JP2005134183A - センサ装置 - Google Patents

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昌之 永石
Kenichi Ogata
賢一 緒方
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利雄 小黒
Yuichi Furuta
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Abstract

【課題】 電波の送受信を行い物体の有無判定を行うセンサ基板と筐体とを組み合わせたセンサ装置において、アンテナ部へ供給する電波から不要な周波数成分を除去する。
【解決手段】 センサ基板上に送信波を生成する発振器と、発振器とは別面に設置され、電波を放射するアンテナ部と、発振器が設置された面からアンテナ部が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部と、送信波と受信波を基に低周波数の信号を抽出する検波部とを配設し、該センサ基板の発振器が設置された面は、導電性物質で形成された筐体により被覆され、電磁界的にシールドされたセンサ装置において、前記筐体蓋部のセンサ基板と対峙する内側の面は、給電部及び検波部それぞれの一部又は全体と対峙するように凸頂上面を備えた凸形状部を有する形状とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電波の送受信を行い物体の検知を行う電波センサに関するものである。
従来、電波の送受信を行い物体の検知を行うセンサ装置において、発振器によって生成されてしまう高調波のように外部へ放射したい周波数成分以外の電波を除去するために、特定の周波数帯を通過させ、それ以外の周波数成分を持つ信号を除去させるフィルタ部を用いて、不要な周波数成分信号(以後スプリアス信号と記載する。)の放射を抑制していた。
上記記載のフィルタ部は、一般的には基板上の伝送線路構成によって形成されるか、あるいは、誘電体共振器等のフィルタ部品を用いており、これらのフィルタ部を発振器からアンテナ部までの伝送線路上に設けることによりスプリアス信号の除去を行っていた。
特に小型化、低コスト化を図るために、伝送線路によって構成したフィルタ部を一般的に使用しており、各々のセンサ回路構成に合わせて伝送線路でのフィルタ部の設計を行っていた。
上記伝送線路によりフィルタ部を構成する場合は、外部からのによりフィルタ性能が変動するため、フィルタ部を別体としてケースで覆い、電磁界的にシールドを行って外部からの影響を遮断することで、外来ノイズが伝送線路によって構成したフィルタ部に伝播するのを防止していた。また、フィルタ部によって反射されたスプリアス信号が外部へ放射された場合に、空間へ放射されたスプリアス信号が外部へ流出するのを防止することでフィルタ性能を確保していた。
また、フィルタ部を覆うケース形状の内寸、形状を変化させることにより、フィルタを覆うケースの内寸により発生するスプリアス信号の周波数を、フィルタで減衰させようとしている周波数帯域と異なる周波数にすることにより、伝送線路によって構成したフィルタ部の設計を変更することなく、フィルタ性能を維持する方法が行われていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−17406 (第1−8頁、図1−2)
しかしながら、特許文献1に記載のように、ケース内寸により発生するスプリアス信号の周波数をフィルタで減衰させようとしている周波数帯域と異なる周波数にすることによって減衰特性を確保しようとしても、別の周波数帯域でスプリアス信号が存在するため、フィルタ通過後の信号にはスプリアス信号が混在されており、このようなフィルタ部を設けても、センサ装置から放射される送信信号に混在したスプリアス信号は除去できなかった。
また、フィルタ部は一般的にスプリアス信号を反射させてフィルタ後の伝送線路へ伝送させないようにする構成であるため、反射したスプリアス信号は、伝送線路上を反射し続けて増幅する場合がある。増幅したスプリアス信号がフィルタの減衰特性を上回る強度になった場合、スプリアス信号はフィルタ部を通過してしまい、フィルタ部の減衰特性が低下する恐れがあった。
更に、フィルタ部で反射されたスプリアス信号は、伝送線路をアンテナとして空間に放射される場合もあるため、センサ装置においてはフィルタ部以外の伝送線路上(例えば発振器)においても上記のようなスプリアス信号の空間への放射がある。スプリアス信号の空間への放射を抑制するためには、センサ基板全体を覆うケースの内部形状を変動させる方法が考えられるが、ケースの内部形状を変動させることによりセンサ装置の性能変動(例えば発振周波数の変動)が伴うため、ケースの内部形状を変更するのは設計上困難であった。
そこで、本発明では、センサ装置において、フィルタ部を搭載しない回路構成、又はフィルタ部を搭載した回路構成に対して、アンテナ部へ供給する直前の電波に対して容易にスプリアス信号を除去する構成を持つセンサ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、センサ基板上に外部に放射する電波である送信波を生成する発振器と、発振器とは別面に設置され、発振器で生成した電波を放射するアンテナ部と、発振器が設置された面からアンテナ部が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部と、発振器と給電部との間の伝送線路上に、送信波と外部へ放射した送信波が反射してアンテナ部で受信された受信波を基に低周波数の信号を抽出する検波部とを配設し、該センサ基板の発振器が設置された面は、導電性物質で側壁部と蓋部とが形成された筐体により被覆され、且つ該側壁部と接続されることで、電磁界的にシールドされたセンサ装置において、前記筐体蓋部のセンサ基板と対峙する内側の面は、給電部及び検波部それぞれの一部又は全体と対峙するように凸頂上面を備えた凸形状部を有する形状であることを特徴とする。
かかる構成により、スプリアス信号の空間的に放射された成分を凸頂上面又は凸形状部全体にて反射させ、伝送線路を伝送しているスプリアス信号と伝送線路で合成させることにより、スプリアス信号を打ち消しあうことが可能となる。
また、アンテナ部へ伝送される直前にスプリアス信号除去することが可能なため、アンテナ部へのスプリアス信号の伝送を抑制することが可能となる。
また、検波部においては、送信波と受信波を基に様々な周波数の信号が生成されるため、送信波の高調波に近い周波数成分が生成されることがある。そのため、検波部の一部又は全面と対面するように凸形状部を設けることにより、検波部で発生する可能性があるスプリアス信号を空間的な形状により除去することが可能となる。
また、請求項2記載の発明によれば、センサ基板上に外部に放射する電波である送信波を生成する発振器と、発振器とは別面に設置され、発振器で生成した電波を放射するアンテナ部と、発振器が設置された面からアンテナ部が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部と、発振器と給電部との間の伝送線路上に、送信波と外部へ放射した送信波が反射してアンテナ部で受信された受信波を基に低周波数の信号を抽出する検波部とを配設し、該センサ基板の発振器が設置された面は、導電性物質で側壁部と蓋部とが形成された筐体により被覆され、かつ、該側壁部と接続されることで、電磁界的にシールドされたセンサ装置において、前記筐体蓋部のセンサ基板と対峙する内側の面に、給電部及び検波部それぞれの一部又は全体と対面するように凸頂上面を備えた凸形状部が接合され、少なくとも該凸頂上面が導電性物質からなり、該凸頂上面が筐体と導通していることを特徴とする。
凸頂上面を備えた凸形状部が導電性物質により形成されており、且つ筐体と導通しているので、凸形状部に関しても電磁界的にシールドする効果を持つ。さらに、凸形状部はスプリアス信号を全反射することが可能となるので、凸形状部におけるスプリアス信号の吸収、減衰等が起こらず、容易にスプリアス信号の除去を行うことが可能となる。また、凸形状部の接合位置及び形状を変更することによって、スプリアス信号の除去率を調整することが可能である。
また、請求項3記載の発明によれば、前記凸頂上面は、センサ基板と平行であることを特徴とする。
かかる構成により、凸頂上面における電波の反射が入射角=反射角で行われるため、反射される電波の位相差を把握することができるので、伝送線路上のスプリアス信号を打ち消すための位相差を凸形状部の外寸で調整することができ、容易にスプリアス信号を打ち消すことが可能となる。
また、請求項4記載の発明によれば、前記凸形状は、センサ基板と平行な面を凸頂上面とした柱状であることを特徴とする。
かかる構成により、柱状であるため作成が容易であり、且つセンサ基板と平行な面を有する凸頂上面を有するため上記記載のように容易にスプリアス信号を打ち消すことが可能となる。
また、請求項5記載の発明によれば、前記凸形状は、センサ基板と平行な凸頂上面と、該凸頂上面より小さな断面積の柱状接合部とを有し、該柱状接合部によって筐体と接合されていることを特徴とする。
かかる構成により、センサ基板と平行な凸頂上面を有することにより上記記載のように容易にスプリアス信号を打ち消すことが可能となると共に、凸頂上面と筐体の間の空間を伝送するスプリアス信号に関しても、柱状接合部の外寸を変化させることにより伝送線路を伝送するスプリアス信号を打ち消すように位相差の調整を行うことができるため、更に効率良くスプリアス信号を打ち消すことが可能となる。
また、請求項6記載の発明によれば、前記発振器と給電部との間の伝送線路上に、特定の周波数を通過させるフィルタ部を有し、前記筐体に設けられた凸形状部は、給電部、検波部及びフィルタ部のそれぞれの一部又は全体と対面するように設置されたことを特徴とする。
伝送線路上にフィルタ部を有することによって、フィルタ部からスプリアス信号が放射される場合があり、フィルタ部の一部又は全体に凸形状部を設置することにより、フィルタ部から放射されたスプリアス信号についても伝送線路上のスプリアス信号を打ち消すように反射させることができるため、容易にスプリアス信号を除去することが可能となる。また、伝送線路上にフィルタ部を設けているため、伝送線路上を伝送するスプリアス信号が小さいため、より効率良くスプリアス信号を除去することが可能となる。
また、請求項7記載の発明によれば、前記凸形状部は、給電部、検波部、フィルタ部を構成する伝送線路、電子部品と接触しないことを特徴とする。
かかる構成により、本来必要である周波数成分の減衰を防止することができると共に、スプリアス信号を除去することが可能となる。また、接触による電気的な接地を防止することができるため、部品の電気的な破壊を防止することが可能となる。
本発明によれば、アンテナ部へ伝送される直前で伝送線路上のスプリアス信号と空間へ放射されたスプリアス信号を合成してスプリアス信号を除去し、アンテナ部へ供給する電波から不要な周波数成分を除去するという効果がある。
以下、発明の実施の形態を、図面を参照にして説明する。本実施例では、センサ装置から放射する電波の周波数を、マイクロ波帯の周波数である10GHz近辺の周波数を使用した場合について記載しているが、その他、24GHz、ミリ波等の周波数に関しても同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
ここで、図1に本発明のセンサ装置の外形図、図2にセンサ基板の概略構成図、図3に筐体の概略図、図4に凸形状部を設けた筐体とセンサとの組み立て概略構成図、図5にセンサ基板と平行な凸頂上面を有する柱状の凸形状部の概略構成図、図6にセンサ基板と平行な凸頂上面と、凸頂上面より小さな断面積の柱状接合部とで構成され、柱状接合部によって筐体と接合された凸形状部の概略構成図、図7にフィルタ部を備えたセンサ基板の概略構成図、図8に図7に示したセンサ基板と筐体を結合させた場合の概略構成図を示す。
(第1実施例)
図1に本発明のセンサ装置の外形図を示す。本発明のセンサ装置1は、外部に電波を放射する電波である送信波を生成する発振器や、発振器で生成した電波を外部へ放射するアンテナ部等を有するセンサ基板2を、導電性物質で側壁部3と蓋部4とが形成された筐体5によって被覆して、且つ側壁部3で接続して電磁界的にシールドされたものである。センサ基板2と筐体5の側壁部3はネジ等によって物理的に接触させることによって接続されており、電磁界的にシールドするために側壁部3はセンサ基板2のGND面と接触するように接続されるものである。
ここで、筐体5は導電性物質で形成されていると記載しているが、この導電性物質とは、導電性物質で形成されたものの他に、筐体5の表面全体に導電性物質で被覆されたもの(例えば、樹脂によって形成された筐体の表面に鍍金処理を施して、表面全体が金属膜で被覆されたもの)も含まれる。導電性物質で表面全体を被覆することにより、電波は通過、減衰が起こることなく筐体表面で反射が起きるため、電磁界的にシールドされており、導電性物質で形成した物と同様の効果を得ることができる。
次に、図1記載のセンサ基板の概略構成図を図2に示す。なお、図中の矢印は電波の伝送方向を示している。図2記載のセンサ基板2は、外部に放射する電波である送信波を生成する発振器6と、発振器6とは別面に設置されて、発振器6で生成された送信波を外部へ放射するアンテナ部7と、発振器6が設置された面からアンテナ部7が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部8と、発振器6と給電部8との間の伝送線路9上に、送信波と、外部へ放射した送信波が反射してアンテナ部7で受信された受信波とを基に、低周波数の信号を抽出する検波部10とを有するものである。
ここで、送信波を生成する発振器6は、FETやトランジスタ等の電子部品と、誘電体共振器のように周波数を決定する部品と伝送線路により構成されている。発振器6で生成された送信波は、伝送線路9を伝送し、給電部8を通過後にアンテナ部7から外部に放射されている。外部に放射された送信波が反射してアンテナ部7で受信された受信波は、アンテナ部7より給電点8を通過後に検波部10に伝送する。検波部10では、送信波と受信波とを基に、送信波、受信波よりも低い周波数信号を生成し、この低周波数信号を基に物体の有無判断を行うものである。検波部10では、非線形素子、且つ送信波、受信波が通過可能な端子間容量を持つショットキーダイオード等の電子部品を用いて物体の有無判断を行う低周波数信号を抽出している。
上記のようなセンサ基板における回路構成を行った場合、主となる周波数のn+1倍(n=1、2、3、…)の周波数を発生することがあり、伝送線路上を伝送してアンテナ部より外部へ放射されてしまう。このn+1倍の周波数はスプリアス信号であり、アンテナ部から外部へ放射させないような構成にする必要がある。本発明は、このセンサ基板によって発生してしまうスプリアス信号を、センサ基板を被覆する筐体によって除去するものである。
図3に筐体の概略構成図を示す。この筐体は、前記記載のように、導電性物質又は表面全体が導電性物質によって被覆されたものである。筐体5は、側壁部3と蓋部4から構成されている。筐体5はセンサ基板と接触させて電磁界的にシールドするものであるため、本実施例ではセンサ基板との接続のためにネジ穴11を設けてネジによってセンサ基板との接続を行っている。
ここで、蓋部4のセンサ基板と対峙する内側の面に、凸頂上面12を設けた凸形状部13が設置されている。この凸形状部13はセンサ基板に設けられた給電部及び検波部の一部又は全体に対面するように凸頂上面12を有するものである。
この凸形状部12は、伝送線路から放射されたスプリアス信号を凸頂上面12又は凸形状部13全体で反射させるために設けたものであり、反射されたスプリアス信号と伝送線路上を伝送するスプリアス信号とを合成させて打ち消すように設置されたものである。反射させたスプリアス信号と、伝送線路上を伝送するスプリアス信号とを合成して打ち消すようにするためには、2つのスプリアス信号の位相差を調整する必要がある。そのため凸形状部13の設置位置、高さ、凸頂上面12の面積によってこれを調整するものである。
ここで、凸形状部13の設置位置に関しては、凸頂上面12が給電部8の一部又は全体と対峙するような構成としている(図4記載)。これは、アンテナ部へスプリアス信号が伝送される直前に除去することを目的とした構造である。空気中へ放射されたスプリアス信号は、伝送線路9に伝播するため、給電部8直前で打ち消す構造にすることでアンテナ部へのスプリアス信号の伝送を抑えることが可能となる。
また、凸形状部13は給電部8の他に検波部10の一部又は全体と対峙するように凸頂上面を有する構成となっている。検波部10は、送信波、受信波を基にして複数の周波数を持つ信号を生成する場所であるため、低周波数の信号の他に送信波、受信波のn+1倍(n=1、2、3、…)の周波数信号であるスプリアス信号を生成することもある。低周波数の信号は、物体の有無検知に使用するものであるが、スプリアス信号に関しては、検波部10又は検波部近傍の伝送線路から筐体5内部の空間に放射されることもある。そのため、凸形状部13を検波部10の一部又は全体と対峙することによって、検波部10又は検波部近傍の伝送線路9から放射されたスプリアス信号を反射させ、伝送線路上のスプリアス信号と合成することにより除去することが可能となる。
上記記載の凸頂上面12は、センサ基板2と平行となる構成となっている。センサ基板2との平行を保つことによって、筐体内部の空間にあるスプリアス信号の入射角と反射角が同一となるため、凸形状部13の設置場所、筐体内部からセンサ基板方向への長さ、凸頂上面12の面積を変動させることにより、空間にあるスプリアス信号と、伝送線路を伝送するスプリアス信号とを合成した際に打ち消しあうような位相差に制御することが可能となる。
ここで、凸形状部について記載する。図5にセンサ基板と平行な凸頂上面を有する柱状の凸形状部の概略構成図を示す。凸形状部13は、上記記載のように給電部8及び検波部10の一部又は全面に対峙するように設置されている。前記のような構成にすることで、センサ基板2に対峙した凸頂上面12に空間に放射されたスプリアス信号が反射して、反射されたスプリアス信号と伝送線路9上を伝送するスプリアス信号が合成されて打ち消しあうようになる。
ここで、空間に放射されたスプリアス信号と、伝送線路9上を伝送するスプリアス信号を打ち消しあうように合成するためには、2つのスプリアス信号の位相が反転しており、大きさが同じであれば容易に打ち消しあうことが可能となる。そこで、前記の2つの条件を満たすために、凸形状部13は設置位置A、B、凸形状部13の高さC、凸頂上面12の径Dをパラメータとして調整を行っている。
空間に放射されるスプリアス信号は微弱な信号であるため、凸形状部13の高さCが小さな値となると、すなわちセンサ基板2から凸頂上面12が離れると、空間での減衰により伝送線路9上のスプリアス信号を打ち消すだけの信号を得ることができない。そこで、空間での減衰を最小限にするためには、凸形状部13の高さCの値を大きくして、すなわちセンサ基板2に凸頂上面12を近づけて、空間に放射された不要周波数成分の空間における減衰量を小さくすることで、伝送線路9上のスプリアス信号を打ち消すことが可能となる。しかし、検波部10は一般的に電子部品によって構成されたものが多いため、凸頂上面12とセンサ基板2との間の距離は、電子部品に接触しない最小の距離に設定するのが望ましい。また、スプリアス信号を打ち消すためには、互いの位相が反転するように凸形状部13の高さCを設定する必要がある。凸形状部13の高さCを設定するためには、センサ基板2や電子部品に接触しない最大値にした後に、凸形状部13の高さCの微調整を行い、位相が反転する高さを求めれば良い。
また、空間の放射されたスプリアス信号の大きさを、伝送線路上を伝送するスプリアス信号を打ち消すだけ確保する必要があるため、凸頂上面12の径Dを変化させることで、反射量を調整して打ち消しあうことができる。但し、凸形状部13の高さCの値によって反射されるスプリアス信号量が変化するため、凸頂上面12の径Dの大きさは凸形状部13の高さCに依存するところが大きい。一般的に伝送線路9をアンテナとして空間に放射されたスプリアス信号は、センサ基板2に近い部分で大きな量を確保しているため、センサ基板2の近傍に凸頂上面12を設置することが可能であれば、凸頂上面12の径Dを小さくすることができるため、筐体内部でセンサ基板2に対して平行方向に狭い面積の筐体に対してもスプリアス信号を低減することが可能となる。また、検波部10を構成する電子部品が基材から突設して、センサ基板の近傍に凸頂上面12を設置できない場合においても、凸頂上面12の径Dを大きくすることによって、空間に放射されたスプリアス信号の反射量を大きくすることができるため、筐体内部でセンサ基板2に対して垂直方向に狭い筐体に対してもスプリアス信号を低減することが可能となる。そのため、センサ基板2を覆う筐体の容量に応じて凸形状部13の高さCと凸頂上面12の径Dの値を変動させることで、様々な筐体容量においてもスプリアス信号の除去を行うことが可能となる。
本実施例では、凸形状部13が円柱状の場合を記載しているが、凸頂上面12がセンサ基板2に平行である柱状であれば同様の効果を得ることができる。また、柱状で形成することにより筐体又は蓋部の加工が容易に行うことができる。
(第2実施例)
図6は、センサ基板と平行な凸頂上面を備えた柱状部と、凸頂上面より小さな断面積の柱状接合部とで構成され、柱状接合部によって筐体と接合された凸形状部の概略構成図を示す。
凸形状部13は柱状の時と同様に、給電部8及び検波部10の一部又は全体と対峙する凸頂上面12を有するものであり、凸頂上面12によって空間のスプリアス信号を反射させて、伝送線路9上を伝送するスプリアス信号と合成して打ち消しあうような構成となっている。
ここで、本実施例の凸形状部13は、凸頂上面の裏面16と筐体の天井面17との間にある隙間18を有するため、空間に放射されたスプリアス信号はこの隙間18を伝送する。この隙間18を伝送するスプリアス信号は、凸頂上面の裏面16と筐体の天井面17との間で反射を行いながら伝送する。そのため、凸頂上面12の径Fと、筐体の天井面17と凸頂上面の裏面16との距離Eの大きさを調整することにより、伝送線路9を伝送するスプリアス信号を打ち消すように位相差を調整することが可能となる。よって、空間を放射する2つのスプリアス信号を用いて伝送線路9上のスプリアス信号を打ち消しあうように構成することができるため、より精度良くスプリアス信号を除去することが可能となる。また、筐体5の大きさによってはE値が小さな場合もありスプリアス信号を除去するのに困難な場合も生じるが、その際には柱状部14の厚さGを変更することにより不要な周波数成分を除去するような位相差に調整することが可能となる。
また、本実施例のような形状の凸形状部13は、蓋部4と一体で形成する他に凸形状部13と蓋部4を別体に形成して接合させる方法もある。凸頂上面12を備えた柱状部14と蓋部4とを結ぶ柱状接合部15にネジ山を作製し、蓋部4にある径の穴を作成して柱状接合部15を蓋部4にある穴にねじ込んで接合する方法である。この時、蓋部4に設けた穴を柱状接合部15に作成したネジ山よりも若干小さく作製することにより、ネジ部と蓋部の結合が強くなり、電磁界的なシールドを確保することが可能となる。
更に、柱状接合部15にネジ山を形成し、柱状接合部15の高さEを可変にすることによって、様々なセンサ基板に対して最適なE値を調整することができるため、各センサ基板においてスプリアス信号を最小値まで抑制することが可能となる。ここで、上記のように柱状接合部の高さEが可変な凸形状部においては、凸頂上面12が回転するため、凸頂上面12を円又は円に近い多角形にする方がスプリアス信号の減衰率が特定の割合で変化するため調整が容易である。
また、本実施例では、凸頂上面12を備えた柱状部14と柱状接合部15とで構成された凸形状部13におけるE値が可変な場合について記載しているが、凸形状部が柱状で構成された場合についても同様の効果を得ることができる。その際には、凸形状部に円柱を使用して、柱状側面に対してネジ山を作製し、寸法を自由に変更できるようにするものである。
(第3実施例)
次に、発振器と給電部との間の伝送線路上に、特定の周波数を通過させるフィルタ部を有するセンサ基板を用いた場合について記載する。図7にフィルタ部を備えたセンサ基板の概略構成図を示す。なお、図中の矢印は電波の伝送方向を示している。
図7のセンサ基板は、発振器6と給電部8とを結ぶ伝送線路の間に、スプリアス信号を給電部へ伝送させないためのフィルタ部19を設けているものである。一般的には、バンドパスフィルタや、ローパスフィルタを使用しており、発振器6で作成される(n+1)倍の周波数成分を除去するためである。ここで、フィルタ部19は、電子部品によって構成されたものや、伝送線路によるパターン構成されたものがあり、低コスト、設計の容易さから伝送線路によって作成されたフィルタ部が多い。しかし、フィルタ部19はスプリアス信号を除去しているのではなく通過させないようにしているので、スプリアス信号はフィルタ部19によって除去できず、発振器6側へ反射して戻るか、伝送線路9をアンテナとして空間へ放射されてしまい、フィルタ部19から給電点8の間の伝送線路9’上に伝送してしまう可能性がある。そこで、本実施例では、空間に放射されたスプリアス信号を用いて、フィルタ部19と給電点8との間の伝送線路9’上を伝送するスプリアス信号を除去することを記載する。
図8は、図7に示したセンサ基板と筐体を結合させた場合の概略構成図を示す。
本実施例では、伝送線路にてパターン構成を行ったフィルタ部を用いた場合について記載しているが、電子部品を用いたフィルタ部についても同様の効果を得ることができる。
発振器6と給電部8との間に設けられたフィルタ部19では、伝送線路上を伝送するスプリアス信号を通過させないように設計されているため、フィルタ部19を通過できないスプリアス信号は空間へ放射されるか、反射して発振器6側へ戻る。その際に空間へ放射されるスプリアス信号は、フィルタ部19を構成している伝送線路をアンテナとして空間へ放射されル場合もあり、空間へ放射されたスプリアス信号は空間を伝送の後にフィルタ部19から給電部8までの伝送線路上に伝送することもある。そこで、給電部8、フィルタ部19の一部又は全体に凸頂上面がセンサ基板と平行に設置されるように凸形状部13を構成することにより、フィルタ部19の伝送線路から放射されるスプリアス信号を反射させ、フィルタ部19から給電部8の間の伝送線路9’へ伝送されたスプリアス信号と合成して除去することができる。
ここで、フィルタ部19から給電部8までの伝送線路上を伝送するスプリアス信号は、フィルタ部19から空間に放射されて伝送してきたものだけではなく、検波部10によって生成されたものや、発振器6から空間を伝送して伝送線路へ伝わったもの等様々あるため、それら複合されたスプリアス信号を除去できるように凸形状部13は給電部8近傍に設置している。また、フィルタ部19は構造によってスプリアス信号を放射する場所が異なるため、スプリアス信号が多く出るような場所に凸形状部13を設置すると、伝送線路上を伝送するスプリアス信号を除去できるに十分な大きさの反射量を得ることが可能となる。
本発明のセンサ装置の外形図である。 センサ基板の表面及び裏面の概略構成図である。 筐体の概略図である。 凸形状部を設けた筐体とセンサとの組み立て概略構成図である。 センサ基板と平行な凸頂上面を有する柱状の凸形状部の概略構成図である。 センサ基板と平行な凸頂上面と、凸頂上面より小さな断面積の柱状接合部とで構成され、柱状接合部によって筐体と接合された凸形状部の概略構成図である。 フィルタ部を備えたセンサ基板の表面及び裏面の概略構成図である。 図7に示したセンサ基板と筐体を結合させた場合の概略構成図である。
符号の説明
1…センサ装置
2…センサ基板
3…側壁部
4…蓋部
5…筐体
6…発振器
7…アンテナ部
8…給電部
9,9’…伝送線路
10…検波部
11…ネジ穴
12…凸頂上面
13…凸形状部
14…柱状部
15…柱状接合部
16…凸頂上面の裏面
17…筐体天井面
18…隙間
19…フィルタ部、

Claims (7)

  1. センサ基板上に外部に放射する電波である送信波を生成する発振器と、発振器とは別面に設置され、発振器で生成した電波を放射するアンテナ部と、発振器が設置された面からアンテナ部が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部と、発振器と給電部との間の伝送線路上に、送信波と外部へ放射した送信波が反射してアンテナ部で受信された受信波を基に低周波数の信号を抽出する検波部とを配設し、
    該センサ基板の発振器が設置された面は、導電性物質で側壁部と蓋部とが形成された筐体により被覆され、且つ該側壁部と接続されることで、電磁界的にシールドされたセンサ装置において、
    前記筐体蓋部のセンサ基板と対峙する内側の面は、給電部及び検波部それぞれの一部又は全体と対面するように凸頂上面を備えた凸形状部を有する形状であることを特徴とするセンサ装置。
  2. センサ基板上に外部に放射する電波である送信波を生成する発振器と、発振器とは別面に設置され、発振器で生成した電波を放射するアンテナ部と、発振器が設置された面からアンテナ部が設置された面との間で電波の伝送を行う給電部と、発振器と給電部との間の伝送線路上に、送信波と外部へ放射した送信波が反射してアンテナ部で受信された受信波を基に低周波数の信号を抽出する検波部とを配設し、
    該センサ基板の発振器が設置された面は、導電性物質で側壁部と蓋部とが形成された筐体により被覆され、かつ、該側壁部と接続されることで、電磁界的にシールドされたセンサ装置において、
    前記筐体蓋部のセンサ基板と対峙する内側の面に、給電部及び検波部それぞれの一部又は全体と対面するように凸頂上面を備えた凸形状部が接合され、少なくとも該凸頂上面が導電性物質からなり、該凸頂上面が筐体と導通していることを特徴とするセンサ装置。
  3. 前記凸頂上面は、センサ基板と平行であることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ装置。
  4. 前記凸形状は、センサ基板と平行な面を凸頂上面とした柱状であることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ装置。
  5. 前記凸形状は、センサ基板と平行な凸頂上面と、該凸頂上面より小さな断面積の柱状接合部とを有し、該柱状接合部によって筐体と接合されていることを特徴とする請求項2に記載のセンサ装置。
  6. 前記発振器と給電部との間の伝送線路上に、特定の周波数を通過させるフィルタ部を有し、前記筐体に設けられた凸形状部は、給電部、検波部及びフィルタ部のそれぞれの一部又は全体と対面するように設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のセンサ装置。
  7. 前記凸形状部は、給電部、検波部、フィルタ部を構成する伝送線路、電子部品と接触しないことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のセンサ装置。
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