。図29は、3ドット成長による計算結果例を示す図である。図29において、3ドット成長では、セル1〜16の1巡目で隣接する3画素を選択し、2巡目以降は各セル1〜16で1画素ずつ選択して、各画素に連番で番号を付与した計算結果509を示している。
実線は、1巡目の3画素の選択例に相当し、破線は、2巡目の1画素の選択例を示している。
図30は、図25の画素番号に従って、3ドット成長で16画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図30において、セル1〜16までの1巡目において、3画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目のセル1〜5までのセルで3画素ずつ削減され、セル6では1画素のみが削減される。その結果、削減パターン516が生成される。
削減パターン516において、隣接する3画素の組み合せとなる、セル1内の画素1、2、及び3、セル2内の画素4、5、及び6、セル3内の画素7、8、及び9、セル4内の画素10、11、及び12、そして、セル5内の画素13、14、及び15が削減画素となっている。セル6では、1画素のみが削減画素である。
削減パターン516では、5個のセル1〜5に対して3画素ずつ削減され、1個のセル6に対して1画素が削減され、セル7〜16には削減画素領域が形成されない。よって、削減パターン516は、削減パターン116(図12)と異なるパターンを示し、視認され難いパターンといえる。
図31は、図25の画素番号に従って、3ドット成長で32画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図31において、セル1〜16までの1巡目において、3画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目のセル1〜10までのセルで3画素ずつ削減され、セル11では2画素のみが削減される。その結果、削減パターン532が生成される。
削減パターン532において、隣接する3画素の組み合せとなる、セル1内の画素1、2、及び3、セル2内の画素4、5、及び6、セル3内の画素7、8、及び9、セル4内の画素10、11、及び12、セル5内の画素13、14、及び15、セル6内の画素16、17、及び18、セル7内の画素19、20、及び21、セル8内の画素22、23、及び24、セル9内の画素25、26、及び27、そして、セル10内の画素28、29、及び30が削減画素となっている。セル11では、2画素の画素31及び32みが削減画素である。
削減パターン532では、10個のセル1〜10に対して3画素ずつ削減され、1個のセル11に対して2画素が削減され、セル12〜16には削減画素領域が形成されない。よって、削減パターン532は、削減パターン132(図13)と異なるパターンを示し、視認され難いパターンといえる。
図32は、図25の画素番号に従って、3ドット成長で48画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図32において、セル1〜16までの1巡目において、3画素ずつ削減し、更に、2巡目において、1画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目で全てのセルで3画素ずつ削減され、2巡目で全てのセルで1画素のみが削減される。その結果、削減パターン548が生成される。
削減パターン548では、隣接する3画素の組み合せとなる、セル1内の画素1、2、及び3、セル2内の画素4、5、及び6、セル3内の画素7、8、及び9、セル4内の画素10、11、及び12、セル5内の画素13、14、及び15、セル6内の画素16、17、及び18、セル7内の画素19、20、及び21、セル8内の画素22、23、及び24、セル9内の画素25、26、及び27、セル10内の画素28、29、及び30、セル11内の画素31、32、及び33、セル12内の画素34、35、及び36、セル13内の画素37、38、及び39、セル14内の画素40、41、及び42、セル15内の画素43、44、及び45、そして、セル16内の画素46、47、及び48が削減画素となっている。
削減パターン548は、1巡目の削減画素が異なるものの、16個のセル1〜16に対して3画素ずつ削減された結果、削減パターン148(図14)と同様のパターンを示す。
次に、(C3)nドット成長(n>3)について説明する。図33は、nドット成長による計算結果例を示す図である。(C3)nドット成長の例として、n=4で説明する。図33において、nドット成長(n=4)では、セル1〜16の1巡目で隣接する4画素を選択し、2巡目以降は各セル1〜16で1画素ずつ選択して、各画素に連番で番号を付与した計算結果609を示している。
実線は、1巡目の4画素の選択例に相当し、破線は、2巡目の1画素の選択例を示している。
図34は、図33の画素番号に従って、nドット成長で16画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図34において、セル1〜16までセルを選択する毎に、4画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。その結果、削減パターン616が生成される。
削減パターン616において、隣接する4画素の組み合せとなる、セル1内の画素1〜4、セル2内の画素5〜8、セル3内の画素9〜12、そして、セル4内の画素13〜16が削減画素となっている。
削減パターン616では、4個のセル1〜4に対して4画素ずつ削減され、セル5〜16には削減画素領域が形成されないことから、削減パターン116(図12)より削減画素領域の間隔が広く取られ、削減パターン116とは異なるパターンを示す。削減パターン616は、削減パターン116より視認され難いパターンといえる。
図35は、図33の画素番号に従って、nドット成長で32画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図33において、セル1〜16までの1巡目において、4画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目のセル1〜4までのセルで4画素ずつ削減され、その結果、削減パターン632が生成される。
削減パターン632において、隣接する4画素の組み合せとなる、セル1内の画素1〜4、セル2内の画素5〜8、セル3内の画素9〜12、セル4内の画素13〜16、セル5内の画素17〜20、セル6内の画素21〜24、セル7内の画素25〜28、そして、セル8内の画素29〜32が削減画素となる。
削減パターン632では、8個のセル1〜8に対して4画素ずつ削減され、セル9〜16には削減画素領域が形成されないことから、削減パターン132(図13)より削減画素領域の間隔が広く取られ、削減パターン132とは異なるパターンを示す。よって、削減パターン632は、削減パターン132より視認され難いパターンといえる。
図36は、図33の画素番号に従って、nドット成長で48画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図36において、セル1〜16までの1巡目において、4画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択を終了する。この場合、1巡目のセル1〜12までのセルで4画素ずつ削減され、その結果、削減パターン648が生成される。
削減パターン648において、削減パターン632の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。
削減パターン648では、12個のセル1〜12に対して4画素ずつ削減され、セル13〜16に削減画素領域は形成されないため、削減パターン132(図13)より、削減画素領域の間隔は可変になり、全ての削減画素領域の間で一定間隔を示さない。よって、削減パターン648は、削減パターン132より視認されにくいパターンといえる。
次に、(D)複合型について説明する。複合型とは、上述した(B)順序規則バリエーションの1つと、(C)成長画素数バリエーションの1つとを組み合わせて、画素番号を設定する方法である。以下に、(B1)順序規則変則方式及び(C1)2ドット成長を組み合わせる(D1)と、(B1)順序規則変則方式及び(C2)3ドット成長を組み合わせる(D2)とを説明するが、この組み合わせに限定されない。(B1)順序規則変則方式の代わりに、(B2)順序規則ランダム方式を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
先ず、組み合わせ(D1)について説明する。図37は、順序規則変則方式及び2ドット成長の組み合せによる計算結果例を示す図である。図37において、セル1〜16へとセルを選択する毎に、図15に示すように4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4を巡回させながら1つを選択し適用する。
2ドット成長では、セル1〜16の1巡目で隣接する2画素を選択し、2巡目以降は各セル1〜16で1画素ずつ選択して、各画素に連番で番号を付与した計算結果709を示している。
実線は、1巡目の2画素の選択例に相当し、破線は、2巡目の1画素の選択例を示している。
図38は、図37の画素番号に従って、複合型の2ドット成長で16画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図38において、セル1〜16までセルを選択する毎に、2画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。その結果、削減パターン716が生成される。
削減パターン716において、隣接する2画素の組み合せとなる、セル1内の画素1及び2、セル2内の画素3及び4、セル3内の画素5及び6、セル4内の画素7及び8、セル5内の画素9及び10、セル6内の画素11及び12、セル7内の画素13及び14、そして、セル8内の画素15及び16が削減画素となっている。また、セル9〜16には削減画素領域は形成されない。
順序規則変則方式と組み合わせることで、セル1内の画素1及び2、セル3内の画素5及び6、セル5内の画素9及び10、及び、セル7内の画素13及び14の各削減画素領域は、各削減画素が横方向に形成される。このうち、画素1及び2と、画素9及び10の各削減画素領域は、右方向に拡大(成長)し、画素5及び6と、画素13及び14とによる削減画素は、左方向に拡大(成長)している。
また、セル2内の画素3及び4、セル4内の画素7及び8、セル6内の画素11及び12、及び、セル8内の画素15及び16により、各削減画素が縦方向に形成される。このうち、画素3及び4、画素11及び12の各削減画素領域は、上方向に拡大(成長)し、画素7及び8、画素15及び16の各削減画素領域は、下方向に拡大(成長)している。
よって、削減パターン716は、削減パターン116(図12)と異なり、削減画素領域の間隔は可変になり、全ての削減画素領域の間で一定間隔を示さない。削減パターン716は、削減パターン116より視認され難いパターンといえる。つまり、(D1)の複合型により、削減画素領域の間隔を可変にできる。
図39は、図37の画素番号に従って、複合型の2ドット成長で32画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図39において、セル1〜16までセルを選択する毎に、2画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。この場合、1巡目のセル1〜16までの全てのセルで2画素ずつ削減され、その結果、削減パターン732が生成される。
削減パターン732において、16個のセル1〜16に対して2画素ずつ削減される。順序規則変則方式と組み合わせることで、セル1の画素1及び2、セル3の画素5及び6、セル5の画素9及び10、セル7の画素13及び14、セル11の画素211及び22、セル13の画素25及び26、セル15の画素29及び30により、各削減画素が横方向に形成される。このうち、画素1及び2、画素9及び10、画素17及び18、画素25及び26の各削減画素領域は、右方向に拡大(成長)し、画素5及び6と、画素13及び14と、画素21及び22と、画素29及び30の各削減画素領域は、左方向に拡大(成長)している。
また、セル2内の画素3及び4、セル4内の画素7及び8、セル6内の画素11及び12、セル8内の画素15及び16、セル10の画素19及び20、セル12の画素23及び24、セル14の画素27及び28、及び、セル16の画素31及び32により、各削減画素が縦方向に形成される。このうち、画素7及び8、画素15及び16、画素23及び24、画素31及び32の各削減画素領域は、下方向に拡大(成長)し、画素3及び4、画素11及び12、画素19及び20、画素27及び28の各削減画素領域は、上方向に拡大(成長)している。
従って、(D1)の複合型により、削減画素領域の間隔を可変にできる。
図40は、図37の画素番号に従って、複合型の2ドット成長で48画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図40において、セル1〜16までセルを選択する毎に、2画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。この場合、1巡目のセル1〜16までの全てのセルで2画素ずつ削減され、2巡目において、1画素ずつ削減される。その結果、削減パターン748が生成される。
削減パターン748において、削減パターン732の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。セル1〜16において同じ形状の削減画素領域が形成されるが、4つの異なる方向で示される。セル1、5、9、及び13の削減画素領域の方向と、セル2、6、10、及び14の削減画素領域の方向と、セル3、7、11、及び15の削減画素領域の方向と、セル4、8、12、及び16の削減画素領域の方向とは異なっている。
削減パターン748は、削減パターン148(図14)と同様に、各セル1〜16において、3画素により形成された削減画素領域の形状は同様であるが、その形状の向きが異なっている。従って、削減パターン748は、削減パターン148(図14)より、視認され難いパターンであるといえる。
次に、組み合わせ(D2)について説明する。図41は、順序規則変則方式及び3ドット成長による計算結果例を示す図である。図41において、セル1〜16へとセルを選択する毎に、図15に示すように4つの基準セル6rb_1、6rb_2、6rb_3、及び6rb_4を巡回させながら1つを選択し適用する。
3ドット成長では、セル1〜16の1巡目で隣接する3画素を選択し、2巡目以降は各セル1〜16で1画素ずつ選択して、各画素に連番で番号を付与した計算結果809を示している。
実線は、1巡目の3画素の選択例に相当し、破線は、2巡目の1画素の選択例を示している。
図42は、図41の画素番号に従って、複合型の2ドット成長で16画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が16の場合を例示している。図42において、セル1〜16までセルを選択する毎に、3画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。その結果、削減パターン816が生成される。
削減パターン816において、隣接する3画素の組み合せとなる、セル1内の画素1、2及び3、セル2内の画素4、5及び6、セル3内の画素7、8及び9、セル4内の画素10、11及び12、セル5内の画素13、14及び15、そして、セル6内の画素16が削減画素となっている。セル6のみ1画素の削減となる。
また、削減パターン816では、セル7〜16には削減画素領域は形成されないため、削減画素領域間は、削減パターン116より広く設定される。更に、削減パターン816では、各削減画素領域の形状は同一であるが、その方向は4方向のいずれか1つであり、全ての削減画素領域が同一方向を示すことがない。従って、削減パターン816は、削減パターン116とは異なり、視認され難いパターンといえる。
図43は、図41の画素番号に従って、複合型の3ドット成長で32画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が32の場合を例示している。図43において、セル1〜16までセルを選択する毎に、3画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。この場合、1巡目のセル1〜16までの全てのセルで3画素ずつ削減され、2巡目において、1画素ずつ削減される。その結果、削減パターン832が生成される。
削減パターン832において、隣接する3画素の組み合せとなる、セル1内の画素1、2及び3、セル2内の画素4、5及び6、セル3内の画素7、8及び9、セル4内の画素10、11及び12、セル5内の画素13、14及び15、セル6内の画素16、17及び18、セル7内の画素19、20及び21、セル8内の画素22、23及び24、セル9内の画素25、26及び27、セル10の画素28、29及び30、そして、セル11の画素31及び32が削減画素となっている。セル11のみ2画素の削減となる。
削減パターン832では、セル12〜16には、削減画素領域が形成されないため、削減画素領域間の長さは変化する。更に、削減パターン832では、各削減画素領域の形状は同一であるが、その方向は4方向のいずれか1つであり、全ての削減画素領域が同一方向を示すことがない。従って、削減パターン832は、削減パターン132とは異なり、視認され難いパターンといえる。
図44は、図41の画素番号に従って、複合型の3ドット成長で48画素を削減する場合の削減パターン例を示す図である。削減率6に基づいて算出された削減画素数が48の場合を例示している。図44において、セル1〜16までセルを選択する毎に、3画素ずつ削減し、削減率6を満たした時点でセルの選択及び画素の削減を終了する。この場合、1巡目のセル1〜16までの全てのセルで3画素ずつ削減され、2巡目において、1画素ずつ削減される。その結果、削減パターン848が生成される。
削減パターン848において、削減パターン732の画素1〜32に加えて、画素33〜48が削減画素となる。セル1〜16において同じ形状の削減画素領域が形成されるが、4つの異なる方向で示される。セル1、5、9、及び13の削減画素領域の方向と、セル2、6、10、及び14の削減画素領域の方向と、セル3、7、11、及び15の削減画素領域の方向と、セル4、8、12、及び16の削減画素領域の方向とは異なっている。
削減パターン848は、削減パターン748と同様に、削減パターン148(図14)と同様に、各セル1〜16において、3画素により形成された削減画素領域の形状は同様であるが、その形状の向きが異なっている。従って、削減パターン848は、削減パターン148(図14)より、視認され難いパターンであるといえる。
上述した、削減パターン216、232、248、316、432、448、516、532、548、616、632、648、716、732、748、816、832、及び848が、本実施例の削減パターン7(図5)に相当し、削減パターン生成処理部85によって生成される。
セル1〜16を配置する削減対象領域9aは、16×16画素以上であってもよく、セルとセルに間隔を設けてもよい。画素削減処理部84において、削減パターン7から予め定めたサイズのセル単位の削減データを読み込んで、元二値画像2内のセルサイズの領域に対して図7で説明した論理積演算を行なえばよい。以下に、セル1〜4として、削減対象領域9aにおけるセル配置例を示す。
図45は、順序規則変則方式に基づいたセルの配置例を示す図である。図45(A)では、元二値画像2に、セル間を2画素以上の所定画素数離して、セル1〜4を等間隔に配置した例を示している。図45(B)では、図15の順序規則変則方式に基づいて、元二値画像2に、セル間の画素数を可変にして、セル1〜4を配置した例を示している。
図45(A)又は図45(B)において、各セル1〜4において、セル内で起点となる番号1の位置が、図15の順序規則変則方式に基づいて変化する。セル1〜4の順に、順序規則変則方式に基づいて、番号1が、セルの中心を軸として90°左に回転した位置に示されている。
また、画素番号の決定では、セルの選択は、セル1、セル2、セル3、セル4の順に行い、選択されたセル内では番号1から始まる削減順6q(図15)に従い、画素にセル1〜4の全体で連番で番号が設定される。
削減パターン生成処理部85によって生成される削減パターンと、図45(A)又は図45(B)のセル配置とを組み合わせることで、削減画素領域間を離すことができ、より視認され難いパターンにすることができる。
図46は、順序規則ランダム方式に基づいたセルの配置例を示す図である。図46(A)では、図20の順序規則ランダム方式に基づいて、元二値画像2に、セル間を2画素以上の所定画素数離して、セル1〜4を等間隔に配置した例を示している。図46(B)では、図20の順序規則ランダム方式に基づいて、元二値画像2に、セル間の画素数を可変にして、セル1〜4を配置した例を示している。
図46(A)及び図46(B)において、各セル1〜4において、セル内で起点となる番号1の位置が、図20の順序規則ランダム方式に基づいて変化する。セル1〜4の順に、順序規則ランダム方式に基づいて、番号1が、セルの中心を軸として不規則に回転した位置に示されている。
また、画素番号の決定では、セルの選択は、セル1、セル2、セル3、セル4の順に行い、選択されたセル内では番号1から始まる削減順6q(図20)に従い、画素にセル1〜4の全体で通し番号が設定される。
削減パターン生成処理部85によって生成される削減パターンと、図46(A)及び図46(B)のセル配置とを組み合わせることで、削減画素領域間を離すことができ、より視認され難いパターンにすることができる。
本実施例では、削減画素領域間の画素数を変化させることで、削減画素領域の周期性を視認させ難くすることができる。また、削減画素領域の形状の方向性を変化させることで、削減画素領域の存在を視認させ難くすることができる。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、主々の変形や変更が可能である。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
印刷する複数の画素が連続する対象領域内に定められた複数のセルに対して、該複数のセルのセル番号順に、中心から回転して外側へ向かって印刷する画素を削減する削減順を示した基準セルを所定角度で回転させながら配置し、
前記セル番号順に前記複数のセルからセルを1つ選択し、選択した該セル内で前記削減順に従って、所定数分の画素に、該複数のセルにおける通し番号を設定し、
前記対象領域における前記印刷する画素を削減する削減率に対応する画素数を算出し、
前記画素数に達するまで、前記通し番号の順に各画素の値を印刷しない値に変更し、
前記対象領域に対する前記印刷しない画素のパターンを出力する
処理をコンピュータが行う画像データ生成方法。
(付記2)
前記コンピュータは、
前記所定角度がゼロ度の場合、前記基準セルを回転させずに前記対象領域に前記セルの位置に配置することを特徴とする付記1記載の画像データ生成方法。
(付記3)
前記コンピュータは、
前記所定角度が90度の場合、前記セル番号順に、前記基準セルを90度毎に回転させて配置することを特徴とする付記1記載の画像データ生成方法。
(付記4)
前記コンピュータは、
前記所定角度が90度の場合、前記セル番号順に、前記基準セルを90度単位で不規則に複数回回転させた角度で配置することを特徴とする付記1記載の画像データ生成方法。
(付記5)
前記コンピュータは、
選択した前記セル内で、前記削減順に従って、2以上の連続する複数画素に対して順に前記通し番号を設定することを特徴とする付記1乃至4のいずれか一項記載の画像データ生成方法。
(付記6)
前記コンピュータは、
前記対象領域において、前記複数のセルを等間隔又は不規則に変化させた間隔で配置する
処理を行うことを特徴とする付記1乃至5のいずれか一項記載の画像データ生成方法。
(付記7)
印刷する複数の画素が連続する対象領域内に定められた複数のセルに対して、該複数のセルのセル番号順に、中心から回転して外側へ向かって印刷する画素を削減する削減順を示した基準セルを所定角度で回転させながら配置し、
前記セル番号順に前記複数のセルからセルを1つ選択し、選択した該セル内で前記削減順に従って、所定数分の画素に、該複数のセルにおける通し番号を設定し、
前記対象領域における前記印刷する画素を削減する削減率に対応する画素数を算出し、
前記画素数に達するまで、前記通し番号の順に各画素の値を印刷しない値に変更し、
前記対象領域に対する前記印刷しない画素のパターンを出力する
処理をコンピュータに行わせる画像データ生成プログラム。
(付記8)
印刷する複数の画素が連続する対象領域内に定められた複数のセルに対して、該複数のセルのセル番号順に、中心から回転して外側へ向かって印刷する画素を削減する削減順を示した基準セルを所定角度で回転させながら配置する配置部と、
前記セル番号順に前記複数のセルからセルを1つ選択し、選択した該セル内で前記削減順に従って、所定数分の画素に、該複数のセルにおける通し番号を設定する番号設定部と、
前記対象領域における前記印刷する画素を削減する削減率に対応する画素数を算出する算出部と、
前記画素数に達するまで、前記通し番号の順に各画素の値を印刷しない値に変更する変更部と、
前記対象領域に対する前記印刷しない画素のパターンを出力する出力部と
を有する画像データ生成装置。