JP6589281B2 - 工具ボデー、刃先交換式回転切削工具及び取付機構 - Google Patents

工具ボデー、刃先交換式回転切削工具及び取付機構 Download PDF

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Description

本発明は、切削インサートを着脱自在に装着することが可能な刃先交換式回転切削工具の工具ボデー、刃先交換式回転切削工具及び取付機構に関する。
従来、略円盤状又は略円筒状の外郭形状を有する工具ボデーに複数の切削インサートを着脱自在に装着してなる、刃先交換式の回転切削工具が存在している。工具ボデーの外周面と先端面との交差部に、切削インサートを装着するためのインサート取付座が1つ以上形成されており、これらのインサート取付座に切削インサートが取り付けられる。
そのような刃先交換式回転切削工具の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1の刃先交換式回転切削工具においては、略円筒状の工具ボデーの外周面と先端面との交差部に、回転軸を中心として対称となる位置に2つのインサート取付座が形成されている。これらのインサート取付座は、工具回転方向前方を向いた底壁面と、底壁面に対して一定の角度で交差し且つ工具外周側を向いた第1側壁面と、底壁面に対して一定の角度で交差し且つ工具先端側を向いた第2側壁面と、から主に構成されている。特許文献1において使用される切削インサートは、上面視にて略長方形の外郭形状を有する略直方体形状をなしている。この切削インサートは、下面がインサート取付座の底壁面に当接し、長辺側側面がインサート取付座の第1側壁面と当接し、短辺側側面がインサート取付座の第2側壁面と当接するように、インサート取付座に装着される。したがって、切削インサートがインサート取付座に装着されたとき、第1側壁面を基準として工具径方向の切れ刃位置が決定され、第2側壁面を基準として回転軸方向の切れ刃位置が決定される。
特開2008−254128号公報
しかしながら、特許文献1の刃先交換式回転切削工具においては、次の問題があった。切削インサートは、製造上の都合によって形状のばらつき(公差)が生じる。具体的には、特許文献1のような上面視で略長方形をした切削インサートの場合、長手方向の寸法や短手方向の寸法などにばらつきが生じることがある。特に、小径のエンドミルにおいて、短手方向の寸法誤差は加工精度に大きな影響を及ぼす。なぜなら、短手方向の寸法によって工具の加工径が決定されてしまうため、短手方向の寸法誤差が大きいと、狙いの加工寸法から大きく外れてしまう可能性があるからである。特許文献1に記載されているインサート取付座においては、切削インサートの短手方向の寸法誤差が、そのまま工具の加工径の誤差に直結するため、上記の問題に対応することが難しい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、切削インサートの寸法誤差を緩和することによって工具径の変化を抑制することが可能なインサート取付座を備えた工具ボデー、刃先交換式回転切削工具及び取付機構を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸RAを有し、少なくとも1つのインサート取付座13が先端側に形成された、工具ボデー12であって、前記インサート取付座13は、工具回転方向前方を向く底壁面14と、工具外周側を向き且つ前記回転軸RAにならって伸長する第1側壁面15と、工具先端側を向き且つ前記第1側壁面15と一定の角度で交差する方向に伸長する第2側壁面16と、を有し、前記底壁面14は、第1面部分14aと、第2面部分14bと、が隣接して構成されており、前記第1面部分14aを包含する第1仮想面21と、前記第2面部分14bを包含する第2仮想面22とは、工具回転方向後方に陥没する略V字状又は工具回転方向前方に突出する略逆V字状に交差しており、前記底壁面14に対向する方向から見たとき、前記第1仮想面21と前記第2仮想面22とが交差することで形成される交差線Aは、前記第1側壁面15又は前記第2側壁面16のいずれかと交差し、前記交差線Aと交差する前記第1壁面15又は前記第2壁面16のいずれか及び前記底壁面14のみが、当接面といて機能する。
また、本発明は、前述の工具ボデー12に、少なくとも1つの切削インサート1を装着してなる、刃先交換式回転切削工具11である。
さらに、本発明は、切削工具の工具ボデー12のインサート取付座13に切削インサート1を取り付けるための取付機構であって、インサート取付座13は、底壁面14と、底壁面14に交差するように延在する、少なくとも2つの側壁面15,16と、を備え、底壁面14は、略V字状又は略逆V字状に互いに対して交差するようにそれぞれ延在する第1面部分14aと、第2面部分14bと、を備え、第1面部分14a又はその延長面と、第2面部分14b又はその延長面と、の交差線Aに対して交差するように側壁面15,16のうちの1つは延在し、切削インサート1は、2つの対向する端面2,3と、2つの端面2,3間に延在する周側面4と、2つの端面2,3のうちの第1端面2と周側面4との交差部に形成された切れ刃とを備え、2つの端面2,3のうちの第2端面3は、底壁面14の第1面部分14aと第2面部分14bとに当接可能な面形状の第1当接面部を有し、周側面4は、側壁面15,16のうちの1つに当接可能な第2当接面部を有し、インサート取付座13に切削インサート1が取り付けられたとき、切削インサート1の第1当接面と第2当接面とは、インサート取付座13の底壁面14と側壁面15,16のうちの1つとにそれぞれ当接し、切削インサート1の周側面4の残りの部分はインサート取付座13と非当接状態にある。
本発明によると、切れ刃を位置決めするための基準として略V字状又は略逆V字状の底壁面の交差線を利用しているために、従来技術と比較して切削インサートの製造誤差の影響を受けにくい。そのため、切削インサートの製造誤差による悪影響を抑制でき、安定した加工精度を実現することが可能である。
本発明の工具ボデーの一実施形態の斜視図を示す。 本発明の工具ボデーの一実施形態の側面図を示す。 本発明の工具ボデーの一実施形態の端面図を示す。 工具先端側から第1仮想面及び第2仮想面と略直角となる方向で見たときの、インサート取付座付近の拡大図を示している。 底壁面に対向する方向から見たときの、インサート取付座付近の拡大図を示す。 本発明の切削インサートの一実施形態の斜視図を示す。 本発明の切削インサートの一実施形態の上面図を示す。 本発明の切削インサートの一実施形態の下面図を示す。 本発明の切削インサートの一実施形態の長辺方向から見た側面図を示す。 本発明の切削インサートの一実施形態の短辺方向から見た側面図を示す。 図7におけるXI(a)―XI(a)断面図と、XI(b)―XI(b)断面図と、を示す。 図7におけるXII−XII断面図を示す。 本発明の刃先交換式回転切削工具の一実施形態の斜視図を示す。 本発明の刃先交換式回転切削工具の一実施形態の側面図を示す。 本発明の刃先交換式回転切削工具の一実施形態の端面図を示す。 図14におけるXVI−XVI断面図を示す。 図14におけるXVII−XVII断面図を示す。 図14におけるXVIII−XVIII断面図を示す。 図14におけるXIX−XIX断面図を示す。 図14におけるXX−XX断面図を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」のような用語を用いるが、これらは理解を容易にするように用いられるに過ぎず、本発明を限定することを意図しない。
本実施形態の工具ボデー12は、図1から5に示されているように、略円筒状をした全体形状を有しており、その先端側から後端側に延びる回転軸線RAが定められる。ここで、先端側とは、工具ボデー12のうち、切削インサート1が装着される方の端部のことを指し、後端側とは、その反対側に位置する端部のことを指す。工具ボデー12は、回転軸線RA周りに、工具回転方向K前方側に、回転可能に構成されている。
工具ボデー12の先端側には、複数のインサート取付座13が形成されている。本実施形態では、2つのインサート取付座13が形成されているが、インサート取付座13の数は1つであっても3つ以上であってもよい。各インサート取付座13は、回転軸線RA周りの工具回転方向K前方に開くと共に、先端側及び外周側に開くように形成されている。また、工具ボデー12を先端面側から見たときに、2つのインサート取付材13は、回転軸線RAを中心として、180°回転対称となるように形成されている。
各々のインサート取付座13は、工具回転方向K前方を向く底壁面14と、底壁面14と一定の角度で交差し且つ工具外周側を向く第1側壁面15と、底壁面14と一定の角度で交差し且つ工具先端側を向く第2側壁面16と、を備える。実際には、第1側壁面15及び第2側壁面16と底壁面14との間には、凹状に陥没したぬすみ部17が設けられているため、第1側壁面15及び第2側壁面16が底壁面14に直接接続して交差することはなく、第1側壁面15及び第2側壁面16をそれぞれ延長させた延長面と、底壁面14を延長させた延長面とが、一定の角度で交差する。第1側壁面15と第2側壁面16とは、底壁面14に対向する方向からインサート取付座13を見たとき、180°未満の角度で交差している。また、底壁面14の略中央には、ねじ穴18が形成されている。
底壁面14は、工具径方向に2つの部位に分割されており、工具内周側に位置する部位が第1面部分14aであり、工具外周側に位置する部位が第2面部分14bである。第1面部分14aと第2面部分14bの間には、凹状に陥没したぬすみ部14cが回転軸線RA方向に実質的に延びるように形成されている。第1面部分14aは、回転軸線RA方向に2つの領域14a1、14a2に分割されているが、それら2つの領域14a1、14a2は同一の面(以後、この面のことを第1仮想面21と呼称する)上に位置している。したがって、第1面部分14aは第1仮想面21上にあると言うことができる。同様に、第2面部分14bも、回転軸線RA方向に2つの領域14b1、14b2に分割されているが、それら2つの領域14b1、14b2も同一の面(以後、この面のことを第2仮想面22と呼称する)上に位置している。したがって、第2面部分14bは第2仮想面22上にあると言うことができる。第1仮想面21と第2仮想面22とは、同一の平面上には存在していない。すなわち、第1仮想面21と第2仮想面22は、互いに交差する位置関係にある。なお、第1面部分14aと第2面部分14bの間にあるぬすみ部14cに関しては、これを設けない形態も可能である。この場合、第1面部分14aと第2面部分14bは直接的に接続する。また、第1仮想面21及び第2仮想面22は、平面である必要はなく、曲面から構成されていてもよいし、平面と曲面とが接続してなる面から構成されていてもよい。
ここで、図4及び5に示されているように、第1面部分14aを包含する第1仮想面21と、第2面部分14bを包含する第2仮想面22と、が交差してできる線を交差線Aと定義する。交差線Aは、ねじ穴18の中心点HPを通過する。図4に示されているように、交差線A上から先端面を見たとき、第1仮想面21と第2仮想面22とは、工具回転方向Kの後方側に陥没するように略V字状に交差している。本実施形態において、第1仮想面21と第2仮想面22の交差角度φは150°であるが、これに限定されることはない。しかしながら、交差角度φは140°以上160°以下の範囲にあることが好ましい。また、本実施形態においては、図2などに示されるように、第2側壁面16には、工具内周側よりも工具外周側が工具先端側に位置するような傾斜がつけられている。このとき、交差線Aと第2側壁面16との交差角度は80°であるが、これに限定されることはなく、状況に応じて他の角度に設定することが可能である。また、本実施形態において、交差線Aは回転軸線RAにならった方向ではあるが、回転軸線RAと平行に伸長してはいない。だが、これに限定されることはなく、交差線Aは回転軸線RAと平行の位置関係にあってもよい。また、本実施形態においては、第1面部分14aが2つの領域14a1、14a2に分割され、第2面部分14bが2つの領域14b1、14b2に分割されているが、これに限定されることはなく、第1面部分14a及び第2面部分14bがそれぞれ1つの面から形成されていてもよい。また、前述したように、第1面部分14aと第2面部分14bとが、直接的に接続する構成であってもよい。
本実施形態において、第1側壁面15及び第2側壁面16は平面より構成されている。また、第1側壁面15は、回転軸線RAにならった方向に伸長しているのであるが、回転軸線RAと平行ではない。しかしながら、これに限定されることはなく、第1側壁面15及び第2側壁面16は曲面から構成されていてもよいし、第1側壁面15は回転軸線RAと平行に伸長していてもよい。また、第2側壁面16は、底壁面14から離間するにしたがって工具後端側に傾いていく傾斜が付けられているが、これも適宜変更することが可能である。
さらに、各々のインサート取付座13の工具回転方向K前方側には、切削によって生じた切りくずを排出するための切りくずポケット19が設けられている。
次に、本実施形態の工具ボデー12のインサート取付座13に着脱自在に装着される切削インサート1について説明する。
本実施形態の切削インサート1は、図6から10に示されているように、略四角形板状である。切削インサート1は、略四角形形状を有する第1端面2と、第1端面2に対向するように配置された第2端面3と、第1端面2と第2端面3とを接続する周側面4と、から基本的に構成されている。第1端面2の略中央部と第2端面3の略中央部とを貫通するように、中心軸線Oが定められる取付穴5が設けられている。この中心軸線Oは、本来的には切削インサート1の中心軸であり、本実施形態では切削インサート1の中心軸線と取付穴5の中心軸線とが一致しているが、これに限定されることはない。切削インサート1は、中心軸線Oの周りに、180°回転対称に構成されている。
第1端面2は、第1端面2に対向する方向から見て(つまり図7において)、4つの湾曲したコーナ部6と、それら各々コーナ部6の間に形成された4つの辺部7と、から構成された略四角形形状をなしている。4つの辺部7は、2つの長辺部7aと2つの短辺部7bとから構成されている。各々の長辺部7aは互いに対向しており、各々の短辺部7bも互いに対向するように配置されている。また、4つのコーナ部6は、切削に関与する2つのコーナ部(切削コーナ)6aと、切削に関与しない2つのコーナ部6bと、から構成されている。切削に関与するコーナ部6aと切削に関与しないコーナ部6bとは、長辺部7a又は短辺部7bを間に介して交互に配置されている。したがって、本実施形態の切削インサート1は、図7において、中心軸線Oに関して180°回転対称の略四角形状をなしているのであるが、本発明はこれに限定されることはなく、三角形状や五角形状など他の形状であっても構わない。また、周側面4は、長辺部7aに隣接している第1側面部4aと、短辺部7bに隣接している第2側面部4bと、コーナ部6に隣接している第3側面部(コーナ側面部)4cと、から構成されている。これらの面の形状や大きさに関しては適宜変更することができる。
第1端面2と周側面4との交差稜線部には、複数の切れ刃が形成されている。1つの切れ刃領域(または切れ刃セクション)は、主切れ刃8と、コーナ切れ刃9と、副切れ刃10と、から構成されている。主切れ刃8は、長辺部7aに相当する交差稜線部(つまり第1端面2の部分と第1側面部4aとの交差稜線部)の全体に亘って形成されている。すなわち、主切れ刃8は、互いに対して隣り合う2つのコーナ6a及び6bの間に亘って延在している。コーナ切れ刃9は、切削コーナ6aに相当する交差稜線部(つまり第1端面2の部分と第3側面部4cとの交差稜線部)の全体に亘って形成されている。コーナ切れ刃9の一方の端部は、主切れ刃8の一方の端部に接続している。副切れ刃10は、短辺部7bに相当する交差稜線部(つまり第1端面2部分と第2側面部4bとの交差稜線部)の一部に形成されている。すなわち、副切れ刃10は、互いに対して隣り合う2つのコーナ部6a及び6bの間において、コーナ6aから始まってコーナ6b方向に一定距離進んだ位置まで形成されており、コーナ6bに接続してはいない。副切れ刃10の一方の端部は、コーナ切れ刃9の主切れ刃8と接続している方とは異なる端部に接続している。したがって、本実施形態の1つの切れ刃においては、主切れ刃8と、コーナ切れ刃9と、副切れ刃10と、がこの順番で連続して接続している。また、副切れ刃10とコーナ6bとの間に内刃を形成してもよい。内刃は、ランピング加工等の掘り込み加工において使用される切れ刃である。内刃は、第1端面2に対向する方向から見て(図7参照)、コーナ6aに近づくにつれ切削インサート1の外方に傾斜するように形成されてもよい。
ここで、主切れ刃8につらなる第1側面部4aに対向する側から切削インサート1をみた図である図9と、副切れ刃10につらなる第2側面部4bに対向する側から切削インサート1をみた図である図10と、を参照する。図9及び図10に示されているように、第1端面2と第2端面3との間において中心軸線Oに対して直角に延びる平面を定め、その平面を中間平面Mと定義する。なお、ここでは、中間平面Mは、全周に亘って周側面4を横断するように延びる。主切れ刃8は、2つのコーナ部6a、6b間において、中間平面Mとの距離が変化するように形成されている。具体的には、主切れ刃8は、切削コーナ部6aから非切削コーナ部6b方向に進むにつれ、第1端面2側から第2端面3側(すなわち、中間平面M側)に漸次近接するように直線状に延伸している。また、副切れ刃10も、2つのコーナ6a、6b間において、中間平面Mとの距離が変化するように形成されている。具体的には、副切れ刃10は、切削コーナ6aからコーナ部6b方向に進むにつれ、第1端面2側から第2端面3側(すなわち、中間平面M側)に漸次近接するように直線状に延伸している。前述したように、副切れ刃10は、短辺部7bの全体に形成されているのではなく、その一部分にのみ形成されていることを注意する。そして、コーナ切れ刃9は、隣接する主切れ刃8と、隣接する副切れ刃10とを互いに滑らかにつなぐように延在する。したがって、コーナ切れ刃9が、中心軸線Oに平行な方向である切削インサート厚さ方向にて、最も中間平面Mから離れた位置にある。本実施形態の切削インサート1において、各切れ刃8,9,10の上記のような形状を有しているのであるが、本発明はこれに限定されることはなく、他の形状も可能である。
主切れ刃8は、被削材の加工側面を主に切削する機能を有する切れ刃である。副切れ刃10は、被削材の加工底面を切削する機能を有する切れ刃である。コーナ切れ刃9は、被削材の加工側面と加工底面との間にある隅部を切削する機能を有する切れ刃である。本実施形態は、主切れ刃8と副切れ刃10とが平面視にて略直角に交差する、いわゆる、直角肩削りを行うことが可能なタイプの切削インサートであるが、本発明はこれに限定されることはない。
第1端面2の一部は、対応する切れ刃8,9,10に関してすくい面2aとして機能する。すくい面2aは、第1端面2のうち各々の切れ刃8,9,10に隣接した部分であり、切れ刃8,9,10から離間するにつれて中間平面Mに漸次近接する傾斜面となっている。すくい面2aには、正のすくい角が付与されている。また、第1端面2の取付穴5周りは、平坦な中央平面2bを形成している。周側面4の一部は、対応する切れ刃8,9,10に関して逃げ面として機能する。具体的には、主切れ刃8に隣接する第1側面部4aは、その全体が逃げ面として機能する。副切れ刃10に隣接する第2側面部4bは、その全体ではなく、副切れ刃10が直接的に接続している部分4dのみが逃げ面として機能する。コーナ切れ刃9に隣接する第3側面部4cは、その全体が逃げ面として機能する。
主切れ刃8の逃げ面として機能する第1側面部4aは、第1端面2側から第2端面3側に向けて、上側部分4a1と、下側部分4a2と、が接続して構成されている。上側部分4a1は、第2側面4bに対向する方向から見たとき、第1端面2側から第2端面3側に向かうにつれ、中心軸線Oから漸次離間するように傾斜している。これは図11(a)に表されている。図11(a)は、軸線Oを含むと共に、図7において主切れ刃に略直交する面での断面図を示す。図11(a)に示されているように、上側部分4a1は、逃げ角αが負となるように形成されている。ここで、逃げ角αは、中心軸線Oに対して平行で且つ主切れ刃8に沿うように定められる仮想直線L1と上側部分4a1との交差角のことを意味しており、図11(a)において、上側部分4a1が仮想直線L1より左側に位置するときの角度を正としている。したがって、上側部分4a1は、第1端面2側から第2端面3側に向かうにつれ、仮想直線L1から切削インサート外方側へ漸次離間するように形成されていると言える。本実施形態の場合、逃げ角αは−15度であるが、本発明はこれに限定されることはなく、状況に応じて適宜変更することが可能である。これに対し、上側部分4a1に接続している下側部分4a2は、逃げ角がゼロとなるように構成されている。すなわち、下側部分4a2は、図11(a)に示されているように、仮想直線L1と平行の位置関係にある。しかし、本発明はこれに限定されることはなく、下側部分4a2の逃げ角は適宜変更することが可能である。
このように、本実施形態の切削インサート1においては、第1側面部4aが、第1端面2側から第2端面3側に向かって、上側部分4a1と下側部分4a2とが接続して構成されているが、本発明はこの形状に限定されはしない。すなわち、第1側面部4aは、単一の面から構成されていてもよいし、3つ以上の面が接続するように構成されていてもよい。
一方、副切れ刃10の逃げ面として機能する部分4dを有する第2側面部4bは、図12に示されているように、第1端面2側から第2端面3側に向かうにつれ、中心軸線Oに漸次近接するように傾斜している。すなわち、第2側面部4bのうち、逃げ面として機能する部分(具体的には図7において外方に凸状である部分)4dは、逃げ角βが正となるように形成されている。ここで、逃げ角βは、中心軸線Oに対して平行で且つ副切れ刃10に沿うように定められる仮想直線L2と第2側面部4bの逃げ面部分4dとの交差角のことを意味しており、図12において、逃げ面部分4dが仮想直線L2より右側に位置するときの角度を正としている。したがって、第2側面分4bのうち、逃げ面として機能する部分4dは、第1端面2側から第2端面3側に向かうにつれ、仮想直線L2側から切削インサート内方側へ漸次離間するように形成されていると言える。本実施形態の場合、逃げ角βは5度であるが、本発明はこれに限定されることはなく、状況に応じて適宜変更することが可能である。また、コーナ切れ刃9の逃げ面として機能する第3側面部4cは、図7等から理解されるように、主切れ刃8側に位置する部分では逃げ角が負となり、副切れ刃10側に位置する部分では逃げ角が正となるように形成されている。すなわち、第3側面部4cの逃げ角は、徐々に変化する部分を有する。したがって、第3側面部4cは、第1側面部4aと第2側面部4bとを滑らかに接続する。
また、第2側面部4bの一部分は、工具ボデー12に設けられたインサート取付座13の第2側壁面16と当接する面として機能する。
第2端面3は、略V字形状の断面を有するように構成され、その上で、取付孔5の開口部5a周辺が突き出すように構成されている。以下に、第2端面3の構成を詳細に説明する。第2端面3は、図11(b)に示されているように、第1側面部4a側から中心軸線O側に向かうにつれ、仮想平面P1から漸次離間するような2つの傾斜部3aを有している。ここで、図11(b)は、図11(a)の断面に平行な面での断面図を示す。仮想平面P1とは、中心軸線Oに対して直角で且つ主切れ刃8上のいずれか一点を通過するように定められる平面である。傾斜部3aは、第1側面部4aの下側部分4a2にそれぞれ接続している。第2端面3は、第2側面部4bに対向する方向から見て(図10参照)、略V字形状となっている。2つの傾斜部3aの間には、それぞれの傾斜部3aを接続するように平坦部3bが形成されている。しかしながら、この平坦部3bは必須の構成ではない。第2側面部4b側から中心軸線Oに対して直角になる方向で見て(すなわち、図11(b)において)、傾斜部3aの傾斜角度θは15度であり、2つの傾斜部3aにおいてその大きさは同一となっている。ここで、傾斜角度θは、中心軸線Oに対して直角で且つ2つの傾斜部3aの延長面同士の交差点を通過する仮想直線L3と傾斜部3aとの交差角として表しており、図11(b)において、傾斜部3aが仮想直線L3より上側に位置するときの角度を正としている。本実施形態において、2つの傾斜部3aの延長面同士がなす内角δは150度である。また、この第2端面3は、工具ボデー12に設けられたインサート取付座13の底壁面14と当接する着座面として機能するのであるが、実際に底壁面14と当接するのは2つの傾斜部3aのみであり、平坦部3bは当接することがないように構成されている。
本実施形態の切削インサート1においては、図8、9、10及び11(a)に示されているように、取付穴5の第2端面3側の開口部5aが、傾斜部3aから切削インサート外方に向かって突出する形状を有している。すなわち、開口部5aを含む取付穴5の周辺領域が、中心軸線Oに沿う方向において、切削インサート外方に向かって突き出すような突出部5bとして構成されている。突出部5bの端面5cは、平坦な面より構成されており、中心軸線Oに対して略直角に延在している。本実施形態では、突出部5bが平坦部3bと一体的に構成されている。したがって、図10より理解されるように、突出部5bの端面5cと平坦部3bとが、一つの平面上にあるように構成されている。しかしながら、突出部5bはこの形状に限定されることはなく、突出部5bと平坦部3bとが別々に形成される構成であってもよい。また、突出部5bを形成しない形態を採用することも可能である。
切削インサート1は、超硬合金、サーメット、セラミック、又はダイヤモンドあるいは立方晶窒化硼素を含有する超高圧焼結体といった硬質材料、又はそれらにコーティングを施したものから作製されることができる。
次に、工具ボデー12に切削インサート1を装着した刃先交換式回転切削工具11について、図13から20を参照しながら説明する。
各々のインサート取付座13に、固定ねじ20が取付穴5を通してねじ穴18にねじ込まれることで、切削インサート1は取り付けられる。このとき、切削インサート1の2つの傾斜部3aが、インサート取付座13の底壁面14における第1面部分14aと第2面部分14bとにそれぞれ当接する。また、切削インサート1の第2側面部4bの逃げ面部分4d以外の部分が、インサート取付座13の第2側壁面16と当接する。これらの当接領域以外において、切削インサート1とインサート取付座13は当接しない。したがって、インサート取付座13のうち、第1側壁面15は切削インサート1とは当接することがない。
図5には、インサート取付座13に切削インサート1を装着したときに、切削インサート1の中心軸線Oがインサート取付座13上に位置する点IPが示されている。点IPは底壁面14の第1面部分14aと第2面部分14bとがなす交差線A上に存在している。前述したように、この交差線A上にはねじ穴18の中心点HPも存在している。切削インサート1の中心軸線Oが位置する点IPは、交差線A上において、ねじ穴18の中心点HPよりも工具先端方向に若干ずれた箇所に位置している。本実施形態において、このずれ量は、0.07mmであるが、これに限定されることはなく、適宜変更することが可能である。このように、切削インサート1の中心軸線Oがねじ穴18の中心点HPから工具先端方向にわずかにずらされているために、固定ねじ20を締め付けたとき、固定ねじ20は弾性変形をおこして切削インサート1を第2側壁面16側に押し付ける。
なお、本実施形態においては、固定ねじ20によって切削インサート1をインサート取付座13に装着するねじ止め方式を採用したが、これに限定されることはなく、楔部材によって切削インサート1を装着する楔止め方式を採用してもよい。この場合、工具ボデー12のねじ穴18及び切削インサート1の取付穴5は不要である。
次に、本実施形態の工具ボデー12に切削インサート1を装着した刃先交換式回転切削工具11の作用及び効果について説明する。
本実施形態の工具ボデー12においては、前述したように、インサート取付座13の底壁面14が工具径方向に隣接する第1面部分14aと第2面部分14bとを備えて構成されており、第1面部分14aと第2面部分14bとは工具回転方向Kの後方側へ陥没する略V字状に接続している。同時に、第1面部分14aを包含する第1仮想面21と第2面部分14bを包含する第2仮想面22との交差線Aと交差する位置に、第2側壁面16が設けられている。そして、外方に突出する略V字状の第2端面3を有する切削インサート1がインサート取付座13に装着されたとき、切削インサート1はインサート取付座13の底壁面14及び第2側壁面16のみと当接する。この構成によって、次の効果を得ることができる。本実施形態においては、工具径方向にて、第1壁側面15ではなく略V字状の底壁面14のみで切削インサート1が保持されているため、切削インサート1の位置決めは底壁面14の第1面部分14aと第2面部分14bとの交差線Aを基準として行われる。すなわち、交差線Aを基準として主切れ刃8の位置が決定されている。従来技術では、切削インサートの短手側の側壁面を基準として切れ刃の位置決めが行われていたために、切削インサートの製造誤差によって主切れ刃の位置が工具径方向に大きく変化することがあった。これに対し、本実施形態においては、従来技術より主切れ刃との距離が近い(すなわち、約半分の距離となっている)交差線Aを基準としているので、従来技術と比較して切削インサートの製造誤差の影響を受けにくいのである。そのため、切削インサートの製造誤差による悪影響を抑制でき、安定した加工精度を実現することが可能となった。
本実施形態の工具ボデー12においては、第1面部分14aを包含する第1仮想面21と、第2面部分14bを包含する第2仮想面22と、が工具回転方向Kの後方側に陥没する略V字状に交差しているのであるが、これに限定されることはない。すなわち、それら2つの仮想平面21,22は、工具回転方向Kの前方側に突出する略逆V字状に交差していている形態も可能である。この場合であっても、上述した、切削インサート1の製造誤差を抑制する効果を得ることが可能である。当然ながら、装着される切削インサート1は、工具ボデー12にならった形状となる。
また、第1面部分14aを包含する第1仮想面21と、第2面部分14bを包含する第2仮想面22と、が工具回転方向Kの後方側に陥没する略V字状に交差する形態の場合、第1仮想面21と第2仮想面22とがなす交差角度φは、140°以上160°以下の範囲にあることが好ましい。なぜなら、140度よりも小さい場合、切削抵抗を受けた切削インサート1がインサート取付座13を割るように工具ボデー12に食い込むおそれがあるからである。一方、交差角度φが160度よりも大きい場合、底壁面14が平坦になりすぎてしまうため、工具径方向の切削抵抗によって切削インサート1がずれ動きやすくなってしまうからである。
本実施形態の工具ボデー12においては、第1面部分14aと第2面部分14bとは、工具径方向に隣接しており、したがって、第2側壁面16が交差線Aと交差しているのであるが、この形態に限定されることはない。すなわち、第1面部分14aと第2面部分14bとが、工具回転軸RA方向に隣接しており、したがって、第1側壁面15が交差線Aと交差する形態も可能である。この場合、切削インサート1は、インサート取付座13の底壁面14と第1側壁面15のみと当接し、第2側壁面16とは当接しない。したがって、この実施形態においては、工具径方向に伸長する交差線Aを基準として、工具回転軸RA方向における切削インサートの製造誤差を抑制することが可能である。当然ながら、装着される切削インサート1は、工具ボデー12にならった形状となる。
また、第1面部分14aと第2面部分14bとは、工具径方向に隣接しており、したがって、第2側壁面16が交差線Aと交差している形態の場合、底壁面14に対向する方向から見たとき、第2側面16には、工具内周側よりも工具外周側の方が工具先端側に位置するような傾斜がつけられていることが好ましい。このように構成することで、主切れ刃8に対して切削インサート1が工具外周側に引きずり出されるような切削抵抗がかかった場合でも、傾斜した第2側面16がストッパーとして機能して切削インサート1のずれ動きを抑制することが可能である。
また、切削インサート1をクランプする方法としてねじ止め方式を採用した場合、切削インサート1を工具ボデー12に装着したとき、底壁面14に対向する方向から見て、切削インサート1の中心軸線Oは、第1仮想面21と第2仮想面22との交差線A上において、ねじ穴18の中心点HPよりも工具先端側に位置していることが好ましい。これによって、交差線Aに平行で且つ第2壁面16側に向かって切削インサート1を簡易に芯寄せすることが可能である。従来技術では、切削インサートの短手方向と長手方向の両方向において芯寄せを考慮する必要があったため、切削インサートの芯寄せの最適化が容易でなかった。これに対し、本実施形態では、交差線Aに平行な方向の芯寄せのみを設定すればよいので、芯寄せの最適化が大幅に簡略化されるのである。
さらに、本発明は、前述した工具ボデー13に前述した切削インサート1を装着するための取付機構に関する。すなわち、本発明は、切削工具の工具ボデー12のインサート取付座13に切削インサート1を取り付けるための取付機構であって、以下の構成を有する。インサート取付座13は、底壁面14と、底壁面14に交差するように延在する、少なくとも2つの側壁面15,16と、を備え、底壁面14は、略V字状又は略逆V字状に互いに対して交差するようにそれぞれ延在する第1面部分14aと、第2面部分14bと、を備えている。第1面部分14a又はその延長面と、第2面部分14b又はその延長面と、の交差線Aに対して交差するように側壁面15,16のうちの1つは延在している。切削インサート1は、2つの対向する端面2,3と、2つの端面2,3間に延在する周側面4と、2つの端面2,3のうちの第1端面2と前記周側面4との交差部に形成された切れ刃とを備えている。2つの端面2,3のうちの第2端面3は、底壁面14の第1面部分14aと第2面部分14bとに当接可能な面形状の第1当接面部を有し、周側面4は、側壁面15,16のうちの1つに当接可能な第2当接面部を有している。インサート取付座13に切削インサート1が取り付けられたとき、切削インサート1の第1当接面と第2当接面とは、インサート取付座13の底壁面14と側壁面15,16のうちの1つとにそれぞれ当接し、切削インサート1の周側面4の残りの部分はインサート取付座13と非当接状態にある。
また、切削インサート1の切れ刃は、主切れ刃8を少なくとも有し、インサート取付座13に切削インサート1が取り付けられたとき、主切れ刃8は、側壁面15,16のうち切削インサート1と当接状態にあるものに交差する方向に延在している。
本発明は、フライスやエンドミルに限らず、ドリルやリーマといった穴あけ工具にも適用することが可能である。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明は種々の変更が可能であり、本願の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、置換、変更が可能である。
1 切削インサート
2 第1端面
2a すくい面
2b 中央平面
3 第2端面
3a 傾斜部
3b 平坦部
4 周側面
4a 第1側面部
4a1 上側部分
4a2 下側部分
4b 第2側面部
4c 第3側面部
4d 第2側面部のうち逃げ面として機能する部分
5 取付穴
5a 第2端面側の開口部
5b 突出部
5c 突出部の端面
5d 突出部の側面
5e 取付穴の内周面
6 コーナ部
6a 切削に関与するコーナ部(切削コーナ)
6b 切削に関与しないコーナ部
7 辺部
7a 長辺
7b 短辺
8 主切れ刃
9 コーナ切れ刃
10 副切れ刃
11 刃先交換式回転切削工具
12 工具ボデー
13 インサート取付座
14 底壁面
14a 第1面部分
14a1 第1面部分の一領域
14a2 第1面部分の一領域
14b 第2面部分
14b1 第2面部分の一領域
14b2 第2面部分の一領域
14c ぬすみ部
15 第1側壁面
16 第2側壁面
17 ぬすみ部
18 ねじ穴
19 切りくずポケット
20 固定ねじ
21 第1仮想面
22 第2仮想面

Claims (13)

  1. 回転軸(RA)を有し、少なくとも一つのインサート取付座(13)が先端側に形成された、工具ボデー(12)であって、
    前記インサート取付座(13)は、工具回転方向前方を向く底壁面(14)と、工具外周側を向き且つ前記回転軸(RA)にならって伸長する第1側壁面(15)と、工具先端側を向き且つ前記第1側壁面(15)と一定の角度で交差する方向に伸長する第2側壁面( 16)と、を有し、
    前記底壁面(14)は、工具回転方向後方に陥没する略V字状又は工具回転方向前方に突出する略逆V字状に交差する第1仮想面(21)および第2仮想面(22)にそれぞれ包含される一つの第1面部分(14a)と一つの第2面部分(14b)とで構成され、
    前記底壁面(14)に対向する方向から見たとき、前記第1仮想面(21)と前記第2仮想面(22)とが交差することで形成される一つの交差線(A)は、前記第2側壁面(16)と交差し、
    前記交差線(A)と交差する前記第2側壁面(16)と、前記底壁面(14)の前記第1面部分(14a)および前記第2面部分(14b)のみが、インサートとの当接面として機能する、工具ボデー(12)。
  2. 回転軸(RA)を有し、少なくとも一つのインサート取付座(13)が先端側に形成された、工具ボデー(12)であって、
    前記インサート取付座(13)は、工具回転方向前方を向く底壁面(14)と、工具外周側を向き且つ前記回転軸(RA)にならって伸長する第1側壁面(15)と、工具先端側を向き且つ前記第1側壁面(15)と一定の角度で交差する方向に伸長する第2側壁面( 16)と、を有し、
    前記底壁面(14)は、工具回転方向後方に陥没する略V字状又は工具回転方向前方に突出する略逆V字状に交差する第1仮想面(21)および第2仮想面(22)にそれぞれ包含される一つの第1面部分(14a)と一つの第2面部分(14b)とで構成され、
    前記底壁面(14)に対向する方向から見たとき、前記第1仮想面(21)と前記第2仮想面(22)とが交差することで形成される一つの交差線(A)は、前記第1側壁面(15)と交差し、
    前記交差線(A)と交差する前記第1側壁面(15)と、前記底壁面(14)の前記第1面部分(14a)および前記第2面部分(14b)のみが、インサートとの当接面として機能する、工具ボデー(12)。
  3. 前記第1面部分(14a)及び第2面部分(14b)は、工具径方向に隣接していることを特徴とする請求項1に記載の工具ボデー(12)。
  4. 前記第1面部分(14a)及び第2面部分(14b)は、工具回転軸方向に隣接していることを特徴とする請求項2に記載の工具ボデー(12)。
  5. 前記第1仮想面(21)と第2仮想面(22)とは、工具回転方向後方に陥没する略V字状に交差している、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の工具ボデー(12)。
  6. 前記底壁面(13)に対向する方向から見たとき、前記第2側壁面(16)には、工具内周側よりも工具外周側が工具先端側に位置するような傾斜がつけられている、ことを特徴とする請求項1または3に記載の工具ボデー(12)。
  7. 前記底壁面(14)全体の略中央にねじ穴(18)が形成されている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の工具ボデー(12)。
  8. 前記底壁面(14)に対向する方向から見たとき、前記交差線(A)は前記ねじ穴(18 )の中心点(HP)を通過する、ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の工具ボデー(12) 。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の工具ボデー(12)に、少なくとも1つの切削インサート(1)を装着してなる、刃先交換式回転切削工具(11)。
  10. 前記切削インサート(1)は、第1端面(2)と、該第1端面(2)と対向する第2端面(3)と、該第1端面(2)と該第2端面(3)とを接続する周側面(4)と、を備え、
    前記第1端面(2)と前記第2端面(3)とを貫通するように定められる中心軸線(O)を有し、
    前記第1端面(2)と前記第2端面(3)とを貫通するように、取付穴(5)が形成されており、
    前記第1端面(2)と前記周側面(4)との交差稜線には、少なくとも1つの切れ刃セクション(8,9,10)が形成されており、
    前記第2端面(3)は、少なくとも1つの傾斜部(3a)を有し、
    前記中心軸線(O)に対して略直角で且つ前記切れ刃セクション(8,9,10)上のいずれか一点を通過する仮想平面(P1)を定めるとき、前記傾斜部(3a)は、前記周側面(4)側から前記中心軸線(O)側に向かうにつれ、前記仮想平面(P1)側から離間するように傾斜している、ことを特徴とする請求項9に記載の刃先交換式回転切削工具(11)。
  11. 請求項8に記載の工具ボデー(12)に、少なくとも1つの前記切削インサート(1)が装着されており、
    前記底壁面(14)に対向する方向から見たとき、前記切削インサート(1)の前記中心軸線(O)は、前記交差線(A)上において、前記ねじ穴(18)の中心点(HP)よりも工具先端側に位置していることを特徴とする刃先交換式回転切削工具(11)
  12. 切削工具の工具ボデー(12)のインサート取付座(13)に切削インサート(1)を取り付けるための取付機構であって、
    前記インサート取付座(13)は、底壁面(14)と、該底壁面(14)に交差するように延在する、少なくとも2つの側壁面(15,16)と、を備え、
    前記底壁面(14)は、略V字状又は略逆V字状に傾斜する一つの第1面部分(14a)と、一つの第2面部分(14b)と、を備え、
    前記第1面部分(14a)又はその延長面と、前記第2面部分(14b)又はその延長面と、の交差線(A)に対して交差するように前記側壁面(15,16)のうちの1つは延在し、
    前記切削インサート(1)が有する端面のうち前記インサート取付座(13)の前記底壁面(14)と当接する端面は、前記第1面部分(14a)と前記第2面部分(14b)とに当接可能な略V字形状又は略逆V字状の二つの傾斜面を有し、
    前記インサート取付座(13)に前記切削インサート(1)が取り付けられたとき、前記切削インサート(1)は前記交差線(A)に交差する方の側壁面と、前記底壁面(14)の前記第1面部分(14a)および前記第2面部分(14b)とだけに当接する取付機構。
  13. 前記切削インサート(1)の前記切れ刃は、主切れ刃(8)を少なくとも有し、
    前記インサート取付座(13)に前記切削インサート(1)が取り付けられたとき、前記主切れ刃(8)は、前記側壁面(15,16)のうち該切削インサート(1)と当接状態にあるものに交差する方向に延在する、ことを特徴とする請求項11に記載の取付機構。
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