JP6590033B2 - 低圧egr装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ過給器を搭載した内燃機関に適用される低圧EGR(排気再循環:Exhaust Gas Recirculation)装置に、関する。
一般に、ターボ過給器搭載の内燃機関では、排気通路にタービンが設けられると共に、吸気通路にコンプレッサが設けられる。ここでタービンは、排気通路に排出された排気ガスの内部エネルギーにより回転することで、コンプレッサを駆動して吸入エアを圧縮する。その結果、圧縮された吸入エアが内燃機関の気筒内へと送り込まれることで、内燃機関の熱効率が高められて単位排気量あたりの出力が上昇する。
近年、ターボ過給器搭載の内燃機関には、低圧EGR装置が適用されるようになってきている。この低圧EGR装置は、排気通路のうちタービンよりも下流側の分流部から、吸気通路のうちコンプレッサよりも上流側の合流部へ、排気ガスの一部を再循環させて吸入ガスに混合させる装置である。これにより、タービンへと与えるエネルギーを減らさずに吸入ガスと混合させるEGRガスとして、排気ガスの一部を気筒内に送り込むことができる。故に、ターボ効率を高めつつ、NOxの発生やポンピングロスを抑制することが可能となる。
こうした低圧EGR装置の場合、低排気圧の分流部から低吸気負圧の合流部へEGRガスが再循環することから、EGRガスの再循環流量は、小流量だけに制限されることが懸念される。そこで、特許文献1に開示された低圧EGR装置では、EGR弁の回動するEGRダクトからEGRガスが流入する合流部に、吸気絞り弁が設けられている。これにより、EGRダクトを全閉する全閉回動位置から、同ダクトを部分開放する所定の中間回動位置まで、EGR弁が回動する角度範囲では、吸気絞り弁が吸気通路を全開にする。故に、吸入エアの圧力損失が可及的に低減される状態下、EGRガスの再循環流量が零流量又は必要小流量に絞られる。一方、EGRダクトを全開する全開回動位置から、上記部分開放の中間回動位置までEGR弁が回動する角度範囲では、吸気絞り弁が吸気通路を絞る。故に、吸気負圧が高められて、EGRガスの再循環流量が増加することになる。
特開2012−237306号公報
しかし、特許文献1に開示された低圧EGR装置では、EGR弁の角度範囲毎に吸気絞り弁の動作が異なるため、それら弁の間がカム機構を介して連繋されている。その結果、部品点数が増加することから、構造が複雑となっているのみならず、体格が大きくなっている。
また、特許文献1に開示された低圧EGR装置において吸気絞り弁は、吸気通路を構成する合流部に設けられることで、全開の状態にあっても吸入エアの流通を阻害するために、吸入エアの圧力損失を増加させる。その結果、内燃機関におけるエンジン効率が低下してしまうので、低圧EGR装置としての要求特性を満たす上では、改善が必要であった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、要求特性を満たす低圧EGR装置の簡素化且つ小型化にある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された発明は、ターボ過給器(2)を搭載した内燃機関(3)において、排気通路(32)のうちタービン(20)よりも下流側の分流部(320)から、吸気通路(31)のうちコンプレッサ(21)よりも上流側の合流部(310)へ、EGRガスを再循環させて吸入エアと混合させる低圧EGR装置(1)であって、回動軸線(Lv)から離れた位置に設けられたシート部(100)を有し、回動軸線まわりに回動可能な弁体(10)と、合流部を形成して弁体を収容する弁室(110)を有する弁ハウジング(11)と、分流部からのEGRガスを弁室へ流入させるEGRダクト(12,2012,4012)と、吸気通路のうち合流部よりも上流側の通路部(311)を形成し、吸入エアを弁室へ流入させるエアダクト(13,3013,5013)と、
吸気通路のうち合流部よりも下流側の通路部(312)を形成し、EGRガス及び吸入エアの少なくとも一方を弁室から流出させるミクスチャダクト(14,3014)とを、備え、弁ハウジングの内周面は、EGRダクトとエアダクトとの間に設けられたシール凹面(113)を有しており、シート部は、シート部における回動軸線とは反対側の面であり、弁体の回動に伴ってシール凹面に沿って移動するシール凸面(103)を有しており、弁体がEGRダクトを全閉する全閉回動位置(P1)にある場合に、シール凸面は、EGRダクトにおいて弁室へEGRガスを流入させる流入口(120)を弁室側から覆い、弁体がエアダクトを最大限に絞る最大絞り回動位置(P5)にある場合に、シール凸面は、エアダクトにおいて弁室へ吸入エアを流入させる流入口(130)を弁室側から覆い、弁体がEGRダクトを部分開放し且つエアダクトを部分開放する中間回動位置(P4)にある場合に、シール凸面は、弁体の回動方向においてシール凹面からEGRダクト側及びエアダクト側の両方にはみ出して、EGRダクトの流入口及びエアダクトの流入口のそれぞれの一部を弁室側から覆い、中間回動位置は、エアダクトが全開状態に維持されると共に、EGRダクトが開き始める第1中間回動位置(P2)と、エアダクトが全開状態に維持されると共に、EGRダクトが第1中間回動位置よりも広い開度をもって部分開放される第2中間回動位置(P3)とを含む、ことを特徴とする。
この構成によれば、低圧EGR装置としての要求特性を満たすと共に、EGRダクトとエアダクトとに弁体を共通化して低圧EGR装置の簡素化且つ小型化を可能にする。
第一実施形態による低圧EGR装置を、ターボ過給器搭載の車両用内燃機関に適用したシステム構成を示すシステム図である。 第一実施形態による低圧EGR装置を示す断面図であって、図3のII−II線断面図である。 第一実施形態による低圧EGR装置を示す正面図であって、図2のIII−III線矢視図である。 第一実施形態による低圧EGR装置を示す側面図であって、図2のIV−IV線矢視図である。 第一実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図2,3,4に対応する分図(a),(b),(c)である。 第一実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図2,3,4に対応する分図(a),(b),(c)である。 第一実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図2,3,4に対応する分図(a),(b),(c)である。 第一実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図2,3,4に対応する分図(a),(b),(c)である。 第一実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図2,3,4に対応する分図(a),(b),(c)である。 第一実施形態による低圧EGR装置の特性を示すグラフである。 第二実施形態による低圧EGR装置を示す断面図であって、図12のXI−XI線断面図である。 第二実施形態による低圧EGR装置を示す正面図であって、図11のXII−XII線矢視図である。 第二実施形態による低圧EGR装置を示す側面図であって、図11のXIII−XIII線矢視図である。 第二実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図11,12,13に対応する分図(a),(b),(c)である。 第二実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図11,12,13に対応する分図(a),(b),(c)である。 第二実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図11,12,13に対応する分図(a),(b),(c)である。 第三実施形態による低圧EGR装置を示す断面図であって、図18のXVII−XVII線断面図である。 第三実施形態による低圧EGR装置を示す正面図であって、図17のXVIII−XVIII線矢視図である。 第三実施形態による低圧EGR装置を示す側面図であって、図17のXIX−XIX線矢視図である。 第三実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図17,18,19に対応する分図(a),(b),(c)である。 第三実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図17,18,19に対応する分図(a),(b),(c)である。 第三実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図17,18,19に対応する分図(a),(b),(c)である。 第四実施形態による低圧EGR装置を示す断面図であって、図24のXXIII−XXIII線断面図である。 第四実施形態による低圧EGR装置を示す正面図であって、図23のXXIV−XXIV線矢視図である。 第四実施形態による低圧EGR装置を示す側面図であって、図23のXXV−XXV線矢視図である。 第四実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図23,24,25に対応する分図(a),(b),(c)である。 第四実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図23,24,25に対応する分図(a),(b),(c)である。 第四実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図23,24,25に対応する分図(a),(b),(c)である。 第五実施形態による低圧EGR装置を示す断面図であって、図28のXXIX−XXIX線断面図である。 第五実施形態による低圧EGR装置を示す正面図であって、図29のXXX−XXX線矢視図である。 第五実施形態による低圧EGR装置を示す側面図であって、図30のXXXI−XXXI線矢視図である。 第五実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図29,30,31に対応する分図(a),(b),(c)である。 第五実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図29,30,31に対応する分図(a),(b),(c)である。 第五実施形態による低圧EGR装置の一作動状態を示す模式図であって、それぞれ図29,30,31に対応する分図(a),(b),(c)である。 図17の変形例を示す断面図である。 図11,17の変形例を示す断面図である。 図23,29の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態による低圧EGR装置1は、ターボ過給器2を搭載した車両用内燃機関3に、適用される。
内燃機関3は、本実施形態ではディーゼルエンジンであり、燃料としての軽油を気筒30内において燃焼させる。内燃機関3は、低圧EGR装置1により必要に応じてEGRガスと混合される吸入エアを気筒30内へ供給するために、吸気通路31を有している。また、内燃機関3は、気筒30内での燃焼により発生した排気ガスを外部へ排出するために、排気通路32を有している。さらに内燃機関3は、排気通路32に排出された排気ガスの一部を、EGRガスとして吸気通路31へ還流させるために、EGR通路33を有している。
吸気通路31には、エアクリーナ34、インタークーラ35及びスロットル弁36等が設けられている。エアクリーナ34は、外部から取り込まれる吸入エア中の異物を、捕集する。インタークーラ35は、ターボ過給器2のコンプレッサ21により圧縮されて温度上昇した吸入エアを、膨張させることで冷却する。スロットル弁36は、気筒30内へと供給する吸入エアの吸入流量を、弁開度の調整により制御する。
排気通路32には、排気処理装置37等が設けられている。排気処理装置37は、排気通路32に排出された排気ガスを浄化する。ここで、排気ガス中の粒子状物質を捕集するための排気処理装置37としては、例えばDPF(Diesel Particulate Filter)等を採用してもよい。また、排気ガス中のNOxを還元するための排気処理装置37としては、例えばSCR(Selectve Catalytic Reduction)、LNT(Lean NOx Trap)、NSR(NOx Storage Reduction)等を採用してもよい。
EGR通路33は、排気通路32と吸気通路31との間を連通している。具体的にEGR通路33は、ターボ過給器2のタービン20及び排気処理装置37よりも下流側において排気通路32に形成された分流部320に、連通している。また、EGR通路33は、エアクリーナ34よりも下流側且つターボ過給器2のコンプレッサ21よりも上流側において吸気通路31に形成された合流部310に、連通している。こうした連通形態によりEGR通路33は、排出ガスの一部であるEGRガスを、低排気圧の分流部320から低吸気負圧の合流部310へと再循環させて吸入エアに混合させる。
EGR通路33には、EGRクーラ38等が設けられている。EGRクーラ38は、吸気通路31への再循環により気筒30内へと吸入されることになるEGRガスを冷却することで、NOxの発生を抑制する。
ターボ過給器2は、タービン20及びコンプレッサ21を少なくとも一組有している。タービン20は、排気通路32のうち排気処理装置37及び分流部320よりも上流側に、設けられている。コンプレッサ21は、吸気通路31のうち合流部310よりも下流側且つスロットル弁36及びインタークーラ35よりも上流側に、設けられている。こうした構成下、タービン20は、排気通路32に排出された排気ガスの内部エネルギーにより回転することで、同軸上に連結されたコンプレッサ21を駆動する。その結果、吸入エアは、圧縮されて気筒30内へと過給される。ここでターボ過給器2としては、図1に示す如きシングル式の他、例えばツインスクロール式、可変容量式、パラレルツイン式、シーケンシャル式、電動アシスト式等を採用してもよい。
低圧EGR装置1は、吸気通路31のうち合流部310及びその両側の通路部311,312と、EGR通路33のうち合流部310に向かう通路部330とに跨って、設けられている。図2〜4に示すように低圧EGR装置1は、弁体10、弁ハウジング11、EGRダクト12、エアダクト13、ミクスチャダクト14及び電動アクチュエータ15を、備えている。尚、説明の理解を容易にするために、図2〜4及び後に詳述する図5〜9においては、直交座標系でのX方向、Y方向及びZ方向が規定されている。
弁体10は、金属により形成されたボール弁である。弁体10は、シート部100、アーム部101及び弁軸部102を有している。シート部100は、部分球殻状を呈している。これによりシート部100の外面は、シール凸面103を部分球面状に形成している。シート部100は、シール凸面103の球面中心Cvを通ってZ方向へと延伸する回動軸線Lvまわりに、回動可能に設けられている。
アーム部101は、シート部100と一体回動可能に、一対設けられている。各アーム部101は、回動軸線Lvに対して実質直交することで、互いに実質平行な扇形平板状を呈している。各アーム部101は、シート部100のうち回動軸線Lvに沿うZ方向の両縁から、当該回動軸線Lv側へ向かって延伸している。これにより、両アーム部101の間からシート部100の内周側へと跨る空間部105が、弁体10に形成されている。
弁軸部102は、シート部100及び各アーム部101と一体回動可能に、設けられている。ここで本実施形態では、シート部100及び各アーム部101を構築する金属部材に対して、弁軸部102を構築する別の金属部材が一体回動可能に固定されている。弁軸部102は、回動軸線Lv上においてストレートに延伸する円柱状を、呈している。弁軸部102は、一方のアーム部101から他方のアーム部101とは反対側へ向かって、延伸している。
弁ハウジング11は、金属により球殻状に形成されている。弁ハウジング11は、球形空間状の弁室110を内部に有している。弁室110は、吸気通路31のうち合流部310を形成している。弁室110は、弁体10のうちシート部100及び各アーム部101を、回動可能に収容している。弁ハウジング11の内面は、Z方向において弁体10を挟む両側にそれぞれ支持平面111を形成している。弁室110に露出する各支持平面111は、回動軸線Lvに対して実質直交することで、互いに実質平行に対向している。弁体10の回動時に各支持平面111は、それぞれ対応するアーム部101を摺接支持する。
こうして弁体10をZ方向に挟持する両支持平面111の間において弁ハウジング11の内面は、シール凹面113を部分球面状に形成している。シール凹面113は、EGRダクト12とエアダクト13との間、EGRダクト12とミクスチャダクト14との間、並びにエアダクト13とのミクスチャダクト14との間に跨って設けられている。弁室110に露出するシール凹面113の球面中心Chは、シール凸面103の球面中心Cvと実質同一位置に設定されている。これにより、弁体10の回動時にシール凹面113は、シール凸面103と摺接する。
弁ハウジング11は、一方の支持平面111を形成する壁部により、軸受部112を構築している。軸受部112には、弁軸部102が気密に且つ回動可能に貫通している。これにより軸受部112は、弁室110内のアーム部101から弁ハウジング11の外部へと延伸する弁軸部102を、回動可能に軸受している。
EGRダクト12は、金属により円筒状に形成されている。EGRダクト12は、合流部310に向かう通路部330を、内部に形成している。EGRダクト12は、回動軸線Lvに対して実質直交するX方向において、弁ハウジング11から当該回動軸線Lvとは反対側へ向かって延伸している。EGRダクト12の中心軸線Leは、球面中心Cv,Chを通ると共に、回動軸線Lvに対して実質直交している。EGRダクト12の中心軸線Leからの内周面半径は、シール凹面113の球面中心Chからの球面半径よりも小さく設定されている。
EGRダクト12は、通路部330の最下流端を形成する流入口120を、有している。この流入口120の内周面は、シール凹面113に全周に亘って接続されることで、通路部330を合流部310に連通させている。これにより流入口120は、図6〜9に示す弁体10の回動位置P2〜5において開放されることで、分流部320(図1を参照)からのEGRガスを弁室110に流入させる。一方、図5に示す弁体10の回動位置P1においては、流入口120が全閉されることで、弁室110へのEGRガスの流入が遮断される。
ここで、図2,4に示すように弁ハウジング11には、EGRダクト12の内周面とシール凹面113との接続部分に沿って、円環状のゴム製シール部材113aが固定されている。これにより、弁体10がEGRダクト12の流入口120を全閉する全閉回動位置P1においては、シール凸面103とシール凹面113との間がシール部材113aを介して気密にシールされる。
図2〜4に示すようにエアダクト13は、金属により円筒状に形成されている。エアダクト13は、合流部310よりも上流側の通路部311を、内部に形成している。エアダクト13は、回動軸線Lv及び中心軸線Leに対して実質直交するY方向において、弁ハウジング11からそれら軸線Lv,Leとは反対側へ向かって延伸している。エアダクト13の中心軸線Laは、球面中心Cv,Chを通ると共に、回動軸線Lvに対して実質直交している。図2に示すようにエアダクト13の中心軸線Laは、EGRダクト12の中心軸線Leとの間に直角θarを挟んでいる。エアダクト13の中心軸線Laからの内周面半径は、シール凹面113の球面半径よりも小さく設定されている。
図2〜4に示すようにエアダクト13は、通路部311の最下流端を形成する流入口130を、有している。この流入口130の内周面は、シール凹面113に全周に亘って接続されることで、通路部311を合流部310に連通させている。これにより流入口130は、図5〜8に示す回動位置P1〜P4において開放されることで、吸入エアを弁室110に流入させる。一方、図9に示す回動位置P5においては、流入口130が最大限に絞られることで、弁室110への吸入エアの流入流量が最大限に絞られる。
図2,3に示すようにミクスチャダクト14は、金属により円筒状に形成されている。ミクスチャダクト14は、合流部310よりも下流側の通路部312を、内部に形成している。ミクスチャダクト14は、Y方向において弁ハウジング11から、エアダクト13及び軸線Lv,Leとは反対側へ向かって延伸している。ミクスチャダクト14の中心軸線Lmは、球面中心Cv,Chを通ると共に、回動軸線Lvに対して実質直交している。図2に示すようにミクスチャダクト14の中心軸線Lmは、EGRダクト12の中心軸線Leとの間に直角θmrを挟んでいる。これらにより、ミクスチャダクト14の中心軸線Lmとエアダクト13の中心軸線Laとは、回動軸線Lv及び球面中心Cv,Chに対してオフセットすることなく、互いに実質重なっている。ミクスチャダクト14の中心軸線Lmからの内周面半径は、シール凹面113の球面半径よりも小さく、且つ特に本実施形態では、エアダクト13の内周面半径と実質同一に設定されている。
ミクスチャダクト14は、通路部312の最上流端を形成する流出口140を、有している。この流出口140の内周面は、シール凹面113に全周に亘って接続されることで、通路部312を合流部310に連通させている。これにより流出口140は、EGRガス及び吸入エアのうち弁体10の回動位置に応じた少なくとも一方を、弁室110から流出させる。具体的には、図5に示す弁体10の全閉回動位置P1において、流入口130の開放されたエアダクト13から弁室110へと流入する吸入ガスは、流出口140の常に開放されたミクスチャダクト14へと当該弁室110から流出する。一方、図6〜9に示す弁体10の回動位置P2〜P5においては、流入口120の開放されたEGRダクト12からのEGRガスと、流入口130の開放されたエアダクト13からの吸入ガスとが、弁室110において混合してから、流出口140の常に開放されたミクスチャダクト14へと当該弁室110から流出する。
ここで、図5〜9に示すように本実施形態では、弁ハウジング11のうち弁室110内にエア仮想領域Aaが想定される。具体的にエア仮想領域Aaは、エアダクト13の流入口130とミクスチャダクト14の流出口140とについて、図5〜9の各分図(a)に示すように、内周縁の輪郭同士を最短距離で接続させる円筒状の領域として想定される。かかる想定下、図5の全閉回動位置P1から、EGRダクト12の流入口120を部分開放する図7の中間回動位置P3まで、回動する角度範囲Rcm(図10を参照)において弁体10は、空間部105の存在によりエア仮想領域Aa内から完全に外れる。その結果として流入口130は、角度範囲Rcmの間は、弁体10により全開した状態にて保持される。一方で弁体10は、流入口130を最大限に絞る図9の最大絞り回動位置P5から、図8の中間回動位置P4を経て、上記中間回動位置P3の同位置P4側の手前(図10の回動位置P6を参照)まで回動する角度範囲Rsm(図10を参照)では、エア仮想領域Aa内と重なる。但し、最大絞り回動位置P5では、弁体10の全体がエア仮想領域Aa内と重なるものの、図9の分図(a)に示すように、シール凸面103とシール凹面113との間に隙間が形成される。これらの結果として流入口130は、角度範囲Rsmの間は、弁体10により部分開放且つ部分閉塞された状態となる。
また、図9に示すように本実施形態では、弁ハウジング11のうち弁室110内にEGR仮想領域Aeが想定される。具体的にEGR仮想領域Aeは、EGRダクト12の流入口120とミクスチャダクト14の流出口140とについて、図5〜9の各分図(a)に示すように、内周縁の輪郭同士を最短距離で接続させる円筒状の領域として想定される。かかる想定下、図9に示す最大絞り回動位置P5から、同位置P5の手前(図10の回動位置P7を参照)まで回動する角度範囲Rssにおいて弁体10は、空間部105の存在によりEGR仮想領域Ae内から完全に外れる。その結果として流入口120は、最大絞り回動位置P5を含む角度範囲Rssでは、弁体10により全開した状態にて保持される。一方、図5〜8に示すように弁体10は、角度範囲Rss以外では、EGR仮想領域Ae内と重なる。その結果として流入口120は、弁体10により部分開放且つ部分閉塞された状態、又は弁体10により全閉された状態となる。
さらに本実施形態では、弁ハウジング11及びダクト12〜14のそれぞれ半分ずつを構築する金属部材に対して、弁ハウジング11及びダクト12〜14のそれぞれ残りの半分ずつを構築する別の金属部材が、弁体10をZ方向に挟んで互いに固定されている。尚、図3,4及び図5〜9の各分図(b),(c)において、それら二つの金属部材が互いに固定されてなる境界面の図示は、省略されている。
図3,4に示すように電動アクチュエータ15は、例えば電動モータに減速機構を組み合わせる等して、構成されている。電動アクチュエータ15は、弁ハウジング11の外部において弁軸部102と同軸上に連結される出力軸部(図示しない)を、有している。電動アクチュエータ15は、内燃機関3を制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)から、当該内燃機関3の運転状況に応じた制御指令を受ける。かかる制御指令に従って電動アクチュエータ15は、出力軸部から回転トルクを出力することで、弁軸部102を回動させる。
(全体作動)
以下、低圧EGR装置1の全体作動を説明する。尚、図10では、吸入エアについて最大流量Famaxを100%としたときの流量と、EGRガスについて最大流量Femaxを100%としたときの流量とを、共通の縦軸にて示している。
内燃機関3が高負荷運転される場合等には、エンジンECUからの制御指令に従って電動アクチュエータ15は、図5,10の全閉回動位置P1まで弁体10を回動させる。これにより、EGRダクト12が全閉すると共に、エアダクト13が全開する。このとき、エアダクト13から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出する吸入エアの流量は、図10の最大流量Famaxとなる。一方、EGRダクト12から弁室110を通じてミクスチャダクト14には、EGRガスが流出しないので、当該EGRガスの流出流量は、図10の零流量(0)となる。これらの結果、吸入エアに対するEGRガスの混合比率であるEGR率は、零値に調整される。
内燃機関3がEGR率を低率に確保して運転される場合等には、エンジンECUからの制御指令に従って電動アクチュエータ15は、図6,10の中間回動位置P2まで弁体10を回動させる。これにより、エアダクト13が全開状態に維持されると共に、EGRダクト12が開き始める。このとき、エアダクト13から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出する吸入エアの流量は、図10の最大流量Famaxとなる。一方、EGRダクト12から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出するEGRガスの流量は、図10の最小流量Feminに絞られる。これらの結果としてEGR率は、零値に近い低率に抑えられる。
内燃機関3がEGR率を上記低率よりも高くして運転される場合等には、エンジンECUからの制御指令に従って電動アクチュエータ15は、図7,10の中間回動位置P3まで弁体10を回動させる。これにより、エアダクト13が全開状態に維持されると共に、EGRダクト12が中間回動位置P2よりも広い開度をもって部分開放される。このとき、エアダクト13から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出する吸入エアの流量は、図10の最大流量Famaxとなる。一方、EGRダクト12から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出するEGRガスの流量は、図10の如く最小流量Feminを上回る範囲での小流量Felに絞られる。これらの結果としてEGR率は、最大率に対しては抑えられた範囲に調整される。
排気圧が充足している状況下において内燃機関3が高いEGR率で運転される場合等には、エンジンECUからの制御指令に従って電動アクチュエータ15は、図8,10の中間回動位置P4まで弁体10を回動させる。これにより、エアダクト13が閉じ始めると共に、EGRダクト12が中間回動位置P3よりも広い開度をもって部分開放される。このとき、エアダクト13から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出する吸入エアの流量は、図10の如く最大流量Famaxを下回る流量Falに絞られる。一方、EGRダクト12から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出するEGRガスの流量は、図10の如く最小流量Feminを大きく上回った流量Feuとなる。これらの結果としてEGR率は、最大率を下回る範囲で増加する。
排気圧が不足している状況下において内燃機関3が高いEGR率で運転される場合等には、エンジンECUからの制御指令に従って電動アクチュエータ15は、図9,10の最大絞り回動位置P5まで弁体10を回動させる。これにより、エアダクト13が最大限に絞られると共に、EGRダクト12が全開する。このとき、エアダクト13から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出する吸入エアの流量は、図10の最小流量Faminに絞られる。一方、EGRダクト12から弁室110を通じてミクスチャダクト14に流出するEGRガスの流量は、図10の最大流量Femaxにまで増加する。その結果としてEGR率は、最大率に調整される。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態によると、弁体10を収容する弁室110に露出した部分球面状のシール凹面113は、弁ハウジング11のうちEGRダクト12とエアダクト13との間に設けられて、部分球面状のシール凸面103と摺接する。こうしてEGRダクト12とエアダクト13とに共通化される弁体10は、シール凸面103の球面中心Cvを通る回動軸線Lvまわりに回動することで、それらのダクト12,13を相異なる状態に同時に制御することができる。具体的に弁体10は、EGRダクト12を全閉する全閉回動位置P1から、同ダクト12を部分開放する所定の中間回動位置P3まで、回動する角度範囲Rcmにおいては、エアダクト13を開放することができる。このとき特に弁体10は、エアダクト13の流入口130とミクスチャダクト14の流出口140とを接続するエア仮想領域Aa内から外れることから、吸気通路31のうち合流部310よりも上流側通路部311を形成するエアダクト13は、全開の状態に保持されて吸入エアの流通を阻害しない。故に、吸入エアの圧力損失が最大限に低減される状態下、EGRガスの再循環流量が零流量又は必要小流量に絞られる。また一方で弁体10は、EGRダクト12を全開する全開回動位置としての回動位置P5から、上記中間回動位置P3の手前まで回動する角度範囲Rsmにおいては、エアダクト13を絞ることができる。このとき、吸気通路31のうち合流部310を形成する弁室110へスムーズにEGRガスを流入させるEGRダクト12に対して、エアダクト13は、当該弁室110へ流入させる吸入エアの流量を絞ることになる。故に、吸気負圧が高められて、EGRガスの再循環流量が増加する。
以上より第一実施形態は、低圧EGR装置1としての要求特性を満たすと共に、EGRダクト12とエアダクト13とに弁体10を共通化して低圧EGR装置1の簡素化且つ小型化を可能にする。
しかも第一実施形態によると、エアダクト13を最大限に絞る最大絞り回動位置P5において弁体10は、EGRダクト12の流入口120とミクスチャダクト14の流出口140とを接続するEGR仮想領域Ae内から外れることで、EGRダクト12を全開する。その結果、EGRダクト12を全開の状態にしてEGRガスの再循環流量を増加させる際には、EGRガスの流通を阻害しないで、EGRガスの圧力損失を低減することができる。それと共に、EGR仮想領域Ae内から外れた弁体10に対しては、水蒸気を含んだ高温のEGRガスが衝突し難くなる。故に、最大絞り回動位置P5の弁体10に対して冷温の吸入エアが衝突する状況下にあっても、EGRガスが当該弁体10に衝突して水蒸気が凝縮するのを抑制することができる。これによれば、吸気通路31のうち低圧EGR装置1よりも下流側のコンプレッサ21へと凝縮水が到達してエロージョン等の異常を招く事態につき、回避することが可能となる。
開示された第一態様は、
ターボ過給器(2)を搭載した内燃機関(3)において、排気通路(32)のうちター
ビン(20)よりも下流側の分流部(320)から、吸気通路(31)のうちコンプレッ
サ(21)よりも上流側の合流部(310)へ、EGRガスを再循環させて吸入エアと混
合させる低圧EGR装置(1)であって、
部分球面状のシール凸面(103)を有し、シール凸面の球面中心(Cv)を通る回動
軸線(Lv)まわりに回動可能な弁体(10)と、
合流部を形成して弁体を収容する弁室(110)、及び弁室に露出してシール凸面と摺
接する部分球面状のシール凹面(113)を、有する弁ハウジング(11)と、
分流部からのEGRガスを弁室へ流入させるEGRダクト(12,2012,4012
)と、
吸気通路のうち合流部よりも上流側の通路部(311)を形成し、吸入エアを弁室へ流
入させるエアダクト(13,3013,5013)と、
吸気通路のうち合流部よりも下流側の通路部(312)を形成し、EGRガス及び吸入
エアの少なくとも一方を弁室から流出させるミクスチャダクト(14,3014)とを、
備え、
シール凹面は、EGRダクトとエアダクトとの間に設けられ、
エアダクトにおいて弁室へ吸入エアを流入させる流入口(130)と、ミクスチャダク
トにおいて弁室からEGRガス及び吸入エアの少なくとも一方を流出させる流出口(14
0)とを、最短距離で筒状に接続するエア仮想領域(Aa)を想定すると、
弁体は、EGRダクトを全閉する全閉回動位置(P1)から、EGRダクトを部分開放
する所定の中間回動位置(P3)まで回動する角度範囲(Rcm)において、エア仮想領
域内から外れることにより、エアダクトを全開することを特徴とする。
このような第一発明によると、弁体を収容する弁室に露出した部分球面状のシール凹面
は、弁ハウジングのうちEGRダクトとエアダクトとの間に設けられて、部分球面状のシ
ール凸面と摺接する。こうしてEGRダクトとエアダクトとに共通化される弁体は、シー
ル凸面の球面中心を通る回動軸線まわりに回動することで、それらのダクトを相異なる状
態に同時に制御することができる。具体的に弁体は、EGRダクトを全閉する全閉回動位
置から、同ダクトを部分開放する所定の中間回動位置まで、回動する角度範囲においては
、エアダクトを開放することができる。このとき特に弁体は、エアダクトの流入口とミク
スチャダクトの流出口とを接続するエア仮想領域内から外れることから、吸気通路のうち
合流部よりも上流側通路部を形成するエアダクトは、全開の状態に保持されて吸入エアの
流通を阻害しない。故に、吸入エアの圧力損失が最大限に低減される状態下、EGRガス
の再循環流量が零流量又は必要小流量に絞られる。また一方で弁体は、EGRダクトを全
開する全開回動位置から、上記中間回動位置の手前まで回動する角度範囲においては、エ
アダクトを絞ることができる。このとき、吸気通路のうち合流部を形成する弁室へスムー
ズにEGRガスを流入させるEGRダクトに対して、エアダクトは、当該弁室へ流入させ
る吸入エアの流量を絞ることになる。故に、吸気負圧が高められて、EGRガスの再循環
流量が増加する。
また、開示された第二態様では、
EGRダクトにおいて弁室へEGRガスを流入させる流入口(120)と、ミクスチャ
ダクトにおいて弁室からEGRガス及び吸入エアの少なくとも一方を流出させる流出口と
を、最短距離で筒状に接続するEGR仮想領域(Ae)を想定すると、
弁体は、エアダクトを最大限に絞る最大絞り回動位置(P5)において、EGR仮想領
域内から外れることにより、EGRダクトを全開することを特徴とする。
このような第二発明によると、エアダクトを最大限に絞る最大絞り回動位置において弁
体は、EGRダクトの流入口とミクスチャダクトの流出口とを接続するEGR仮想領域内
から外れることで、EGRダクトを全開する。その結果、EGRダクトを全開の状態にし
てEGRガスの再循環流量を増加させる際には、EGRガスの流通を阻害しないで、EG
Rガスの圧力損失を低減することができる。それと共に、EGR仮想領域内から外れた弁
体に対しては、水蒸気を含んだ高温のEGRガスが衝突し難くなる。故に、最大絞り回動
位置の弁体に対して冷温の吸入エアが衝突する状況下にあっても、EGRガスが当該弁体
に衝突して水蒸気が凝縮するのを抑制することができる。これによれば、吸気通路のうち
低圧EGR装置よりも下流側のコンプレッサへと凝縮水が到達してエロージョン等の異常
を招く事態につき、回避することが可能となる。
(第二実施形態)
図11〜13に示すように本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態によるEGRダクト2012において中心軸線Leは、弁体10の回動軸線Lv及び球面中心Cv,Chに対して、Y方向のうちエアダクト13とは反対側へオフセットした箇所Seを通るように、設定されている。尚、これ以外の点でEGRダクト2012の構成は、第一実施形態によるEGRダクト12の構成と実質同一である。
このような第二実施形態にあっても、図14の全閉回動位置P1から、図15の中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいて弁体10は、エア仮想領域Aa内から完全に外れることで、エアダクト13を全開状態に保持する。それと共に第二実施形態にあっても、図16の最大絞り回動位置P5から、その手前までの角度範囲Rssにおいて弁体10は、EGR仮想領域Ae内から完全に外れることで、EGRダクト2012を全開状態に保持する。
以上説明した第二実施形態によると、弁体10の回動軸線Lvに対してエアダクト13とは反対側へオフセットした箇所Seを中心軸線Leが通るEGRダクト2012は、当該エアダクト13に対して可及的に離間する。その結果、全閉回動位置P1から中間回動位置P3まで弁体10が回動する角度範囲Rcmは、大きく確保され得る。故に、吸入エアの圧力損失を低減するという要求特性を、確実に満たすことが可能である。
(第三実施形態)
図17〜19に示すように本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。第三実施形態によるエアダクト3013において中心軸線Laは、弁体10の回動軸線Lv及び球面中心Cv,Chに対して、X方向のうちEGRダクト12とは反対側へオフセットした箇所Saを通るように、設定されている。また、第三実施形態によるミクスチャダクト3014において中心軸線Lmは、弁体10の回動軸線Lv及び球面中心Cv,Chに対して、X方向のうちEGRダクト12とは反対側へオフセットした箇所Smを通るように、設定されている。ここで、ミクスチャダクト3014の中心軸線Lmに関するオフセット箇所Smと、エアダクト3013の中心軸線Laに関するオフセット箇所Saとは、回動軸線Lv及び球面中心Cv,Chに対して同一側に同一距離をもってオフセットしている。こうした構成により、ミクスチャダクト3014の中心軸線Lmとエアダクト3013の中心軸線Laとは、互いに実質重なっている。尚、以上以外の点でエアダクト3013及びミクスチャダクト3014の構成は、それぞれ第一実施形態によるエアダクト13及びミクスチャダクト14の構成と実質同一である。
このような第三実施形態にあっても、図20の全閉回動位置P1から、図21の中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいて弁体10は、エア仮想領域Aa内から完全に外れることで、エアダクト3013を全開状態に保持する。それと共に第三実施形態にあっても、図22の最大絞り回動位置P5から、その手前までの角度範囲Rssにおいて弁体10は、EGR仮想領域Ae内から完全に外れることで、EGRダクト12を全開状態に保持する。
以上説明した第三実施形態によると、弁体10の回動軸線Lvに対してEGRダクト12とは反対側へオフセットした箇所Saを中心軸線Laが通るエアダクト3013は、当該EGRダクト12に対して可及的に離間する。その結果、全閉回動位置P1から中間回動位置P3まで弁体10が回動する角度範囲Rcmは、大きく確保され得る。故に、吸入エアの圧力損失を低減するという要求特性を、確実に満たすことが可能である。
さらに第三実施形態によると、エアダクト3013の中心軸線Laが通る箇所Saと、ミクスチャダクト3014の中心軸線Lmが通る箇所Smは、弁体10の回動軸線Lvに対して同一側へ同一距離をもってオフセットしている。これにより吸気通路31では、エアダクト3013から弁室110に流入してミクスチャダクト3014へと流出する吸入エアの圧力損失につき、特に全閉回動位置P1から中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいて、低減することができる。故に、吸入エアの圧力損失を低減するという要求特性を満たす上において、特に有効となる。
(第四実施形態)
図23〜25に示すように本発明の第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。第四実施形態によるEGRダクト4012において、球面中心Cv,Chを通り且つ弁体10の回動軸線Lvに対して実質直交する中心軸線Leは、エアダクト13の中心軸線Laとの間に鈍角θabを挟んでいる。これにより、EGRダクト4012の中心軸線Leは、ミクスチャダクト14の中心軸線Lmとの間には鋭角θmsを挟んでいる。尚、以上以外の点でEGRダクト4012の構成は、第一実施形態によるEGRダクト12の構成と実質同一である。
このような第四実施形態にあっても、図26の全閉回動位置P1から、図27の中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいて弁体10は、エア仮想領域Aa内から完全に外れることで、エアダクト13を全開状態に保持する。それと共に第四実施形態にあっても、図28の最大絞り回動位置P5から、その手前までの角度範囲Rssにおいて弁体10は、EGR仮想領域Ae内から完全に外れることで、EGRダクト4012を全開状態に保持する。
以上説明した第四実施形態によると、中心軸線Le,La同士が鈍角θabを挟むEGRダクト4012とエアダクト13との間は、可及的に離間する。その結果、全閉回動位置P1から中間回動位置P3まで弁体10が回動する角度範囲Rcmは、大きく確保され得る。故に、吸入エアの圧力損失を低減するという要求特性を、確実に満たすことが可能である。
(第五実施形態)
図29〜31に示すように本発明の第五実施形態は、第一実施形態の変形例であって、第四実施形態の変形例であるともいえる。第五実施形態によるエアダクト5013において、球面中心Cv,Chを通り且つ弁体10の回動軸線Lvに対して実質直交する中心軸線Laは、EGRダクト12の中心軸線Leとの間に鈍角θabを挟んでいる。尚、これ以外の点でエアダクト5013の構成は、第一実施形態によるエアダクト13の構成と実質同一である。
このような第五実施形態にあっても、図32に示す全閉回動位置P1から、図33に示す部分開放の中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいては、エアダクト5013が全開される。このとき弁体10は、エア仮想領域Aa内から完全に外れることで、同ダクト5013の全開状態を維持する。それと共に第五実施形態にあっても、図34の最大絞り回動位置P5においては、EGRダクト12が全開される。このとき弁体10は、EGR仮想領域Ae内から完全に外れることで、最大絞り回動位置P5に限った同ダクト12の全開状態を実現する。
このような第五実施形態にあっても、図32の全閉回動位置P1から、図33の中間回動位置P3までの角度範囲Rcmにおいて弁体10は、エア仮想領域Aa内から完全に外れることで、エアダクト5013を全開状態に保持する。それと共に第五実施形態にあっても、図34の最大絞り回動位置P5から、その手前までの角度範囲Rssにおいて弁体10は、EGR仮想領域Ae内から完全に外れることで、EGRダクト12を全開状態に保持する。
以上説明した第五実施形態によると、中心軸線Le,La同士が鈍角θabを挟むEGRダクト12とエアダクト5013との間は、可及的に離間する。その結果、全閉回動位置P1から中間回動位置P3まで弁体10が回動する角度範囲Rcmは、大きく確保され得る。故に、吸入エアの圧力損失を低減するという要求特性を、確実に満たすことが可能である。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に変形例1では、第三実施形態において図35に示すように、第一実施形態のミクスチャダクト14を採用してもよい。変形例2では、図36に示すように、第二実施形態のEGRダクト2012と、第三実施形態のエアダクト3013とを組み合わせてもよい。ここで変形例2の場合には、図36に示すように、第三実施形態のミクスチャダクト3014を採用してもよいし、図示はしないが、変形例1に準じて第一実施形態のミクスチャダクト14を採用してもよい。
変形例3では、図37に示すように、第四実施形態のEGRダクト4012と、第五実施形態のエアダクト5013とを組み合わせてもよい。変形例4では、各支持平面111の形成壁部がそれぞれ構築する軸受部112により、各アーム部101からそれぞれ相反側へと突出する弁軸部102を、個別に軸受させてもよい。
変形例5では、第一〜第五実施形態の角度範囲Rssのうち最大絞り回動位置P5以外において、弁体10をEGR仮想領域Ae内と重ねることで、EGRダクト12,2012,4012を部分閉塞させてもよい。変形例6では、第一〜第五実施形態の角度範囲Rssのうち最大絞り回動位置P5を含む全域において、弁体10をEGR仮想領域Ae内と重ねることで、EGRダクト12,2012,4012を部分閉塞させてもよい。
以上の他に変形例7では、気筒30内において燃焼させる燃料としてガソリンが使用されるガソリンエンジンを、本発明を適用する内燃機関3として採用してもよい。ここで変形例7の場合に、内燃機関3の具体的構成は、第一実施形態において説明した構成に限定されるものではない。
1 低圧EGR装置、2 ターボ過給器、3 内燃機関、10 弁体、11 弁ハウジング、12,2012,4012 EGRダクト、13,3013,5013 エアダクト、14,3014 ミクスチャダクト、20 タービン、21 コンプレッサ、30 気筒、31 吸気通路、32 排気通路、33 EGR通路、103 シール凸面、110
弁室、113 シール凹面、120,130 流入口、140 流出口、310 合流部、311,312,330 通路部、320 分流部、Aa エア仮想領域、Ae EGR仮想領域、Ch,Cv 球面中心、La,Le,Lm 中心軸線、Lv 回動軸線、P1 全閉回動位置、P3 中間回動位置、P5 最大絞り回動位置、Rcm,Rsm角度範囲、Sa,Se,Sm 箇所、θab 鈍角

Claims (1)

  1. ターボ過給器(2)を搭載した内燃機関(3)において、排気通路(32)のうちタービン(20)よりも下流側の分流部(320)から、吸気通路(31)のうちコンプレッサ(21)よりも上流側の合流部(310)へ、EGRガスを再循環させて吸入エアと混合させる低圧EGR装置(1)であって、
    回動軸線(Lv)から離れた位置に設けられたシート部(100)を有し、前記回動軸線まわりに回動可能な弁体(10)と、
    前記合流部を形成して前記弁体を収容する弁室(110)を有する弁ハウジング(11)と、
    前記分流部からの前記EGRガスを前記弁室へ流入させるEGRダクト(12,2012,4012)と、
    前記吸気通路のうち前記合流部よりも上流側の通路部(311)を形成し、前記吸入エアを前記弁室へ流入させるエアダクト(13,3013,5013)と、
    前記吸気通路のうち前記合流部よりも下流側の通路部(312)を形成し、前記EGRガス及び前記吸入エアの少なくとも一方を前記弁室から流出させるミクスチャダクト(14,3014)とを、備え、
    前記弁ハウジングの内周面は、
    前記EGRダクトと前記エアダクトとの間に設けられたシール凹面(113)を有しており、
    前記シート部は、
    前記シート部における前記回動軸線とは反対側の面であり、前記弁体の回動に伴って前記シール凹面に沿って移動するシール凸面(103)を有しており、
    前記弁体が前記EGRダクトを全閉する全閉回動位置(P1)にある場合に、前記シール凸面は、前記EGRダクトにおいて前記弁室へ前記EGRガスを流入させる流入口(120)を前記弁室側から覆い、
    前記弁体が前記エアダクトを最大限に絞る最大絞り回動位置(P5)にある場合に、前記シール凸面は、前記エアダクトにおいて前記弁室へ前記吸入エアを流入させる流入口(130)を前記弁室側から覆い、
    前記弁体が前記EGRダクトを部分開放し且つ前記エアダクトを部分開放する中間回動位置(P4)にある場合に、前記シール凸面は、前記弁体の回動方向において前記シール凹面から前記EGRダクト側及び前記エアダクト側の両方にはみ出して、前記EGRダクトの前記流入口及び前記エアダクトの前記流入口のそれぞれの一部を前記弁室側から覆い、
    前記中間回動位置は、
    前記エアダクトが全開状態に維持されると共に、前記EGRダクトが開き始める第1中間回動位置(P2)と、
    前記エアダクトが全開状態に維持されると共に、前記EGRダクトが前記第1中間回動位置よりも広い開度をもって部分開放される第2中間回動位置(P3)とを含む、ことを特徴とする低圧EGR装置。
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