JP2005092438A - 平面状記録媒体及び座標読み取り方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 1つのブロックには、一部に同期用シンボルが設けられる。平面状記憶媒体には、これらのブロックが配列される。同期シンボルを検出することにより、紙面の方向やブロックの位置を識別することが出来る。同期シンボルの存在によって識別されるブロック内には、ブロックのx及びy座標を特定するための情報シンボルが設けられる。また、x及びy座標用の情報シンボル以外の情報シンボルはアプリケーションなどを使った他の用途に使用される。
【選択図】 図2
Description
(1)固定ブロック法:
ブロックと座標を表す数値を異なるシンボルで表現し、所定のブロック単位で座標を表すシンボルを並べる方法である。ブロックサイズ以下の分解能はブロックの基準点が撮像画面のどの位置にあるかで割り出す方法である。ブロック同期を検出するために数値とは別の同期方法が必要である。特許文献1では、バーコードを拡張した2次元コードを用いて座標を表すとしている。そのほかには、特許文献2、特許文献3、特許文献4がある。
(2)巡回パターン法:
ブロック同期用のシンボルは用いず、シンボルの並びとしてパターンを順次構成し、パターン自体の自己同期性を利用して座標を決める方法である。自己同期性のあるパターンの代表的なものは1次元のM系列(最大長周期系列)で、周期2k−1のM系列は、系列から切り出した連続kビットのパターン(以下、ウィンドウパターンと呼ぶ)が、1周期中の他のどの位置から切り出したウィンドウパターンとも異なるという性質がある。始点から順に観測されるパターンを順番と対応付けて求めておけば、観測されたウィンドウパターンからその始点からの位置がわかる。シンボルを直線ないしは円周上に1次元に配置したものがリニアエンコーダやロータリエンコーダとして、長さや回転核の測定に使われている。この方法は、特許文献5に記載されている。
M平面を構成するための生成多項式には制限があるので、拡張性をもたせるためにx、yそれぞれの方向に1次元のM系列を用いるパターン構成法が考えられた。
特許文献8はM系列に類似の巡回パターンを座標軸に直交する方向に位相を変えて並べるもので、x、y方向に独立に復号できるシンボルを用いている。この方法では隣接する巡回パターンの位相差に制限を加えてブロックを構成すると共に、ブロック内で観測される位相の組み合わせでブロックの基準座標値を表現する。ブロックサイズ以下の分解能は固定ブロック法と同様にして割り出すことになる。
まず、本発明の実施形態においては、座標データに関連付けられたシンボルを平面状記録媒体に印刷等により記録しておき、媒体上のシンボルを光学的に撮像デバイスにて読み取り、読み取られた画像の処理回路及び、それに係るデータ処理回路からなるシステムにおいて座標を解読する。平面状記録媒体には、かぎ形の同期シンボルを使って、向き、同期、復号を容易にする。このために、同期シンボルで区切られた各ブロックの対応する所定位置にx座標及びy座標に関連する情報シンボルを独立に配置して隣接ブロック参照を容易にする。
上記のような構成において、定マーク符号を情報シンボルに用いて本目的以外の情報への妨害を減らすようにする。
図1は、座標データを表すシンボルの配置例を示す図である。
図2は、図1の9×9の格子領域からなる点線部分を示した図である。
このように左上隅に、3ドットがかぎ形に連結した同期シンボルを配した9×9の単位をブロックと呼び、平面全体をブロックで構成する。ブロックには同期シンボル以外に実線で囲んだ2×2の格子領域からなる情報シンボル8個からなる。。情報シンボルは図3に示すように4つの位置のいずれかに単一ドットを配置し、2ビットの情報を表現する。
2値符号列の例として、11次の多項式X11+X2+1で生成されるM系列を考える。M系列m[i]は、
m[i]=m[i−11]+m[i−9] mod 2
ただし、m[i]=0、i=0〜9、m[10]=1
により生成される。この系列は周期2047ビットであり、系列の中で11ビットを連続して取り出したパターンは1周期の中で同じものが2つ以上存在しないという自己同期性を有する。この性質を利用して最初の位相(順番)から順に位相とパターンを対応表にして求めておけば、連続11ビットの観測されたパターンから位相が一意に求められる。
図4で各ブロックにおいてxとyには3シンボルに6ビットずつを、添え字の順に対応付けることを示したが、符号列は隣接ブロックにまたがって連続配置することとし、xのシンボルはx方向の隣接ブロック、yのシンボルはy方向の隣接ブロックに、ともに同じ方法を適用する。このことにより、x座標、y座標はそれぞれ独立に復号できる。
y座標に対してはyに割り当てられたシンボルに対して同様な対応付けをするので、図5の左から右を上から下へ、上下を左右に読み替えればよい。xに対してはy方向、yに対してはx方向の隣接ブロックの符号化はいずれも同じとする。すなわち、xのシンボルは上下のブロックで同じ、yのシンボルは左右のブロックで同じになる。ブロックの位置はそのブロックの先頭から求めた2値符号列のパターンから算出する。各ブロックで符号列は6ビットずつに区切られるから、6ビットごとのパターンをブロック位置に対応付けて表にしておけばよい。
図7及び図8は、第1の実施形態の変形例を説明する図である。
以上の第1の実施形態においては、以下のような効果がある。
・3ドット連結のかぎ形の同期シンボルを用いたことにより、単独のシンボルを検出するだけで面の向きがわかるので、試行錯誤による方法に比べて処理が簡単になる。
・隣接する同期シンボルからブロックとブロック内の格子点が求まり、情報シンボルの存在位置の範囲が特定できる。格子点を情報シンボルから求める方法に比べて参照するシンボルが少なくて済み、処理が簡単になる。
・自己同期シンボルをブロック単位に区切ったことにより、シンボル周期でなく、シンボルの3周期分の座標が識別できるようになった。
・情報シンボルに定マーク符号、すなわち、3×3の格子内の2×2の部分に1ドットを配することによって、1/9の低いドット密度でビット密度2/9を達成している。ドット配置が偏ると情報抽出のための同期情報が減ったり不安定になるが、一様に分布させることにより安定な同期を得、低いドット密度で他の情報への妨害を減らしている。
・座標以外の情報を付加することにより、従来の方法では座標データ検出とは別の仕組みでなされていたものが一元的に取り扱えるようになった。
縦又は横の2ドットが連結した2種の同期シンボルを第1実施形態の3連結シンボルの代わりに用いる。同期シンボルごとの9×9格子を横に3列、縦に3行括った破線で示す部分ではシンボルは上段が横横縦、中段が横横縦、下段が横縦縦になっていて、このパターンがこの単位で面上に繰り返される。すなわち、この単位がブロックになりシンボルの組み合わせから上下左右を直ちに判定できる。また、この場合、上下左右を判断するのに、3×3個のブロックを読み取る必要があるが、同期シンボルの示す面積率を下げることが出来る。また、同期シンボルが縦横3つずつで繰り返し出てくるので、x、y座標の情報シンボルの情報と同期シンボルの向きとを使うと、x、y座標の情報シンボルに、同期シンボルがかぎ形の場合と同様に符号を与えても、縦横3倍の長さまでカバーすることが出来る。
・同期シンボルが2ドット連結で済み、シンボルの面積率が下がって、座標以外の情報に対する妨害が減る。
・ブロック同期、シンボル同期を損なうことなく、しかも座標精度を落とすことなくブロックサイズを縦3倍、横3倍にすることが出来る。
撮像デバイス15とあるのは平面素材16上の本発明の実施形態に従った2次元座標記述方法によるパターンを読み込めるもので、(線が描ける)ペンと共用、もしくはタブレットのスタイラスとして実現する。平面素材としては、紙などのパターンを印刷することが出来ると共に、ペンなどを使って情報を書き込むことの出来る媒体であればよく、パターンを印刷されている状態では情報記録媒体ともいえる。
まず、ステップS10において、撮像デバイスでパターン画像を読み取り後、最初に同期シンボルを検出する。同期シンボルは情報シンボルと違い連結ドットになっている(第1の実施形態では3連結、第2の実施形態では2連結)ので検出が容易である。
ステップS12において、情報シンボルの検出を行う。情報シンボルがどの格子点にあるかでシンボルの値が求まる。この値の組み合わせのパターンから、x、y、zそれぞれのデータが求まる。座標情報x、yについては(ステップS13)、ブロックとの対応表を元にして座標値を求める。付加情報zは目的とするアプリケーションに渡され、場合によっては座標値と組み合わせて利用される(ステップS15)。
同図(b)に記載されているように、本発明の実施形態の2次元座標記述方法に従ったシンボルが印刷された紙面に、氏名、住所、年齢、好きな番組、好きなタレントなどの記載項目を印刷したアンケート用紙を配布し、これに撮像デバイスを用いて、各欄に記載してもらう。各欄の部分のブロックのzシンボルには、当該欄が氏名の欄か、住所の欄かなどの別に関する情報を埋め込んでおく。そして、同図(a)のようなフローに従って処理を実行し、アンケート用紙回収と同時に、アンケートに関するデータベースを作成するようにする。
12 情報シンボル
15 撮像デバイス
16 平面素材(平面状の素材)
17 画像・データ処理回路
Claims (6)
- 画像読み取り装置によって読み取られるシンボルが表面に記録された平面状記録媒体であって、
かぎ形にドットを連結した同期シンボルを縦及び横方向に周期的に配置し、前記同期シンボルで区切られた各ブロックの対応する所定位置にx座標及びy座標に関連する情報シンボルを配置したことを特徴とする平面状記録媒体。 - 画像読み取り装置によって読み取られるシンボルが表面に記録された平面状記録媒体であって、
2つのドットを連結した同じパターンの配置を示す同期シンボルを、縦及び横方向に3個ずつの周期で配置し、前記同期シンボルで区切られた各ブロックの対応する所定位置にx座標及びy座標に関連する情報シンボルを配置したことを特徴とする平面状記録媒体。 - x方向に配列された自己同期可能な2値符号列をx座標シンボルに、y方向に配列された自己同期可能な2値符号列をy座標シンボルに対応付け、x座標シンボルはy方向の各ブロックで同一、y座標シンボルはx方向の各ブロックで同一のものが使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の平面状記録媒体。
- 前記同期シンボルで区切られた各ブロックに、x、y座標以外の情報を保持する情報シンボルを有することを特徴とする請求項3に記載の平面状記録媒体。
- かぎ形にドットを連結した同期シンボルを縦及び横方向に周期的に配置し、前記同期シンボルで区切られた各ブロックの対応する所定位置にx座標及びy座標に関連する情報シンボルを配置した平面状記録媒体の表面を撮像し、
撮像した画像からかぎ形をした同期シンボルを検出し、
該同期シンボルの周期的配置から、該同期シンボルによって特定される、隣接する2つのブロックの格子点を確定し、
特定された該ブロックと該格子点から情報シンボルの位置を特定し、
該情報シンボルの情報を読み取ることにより、撮像した平面状記録媒体の表面の位置座標を検出することを特徴とする2次元座標の読み取り方法。 - 2つのドットを連結した同じパターンの配置を示す同期シンボルを、縦及び横方向に3個ずつの周期で配置し、前記同期シンボルで区切られた各ブロックの対応する所定位置にx座標及びy座標に関連する情報シンボルを配置したことを特徴とする平面状記録媒体の表面を撮像し、
撮像した画像から2つのドットが連結した同期シンボルを検出し、
該同期シンボルの周期的配置から、該同期シンボルによって特定される、隣接する3つのブロックの格子点を確定し、
特定された該ブロックと該格子点から情報シンボルの位置を特定し、
該情報シンボルの情報を読み取ることにより、撮像した平面状記録媒体の表面の位置座標を検出することを特徴とする2次元座標の読み取り方法。
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