JP6587200B2 - アンテナ装置、電波センサ及びそれを備えた水栓装置 - Google Patents

アンテナ装置、電波センサ及びそれを備えた水栓装置 Download PDF

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Description

本発明は、アンテナ装置、電波センサ及びそれを備えた水栓装置に関する。
従来、アンテナ装置として、2つの1次放射器と、2つの1次放射器に一対一に対応し対応する1次放射器の位置を焦点面とする2つの誘電体レンズと、を備えた送受信装置が提案されている(特許文献1)。
また、水栓装置として、電波センサを用いて吐水流の吐水を制御する水栓装置が提案されている(特許文献2)。ここにおいて、電波センサは、例えば、送信部と、送信部に接続されたアンテナ(送信アンテナ)と、受信部と、受信部に接続されたアンテナ(受信アンテナ)と、ミキサ部と、を備えている。
アンテナ装置の分野では、小型化を図りながらも電波の指向性をより強くすることが望まれる場合がある。
特開2000−22423号公報 特許第5212908号公報
本発明の目的は、小型化を図りながらも電波の指向性をより強くすることが可能なアンテナ装置、電波センサ及びそれを備えた水栓装置を提供することにある。
本発明に係る一態様のアンテナ装置は、アンテナユニットと、誘電体ユニットと、を備える。前記アンテナユニットは、2つの平面アンテナを有する。前記誘電体ユニットは、前記アンテナユニットに対向する。前記2つの平面アンテナのうち一方の平面アンテナは、電波を送信する送信アンテナである。前記2つの平面アンテナのうち他方の平面アンテナは、前記送信アンテナから送波され物体で反射された電波を受信する受信アンテナである。前記誘電体ユニットは、前記2つの平面アンテナに一対一で対向し対向する平面アンテナからの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる2つの誘電体部を有する。前記誘電体ユニットは、前記アンテナユニット側と反対側において、前記2つの誘電体部の間に溝が形成されている。
本発明に係る一態様の電波センサは、検知部と、処理部と、を備える。前記検知部は、電波を検知エリアに送信し、前記検知エリアから電波を受信する。前記処理部は、判断部と、出力部と、を備える。前記判断部は、前記検知部から出力されるセンサ信号を信号処理して前記検知エリア内において移動する物体の有無を判断する。前記出力部は、前記判断部の判断結果に応じた制御信号を出力する。前記検知部は、上記のアンテナ装置を含んでいる。
本発明に係る一態様の水栓装置は、吐水用の管であるスパウトと、ホースと、開閉弁と、上記の電波センサと、を備える。前記ホースは、前記スパウト内に配置されている。前記開閉弁は、前記ホースの上流側に配置されている。前記開閉弁は、上記の電波センサにおける出力部から出力される制御信号によって開状態と閉状態とが切り替わる。
図1Aは、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の正面左斜め側から見た斜視図である。図1Bは、同上のアンテナ装置の正面右斜め側から見た斜視図である。 図2Aは、同上のアンテナ装置の正面図である。図2Bは、同上のアンテナ装置の平面図である。図2Cは、同上のアンテナ装置の左側面図である。図2Dは、同上のアンテナ装置の右側面図である。 図3は、同上のアンテナ装置に関し、図2AのZ1−Z1線断面図である。 図4Aは、同上のアンテナ装置に関し、図3のX1−X1線断面に対応する断面図である。図4Bは、同上のアンテナ装置に関し、図3のX1−X1線断面に対応する斜視断面図である。 図5Aは、同上のアンテナ装置に関し、図3のX2−X2線断面に対応する断面図である。図5Bは、同上のアンテナ装置に関し、図3のX2−X2線断面に対応する斜視断面図である。 図6Aは、同上のアンテナ装置に関し、図3のY1−Y1線断面に対応する断面図である。図6Bは、同上のアンテナ装置に関し、図3のY2−Y2線断面に対応する断面図である。 図7は、同上のアンテナ装置におけるアンテナユニットの斜視図である。 図8Aは、本発明の一実施形態の変形例1に係るアンテナ装置の右側面図である。図8Bは、同上のアンテナ装置の指向特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 図9Aは、本発明の一実施形態の変形例2に係るアンテナ装置の右側面図である。図9Bは、同上のアンテナ装置の指向特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 図10Aは、本発明の一実施形態の変形例3に係るアンテナ装置の右側面図である。図10Bは、同上のアンテナ装置の指向特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 図11Aは、本発明の一実施形態の変形例4に係るアンテナ装置の右側面図である。図11Bは、同上のアンテナ装置の指向特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 図12は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を備えた電波センサのブロック図である。 図13は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を備えた電波センサを含む水栓装置に関し、流し台に配置した状態の斜視図である。 図14は、同上の水栓装置の要部断面図である。 図15は、同上の水栓装置を配置した流し台の断面図である。
下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
以下では、本実施形態のアンテナ装置1について図1A〜7に基づいて説明する。
アンテナ装置1は、アンテナユニット2と、誘電体ユニット3と、を備える。アンテナユニット2は、2つの平面アンテナ20を有する。誘電体ユニット3は、アンテナユニット2に対向する。2つの平面アンテナ20のうち一方の平面アンテナ20が電波を送信する送信アンテナ21である。2つの平面アンテナ20のうち他方の平面アンテナ20が送信アンテナ21から送波され物体で反射された電波を受信する受信アンテナ22である。誘電体ユニット3は、2つの平面アンテナ20に一対一で対向し対向する平面アンテナ20からの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる2つの誘電体部30を有する。誘電体ユニット3では、アンテナユニット2側と反対側において、2つの誘電体部30の間に溝33が形成されている。
以上の構成により、アンテナ装置1は、小型化を図りながらも電波の指向性をより強くすることが可能となる。アンテナ装置1では、アンテナユニット2と誘電体ユニット3との距離が、例えば、送信アンテナ21から送波する電波の自由空間波長よりも短いのが好ましい。誘電体ユニット3では、2つの誘電体部30のうち送信アンテナ21に対向する誘電体部30(以下、「送信用誘電体部31」ともいう)が、送信アンテナ21から放射させる電波の指向性を強める機能(指向性を絞る機能)を有する。また、誘電体ユニット3では、2つの誘電体部30のうち受信アンテナ22に対向する誘電体部30(以下、「受信用誘電体部32」ともいう)が、受信アンテナ22で受波する電波の指向性を強める機能(指向性を絞る機能)を有する。
アンテナ装置1は、2つの誘電体部30(以下、「第1誘電体部30」ともいう)とは別に、2つの第1誘電体部30を覆うように配置される第2誘電体部40を更に備えるのが好ましい。ここにおいて、第2誘電体部40とアンテナユニット2との距離は、誘電体ユニット3とアンテナユニット2との距離よりも長い。また、第2誘電体部40は、アンテナユニット2からの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる形状であるのが好ましい。これにより、アンテナ装置1は、電波の指向性を更に強くすることが可能となる。
アンテナ装置1の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
上述のように、アンテナ装置1は、アンテナユニット2と、誘電体ユニット3と、第2誘電体部40と、を備える。
アンテナユニット2は、2つの平面アンテナ20を有する。平面アンテナ20は、パッチアンテナである。アンテナユニット2では、図7に示すように、1枚の誘電体基板201に、2つの平面アンテナ20が形成されている。誘電体基板201は、厚さ方向において互いに反対側にある表面211及び裏面212を有する。誘電体基板201の平面視形状(厚さ方向において表面211側から見た形状)は、長方形状である。誘電体基板201は、誘電体により形成された基板である。より詳細には、誘電体基板201は、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板である。ガラスエポキシ樹脂基板は、例えば、UL746E規格によるFR−4.0のグレードを満たすのが好ましい。誘電体基板201の厚さは、例えば、1mmである。誘電体基板201の比誘電率は、例えば、4.2である。
2つの平面アンテナ20は、誘電体基板201の厚さ方向から見て、誘電体基板201の長手方向に配列されている。2つの平面アンテナ20それぞれの平面視形状は、正方形状である。2つの平面アンテナ20の各々は、誘電体基板201の表面211に形成された導体層221、誘電体基板201の裏面212に形成されたグラウンド層222と、給電点と、を含む。給電点は、例えば、導体層221のうち、誘電体基板201において導体層221に重なる領域内で誘電体基板201の厚さ方向に貫通した孔(図示せず)により露出した部位である。導体層221の平面視形状は、正方形状である。導体層221は、誘電体基板201の表面211上の金属はくにより構成されている。ここにおいて、金属はくの材質は、銅である。要するに、導体層221は、導体により形成されている。
グラウンド層222は、誘電体基板201の裏面212上に形成された金属はくにより構成されている。ここにおいて、金属はくの材質は、銅である。要するに、グラウンド層222は、導体により形成されている。
上述のように、アンテナユニット2では、2つの平面アンテナ20のうち一方の平面アンテナ20が送信アンテナ21であり、他方の平面アンテナ20が受信アンテナ22である。
送信アンテナ21は、電波を空間に送信する。受信アンテナ22は、空間からの電波を受信する。より詳細には、受信アンテナ22は、例えば、送信アンテナ21から送信され物体で反射された電波を受信する。送信アンテナ21から送信する電波の周波数は、例えば、24GHzである。この場合、送信アンテナ21から送信する電波及び受信アンテナ22で受信する電波の波長は、12.5mmである。ここにおいて、2つの平面アンテナ20の導体層221の平面サイズは、2.7mm×2.7mmであるのが好ましい。
平面アンテナ20の中心軸200(図3、6A及び6B参照)は、導体層221の表面の中心点を通る。より詳細には、送信アンテナ21の中心軸2001は、送信アンテナ21における導体層221の表面の中心点を通る。また、受信アンテナ22の中心軸2002は、受信アンテナ22における導体層221の表面の中心点を通る。図3には、直交座標系C1、C2を表記してある。ただし、直交座標系C1及びC2は、実体を伴うわけではなく、説明のために表記しているに過ぎない。
直交座標系C1は、送信アンテナ21において、導体層221の表面の中心点を原点として、導体層221の表面において互いに直交するx軸とy軸とを規定し、導体層221の表面に直交するz軸を規定してある。したがって、直交座標系C1におけるz軸は、送信アンテナ21の中心軸2001上に規定してある。
直交座標系C2は、受信アンテナ22において、導体層221の表面の中心点を原点として、導体層221の表面において互いに直交するx軸とy軸とを規定し、導体層221の表面に直交するz軸を規定してある。したがって、直交座標系C2におけるz軸は、受信アンテナ22の中心軸2002上に規定してある。直交座標系C1は、左手系直交座標系である。直交座標系C2は、右手系直交座標系であり、直交座標系C1とはy軸の方向が逆方向である。
誘電体ユニット3は、アンテナユニット2における2つの平面アンテナ20それぞれの単体での指向性よりも指向性を強くするためにアンテナユニット2の前方(誘電体基板201の厚さ方向において表面211の裏面212側とは反対側)に配置される。誘電体ユニット3は、空気よりも誘電率の高い誘電体により形成されている。一例として、誘電体ユニット3は、黒色のABS樹脂により形成されている。ここにおいて、誘電体ユニット3の比誘電率は、略2.5である。ここにおいて、誘電体ユニット3は、2つの誘電体部30を含む1つの部材(樹脂成形体)である。このため、誘電体ユニット3では、この誘電体ユニット3の一部により2つの誘電体部30が繋がっている。ここで、誘電体ユニット3では、上述のように、アンテナユニット2側と反対側において、2つの誘電体部30の間に溝33が形成されている。
アンテナユニット2と誘電体ユニット3との距離L1(図5A、6A及び6B参照)は、送信アンテナ21から送波する電波の自由空間波長よりも短いのが好ましい。より詳細には、距離L1は、例えば、送信アンテナ21から送波する電波の自由空間波長(以下では、この電波の自由空間波長をλとする)の0.08倍〜0.4倍(つまり、0.08λ〜0.4λ)であるのが好ましい。一例として、距離L1は、3mm(=0.24λ)である。
誘電体ユニット3は、2つの誘電体部30を有する。また、誘電体ユニット3は、アンテナユニット2側と反対側において、2つの誘電体部30の間に溝33が形成されている。誘電体ユニット3では、2つの誘電体部30のうち一方の誘電体部30(送信用誘電体部31)が送信アンテナ21に対向し、他方の誘電体部30(受信用誘電体部32)が受信アンテナ22に対向する。以下では、説明の便宜上、2つの誘電体部30それぞれの中心軸300を区別する場合には、送信用誘電体部31の中心軸301、受信用誘電体部32の中心軸302ということもある。
送信用誘電体部31は、送信アンテナ21の前方(送信アンテナ21の厚さ方向において導体層221のグラウンド層222側とは反対側)に配置されている。これにより、送信用誘電体部31と送信アンテナ21の導体層221とが対向している。図3及び6Aに示すように、送信用誘電体部31は、対向する送信アンテナ21の中心軸2001に交差するように配置されている。より詳細には、送信用誘電体部31は、送信アンテナ21との対向面が送信アンテナ21の中心軸2001に直交するように配置されている。ここにおいて、「直交」とは、厳密に互いに直角に交わる場合のみに限定されず、略直交(互いに交わる角度が例えば90°±10°)でもよい。送信用誘電体部31は、送信アンテナ21からの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる形状に形成されている。アンテナ装置1は、送信用誘電体部31を備えることにより、送信アンテナ21から放射される電波の指向性を強くすることができる。
送信用誘電体部31は、一例として、半球状の形状の一部を、送信アンテナ21に規定した直交座標系C1におけるy軸に直交する1つの平面(溝33の内側面331)によりカットした形状に形成されている。これにより、送信用誘電体部31における送信アンテナ21側とは反対側の表面は、曲面311(図3及び6A参照)を含んでいる。送信用誘電体部31の中心軸301は、曲面311を表面の一部として含む第1仮想半球の中心軸である。また、送信用誘電体部31は、半球状の形状の一部を、送信アンテナ21に規定した直交座標系C1におけるz軸に直交する1つの平面と、x軸に直交する1つの平面とでカットした形状に形成されている。したがって、送信用誘電体部31における曲面311は、誘電体ユニット3の厚さ方向の一方向から見てC字状である。
受信用誘電体部32は、受信アンテナ22の前方に配置されている。図3及び6Bに示すように、受信用誘電体部32は、対向する受信アンテナ22の中心軸2002に交差するように配置されている。より詳細には、受信用誘電体部32は、受信アンテナ22との対向面が受信アンテナ22の中心軸2002に直交するように配置されている。ここにおいて、「直交」とは、厳密に互いに直角に交わる場合のみに限定されず、略直交(互いに交わる角度が例えば90°±10°)でもよい。受信用誘電体部32は、受信アンテナ22からの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる形状に形成されている。アンテナ装置1は、受信用誘電体部32を備えることにより、受信アンテナ22で受波する電波の指向性を強くすることができる。
受信用誘電体部32は、一例として、半球状の形状の一部を、受信アンテナ22に規定した直交座標系C2におけるy軸に直交する1つの平面(溝33の内側面332)によりカットした形状に形成されている。これにより、受信用誘電体部32における受信アンテナ22側とは反対側の表面は、曲面312(図3及び6B参照)を含んでいる。受信用誘電体部32の中心軸302は、曲面312を表面の一部として含む第2仮想半球の中心軸である。第2仮想半球の直径は、第1仮想半球の直径と同じであるのが好ましい。また、受信用誘電体部32は、半球状の形状の一部を、受信アンテナ22に規定した直交座標系C2におけるz軸に直交する1つの平面と、x軸に直交する1つの平面とでカットした形状に形成されている。したがって、受信用誘電体部32における曲面312は、誘電体ユニット3の厚さ方向の一方向から見てC字状である。
誘電体ユニット3では、2つの誘電体部30の並んでいる方向における2つの誘電体部30の中心軸300間の距離は、第1仮想半球の直径及び第2仮想半球の直径よりも短い。図1A〜5Bに示すように、誘電体ユニット3は、アンテナユニット2側とは反対側において2つの誘電体部30の間に、溝33が形成されている。これにより、誘電体ユニット3では、アンテナユニット2側とは反対側において2つの誘電体部30が分離されている。これにより、誘電体ユニット3では、図3に示すように、2つの誘電体部30の曲面311、312同士が交差しない。溝33は、誘電体ユニット3におけるアンテナユニット2側とは反対側から見た平面視において、2つの誘電体部30の並ぶ方向とは直交する方向に沿って形成されている。
アンテナ装置1では、例えば、図3、6A及び6Bに示すように、2つの誘電体部30それぞれの中心軸300を、2つの平面アンテナ20のうち対応する平面アンテナ20の中心軸200からずらしてある。これにより、アンテナ装置1では、1つの平面アンテナ20と1つの誘電体部30とを含む2つのアンテナ系それぞれについて、利得が最大となる方向を平面アンテナ20の中心軸200に対して傾いた方向とすることが可能となる。ここにおいて、アンテナ装置1では、送信用誘電体部31の中心軸301を送信アンテナ21の中心軸2001から直交座標系C1のx軸に沿った方向にずらしてある。また、アンテナ装置1では、受信用誘電体部32の中心軸302を直交座標系C2のx軸に沿った方向にずらしてある。
アンテナ装置1は、アンテナユニット2と誘電体ユニット3と第2誘電体部40とを保持したボディ5を備えるのが好ましい。ボディ5は、送信アンテナ21から送信される電波を透過する材料により形成されているのが好ましい。ここにおいて、ボディ5は、例えば、ABS樹脂により形成されている。アンテナ装置1では、誘電体ユニット3及び第2誘電体部40が、ボディ5と一体に形成されている。これにより、アンテナ装置1は、アンテナユニット2と誘電体ユニット3及び第2誘電体部40それぞれとの相対的な位置精度の向上を図れる。ここにおいて、アンテナ装置1は、回路基板6を更に備えるのが好ましい。アンテナユニット2は、回路基板6を介してボディ5に保持されている。言い換えれば、アンテナユニット2は、ボディ5に保持された回路基板6に実装されている。
次に、誘電体ユニット3の誘電体部30(第1誘電体部30)及び第2誘電体部40それぞれにより平面アンテナ20の指向特性が制御される点について図8A〜11Bに基づいて説明する。図8B、9B、10B及び11Bは、送信アンテナ21に規定した直交座標系C1におけるy軸とz軸とを含むyz平面での指向特性を、FDTD法(Finite-Difference Time-Domain method)を利用してシミュレーションした結果である。「FDTD法」は、時間領域差分法又は有限差分時間領域法と呼ばれている。図8B、9B、10B及び11Bにおいて、横軸は、直交座標系C1におけるyz平面においてz軸とのなす角度であり、反時計回り方向においてなす角度に「−」の符号を付してある。図8B、9B、10B及び11Bにおいて、縦軸は利得である。利得は、送信アンテナ21を含むアンテナ系では、送波する電波の利得であり、受信アンテナ22を含むアンテナ系では、受波する電波の利得である。
図8Aは、実施形態の変形例1のアンテナ装置1aの右側面図である。変形例1のアンテナ装置1aは、実施形態のアンテナ装置1における第2誘電体部40を備えていない。また、変形例1のアンテナ装置1aでは、誘電体ユニット3における2つの誘電体部30の形状は、半球状の形状をy軸に直交する1つの平面のみによりカットした形状である。ここにおいて、2つの誘電体部30は、同じ形状である。また、変形例1のアンテナ装置1aでは、誘電体ユニット3の誘電体部30とアンテナユニット2の平面アンテナ20とが、z軸の方向に距離L1(例えば、3mm)だけ離れて配置されている。また、変形例1のアンテナ装置1aは、平面アンテナ20の中心軸200と平面アンテナ20に対向する誘電体部30の中心軸300とを一直線上に揃えてある。アンテナ装置1aでは、1つの平面アンテナ20とそれに対向する1つの誘電体部30とで構成されるアンテナ系が2系統ある。
図8Bの「Z3」は、変形例1のアンテナ装置1aに関し、距離L1=3mm(=0.24λ)の場合における1系統のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。このシミュレーション結果では、一方の平面アンテナ20(送信アンテナ21)を含む1系統のアンテナ系の指向特性と、他方の平面アンテナ20(受信アンテナ22)を含む1系統のアンテナ系の指向特性と、が同じとなる。図8Bの「B0」は、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていない場合の平面アンテナ20の指向特性のシミュレーション結果を示している。
図8Bから分かるように、変形例1のアンテナ装置1aは、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていることにより、誘電体ユニット3が配置されていない場合(つまり、平面アンテナ20単体の場合)と比べて、指向性が強くなる。より詳細には、変形例1のアンテナ装置1aでは、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていることにより、誘電体ユニット3が配置されていない場合と比べて、例えば、アンテナ系の利得が最大値よりも−10dBとなる角度範囲を狭くすることが可能となる。ここにおいて、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていない場合、平面アンテナ20の利得が最大値よりも−10dBとなる角度範囲は、略188°である。これに対して、変形例1のアンテナ装置1aでは、距離L1が3mm(=0.24λ)であれば、平面アンテナ20の利得が最大値よりも−10dBとなる角度範囲は、略124°である。変形例1のアンテナ装置1aは、利得が最大値よりも−3dBとなる半値角も、平面アンテナ20の前方に誘電体部30が配置されていない場合と比べて狭くなる。
図8Bでは、距離L1が3mm(=0.24λ)の場合のシミュレーション結果のみ示してあるが、シミュレーションは、距離L1を0mmから12mm(=0.96λ)まで1mm(=0.08λ)きざみで変化させた場合それぞれについて行った。その結果、変形例1のアンテナ装置1aでは、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていることにより、各アンテナ系それぞれにおいて、平面アンテナ20の正面方向(角度=0°)の利得が2〜3dB向上することが確認された。また、変形例1のアンテナ装置1aでは、アンテナユニット2の前方に誘電体ユニット3が配置されていることで各アンテナ系それぞれの指向性を強くできることが確認された。ただし、変形例1のアンテナ装置1aにおける各アンテナ系の指向特性では、所望の角度範囲において発生する第1のピークの他に、所望の角度範囲以外の角度において第2のピーク、第3のピーク等が発生する。ここにおいて、変形例1のアンテナ装置1aでは、距離L1が長くなりすぎると、第2のピークのピーク値、第3のピークのピーク値それぞれが大きくなりすぎる。また、変形例1のアンテナ装置1aの低背化の観点からは、距離L1は、短いほうが好ましい。よって、変形例1のアンテナ装置1aでは、アンテナユニット2と誘電体ユニット3との距離L1は、例えば、1mm(=0.08λ)〜5mm(=0.4λ)であるのが好ましい。
図9Aは、実施形態の変形例2のアンテナ装置1bの右側面図である。変形例2のアンテナ装置1bの基本構成は、変形例1のアンテナ装置1aと同じである。変形例2のアンテナ装置1bは、誘電体部30の中心軸300を誘電体部30に対向する平面アンテナ20の中心軸200に対してy軸とは逆方向において距離L2(例えば、4mm)だけずらしてある点が変形例1のアンテナ装置1aと相違する。
図9Bの「Y−4」は、1系統のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。また、図9Bの「Y0」は、距離L2を0mmとした場合のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。
図9から、変形例2のアンテナ装置1bでは、利得が最大となる方向が平面アンテナ20の中心軸200に対して傾いた方向となっていることが分かる。ただし、変形例2のアンテナ装置1bでは、誘電体部30の中心軸300を平面アンテナ20の中心軸200に対してずらし過ぎると、利得の最大値が低下し、所望の角度範囲以外の角度における利得が大きくな傾向にある。よって、誘電体部30の中心軸300を誘電体部30に対向する平面アンテナ20の中心軸200に対してy軸とは逆方向にずらす場合、距離L2は、4mm(=0.32λ)以下であるのが好ましい。また、誘電体部30の中心軸300を誘電体部30に対向する平面アンテナ20の中心軸200に対してy軸と同じ方向にずらす場合、距離L2は、1mm(=0.08λ)以下であるのが好ましい。
図10Aは、実施形態の変形例3のアンテナ装置1cの右側面図である。変形例3のアンテナ装置1cは、第2誘電体部40を備え、第2誘電体部40が誘電体ユニット3から距離L3だけ離れている点が変形例1のアンテナ装置1aと相違する。アンテナ装置1cでは、平面アンテナ20と第1誘電体部30と第2誘電体部40とで構成されるアンテナ系が2系統ある。
図10Bの「Z1」及び「Z4」は、アンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。このシミュレーション結果では、一方の平面アンテナ20(送信アンテナ21)を含む1系統のアンテナ系の指向特性と、他方の平面アンテナ20(受信アンテナ22)を含む1系統のアンテナ系の指向特性とが同じとなる。図10Bの「Z1」は、距離L3=1mm(=0.08λ)の場合のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果である。また、図10Bの「Z4」は、距離L3=4mm(=0.32λ)の場合の指向特性のシミュレーション結果である。また、図10Bの「Z−1」は、第2誘電体部40がz軸の逆方向において誘電体ユニット3に1mm(=0.08λ)だけオーバーラップしている場合のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果である。要するに、図10Bの「Z−1」は、実施形態のように第1誘電体部30がz軸に直交する1つの平面でカットされた形状であり、かつ、第2誘電体部40と誘電体ユニット3とが直接繋がっている場合の指向特性のシミュレーション結果である。
図8B及び図10Bから、変形例3のアンテナ装置1cのアンテナ系では、誘電体ユニット3及び第2誘電体部40を備えていない場合と比べて、平面アンテナ20の正面方向(角度=0°)の利得が5〜6dB向上することが分かる。また、変形例3のアンテナ装置1cでは、変形例1のアンテナ装置1aと比べて、指向性を更に強くできることが分かる。ただし、変形例3のアンテナ装置1cでは、距離L3が長くなりすぎると、第2のピークのピーク値、第3のピークのピーク値が大きくなりすぎる。また、アンテナ装置1cの低背化の観点からは、距離L3は、短いほうが好ましい。このような観点から、距離L3は、例えば、4mm(=0.32λ)以下であるのが好ましい。
図11Aは、実施形態の変形例4のアンテナ装置1dの右側面図である。変形例4のアンテナ装置1dの基本構成は、実施形態1のアンテナ装置1の基本構成と略同じである。変形例4のアンテナ装置1dでは、1つの平面アンテナ20とそれに対向する第1誘電体部30と第2誘電体部40とで構成されるアンテナ系が2系統ある。アンテナ装置1dでは、第2誘電体部40の中心軸400を、2つの第1誘電体部30の中点P1の中線H1から2つの第1誘電体部30の並設方向の一方向にずらしてある。これにより、アンテナ装置1dでは、各アンテナ系それぞれの利得が最大となる方向が、平面アンテナ20の中心軸200に対して傾いた方向になる。2つの第1誘電体部30の中点P1は、誘電体ユニット3の溝33の底面において、2つの第1誘電体部30の中心軸300同士を結んだ線の真ん中の点である。中線H1は、誘電体ユニット3の溝33の底面において中点P1に立てた法線である。
図11Bの「Y−7」は、中線H1を基準として直交座標系C1におけるy軸の逆方向に中心軸400があり、かつ、中線H1と中心軸400との距離L4=7mm(=0.56λ)とした場合のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。また、図11Bの「Y0」は、距離L4=0mmとした場合のアンテナ系の指向特性のシミュレーション結果を示している。また、図11Bの「Y2」は、中線H1を基準として直交座標系C1におけるy軸の方向に中心軸400があり、かつ、距離L4=2mm(=0.16λ)の場合の指向特性のシミュレーション結果である。変形例4のアンテナ装置1dでは、距離L4が大きくなりすぎると、各アンテナ系それぞれにおいて最大利得が低くなりすぎる。このため、変形例4のアンテナ装置1dでは、中線H1を基準として直交座標系C1におけるy軸の逆方向に第2誘電体部40の中心軸400がある場合、距離L4は、7mm(=0.56λ)以下であるのが好ましい。また、変形例4のアンテナ装置1dでは、中線H1を基準として直交座標系C1におけるy軸の方向に第2誘電体部40の中心軸400がある場合、距離L4は、2mm(=0.16λ)以下であるのが好ましい。
次に、アンテナ装置1を備えた電波センサ10について説明する。
電波センサ10は、図12に示すように、検知部11と、処理部13と、を備える。検知部11は、電波を検知エリアに送信し、検知エリアから電波を受信する。処理部13は、検知部11から出力されるセンサ信号を信号処理して検知エリア内において移動する物体Obの有無を判断する判断部132と、判断部132の判断結果に応じた制御信号を出力する出力部133と、を備える。検知部11は、上述のアンテナ装置1を含んでいる。これにより、電波センサ10は、小型化を図りながらも電波の指向性をより強くすることが可能となる。
検知部11は、検知エリアに電波を間欠的に放射し、検知エリアに存在する物体Obで反射された電波を受信する。処理部13は、検知部11から出力されるセンサ信号に基づいて検知エリア内の空間情報を抽出する。ここにおいて、空間情報は、検知エリア内において移動する物体Obの有無である。
検知部11は、高周波の送信用回路と受信用回路とで構成される高周波回路110と、高周波回路110に接続された送信アンテナ21及び受信アンテナ22と、を備える。高周波回路110は、送信アンテナ21に送信信号を与えて空間に電波を放射させ、空間から電波を受信した受信アンテナ22が出力した受信信号から空間情報を含む信号を取り出す。送信アンテナ21と受信アンテナ22とは、送信アンテナ21から検知エリアまでの距離と、受信アンテナ22から検知エリアまでの距離との差が比較的小さくなるように互いに近づけて配置されている。
高周波回路110は、一例として、FMCW(Frequency-Modulated Continuous-Wave)方式で空間情報を監視するワンチップ集積回路で構成されている。高周波回路110は、混合回路111と、信号発生回路112と、を備える。
信号発生回路112は、PLL(Phase Locked Loop)シンセサイザで実現されており、FMCW信号を出力する。
検知部11では、FMCW信号が送信アンテナ21に入力されると、送信アンテナ21から空間に電波が放射される。一方、受信アンテナ22は、空間から受信した電波を、受信信号に変換する。
受信アンテナ22から出力された受信信号は混合回路111に与えられる。混合回路111は、信号発生回路112から入力されたFMCW信号と受信信号とを混合する。混合回路111は、乗算器として機能する。したがって、混合回路111からは、FMCW信号と受信信号とを掛け合わせた信号が出力される。すなわち、混合回路111が出力する信号には、送信アンテナ21から放射した電波の周波数と、受信アンテナ22が受信した電波の周波数との周波数差を持つビート信号が含まれる。
高周波回路110は、混合回路111から出力される信号をデジタル信号に変換するために、A/D変換器113を備える。また、混合回路111とA/D変換器113との間には、フィルタ回路114が設けられる。フィルタ回路114は、ローパスフィルタ或いはバンドパスフィルタで構成される。フィルタ回路114は、混合回路111から出力される信号のうち、ビート信号の抽出に不要な周波数成分を除去するように設計される。
混合回路111から出力された信号のうちフィルタ回路114を通過した信号は、A/D変換器113に入力され、ビート信号の成分を含むアナログ信号がデジタル信号に変換される。A/D変換器113はシリアルデータを出力する構成であって、A/D変換器113から出力されるデジタル信号が、検知部11から出力されるセンサ信号として処理部13に与えられる。
処理部13は、判断部132と、出力部133と、を備える。判断部132は、検知部11から出力されるセンサ信号を信号処理して検知部11の検知エリア内において移動する物体Obの有無を判断する。出力部133は、判断部132の判断結果に応じた制御信号を出力する。
処理部13は、マイコン(Microcontroller)で構成されている。マイコンは、プログラムに従って動作するプロセッサと、プロセッサを動作させるプログラムを格納するためのメモリ及び作業用のメモリと、を備えた1チップのデバイスとして構成される。
処理部13は、マイコンではなく、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、PIC(Peripheral Interface Controller)等から選択されるデバイスで構成されていてもよい。
プログラムは、メモリのうちのROM(Read Only Memory)に格納された状態で提供されるほか、コンピュータで読取可能な光ディスク或いは外部記憶装置のような記録媒体で提供することも可能である。また、インターネットのような電気通信回線を通してプログラムが提供されてもよい。ROMに格納されておらず、記憶媒体又は電気通信回線を通して提供されるプログラムは、書換可能な不揮発性のメモリに格納される。
電波センサ10では、アンテナ装置1のアンテナユニット2が、検知部11における送信アンテナ21及び受信アンテナ22を備えている。電波センサ10では、検知部11における高周波回路110及び処理部13それぞれを構成する電子部品が、上述の回路基板6(図1、2、4〜6参照)に実装されている。回路基板6は、プリント基板である。回路基板6は、矩形板状に形成されている。回路基板6は、アンテナ装置1のボディ5に保持されている。
電波センサ10は、上述のように、誘電体ユニット3と第2誘電体部40とを有するアンテナ装置1を備えている。これにより、電波センサ10は、電波センサ10の小型化及び低背化を図りながらも、送信アンテナ21を含むアンテナ系の指向特性を強める(絞る)ことができ、かつ、受信アンテナ22を含むアンテナ系の指向特性を強める(絞る)ことが可能となる。
また、電波センサ10は、判断部132の判断結果に応じた制御信号を出力する出力部133を備えるので、制御信号を出力することによって、機器の動作を制御することが可能になる。例えば、以下に電波センサ10の一適用例として図13〜15に基づいて説明する水栓装置100は、開閉弁140(図12参照)を備える。水栓装置100では、開閉弁140を電波センサ10の制御信号による制御対象の機器としており、制御信号により開閉弁140の開状態と閉状態とを切り替えることが可能となる。
水栓装置100は、一例として、台所用のシンク1002と組み合わせて用いる構成であり、台所用のシンク1002を囲むカウンタ1001に配置される。
水栓装置100は、吐水用の管であるスパウト101と、ホース102(図14参照)と、開閉弁140と、上述の電波センサ10と、を備える。ホース102は、スパウト101内に配置されている。開閉弁140は、ホース102の上流側に配置されている。開閉弁140は、電波センサ10における出力部133(図12参照)から出力される制御信号によって開状態と閉状態とが切り替わる。
水栓装置100は、電波センサ10から開閉弁140に制御信号が与えられることによって、吐水と止水とが切り替わる。ここにおいて、電波センサ10の処理部13(図12参照)は、電波センサ10の検知エリアA1(図13参照)内において移動する物体Ob(図12参照)が存在するときに開閉弁140を開状態にする制御信号を開閉弁140に与える。また、処理部13は、検知エリアA1内において移動する物体Obが存在しないときに開閉弁140を閉状態にする制御信号を開閉弁140に与える。よって、水栓装置100は、吐水と止水とを自動的に行うことが可能になる。水栓装置100では、電波センサ10の検知エリアA1内において移動している物体Obが存在しないときに吐水されるのを防止することができるので、シンク1002に洗い物が置かれている場合に吐水する誤動作の発生を防止することができる。
水栓装置100では、アンテナ装置1を含む電波センサ10を備えることにより、電波センサ10の小型化を図りながらも電波の指向性をより強くすることが可能となる。これにより、水栓装置100は、不必要に水を吐出させる可能性が低減され、節水にも寄与することになる。
スパウト101は、一例として、ABS樹脂により形成されたスパウト本体を備え、スパウト本体の外周面にめっき層が設けられている。
水栓装置100は、スパウト101と一体に形成されたベース106を備えている。ベース106は、カウンタ1001の定位置に固定され、カウンタ1001の上面から突出する。水栓装置100では、スパウト101内に配置されたホース102が、水(又は湯)の流路を形成する。ホース102の下流端は、スパウト101内においてスパウト101に対してねじにより固定されている。ベース106内には、ホース102の上流端に接続された給水管、開閉弁140等が配置されている。開閉弁140は、例えば、電磁弁である。
水栓装置100では、電波センサ10を吐水口105付近に配置することにより、電波センサ10の小型化を図りながらも、検知エリアA1内において移動する物体Obの有無に応じて吐水と止水とが切り替えることができる。ここにおいて、水栓装置100では、スパウト101におけるベース106側とは反対側の第1端1011に、管状の吐水継手107を介して吐水部材108が取り付けられている。したがって、水栓装置100の吐水口105は、吐水部材108に設けられている。吐水部材108は、例えば、吐水金具である。水栓装置100は、ホース102の下流端に接続された吐水用のノズル103(図14参照)を備えている。ノズル103は、吐水継手107内に配置される。
電波センサ10は、図14に示すように、スパウト101において吐水口105の近くでホース102に隣接して配置されている。電波センサ10は、検知エリアA1(図13参照)内において移動する物体Ob(図12参照)が存在するか否かの情報を空間情報として抽出する。ここにおいて、物体Obは、例えば、手、食器、調理器具、野菜、果物等である。電波センサ10の検知エリアA1は、例えば、水栓装置100の吐水口の下方において直径100mm、高さ185mmの円柱状の空間であり、水栓装置100の吐水口の下方において吐水口105から50mmだけ離れて設定されている。
スパウト101は、逆U字状であり、吐水口105側の第1端1011と、第1端1011とは反対の第2端1012と、を有する。電波センサ10は、スパウト101の第1端1011において第2端1012と対向するように配置されている。これにより、水栓装置100は、美観を高めながらも、誤動作の発生を抑制することが可能となる。
水栓装置100は、スパウト101の第1端1011に、第2端1012側へ膨らんだ膨出部1111が設けられており、膨出部1111内に電波センサ10が配置されている。
水栓装置100は、図14に示すように、スパウト101の第1端1011の内側に配置されて電波センサ10を覆うカバー104を備えている。カバー104は、ノズル103の一部を収納する第1収納部1041と、電波センサ10を収納する第2収納部1042と、を備える。カバー104は、誘電体(例えば、ABS樹脂等)により形成されている。カバー104の第1収納部1041には、ノズル103を通す孔1043が形成されている。カバー104は、ホース102の下流端に対して2本のねじにより着脱可能に取り付けられている。電波センサ10は、カバー104に対して着脱可能に取り付けられている。
水栓装置100では、スパウト101とホース102との間に隙間があり、電波センサ10と開閉弁140とを接続する電線、電波センサ10への給電用の電線等が、スパウト101とホース102との間の隙間に配置されている。
上記の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
例えば、アンテナ装置1では、2つの誘電体部30のうち少なくとも1つの誘電体部30の中心軸300を、2つの平面アンテナ20のうち対応する平面アンテナ20の中心軸200からずらしてあればよい。これにより、アンテナ装置1では、誘電体部30の中心軸を、対応する平面アンテナ20の中心軸200からずらしてあることにより、1つの平面アンテナ20と1つの誘電体部30とを含むアンテナ系の利得が最大となる方向を中心軸200に対して傾いた方向とすることが可能となる。要するに、アンテナ装置1では、利得を最大としたい方向に沿って誘電体部30の中心軸300を平面アンテナ20の中心軸200からずらせばよい。
また、送信アンテナ21から放射させる電波の周波数は、24GHzに限らず、例えば、2.4GHzでもよい。送信アンテナ21では、電波の周波数が2.4GHzの場合、電波の周波数が24GHzの場合に比べて、導体層221の平面サイズを10倍(つまり、27mm×27mm)に設定するのが好ましい。
また、電波センサ10において、検知部11におけるアンテナ装置1以外の構成及び動作は、適宜変更してもよい。また、電波センサ10において、処理部13の構成及び動作は、適宜変更してもよい。電波センサ10は、アンテナ装置1の代わりに、変形例1〜4のアンテナ装置1a〜1dのいずれか1つを備えた構成でもよい。
水栓装置100は、台所等に配置される構成に限らず、例えば、洗面所、浴室等に配置される構成でもよい。
また、水栓装置100における開閉弁140は、ベース106内に配置された構成に限らず、ベース106内に配置されていなくてもよい。
電波センサ10の適用例は、水栓装置100に限らず、例えば、警報装置等でもよい。
1 アンテナ装置
2 アンテナユニット
20 平面アンテナ
200 中心軸
21 送信アンテナ
22 受信アンテナ
3 誘電体ユニット
30 誘電体部(第1誘電体部)
300 中心軸
31 送信用誘電体部
32 受信用誘電体部
33 溝
40 第2誘電体部
400 中心軸
10 電波センサ
11 検知部
13 処理部
132 判断部
133 出力部
100 水栓装置
101 スパウト
1011 第1端
1012 第2端
102 ホース
105 吐水口
140 開閉弁
P1 中点
H1 中線
A1 検知エリア
Ob 物体

Claims (7)

  1. 2つの平面アンテナを有するアンテナユニットと、前記アンテナユニットに対向する誘電体ユニットと、を備え、
    前記2つの平面アンテナのうち一方の平面アンテナが電波を送信する送信アンテナであり、他方の平面アンテナが前記送信アンテナから送波され物体で反射された電波を受信する受信アンテナであり、
    前記誘電体ユニットは、前記2つの平面アンテナに一対一で対向し対向する平面アンテナからの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる2つの誘電体部を有し、
    前記誘電体ユニットは、前記アンテナユニット側と反対側において、前記2つの誘電体部の間に溝が形成されている
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記2つの誘電体部のうち少なくとも1つの誘電体部の中心軸を、前記2つの平面アンテナのうち対応する平面アンテナの中心軸からずらしてある
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記2つの誘電体部からなる2つの第1誘電体部とは別に、前記2つの第1誘電体部を覆うように配置される第2誘電体部を更に備え、
    前記第2誘電体部と前記アンテナユニットとの距離は、前記誘電体ユニットと前記アンテナユニットとの距離よりも長く、
    前記第2誘電体部は、前記アンテナユニットからの距離が長くなるにつれて断面積が小さくなる形状である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2誘電体部の中心軸を、前記2つの第1誘電体部の中点の中線から前記2つの第1誘電体部の並設方向の一方向にずらしてある
    ことを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。
  5. 電波を検知エリアに送信し、前記検知エリアから電波を受信する検知部と、処理部と、を備え、
    前記処理部は、前記検知部から出力されるセンサ信号を信号処理して前記検知エリア内において移動する物体の有無を判断する判断部と、前記判断部の判断結果に応じた制御信号を出力する出力部と、を備え、
    前記検知部は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置を含んでいる
    ことを特徴とする電波センサ。
  6. 吐水用の管であるスパウトと、前記スパウト内に配置されたホースと、前記ホースの上流側に配置された開閉弁と、請求項5記載の電波センサと、を備え、前記開閉弁は、前記電波センサにおける前記出力部から出力される制御信号によって開状態と閉状態とが切り替わる
    ことを特徴とする水栓装置。
  7. 前記スパウトは、逆U字状であり、吐水口側の第1端と、前記第1端とは反対の第2端と、を有し、
    前記電波センサは、前記スパウトの前記第1端において前記第2端と対向するように配置されている
    ことを特徴とする請求項6記載の水栓装置。
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