JP6592835B2 - ソルダーレジスト組成物及び被覆プリント配線板 - Google Patents

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本発明は、ソルダーレジスト組成物及び被覆プリント配線板に関し、詳しくは光硬化性を有しアルカリ性溶液で現像可能なソルダーレジスト組成物、及びこのソルダーレジスト組成物から形成されたソルダーレジスト層を備える被覆プリント配線板に関する。
近年、民生用及び産業用のプリント配線板におけるソルダーレジスト層の形成方法として、印刷配線板の高配線密度化に対応するため、スクリーン印刷法に代わって、解像性及び寸法精度等に優れた現像可能なソルダーレジスト組成物を用いる方法が大きな位置を占めてきている。
また、近年、携帯端末、パーソナルコンピュータ、テレビジョン等の液晶ディスプレイのバックライト、照明器具の光源などに用いられる発光ダイオード等の光学素子を、ソルダーレジスト層が被覆形成されたプリント配線板に直接実装することが増えてきている。更に、光学素子が実装されているプリント配線板におけるソルダーレジスト層に酸化チタンを含有させてソルダーレジスト層を白色化させることで、発光素子から発せられた光をソルダーレジスト層で効率良く反射させることもおこなわれている(特許文献1参照)。
また、ソルダーレジスト層を形成するにあたり、ソルダーレジスト組成物にエポキシ化合物等を配合することでソルダーレジスト組成物に熱硬化性を付与することがある。この場合、ソルダーレジスト組成物を塗布してから露光・現像することで形成されたソルダーレジスト層を加熱することで熱硬化させることで、ソルダーレジスト層の強度を向上させることができる。
しかし、ソルダーレジスト層を加熱することで硬化させると、ソルダーレジスト層が熱により黄変することがある。そうすると、ソルダーレジスト層の光反射性が低下してしまう。
尚、特許文献1では、ソルダーレジスト層の黄変を抑制するために、芳香環を有し、芳香環を含むπ電子共役系における二重結合数が6以下であり、芳香環を含む二つのπ電子共役系同士が一つの炭素原子を介した単結合により結合している構造を有さず、且つ窒素原子及び硫黄原子を有さない特定の樹脂を使用することが開示されている。しかし、このような黄変しにくい樹脂を用いるだけでは、特にソルダーレジスト層を熱硬化させるために加熱する場合の黄変を抑制することが難しいことがある。
特開2012−78414号公報
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、光硬化性と熱硬化性とを有し、ソルダーレジスト層を作製するために用いられ、ソルダーレジスト層を加熱させて熱硬化させる際の黄変を抑制することができるソルダーレジスト組成物、及びこのソルダーレジスト組成物から形成されたソルダーレジスト層を備える被覆プリント配線板を提供することを目的とする。
本発明に係るソルダーレジスト組成物は、エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体からなる主鎖を備えるカルボキシル基含有樹脂(A)と、光重合性モノマー及び光重合性プレポリマーからなる群から選択される一種以上の化合物を含有する光重合性化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、熱硬化性成分(D)と、白色顔料(E)と、フッ素系界面活性剤(F)とを含有する。
本発明に係るソルダーレジスト組成物において、前記フッ素系界面活性剤(F)は、固形分全量に対して0.005〜1質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明に係るソルダーレジスト組成物において、前記熱硬化性成分(D)は、環状エーテル骨格を有する化合物を含有することが好ましい。
本発明に係るソルダーレジスト組成物を露光量400mJ/cm2の条件で光硬化させてから加熱温度150℃、加熱時間1時間の条件で熱硬化させることで厚み20μmの被膜を形成し、前記被膜を加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理した場合の、熱処理後の前記被膜のb*値から熱処理前の前記被膜のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下であることが好ましい。
本発明に係るソルダーレジスト組成物において、前記カルボキシル基含有樹脂(A)は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)を含むエチレン性不飽和単量体(p3)の重合体におけるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)を反応させた構造を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重体樹脂(b)を含有してもよい。
本発明に係るソルダーレジスト組成物において、前記白色顔料(E)は、酸化チタンを含有することが好ましい。
本発明に係るソルダーレジスト組成物において、前記光重合開始剤(C)が、ビスアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤とを含有することが好ましい。
本発明に係る被覆プリント配線板は、プリント配線板と、前記プリント配線板を被覆するソルダーレジスト層とを備え、前記ソルダーレジスト層が前記ソルダーレジスト組成物から形成されている。
本発明に係る被覆プリント配線板において、前記ソルダーレジスト層が加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理された場合の、熱処理後の前記ソルダーレジスト層のb*値から熱処理前の前記ソルダーレジスト層のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下であることが好ましい。
本発明によれば、ソルダーレジスト組成物からソルダーレジスト層を形成すると、このソルダーレジスト層を加熱させて熱硬化させる際の黄変を抑制することができる。
また、本発明によれば、黄変の抑制された光反射性の高いソルダーレジスト層を備える被覆プリント配線板が得られる。
本発明を実施するための形態について説明する。尚、以下の説明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」と「メタクリル」とのうち少なくとも一方を意味する。例えば、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートとのうち少なくとも一方を意味する。
本実施形態に係るソルダーレジスト組成物は、エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体からなる主鎖を備えるカルボキシル基含有樹脂(A)と、光重合性モノマー及び光重合性プレポリマーからなる群から選択される一種以上の化合物を含有する光重合性化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、熱硬化性成分(D)と、白色顔料(E)と、フッ素系界面活性剤(F)とを含有する。
本実施形態によれば、ソルダーレジスト組成物が黄変しにくいカルボキシル基含有樹脂(A)を含有すると共にフッ素系界面活性剤(F)も含有するため、ソルダーレジスト組成物からソルダーレジスト層を形成すると、このソルダーレジスト層を加熱させて熱硬化させる際の黄変を抑制することができる。また、熱硬化後のソルダーレジスト層が加熱された場合も、ソルダーレジスト層の黄変が抑制される。すなわち、本実施形態によれば、ソルダーレジスト組成物から、耐熱黄変性の高いソルダーレジスト層が作製される。これにより、ソルダーレジスト層は高い光反射性を有し、且つソルダーレジスト層の光反射性が、長期に亘って低下しにくい。
本実施形態に係るソルダーレジスト組成物について、更に詳しく説明する。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、ソルダーレジスト組成物から形成される塗膜に、アルカリ性溶液による現像性、すなわちアルカリ現像性を付与することができる。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、上述の通り、エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体からなる主鎖を備える。このため、このカルボキシル基含有樹脂(A)は、例えばノボラック型エポキシ樹脂などをベースとするカルボキシル基含有樹脂と比べて、ソルダーレジスト層に黄変を生じさせにくい。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体そのものであってもよい。カルボキシル基含有樹脂(A)は、エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体に、この重合体が備える官能基と反応する化合物が付加することで形成された側鎖を備えてもよい。エチレン性不飽和単量体(p0)は、例えば後述するエチレン性不飽和単量体(p1)、エチレン性不飽和単量体(p2)、エチレン性不飽和単量体(p3)及びエチレン性不飽和単量体(p4)のうち少なくとも一種を含む。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、カルボキシル基を有し光重合性を有さない樹脂(A1)(以下、(A1)成分という)を含有することができる。
(A1)成分は、例えばカルボキシル基を含有するエチレン性不飽和化合物(q1)を含有するエチレン性不飽和単量体(p1)の重合体である。エチレン性不飽和単量体(p1)は更にカルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(q2)を含有してもよい。エチレン性不飽和単量体(p1)を重合させて(A1)成分を合成する場合は、エチレン性不飽和結合の重合反応のみを利用して(A1)成分を得ることができ、このためエステル化反応等のためのアミン類、第4級アンモニウム塩類等の触媒が不要である。これらの触媒は、ソルダーレジスト層の黄変の原因となり得る。このため、特にカルボキシル基含有樹脂(A)が(A1)成分のみを含有する場合、黄変の原因となる触媒の混入が抑制される。このため、ソルダーレジスト層の耐熱黄変性が特に向上する。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)は、適宜のポリマー及びプレポリマーを含有することができ、例えばエチレン性不飽和基を1個のみ有する化合物を含有することができる。より具体的には、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート、クロトン酸、桂皮酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−メタクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、β−カルボキシエチルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、及び2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)は、エチレン性不飽和基を複数有する化合物を含有することもできる。より具体的には、例えばカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)は、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びジペンタエリスリトールペンタメタクリレートからなる群から選択されるヒドロキシル基を有する多官能の(メタ)アクリレートに、二塩基酸無水物を反応させて得られる化合物を含有することができる。これらの化合物は一種単独で使用され、或いは複数種が併用される。
カルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(q2)は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)と共重合可能な化合物であればよい。カルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(q2)は、芳香環を有する化合物と、芳香環を有さない化合物のうち、いずれも含有することができる。
芳香環を有する化合物は、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(n=2〜17)、ECH変性フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート、EO変性フタル酸(メタ)アクリレート、EO,PO変性フタル酸(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ビニルカルバゾール、スチレン、ビニルナフタレン、及び4−ビニルビフェニルからなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
芳香環を有さない化合物は、例えば直鎖又は分岐の脂肪族、或いは脂環族(但し、環中に一部不飽和結合を有してもよい)の(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート等;及びN−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。芳香環を有さない化合物は、更にポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の、1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を含有してもよい。これらの化合物は一種単独で使用され、或いは複数種が併用される。これらの化合物はソルダーレジスト層の硬度及び油性の調節が容易である等の点で好ましい。
エチレン性不飽和単量体(p1)が、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)とカルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(q2)とを含有する場合、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(q1)が式(1)に示す化合物を含有すると共にカルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(q2)が式(2)に示す化合物を含有することも好ましい。すなわち、エチレン性不飽和単量体(p1)が、式(1)に示す化合物と式(2)に示す化合物とを含有することも好ましい。この場合、エチレン性不飽和単量体にマレイミド骨格をもつ式(2)に示す化合物が含まれることで、ソルダーレジスト層の耐熱性及び耐熱黄変性が特に向上する。
式(1)において、R1は水素又はアルキル基を示し、XはRa−COOを示し、nは0以上の数を示す。XにおけるRaは有機基を示す。
式(1)中のR1がアルキル基である場合、アルキル基としては、炭素数8以下のアルキル基が好ましく、エチル基又はメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。R1が水素又はメチル基の場合、式(1)に示す化合物は、(メタ)アクリル酸系のモノマーである。
式(1)のnは5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。
式(1)中のXにおけるRaはアルキレン基であることが好ましい。Raがアルキレン基である場合、このアルキレン基の炭素数は8以下であることが好ましく、2以下であれば更に好ましい。
式(1)に示す化合物は、エチレン性不飽和基を1個のみ有してもよいし、エチレン性不飽和基を2個以上有してもよい。
式(1)に示す化合物としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、ω‐カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω‐カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、メタクリロイルオキシエチルサクシネート、2−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、及び2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸からなる群から選択される1種以上の化合物が挙げられる。これらの化合物は1種単独で使用され、或いは複数種が併用される。
式(1)に示す化合物は、特に、メタクリル酸、アクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレート、及びω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートからから選ばれる1種以上を含むことが好ましい。さらに特に、式(1)に示す化合物は、メタクリル酸及びアクリル酸から選ばれる1種以上と、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレート及びω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートから選ばれる1種以上とを含むことが好ましい。さらに特に、式(1)に示す化合物は、メタクリル酸及びアクリル酸から選ばれる1種以上と、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートとを含むことが好ましい。さらに特に、式(1)に示す化合物は、メタクリル酸と、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートとを含むことが好ましい。この場合、ソルダーレジスト層に適度な柔軟性が付与される。また、特にソルダーレジスト組成物がエポキシ化合物を含有する場合に、カルボキシル基含有樹脂とエポキシ化合物との反応性が向上する。このため、ソルダーレジスト組成物に優れた熱硬化性が付与される。
ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートの化学式を下記式(3)に示す。
上記の式(3)において、nは0よりも大きい数である。nは、1より大きいことが好ましい。nは、5より小さいことが好ましい。nは2程度であることが好ましい。このとき、n≒2と表される。n≒2は、nが平均1.5以上2.4未満であることを意味する。ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートとしては、ω−カルボキシポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレートが好ましい。
式(2)において、R2は、有機基を示す。R2は、分子量が比較的小さい有機基、例えば分子量200以下の有機基であってよい。R2は、炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐を有してもよいし、環状であってもよいし、芳香環を有していてもよい。炭化水素基は、飽和していてもよいし、不飽和であってもよい。R2の炭素数は20以下が好ましい。R2の炭素数は4以上が好ましい。
式(2)中のR2は、芳香族炭化水素基を有することが好ましい。この場合、R2は、フェニル基を含むことが特に好ましい。R2は、フェニル基そのものであってもよいし、アルキル基の水素がフェニル基に置換された官能基(フェニルアルキル基)であってもよい。
式(2)中のR2が、環状の飽和炭化水素基を有することも好ましい。この場合、R2は、シクロヘキシル基を含むことが特に好ましい。R2は、シクロヘキシル基そのものであってもよいし、アルキル基の水素がシクロヘキシル基に置換された官能基(シクロヘキシルアルキル基)であってもよい。
式(2)に示す化合物は、例えば、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドから選ばれる1種以上を含有する。この場合、ソルダーレジスト層の耐熱性がさらに向上する。
エチレン性不飽和単量体(p1)が、式(1)に示す化合物及び式(2)に示す化合物を含有する場合、エチレン性不飽和単量体(p1)は、式(1)に示す化合物及び式(2)に示す化合物のみを含有してもよく、式(1)に示す化合物及び式(2)に示す化合物以外の化合物を更に含有してもよい。
エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(2)で示される化合物は1〜30質量%の範囲内であることが好ましい。この場合、ソルダーレジスト層の耐熱性が向上しやすくなる。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(2)で示される化合物が3〜25質量%の範囲内であればより好ましい。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(2)で示される化合物は5質量%以上であってもよく、8質量%以上であってもよい。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(2)で示される化合物は20質量%以下であってもよく、15質量%以下であってもよい。
エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(1)に示す化合物は10〜95質量%の範囲内であることが好ましい。この場合、ソルダーレジスト層の耐熱性が向上しやすくなる。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(1)に示す化合物が20〜90質量%の範囲内であればより好ましい。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(1)に示す化合物が30質量%以上であってもよい。エチレン性不飽和単量体(p1)全体に対し、式(1)に示す化合物は85質量%以下であってもよい。
エチレン性不飽和単量体(p1)を重合させて(A1)成分を合成する場合、例えば溶液重合法、エマルション重合法等の公知の重合法によりエチレン性不飽和単量体(p1)を重合させることができる。溶液重合法の具体例として、エチレン性不飽和単量体(p1)を適当な有機溶剤中で、重合開始剤の存在下、窒素雰囲気下で加熱攪拌する方法並びに共沸重合法が、挙げられる。
有機溶剤は、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、及びトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、及び酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類、及びジアルキルグリコールエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
重合開始剤は、例えばジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン等のジアルキルパーオキサイド類、イソブチリルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシビバレート等のアルキルパーエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、並びにレドックス系の開始剤からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
(A1)成分を得るために用いられる化合物の種類、比率等は、(A1)成分の酸価が適当な値となるように適宜選択される。(A1)成分の酸価は100〜150mgKOH/gの範囲であることが好ましい。(A1)成分の酸価は110mgKOH/g以上であることがより好ましい。(A1)成分の酸価は120mgKOH/g以上であってもよく、130mgKOH/g以上であってもよい。(A1)成分の酸価は145mgKOH/g以下であってもよく、140mgKOH/g以下であってもよい。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、カルボキシル基及び光重合性官能基を有する光重合性カルボキシル基含有樹脂(A2)(以下、(A2)成分という)を含有することもできる。光重合性官能基は、例えばエチレン性不飽和基である。
(A2)成分は、例えばエポキシ基を備える化合物(a1)を含むエチレン性不飽和単量体(p2)の重合体におけるエポキシ基のうち少なくとも一つに、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(a2)が反応し、更に多価カルボン酸及びその無水物から選択される少なくとも一種の化合物(a3)が付加した構造を有する樹脂(以下、第一の樹脂(a)という)を、含有することができる。この場合、第一の樹脂(a)は、エチレン性不飽和単量体(p2)の重合体からなる主鎖を備えることができる。エチレン性不飽和単量体(p2)は、エポキシ基を備える化合物(a1)のみを含有してもよく、エポキシ基を備える化合物(a1)とエポキシ基を備えない化合物(a4)とを含有してもよい。
エポキシ基を備える化合物(a1)は、適宜のポリマー及びプレポリマーから選択される化合物を含有することができる。具体的には、エポキシ基を備える化合物(a1)は、アクリル酸のエポキシシクロヘキシル誘導体類、メタクリル酸のエポキシシクロヘキシル誘導体類、アクリレートの脂環エポキシ誘導体、メタクリレートの脂環エポキシ誘導体、β−メチルグリシジルアクリレート、及びβ−メチルグリシジルメタクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。特に、エポキシ基を備える化合物(a1)が、汎用されて入手が容易なグリシジル(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
エポキシ基を備えない化合物(a4)は、エポキシ基を備える化合物(a1)と共重合可能な化合物であればよい。エポキシ基を備えない化合物(a4)は、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(重合度n=2〜17)、ECH変性フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート、EO変性フタル酸(メタ)アクリレート、EO,PO変性フタル酸(メタ)アクリレート、ビニルカルバゾール、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、3−マレイミド安息香酸N−スクシンイミジル、直鎖状或いは分岐を有する脂肪族又は脂環族(但し、環中に一部不飽和結合を有してもよい)の(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、及びN−置換マレイミド類(例えばN−シクロヘキシルマレイミド)からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
エポキシ基を備えない化合物(a4)が、更に一分子中にエチレン性不飽和基を二個以上備える化合物を含有してもよい。この化合物が使用され、その配合量が調整されることで、ソルダーレジスト層の硬度及び油性が容易に調整される。一分子中にエチレン性不飽和基を二個以上備える化合物は、例えばポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
エチレン性不飽和単量体(p2)が、例えば溶液重合法、エマルション重合法等の公知の重合法により重合することで、重合体が得られる。溶液重合法の具体例として、エチレン性不飽和単量体(p2)を適当な有機溶剤中で、重合開始剤の存在下、窒素雰囲気下で加熱攪拌する方法並びに共沸重合法が、挙げられる。
エチレン性不飽和単量体(p2)の重合のために使用される有機溶剤は、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、及びトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、及び酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類、及びジアルキルグリコールエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
エチレン性不飽和単量体(p2)の重合のために使用される重合開始剤は、例えばジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン等のジアルキルパーオキサイド類、イソブチリルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシビバレート等のアルキルパーエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、並びにレドックス系の開始剤からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
エチレン性不飽和化合物(a2)は、適宜のポリマー及びプレポリマーからなる群から選択される化合物を含有することができる。エチレン性不飽和化合物(a2)は、エチレン性不飽和基を一個のみ有する化合物を含有することができる。エチレン性不飽和基を一個のみ有する化合物は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−メタクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、及び2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。エチレン性不飽和化合物(a2)は、エチレン性不飽和基を複数個備える化合物を更に含有することができる。エチレン性不飽和基を複数個備える化合物は、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等のヒドロキシル基を備える多官能アクリレート、並びに多官能メタクリレートに二塩基酸無水物を反応させて得られる化合物からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
特にエチレン性不飽和化合物(a2)が、アクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくとも一方を含有することが好ましい。この場合、アクリル酸及びメタクリル酸に由来するエチレン性不飽和基は特に光反応性に優れるため、第一の樹脂(a)の光反応性が高くなる。
エチレン性不飽和化合物(a2)の使用量は、エチレン性不飽和単量体(p2)の重合体のエポキシ基1モルに対してエチレン性不飽和化合物(a2)のカルボキシル基が0.4〜1.2モルの範囲内となる量であることが好ましく、特に前記カルボキシル基が0.5〜1.1モルの範囲内となる量であることが好ましい。
多価カルボン酸及びその無水物からなる群から選択される化合物(a3)は、例えばフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルナジック酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、メチルコハク酸、マレイン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸等のジカルボン酸;シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸等の三塩基酸以上の多価カルボン酸;並びにこれらの多価カルボン酸の無水物からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
化合物(a3)は、第一の樹脂(a)に酸価を与えることで、ソルダーレジスト組成物に希アルカリ水溶液による再分散、再溶解性を付与することを主たる目的として使用される。化合物(a3)の使用量は、第一の樹脂(a)の酸価が好ましくは30mgKOH/g以上、特に好ましくは60mgKOH/g以上となるように調整される。また、化合物(a3)の使用量は、第一の樹脂(a)の酸価が好ましくは160mgKOH/g以下、特に好ましくは130mgKOH/g以下となるように調整される。
第一の樹脂(a)が合成される際に、エチレン性不飽和単量体(p2)の重合体とエチレン性不飽和化合物(a2)との付加反応、並びにこの付加反応による生成物(付加反応生成物)と化合物(a3)との付加反応を進行させるにあたっては、公知の方法が採用され得る。例えばエチレン性不飽和単量体(p2)の重合体とエチレン性不飽和化合物(a2)との付加反応にあたっては、エチレン性不飽和単量体(p2)の重合体の溶剤溶液にエチレン性不飽和化合物(a2)を加え、更に必要に応じて熱重合禁止剤及び触媒を加えて攪拌混合することで、反応性溶液が得られる。この反応性溶液を常法により好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の反応温度で反応させることで、付加反応生成物が得られる。熱重合禁止剤としてはハイドロキノンもしくはハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。触媒としてベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミン類、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩類、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビンなどが挙げられる。
付加反応生成物と化合物(a3)との付加反応を進行させるにあたっては、付加反応生成物の溶剤溶液に化合物(a3)を加え、更に必要に応じて熱重合禁止剤及び触媒を加えて撹拌混合することで、反応性溶液が得られる。この反応性溶液を常法により反応させることで、第一の樹脂(a)が得られる。反応条件はエチレン性不飽和単量体(p2)の重合体とエチレン性不飽和化合物(a2)との付加反応の場合と同じ条件でよい。熱重合禁止剤及び触媒としては、エチレン性不飽和単量体(p2)の重合体とカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(a2)との付加反応時に使用された化合物をそのまま使用することができる。
(A2)成分は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)を含むエチレン性不飽和単量体(p3)の重合体におけるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)を反応させることで得られる、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重体樹脂(b)(以下、第二の樹脂(b)という)を含有してもよい。この場合、第二の樹脂(b)は、エチレン性不飽和単量体(p3)の重合体からなる主鎖を備える。エチレン性不飽和単量体(p3)には必要に応じてカルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(b3)も含まれていてもよい。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)は、適宜のポリマー及びプレポリマーを含有することができる。例えばカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)は、エチレン性不飽和基を1個のみ有する化合物を含有することができる。より具体的には、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート、クロトン酸、桂皮酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−メタクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、及び2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)は、エチレン性不飽和基を複数有する化合物を含有することもできる。より具体的には、例えばカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)は、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びジペンタエリスリトールペンタメタクリレートからなる群から選択されるヒドロキシル基を有する多官能の(メタ)アクリレートに、二塩基酸無水物を反応させて得られる化合物を含有することができる。これらの化合物は一種単独で使用され、或いは複数種が併用される。
カルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(b3)は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)と共重合可能な化合物であればよい。カルボキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物(b3)は、芳香環を有する化合物と、芳香環を有さない化合物のうち、いずれも含有することができる。
芳香環を有する化合物は、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(n=2〜17)、ECH変性フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート、EO変性フタル酸(メタ)アクリレート、EO,PO変性フタル酸(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ビニルカルバゾール、スチレン、ビニルナフタレン、及び4−ビニルビフェニルからなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
芳香環を有さない化合物は、例えば直鎖又は分岐の脂肪族、或いは脂環族(但し、環中に一部不飽和結合を有してもよい)の(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート等;及びN−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。芳香環を有さない化合物は、更にポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の、1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を含有してもよい。これらの化合物は一種単独で使用され、或いは複数種が併用される。これらの化合物はソルダーレジスト層の硬度及び油性の調節が容易である等の点で好ましい。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)としては、適宜のポリマー又はプレポリマーが挙げられる。このエポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)の具体例として、アクリル酸又はメタクリル酸のエポキシシクロヘキシル誘導体類;アクリレート又はメタクリレートの脂環エポキシ誘導体;β−メチルグリシジルアクリレート、β−メチルグリシジルメタクリレート等が挙げられる。これらの化合物は一種単独で使用され、或いは複数種が併用される。特に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)は、汎用されて入手が容易なグリシジル(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
(A2)成分は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物とヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物とを含むエチレン性不飽和単量体の重合体におけるヒドロキシル基の一部又は全部にエチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物を付加して得られる樹脂(以下、第三の樹脂(c)という)を含有してもよい。エチレン性不飽和単量体には必要に応じてカルボキシル基及びヒドロキシル基を有さないエチレン性不飽和化合物が含まれていてもよい。
第三の樹脂(c)を得るためのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物は、例えば上述の第二の樹脂(b)を得るためのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物と同じでよい。
第三の樹脂(c)を得るためのヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシブチルビニルエーテル;ヒドロキシエチルビニルエーテル;及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
第三の樹脂(c)を得るためのエチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物の具体例としては、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズAOI」)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズMOI」)、メタクリロイルオキシエトキシエチルイソシアネート(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズMOI−EG」)、カレンズMOIのイソシアネートブロック体(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズMOI一BM」)、カレンズMOIのイソシアネートブロック体(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズMOI−BP」)、及び1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート)(具体例として昭和電工株式会社;品番「カレンズBEI」)が挙げられる。
(A2)成分全体の重量平均分子量は、800〜100000の範囲内であることが好ましい。この範囲内において、ソルダーレジスト組成物に特に優れた感光性と解像性とが付与される。
(A2)成分全体の酸価は30mgKOH/g以上であることが好ましく、この場合、ソルダーレジスト組成物に良好な現像性が付与される。この酸価は60mgKOH/g以上であれば更に好ましい。また、(A2)成分全体の酸価は160mgKOH/g以下であることが好ましく、この場合、ソルダーレジスト組成物から形成されるソルダーレジスト層中のカルボキシル基の残留量が低減し、ソルダーレジスト層の良好な電気特性、耐電蝕性及び耐水性等が維持される。この酸価は130mgKOH/g以下であれば更に好ましい。
光重合性化合物(B)は、ソルダーレジスト組成物に光硬化性を付与する。光重合性化合物(B)は、光重合性モノマー及び光重合性プレポリマーからなる群から選択される一種以上の化合物を含有する。
光重合性モノマーは、例えばエチレン性不飽和基を有する。光重合性モノマーは、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;並びにジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε―カプロラクトン変性ペンタエリストールヘキサアクリレート等の多官能(メタ)アクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
光重合性モノマーが、リン含有化合物(リン含有光重合性化合物)を含有することも好ましい。この場合、ソルダーレジスト組成物の硬化物の難燃性が向上する。リン含有光重合性化合物は、例えば2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート(具体例として共栄社化学株式会社製の品番ライトエステルP−1M、及びライトエステルP−2M)、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート(具体例として共栄社化学株式会社製の品番ライトアクリレートP−1A)、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート(具体例として大八工業株式会社製の品番MR−260)、並びに昭和高分子株式会社製のHFAシリーズ(具体例としてジペンタエリストールヘキサアクリレートとHCAとの付加反応物である品番HFAー6003、及びHFA−6007、カプロラクトン変性ジペンタエリストールヘキサアクリレートとHCAとの付加反応物である品番HFAー3003、及びHFA−6127等)からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
光重合性プレポリマーとしては、光重合性モノマーを重合させて得られるプレポリマーに、エチレン性不飽和基を付加したプレポリマーや、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレートプレポリマー類等が挙げられる。
本実施形態では、光重合開始剤(C)は、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤とを含有することが好ましい。この場合、ソルダーレジスト組成物から形成される塗膜を紫外線硬化させて得られるソルダーレジスト層を、表層から深部にわたって充分に硬化させることができる。その理由は次の通りであると考えられる。
ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤は、紫外線に含まれる比較的長波長の成分で反応する。このような比較的長波長の成分は、ソルダーレジスト組成物から形成された塗膜の深部まで到達しやすい。このため、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤は、塗膜の深部における光硬化反応効率を向上させることができる。
一方、α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、紫外線に含まれる比較的短波長の光で反応する。このような比較的短波長の光は塗膜の深部まで到達しにくい。但し、α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、酸素障害を受けにくいため、光反応性が高い。このため、α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、塗膜の表層における光硬化反応効率を向上させることができる。
従って、塗膜の表層から深部に亘って光硬化反応を効率良く進行させることができる。これにより、ソルダーレジスト層の表層を充分に硬化させると共に、深部も充分に硬化させることができると考えられる。
ソルダーレジスト層が表層から深部にわたって充分に硬化すると、ソルダーレジスト層の硬化の程度にムラが生じにくくなり、このため、ソルダーレジスト層に硬化収縮によるしわが生じにくくなる。これにより、ソルダーレジスト層の平滑性が高くなる。
また、ソルダーレジスト層が表層から深部にわたって充分に硬化すると、ソルダーレジスト層の均質性が高くなる。このため、はんだ付け工程、リフロー工程等でソルダーレジスト層が熱により変形して応力が生じても、ソルダーレジスト層内で応力が分散されやすくなり、このためソルダーレジスト層にクラックが生じにくくなる。
また、α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、光硬化反応時にベンジルラジカルを生成しないため、ソルダーレジスト層に着色を生じさせにくい。更に、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤は、元々は着色しているが、光硬化反応時に分解することでブリーチングが起こり、ソルダーレジスト層に着色を生じさせにくい。このため、ソルダーレジスト層の黄変を抑制して、ソルダーレジスト層の白色性を向上し、ソルダーレジスト層の良好な光反射性を維持することができる。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤は、例えばα−ヒドロキシアルキルフェノンとα−ヒドロキシアルキルフェノンのアルキルエステルとのうち、少なくとも一方を含有する。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤と、第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤とを含有することが好ましい。第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は25℃で液体であり、第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は25℃で固体である。
ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤は本来は結晶化しやすい。ソルダーレジスト組成物中でビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の結晶が析出すると、ソルダーレジスト組成物から形成される塗膜に結晶が浮き出てしまうことでソルダーレジスト層の表面の均一性が悪化したり、プリント配線板の信頼性が著しく低下したり、ソルダーレジスト組成物の均一な紫外線硬化が困難になったりするおそれがある。しかし、ソルダーレジスト組成物が25℃で液状である第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤を含有すると、ソルダーレジスト組成物が長期間保存されてもビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の結晶の析出が抑制される。これにより、ソルダーレジスト組成物の保存安定性が高くなる。
光重合開始剤(C)が更に25℃で固体である第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤を含有すると、塗膜のタック性が低減される。このため、塗膜の取り扱い性が向上し、また塗膜を露光する際に塗膜上にネガマスク等を配置しても塗膜にネガマスク等が貼着されにくくなって作業性が向上する。
ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤は、例えばビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、及び(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドからなる群から選択される一種以上の成分を含有することができる。特にビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤がビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドを含有することが好ましく、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドのみを含有することも好ましい。これらの場合、ソルダーレジスト層の着色が更に抑制される。
第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の融点は、特に−40〜25℃の範囲内である事が好ましく、0〜20℃の範囲内であれば更に好ましい。第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン及び(1,2−ジオキソ―2−メトキシエチル)ベンゼンのうち少なくとも一方を含有することができる。特に第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤が2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを含有することが好ましく、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンのみを含有することも好ましい。これらの場合、ソルダーレジスト層の着色が更に抑制される。
第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の融点は、特に25〜200℃の範囲内である事が好ましく、40〜100℃の範囲内であれば更に好ましい。第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、及び2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オンからなる群から選択される一種以上の成分を含有することができる。特に第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤が、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを含有することが好ましく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンのみを含有することも好ましい。これらの場合、ソルダーレジスト層の着色が更に抑制される。
ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤との質量比は、1:0.5〜1:5の範囲内であることが好ましい。第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の量が、質量比が1:0.5となる値以上であれば、ソルダーレジスト組成物中でのビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の結晶化が特に抑制されてソルダーレジスト組成物の保存安定性が特に高くなる。また、第一のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の量が、質量比が1:5となる値以下であれば、塗膜(乾燥塗膜)のタック性が特に低減される。この質量比が1:1〜1:4の範囲内であれば更に好ましい。
ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤との質量比は、4:1〜1:5の範囲内であることが好ましい。第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の量が、質量比が4:1となる値以上であれば、ソルダーレジスト組成物中でのビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の溶解が特に促進され、ソルダーレジスト組成物の保存安定性が特に高くなる。また、第二のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の量が、質量比が1:5となる値以下であれば、ソルダーレジスト層の深部の硬化性が特に高くなる。この質量比が2:1〜1:4の範囲内であれば更に好ましい。
ソルダーレジスト組成物は、更に公知の光重合促進剤、増感剤等を含有してもよい。例えばソルダーレジスト組成物は、p−ジメチル安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート等を含有してもよい。
光重合開始剤(C)は、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及びα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤のみを含有することが好ましい。光重合開始剤(C)は、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及びα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の成分を含有してもよい。光重合開始剤(C)は、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及びα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の成分のみを含有してもよい。
例えば、光重合開始剤(C)は、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及びα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の成分として、ベンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン類;2,4−ジイソプロピルキサントン等のキサントン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン等の窒素原子を含む化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(DAROCUR TPO)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−エチル−フェニル−フォスフィネート(SPEEDCURE TPO−L)等のモノアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;並びに1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE 01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)(IRGACURE OXE 02)からなる群から選択される一種以上の成分を含有してもよい。
熱硬化性成分(D)は、ソルダーレジスト組成物に熱硬化性を付与することができる。
熱硬化性成分(D)は、環状エーテル骨格を有する化合物を含有することが好ましい。環状エーテル骨格を有する化合物は、特にエポキシ化合物を含有することが好ましい。
エポキシ化合物は、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有することが好ましい。エポキシ化合物は、溶剤難溶性エポキシ化合物であってもよく、汎用の溶剤可溶性エポキシ化合物であってもよい。エポキシ化合物の種類は特に限定されないが、特にエポキシ化合物はフェノールノボラック型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON N−775)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON N−695)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(具体例として三菱化学株式会社製の品番jER1001)、ビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON N−865)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(具体例として三菱化学株式会社製の品番jER4004P)、ビスフェノールS型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON EXA−1514)、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂(具体例として三菱化学株式会社製の品番YX4000)、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(具体例として日本化薬株式会社製の品番NC−3000)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(具体例として新日鉄住金化学株式会社製の品番ST−4000D)、ナフタレン型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON HP−4032、EPICLON HP−4700、EPICLON HP−4770)、ハイドロキノン型エポキシ樹脂(具体例として新日鉄住金化学株式会社製の品番YDC−1312)、ターシャリーブチルカテコール型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICLON HP−820)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(具体例としてDIC製の品番EPICLON HP−7200)、アダマンタン型エポキシ樹脂(具体例として出光興産株式会社製の品番ADAMANTATE X−E−201)、ビフェニルエーテル型エポキシ樹脂(具体例として新日鉄住金化学株式会社製の品番YSLV−80DE、特殊二官能型エポキシ樹脂(具体例として、三菱化学株式会社製の品番YL7175−500、及びYL7175−1000;DIC株式会社製の品番EPICLON TSR−960、EPICLON TER−601、EPICLON TSR−250−80BX、EPICLON 1650−75MPX、EPICLON EXA−4850、EPICLON EXA−4816、EPICLON EXA−4822、及びEPICLON EXA−9726;新日鉄住金化学株式会社製の品番YSLV−120TE)、及び前記以外のビスフェノール系エポキシ樹脂からなる群から選択される一種以上の成分を含有することが好ましい。
エポキシ化合物がトリグリシジルイソシアヌレートを含有することも好ましい。トリグリシジルイソシアヌレートとしては、特にS−トリアジン環骨格面に対し3個のエポキシ基が同一方向に結合した構造をもつβ体が好ましく、或いはこのβ体と、S−トリアジン環骨格面に対し1個のエポキシ基が他の2個のエポキシ基と異なる方向に結合した構造をもつα体との混合物が好ましい。
エポキシ化合物がリン含有エポキシ樹脂を含有することも好ましい。この場合、ソルダーレジスト組成物の硬化物の難燃性が向上する。リン含有エポキシ樹脂としては、リン酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(具体例としてDIC株式会社製の品番EPICRON EXA−9726、及びEPICLON EXA−9710)、新日鉄住金化学株式会社製の品番エポトートFX−305等が挙げられる。
白色顔料(E)は、ソルダーレジスト組成物から形成されるソルダーレジスト層を白色に着色することで、ソルダーレジスト層に高い光反射性を付与することができる。白色顔料(E)は、例えば酸化チタン、硫酸バリウム及び酸化マグネシウムからなる群から選択される一種以上の材料を含有することができる。白色顔料(E)が酸化チタンを含有することが特に好ましい。酸化チタンは、例えばルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンのうち、一方又は両方を含有することができる。特に酸化チタンがルチル型酸化チタンを含有することが好ましい。ルチル型酸化チタンは工業的には塩素法又は硫酸法で製造される。白色顔料(E)中のルチル型酸化チタンは、塩素法で製造されたルチル型酸化チタンと硫酸法で製造されたルチル型酸化チタンとのうち一方又は両方を含有することができる。
本実施形態では、上述の通りソルダーレジスト組成物がフッ素系界面活性剤(F)を含有する。フッ素系界面活性剤(F)は、ソルダーレジスト組成物から形成されるソルダーレジスト層に高い耐熱黄変性を付与することができる。このため、ソルダーレジスト組成物から形成される塗膜を露光してから加熱することでソルダーレジスト層を作製する際に、加熱時の黄変を抑制することができる。これにより、高い光反射性を有するソルダーレジスト層を得ることができる。更に、ソルダーレジスト層が加熱されてもソルダーレジスト層が黄変しにくくなるため、長期に亘ってソルダーレジスト層の光反射性が低下しにくくなる。
フッ素系界面活性剤(F)がソルダーレジスト層の熱黄変を抑制できる理由は、明確ではないが、次の通りであると推察される。ソルダーレジスト層の熱黄変は酸素の存在が大きく影響する。本実施形態では、ソルダーレジスト組成物から形成されるソルダーレジスト層の表面付近にフッ素系界面活性剤(F)が存在し、このフッ素系界面活性剤(F)が酸素の影響を低減することで、ソルダーレジスト層の熱黄変が抑制されると考えられる。
フッ素系界面活性剤(F)は、含フッ素基、親水性基及び親油基を備えるオリゴマーであることが好ましい。フッ素系界面活性剤(F)は、ノニオン性であることが好ましい。
フッ素系界面活性剤(F)は、例えばDIC株式会社製のメガファックF−470、メガファックF−477、メガファックF−553、メガファックF−555、メガファックF−556、メガファックF−557、メガファックF−559、メガファックF−562、メガファックF−565、メガファックF−567、メガファックF−568、メガファックF−571、メガファックR−40、及びメガファックR−94;スリーエムジャパン株式会社製のフロラードFC4430、及びフロラードFC−4432;AGCセイミケミカル株式会社製のサーフロンS−241、サーフロンS−242、サーフロンS−243、サーフロンS−420、サーフロンS−611、サーフロンS−651、及びサーフロンS−386;並びにOMNOVA社製のPF636、PF6320、PF656、及びPF6520からなる群から選択される一種以上の成分を含有することができる。
ソルダーレジスト組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、ソルダーレジスト組成物の液状化又はワニス化、粘度調整、塗布性の調整、造膜性の調整などの目的で使用される。
有機溶剤は、例えばエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキサノール、エチレングリコール等の直鎖、分岐、2級或いは多価のアルコール類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;スワゾールシリーズ(丸善石油化学社製)、ソルベッソシリーズ(エクソン・ケミカル社製)等の石油系芳香族系混合溶剤;セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;プロピレングリコールメチルエーテル等のプロピレングリコールアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールメチルエーテル等のポリプロピレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類;並びにジアルキルグリコールエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することができる。
ソルダーレジスト組成物中の有機溶剤の割合は、ソルダーレジスト組成物から形成される塗膜を乾燥させる際に有機溶剤が速やかに揮散するように、すなわち有機溶剤が乾燥膜に残存しないように、調整されることが好ましい。特に、ソルダーレジスト組成物全体に対して、有機溶剤が0〜99.5質量%の範囲内であることが好ましく、15〜60質量%の範囲内であれば更に好ましい。尚、有機溶剤の好適な割合は、塗布方法などにより異なるので、塗布方法に応じて割合が適宜調節されることが好ましい。
本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて、ソルダーレジスト組成物は、上記成分以外の成分を更に含有してもよい。
例えば、ソルダーレジスト組成物は、カプロラクタム、オキシム、マロン酸エステル等でブロックされたトリレンジイソシアネート系、モルホリンジイソシアネート系、イソホロンジイソシアネート系及びヘキサメチレンジイソシアネート系のブロックドイソシアネート;メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化メラミン尿素共縮合樹脂、ベンゾグアナミン系共縮合樹脂等のアミノ樹脂;前記以外の各種熱硬化性樹脂;紫外線硬化性エポキシ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、脂環型等のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加して得られる樹脂;並びにジアリルフタレート樹脂、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の高分子化合物からなる群から選択される一種以上の樹脂を含有してもよい。
ソルダーレジスト組成物がエポキシ化合物を含有する場合、ソルダーレジスト組成物は、更にエポキシ化合物を硬化させるための硬化剤を含有してもよい。硬化剤は、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;アジピン酸ヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物;酸無水物;フェノール;メルカプタン;ルイス酸アミン錯体;及びオニウム塩からなる群から選択される一種以上の成分を含有することができる。これらの成分の市販品の例として、四国化成株式会社製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ株式会社製のU−CAT3503N、U−CAT3502T(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(いずれも二環式アミジン化合物及びその塩)が挙げられる。
ソルダーレジスト組成物は、密着性付与剤を含有してもよい。密着性付与剤としては、例えばグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、並びに2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体が、挙げられる。
ソルダーレジスト組成物は、硬化促進剤;白色以外の着色剤;シリコーン、アクリレート等の共重合体;レベリング剤;シランカップリング剤等の密着性付与剤;チクソトロピー剤;重合禁止剤;ハレーション防止剤;難燃剤;消泡剤;酸化防止剤;界面活性剤;高分子分散剤;並びに硫酸バリウム、結晶性シリカ、ナノシリカ、カーボンナノチューブ、タルク、ベントナイト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機フィラーからなる群から選択される一種以上の成分を含有してもよい。
ソルダーレジスト組成物中の成分の量は、ソルダーレジスト組成物が光硬化性を有しアルカリ性溶液で現像可能であるように、適宜調整される。
特にフッ素系界面活性剤(F)は、ソルダーレジスト組成物の固形分量に対して0.005〜1質量%の範囲内であることが好ましい。フッ素系界面活性剤(F)が0.005質量%以上であると、ソルダーレジスト層の耐熱黄変性が特に高くなる。また、フッ素系界面活性剤(F)が1質量%以下であると、ソルダーレジスト組成物を露光・現像する場合の解像性が良好である。フッ素系界面活性剤(F)は、0.01質量%以上であればより好ましく、0.5質量%以下であることも好ましく、0.01〜0.5質量%の範囲内であれば更に好ましい。
カルボキシル基含有樹脂(A)は、ソルダーレジスト組成物の固形分量に対して5〜85質量%の範囲内であれば好ましく、10〜75質量%の範囲内であればより好ましく、10〜40質量%の範囲内であれば更に好ましい。
光重合性化合物(B)は、ソルダーレジスト組成物の固形分量に対して1〜45質量%の範囲内であれば好ましく、2〜40質量%の範囲内であればより好ましく、5〜30質量%の範囲内であれば更に好ましい。
光重合開始剤(C)は、ソルダーレジスト組成物の固形分量に対して0.1〜30質量%の範囲内であることが好ましく、1〜28質量%の範囲内であれば更に好ましい。
熱硬化性成分(D)は、ソルダーレジスト組成物の固形分量に対して1.5〜85質量%の範囲内であることが好ましく、1.5〜60質量%の範囲内であればより好ましく、2〜40質量%の範囲内であれば更に好ましい。
白色顔料(E)は、ソルダーレジスト組成物中のカルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、15〜500質量部の範囲内であることが好ましい。また、白色顔料(E)は、ソルダーレジスト組成物の樹脂分量に対して3〜220質量%の範囲内であることが好ましく、10〜180質量%の範囲内であれば更に好ましい。
尚、固形分量とは、ソルダーレジスト組成物からソルダーレジスト層を形成する過程で揮発する溶剤などの成分を除いた、全成分の合計量のことである。また樹脂分量とは、ソルダーレジスト組成物中のカルボキシル基含有樹脂(A)、光重合性化合物(B)及び熱硬化性成分(D)の合計量のことである。
上記のようなソルダーレジスト組成物の原料が配合され、例えば三本ロール、ボールミル、サンドミル等を用いる公知の混練方法によって混練されることにより、ソルダーレジスト組成物が調製され得る。
保存安定性等を考慮して、ソルダーレジスト組成物の原料の一部を混合することで第一剤を調製し、原料の残部を混合することで第二剤を調製してもよい。すなわち、ソルダーレジスト組成物は、第一剤と第二剤とを備えてもよい。例えば、原料のうち光重合性化合物(B)及び有機溶剤の一部及び熱硬化性成分(D)を予め混合して分散させることで第一剤を調製し、原料のうち残部を混合して分散させることで第二剤を調製してもよい。この場合、適時必要量の第一剤と第二剤とを混合し混合液を調製し、この混合液からソルダーレジスト層を形成することができる。
上述の通り、本実施形態によるソルダーレジスト組成物から形成されるソルダーレジスト層は、高い耐熱黄変性を有する。すなわち、ソルダーレジスト層が加熱されても、ソルダーレジスト層のb*値が上昇しにくい。
本実施形態では、ソルダーレジスト組成物を光硬化させてから熱硬化させることで厚み20μmの被膜を形成し、この被膜を加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理した場合に、熱処理後の被膜のb*から熱処理前の被膜のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下となることを達成し得る。このようなソルダーレジスト組成物からソルダーレジスト層を形成すると、ソルダーレジスト層に特に高い耐熱黄変性が付与される。このような高い耐熱黄変性は、例えばソルダーレジスト組成物中のカルボキシル基含有樹脂(A)、光重合開始剤(C)、熱硬化性成分(D)及びフッ素系界面活性剤(F)の種類、配合量等を適宜調整したり、ソルダーレジスト組成物に酸化防止剤を配合したりすることで達成できる。
本実施形態によるソルダーレジスト組成物は、例えばプリント配線板にソルダーレジスト層を形成するために適用される。
以下に、本実施形態によるソルダーレジスト組成物を用いてプリント配線板上にソルダーレジスト層を形成する方法の一例を示す。
まず、プリント配線板を用意し、このプリント配線板上にソルダーレジスト組成物から塗膜を形成する。例えばプリント配線板の表面上にソルダーレジスト組成物を塗布して湿潤状態の塗膜(湿潤塗膜)を形成する。ソルダーレジスト組成物の塗布方法は、公知の方法、例えば浸漬法、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法、及びスクリーン印刷法からなる群から選択される。続いて、必要に応じてソルダーレジスト組成物中の有機溶剤を揮発させるために、例えば60〜120℃の範囲内の温度下で湿潤塗膜を乾燥させて、乾燥後の塗膜(乾燥塗膜)を得る。本実施形態では、上述の通り光重合開始剤(C)が特定の三種の成分を含有することで、乾燥塗膜のタック性が抑制される。
尚、プリント配線板上に塗膜を形成するにあたっては、予め適宜の支持体上にソルダーレジスト組成物を塗布してから乾燥することで乾燥塗膜を形成し、この乾燥塗膜をプリント配線板に重ねてから、乾燥塗膜とプリント配線板に圧力をかけることで、プリント配線板上に乾燥塗膜を設けてもよい(ドライフィルム法)。
続いて、プリント配線板上の乾燥塗膜にネガマスクを直接又は間接的に当てがってから、ネガマスクへ向けて活性エネルギー線を照射することで、ネガマスクを介して塗膜を露光する。ネガマスクは、活性エネルギー線を透過させる露光部と活性エネルギー線を遮蔽する非露光部とを備え、露光部はソルダーレジスト層のパターン形状と合致する形状を有する。ネガマスクとして、例えばマスクフィルムや乾板等のフォトツールなどが用いられる。活性エネルギー線は、ソルダーレジスト組成物の組成に応じて選択されるが、本実施形態では紫外線である。紫外線の光源は、例えばケミカルランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ及びメタルハライドランプからなる群から選択される。
尚、露光方法として、ネガマスクを用いる方法以外の方法が採用されてもよい。例えばレーザ露光等による直接描画法が採用されてもよい。
本実施形態では、このように乾燥塗膜を紫外線で露光すると、上述の通り、乾燥塗膜の表層から深部にわたって効率良く光硬化反応が進む。
乾燥塗膜の露光後、プリント配線板からネガマスクを取り外してから、乾燥塗膜に現像処理を施すことで、乾燥塗膜における露光されていない部分を除去する。そうすると、プリント配線板の第一の表面上及び第二の表面上に乾燥塗膜の露光された部分が、ソルダーレジスト層として残存する。
現像処理では、ソルダーレジスト組成物の組成に応じた適宜の現像液を使用することができる。現像液の具体例として、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素アンモニウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化アンモニウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などのアルカリ性溶液が挙げられる。現像液として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミンを使用することもできる。これらの現像液のうち、一種のみが用いられても、複数種が併用されてもよい。現像液がアルカリ性溶液である場合、その溶媒は、水のみであっても、水と低級アルコール類等の親水性有機溶媒との混合物であってもよい。
続いて、ソルダーレジスト層に加熱処理を施すことでソルダーレジスト層を熱硬化させる。加熱処理の条件は、例えば加熱温度120〜180℃の範囲内、加熱時間30〜90分間の範囲内である。これにより、ソルダーレジスト層の強度、硬度、耐薬品性等の性能が向上する。また、本実施形態では、ソルダーレジスト組成物がフッ素系界面活性剤(F)を含有するため、加熱処理が施されてもソルダーレジスト層は黄変しにくい。このため、加熱処理によるソルダーレジスト層の光反射性の低下が、抑制される。
また、必要に応じ、ソルダーレジスト層に加熱処理を施した後、更にソルダーレジスト層に紫外線を照射してもよい。この場合、ソルダーレジスト層の光硬化反応を更に進行させることができる。これにより、ソルダーレジスト層のマイグレーション耐性が更に向上する。
以上により、プリント配線板とこのプリント配線板を部分的に被覆するソルダーレジスト層とを備える被覆プリント配線板が得られる。本実施形態では、ソルダーレジスト層の耐熱黄変性が高く、このため、ソルダーレジスト層は高い光反射性を有し、しかもソルダーレジスト層の反射性は長期に亘って低下しにくい。例えば本実施形態では、ソルダーレジスト層が加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理されても、熱処理後のソルダーレジスト層のb*値から熱処理前のソルダーレジスト層のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下となることを達成することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は下記の実施例のみに制限されることはない。
[カルボキシル基含有樹脂溶液の調製]
(1)合成例1
還流冷却器、温度計、窒素置換基用ガラス管及び攪拌機を取り付けた四つ口フラスコ中に、メタクリル酸48質量部、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート(東亞合成株式会社製のアロニックスM−5300)50質量部、メチルメタクリレート92質量部、スチレン10質量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル430質量部、及びアゾビスイソブチロニトリル3.5質量部を加えた。この四つ口フラスコ内の液を窒素気流下で75℃で5時間加熱して重合反応を進行させることで、濃度32%の共重合体溶液を得た。
この共重合体溶液に、ハイドロキノン0.1質量部、グリシジルメタクリレート64質量部、及びジメチルベンジルアミン0.8質量部を加え、80℃で24時間加熱することで付加反応を進行させた。これにより、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する化合物の38%溶液(カルボキシル基含有樹脂溶液A)を得た。
(2)合成例2
還流冷却器、温度計、窒素置換基用ガラス管及び攪拌機を取り付けた四つ口フラスコ中に、メタクリル酸60質量部、N−フェニルマレイミド20質量部、メチルメタクリレート80質量部、t−ブチルメタクリレート20質量部、スチレン20質量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル300質量部、及びアゾビスイソブチロニトリル3.5質量部を加えた。この四つ口フラスコ内の液を窒素気流下で75℃で5時間加熱して重合反応を進行させた。これにより、カルボキシル基を有する化合物の40%溶液(カルボキシル基含有樹脂溶液B)を得た。
(3)合成例3
還流冷却器、温度計、空気吹き込み管及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコ内に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学株式会社製、品番YDC−700−5、エポキシ当量203)203質量部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート160.1質量部、メチルハイドロキノン0.2質量部、アクリル酸72.7質量部、及びジメチルベンジルアミン0.6質量部を加えて混合物を調整した。この混合物をフラスコ内で110℃で10時間加熱した。
続いて、フラスコ内の混合物にテトラヒドロ無水フタル酸60.8質量部、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート78.9質量部を投入し、115℃で3時間加熱した。これによりカルボキシル基含有樹脂の65質量%溶液(カルボキシル基含有樹脂溶液C)を得た。
[ソルダーレジスト組成物の調製]
後掲の表に示す成分を配合して得られる混合物を3本ロールで混練することで、ソルダーレジスト組成物を得た。尚、表に示される成分の詳細は次の通りである。
・光重合性モノマーA;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬株式会社製、品番KAYARAD DPHA。
・光重合性モノマーB;トリメチロールプロパントリアクリレート、新中村化学工業株式会社製、品番A−TMPT。
・光重合開始剤A;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製、品番IRGACURE819。
・光重合開始剤B;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、BASF社製、品番Irgacure1173。
・光重合開始剤C;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASF社製、品番Irgacure184。
・エポキシ化合物;トリグリシジルイソシアヌレート、日産化学工業株式会社製、品番TEPIC−HP。
・酸化チタン;硫酸法で製造されたルチル型酸化チタン、堺化学工業株式会社製、品番R−79。
・フッ素系界面活性剤A:DIC株式会社製のメガファックF−470。
・フッ素系界面活性剤B:DIC株式会社製のメガファックF−477。
・フッ素系界面活性剤C:DIC株式会社製のメガファックF−556。
・有機溶剤;メチルプロピレンジグリコール、日本乳化剤社製、品番MFDG
・酸化防止剤;2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)メシチレン、BASF社製、品番IRGANOX1330。
・分散剤:ビックケミー・ジャパン株式会社製、品番DISPERBYK−111。
・消泡剤;信越シリコーン株式会社製、品番KS−66。
・メラミン;日産化学工業株式会社製、微粉メラミン。
[評価試験]
(1)テストピースの作製
厚み35μmの銅箔を備えるガラスエポキシ銅張積層板を用意した。このガラスエポキシ銅張積層板にエッチングを施して導体配線を形成することで、プリント配線基板を得た。このプリント配線板の一面全体にソルダーレジスト用樹脂組成物をスクリーン印刷により塗布することで、塗膜を形成した。この塗膜を80℃で20分加熱することで乾燥させた。この乾燥塗膜の表面上にネガマスクを直接当てた状態で、ネガマスクに向けて紫外線を照射することで、露光量400mJ/cm2の条件で乾燥塗膜を選択的に露光した。続いて、乾燥塗膜からネガマスクを取り外してから、乾燥塗膜に炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像処理を施すことで、乾燥塗膜のうち露光により硬化した部分を、プリント配線板上にソルダーレジスト層として残存させた。ソルダーレジスト層の厚みは20μmである。このソルダーレジスト層を更に150℃で60分間加熱して熱硬化させた。これによりソルダーレジスト層を備えるテストピースを得た。
(2)反射率
作製した直後のテストピースにおける銅箔上のソルダーレジスト層の、視感反射率を表すCIE表式法におけるY値を、コニカミノルタセンシング株式会社製の分光測色計(型番CM−600d)で測定した。
(3)耐熱変色性評価
作製した直後のテストピースにおける銅箔上のソルダーレジスト層の、L***表色系におけるb*値を、コニカミノルタセンシング株式会社製の分光測色計(型番CM−600d)を用いて測定した。続いて、テストピースを250℃、5分の条件で熱処理した後、再び銅箔上のソルダーレジスト層のb*値を測定した。熱処理後のソルダーレジスト層のb*値から熱処理前のソルダーレジスト層のb*値を減じて得られる値(Δb*)を算出し、この値Δb*で耐熱変色性を評価した。この値Δbが低いほど、耐熱黄変性が高いと評価できる。
(4)深部硬化性評価(ダム残り評価)
線幅/線間が0.2mm/0.3mm、厚みが40μmの銅製の導体配線を備えるプリント配線板を用意した。また、幅50μm、75μm、90μm及び100μmのソルダーダムを形成するためのマスクパターンを有するネガマスクを使用した。これらのプリント配線板とネガマスクとを用いる以外は、テストピースを作製する場合と同じ条件で、プリント配線板上に厚み60μmのソルダーダムを形成した。
このソルダーダムに対してセロハン粘着テープ剥離試験を行うことで、剥離せずにプリント配線板上に残存するソルダーダムの最小幅を調査した。また、100μmのソルダーダムが残存しない場合は、×と評価した。この最小幅が小さい程、ソルダーダムの深部の硬化の程度が高いと評価できる。

Claims (7)

  1. エチレン性不飽和単量体(p0)の重合体からなる主鎖を備えるカルボキシル基含有樹脂(A)と、
    光重合性モノマー及び光重合性プレポリマーからなる群から選択される一種以上の化合物を含有する光重合性化合物(B)と、
    光重合開始剤(C)と、
    熱硬化性成分(D)と、
    酸化チタンと、
    フッ素系界面活性剤(F)とを含有するソルダーレジスト組成物であって、
    前記ソルダーレジスト組成物の固形分量に対する前記カルボキシル基含有樹脂(A)の含有量は、5質量%以上85質量%以下であり、
    前記カルボキシル基含有樹脂100質量部に対する前記酸化チタンの量は、15質量%以上500質量%以下であり、
    前記ソルダーレジスト組成物の固形分量に対する前記フッ素系界面活性剤の量は、0.005質量%以上1質量%以下である、
    ソルダーレジスト組成物。
  2. 前記熱硬化性成分(D)は、環状エーテル骨格を有する化合物を含有する請求項1に記載のソルダーレジスト組成物。
  3. 前記ソルダーレジスト組成物を露光量400mJ/cm2の条件で光硬化させてから加熱温度150℃、加熱時間1時間の条件で熱硬化させることで厚み20μmの被膜を形成し、前記被膜を加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理した場合の、熱処理後の前記被膜のb*値から熱処理前の前記被膜のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下である請求項1又は2に記載のソルダーレジスト組成物。
  4. 前記カルボキシル基含有樹脂(A)が、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物(b1)を含むエチレン性不飽和単量体(p3)の重合体におけるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物(b2)を反応させた構造を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重体樹脂(b)を含有する
    請求項1から3のいずれか一項に記載のソルダーレジスト組成物。
  5. 前記光重合開始剤(C)が、ビスアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤とを含有する請求項1から4のいずれか一項に記載のソルダーレジスト組成物。
  6. プリント配線板と、前記プリント配線板を被覆するソルダーレジスト層とを備え、前記ソルダーレジスト層が請求項1から5のいずれか一項に記載のソルダーレジスト組成物から形成されている被覆プリント配線板。
  7. 前記ソルダーレジスト層が加熱温度250℃、加熱時間5分の条件で熱処理された場合の、熱処理後の前記ソルダーレジスト層のb*値から熱処理前の前記ソルダーレジスト層のb*値を減じて得られる値Δb*が2.5以下である請求項6に記載の被覆プリント配線板。
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