JP6590627B2 - 免震アイソレータ - Google Patents

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本発明は、免震アイソレータに関する。
一般に、ビルや橋梁のような建築、土木構造物、機器等を地震の振動(震動)から保護する免震アイソレータは、振動を絶縁するばね機能を有する構造体と振動エネルギーを吸収するダンパ(減衰)機能を有する構造体とから成る。ばね機能を有する構造体としては、複数のゴム板と金属板とを交互に積層した積層体が広く使用されている。
複数のゴム板と金属板とを交互に積層した積層体は制震材として知られているものの、厳しい使用環境や使用期間の長期化に伴う、金属板の腐食やゴム板の劣化といった問題が指摘されている。例えば、特許文献1には、海水などの過酷な雰囲気でも金属板の腐食を防止するために、積層体のみならず、その上下に設けられた取付プレートをゴムでライニングした積層体が開示されている。
特許文献2には、硬質板の外周面を、ゴム状弾性板の外周面から突出するように、硬質板とゴム状弾性板を積層した鋼板露出型の積層体と、積層体の外周面を覆う保護ゴム層とを具える支承が開示されている。この支承において、保護ゴム層は、ゴム状弾性板の凹んだ領域に入り込む突出部を有しており、突出部は硬質板と非接着であり、ゴム状弾性板とは非接着または弱接着である。ここで開示された支承においても、保護ゴム層は耐候性の維持を目的とした層である。
また、特許文献3には、減衰性能や変異追従性を有する免震構造体として、中空部を有する積層体が開示されている。この積層体もまた、外部からの雨や光(紫外線)、酸素やオゾンによる積層体の劣化を防止するために、加硫ゴムなどの被覆材によって積層体の外周面が覆われている。
更に積層体の外周面を覆う層を設けた免震装置は、特許文献4にも記載されている。ここに記載された装置は、複数のゴム板と金属板とを交互に積層した積層体の周囲に、硬質ウレタンフォームや多孔質体などの塑性体を充填したものであり、塑性体は、振動を減衰させるためのものである。
また、特許文献5には、免震装置に使用することを目的とした、亀裂成長性、耐候性及び耐破壊性を向上させたゴム組成物が記載されている。
特開平6−221357号公報 特開平11−22782号公報 特開平11−344076号公報 特開2010−255776号公報 特開2013−35943号公報
上述したように、複数のゴム板と金属板とを交互に積層した積層体と、積層体の側面に保護層を設けた免震アイソレータが従来から知られていた。保護層の主な目的は、通常の使用時における外部からの水の侵入防止などであり、一般的には、自己融着性のゴムテープなどを所定の厚さで積層体に巻き付けて、保護層を形成している。特に、金属板の外周面が、ゴム板の外周面から突出するように、金属板とゴム板が積層された鋼板露出型の積層体の場合は、高面圧でも変形が安定しているものの、保護層を形成するゴムテープと積層体側面との追従性が悪いために、地震などによる大変形時には、ゴムテープが鋼板から剥がれたり、捲れたりして、それによってできた隙間が水の侵入経路となっていた。
また、免震アイソレータの積層方向における保護ゴム層の配置によっては、免震アイソレータの端部における長さ(例えば端面の直径)が保護ゴム層の厚さだけ大きくなり、免震アイソレータの設置場所に設けられている位置決めの凹部に免震アイソレータが嵌まらなくなることがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高面圧でも変形が安定している鋼板露出型積層体を用いた免震アイソレータであって、大変形時にも、積層体の外周面を被服するように設けられた保護ゴム層が剥がれたり、捲れたりすることなく、アイソレータ内部への水の浸入を防ぐことが可能なアイソレータの提供を目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、下記の免震アイソレータである。
[1] 複数枚の中間鋼板および複数枚のゴム板を交互に積層して接合してなり、前記中間鋼板の側面が、前記ゴム板の側面よりも突出するように配置されている免震積層体と、
前記免震積層体の積層方向における両端で前記免震積層体を挟み、その側面が前記免震積層体の側面よりも突出するように配置されている連結鋼板と、
前記連結鋼板の側面における前記免震積層体側の部分および前記免震積層体の側面を一体的に被覆する保護ゴム層と、
を有する、免震アイソレータ。
[2] 前記免震積層体の側面の前記積層方向における端部と、前記保護ゴム層との密着性は、前記免震積層体の側面の前記積層方向における中央部と前記保護ゴム層との密着性よりも高い、[1]に記載の免震アイソレータ。
[3] 前記連結鋼板の側面における前記免震積層体側の部分および前記端部に含まれる中間鋼板の側面と、前記保護ゴム層との間に、更に接着剤層を有する、[2]に記載の免震アイソレータ。
[4] 前記保護ゴム層が、ジエン系合成ゴムからなるベースポリマーと、テルペン樹脂を含むゴム組成物で構成されている、[1]〜[3]のいずれかに記載の免震アイソレータ。
[5] 前記ジエン系合成ゴムが、エチレン・プロピレン共重合体と、二重結合を含む第三成分とを重合した共重合した合成ゴムである、[4]に記載の免震アイソレータ。
[6] 前記保護ゴム層が、10〜30phrのテルペン樹脂を含む、[4]または[5]に記載の免震アイソレータ。
[7] 前記保護ゴム層の形状がシート状であり、連結鋼板の側面における保護ゴム層の厚さが3〜10mmである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の免震アイソレータ。
[8] 前記保護ゴム層は、前記中間鋼板の側面および角部を被覆するとともに、隣り合う前記中間鋼板間において、前記ゴム板の側面に向けて突出している、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の免震アイソレータ。
本発明の免震アイソレータにおいては、中間鋼板の側面がゴム板の側面よりも突出するように配置されている鋼板露出型積層体を用いることによって、高面圧でも変形が安定している。更には、免震積層体の側面と共に、その上下に設けられた連結鋼板の側面の免震積層体側の部分を一体的に被覆する保護ゴム層を設けることによって、免震アイソレータの大変形がおこったとしても、大変形時に最も付加のかかりやすい、連結鋼板の側面における免震積層体側の部分から保護ゴム層の剥離や捲れが起こらず、水の侵入経路が形成されることはない。また、連結鋼板の側面の全面ではなく、免震積層体側の部分のみが保護ゴム層によって被覆されているため、アイソレータが変形した際には、被覆されていない隙間から負荷を逃すことができる。
本発明の免震アイソレータの一例を示す断面図である。
本発明の実施形態における免震アイソレータは、複数枚の中間鋼板および複数枚のゴム板を交互に積層して接合してなり、前記中間鋼板の側面が、前記ゴム板の側面よりも突出するように配置されている免震積層体と、前記積層体の積層方向における両端でゴム板を介して前記免震積層体を挟み、その側面が前記免震積層体の側面よりも突出するように配置されている連結鋼板と、前記連結鋼板の側面における前記免震積層体側の部分および前記免震積層体の側面を一体的に被覆する保護ゴム層とを有する、免震アイソレータである。
免震積層体を構成する中間鋼板は、鋼板である限り特に限定は無く、中間鋼鈑の厚みは、鉛直荷重と水平方向の変形の観点から、1.0mm以上であることが好ましい。また、鋼板は、その表面に錆を防止するための表面処理加工を施した表面処理鋼板、具体的には、亜鉛をめっきした亜鉛めっき鋼板、スズをめっきした錫めっき鋼板(ブリキ)、クロム酸処理を施したティンフリースチール等でもよい。
また、連結鋼板の材質についても、鋼板である限り特に限定は無く、中間鋼板と同様の材料を使用することができる。連結鋼板の厚みは、使用する中間鋼板よりも厚い方が望ましい。鉛直荷重と水平方向の変形の観点から、6.0mm以上であることが好ましい。
中間鋼板、連結鋼板および後述するゴム板の形状に特に限定は無く、円形、楕円形、方形や、五角形、六角形などの多角形としてもよい。
免震積層体を構成するゴム板の材質は、一般的にアイソレータなどの免震装置に使用されるゴム材料である限り特に限定は無いが、本発明において好適に用いることのできるゴム材料について次に説明する。
本発明において、免震積層体中のゴム板を製造するためのゴム組成物においては、ゴム成分として天然ゴム(NR)が使用される。天然ゴムには、SMRCV60、STRCV60、RSS#1、RSS#3等、各種のグレードのものが知られているが、いずれも使用可能である。また、天然ゴム以外の各種合成ゴムを、本発明の効果を阻害しない範囲で、天然ゴムと併用することができる。このような合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムの他、エチレンプロピレンゴム(EPM)等のオレフィン系ゴムが挙げられる。これらの中でも、耐久性の点から、ジエン系ゴムが好ましい。
天然ゴムは、優れた耐クリープ特性を有しており、この優れた特性を維持する観点から、他の合成ゴムを併用する場合には、少なくとも天然ゴムがゴム成分全体の50質量%以上配合されるようにすることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがより一層好ましい。天然ゴムを単独で使用する場合には、爵解剤により粘度を調整して使用してもよい。
本発明においては、加工安定性を高めて、焼け、エアやスの発生、バックラインディング、加硫戻り等の問題が生じないようにするために、また、引張応力特性を向上させ、ゴム剛性の急激な増大が生じないようにするために、上記ゴム成分に対し、カーボンブラックを配合することが好ましい。
カーボンブラックは、算術平均粒子径40〜200nm、ヨウ素吸着量10〜40mg/g、DBP吸油量20〜100cm/100gのものであれば、特にその種類に制限されることなく使用されるが、なかでも、ファーネスブラック、サーマルブラックの使用が好ましい。ファーネスブラックの好ましい具体例としては、例えば、新日化カーボン社製のHTC#GH、HTC#G、HTC#GA、東海カーボン社製のシーストV、シーストS、シーストSP、旭カーボン社製の旭#55、旭#50、旭#35(以上、いずれも商品名)等が挙げられる。また、サーマルブラックの好ましい具体例としては、例えば、旭カーボン社製の旭サーマル、東海カーボン社製のシーストTA(以上、いずれも商品名)等が挙げられる。これらのカーボンブラックの具体例の物性を表1に示す。
Figure 0006590627
加工安定性の向上、特に加工時の焼けの発生を抑制する観点からは、ヨウ素吸着量20〜30mg/g、DBP吸油量40〜90cm/100gのカーボンブラックの使用が好ましい。このようなカーボンブラックの具体例としては、例えば、東海カーボン社製のシーストV、シーストS、シーストSP、旭カーボン社製の旭#55、旭#50、旭#35等が挙げられる。
ここで、上記カーボンブラックの算術平均粒子径、ヨウ素吸着量、DBP吸油量、窒素吸着比表面積、加熱減量、灰分について説明する。
算術平均粒子径:電子顕微鏡により測定、算出した平均粒子径である。
ヨウ素吸着量:JIS K 6217−1に準拠して測定される値である。
DBP吸油量:JIS K 6217−4に準拠して測定される値である。
窒素吸着比表面積:JIS K 6217−2に準拠して測定される値である。
加熱減量:JIS K 6218−1に準拠して測定される値である。
灰分:JIS K 6218−2に準拠して測定される値である。
このようなカーボンブラックを、上記ゴム成分100質量部に対し、10〜35質量部、好ましくは15〜25質量部の割合で配合する。カーボンブラックの配合量が、ゴム成分100質量部に対し10質量部未満であるか、または35質量部を超えた場合には、前述した加工安定性や引張応力特性を十分に向上させることができない。また、ゴム成分100質量部に対し10質量部未満であると、硬さ、機械的強度等の加硫後のゴム特性も不十分となる。さらに、免震積層ゴムや防振ゴム等を作製するにあたり金属部材との接着が必要になるが、かかる金属部材に対する接着性が低下する。また、カーボンブラックの配合量が、ゴム成分100質量部に対し35質量部を超えると、ゴム成分等と混合する際の作業性が低下する。
本発明の目的のためには、加硫剤として、硫黄およびマレイミド化合物を使用し、また、加硫促進剤として、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドおよび/またはN−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを使用することが好ましい。
硫黄は、ゴム加硫用として知られているものであれば、特に制限なく使用することができる。具体的には、粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等が使用される。硫黄は、上記ゴム成分100質量部に対し、0.7〜2.5質量部配合することが好ましく、0.9〜1.6質量部配合することがより好ましい。硫黄の配合量が、ゴム成分100質量部に対し0.7質量部未満であるか、または2.5質量部を超えた場合には、ゴム組成物の加工安定性や引張応力特性を改善する効果が低下する。また、硫黄の配合量が、ゴム成分100質量部に対し0.7質量部未満では、加硫後の引張強さ等のゴム特性が低下し、さらに、耐熱性等も低下する。また、硫黄の配合量が、ゴム成分100質量部に対し、2.5質量部を超えると、耐熱性および耐久性が不良となる。
マレイミド化合物としては、m−フェニレンジマレイミド、(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン等が挙げられるが、なかでも、m−フェニレンジマレイミドが好ましい。マレイミド化合物は、上記ゴム成分100質量部に対し、0.5〜2.0質量部配合することが好ましく、0.8〜1.5質量部配合することがより好ましい。マレイミド化合物の配合量が、ゴム成分100質量部に対し0.5質量部未満であるか、または2.0質量部を超えた場合には、ゴム組成物の加工安定性や引張応力特性を改善する効果が低下する。また、マレイミド化合物の配合量が、ゴム成分100質量部に対し0.5質量部未満では、加硫後のゴムの耐熱性や耐久性等が低下する。マレイミド化合物の配合量が、ゴム成分100質量部に対し2.0質量部を超えると、分散性が低下し、耐熱性および耐久性が共に不良となる。
上記加硫剤および加硫促進剤の配合量は、ゴム強度、耐熱性および耐久性等の観点から、ゴム成分100質量部に対し、全量で1.7〜9.5質量部であることが好ましく、2.5〜7.6質量部であることがより好ましく、3.0〜4.5質量部であることがより一層好ましい。
上述したゴム組成物は、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、スコーチ防止剤、酸化亜鉛、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックス等の表面亀裂防止剤、ステアリン酸等の脂肪酸系加工助剤等を配合することができる。
本発明で用いるゴム板を形成するためのゴム組成物は、ゴム成分、カーボンブラック、および必要に応じて配合される各種成分を、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、ニーダー、ロール等の通常の混練機を用いて混練することにより得られる。各成分の配合方法は特に限定されず、加硫剤および加硫促進剤等の加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法等のいずれであってもよい。
また、このようにして得られたゴム組成物を、所定の形状に成形し加硫することにより、本発明の免震・防振装置等に使用されるゴム板が得られる。成形方法としては、プレス成形が一般的であるが、ゴム組成物は、スコーチ時間が長いため、射出成形による成形も可能である。
上記中間鋼板およびゴム板を用いて免震積層体を製造する方法にも特に限定は無く、複数枚の中間鋼板および複数枚のゴム板を交互に積層して接合すればよい。積層する中間鋼板の枚数は、鉛直荷重と水平変形の観点から、10枚以上であり、18枚以上であることが好ましく、20枚以上であることがより好ましい。また、同様の観点から、50枚以下であり、42枚以下であることが好ましく、40枚以下であることがより好ましい。ゴム板の寸法(円形であれば直径)は、中間鋼板として使用する鋼板の寸法よりも小さくし、積層した際に、中間鋼板の側面がゴム板の側面よりも突出するよう交互に積層する。こうして得られた積層体を、例えば、加硫接着することができる。積層成型は加硫接着に限らず、付着する際、非接着、部分接着または後接着してもよい。
図1に示した免震アイソレータの断面図から明らかなように、中間鋼板1の側面は、ゴム板2の側面よりも突出するように配置されており、免震積層体3を上下から挟みこむ連結鋼板4の側面は、免震積層体3の側面(即ち、中間鋼板1の側面)よりも突出するように配置されている。このような構造となるように、中間鋼板はゴム板よりも大きく、そして連結鋼板は中間鋼板よりも大きくなければならない。そして、免震積層体3の側面の全てと連結鋼板4の側面の一部を、次に説明する保護ゴム層によって被覆する。
本発明の免震アイソレータにおいては、保護ゴム層5の存在によって、積層体内の鋼板およびゴム板は空気に曝されることは無いため、金属の腐食やゴムの劣化が発生しにくくなる。更に本発明のアイソレータの保護ゴム層は、免震積層体の大変形時にも追従可能なため、保護ゴム層の剥離や捲れが起こらず、水の侵入経路が形成されることはないため、アイソレータの初期特性の長期維持を可能とする。
保護ゴム層に使用するゴム材料に特に限定は無く、防水性、鋼板との密着性や追従性などを考慮して適宜選択すればよい。上述したゴム板として使用可能な天然ゴムや、ジエン系合成ゴム、あるいはこれらに樹脂などを添加したゴム組成物が使用可能である。ジエン系合成ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)等の合成ゴム材料が挙げられ、特に耐候性の点で、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)が好ましい。
更に本発明においては、例示したジエン系合成ゴムをベースポリマーとし、そこにテルペン樹脂を加えたゴム組成物が好ましい。テルペン樹脂の添加によって、ゴム組成物の粘着性向上し、その結果、保護ゴム層の鋼板への密着力も上がる。ジエン系合成ゴムに添加するテルペン樹脂の配合量は10〜30phrが好ましく、15〜25phrがより好ましい。テルペン樹脂の添加料が10phr未満では、ゴム組成物の粘性が十分ではなく、連結鋼板、中間鋼板との密着力が低く、大変形時に水の侵入経路ができてしまう。一方、テルペン樹脂の添加料が30phrより多いと、ゴム組成物の粘性が高くなりすぎるため、積層ゴムを覆うシート形状を維持できず、積層ゴムを覆うこと自体が困難になる。
更に上記のゴム組成物に含まれるベースポリマーには、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)等の第3成分が含まれてもよい。このような二重結合を有する第三成分を共重合した合成ゴムをベースポリマーとして使用すると、ベースポリマー中の二重結合と、テルペン樹脂との作用によって、ゴム組成物の粘着性が高まる。
更に、上記ゴム組成物には、一般的にゴム組成物に使用される各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、オイル等を配合してもかまわない。
上述した成分を混合してゴム組成物を調製し、ゴムシートを形成する。ゴム組成物の調製方法に特に限定は無く、免震積層体に用いるゴム板を製造するためのゴム組成物と同様に調製することができる。例えば、ジエン系合成ゴムからなるベースポリマーとテルペン樹脂、および必要に応じて配合される各種成分を、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、ニーダー、ロール等の通常の混練機を用いて混練すればよい。
上述したゴム組成物からゴムシートを形成する方法にも特に限定は無く、一般的に合成ゴムシートの形成に使用されている方法であればよい。例えば、オープンロール、押出機とTダイなどを用いて分出しすることができる。分出し厚さは、保護ゴム層の厚みや、中間鋼板間に入り込ませる量などを考慮して選択すればよく、保護ゴム層を形成した際に、連結鋼板の側面における保護ゴム層の厚さが3〜10mmとなる厚さが好ましい。また、厚さ3mm未満の薄いゴムシートを分出しし、複数枚のシートを積層して必要な厚みの積層シートを形成し、保護ゴム層の形成に使用してもよい。
分出しする際のシートの幅は、アイソレータの必要箇所、即ち、連結鋼板の側面における免震積層体側の部分および免震積層体の側面の全てを一体的に被覆するのに十分な幅があればよい。保護ゴム層を形成するために使用するゴムシートの長さは、免震積層体の外周に一周巻き付くのに十分な長さであればよい。尚、保護ゴム層を形成するためのゴムシートは、所望の幅および長さのものを、大きなゴムシートから切り出してもかまわない。
上述した厚み、幅および長さのゴムシートを用意し、連結鋼板と一体化させた免震積層体の外周にゴムシートを巻き付ける。この時、ゴムシートは、免震積層体の側面のみならず、連結鋼板の側面における免震積層体側の部分も被覆しなければならない。本発明において「連結鋼板の側面における免震積層体側の部分」とは、連結鋼板の側面の全てではなく、免震積層体3と接する面から見て、側面の10.0%〜90%の領域である。さらに大変形時の負荷の大きさの観点から、15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。また、大変形時の追従性の観点から、85%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。この領域、特に、突出した連結鋼板の免震積層体側の角部は、アイソレータが大変形した時に最も負荷のかかりやすい部分であるため、この部分を免震積層体と共に保護ゴム層で覆うことで、大変形時の保護ゴム層の剥離や捲れを防止し、水の侵入などを防ぐことができる。更には、連結鋼板の側面を全面覆うのではなく、一部分にのみ保護ゴム層を設けることによって、大変形時の応力の負荷が小さくなり、前記角部での保護ゴム層の剥がれや捲れを防止することができる。よって本発明においては、変形に強く、且つ変形時には外部からの水の侵入などを防止することができるアイソレータを提供する。
変形時に負荷のかかりやすい部分は、ゴムシートのはがれやすい部分でもある。そのため、本発明においては、免震積層体の側面の積層方向における端部と、前記保護ゴム層との密着性が、免震積層体の側面の積層方向における中央部と保護ゴム層との密着性よりも高いことが好ましい。本発明において「免震積層体の側面の積層方向における端部」とは、免震積層体が連結鋼板と接触する層を含み、且つ免震積層体に含まれる層の総数(即ち、中間鋼板の数+ゴム板の数)に対して、15%以下、好ましくは20%以下の層からなる領域である。上述したように、これら領域は地震などによる大変形時に保護ゴム層の剥離や捲れなどが発生しやすい領域であるため、特に密着性を高めておくことによって、大変形時の水の侵入などを防ぐことができる。また、連結鋼板の側面における免震積層体側の部分および免震積層体の側面の積層方向における端部と、前記保護ゴム層との密着性が、免震積層体の側面の積層方向における中央部と保護ゴム層との密着性よりも高くすることによって、揺れへの追従性が高まり、アイソレータの性能が向上する。
保護ゴム層の特定の部分における中間鋼板の側面との密着性を高めるために、保護ゴム層と、連結鋼板の側面および中間鋼板側面との間に、接着剤層を設けてもよい。接着剤層に用いる接着剤は、保護ゴム層と鋼板とを接着できるものである限り特に限定はなく、保護ゴム層に使用するゴム材料などに基づいて適宜選択すればよく、例えば、ゴム−金属接着用加硫接着剤等を用いることができる。尚、接着剤層は、水などの侵入をより強固に防止するために、全ての中間鋼板側面と保護ゴム層との間に設けられていてもよい。
免震アイソレータの保護ゴム層は、その形状がシート状であり、連結鋼板の側面における保護ゴム層の厚さが3〜15mmであることが好ましい。保護ゴム層の厚さが3mm未満では、酸素の遮蔽が不十分となり、保護ゴムを透過したガスによって免震積層体中のゴム板が劣化する恐れがある。また、保護ゴム層の厚さが3mm未満では、大変形時に最も負荷のかかる連結鋼板の端部を覆いきれず、角が突き抜ける恐れもある。また、保護ゴム層の厚さが10mmを超えると、保護ゴム自体の重みによって鋼板から剥がれ落ちてしまう可能性がある。これらを考慮すると、連結鋼板の側面における保護ゴム層の厚さは、4.0mm以上であることが好ましく、5.0mm以上であることがより好ましく、また、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
また、保護ゴム層は、免震積層体中の中間鋼板の側面および角部を被覆するとともに、隣り合う中間鋼板間において、ゴム板の側面に向けて突出していることが好ましい。鋼板露出型積層体の特徴として、中間鋼板の端部は、積層ゴムの端部よりも突出している。そのため、免震積層体の側面においては、2枚の隣接する中間鋼板の間には、ゴム板のない隙間が存在し、この隙間の存在故に、鋼板露出型積層体は、高面圧でも変形が安定する。しかしながら、保護ゴム層が中間鋼板の側面と接合されるだけでは、保護ゴム層の材質などによっては、保護ゴム層と中間鋼板との密着性が不十分な場合もある。そこで、本発明においては、使用するゴムシートの厚さや幅を調製することによって、免震積層体の側面に強くゴムシートを巻きつけた際に、ゴムシートが中間鋼板間の隙間に入り込む(即ち、ゴム板の側面に向けて突出する)ようにすることができる。具体的には、露出型積層体に未加硫の保護ゴム層を巻き付けてこれを加硫成型することでゴムの熱膨張と流動性により、中間鋼板の間にもゴムが入り込む。このように保護ゴム層が中間鋼板の隙間に少しでも入り込むと、免震積層体の有する隙間が封止されることとなり、より強固に外部からの水や埃などの侵入を防止することができる。更に保護ゴム層は、中間鋼板の側面のみならず、その角部を含む平面の一部とも接着することから、保護ゴム層との追従性が高まり、アイソレータの大変形時にも、剥がれたり、捲れたりしない。また、保護ゴム層がゴム板の側面に向けて突出している場合には、その突出の量に特に限定はない。保護ゴム層は、中間鋼板間の隙間を完全に埋める必要はなく、隙間があっても構わない。
上述したように保護ゴム層を連結鋼板と免震積層体の側面に設置したら、保護ゴム層の加硫成型を行う。加硫成型の方法に特に限定はないが、例えば、保護ゴム層を覆う金型を用いてプレス機により加熱・加圧する方法、保護ゴム層の外周にガラスクロスなどを巻きつけ、更にその外周にバンドヒーターを直接まきつけて加熱し、加硫成型する方法などが挙げられる。
更に本発明のアイソレータは、連結鋼板に接合してアイソレータを保持するための保持部材をさらに含み、保持部材は、連結鋼板が嵌合する、連結鋼板の厚さ未満の深さを有する凹部を有する。本発明のアイソレータにおいては、上述したように、保護ゴム層は、連結鋼板の側面の全てではなく、「免震積層体側の部分」にのみ設けられている。このような構造故に、保護ゴム層を設けていない部分を、フランジなどの保持部材の有する凹部と嵌合させることによって、アイソレータを強固に保持させることができる。尚、保持部材の有する凹部の深さは、連結鋼板の厚さから保護ゴム層を設けた部分の厚さを引いた残りの部分の厚さであることが好ましく、このような厚さであれば、アイソレータを保持部材に取り付けた際に、隙間なく嵌合させることができる。
本発明のアイソレータは、土木、建築用の基礎構造物支持材として有用である。特に本発明のアイソレータは、高面圧でも変形が安定し、大変形時にも内部への水の浸入などが起こりにくく、初期特性の長期維持が可能であることから、浸水の起こりやすい水辺の建築物等に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「phr」、「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表す。
(実施例1)
免震積層体の製造
中間鋼板として、直径510mm、厚さ3.0mmの円形の鋼板、連結鋼板として直径520mm、厚さ16.0mmの円形の鋼板、およびゴム板として、直径500mm、厚さ4.0mmの円形の、天然ゴムからなるゴムシートを用いて、試験用のアイソレータを作成した。具体的には、27枚の鋼板と26枚のゴム板を、それらの中心を合わせて交互に積層し、積層体を加硫接着して、鋼板露出型の積層体を得た。
保護ゴム層の形成
初めに、保護ゴム層を形成するためのゴム組成物を製造した。
ベースポリマーとして、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を含むエチレン・プロピレン共重合体に、テルペン樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、YSポリスターT115)を5phr添加し、混練してゴム組成物を得た。
次に、得られたゴム組成物を分出しし、ゴムシートを得た。具体的には、カレンダーロールを使用し温度調整を行いながら部出しを行う。こうして、厚さ6〜8mm、幅240.0mm、長さ510.0mmのゴムシートを得た。
得られたゴムシートを、上記で得られた免震積層体にゴムシートを巻き付けた。この時、ゴムシートは、免震積層体の側面のみならず、連結鋼板の側面における免震積層体側から5.0mmの部分も被覆した。
ゴムシートを巻き付けた積層体の加硫成形を行った。
(実施例2〜5)
保護ゴム層に使用するゴム組成物の組成を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に連結鋼板を具備した免震積層体を製造し、保護ゴム層を形成して、免震アイソレータを得た。
(実施例6)
実施例1と同様に連結鋼板を具備した免震積層体を製造し、保護ゴム層用のゴムシートを準備した。
次に、ゴムシートを接着剤を用いて免震積層体に貼り付けた。具体的には、接着剤としてゴムと金属の接着剤に用いられる加硫接着剤を使用し、上下の連結鋼鈑に最も近い、積層体のゴム板と中間鋼板の合計10層の側面に接着剤を塗布し、ゴムシートを付着した。ここで使用した接着剤は、下塗接着剤がメタロックP、上塗接着剤がメタロックG-25(共に株式会社東洋化学研究所製)であった。その後、実施例1と同様にゴムシートを加硫化した。
(実施例7〜11)
保護ゴム層用のゴム組成物に含まれるテルペン樹脂の量を20phrとし、更にゴムシートの厚さを表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に連結鋼板を具備した免震積層体を製造した。更に製造した免震積層体に対して実施例1と同様に保護ゴム層を形成して、免震アイソレータを得た。
(比較例1)
実施例1と同様に連結鋼板を具備した免震積層体を製造した。
次に、テルペン樹脂の添加量を20phrに変更した以外は実施例1と同様に保護ゴム層用のゴムシートを作成した。但し、ゴムシートの幅を280mmとし、免震積層体の側面と共に、連結鋼板の側面の全体をゴムシートで被覆し、保護ゴム層を形成してアイソレータを得た。
(比較例2)
実施例1と同様に連結鋼板を具備した免震積層体を製造した。
次に、比較例1と同様に保護ゴム層用のゴムシートを作成した。但し、ゴムシートの幅を240mmとし、免震積層体の側面のみをゴムシートで被覆し(よって、連結鋼板の側面はゴムシートで被覆しない)、保護ゴム層を形成してアイソレータを得た。
(比較例3)
ゴム板の直径を中間鋼板の直径と同じ510mmにする以外は実施例1と同様に、中間鋼板の露出しない免震積層体を製造した。
次に、テルペン樹脂の添加量を20phrに変更した以外は実施例1と同様に保護ゴム層用のゴムシートを作成し、実施例1と同様に保護ゴム層を形成してアイソレータを得た。
(比較例4)
連結鋼板とゴム板の直径を中間鋼板の直径と同じ510mmにする以外は実施例1と同様に、連結鋼板と中間鋼板の露出しない免震積層体を製造した。
次に、テルペン樹脂の添加量を20phrに変更した以外は実施例1と同様に保護ゴム層用のゴムシートを作成し、実施例1と同様に保護ゴム層を形成してアイソレータを得た。
(水没試験)
実施例及び比較例で作成したアイソレータをそれぞれ水深1mの水槽に沈めた。この時の温度は常温とした。沈めたアイソレータを3日後に取り出した。保護ゴム層に切り込みを入れ、そこから保護ゴム層を引きはがした。免震積層体内部の中間鋼板間の隙間への水の侵入を目視で観察し、以下の基準に従って評価した。
◎:水の浸入が一切無い。
○:水の侵入はないが、負荷の大きい箇所に保護ゴム層の捲れがみられる。
×:水の浸入がある。
(大変形試験)
実施例及び比較例で作成したアイソレータの積層方向に対して、上から面圧を加えて変形させた。具体的には、10MPa相当の鉛直荷重を印加した状態で水平方向にゴム厚さに対して±200%の変形試験を行った。
変形させたアイソレータを、水浸入試験1と同様に試験し、免震積層体内部への水の侵入を評価した。
実施例および比較例の結果は表2と3に示した。
Figure 0006590627
Figure 0006590627
表1の結果から明らかなように、鋼板露出型の免震積層体の側面のみならず、連結鋼板の側面における免震積層体側の一部分を保護ゴム層で被覆した本発明の免震アイソレータ(実施例1〜11)は、水没試験および大変形試験の後に水の浸入は認められなかった。特に保護ゴム層に用いたゴム組成物が10〜30phrのテルペン樹脂を含む実施例2〜4、および保護ゴム層の厚さが3〜10mmである実施例8〜10においては、水没試験のみならず、大変形試験後にも保護ゴム層の捲れ等は認められず、水の浸入も一切なかった。また、実施例6においては、同じゴム組成物を保護ゴム層に用いた実施例1と比べて、接着剤層を設けたことにより、大変形試験後にも保護ゴム層の捲れ等は認められず、水の浸入も一切なかった。
一方、保護ゴム層が免震積層体側面と連結鋼板側面の全体を被覆した比較例1の免震アイソレータは水没試験では水の浸入は認められなかったものの、大変形試験後には水の浸入が見られた。また、保護ゴム層が免震積層体側面のみを被覆した(よって、連結鋼板の側面を被覆しない)比較例2の免震アイソレータは、水没試験で既に水の浸入が見られた。更に、中間鋼板層とゴム層との幅が同じ非露出型の免震積層体を用いた比較例3と4においては、保護ゴム層は実施例と同様に、免震積層体側面の全てと連結鋼板側面の一部分のみを被覆しているにもかかわらず、水没試験で既に水の浸入が見られた。
本発明のアイソレータは、高面圧でも変形が安定し、大変形時にも内部への水の浸入などが起こりにくく、初期特性を長期にわたり維持可能であることから、浸水の起こりやすい水辺の建築物等に好適に用いられる。
1 中間鋼板
2 ゴム板
3 免震積層体
4 連結鋼板
5 保護ゴム層

Claims (7)

  1. 複数枚の中間鋼板および複数枚のゴム板を交互に積層して接合してなり、前記中間鋼板の側面が、前記ゴム板の側面よりも突出するように配置されている免震積層体と、
    前記免震積層体の積層方向における両端で前記免震積層体を挟み、その側面が前記免震積層体の側面よりも突出するように配置されている連結鋼板と、
    前記連結鋼板の側面における前記免震積層体側の部分および前記免震積層体の側面を一体的に被覆する保護ゴム層と、
    有し
    前記免震積層体の側面の前記積層方向における端部と、前記保護ゴム層との密着性は、前記免震積層体の側面の前記積層方向における中央部と前記保護ゴム層との密着性よりも高い、免震アイソレータ。
  2. 前記連結鋼板の側面における前記免震積層体側の部分および前記端部に含まれる中間鋼板の側面と、前記保護ゴム層との間に、更に接着剤層を有する、請求項1に記載の免震アイソレータ。
  3. 前記保護ゴム層が、ジエン系合成ゴムからなるベースポリマーと、テルペン樹脂とを含むゴム組成物で構成されている、請求項1または2に記載の免震アイソレータ。
  4. 前記ジエン系合成ゴムが、エチレン・プロピレン共重合体と、二重結合を有する第三成分とを共重合した合成ゴムである、請求項3に記載の免震アイソレータ。
  5. 前記保護ゴム層が、10〜30phrのテルペン樹脂を含む、請求項3または4に記載の免震アイソレータ。
  6. 前記保護ゴム層の形状がシート状であり、連結鋼板の側面における保護ゴム層の厚さが3〜10mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の免震アイソレータ。
  7. 前記保護ゴム層は、前記中間鋼板の側面および角部を被覆するとともに、隣り合う前記中間鋼板間において、前記ゴム板の側面に向けて突出している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の免震アイソレータ。


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