JP6589546B2 - マイクロ流路チップおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
従来、血液から血漿成分を抽出する方法としては、毛細管内に封入した血液を、遠心分離処理することにより、血液中の血漿成分と血球成分とを分離する方法が知られている(例えば特許文献1参照。)。
本発明の他の目的は、上記のマイクロ流路チップを確実に製造することができるマイクロ流路チップの製造方法を提供することにある。
前記第二流路は、前記第一流路を流通する検体から特定の成分を分離することが可能な幅を有し、
荷重たわみ温度が40℃以上100℃以下、ガラス転移温度が−40℃以上−20℃以下である樹脂組成物よりなるチップ基体を有し、
前記樹脂組成物は、
ポリプロピレン系樹脂と、
前記ポリプロピレン系樹脂に相溶しないポリマーブロックXおよび共役ジエンによるエラストマー性のポリマーブロックYよりなるブロックコポリマーの水素添加誘導体と
を含有してなる、自己融着性を示すものであることを特徴とする。
また、前記第一流路の幅が10μm以上1000μm以下であり、
前記第二流路の幅が0.1μm以上5μm以下であることが好ましい。
また、前記測定部における厚み方向の幅が10μm以上1000μm以下であることが好ましい。
前記第一基板と前記第二基板とを重ね合わせて接触させる工程と、
前記第一基板および前記第二基板を、各々を構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度で、かつ各々を構成する樹脂組成物のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することにより、前記第一基板と前記第二基板とを接合する工程と
を有し、
前記第一基板および前記第二基板を構成する樹脂組成物は、荷重たわみ温度が40℃以上100℃以下、ガラス転移温度が−40℃以上−20℃以下であり、
前記第一基板および前記第二基板を構成する樹脂組成物は、
ポリプロピレン系樹脂と、
前記ポリプロピレン系樹脂に相溶しないポリマーブロックXおよび共役ジエンによるエラストマー性のポリマーブロックYよりなるブロックコポリマーの水素添加誘導体と
を含有してなることを特徴とする。
本発明のマイクロ流路チップの製造方法によれば、第一基板および第二基板を、これらを構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度で接合するため、接合する際の加熱によって、第一基板および第二基板が変形することがない。従って、製造すべきマイクロ流路チップが、微細な第二流路を有するものであっても、所期のマイクロ流路チップを確実に製造することができる。
〈マイクロ流路チップの構造〉
図1は、本発明のマイクロ流路チップの一例における構成を示す説明図である。図2は、図1に示すマイクロ流路チップの要部を示す説明図であり、(a)は、第一流路、第二流路および測定部を拡大して示す平面図、(b)は、(a)のA−A断面端面図である。
このマイクロ流路チップ10は、第一基板12および第二基板15よりなるチップ基体11を有し、第一基板12と第二基板15とが自己融着性により接合された板状体によって構成されている。
第一基板12および第二基板15の各々の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば0.1mm以上5.0mm以下である。
第一流路20における上流側端は、検体導入部21から導入された検体を貯留する検体貯留部22に接続されている。第一流路20の下流側端は、第一排出部23に接続されている。また、第二流路25の各々の下流側端は、検体から分離された特定の成分が充填される測定部26が接続されている。この測定部26には、第三流路27が接続されており、この第三流路27の下流側端は、第二排出部28に接続されている。
第一流路20、第二流路25および測定部26の各々の内壁面には、親水化処理が施されていることが好ましい。具体的には、第一流路20、第二流路25および測定部26の各々の内壁面における水の接触角が90°以下であることが好ましく、より好ましくは50°以下である。
このような第一流路20の幅は、10μm以上1000μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以上100μm以下である。第一流路20の幅が過小である場合には、第一流路20において、流路抵抗が大きくなることによって検体の流量が低下し、第二流路25への特定の成分(例えば血漿成分)の供給量が不足する虞がある。一方、第一流路20の幅が過大である場合には、要求される検体の量が増大する虞がある。また毛細管力が小さくなるため、第一流路20を流れる検体の流速が小さくなり、特定の成分が測定部26に到達するのに相当に長い時間を要する虞れがある。
また、第一流路20の上流側端から第二流路25との分岐点までの長さは、特に限定されるものではないが、例えば10mm以上100mm以下である。
このような第二流路25の幅は、0.1μm以上5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1.0μm以上3.0μm以下である。第二流路25の幅が過小である場合には、測定部26に供給することができる特定の成分の量が少なくなり、特定の成分の抽出に相当に長い時間を要する虞れがある。一方、第二流路25の幅が過大である場合には、検体中における特定の成分以外の成分(例えば赤血球などの血球成分)が混入してしまい分離機能を示さない虞がある。
また、第二流路25の長さは、特に限定されるものではないが、例えば0.1mm以上10mm以下である。
また、第二流路25の数は、例えば10本以上1000本以下である。
また、測定部26における面方向の幅は、それぞれ0.1mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
チップ基体11(第一基板12および第二基板15)を構成する材料としては、樹脂組成物を用いることが好ましく、特に、荷重たわみ温度が40℃以上100℃以下、ガラス転移温度が−40℃以上−20℃以下である樹脂組成物を用いることが好ましい。
ここで、樹脂組成物の荷重たわみ温度およびガラス転移温度は、JIS K7191およびJIS K7121に規定される方法で測定されるものをいう。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンのホモポリマーや、プロピレンと、エチレン、またはブテン−1 、ヘキセン−1 などのプロピレン以外のα―オレフィンとのランダムコポリマーを用いることができる。
特定のブロックコポリマーは、それぞれ1つ以上、好ましくは1つ以上5つ以下のポリマーブロックXおよびポリマーブロックYを有するものであればよく、具体的な構造は、(X−Y)n (但し、n=1〜5)で表される構造、X−Y−Xで表される構造、Y−X−Yで表される構造などのいずれであってもよい。
特定のブロックコポリマーにおいて、ポリマーブロックXとしては、ポリプロピレン系樹脂に相溶しないものであれば特に限定されず、例えばビニル芳香族モノマー(例えばスチレン)、エチレンまたはメタクリレート(例えばメチルメタクリレート)等を重合して得られるポリマーブロックを用いることができる。具体的なポリマーブロックXの例としては、ポリスチレン系のものや、ポリオレフィン系のものが挙げられる。
前記α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテン、1−オクテン、1 −デセンなどが挙げられる。
前記非共役ジエンの具体例としては、1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボネル、5−ブチリデン−2−ノルボネル、2−イソプロペニル−5−ネルボルネンなどが挙げられる。
ポリオレフィン系のポリマーブロックXの具体例としては、エチレン−プロピレン共重合体ブロック、エチレン−1−ブテン共重合体ブロック、エチレン−1−オクテン共重合体ブロック、エチレン−プロピレン−1,4−ヘキサジエン共重合体ブロック、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ブロックなどが挙げられる。
ポリマーブロックYとしては、水素添加前のものとして、2−ブテン−1,4−ジイル基およびビニルエチレン基からなる群から選択される少なくとも1種の基よりなる構造単位によって構成されるポリブタジエンブロック、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基、イソプロペニルエチレン基および1−メチル−1−ビニルエチレン基からなる群から選択される少なくとも1種の基よりなる構造単位によって構成されるポリイソプレンブロックが挙げられる。
更に、水素添加前のポリマーブロックYとして、イソプレン単位が2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基、イソプロペニルエチレン基および1−メチル−1−ビニルエチレン基からなる群から選択される少なくとも1種の基よりなる構造単位であり、ブタジエン単位が2−ブテン−1,4−ジイル基および/またはビニルエチレン基よりなる構造単位によって構成されるイソプレン/ブタジエン共重合体ブロックなどが挙げられる。イソプレン/ブタジエン共重合体ブロックにおけるイソプレンに由来の構造単位とブタジエンに由来の構造単位との配置は、ランダム状、ブロック状、テーパブロック状のいずれの形態であってもよい。
特定の水素添加誘導体は、上記の特定のブロックコポリマーを水素添加することによって得られる。特定の水素添加誘導体における水素添加の状態は、部分水素添加であっても、また完全水素添加であってもよい。
このような特定の水素添加誘導体としては、水素添加する前の特定のブロックコポリマーにおいて、ポリマーブロックXがポリスチレンブロックであり、ポリマーブロックYが、1,2結合、3,4結合および/または1,4結合のポリイソプレンブロックであるもの、或いは、ポリマーブロックXがポリスチレンブロックであり、ポリマーブロックYが、1,2結合および/または1,4結合のポリブタジエンブロックであるものが、容易に入手可能である。
また、ポリスチレンブロックは、ポリプロピレン系樹脂との相溶しにくいため、ポリスチレンブロックの割合が高い特定の水素添加誘導体を用いる場合には、特定の樹脂組成物の調製(特定の水素添加誘導体とポリプロピレン系樹脂と混合)に長い時間を要するので、マスターバッチ化することなどによって、予め十分に混合しておくことが好ましい。
特定の樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂と特定の水素添加誘導体とを、加熱溶融した状態で混合(混練)することによって得られる。このような特定の樹脂組成物においては、ポリプロピレン系樹脂とポリマーブロックXとは、互いに相溶していない状態である。
ポリマーブロックXがポリプロピレン系樹脂に相溶しないものである場合には、特定の樹脂組成物において、ポリマーブロックXはその慣性半径程度のサイズを有するミクロドメインを形成する。このようなミクロドメインは透過型電子顕微鏡で観察したり、小角X線散乱により孤立ドメインの散乱パターンを測定・解析したりすることにより確認することができる。
また、ポリマーブロックXがポリプロピレン系樹脂に相溶しないものである場合には、ポリマーブロックXのガラス転移温度は、ポリプロピレン系樹脂と混合されても変化することがない。このようなポリマーブロックXのガラス転移温度の変化の有無は、示差走査熱量測定(DSC)や動的粘弾性測定などにより確認することができる。
このようなガラス転移温度の変化の有無は、動的粘弾性測定などにより確認することができる。
このようなポリマーブロックYがポリプロピレン系樹脂に相溶するときの形態的変化は、透過型電子顕微鏡によりミクロドメインの相互位置を観察したり、小角X線散乱によりミクロドメイン間距離を解析したりすることにより確認することができる。
上記のマイクロ流路チップは、例えば以下の第1の方法または第2の方法によって製造することができる。
先ず、上記の樹脂組成物好ましくは特定の樹脂組成物を、例えば射出成形法によって成形することにより、図3に示すような第一基板12および第二基板15を作製する。図示の例では、第一基板12に、第一流路20を形成するための第一流路用溝13aおよび測定部26を形成するための測定部用凹所13bが形成され、第二基板15に、第二流路25を形成するための第二流路用溝16が形成されている。
真空紫外線を照射することによって表面活性化処理を行う場合において、真空紫外線の照射条件の具体的な例を挙げると、紫外線光源としてキセノンガスを封入したエキシマランプを用い、波長172nmの真空紫外線を照度30mW/cm2 の条件で10分間照射する。
そして、第一基板12および第二基板15を同時に加熱することにより、第一基板12と第二基板15とを自己融着性を利用して接合する。
また、第一基板12および第二基板15の加熱温度は、第一基板12および第二基板15を構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度で、かつ第一基板12および第二基板15を構成する樹脂組成物のガラス転移温度よりも高い温度とされる。特に、加熱温度は、樹脂組成物の融点よりも80℃以上低い温度で、かつ樹脂組成物のガラス転移温度よりも60℃以上高い温度の範囲から選択されることが好ましい。
第一基板12および第二基板15の具体的な加熱温度を示すと、例えば50℃以上70℃以下である。また、第一基板12および第二基板15の具体的な加熱時間を示すと、加熱温度が60℃である場合において例えば1時間以上2時間以下である。
先ず、第1の方法と同様にして、図3に示すような第一基板12および第二基板15を作製する。
次いで、第一基板12における第一流路用溝13aおよび測定部用凹所13bの表面を含む接合面、並びに第二基板15における第二流路用溝16を含む接合面に対して、真空紫外線を照射することによって表面活性化処理が施される。
表面活性化処理における真空紫外線の照射条件の具体的な例を挙げると、紫外線光源としてキセノンガスを封入したエキシマランプを用い、波長172nmの真空紫外線を照度30mW/cm2 の条件で10分間照射する。
また、第一基板12および第二基板15が、上記したポリプロピレン系樹脂と特定の水素添加誘導体とを含有してなる特定の樹脂組成物により構成されていることにより、特定の樹脂組成物の融点未満の温度で第一基板12および第二基板15を接合可能である。よって、第一基板12および第二基板15を接合する際に、第一基板12および第二基板15を比較的低温の加熱で接合することができるため、第二基板15に形成された微細な第二流路用溝16が熱変形して潰れることが防止される。
その後、特定の成分が充填された測定部26に対して、当該マイクロ流路チップ10の厚み方向に光が照射されると共に、当該測定部26を透過する光が検出される。そして、検出された透過光の強度から、測定部26に充填された特定の成分の吸光度が求められ、この吸光度の値から特定の成分中の検査対象成分の濃度が求められる。
(1)第一基板および第二基板の製造
ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ( 株) 社製「ノバック(R)PP」)50質量部と、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合物((株)クラレ社製「ハイブラー7311」,ポリスチレンブロックの含有率=12質量%)50質量部とを、加熱混練することにより、特定の樹脂組成物を調製した。得られた特定の樹脂組成物の融点は、142℃、荷重たわみ温度は、43℃、ガラス転移温度は−35℃であった。
次いで、調製した特定の樹脂組成物を射出成形することにより、表面に第一流路用溝および測定部用凹所が形成された第一基板、並びに表面に第二流路用溝が形成された第二基板を製造した。得られた第一基板において、第一流路用溝は、長さが20mm、第一基板の厚み方向の幅(深さ)が100μm、第一基板の面方向の幅が300μmであり、測定部用凹所は、第一基板の厚み方向の幅(深さ)が100μm、第一基板の面方向の幅が200μm×200μmである。また、得られた第二基板において、第二流路用溝は、長さが0.5mm、第二基板の厚み方向の幅(深さ)が2μm、第二基板の面方向の幅が50μmであり、第二流路用溝の数は300である。
得られた第一基板における第一流路用溝および測定部用凹所の表面を含む接合面、並びに第二基板における第二流路用溝を含む接合面に対して、真空紫外線を照射することによって、表面活性化処理を行った。表面活性化処理が施された表面について、水の接触角を測定したところ、45°であった。
以上において、真空紫外線の照射による表面活性化処理は、紫外線光源としてキセノンガスを封入したエキシマランプを用い、波長172nmの真空紫外線を照度30mW/cm2 の条件で10分間照射することにより行った。
第二基板の接合面上に、第一基板を位置合わせした状態で重ね合わせて接触させた。そして、第一基板および第二基板を60℃で加熱することにより、第一基板と第二基板とを自己融着性を利用して接合し、以て、マイクロ流路チップを製造した。
得られたマイクロ流路チップにおいて、第一流路の上流側端から、当該第一流路の最も上流側において分岐した第二流路との分岐点までの長さは、5mmである。
また、得られたマイクロ流路チップの第二流路を顕微鏡によって観察したところ、変形等の異常は認められなかった。
上記のマイクロ流路チップに、ヒトの血液5μLを導入し、10分間放置した。そして、マイクロ流路チップの測定部に充填された液体の分光吸収スペクトルを測定したところ、測定部に充填された液体は血漿成分であり、血液から血漿成分が分離されていることが確認された。
11 チップ基体
12 第一基板
13a 第一流路用溝
13b 測定部用凹所
15 第二基板
16 第二流路用溝
20 第一流路
21 検体導入部
22 検体貯留部
23 第一排出部
25 第二流路
26 測定部
27 第三流路
28 第二排出部
Claims (7)
- 液状の検体を流通させる第一流路と、この第一流路から分岐して形成された、当該第一流路に連通する第二流路とを内部に有する板状体よりなり、
前記第二流路は、前記第一流路を流通する検体から特定の成分を分離することが可能な幅を有し、
荷重たわみ温度が40℃以上100℃以下、ガラス転移温度が−40℃以上−20℃以下である樹脂組成物よりなるチップ基体を有し、
前記樹脂組成物は、
ポリプロピレン系樹脂と、
前記ポリプロピレン系樹脂に相溶しないポリマーブロックXおよび共役ジエンによるエラストマー性のポリマーブロックYよりなるブロックコポリマーの水素添加誘導体と
を含有してなる、自己融着性を示すものであることを特徴とするマイクロ流路チップ。 - 前記第二流路は、前記検体から分離された特定の成分が充填される測定部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記第一流路の幅が10μm以上1000μm以下であり、
前記第二流路の幅が0.1μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ流路チップ。 - 前記測定部における厚み方向の幅が10μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項2に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記ポリマーブロックXがポリスチレンブロックであり、ポリマーブロックYが、1,2結合、3,4結合および/または1,4結合によるポリイソプレンブロック、または、1,2結合および/または1,4結合によるポリブタジエンブロックであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマイクロ流路チップ。
- それぞれ樹脂組成物により形成されたる第一基板および第二基板よりなるチップ基体を有し、前記第一基板および前記第二基板が接合されてなり、内部に形成された少なくとも一部の流路の幅が5μm以下であるマイクロ流路チップを製造する方法であって、
前記第一基板と前記第二基板とを重ね合わせて接触させる工程と、
前記第一基板および前記第二基板を、各々を構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度で、かつ各々を構成するする樹脂組成物のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することにより、前記第一基板と前記第二基板とを接合する工程と
を有し、
前記第一基板および前記第二基板を構成する樹脂組成物は、荷重たわみ温度が40℃以上100℃以下、ガラス転移温度が−40℃以上−20℃以下であり、
前記第一基板および前記第二基板を構成する樹脂組成物は、
ポリプロピレン系樹脂と、
前記ポリプロピレン系樹脂に相溶しないポリマーブロックXおよび共役ジエンによるエラストマー性のポリマーブロックYよりなるブロックコポリマーの水素添加誘導体と
を含有してなることを特徴とするマイクロ流路チップの製造方法。 - 前記第一基板と前記第二基板とを重ね合わせて接触させる工程を実行する前に、前記第一基板および前記第二基板の各接合面のうち少なくとも一方の面に対して真空紫外線を照射する工程を有することを特徴とする請求項6に記載のマイクロ流路チップの製造方法。
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