JP6587460B2 - 水素製造設備及び水素製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素を製造する水素製造設備及び水素製造方法に関する。
従来、水素を製造する水素製造設備が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。このような水素製造設備においては、水電解装置に電力を供給することにより水素を生成する。
特開2014−234322号公報
しかしながら、上記のような従来の水素製造設備においては、水素を生成するために大きな電力が必要となる。そして、大きな電力を発電するためには、大きなエネルギー(燃料等)が必要となり、環境負荷を増加させてしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、環境負荷の増加を抑制することができる水素製造設備及び水素製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る水素製造設備は、水素を製造する水素製造設備であって、前記水素製造設備とは異なる設備である他設備が生成した蒸気であって、前記他設備に使用されなかった蒸気が供給される蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって発電する発電機と、前記発電機が発電した電力を使用して水素を生成する水電解装置とを備える。
これによれば、水素製造設備は、他設備が生成した蒸気であって、当該他設備に使用されなかった蒸気が蒸気タービンに供給されて発電した電力を使用して、水素を生成する。つまり、水素製造設備は、他設備で使用されなかった蒸気を有効活用して、水素を生成することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、さらに、前記水電解装置が生成した前記水素を圧縮する圧縮機を備え、前記圧縮機は、回転軸が前記蒸気タービンの回転軸に接続されており、前記蒸気タービンが回転する動力で前記水素を圧縮することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、蒸気タービンが回転する動力で圧縮機を駆動させて水素を圧縮する。つまり、水素製造設備は、他設備で使用されなかった蒸気を有効活用して、水素を圧縮することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、さらに、前記発電機から前記水電解装置へ所定範囲内の電力を供給するように制御する制御装置を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、水電解装置へ所定範囲内の電力を供給する。ここで、水電解装置は、一般的に、供給される電力が変動する場合には耐久性が低下する。このため、水素製造設備において、水電解装置へ一定電力を供給することで、水電解装置の長寿命化を図ることができる。
また、前記制御装置は、前記発電機から前記水電解装置へ供給した電力の余剰分を、前記水素製造設備内の他の機器または前記他設備に供給するように制御することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、水電解装置へ供給した電力の余剰分を、水素製造設備内の他の機器または他設備に供給する。つまり、水素製造設備は、水電解装置へ一定電力を供給して余った電力を、水素製造設備内のポンプや電動弁などの補機や他設備内の機器の動力源として利用することができる。これにより、水素製造設備は、他設備で使用されなかった蒸気を有効活用して、補機などの機器を稼動することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、前記制御装置は、前記発電機から前記水電解装置への電力供給に必要な量以上の蒸気を前記蒸気タービンに供給するように当該蒸気の量を制御することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、水電解装置への電力供給に必要な量以上の蒸気を蒸気タービンに供給するように当該蒸気の量を制御することで、水素を生成するのに必要な蒸気を他設備から受け入れることができる。
また、前記水電解装置は、前記水素とともに酸素を生成し、前記水素製造設備は、さらに、前記酸素を前記他設備に供給する酸素供給管を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、生成した酸素を他設備に供給することで、水素とともに発生する酸素を有効活用することができる。
また、前記他設備は、発電設備であり、前記酸素供給管は、前記酸素を、複合給水処理(CWT)用の酸素として前記発電設備に供給することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、生成した酸素を、複合給水処理(CWT)用の酸素として他設備である発電設備に供給することで、当該酸素を有効活用することができる。
また、さらに、前記蒸気タービンからの排気を前記他設備に送る排気管を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、蒸気タービンからの排気を他設備に送ることで、当該排気(蒸気)を有効活用することができる。
また、さらに、前記他設備が生成した純水を前記水電解装置に送る純水受入管を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、他設備が生成した純水を水電解装置に送ることで、水電解装置に必要な純水を生成する装置を新たに設けることなく、水素を生成することができる。
なお、本発明は、このような水素製造設備として実現することができるだけでなく、当該水素製造設備によって水素を製造する水素製造方法として実現することもできる。
本発明における水素製造設備によれば、環境負荷の増加を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る水素製造設備1の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が備える制御装置60の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が備える水電解装置50の動作原理を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る発電設備2の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が行う水素製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る水素製造設備1の水電解装置50が行う水素生成処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例1に係る水素製造設備1の概略構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る水素製造設備について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
まず、水素製造設備1の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1の概略構成を示す模式図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が備える制御装置60の機能構成を示すブロック図である。また、図3は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が備える水電解装置50の動作原理を説明する図である。
まず、図1及び図2に示すように、水素製造設備1は、水素を製造する設備であり、蒸気タービン10と、発電機20と、圧縮機30と、水電解装置50と、制御装置60とを備えている。
蒸気タービン10は、水素製造設備1とは異なる設備である他設備が生成した蒸気であって、当該他設備に使用されなかった蒸気が供給され、当該蒸気のエネルギーで駆動(回転)するタービンである。つまり、蒸気タービン10は、他設備が自ら使用するために生成した蒸気のうち、他設備が稼動するために使用されなかった蒸気(余剰蒸気)が供給されることによって回転する。
なお、蒸気タービン10に供給される蒸気は、上記のような余剰蒸気には限定されず、他設備が生成した蒸気のうちの一部の蒸気が蒸気タービン10に供給される構成であればよい。例えば、蒸気が他設備で使用できる場合であっても、他設備に当該蒸気を使用するよりも水素製造設備1に当該蒸気を供給した方が、水素製造設備1及び他設備の全体としての効率が高くなるのであれば、当該蒸気を蒸気タービン10に供給することにしてもよい。
また、蒸気タービン10には、他設備から蒸気を受け入れる蒸気受入管11と、蒸気タービン10からの排気を当該他設備に送る排気管12とが設けられている。
ここで、本実施の形態では、当該他設備は、発電設備2である。つまり、発電設備2で生成された蒸気が、蒸気受入管11を通って、蒸気タービン10に送られ、蒸気タービン10を回転させる。そして、当該蒸気は、蒸気タービン10を回転させた後、蒸気タービン10から排気として排出されて、排気管12を通って、発電設備2に送られる。発電設備2における蒸気受入管11との接続箇所(蒸気取出箇所)、及び排気管12との接続箇所(排気受入箇所)など、発電設備2についての詳細な構成の説明は、後述する。
本実施の形態では、蒸気タービン10に送られる蒸気は、例えば、流量が約40t/h、圧力が約4.5MPa、温度が約300℃である。また、蒸気タービン10の入口における蒸気は、圧力が約4.4MPa、温度が約290℃である。また、蒸気タービン10から排出される排気は、圧力が約10kPaである。
なお、蒸気タービン10に送られる蒸気の条件は、特に限定されないが、蒸気タービン10に応じた適切な条件の蒸気が供給されるのが好ましい。また、蒸気タービン10に送られる蒸気の条件が予め設定されている場合には、当該蒸気の条件に併せて、適宜、蒸気タービン10を設計可能である。
発電機20は、蒸気タービン10によって発電する発電機である。つまり、発電機20は、蒸気タービン10の回転力を電力に変換することによって発電を行うタービン発電機である。
また、発電機20が発電した電力は、水電解装置50、水素製造設備1内の補機、制御装置60などに供給される。つまり、発電機20が発電した電力は、電線21を介して水電解装置50に供給され、また、電線22を介して水素製造設備1内の補機や制御装置60、発電設備2などに供給される。ここで、水素製造設備1内の補機とは、蒸気タービン10や水電解装置50まわりのポンプ及び電動弁などである。
なお、本実施の形態では、発電機20が発電する電力は、例えば、約7000kWである。
圧縮機30は、水電解装置50が生成した水素を圧縮する圧縮機である。圧縮機30は、回転軸が蒸気タービン10の回転軸に接続されており、蒸気タービン10が回転する動力で水素を圧縮する。
具体的には、圧縮機30は、回転軸41まわりに回転することで、水素を圧縮する。そして、圧縮機30の回転軸41は、蒸気タービン10の回転軸42に接続されている。つまり、圧縮機30は、蒸気タービン10と同軸の構成を有している。これにより、蒸気タービン10が回転すると、圧縮機30も回転するため、蒸気タービン10が回転する動力で水素を圧縮することができる。
なお、蒸気タービン10の回転軸42は、発電機20の回転軸43にも接続されている。つまり、発電設備2から供給される蒸気によって蒸気タービン10が回転し、蒸気タービン10が回転する動力で、発電機20及び圧縮機30を回転させて、発電及び水素の圧縮が行われる。
また、圧縮機30には、圧縮した水素を送る圧縮水素供給管31が設けられている。つまり、圧縮機30で圧縮された高圧の水素(または液化水素)は、圧縮水素供給管31を通って、貯留タンク(図示せず)などに送られる。
水電解装置50は、発電機20が発電した電力を使用して水素を生成する装置である。具体的には、水電解装置50は、純水を受け入れて、発電機20が発電した電力を使用して、水素と酸素とを生成する。
つまり、図3に示すように、水電解装置50は、供給された純水に電圧をかけて水の電気分解を起こすことによって、陰極から水素を発生させ、陽極からは酸素を発生させることができる。これにより、水電解装置50は、水素と酸素とを生成することができる。
また、図1に示すように、水電解装置50には、純水受入管51と、水素供給管52と、酸素供給管53とが設けられている。
純水受入管51は、発電設備2が生成した純水を水電解装置50に送る配管である。つまり、発電設備2は、発電用に純水を生成しているため、水電解装置50は、純水受入管51を介して、発電設備2が発電用に生成した純水の一部を、発電設備2から受け入れる。
水素供給管52は、水電解装置50が生成した水素を圧縮機30に供給する配管である。つまり、水電解装置50は、水素供給管52を介して、生成した水素を圧縮機30に送る。
酸素供給管53は、水電解装置50が生成した酸素を発電設備2に供給する配管である。具体的には、酸素供給管53は、当該酸素を、複合給水処理(CWT:Combined Water Treatment)用の酸素として発電設備2に供給するための配管である。なお、CWTとは、給水に酸素を注入することにより鉄の不働体化を図り、系統材料の母材表面にヘマタイトの保護皮膜を形成して防食を行う給水酸素処理法である。
つまり、水電解装置50は、酸素供給管53を介して、生成した酸素を発電設備2に送る。そして、発電設備2では、受け入れた当該酸素を、CWTに使用する。発電設備2における酸素供給管53との接続箇所(酸素注入箇所)については、後述する。
なお、本実施の形態では、水電解装置50に必要な電力は約6000kWであり、この場合、水素の製造量は約1200Nm/hである。
制御装置60は、水素製造設備1を制御し、水素を生成するための装置である。図2に示すように、制御装置60は、蒸気供給制御部61と、発電制御部62と、水電解制御部63と、記憶部64とを有している。
蒸気供給制御部61は、蒸気タービン10に蒸気を供給するための制御を行う。つまり、蒸気供給制御部61は、水素製造設備1とは異なる設備である他設備としての発電設備2が生成した蒸気であって、発電設備2に使用されなかった蒸気を蒸気タービン10に供給する。
具体的には、蒸気供給制御部61は、発電機20から水電解装置50への電力供給に必要な量以上の蒸気を蒸気タービン10に供給するように、当該蒸気の量を制御する。つまり、蒸気供給制御部61は、発電機20が水電解装置50への供給に必要な電力以上の電力を発電できるように、当該蒸気の量を制御する。
さらに具体的には、蒸気供給制御部61は、水電解装置50へ必要な電力を発電機20が発電可能で、かつ、水電解装置50が生成した水素を圧縮機30が所定の圧力まで圧縮可能なように、当該蒸気の量を制御する。
例えば、蒸気受入管11に調整弁(図示せず)が設けられており、記憶部64に、必要な蒸気の量、及び、当該蒸気の量と蒸気受入管11の調整弁の開度との関係が記憶されている。そして、蒸気供給制御部61は、記憶部64に記憶されている当該必要な蒸気の量及び当該関係を参照し、当該調整弁の開度を調整することにより、当該蒸気の量を制御する。なお、蒸気供給制御部61は、蒸気の量を制御できるのであれば、上記の手法に限定されず、どのような手法を用いてもかまわない。
発電制御部62は、発電機20が発電した電力の供給先を制御する。具体的には、発電制御部62は、発電機20から水電解装置50へ所定範囲内の電力を供給するように制御する。また、発電制御部62は、発電機20から水電解装置50へ供給した電力の余剰分を、水素製造設備1内の他の機器または発電設備2に供給するように制御する。
なお、所定範囲内の電力とは、水電解装置50が水の電気分解を行って水素を生成するために必要となる大きさの電力であり、水電解装置50に供給される電力が大きく変動しないように(一定の値の電力となるように)、当該所定範囲が適宜定められる。また、水素製造設備1内の他の機器とは、水素製造設備1内の補機や制御装置60などである。水素製造設備1内の補機とは、蒸気タービン10や水電解装置50まわりのポンプ及び電動弁などである。
また、本実施の形態では、発電機20の発電出力は約7000kWであり、水電解装置50に必要な電力は約6000kWであり、蒸気タービン10の補機に必要な電力は約500kWであり、残りの約500kWがその他の機器に使用される。
このように、発電制御部62は、水電解装置50における水の電気分解のために一定の電力を発電機20から水電解装置50に供給し、かつ、余った電力を、当該電気分解以外の用途に使用するように制御する。
例えば、記憶部64に、水電解装置50へ供給すべき電力の値が記憶されており、発電制御部62は、記憶部64に記憶されている当該電力の値を参照し、電線21及び電線22を介して供給する電力の大きさを決定する。なお、発電制御部62は、水電解装置50が停止中であるなど水電解装置50へ電力を供給する必要がない場合には、全ての電力を電線22を介して供給するなどのように、電線21及び電線22の間を切り替える機能を有していてもかまわない。また、発電制御部62は、上記の手法に限定されず、どのような手法を用いて電力を供給することにしてもかまわない。また、電線22は発電設備2にも接続されているが、省略して図示している。
水電解制御部63は、水電解装置50を制御し、水素を生成する。つまり、水電解制御部63は、水電解装置50に受け入れる純水の量、圧縮機30に供給する水素の量、及び、発電設備2に供給する酸素の量などを制御する。
例えば、水電解制御部63は、純水受入管51に調整弁(図示せず)が設けられており、記憶部64に、水電解装置50に必要な純水の量、及び、当該純水の量と純水受入管51の調整弁の開度との関係が記憶されている。そして、水電解制御部63は、記憶部64に記憶されている当該必要な純水の量及び当該関係を参照し、当該調整弁の開度を調整することにより、当該純水の量を制御する。
同様に、例えば、水電解制御部63は、水素供給管52または酸素供給管53に設けられている調整弁(図示せず)の開度を調整することにより、圧縮機30に供給する水素または発電設備2に供給する酸素の量を制御する。なお、水電解制御部63は、上記の手法に限定されず、どのような手法を用いて上記の制御を行ってもかまわない。
記憶部64は、制御装置60に含まれる各処理部が行う処理に必要なデータを記憶しているメモリである。記憶部64は、上述の通り、例えば、蒸気供給制御部61が制御する蒸気の量、発電制御部62が制御する水電解装置50への電力供給量、水電解制御部63が制御する純水の受入量などについてのデータを記憶している。
なお、制御装置60の構成は、上記に限定されず、例えば、圧縮機30の動作を制御する機能などを有していてもかまわない。
次に、発電設備2の構成について、詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る発電設備2の概略構成を示す模式図である。
発電設備2は、ボイラで燃料を燃焼させて蒸気を発生し、蒸気タービンで発電を行う火力発電設備である。具体的には、図4に示すように、発電設備2は、ボイラ100、蒸気タービン200などを備えている。なお、発電設備2は、その他に、発電機、脱硝装置や空気予熱器などが設けられた煙道、煙突なども有しているが、これらは省略して図示している。
ボイラ100は、化石燃料を燃焼するボイラであり、本実施の形態では、定圧貫流ボイラである。また、ボイラ100は、主蒸気管110を有しており、燃料を燃焼することで生成した蒸気(主蒸気)を、主蒸気管110を通じて蒸気タービン200に送る。また、ボイラ100は、燃料を燃焼した後の排ガスを、煙道を通じて脱硝装置、空気予熱器及び煙突へと送る。なお、ボイラ100の形式は、定圧貫流ボイラには限定されず、変圧貫流ボイラなど、どのような形式のボイラであってもかまわない。
蒸気タービン200は、ボイラ100で生成された蒸気のエネルギーによって回転するタービンである。本実施の形態では、蒸気タービン200は、高圧タービン210、中圧タービン220及び低圧タービン230を有している。
高圧タービン210は、高圧の蒸気によって回転するタービンであり、中圧タービン220は、当該高圧の蒸気よりも圧力の低い中圧の蒸気によって回転するタービンであり、低圧タービン230は、当該中圧の蒸気よりも圧力の低い低圧の蒸気によって回転するタービンである。本実施の形態では、発電機(図示せず)に近い側から、低圧タービン230、中圧タービン220、高圧タービン210の順に配置されている。
つまり、ボイラ100で生成された高温高圧の蒸気(主蒸気)は、主蒸気管110を通って高圧タービン210に送られ、高圧タービン210を回転させる。また、高圧タービン210を出た蒸気(低温再熱蒸気)は、低温再熱蒸気管211を通ってボイラ100に送られ、ボイラ100で再加熱される。そして、ボイラ100で再加熱された蒸気(高温再熱蒸気)は、高温再熱蒸気管140を通って中圧タービン220に送られ、中圧タービン220を回転させる。また、中圧タービン220を出た蒸気は、蒸気管223を通って低圧タービン230に送られ、低圧タービン230を回転させる。
また、低圧タービン230を出た蒸気は、蒸気管235を通って復水器240に送られ、復水器240で冷やされて水になり、配管241を通ってグランドコンデンサ242に送られる。
ここで、蒸気タービン200は、8段抽気として、8箇所から蒸気が取り出される構成になっている。つまり、蒸気タービン200から、第一抽気から第八抽気までの8段の抽気が取り出される。
具体的には、低圧タービン230から、第一抽気管231によって第一抽気が取り出され、取り出された第一抽気は、第一給水ヒータ251において、グランドコンデンサ242を出た水(給水)を加熱する。また、低圧タービン230から、第二抽気管232によって第二抽気が取り出され、取り出された第二抽気は、第二給水ヒータ252において、第一給水ヒータ251を出た給水を加熱する。
また、低圧タービン230から、第三抽気管233によって第三抽気が取り出され、取り出された第三抽気は、第三給水ヒータ253において、第二給水ヒータ252を出た給水を加熱する。また、低圧タービン230から、第四抽気管234によって第四抽気が取り出され、取り出された第四抽気は、第四給水ヒータ254において、第三給水ヒータ253を出た給水を加熱する。
このように、低圧タービン230からは、第一抽気から第四抽気までの4段の抽気が取り出される。なお、取り出された抽気の温度は、低い方から、第一抽気、第二抽気、第三抽気、第四抽気となっている。
また、中圧タービン220から、第五抽気管221によって第五抽気が取り出され、取り出された第五抽気は、脱気器255に送られる。また、中圧タービン220から、第六抽気管222によって第六抽気が取り出され、取り出された第六抽気は、第六給水ヒータ256において、脱気器255で脱気された給水を加熱する。
このように、中圧タービン220からは、第五抽気及び第六抽気の2段の抽気が取り出される。なお、取り出された抽気の温度は、低い方から、第五抽気、第六抽気となっている。また、第五抽気及び第六抽気は、第一抽気から第四抽気までの抽気よりも高い温度となっている。
また、高圧タービン210の低温再熱蒸気管211から、第七抽気管212によって第七抽気が取り出され、取り出された第七抽気は、第七給水ヒータ257において、第六給水ヒータ256を出た給水を加熱する。また、高圧タービン210から、第八抽気管213によって第八抽気が取り出され、取り出された第八抽気は、第八給水ヒータ258において、第七給水ヒータ257を出た給水を加熱する。そして、第八給水ヒータ258で加熱された給水は、配管259を通ってボイラ100に送られる。
このように、高圧タービン210からは、第七抽気及び第八抽気の2段の抽気が取り出される。なお、取り出された抽気の温度は、低い方から、第七抽気、第八抽気となっている。
なお、蒸気タービン200は、高圧タービン210、中圧タービン220及び低圧タービン230のうちのいずれかのタービンを有していない構成でもかまわない。また、蒸気タービン200からの抽気は、上記のような8段抽気でなくともかまわない。
また、主蒸気管110、高温再熱蒸気管140、低温再熱蒸気管211、第一抽気管231〜第八抽気管213、蒸気管223、235、配管241、259などの配管は、内部を通る蒸気(または水)の条件(流量、流速、温度、圧力等)に応じた仕様(口径、材質等)で構成されていれば、どのような仕様であってもかまわない。
また、第一給水ヒータ251〜第四給水ヒータ254及び第六給水ヒータ256〜第八給水ヒータ258は、第一抽気〜第四抽気及び第六抽気〜第八抽気と給水との間で熱交換を行うことができる熱交換器であるが、当該熱交換器の構造は、特に限定されない。
以上のような構成において、水素製造設備1の蒸気受入管11は、第七抽気管212に接続されている。つまり、第七抽気管212からの蒸気(補助蒸気)が、蒸気受入管11を通って、水素製造設備1の蒸気タービン10に送られる。
なお、蒸気受入管11の接続箇所は、第七抽気管212には限定されない。例えば、蒸気受入管11は、主蒸気管110、高温再熱蒸気管140、第五抽気管221、第六抽気管222、第八抽気管213など、蒸気タービン10を駆動可能な蒸気条件以上の蒸気が流れる配管であればどのような配管に接続されてもよい。
ただし、蒸気受入管11は、蒸気タービン10を効率よく駆動できる蒸気条件を有する蒸気を抽出できる配管に接続されるのが好ましい。または、発電設備2で蒸気が余っており、発電設備2では当該蒸気を有効活用できない場合には、この余剰蒸気が通る配管に蒸気受入管11を接続し、当該余剰蒸気を蒸気タービン10に供給する構成が好ましい。
また、水素製造設備1の排気管12は、低圧給水ライン(同図では、第三給水ヒータ253の出口)に接続されている。つまり、水素製造設備1の蒸気タービン10を出た排気(ドレン)は、排気管12を通って、発電設備2の低圧給水ラインの、例えば低圧ドレンタンクなどに送られる。
なお、排気管12の接続箇所は、上記の箇所に限定されず、蒸気タービン10の排気の条件に応じた箇所へ接続される構成であればよい。
また、水素製造設備1の酸素供給管53は、低圧給水ライン(同図では、グランドコンデンサ242の出口と脱気器255の出口)に接続されている。つまり、水素製造設備1の水電解装置50が生成した酸素は、酸素供給管53を通って、発電設備2の低圧給水ラインの、例えば復水ブースターポンプ(図示せず)の入口と脱気器255の出口の2箇所に送られる。
なお、酸素供給管53の接続箇所は、上記の箇所に限定されず、発電設備2のCWTを行うために適切な箇所へ接続される構成であればよい。
次に、水素製造設備1が行う水素製造方法について、説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1が行う水素製造方法を示すフローチャートである。また、図6は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1の水電解装置50が行う水素生成処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、水素製造設備1の制御装置60の蒸気供給制御部61は、蒸気供給工程として、水素製造設備1とは異なる設備である他設備としての発電設備2が生成した蒸気であって、発電設備2に使用されなかった蒸気を蒸気タービン10に供給する(S102)。具体的には、蒸気供給制御部61は、発電機20から水電解装置50への電力供給に必要な量以上の蒸気を蒸気タービン10に供給するように、当該蒸気の量を制御する。
そして、水素製造設備1は、発電工程として、蒸気タービン10によって発電機20に発電させる(S104)。そして、水素製造設備1の制御装置60の発電制御部62は、発電機20から水電解装置50へ所定範囲内の電力を供給するように制御する。また、発電制御部62は、発電機20から水電解装置50へ供給した電力の余剰分を、水素製造設備1内の他の機器または発電設備2に供給するように制御する。
そして、水素製造設備1の制御装置60の水電解制御部63は、水電解工程として、発電機20が発電した電力を使用して水素を生成する(S106)。
具体的には、図6に示すように、水電解制御部63は、純水受入管51を介して、水電解装置50の内部に、純水を受け入れる(S202)。また、水電解制御部63は、発電機20が発電した電力を使用して、水素及び酸素を生成する(S204)。また、水電解制御部63は、水素供給管52を介して、生成した水素を圧縮機30に供給する(S206)。また、水電解制御部63は、酸素供給管53介して、生成した酸素を発電設備2に供給する(S208)。
そして、図5に戻り、水素製造設備1の圧縮機30は、水電解装置50が生成した水素を圧縮する(S108)。
このようにして、水素製造設備1は、水素を生成する。なお、圧縮機30によって水素を高圧に圧縮し、液化することで、貯蔵及び輸送の効率向上を図ることができる。また、生成した水素は、燃料電池自動車(FCV)の燃料などに活用できる。
また、水素製造設備1が生成した水素は、有機ケミカルハイドライト法などを用いて、貯蔵し、活用することもできる。ここで、有機ケミカルハイドライト法とは、芳香族化合物を水素化して水素化芳香族化合物として水素を貯蔵し、使用場所まで輸送して、使用場所で水素化芳香族化合物から脱水素化することで水素を取り出す手法であり、水素の貯蔵及び輸送を安全に行うことができる。例えば、水素製造設備1が生成した水素は、トルエンに水素化反応を行うことで生成される有機化合物であるMCH(メチルシクロヘキサン)として、タンクなどに貯留することができる。
また、水素製造設備1が生成した水素は、発電設備2が有する発電機や、水素製造設備1が有する発電機20の冷却用の水素として供給することもできる。つまり、発電機は、発電の際に界磁や固定子に大きな電流が流れて高温になるため、機内に冷媒としての水素が封入される場合がある。このため、水素製造設備1が生成した水素を、当該発電機の冷却用の水素として活用することもできる。
以上のように、本発明の実施の形態に係る水素製造設備1によれば、他設備である発電設備2が生成した蒸気であって、発電設備2に使用されなかった蒸気が蒸気タービン10に供給されて発電した電力を使用して、水素を生成する。つまり、水素製造設備1は、発電設備2で使用されなかった蒸気を有効活用して、水素を生成することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、水素製造設備1は、蒸気タービン10が回転する動力で圧縮機30を駆動させて水素を圧縮する。つまり、水素製造設備1は、発電設備2で使用されなかった蒸気を有効活用して、水素を圧縮することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、水素製造設備1は、水電解装置50へ所定範囲内の電力を供給する。ここで、水電解装置50は、一般的に、供給される電力が変動する場合には耐久性が低下する。すなわち、水電解装置50において、電極の電位の上昇・低下が繰り返されると、酸化還元反応に伴う電極の体積変化によるひび割れや溶解による溶出によって、時間経過とともに電極の性能が低下する傾向にある。また、水電解反応の停止状態から急激に電圧が上昇すると、電圧の集中による電極の溶解や、泡沫の急発生に伴う泡の圧力により電極表面構造の破壊がもたらされる虞がある。このため、水素製造設備1において、水電解装置50へ一定電力を供給することで、水電解装置50の長寿命化を図ることができる。
また、水素製造設備1は、水電解装置50へ供給した電力の余剰分を、水素製造設備1内の他の機器または発電設備2に供給する。つまり、水素製造設備1は、水電解装置50へ一定電力を供給して余った電力を、水素製造設備1内のポンプや電動弁などの補機や発電設備2内の機器の動力源として利用することができる。これにより、水素製造設備1は、発電設備2で使用されなかった蒸気を有効活用して、補機などの機器を稼動することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
また、水素製造設備1は、水電解装置50への電力供給に必要な量以上の蒸気を蒸気タービン10に供給するように当該蒸気の量を制御することで、水素を生成するのに必要な蒸気を発電設備2から受け入れることができる。
また、水素製造設備1は、生成した酸素を発電設備2に供給することで、水素とともに発生する酸素を有効活用することができる。
また、水素製造設備1は、生成した酸素を、CWT用の酸素として発電設備2に供給することで、当該酸素を有効活用することができる。
また、水素製造設備1は、蒸気タービン10からの排気を発電設備2に送ることで、当該排気(蒸気)を有効活用することができる。
また、水素製造設備1は、発電設備2が生成した純水を水電解装置50に送ることで、水電解装置50に必要な純水を生成する装置を新たに設けることなく、水素を生成することができる。
また、水素製造設備1は、発電設備2で使用されなかった蒸気や純水を有効活用しているため、水素の製造にかかるコストを大幅に低減し、安価に水素を製造することができるという効果も奏する。
なお、上記実施の形態において、水素製造設備1は、発電設備2が生成した制御用空気や雑用空気を受け入れて、水素製造設備1内の空気式制御弁などの補機の動力等に用いることにしてもよい。また、水素製造設備1は、発電設備2から工業用水を受け入れて、水素製造設備1内で用いることにしてもよい。例えば、水素製造設備1において、発電に利用した蒸気の復水方法として冷却塔方式を採用する場合には、蒸気タービン10の排気を冷却するための冷却塔(クーリングタワー)に供給する冷却水に、当該工業用水を使用することができる。これらによっても、環境負荷の増加を抑制し、コスト低減を図ることができる。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。上記実施の形態では、水素製造設備1とは異なる設備としての他設備は、発電設備2であることとした。しかし、本変形例では、当該他設備は、化学プラント3である。
図7は、本発明の実施の形態の変形例1に係る水素製造設備1の概略構成を示す模式図である。
同図に示すように、水素製造設備1の蒸気受入管11は、化学プラント3の蒸気配管に接続されており、蒸気タービン10は、蒸気受入管11を介して、化学プラント3から蒸気を受け入れる。また、排気管12、水素供給管52及び酸素供給管53は、化学プラント3には接続されていない。なお、その他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、化学プラント3は、化学製品を生産する設備であり、例えば、石油化学プラント、天然ガス化学プラント、石炭化学プラント、アンモニア化学プラントなどである。化学プラント3は、化学製品を生産するために蒸気を生成する。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例1に係る水素製造設備1によっても、化学プラント3で生成された蒸気を有効活用して、水素を生成することができるため、環境負荷の増加を抑制することができる。
なお、同図では、排気管12、純水受入管51、酸素供給管53及び圧縮水素供給管31は、化学プラント3には接続されていないが、排気管12、純水受入管51、酸素供給管53及び圧縮水素供給管31の少なくとも1つが化学プラント3に接続されている構成でもかまわない。つまり、化学プラント3は、水素製造設備1から、排気管12を介して排気を受け入れたり、酸素供給管53を介して酸素を受け入れたり、圧縮水素供給管31を介して水素を受け入れたり、また、水素製造設備1へ、純水受入管51を介して純水を供給したりする構成でもかまわない。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る水素製造設備1について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態では、発電設備2は、化石燃料を燃料とする火力発電設備であることとした。しかし、発電設備2は、バイオマス発電設備、地熱発電設備、または、原子力発電設備など、蒸気を生成する設備であれば、どのような設備であってもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、水素製造設備1は、圧縮機30及び制御装置60を備えていることとした。しかし、水素製造設備1は、圧縮機30及び制御装置60のうちのいずれか1つを備えていない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、圧縮機30は、蒸気タービン10と同軸の構成を有していることとした。しかし、圧縮機30は、蒸気タービン10とは異なる回転軸を有している構成でもかまわない。例えば、圧縮機30の回転軸は、蒸気タービン10の回転軸とギアによって接続されており、蒸気タービン10が回転する動力で回転する構成などであってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、制御装置60は、発電機20から水電解装置50へ一定の電力を供給するように制御することとした。しかし、制御装置60は、水電解装置50への供給電力を、水素の必要量に応じて変動させることにしてもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、制御装置60は、発電機20から水電解装置50へ供給した電力の余剰分を、水素製造設備1内の他の機器または発電設備2に供給するように制御することとした。しかし、制御装置60は、当該電力の余剰分を、水素製造設備1及び発電設備2以外の機器に供給するように制御してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、他設備は、発電設備2または化学プラント3であることとした。しかし、他設備は、蒸気を生成し、蒸気受入管11を介して、水素製造設備1に蒸気を供給可能な設備であればよく、発電設備2や化学プラント3以外の設備でも適用可能である。この場合、他設備は、発電設備2や化学プラント3以外の設備であっても、排気管12、純水受入管51、酸素供給管53及び圧縮水素供給管31の少なくとも1つに接続されている構成でもかまわない。つまり、他設備は、水素製造設備1から、排気管12を介して排気を受け入れたり、酸素供給管53を介して酸素を受け入れたり、圧縮水素供給管31を介して水素を受け入れたり、また、水素製造設備1へ、純水受入管51を介して純水を供給したりする構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及び上記変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、環境負荷の増加を抑制することができる水素製造設備等に適用できる。
1 水素製造設備
2 発電設備
3 化学プラント
10 蒸気タービン
11 蒸気受入管
12 排気管
20 発電機
21、22 電線
30 圧縮機
31 圧縮水素供給管
41、42、43 回転軸
50 水電解装置
51 純水受入管
52 水素供給管
53 酸素供給管
60 制御装置
61 蒸気供給制御部
62 発電制御部
63 水電解制御部
64 記憶部
100 ボイラ
110 主蒸気管
140 高温再熱蒸気管
200 蒸気タービン
210 高圧タービン
211 低温再熱蒸気管
212 第七抽気管
213 第八抽気管
220 中圧タービン
221 第五抽気管
222 第六抽気管
223 蒸気管
230 低圧タービン
231 第一抽気管
232 第二抽気管
233 第三抽気管
234 第四抽気管
235 蒸気管
240 復水器
241 配管
242 グランドコンデンサ
251 第一給水ヒータ
252 第二給水ヒータ
253 第三給水ヒータ
254 第四給水ヒータ
255 脱気器
256 第六給水ヒータ
257 第七給水ヒータ
258 第八給水ヒータ
259 配管

Claims (9)

  1. 水素を製造する水素製造設備であって、
    前記水素製造設備とは異なる設備である他設備が生成した蒸気であって、前記他設備に使用されなかった蒸気が供給される蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンによって発電する発電機と、
    前記発電機が発電した電力を使用して水素及び酸素を生成する水電解装置と
    前記水電解装置が生成した前記水素及び前記酸素の少なくとも一方を、前記蒸気を生成した前記他設備に供給する供給管と
    を備える水素製造設備。
  2. 前記他設備は、発電設備であり、
    記供給管は、前記酸素を、複合給水処理(CWT)用の酸素として前記発電設備に供給する
    請求項に記載の水素製造設備。
  3. さらに、
    前記水電解装置が生成した前記水素を圧縮する圧縮機を備え、
    前記圧縮機は、回転軸が前記蒸気タービンの回転軸に接続されており、前記蒸気タービンが回転する動力で前記水素を圧縮する
    請求項1または2に記載の水素製造設備。
  4. さらに、
    前記発電機から前記水電解装置へ所定範囲内の電力を供給するように制御する制御装置を備える
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  5. 前記制御装置は、前記発電機から前記水電解装置へ供給した電力の余剰分を、前記水素製造設備内の他の機器または前記他設備に供給するように制御する
    請求項に記載の水素製造設備。
  6. 前記制御装置は、前記発電機から前記水電解装置への電力供給に必要な量以上の蒸気を前記蒸気タービンに供給するように当該蒸気の量を制御する
    請求項またはに記載の水素製造設備。
  7. さらに、
    前記蒸気タービンからの排気を前記他設備に送る排気管を備える
    請求項1〜のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  8. さらに、
    前記他設備が生成した純水を前記水電解装置に送る純水受入管を備える
    請求項1〜のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  9. 水素を製造する水素製造設備による水素製造方法であって、
    前記水素製造設備とは異なる設備である他設備が生成した蒸気であって、前記他設備に使用されなかった蒸気を蒸気タービンに供給する蒸気供給工程と、
    前記蒸気タービンによって発電機に発電させる発電工程と、
    前記発電機が発電した電力を使用して水素及び酸素を生成する水電解工程と
    前記水電解工程で生成された前記水素及び前記酸素の少なくとも一方を、前記蒸気を生成した前記他設備に供給する供給工程と
    を含む水素製造方法。
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