JP6587931B2 - 要支援者確認ツール - Google Patents

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Description

本発明は、加齢に伴って認知機能が低下した高齢者や、迷子や犯罪被害に遭い易い幼児や年少者等の所在や個人救援情報等を確認することができる要支援者確認ツールに関するものである。
認知機能が低下した高齢者や幼児等の自救能力が充分でない人は、自分の所在等を充分に認識し得ず、結果的に行方不明や、迷子状態になりがちである。
このため、本人の認知機能が低下し徘徊状態になった場合でもこれに気付いた周囲の人が一定の個人情報を得ることができ、救援につなげる手法が種々提案されている。
例えば特許文献1〜2に開示されている提案は、身装具等に、情報出力媒体を組み込み、本人の身元等を確認できるようにしている。しかしながら、このような手法ではこの身装具を着用しない場合には、確認機能を発揮することができない。
一方、特許文献3〜5には、爪に視認可能な状態でバーコード等の情報を設けているが、このように身体に直接識別記号のみを設けることは、心理的に大きな負担となり、また外部から見ても人道的な見地からも好感を持たれない。
また無線ICタグと称されたりするRFID(radio frequency identifier)や、非接触ICタグや非接触ICカードなどのNFC(Near Field Communication)などを用いることも技術的には可能である。しかしながら、その読み取りが非接触方式であることに因み、この種の無線ICタグなどを身に付けている利用者本人が知覚しないままにICタグに記録された情報を他人が抜き取ることが可能となる。
このため利用者の心理としては、無線ICタグが、何らのカモフラージュ的な処理がされることがないまま身体に付した場合には、個人情報が抜き取られているのではないか、との疑念を抱かせることにもなり、大きな心理的負担を強いることとなる。
このように無線ICタグを採用する場合には、個人情報の漏洩防止のための技術的手段は当然のこと、利用者の心理的負担を考慮した手段を用いることが必要となっている。
特開2013−064895号公報 特開2013−186431号公報 特開2008−070980号公報 特開2001−175791号公報 特開2005−245828号公報
本発明は、このような提案の一環ではあるが、従来の手法を考慮して識別ツールを身体の一部に直接形成することによって識別ツールの携行を忘れてしまうこと自体を完全に防ぎ、更に身体の一部に形成しながら外見上の違和感を無くすことができる新規な要支援者確認ツールの開発を目的としたものである。
請求項1記載の要支援者確認ツールは、要支援者の身体の一部である手の爪に形成される要支援者確認ツールであって、このものは、シート状の基材の裏面に粘着層を具えると共に、おもて面に表示部を具え、この表示部は視認できる化粧用要素と、肉眼では認識できない一方、読取装置により読取ることができる識別コードとが重ね合わせ状態に設けられているものであり、前記化粧用要素は、視認できる平面的な装飾図柄であるイラスト、写真、模様、文字記号であり、一方前記識別コードは、パターン表記を用いた記録手段またはICタグを用いた記録手段のいずれか一方または双方を具え、この識別コードには少なくとも身元及び緊急連絡先を含む個人支援情報が記憶されていることを特徴として成るものである。
請求項2記載の要支援者確認ツールは、前記請求項1記載の要件に加え、前記識別コードの読取装置については、カメラ機能またはICタグの読み取り機能を有した携帯電話、スマートフォン、通信機能付タブレット端末のいずれかを用いることを特徴として成るものである。
まず請求項1記載の発明によれば、化粧用要素として視認される内部に個人識別のための識別コードをいわば非視認状態(カモフラージュ状態)に設けていることから、 視認状態で識別のための管理番号、文字列などのいわゆる個人識別票が付されてしまっているという認識が薄れ、精神的な負担・苦痛を感じるをことがないので、利用し易い上に個人個人を確実に識別することができる。
また要支援者確認ツールはシート状のものであり、手の爪に付されることから、手袋などを着用しない限り、常に外部からその存在を容易に視認することができる。
また識別コードにバーコードなどのパターン表記を用いることで比較的小さな化粧用要素である装飾図柄とすることもできたため、より個人識別票としての存在感を弱めることができる。更にまた小型の識別コードに無線ICタグや、非接触型ICタグなどのICタグを用いることでより、実用性の高い読取精度が得られる。
更にまた化粧用要素の装飾図柄は、模様、文字記号、イラスト、写真などの視認できる平面形状のものであるから、要支援者の嗜好に応じた装飾図柄、装飾形状を選択でき、身体の一部に設けたとしても、いわゆる識別票が付されているという抵抗感を抑えることができる。
また請求項2記載の発明によれば、前記識別コードの読み取りにあたっては、通信機能を具えている携帯電話、スマートフォン、タブレット端末を用いるので、読み取りのための特別な装置を用いらないので、要支援者と気付いた周囲の人が通常携帯していることの多い情報端末機器を用いて、ネットワークを介して個人支援情報を得ることができる。
本発明の要支援者確認ツールの使用状態を概念的に示す説明図である。 要支援者確認ツールの化粧用要素及び形状のバリエーションを示す説明図である。 要支援者確認ツールの参考形態を示す説明図である。 個人支援情報と支援者情報を示す説明図である。 要支援者確認ツールの使用方法(要支援者側の準備工程)を示す説明図である。 要支援者確認ツールの使用方法(支援者側の準備工程)を示す説明図である。 要支援者確認ツールの使用方法(捜索・発見時の手順)を示す説明図である。 参考形態としての幼児に用いる要支援者確認ツールを示す説明図である。
本発明を実施するための形態は、以下述べる実施例をその一つとするものであると共に、この技術思想に基づく種々の改良した実施例をも含むものである。
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
まずパターン表示を用いた記録手段を具えた基本的な実施例(爪シールタイプ)について説明する。
図1に示すものは、本発明の要支援者確認ツール1の使用形態を概念的に表したものであり、主要な構成としては他者の支援を必要とする可能性がある要支援者Uの身体に付される要支援者確認ツール1と、これに施されている表示部15内に形成される化粧用要素150とパターン表示を用いて記録された識別コード155とである。
またこのほかに、要支援者確認ツール1を読み取るための読取装置2と、要支援者Uの個人支援情報iを保存管理し、求めに応じて転送する個人支援情報管理システム3が周辺機器として、その機能を発揮する。
本願発明の詳細な説明をするにあたり、まず利用者である要支援者Uと、その支援を行う支援者Aについて簡単に説明する。
まずこの要支援者Uは、幼年者、高齢者や、障がい者、疾病を有している者であって、特に認知機能の面で他者の支援を必要としている者であり、いわゆる幼年者の迷子や認知症に伴う迷子状態となる可能性がある者である。一方の支援者Aは、行方不明者等の捜索を担当する公的機関である警察官や消防関係者、介護に携わる介護士や障がい者施設の職員、幼少者に関連する教職員、公務員、更には医療従事者や、宅配業者、新聞配達、飲食物等の宅配業者、その他の捜索協力を申し出た民間企業の社員、一般の市民など数多くの者が該当する。
次に要支援者確認ツール1について詳細に説明する。
このものは、この要支援者Uの身体の一部に個人識別のための識別票であって、シート状部材である基材11によって形成されているものであり、例えば薄葉状フィルムによって構成されている。
そしてこのフィルムの一方の面には、貼付用の粘着層12が設けられており、更に粘着層12に対して剥離紙13が重ねられている。なおこの粘着層12が設けられている側の面を裏面と称し、この裏面の側を裏側とする。またこれと反対面をおもて面、これと反対側をおもて側とする。
次にこの基材11の表面側には表示部15が設けられている。そしてこの表示部15には、熱転写式印刷、インクジェット式印刷、レーザー式印刷等の適宜手法を用いて形成した化粧用要素150と、パターン表示を用いて記録された識別コード155とが施されている。
なおこの表示部15に印刷された表示は、いわゆる防水性、耐光性、サニタリー性等の機能を具えたもので日常生活において表示が擦損、汚損することがない処理を施したものである。
そして本願発明の主要な構成である表示部15の化粧用要素150と識別コード155について説明する。
これらは、共に表示部15に重ね合わされるように印刷されているものであるが、その重ね合わせ状態は、人間の目で見る限りにおいては、一方の化粧用要素150の存在のみを視認できるような構成を採っている。
具体的にその構成を述べると、化粧用要素150は、上述のようにそのまま視認できる写真図柄151、イラスト図柄152、模様図柄153、文字記号図柄154などによって構成されている。
一方識別コード155は、一例としていわゆるバーコード156、二次元バーコード157と呼ばれる色調・階調の異なる塗り分けによって文字列を符号化したものを用いて、個人支援情報iを記録したものである。
そしてバーコード156、二次元バーコード157を含む識別コード155の画像データは、上記化粧用要素150の画像内に、いわば「透かし」のようにその存在を視認されないように重畳させた合成画像として表示部15に設けられる。
この合成方法については、公知の合成処理手法を用いるものであり、その詳細については説明を省略するが、埋め込まれる画像(化粧用要素150)の全体的な色調、階調を把握して、人間の目では判別し難い程度の色の塗り分けを用いてバーコード156、二次元バーコード157の像を重ね合わせる手法である。なお図1、図5においては、合成されている状態を把握し易いように識別コード155の存在がわかるように示しているが、実際の要支援者確認ツール1は、図2のように化粧用要素150のみが視認できるようになっている。
もちろん識別コード155と化粧用要素150となる写真図柄150などを重畳させて合成する手法のほかにも、写真図柄150ごとに一定の法則にしたがって特徴を抽出して分類することで、当該法則によって抽出された画像などの特徴自体を識別コード155とする手法も可能である。
またこのほかにも、一見すると複数色による不規則なモザイクパターンにしか認識することができない模様であるが、特定の規則にしたがって色と配置を決定することで予め文字情報を埋め込み記録・読取を可能とする手段を用いることもできる。
なお図1に示すように爪Nに添付する場合には、爪Nが伸びて爪先端部Na側から切除されるので、パターン表示を用いて記録された識別コード155を含む化粧用要素150は、爪基端部Nb側に寄って形成することが好ましい。
このパターン表示を用いて記録された識別コード155に組み込まれる文字列は、一例として後述する個人支援情報iを表現したものや、後述する個人支援情報管理システム3に接続して詳細な個人支援情報iにアクセスするためのURL(UniformResourceLocator)形式で表現されたアドレス(以下、単にURLアドレスi0′と示す。)などが含まれている。
次に読取装置2について説明する。
このものは、前述の要支援者確認ツール1の化粧用要素150に埋め込まれたパターン表示を用いて記録された識別コード155を読み取るための装置であり、一例として携帯電話21、スマートフォン22、タブレット23などの民生用通信端末を用いるものであって、カメラモジュール25、通信モジュール26を具えたものである。
なおこの通信モジュール26は、モバイルデータ通信のみならず、いわゆる無線LAN通信、近距離無線通信、赤外線を用いた無線データ通信などの各種接続形態のものを含むものである。
次に個人支援情報管理システム3について説明する。
このものは、要支援者Uを補助介護する親族・施設・医療機関などから、要支援者Uの支援に必要な種々の情報である個人支援情報iを予め登録・管理・提供するシステムである。
このような機能を発揮するために、インターネットを介してデータの提供・取得を行うためのネットワークモジュール31、個人支援情報iの体系的な記録保存とその抽出を行うためのデータベースモジュール32、個人支援情報iが要求された場合に権限の有無を確認し、アクセスの可否を判断するためのアクセス認証モジュール33、接続記録を保存するためのアクセスログ管理モジュール34、支援者Aの情報を登録管理する支援者情報管理モジュール35を具えているものである。このような各モジュールは、公知の技術を組み合わせて構成していることから、その詳細な説明は省略する。
次にこの個人支援情報管理システム3に保存管理されている個人支援情報iについて説明する。具体的には、要支援者Uを特定するための情報などである本名i1(名前のみなどの呼び名i1′)、住所i2、施設名i3、緊急連絡先i4、所在状況i5、持病や服用中の薬、掛かり付けの医療機関などの医療支援情報i6、支援時における留意点などの補助情報i7などが保管されている。
なお他の実施例で詳述するコールセンターを介した緊急通報においては、要支援者Uの発見した場所とは異なるエリアからオペレータが110番通報や119番通報を代行して行う場合もある。このため個人支援情報iには、予め定住所に基づいた静的な個人支援情報iに加えて、発見場所の位置情報・日時情報に連動した動的な個人支援情報iも含むものである。
具体的には、緊急連絡先i4の1つである警察機関などについては、定住所を管轄している警察署や派出所などの連絡先に加えて、要支援者Uの発見時の位置情報に連動した管轄の警察署や派出所の連絡先をデータベースより抽出したものを含めることも可能である。また医療支援情報i6についても、掛かり付けの医療機関の連絡先のほかに、要支援者Uの発見時の位置情報に連動した管轄している救急車の出動要請を受ける消防共同指令センターの連絡先をデータベースより抽出したものを含めることも可能である。
本発明の要支援者確認ツール1は、以上述べたものを主な構成とするものであり、以下これらの使用方法を説明しながら、その機能について説明する。
本発明の要支援者確認ツール1の使用方法について各工程に分けて説明するが、一例として読取装置2、個人支援情報管理システム3を利用した基本的なシステムにおける使用方法を説明する。
<Step.A:要支援者側の準備工程1.個人支援情報の登録工程>
システム運営者等は、まず要支援者U本人、乃至は、その保護者、介護者等の承諾を得て、情報端末Cを用いて支援の際に用いる個人支援情報iを予め取得し、これを個人支援情報管理システム3に登録を行うとともにこの登録情報へアクセスするためのユニークな文字列である登録IDi0を定義する。なお個人支援情報iのうち、特に所在状況i5に関しては、後述するが逐次更新がなされる情報である。
<Step.B:要支援者側の準備工程2.要支援者確認ツール1の作成>
次に要支援者Uの身体の一部に設ける要支援者確認ツール1を作成する。本願発明の実施例では、図1に示すように指の爪Nに貼付するシート状のものであって、この要支援者確認ツール1のおもて面には、一例として個人支援情報iにアクセスためのURLアドレスを符号化したパターン表示を用いて記録された識別コード155(バーコード156、二次元バーコード157)が、要支援者Uの嗜好に応じた化粧用要素150とともに合成印刷して作成される。
もちろん要支援者確認ツール1を貼り付ける部位(例えば面積の小さい小指の爪など、アクセサリの表面)に応じて全体の面積を小さくする必要がある場合には、識別コード155として埋め込めるデータ容量も当然制約されてくる。
そのような場合には、例えば個人支援情報iにアクセスための登録IDi0のみを埋め込んでおき、後述する読取装置2のソフトウェアの機能で省略されているURLアドレスの表記を補完するような手法を採ることも可能である。
なお日常の生活においてもその印刷部が汚損しないように防水性などの機能を付加するために保護層を適宜設けることも差し支えない。
<Step.C:要支援者側の準備工程3.要支援者Uの身体に要支援者確認ツール1を貼付>
次に要支援者Uの手の爪Nに要支援者確認ツール1を貼付する。このとき要支援者確認ツール1の裏面側にある剥離紙13を取り除き、露出した粘着層12を所望の指先の爪Nの表面に貼付する。実際には、日常生活の支障ならないように薬指の爪Nに付けることが好ましい。なお貼付した要支援者確認ツール1が爪Nの先端側よりはみ出た部分については、既存の爪切りなどを使って成型し、衛生上のケアをすることが好ましい。
<Step.D:支援者側の準備工程1.支援者情報の登録>
支援者Aの属性を示す支援者情報Iを個人支援情報管理システム3の支援者情報管理モジュール35に登録する。この支援者情報Iとは、支援者IDI0、支援者属性I1、支援者名I2、支援範囲I3であり、支援者Aへの支援要請などの支援内容を予め設定するための情報である。
具体的に説明すると、支援者属性I1とは、支援者A自身が公的な職責に就く者、法的に個人情報等の取り扱いに関し担保されている警察機関、消防機関など、あるいはこれに準じる社会福祉関係の機関、医療従事者、児童福祉関係の機関など、更には特段に個人情報の取り扱いに関する法的制約を受けない一般市民などに区分をされた情報である。なおこの支援者属性I1は、他の実施例として後述するが、上述した個人支援情報管理システム3に保存管理されている個人支援情報iの開示範囲を確定するために用いられるものである。
次に支援者名I2は、個人情報へのアクセスなどを管理するためや、要支援者Uを発見した場合における種々の手続を迅速に行えるようにするためである。なおこの支援者名I2の情報には、氏名等の情報に加えて携帯情報端末の固有番号、電話番号、メールアドレムなどが併せて登録する。なお支援者Aが、必ずしも読取装置2となるスマートフォン22などの操作に長けているとは限らない。この場合には要支援者Uの発見後の通報手続きを他の実施例で詳述するコールセンターのオペレータを介した連絡手法を希望する旨を予め登録しておく。
また支援範囲I3は、支援活動に協力できる範囲を定めるための情報であって、要支援者Uの捜索依頼の連絡を受けて積極的に捜索活動に参加するか、あるいは単に日常生活の中で、要支援者Uと思われる人が困っているような状況を発見した場合に救援活動を行うなどの支援態様を示す情報である。特に積極的に捜索活動を行う場合には、捜索依頼に対応できる時間、曜日、更には地理的範囲などを予め設定しておくことが好ましい。
<Step.E:支援者側の準備工程2.読取装置の設定>
次に支援者Aが、要支援者確認ツール1を読み取って符号化された登録IDi0を抽出し、個人支援情報iを取得するための読取装置2の設定を行う。
この読取装置2は、いわゆる携帯電話21、スマートフォン22、タブレット23などのデータ通信機能を具えた情報通信端末である。そして、それらのカメラ機能、データ通信機能を利用した付加機能として、化粧用要素150の画像内に埋め込まれたパターン表示を用いて記録された識別コード155を復元し、その識別コード155内にある登録IDi0を用いて個人支援情報管理システム3に接続するためのソフトウェアをそれぞれの機器に適宜組み入れる。
これら情報通信端末に組み込まれるソフトウェアについては、公知な手法であることからその詳細な説明は省略する。
以上が要支援者確認ツール1を利用するための要支援者U、支援者Aの準備工程であって、以下使用時の手順を説明する。なお要支援者確認ツール1を使用する具体的な方法については、例えば認知症を伴った高齢者の要支援者Uが、介護施設から外出して、そのまま迷子になってしまったケースを想定して説明する。
<Step.F:使用手順1.要支援者Uの所在状況i5の更新>
まず要支援者Uの所在が明らかでなく、介護施設職員が捜索を試みたがそれでも見つけ出せない場合には、個人支援情報管理システム3に保存されている要支援者Uの個人支援情報iの所在状況i5を、通報の必要性がない「所在確認済」から、発見時の通報要請を求める「捜索中」と変更する。言うまでもないが、この際には、併せて公的機関への行方不明者発見活動に関する手続を行うことが好ましい。
また要支援者Uの健康状態、要支援の程度、所在不明の状況などを加味して、捜索する範囲を設定するとともに、要支援者Uの外見上の特徴や、支援時の配慮事項などの補助情報i7を登録する。
そして設定された捜索範囲に関する情報に基いて、捜索要請に対応できる支援者A(例えば地理的に支援ができる者など)を抽出し、該当する支援者Aに対して、捜索したい要支援者Uの捜索範囲や補助情報i7を含めてメールにて捜索の要請を一斉に通知する。なおこの捜索要請のために開示される情報は、あくまでも捜索する際に用いられるための情報であって、個人支援情報管理システム3に登録されている個人特定に関する項目(本名i1など)とは異なるものとする。
<Step.G:使用手順2.第三者による要支援者Uの発見と通報>
このような迷子状態に陥った可能性がある要支援者Uを発見した第三者(支援者A)は、予め要支援者確認ツール1の読取機能を組み込んだ読取装置2を用いて、要支援者Uに付されている要支援者確認ツール1を読み取る。
認知症を患っている要支援者Uにとっては、現状を全く把握できていない迷子の状態では極度の不安状態に陥っており、当然見知らぬ第三者から不明な装置を身体の一部にかざされる行為自体を快く思うことはあり得ず抵抗することが自然とも言える。
しかしながら、本発明の要支援者確認ツール1は、指の爪Nに貼付されており、その外見上も装飾性のある化粧用要素150が施されているために、あたかもその装飾性を評価して、そのものをカメラで撮影する行為自体は、著しく不自然なものとは言えない。また撮影する部分も、顔などの個人を特定する部分を含まない指先のみ一部であることからその心理的抵抗も極めて少ない。
このようにして、あたかも指先の化粧用要素150をカメラ撮影する行為によって入力された画像を、所定の処理を行い合成されていたパターン表示を用いて記録された識別コード155を復元し、それに記録された登録IDi0を含んだURLアドレスを抽出する。そしてこのURLアドレスを用いて、個人支援情報管理システム3のネットワークモジュール31を介して、データベースモジュール32に接続して、必要となる個人支援情報iを入手する。
この場合に特に所在状況i5が「捜索中」と登録されている場合には、本名i1、通報先となる施設名i3、緊急連絡先i4などが開示される。これにより、捜索中である要支援者Uを発見した第三者(支援者A)は、この開示された連絡先に基づいて速やかに通報することができる。なお個人支援情報管理システム3にアクセスしたものの所在状況i5が「所在確認済」と登録されている場合には、要支援者Uは、平常状態であり特段の支援を要求していないとして、個人を特定するような個人支援情報iの開示を行わない。
なお本実施例においては、一人の要支援者Uに対して、1つの要支援者確認ツール1のみ存在するように運用し、この要支援者確認ツール1を有する人物が、開示された個人支援情報iと著しく相違がないのであれば同一の人物であるとして人物特定の利便性を向上させることを目的としている。しかしながら、人物特定の万全を期するために、例えば発見時の容姿を写真や映像で捜索依頼者へ送信し、再度の確認を行うことも差し支えない。
〔他の実施の形態〕
本発明は以上述べた実施の形態を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
〔化粧用要素の改変〕
化粧用要素150は、心身的に不安な状況下にいる要支援者Uと、面識のない支援者Aとのコミュニケーションを通してお互いの信頼関係などを構築するためのきっかけ作りを提供するものである。
このため化粧用要素150は、要支援者Uが好む話題の選択を助けるものが好ましく、要支援者Uが興味を持っているもの、加えて身体に日常的に付けていても不快に感じないデザインにすることが好ましい。
例えば図2に示すように、趣味に関するもの(図2(a))、思い出の物(図2(b))、家族に関するもの(図2(c))、更に若い頃に思いを馳せた俳優・人物(図2(d))など、心理学的に安楽効果を有する図案(図2(e))などを適用することが好ましい。
また特に爪Nの表面に要支援者確認ツール1を添付することに因み、爪Nの代謝に伴い爪先端部Naを切除されるので、要支援者確認ツール1自体が相対的に爪先端部Naに移動してその機能を発揮することができなくなる。このため、一定の期間ごとに要支援者確認ツール1を交換する必要が生じる。
このため、図5(2)に示すように例えば一カ月ごとに要支援者確認ツール1を張り替えるのであれば、その季節に応じた化粧用要素150を採用した要支援者確認ツール1を1年分(12枚)をまとめて提供する。
一方で要支援者確認ツール1自体は、要支援者Uを一元的に特定することが目的であるため、同時期に複数枚の同一内容の要支援者確認ツール1が並存してしまうことは好ましくない。そのような問題を解消するために、それぞれの要支援者確認ツール1には、使用できる期限を予め設定しておき、その情報をパターン表示を用いて記録された識別コード155に含めておくことが好ましい。
上述した基本的な実施例は、爪表面に貼付するシールタイプものであって、識別コード155がシール表面に施された図柄等の化粧用要素150内にパターン表示を用いて記録されたものを説明した。しかしながら識別コード155は、立体的なICタグ158を用いた記録手段を具えたものも可能である。この場合ICタグ158の効果的なカモフラージュのために立体的な化粧用要素150を適用することが好ましい。
このタイプのものは、比較的に容易に作成できる一方で、長時間使用することで爪の代謝や日常生活で汚損等に伴い機能を維持させるために新しいものに交換する必要が生じることや、パターン表示から識別コード155を読みとるため平面的な装飾に限定されてしまう。
このような識別機能を維持させるための煩わしさや、平面に限定されていた装飾を解消するために、参考形態としてネイルチップと称される付け爪110を用いた要支援者確認ツール1とすることも可能である。
このものは、具体的には図3に示すように、付け爪110の表面(露見面)側に種々のオーナメント部材150′を取り付けるとともに、このオーナメント部材150′の内部側に識別コード155を記録したICタグ158を隠すように構成されたものであり、このものを要支援者の爪Nの表面に接着剤120で固定して使用する。
このオーナメント部材150′は、付け爪110の表面に固定された装飾効果を高めるための部材であるとともにICタグ158が含まれていることを視認できないようにするためのものである。
なお図3においては、基礎的な部材として付け爪110と、これに結合させる装飾を目的としたオーナメント部材150′とを別々の構成要素として説明している。しかしながら、図示を省略するが複数の凸状シート部材間にICタグ158を挟み積層させて付け爪110を構成する場合にあっては、付け爪110を構成する各要素自体がオーナメント要素150′に相当する。このような積層する手段のほか、可塑性素材の成型時にICタグ158を混入させるなどの手法も可能であり、この場合も付け爪110自体が化粧要素150のオーナメント部材150′に該当する。
なおオーナメント部材150′の形状、色彩などは、要支援者Uの嗜好に応じたものにすることが好ましい。もちろん付け爪110を介さずに直接爪Nに立体的なオーナメント部材150′を形成することも可能である。
因みにこの識別コード155を電子的に記録しているICタグ158について付言すると、このものは、外部から非接触状態のまま、記録された情報を読み取ることができるICチップ、アンテナなどを具えた記録媒体である。具体的には、物流分野で用いられている数メートル程度の通信距離も持つRFIDと呼ばれる無線ICタグや、電子マネーの媒体のICカードなどに採用されている数ミリから数十センチ程度までの通信距離を持つNFC技術を適用したものなどを用いる。
なおすでに基本的な実施例として挙げたシールタイプの要支援者確認ツール1を用いた場合、読取装置2としてカメラ機能を具えた携帯電話21、スマートフォン22、タブレット23などを用いることを説明した。これは、誰でも日常的に携行しているデバイスを読取装置2として利用することを可能とするためである。結果的に捜索に参加できる者の範囲を拡げることができる。
このように現時点においては、普及を見ている読取装置2を利用することを考慮すると、多くの携帯電話21、スマートフォン22、タブレット23に内蔵されるNFCモジュールを活用できる規格を具えた非接触ICタグを用いることが好ましい。
実際に要支援者Uの指先に装着された付け爪110のICタグ158を読み取る場合には、シールタイプと同様に携帯電話21などの読取装置2に予め記録された専用のソフトウェアを起動して、あたかも指先の付け爪110を写真撮影するかのように接近させてることで内蔵のNFCモジュールを作用させて識別コード155を読み取る。実際には、密接型や近接型のNFC規格のICタグ158を利用する場合には、写真の撮影の動作の中で、さりげなく付け爪110に接触させることで読み取りを行う。
なおバーコード156に比べてICタグ158のほうが読取精度が高いため短時間で読取作業を行え、読取時における要支援者Uの心理的な負担を軽減することができる。なおこれ以外の作業については、上述した手順で行われるので使用手順の説明は省略する。
〔識別コードに埋め込まれる情報について〕
上述した実施例では、ネットワークに接続された個人支援情報管理システム3に接続して個人支援情報iを取得していたが、例えばパターン表示を用いて記録された識別コード155の二次元バーコード157でURLアドレスi0′のほかに、本名i1などの個人を特定する文字列を含めておくことも可能である。
このように情報を含めることで、地震など災害時においてネットワークに接続できていないオフライン状況下でも最低限の要支援者Uを特定機能を発揮することができる。
更に災害時におけるオフライン状況下での救命行為による利用方法を考慮して、上述したようなICタグ158などを並設し、持病や服用している薬などの医療支援情報を埋め込むことも好ましい。
なおこのICタグ158には、基本的に個人を特定する情報を含めないことや、更には平常時には、その読み取りが行えないように金属箔による遮蔽を行っておくなど対策を行っておくことが好ましい。
もちろんICタグ158の記録容量における利点を考慮して、ICタグ158内に一部の個人支援情報iを記録して用いることも可能である。
ICタグ158を用いる場合には、要支援者Uに悟られることなく個人支援情報iを読み取ることも可能であるため、ICタグ158に記録されている個人支援情報iにアクセスする場合には、各種のセキュリティ手法を用いることが好ましい。
具体的なセキュリティ手法としては、例えばICタグ158に記録されている情報を予め暗号化しておき、ICタグ158を読み取るための装置を使用する際にパスワードを入力することで暗号化された個人支援情報iを復元する手法や、更には読み取った履歴を管理する手法などが適用できる。
このようなセキュリティ手法を適用することで、部外者によるアクセスを排除し、個人情報の流出を防止することができる。
〔要支援者確認ツール1の貼付態様の参考的バリエーション〕
上述の実施例においては、手の爪Nに貼付したものを説明したが、このほかにも参考形態としては、例えば身体に装着する眼鏡や補聴器など、加えて装飾品である指輪、ネックレス、腕時計、バッチなどに貼付してももとより差し支えない。
〔個人支援情報iのバリエーション〕
基本的に個人支援情報iは、要支援者Uを特定するための情報(主に文字情報)のみで充分であるが、要支援者Uが見知らぬ場所に居ることによる心理的緊張状態に陥っている場合には、特定するための情報以外に要支援者Uへの心理的ケアを目的とした補助情報i7を含めることも可能である。
この補助情報i7としては、予め登録しておいた要支援者Uの好みの映像、施設の馴染みの介護士等による呼び掛け映像、動画、音楽などである。例えばスマートフォン22で個人支援情報管理システム3に接続を行った際に、スマートフォンの画面やスピーカーによって、それらを自動的に再生させることで要支援者Uの緊張状態、不安状態を和らげるとともに、コミュニケーションのきっかけを得ることができる。
〔個人支援情報iの開示範囲の制限〕
まず、個人を特定する個人情報の流失を防止するため、個人支援情報iに接続できる権限を設定することも好ましい。具体的には、個人情報の取り扱いに関して法的担保がなされている警察関係者や消防関係者、医療関係者などは、その職務内容に応じた個人情報を含む個人支援情報iにアクセス可能にするほか、コーディネータや福祉施設関係者などには、支援内容(例えば介護施設等への連絡)に必要な個人支援情報iに限定するとか、更には一般市民によるアクセスの場合には、例えば本名i1の代わりに氏名のうち名前のみなどの呼び名i1′と緊急連絡先i4とに限定するなどの設定をそれぞれ行う。
これらの機能を発揮するためには、個人支援情報管理システム3におけるアクセス認証モジュール33、アクセスログ管理モジュール34を用いる。具体的には、警察機関、消防機関、医療機関、公務員、一般市民などの支援者Aが登録した支援者情報Iの支援者属性I1に応じて、それぞれの職責に応じた個人支援情報iが得られるように読取装置2に組み込まれるソフトウェアの仕様に差異を持たせることが好ましい。例えば個人支援情報管理システム3に支援者情報Iを登録する際に、その支援者属性I1の属性に応じた個人支援情報iの閲覧範囲を制約したソフトウェアのみを配信する手法がある。
またいずれの支援者Aにおいても個人支援情報iの取得の乱用を防止すべく、アクセスログ管理モジュール34によって、接続した情報端末の特定が行えるように履歴を保存する機能を具えることも差し支えない。
〔位置情報との連動〕
個人支援情報管理システム3に接続する場合に、情報通信端末のGPS(Global Positioning System)機能と連動し、支援者Aが読取装置2を用いて要支援者Uの個人支援情報iにアクセスを試みた日時、場所を併せて記録することも可能である。
このような機能を設けた場合には、捜索している要支援者Uが発見された場所を正確に特定するためである。このほかにも、仮に手違いで所在状況i5が更新されず「所在確認済」となっているものの、実際には「捜索中」であった場合であっても、迷子状態ではないかと思い、善意で要支援者Uに接触した第三者が要支援者確認ツール1を用いて個人支援情報管理システム3に接続することも想定できる。
この場合は、所在状況i5が「捜索中」でないことから、個人支援情報iが提示されないが、その接続した際の支援者A、位置情報が履歴として記録される。これらの記録自体が、いわば目撃者や目撃情報として利用することができ、結果的に要支援者Uの捜索範囲を絞り込むことができる。
〔幼児等への適用可能な参考形態〕
上述した実施例においては、要支援者確認ツール1を高齢者に対して用いたものを説明したが、参考形態として自救能力が充分でない幼児等にも適用することができる。
例えば、遊園地やテーマパークと呼ばれる遊戯遊園施設において、図8に示すように子供の入場券に対して、その印刷面の図柄(化粧用要素150)の中に、ユニークな文字列である識別コード155を埋め込んでおき、一方で明示的に保護者が保有している携帯電話、スマートフォンなどから空メールを送るための二次元バーコード157を印刷しておく。
〔幼児の個人支援情報の登録〕
このように明示された二次元バーコード157を携帯電話21等で読み取ると、入場券に埋め込まれているユニークな文字列が入力された個人支援情報管理システム3宛のメール編集画面が表示される。
この画面上で個人支援情報管理システム3に一時的に登録する呼び名i1′、緊急連絡先i4を入力して電子メールを送信すると、緊急時の連絡先となる保護者の携帯電話21等のメールアドレスとともに個人支援情報管理システム3宛に一時的に保存される。この一時的というのは、入場券の有効期限を考慮した期間であって、一般的には24時間程度保管して、その後速やかに削除することを示している。個人情報を目的範囲外で保有することを避け、流出の安全性を確保するためである。
〔幼児への要支援者確認ツールの携行〕
このような作業の後、例えば幼児の首にぶら下げて入場券(要支援者確認ツール1)を携行させて行動させる。因みに。このような要支援者確認ツール1としての入場券は、要支援者Uの身体に直接形成されるものではない。しかしながら要支援者Uの採る行動(遊戯施設への入場という行動)に因み、時間、場所が特定され、且つ必ず入場券の携行が期待できる状況である。従ってこの入場券に付された化粧用要素150は、厳密には身体の一部に密接不可分的に形成されたものとは言えないものの、常に首から掛けたり、二の腕に巻き付けたりして身体表面に掲示していることから、身体の一部に形成されている化粧用要素150の範疇に含まれるものである。
〔幼児の迷子捜索と発見時の通知〕
一方で遊戯施設のスタッフ(支援者A)は、入場券に埋め込まれた要支援者確認ツール1の識別コード155を読み取るために設定された携帯電話21を携行する。そしてスタッフが、迷子になっていると思われる幼児を発見した場合には、入場券のパターン表示を用いて記録された識別コード155を読み取るとともに、現在の時刻、場所乃至は幼児の待ち合わせ場所などの付加情報を併せて、個人支援情報管理システム3宛に送信する。
この読み取りの際、幼児とは言え高齢者と同様に見知らぬ大人に顔などを撮影されることは、不安感を増すことにもつながるが、単に首から下げてある入場券に興味を示して撮影するのであれば、そのような不安を感じることは少ない。
〔個人支援情報の通知〕
この迷子と思われる通報を受けた個人支援情報管理システム3は、予め登録されている場合には、呼び名i1′、緊急連絡先i4をスタッフの携帯電話21に送信するとともに、併せて保護者の携帯電話21等のメールアドレスに発見時の時刻、場所乃至は幼児の待ち合わせ場所などの付加情報を送信する。
このように本願発明を応用した要支援者確認ツール1を用いて、迷子の幼児を保護者に連絡する場合には、従来のような一斉の園内放送を用いることなく、更に幼児が自分の名前を伝えられない場合でも、確実に迷子を保護者に引き渡すことができる。
なおパターン表示を用いて記録された識別コード155を携帯電話21で読み取って個人支援情報管理システム3へ送信すると、個人支援情報iの表示と併せて遊戯施設のキャラクターの映像・音声等が再生されるようにして幼児の不安感を解消するような仕様としても差し支えない。
〔幼児の迷子捜索の依頼〕
また保護者が要支援者Uとはぐれた場合と判断した際は、積極的に携帯電話21で個人支援情報管理システム3にアクセスし、所在状況i5を「捜索中」と変更するとともに、捜索の手掛かりとなる補助情報i7を入力することによって、支援者Aである園内スタッフの携帯電話21に迷子捜索のための情報が一斉に送信される。この通知を受け取ったスタッフは、積極的に迷子の子供を捜索することができ、より効率的な迷子の保護が行うことができる。
更には、幼児である要支援者U自らが通報システムを設けることもできる。具体的には遊園地内のいくつかの場所に要支援者確認ツール1の読取装置2を設置しておき、幼児がその場所で自らの入場券に印刷されたパターン表示を用いて記録された識別コード155を読み取り、個人支援情報管理システム3に送信させる。この送信された識別コード155の情報に基いて、読取装置2に内蔵されたGPS機能を利用して、保護者の携帯電話21等に電子メールにて所在位置の情報が通知されるとともに、最寄の園内スタッフの携帯電話21にも通知がされる。これらの通知内容にしたがい、迷子になっている幼児を迎えに行くことができる。このようなシステムを用いることで、迷子状態になっている幼児が自分の居る場所を的確に説明できない場合であっても、識別コード155を含んだ入場券を読取装置2にかざすだけで、所在地を正確に関係者に通報することができる。
〔支援者Aの負担軽減のためのコールセンター〕
本発明を使用するにあっては、要支援者Uの捜索依頼、発見通報などの連絡を迅速かつ効率的に行えるようにネットワークを利用して行っているが、以下に示すような場合も含めて、必ずしも充分なものとは言えない。
そこで口頭で連絡できるコールセンターを並設して運用することが好ましい。
(1)支援者Aの技術的負担の削減
本発明の要支援者確認ツール1を利用した要支援者Uの捜索、通報、保護の手続きにあっては、効率的かつ省力的な運営の要請から、携帯電話21、スマートフォン22などの高度な電子通信デバイスを活用することが前提となっている。
しかしながら、日中に捜索に参加できる主婦や退職した年配者などの支援者Aにとっては、複雑な電子通信デバイスの操作は容易なものとはいえない。このような操作方法の習得を要求したのでは、要支援者Uの捜索を担う支援者Aの数を充分に集めることができなくなるおそれがある。
そこでこのような電子通信デバイスの操作を得意としない年配者などの支援者Aに対しては、発見した後の連絡をネットワーク経由ではなく、所定のコールセンター(図示省略)のオペレータに、読み取った識別コード155を直接口頭で伝えることが好ましい。
そしてコールセンターのオペレータは、支援者Aから口頭で伝えられて識別コード155に基づいて、個人支援情報管理システム3より、要支援者Uについて個人支援情報iを所定の範囲内で入手して、支援者Aに代わって必要となる連絡先に対して通報を行うことができる。このような110番通報、119番通報などを行う場合には、要支援者Uの発見された位置情報に応じてデータベースより抽出された管轄の警察機関の連絡先(緊急連絡i4)、管轄する消防共同指令センターの連絡先(医療支援情報i6)の表示に基づいて適切な担当部署に連絡を行うことができる。
このようにオペレータが代行して連絡作業を行った場合には、年配者である支援者Aは、要支援者Uに対して緊張緩和を目的とした雑談などに専念することができる。
(2)捜索時の柔軟な運用確保
本発明の要支援者確認ツール1を利用した要支援者Uの捜索、通報、保護の手続きにあっては、要支援者Uの個人情報である個人支援情報iを取り扱うために、支援者Aの属性(守秘義務が法的に担保されている立場、資格、職業であるか否かなど)を登録して支援者Aに開示される情報の範囲を厳格に制限している。
例えば、より多くの個人支援情報i(医療支援情報i6)を入手して、それに基づいた医療的処置を行える医療関係者である支援者Aが、たまたま職務外であって最低限の個人支援情報iしか閲覧できない私用の読取装置2のみ携行していた場合などは、本来入手できる医療支援情報i6を入手することができない。このような画一的な運用のみでは、緊急性を要する場合などには適切に医療的処置や専門的対処できない。
そこで予め支援者Aが口頭連絡することができるコールセンターも並設しておくことで、通常の運用から外れた場合であってもオペレータに支援者Aの立場、資格職務等の事情を説明することで柔軟に対応でき、より効果的な運用が図れる。
加えて、保護した要支援者Uの要支援者確認ツール1が汚損、破損により読取装置2で読取不可の場合にも、支援者Aは、コールセンターに連絡してオペレータに対して口頭で連絡を行うことも可能である。
A 支援者
U 要支援者
N 爪
Na 爪先端部
Nb 爪基端部
C (保護者の)情報端末

1 要支援者確認ツール
11 基材
12 粘着層
13 剥離紙

110 付け爪
120 粘着剤

15 表示部
150 化粧用要素
150′オーナメント部材
151 写真図柄
152 イラスト図柄
153 模様図柄
154 文字記号図柄

155 識別コード
156 バーコード
157 二次元バーコード
158 ICタグ

2 読取装置
21 携帯電話
22 スマートフォン
23 タブレット
25 カメラモジュール
26 通信モジュール

3 個人支援情報管理システム
31 ネットワークモジュール
32 データベースモジュール
33 アクセス認証モジュール
34 アクセスログ管理モジュール
35 支援者情報管理モジュール

i 個人支援情報
i0 登録ID
i0′ URLアドレス
i1 本名
i1′ 呼び名
i2 住所
i3 施設名
i4 緊急連絡先
i5 所在状況
i6 医療支援情報
i7 補助情報

I 支援者情報
I0 支援者ID
I1 支援者属性
I2 支援者名
I3 支援範囲

Claims (2)

  1. 要支援者の身体の一部である手の爪に形成される要支援者確認ツールであって、
    このものは、シート状の基材の裏面に粘着層を具えると共に、おもて面に表示部を具え、この表示部は視認できる化粧用要素と、肉眼では認識できない一方、読取装置により読取ることができる識別コードとが重ね合わせ状態に設けられているものであり、
    前記化粧用要素は、視認できる平面的な装飾図柄であるイラスト、写真、模様、文字記号であり、一方前記識別コードは、パターン表記を用いた記録手段またはICタグを用いた記録手段のいずれか一方または双方を具え、
    この識別コードには少なくとも身元及び緊急連絡先を含む個人支援情報が記憶されていることを特徴とする要支援者確認ツール。
  2. 前記識別コードの読取装置は、カメラ機能またはICタグの読み取り機能を有した携帯電話、スマートフォン、通信機能付タブレット端末のいずれかを用いることを特徴とする請求項記載の要支援者確認ツール。
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