JP6587100B2 - ソレノイドバルブ - Google Patents

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本発明はソレノイドバルブに関し、特に固定コアがヨークの外部に突出する構成を有するソレノイドバルブに関する。
従来、図8に示すような構成の自己保持型のソレノイドバルブ101が知られている。このソレノイドバルブ101は、主弁部110及びパイロット弁部120を備え、パイロット弁部120を電磁的に駆動することにより、主弁部110の主弁体111が開閉動作(上下移動)して弁取付部材170の一次側流路Aと二次側流路Bとの間が連通及び遮断されるようになっている。
このソレノイドバルブ101では、特徴的には、パイロット弁部120を構成する固定コア140の一端側(上端側)が磁性材料からなるヨーク121の天板(底板)122を貫通して外部へ突出し、固定コア140の他端側(下端側)がヨーク121内に挿入された状態でヨーク121に対して取り付けられている。固定コア140の上端部は、天板122の外面に載置された環状の永久磁石142の貫通孔内に挿入されている。永久磁石142には、更に磁性材料からなる環状プレート144が載置されている。
なお、図8に示す構成のソレノイドバルブに対して、ヨーク内に固定コアが完全に収容された構成のソレノイドバルブも知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この構成では、ヨーク内の電磁コイルへ通電したときに、永久磁石が磁気抵抗となって磁気損失が大きくなり易いため、磁気損失を抑制するための構造をヨーク内に付加する必要がある。このため、一般に、特許文献1に示されたような構成のソレノイドバルブよりも、図8に示された構成のソレノイドバルブの方が安価に製造できるという利点があるため、用途等に応じて、両方の構成のソレノイドバルブが製造及び使用されている。
再び図8を参照すると、パイロット弁部120では、筒状のヨーク121内に、コイルユニット130,固定コア140,プランジャ(可動コア)150が収容されている。固定コア140及びプランジャ150は、磁性材料からなる略円柱状の部材である。コイルユニット130は、非磁性材料からなる環状のコイルボビン131と、このコイルボビン131に巻回された電磁コイル133とを有する。
また、ヨーク121の下側には開口124が設けられており、下端部には拡径されたフランジ部123が形成されている。磁性材料からなる別部材の環状プレート146が、フランジ部123にネジ留めされることにより、開口124は塞がれている。
コイルボビン131の中心部に設けられた貫通孔130aには、プランジャガイド137が挿入されて取り付けられている。プランジャガイド137は、非磁性材料(例えば、SUS303ステンレス鋼)からなる筒状部材であり、内部のプランジャ案内空間に配置されたプランジャ150を上下方向に案内する。また、プランジャガイド137の下端部には、環状プレート146の開口孔146aの内径よりも拡径された鍔部137aが形成されている。
プランジャガイド137の上端部には、固定コア140が水密的に溶接付けされており、製造時には、このプランジャガイド137及び固定コア140の一体物が、下側から環状プレート146の開口孔146aを通ってヨーク121内に挿入される。この一体物は、鍔部137aが環状プレート146に当接するまでヨーク121内に挿入され、この状態では、固定コア140の上部は、ヨーク121の天板122に形成された開口を通ってヨーク121の外部へ突出する。
更に、主弁部110の弁本体部112内にプランジャガイド137の鍔部137aが挿入された状態で、ヨーク121及び環状プレート146が弁本体部112に取り付けられることにより、パイロット弁部120が主弁部110に取り付けられている。
プランジャガイド137内のプランジャ案内空間は、上側,下側がそれぞれ固定コア140,弁本体部112によって塞がれ、プランジャ150はプランジャ案内空間の内部で往復摺動可能となる。このプランジャ案内空間は、弁本体部112に形成された連通孔(図示せず)によって一次給水圧が掛っている一次側流路Aと連通されているので、使用時には、プランジャ案内空間に一次圧が印加される。このため、プランジャ案内空間は一次圧に対する耐圧構造を有している。
具体的には、図8に示す構造では、プランジャガイド137の上端側には固定コア140が溶接付けにより水密的に固定されており、かつ、プランジャガイド137の下端側では、抜け止めとして機能する鍔部137aが環状プレート146に係合されている。更には、プランジャガイド137の下端側の側面と弁本体部112との間にはOリング160が密封的に配置されている。
したがって、プランジャ案内空間に一次圧が印加され、この一次圧によって固定コア140及びこれに連結されたプランジャガイド137が上方へ力を受けても、プランジャガイド137の鍔部137aが環状プレート146と係合して抜け止めとして機能するため、プランジャガイド137及び固定コア140がヨーク121から外部へ抜け出ることはなく、プランジャガイド137及び固定コア140は、ヨーク121内に固定的に保持される。
特開2004−251462号公報
しかしながら、図8に示すソレノイドバルブ101は、プランジャガイド137を固定コア140に溶接付けする作業工程が必要であり、プランジャ150を摺動可能に収容するための筒状部材の構成が複雑となり、製造に手間が掛るという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、プランジャを収容するための筒状部材の構成が簡素化され、製造が容易なソレノイドバルブを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、一次側流路と二次側流路との間に設けられた主弁孔の開閉を行う主弁部、及び、前記一次側流路と連通する主弁部の背圧室と二次側流路との間に設けられたパイロット弁孔の開閉を行うパイロット弁部を備え、パイロット弁部を駆動させることにより主弁部が主弁孔の開閉を行うソレノイドバルブであって、パイロット弁部は、一端側が天板で塞がれ他端側が開口した磁性材料からなる筒状のヨークと、ヨークの天板の外面に載置された貫通孔を有する環状の永久磁石及びこの永久磁石上に載置された磁性材料からなる板材を有する永久磁石ユニットと、ヨーク内に配置され、摺動孔を有する環状のコイルボビン及びこのコイルボビンに巻回された電磁コイルを有するコイルユニットと、ヨークの天板に形成された挿入孔を通ってヨークの内部から外部に延びて、永久磁石の貫通孔に挿入されると共に、ヨークの内部において、拡径された鍔部が設けられた磁性材料からなる固定コアと、コイルボビンの摺動孔内に摺動可能に配置され、往復動により一端側の端部が固定コアの端部に対して離接する磁性材料からなるプランジャと、プランジャの他端側に取り付けられ、プランジャの往復動に応じてパイロット弁孔を開閉するパイロット弁体と、固定コアの鍔部とヨークの天板の間に配置され、固定コアの鍔部と係合して固定コアがヨークの挿入孔から抜け出るのを防止するフランジ部材と、を備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、プランジャが、コイルボビンの摺動孔内に摺動可能に保持されるように構成されている。これにより、本発明では、プランジャ案内空間を形成するのに従来のような別部品のプランジャガイドが不要となるため、部品点数を削減することができると共に、プランジャを収容するコイルボビンを固定コアに溶接付けする必要がないので、プランジャガイドを固定コアに溶接付けするような手間の掛る作業工程も不要となり、製造を容易にすることができる。
また、本発明では、固定コアに鍔部を設け、鍔部とヨークの天板との間にフランジ部材を配置する構成を採用することにより、プランジャ案内空間の一次圧に対する耐圧構造を形成している。即ち、本発明では、プランジャ案内空間に一次圧が掛った場合、摺動孔を介して固定コアに一次圧が掛る。その際、一次圧によって固定コアがヨーク外部へ向けて押圧力を受けても、鍔部がフランジ部材と係合してフランジ部材を押圧し、さらにフランジ部材がヨークの天板と係合することにより天板を押圧する。これにより、固定コアがフランジ部材を介して天板によって支持されるので、固定コア及びプランジャがヨークから抜け出ることが防止される。このような構成により、本発明では、プランジャ案内空間は一次圧に対する耐圧構造を備えることができる。
また、本発明において好ましくは、フランジ部材は、非磁性材料で形成されている。
本発明では、永久磁石ユニットによる磁界が固定コアからプランジャに伝わることにより、固定コアとプランジャとが磁気吸引されるが、固定コアに抜け止め用の鍔部が形成されているため、鍔部から永久磁石ユニットへ戻る磁路が形成され易くなり、固定コアからプランジャに伝わる磁界が減少するおそれがある。即ち、鍔部によって磁路の短絡が生じることにより、プランジャを通過させる磁界が弱められるおそれがある。
しかしながら、本発明では、フランジ部材を非磁性材料で形成しているので、鍔部と永久磁石ユニットとの間が非磁性材料のフランジ部材で隔てられ、鍔部と永久磁石ユニットとの間の磁気抵抗が大きく構成されている。これにより、本発明では、鍔部から永久磁石ユニットへの磁路短絡の発生を抑制することができる。したがって、本発明では、プランジャを通過する磁界が磁路短絡によって弱められる程度を効果的に低減することができる。これにより、本発明では、永久磁石ユニットによる固定コアとプランジャとの間の磁気吸引力が低減され難く、電磁コイルにより生じさせる磁界を強める必要が無くなるので、電磁コイルに印加する電力を増大させる必要が無いか又は低減することが可能となる。
また、本発明において好ましくは、コイルボビンの摺動孔の内面、及び、コイルボビンの摺動孔と摺接するプランジャの摺動面の少なくとも一方には、プランジャの摺動方向に沿って通水溝が形成されている。
本発明では、コイルボビンの摺動孔にプランジャが摺動可能に保持されているが、プランジャが摺動する際、摺動孔内に存在する流体が抵抗となり、プランジャのスムーズな移動が妨げられるおそれがある。
しかしながら、本発明では、コイルボビンの摺動孔の内面及び/又はプランジャの摺動面に、摺動方向に沿って通水溝が形成されているので、プランジャの移動によって押しのけられる流体が通水溝を通って移動自在となり、プランジャのスムーズな往復動が可能となる。これにより、本発明では、プランジャの移動の際に生じさせる電磁コイルによる磁界を弱めることも可能となるので、電磁コイルに印加する電力を低減可能であり、省電力化されたソレノイドバルブを実現することができる。
また、本発明において好ましくは、プランジャには、一端側の端面からコイルボビンの摺動孔と摺接する摺動面まで貫通する通水孔が形成されている。
本発明では、コイルボビンの摺動孔にプランジャが摺動可能に保持されているが、プランジャが摺動する際、摺動孔内に存在する流体、特に、プランジャの端面と固定コアの端面との間に存在する流体が抵抗となり、プランジャのスムーズな移動が妨げられるおそれがある。
しかしながら、本発明では、プランジャに、一端側の端面からコイルボビンの摺動孔と摺接する摺動面まで貫通する通水孔が形成されているので、プランジャが固定コアに接近移動する際には、プランジャと固定コアとの間に存在する流体を通水孔を通してプランジャの摺動面側に導き、一方、プランジャが固定コアから離反移動する際には、通水孔を通してプランジャの摺動面側からプランジャと固定コアとの間に流体を導くことが可能となる。これにより、プランジャが移動する際の抵抗を小さくし、小さな駆動力でプランジャのスムーズな移動を確保することができる。これにより、本発明では、プランジャ移動の際に生じさせる電磁コイルによる磁界を弱めることも可能となるので、電磁コイルに印加する電力を低減可能であり、省電力化されたソレノイドバルブを実現することができる。
本発明によれば、プランジャを収容するための筒状部材の構成が簡素化され、製造が容易なソレノイドバルブを提供することができる。
本発明の実施形態に係るソレノイドバルブを含むフラッシュバルブの外観図である。 本発明の実施形態に係るソレノイドバルブの側面図である。 本発明の実施形態に係る止水時におけるソレノイドバルブの断面図である。 VI−VI断面図である。 本発明の実施形態に係る吐水時におけるソレノイドバルブの断面図である。 本発明の実施形態に係るソレノイドバルブの永久磁石による磁界の説明図である。 比較例に係るソレノイドバルブの永久磁石による磁界の説明図である。 従来例に係る止水時におけるソレノイドバルブの断面図である。
次に、図1乃至図7を参照して、本発明の実施形態によるソレノイドバルブを説明する。図1に示すように、本実施形態のソレノイドバルブ1は、衛生機器としての大便器2に適用されるフラッシュバルブ3に内蔵されている。フラッシュバルブ3は、入水側が給水管4a及び止水栓4cに接続され、出水側が排水管4bを介して大便器2へ接続されている。なお、衛生機器には、大便器、小便器、水栓装置等の給水装置が含まれる。
図2に示すように、ソレノイドバルブ1は、主弁部10と、主弁部10の上側に取り付けられたパイロット弁部20を備えている。主弁部10は、流路が形成された弁本体部12に主弁体11が取り付けられて構成されている。パイロット弁部20は、有底筒状のヨーク21と、ヨーク21内に収容された構成部品、及び、ヨーク21の天板22上に載置された環状の永久磁石42を備えている。ソレノイドバルブ1は、いわゆる自己保持型のソレノイドバルブである。
また、パイロット弁部20には、リードワイヤ36が接続されており、リードワイヤ36の端部に取り付けられたコネクタ35は、図示しない制御装置に接続される。制御装置は、リードワイヤ36を介して駆動信号を供給することにより、パイロット弁部20を駆動して、主弁部10の主弁体11を開閉動作させる。
図3に示すように、主弁部10は、主弁体11と、主弁体11を保持する弁本体部12とを有する。本実施形態では、主弁部10はいわゆるダイヤフラムバルブである。弁本体部12は、外形略円柱状の樹脂製部品であり、下方に開口する凹状の第1背圧室13と、上側に開放する凹状の第2背圧室14とを備えている。主弁体11は、第1背圧室13を塞ぐように取り付けられている。また、第2背圧室14の中央底部には、上方へ突出するように、パイロット弁孔18のための弁座14aが形成されている。
更に、弁本体部12には、第1背圧室13と第2背圧室14とを連通する連通孔15と、外周面に形成された周溝16と、第2背圧室14と周溝16とを連通する連通孔17とを備えている。連通孔17の上側端部は、弁座14aに形成されたパイロット弁孔18で開口する。
図3に示すように、ソレノイドバルブ1がフラッシュバルブ3内の弁取付部材70に取り付けられると、主弁体11は、弁取付部材70の主弁孔71を塞ぐように、環状の主弁座72に弾性的に当接する。この状態では、弁取付部材70内に形成された一次側流路Aと二次側流路Bとが分断される。また、周溝16は、弁取付部材70のバイパス流路73に連通され、バイパス流路73を介して二次側流路Bと連通される。
パイロット弁部20は、ヨーク21と、コイルユニット30と、固定コア40と、永久磁石42と、プランジャ(可動コア)50と、底部環状プレート46とを備えている。ヨーク21は、磁性材料からなる筒状の部材である。ヨーク21の上側は天板(底板)22で塞がれており、天板22の上面に環状の永久磁石42が載置されている。ヨーク21の下側には開口24が設けられており、ヨーク21の下端部には拡径されたフランジ部23が形成されている。磁性材料からなる別部材の底部環状プレート46がフランジ部23にネジ留めされることにより、開口24は塞がれている。
コイルユニット30は、非磁性材料(例えば、樹脂製)からなる環状のコイルボビン31と、このコイルボビン31に巻回された電磁コイル33と、電磁コイル33の外周を覆う筒状の封止部材34とを有する。電磁コイル33は、リードワイヤ36に接続されている。封止部材34は、巻回された電磁コイル33を覆うようにコイルボビン31の外周側に取り付けられている。
コイルボビン31は、中心部に筒状部32を有し、この筒状部32の上下にそれぞれ環状の上フランジ31a及び下フランジ31bが形成されている。筒状部32と上フランジ31a及び下フランジ31bにより、電磁コイル33を収容する収容空間が形成され、電磁コイル33がこの収容空間に巻回されている。筒状部32は、プランジャ50を上下方向に案内するための摺動孔30aを有している。筒状部32は、上フランジ31aと下フランジ31bとを連結し、更に下フランジ31bを超えて下方に延びている。したがって、筒状部32は、底部環状プレート46の開口孔46aを貫通してヨーク21の内部から外部へ延びて、弁本体部12の第2背圧室14内に達している。
図4に示すように、コイルボビン31の筒状部32の内周面には、上下方向に延びる通水溝32aが周方向に離間して複数形成されている。この通水溝32aは、図3に示すように、筒状部32の下端から固定コア40の下端付近まで延びており、少なくともプランジャ50が往復動する長さ範囲内に形成されている。なお、本実施形態では、コイルボビン31に通水溝32aが形成されているが、プランジャ50の外周面に上下方向に延びる通水溝を形成してもよいし、両者又はいずれか一方のみに通水溝を形成してもよい。
プランジャ50は、磁性材料からなる略円柱状の部材であり、図3に示すように、下端部にはパイロット弁体51が取り付けられている。パイロット弁体51は、弁本体部12の第2背圧室14内に位置する。また、図3及び図4に示すように、プランジャ50には、その上端面から下方へ向けて長さ方向に延びるように通水孔である縦孔52が形成されており、更に、この縦孔52の下端から側方へ向けて通水孔である横孔53が形成されている。横孔53は、プランジャ50を横方向に貫いてその両側で摺動面50a(即ち、摺動孔30aと摺接する外周面)で開口している。また、縦孔52内にはコイルバネ54が配置され、コイルバネ54の上端は、縦孔52の上部開口から上方へ突出して、固定コア40の下端面と弾性的に接触している。
なお、本実施形態のパイロット弁部20は、図8に示されたソレノイドバルブ101が有するプランジャガイドを備えていない。このため、本実施形態では、コイルボビン31の筒状部32が従来のプランジャガイドを兼ねており、プランジャ50は、筒状部32の摺動孔30a内に摺動可能に配置されている。
固定コア40は、磁性材料からなる略円柱状の部材である。固定コア40の下側の外周面には、周溝が形成されており、この周溝内にOリング61が配置され、固定コア40とコイルボビン31の筒状部32の内周面(摺動孔30a)との間が、通水溝32aが形成されていない筒状部32の上端付近で密封されている。また、固定コア40の上下方向の中央部分には、拡径された環状の鍔部41が形成されており、鍔部41はコイルボビン31の上フランジ31aと係合している。
また、固定コア40の鍔部41とヨーク21の天板22との間に挟まれるように、非磁性材料からなる環状のフランジ部材49が配置されている。ヨーク21の天板22の中央部には、固定コア40の本体部分の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する挿入孔(貫通孔)22aが形成されており、固定コア40の上側部分は、この挿入孔22aを通って、ヨーク21の外部へ突出している。
なお、本実施形態では、鍔部41は、上面視で略円形の外形を有し、挿入孔22aを通り抜けることができないように、挿入孔22aの内径寸法よりも大きな外径寸法を有している。しかし、これに限らず、鍔部41は、その外形が円形でなくてもよく、周方向に部分的に突起が形成された外形を有していてもよいし、挿入孔22aを通り抜けられるような小径な外形を有していてもよい。
フランジ部材49は、図6に示すように、固定コア40の本体部の外周面と挿入孔22aの縁部との間を径方向に離間する第1環状部分49aと、天板22と鍔部41との間を上下方向に離間する第2環状部分49bとを有する。
固定コア40は、鍔部41とヨーク21の天板22との間にフランジ部材49を挟み込み、上側部分を挿入孔22aから外部へ突出させた状態で、ヨーク21に固定されている。また、固定コア40の鍔部41は、コイルボビン31の上フランジ31aとフランジ部材49の第2環状部分49bの間に挟み込まれている。さらに、固定コア40の上側部分は、永久磁石42を貫通し、磁性材料からなる板材である外部環状プレート44とヨーク21の天板22との間に永久磁石42が挟み込まれている。永久磁石42及び外部環状プレート44は、永久磁石ユニットを構成する。
また、ヨーク21内にコイルユニット30が挿入された状態で、ヨーク21のフランジ部23に底部環状プレート46をネジ留めすることにより、コイルユニット30はヨーク21内に固定されている。更に、プランジャ50をコイルボビン31の筒状部32内に挿入した状態で、弁本体部12をヨーク21のフランジ部23にネジ留めすることにより、主弁部10にパイロット弁部20が取り付けられている。この状態では、図3に示すように、コイルバネ54の付勢力によって、パイロット弁体51は、弁本体部12の弁座14aに弾性的に当接する。なお、第2背圧室14内で、筒状部32の外周面と弁本体部12との間にOリング60が密封的に配置される。
次に、図3,図5及び図6を参照して、本実施形態のソレノイドバルブ1の動作について説明する。図3は、ソレノイドバルブ1がリードワイヤ36を介して制御装置から駆動信号を受け取っておらず、且つ、プランジャ50が下方位置(閉位置)に保持されている無通電閉位置状態(止水状態)を示している。
無通電閉位置状態では、プランジャ50には、コイルバネ54による下向きの付勢力と、永久磁石42による上向きの磁気力と、第2背圧室14内の一次給水圧に起因する下向きの給水力とが掛る。磁気力は、図6に示すように、永久磁石42による磁界M1が、永久磁石42,外部環状プレート44,固定コア40,プランジャ50,底部環状プレート46,ヨーク21の円筒壁,ヨーク21の天板22からなる磁気回路(磁路)をこの順序で通過することにより、固定コア40とプランジャ50との間に作用する吸引力である。
また、一次側流路Aから連通孔(図示せず)を介して第1背圧室13内に、及び更に第1背圧室13から連通孔15を介して第2背圧室14内に水が充填され、第1背圧室13及び第2背圧室14には一次給水圧が印加されている。そして、第2背圧室14とコイルボビン31の摺動孔30aとが連通しているため、第2背圧室14とコイルボビン31の摺動孔30aに掛る一次圧によって、パイロット弁体51を介して、プランジャ50には給水力が掛る。
無通電閉位置状態では、下向きの付勢力及び給水力の合力が、上向きの磁気力を上回るため、結果的にプランジャ50には下向きの閉鎖力が掛ってプランジャ50は閉位置に保持されている。これにより、パイロット弁体51は弁座14aを押圧してパイロット弁孔18を閉じている。
更にこのとき、主弁体11には、第1背圧室13側から一次圧により閉方向(下向き)に閉鎖力が掛る。一方、主弁体11には、一次側流路A側から開方向(上向き)に開放力が掛る。しかしながら、第1背圧室13側で主弁体11に一次圧が掛る面積の方が、一次側流路A側で主弁体11に一次圧が掛る面積よりも大きいため、開放力よりも閉鎖力の方が大きくなり、その圧力差によって主弁体11は主弁座72を押圧する閉位置に保持されている。これにより、主弁体11により主弁孔71が閉じられるので、一次側流路Aと二次側流路Bとの間が分断される。その結果、フラッシュバルブ3は閉弁されるので、止水状態が維持される。
この状態において、ユーザが大便器2を使用すると、人体検知センサ(図示せず)から検知信号が出力され、制御装置は、この検知信号を受けて、ソレノイドバルブ1へ開弁駆動信号(例えば、0.2m秒の正パルス電圧)を出力する(開通電状態)。ソレノイドバルブ1では、開弁駆動信号を受けている間、電磁コイル33に正方向の電流が流れる。これにより、固定コア40,プランジャ50,底部環状プレート46,ヨーク21の円筒壁,ヨーク21の天板22からなる磁気回路を電磁コイル33により発生された磁界が通過する。これにより、永久磁石42による磁界に加えて、電磁コイル33による磁界が固定コア40及びプランジャ50を同方向に通過するため、より強力な磁気力が発生し(もしくは、永久磁石42による磁気力と電磁コイル33による磁気力が合算され)、固定コア40とプランジャ50との間にはより大きな吸引力が作用する。
このため、開通電状態では、コイルバネ54による下向きの付勢力及び一次圧による下向きの給水力の合力を、永久磁石42及び電磁コイル33による上向きの磁気力が上回るため、結果的にプランジャ50には上向きの開放力が掛ってプランジャ50は開位置へ向けて筒状部32内を上方へ移動する。これにより、パイロット弁体51が弁座14aから離れてパイロット弁孔18が開放される。
開通電状態において、パイロット弁孔18が開放されると、第2背圧室14は、連通孔17,周溝16,バイパス流路73を介して二次側流路Bに連通されるので、第2背圧室14及びこれと連通する第1背圧室13は、一次圧よりも減圧される。これにより、第1背圧室13側から主弁体11に掛る閉鎖力が、一次側流路A側から主弁体11に掛る開放力よりも小さくなり、図5に示すように、主弁体11が閉位置から開位置へ向けて上方へ移動する。これにより、主弁孔71が開放され、一次側流路Aと二次側流路Bとが連通される。この結果、フラッシュバルブ3は開弁されるので、大便器2へ向けて洗浄水が供給される(吐水状態)。
更に、プランジャ50が上方位置(開位置)にあり、開弁駆動信号が停止した無通電開位置状態(吐水状態)では、プランジャ50には、永久磁石42による上向きの磁気力と、コイルバネ54による下向きの付勢力が掛る。無通電開位置状態では、上向きの磁気力が下向きの付勢力を上回るため、結果的にプランジャ50には上向きの開放力が掛るので、プランジャ50は開位置に吸着保持される(図5参照)。
次に、開弁駆動信号出力から所定時間経過後に、制御装置は、ソレノイドバルブ1へ閉弁駆動信号(例えば、0.2m秒の負パルス電圧)を出力する(閉通電状態)。ソレノイドバルブ1では、閉弁駆動信号を受けている間、電磁コイル33に逆方向の電流が流れる。これにより、電磁コイル33により発生された磁界が、正方向の電流が流れるときとは逆向きに(即ち、固定コア40,ヨーク21の天板22,ヨーク21の円筒壁,底部環状プレート46,プランジャ50の順に)磁気回路を通過する。
これにより、永久磁石42による磁界と電磁コイル33による磁界とが磁気回路を逆向きに通過し、これらが互いに打ち消し合う。このため、永久磁石42単独による磁気力よりも小さな絶対値の磁気力が発生し(もしくは、永久磁石42により磁気力と電磁コイル33による逆方向の磁気力が合算され、絶対値のより小さな磁気力が発生し)、この結果、固定コア40とプランジャ50の間にはより小さな吸引力が作用する。
このため、閉通電状態では、コイルバネ54による下向きの付勢力が、上向きのより小さな磁気力を上回るため、プランジャ50には下向きの閉鎖力が掛ってプランジャ50は閉位置へ向けて筒状部32内を下方へ移動する。これにより、パイロット弁体51が弁座14aに当接して、パイロット弁孔18が閉鎖される。
閉通電状態において、パイロット弁孔18が閉鎖されると、第1背圧室13及び第2背圧室14には、図示しない連通孔を通って一次側流路Aから水が充填される。これにより、第1背圧室13(及び第2背圧室14)内に一次圧が掛るようになると、主弁体11に掛る閉鎖力が開放力を上回るため、主弁体11は閉位置まで下向きに移動する。この結果、主弁体11が主弁座72に当接して、主弁孔71が閉鎖されるので、一次側流路Aと二次側流路Bとが分断される。この結果、フラッシュバルブ3は閉弁されるので、大便器2への洗浄水の供給が停止される(止水状態)。
更に、プランジャ50が下方位置(閉位置)にあり、閉弁駆動信号が停止した無通電閉位置状態(止水状態)では、プランジャ50には、再び、永久磁石42による上向きの磁気力と、コイルバネ54による下向きの付勢力と、第2背圧室14内の一次圧に起因する下向きの給水力とが掛る。そして、これらの合力はプランジャ50を下向きに押圧する閉鎖力となるので、プランジャ50は閉位置に保持され、止水状態が維持される。
次に、本実施形態のソレノイドバルブ1の作用について説明する。本実施形態では、図3に示すように、プランジャ50は、樹脂製のコイルボビン31の筒状部32に設けられた摺動孔30a内に収容され、摺動孔30a内で往復動される。本実施形態では、筒状部32は、下フランジ31bよりも下方へ延びる部分が、底部環状プレート46を貫通して第2背圧室14に挿入されている。したがって、筒状部32の内面からなる摺動孔30aは、ヨーク21内から第2背圧室14まで延びている。
本実施形態では、プランジャ50を摺動可能に案内するプランジャ案内空間が、従来のような別部品のプランジャガイドによって形成されるのではなく、コイルボビン31によって形成される。このため、本実施形態では、従来のような別部品のプランジャガイドが不要であるため、部品点数を削減することができると共に、プランジャガイドを固定コアに溶接付けするような手間の掛る作業工程が発生しないので、製造を容易にすることができる。
また、本実施形態では、固定コア40に鍔部41を設け、鍔部41とヨーク21の天板22との間にフランジ部材49を挟み込む構成を採用することにより、更には、固定コア40と筒状部32との間をOリング61によって密封し、筒状部32と弁本体部12との間をOリング60によって密封することにより、プランジャ案内空間の一次圧に対する耐圧構造を形成している。
即ち、本実施形態では、第2背圧室14に一次圧が掛った場合、筒状部32内を介して固定コア40の下端面に一次圧が掛る。その際、一次圧によって固定コア40が上方への押圧力を受けても、鍔部41がフランジ部材49と係合してフランジ部材49を上方へ押圧し、さらにフランジ部材49がヨーク21の天板22と係合することにより天板22を押圧する。これにより、固定コア40がフランジ部材49を介して天板22によって支持されるので、固定コア40及びプランジャ50が筒状部32から抜け出ることを防止することができる。
また、ソレノイドバルブは、大便器,小便器,水栓装置等の衛生機器を含む水道設備や種々の設備内で用いられるが、水道設備等に供給される水道水の水質は国や地域によって様々である。例えば、塩素濃度が高い水道水もあれば、塩素濃度が低い水道水もある。
再び図8を参照すると、ソレノイドバルブ101は、塩素濃度が低い水質環境下で用いられる際には問題は生じないが、一方、塩素濃度が比較的高い水質環境下で用いられると、問題が生じるおそれがあった。即ち、水に触れる部材であるプランジャガイド137は、例えばSUS303鋼製の非磁性部材であるため、塩素濃度が比較的高い水質環境下では耐蝕性において問題が生じるおそれがあった。このため、プランジャガイド137を耐蝕性の良好な非磁性材料、例えばSUS304鋼で形成することも考えられる。しかしながら、SUS304鋼は機械加工性が劣るため、プランジャガイド137のような複雑な筒状形状の部品を量産するには不向きであった。
本実施形態では、SUS303鋼のような非磁性材料で形成されたプランジャガイドが採用されておらず、第2背圧室14に流入する水が樹脂製のコイルボビン31内に入り込むように構成されている。本実施形態では、コイルボビン31が耐薬品性(耐塩素性)の良好な樹脂で形成されており、図8のソレノイドバルブ101で生じるような耐蝕性についての問題は生じない。このため、本実施形態のソレノイドバルブ1は、比較的高い塩素濃度を有する水質環境下でも使用可能である。更には、本実施形態のコイルボビン31は樹脂成形により形成することができるため、高い塩素濃度を有する水に対する耐蝕性が良好なSUS304鋼でプランジャガイドを製造する場合に生じるような機械加工性についての問題も生じず、量産が容易である。
また、本実施形態では、図6に示すように、パイロット弁部20は、永久磁石42の磁界M1を通すための磁気回路を有している。具体的には、永久磁石42の磁界M1は、外部環状プレート44,固定コア40,プランジャ50,底部環状プレート46,ヨーク21の円筒壁,ヨーク21の天板22をこの順序で通過することにより、固定コア40とプランジャ50との間に磁気吸引力を発生させている。
本実施形態では、上述のように、プランジャガイドを廃止したことにより、新たな耐圧構造を形成するため、固定コア40に鍔部41が設けられている。しかしながら、鍔部41を設けたことにより、鍔部41を介して磁界M1の磁気回路が短絡されるされるおそれがある。即ち、磁界M1から分岐した磁界M2が鍔部41からヨーク21の天板22を経由して永久磁石42に戻るように、短絡路が形成されるおそれがある。しかしながら、本実施形態では、フランジ部材49を配置することにより、磁路短絡抑制構造を形成し、磁路短絡の発生を抑制している。
まず、図7を参照して、本実施形態のような磁路短絡抑制構造を有しない比較例について説明する。図7は、比較例に係るソレノイドバルブ201のパイロット弁部220を示しており、図3と同じ構成要素には同じ符号が付されている。
比較例では、固定コア240に、固定コア40と同様な鍔部241が形成されている。鍔部241は、一次圧による固定コア240の抜け止めのため、ヨーク21の天板22に係合している。しかしながら、比較例のように、鍔部241と天板22とが接触すると、磁気抵抗のより少ない経路が形成される。したがって、磁界M1から分岐した磁界M2が、外部環状プレート44,固定コア40,鍔部241,ヨーク21の天板22をこの順序で通過するため、磁界M1の磁路が鍔部241によってヨーク21の天板22に短絡される。このため、固定コア40の下側部分及びプランジャ50を通過する磁界M1が減少し弱められるので、固定コア40とプランジャ50との間に生じる磁気吸引力が大幅に低下してしまう。
永久磁石42による磁気力が低下することにより、開通電状態において、永久磁石42及びコイルユニット30により生じる磁気力も低下することになる。そうすると、開通電状態においてプランジャ50を閉位置から開位置へ引き上げるために、コイルバネ54による下向きの付勢力及び一次圧による下向きの給水力の合力に打ち勝つだけの、十分な大きさの磁気力を発生させることができなくなる。これを防ぐため、より大きな磁気力をコイルユニット30により発生させる必要が生じる。即ち、より大きな電力の開弁駆動信号(又は、より大きな電圧のパルス信号)を供給する必要が生じる。
しかしながら、本実施形態では、鍔部41と天板22との間の磁気抵抗を大きくするように、フランジ部材49を非磁性材料で形成し、且つ、フランジ部材49により鍔部41と天板22との間が上下方向及び径方向に離間されるように構成されているので、鍔部41による磁路の短絡が生じ難くなり、磁界M1から磁界M2が分岐することが抑制される。これにより、本実施形態では、固定コア40の抜け止め(耐圧構造)と磁路短絡の抑制(磁路短絡抑制構造)を両立することができる。
なお、フランジ部材49は非磁性材料で形成された単一部品であることが好ましいが、これに限らず、フランジ部材が非磁性材料を含んでいればよく、単一部品である必要はない。例えば、フランジ部材は、非磁性材料からなる単一又は複数の板状部品と磁性材料からなる単一又は複数の板状部品が積層された単一部品であってもよく、又は、ヨーク21内への組付け時にこれら複数の板状部品を一体化させてもよい。このような場合、組み付け状態で、フランジ部材に含まれる磁性材料によって鍔部41とヨーク21の天板22との間が直接連通しないように構成することが、磁路短絡の抑制のために好ましい。
また、本実施形態では、図3及び図4に示すように、コイルボビン31の筒状部32には、筒状部32内でのプランジャ50のスムーズな往復動を確保するため、通水溝32aが形成されている。即ち、プランジャ50は、筒状部32内に摺動可能に収納されているため、プランジャ50の外周面と筒状部32の内周面(摺動孔30a)とのクリアランスは小さい。このため、プランジャ50が上下方向に往復動する際、筒状部32内に存在する水が抵抗となり、スムーズな往復動が妨げられるおそれがある。
そこで、本実施形態では、筒状部32の内周面に通水溝32aを設けることにより、プランジャ50が移動する際に、進行方向前方に存在する水を通水溝32aを通して、進行方向後方へ押し流すことが可能となる。これにより、プランジャ50が移動する際の抵抗が低減され、小さな駆動力でプランジャ50のスムーズな移動を確保することができる。したがって、コイルユニット30に供給する駆動信号の電力を低減し、省電力化(例えば、低駆動電圧化)されたソレノイドバルブ1及びフラッシュバルブ3を実現することができる。なお、上述のように、通水溝は、筒状部32ではなく、プランジャ50の外周面に設けてもよい。
また、本実施形態では、図3及び図4に示すように、プランジャ50には、筒状部32内でのプランジャ50のスムーズな往復動を確保するため、通水用の縦孔52,横孔53が形成されている。即ち、プランジャ50は、筒状部32内に摺動可能に収納されているため、プランジャ50が上下方向に往復動する際、筒状部32内に存在する水、特に、プランジャ50の上端面と固定コア40の下端面との間に存在する水が抵抗となり、スムーズな往復動が妨げられるおそれがある。
そこで、本実施形態では、プランジャ50内に通水用の縦孔52,横孔53を設けることにより、プランジャ50が上方へ移動する際には、プランジャ50と固定コア40との間に存在する水を縦孔52及び横孔53を通して、通水溝32aが形成されたプランジャ50の外周面側に導き、一方、プランジャ50が下方へ移動する際には、縦孔52及び横孔53を通して、通水溝32aが形成されたプランジャ50の外周面側からプランジャ50と固定コア40との間に水を導くことが可能となる。これにより、プランジャ50が移動する際の抵抗を小さくし、小さな駆動力でプランジャ50のスムーズな移動を確保することができる。したがって、コイルユニット30に供給する駆動信号の電力を低減し、省電力化(例えば、低駆動電圧化)されたソレノイドバルブ1及びフラッシュバルブ3を実現することができる。
1・・・ソレノイドバルブ
2・・・大便器
3・・・フラッシュバルブ、
4a・・給水管
4b・・排水管
4c・・止水栓
10・・・主弁部
11・・・主弁体
12・・・弁本体部
13・・・第1背圧室
14・・・第2背圧室
14a・・弁座
15・・・連通孔
16・・・周溝
17・・・連通孔
18・・・パイロット弁孔
20・・・パイロット弁部
21・・・ヨーク
22・・・天板
22a・・挿入孔
23・・・フランジ部
24・・・開口
30・・・コイルユニット
30a・・摺動孔
31・・・コイルボビン
32・・・筒状部
32a・・通水溝
33・・・電磁コイル
34・・・封止部材
35・・・コネクタ
36・・・リードワイヤ
40・・・固定コア
41・・・鍔部
42・・・永久磁石
44・・・外部環状プレート(板材)
46・・・底部環状プレート
46a・・開口孔
49・・・フランジ部材
49a・・第1環状部分
49b・・第2環状部分
50・・・プランジャ
50a・・摺動面
51・・・パイロット弁体
52・・・縦孔(通水孔)
53・・・横孔(通水孔)
54・・・コイルバネ
60・・・Oリング
61・・・Oリング
70・・・弁取付部材
71・・・主弁孔
72・・・主弁座
73・・・バイパス流路
101・・・ソレノイドバルブ
110・・・主弁部
111・・・主弁体
112・・・弁本体部
120・・・パイロット弁部
121・・・ヨーク
122・・・天板
123・・・フランジ部
124・・・開口
130・・・コイルユニット
130a・・貫通孔
131・・・コイルボビン
133・・・電磁コイル
137・・・プランジャガイド
137a・・鍔部
140・・・固定コア
142・・・永久磁石
144・・・環状プレート
146・・・環状プレート
146a・・開口孔
150・・・プランジャ
160・・・Oリング
170・・・弁取付部材
201・・・ソレノイドバルブ
220・・・パイロット弁部
240・・・固定コア
241・・・鍔部
A・・・一次側流路
B・・・二次側流路
M1・・・磁界
M2・・・磁界

Claims (4)

  1. 一次側流路と二次側流路との間に設けられた主弁孔の開閉を行う主弁部、及び、前記一次側流路と連通する前記主弁部の背圧室と前記二次側流路との間に設けられたパイロット弁孔の開閉を行うパイロット弁部を備え、前記パイロット弁部を駆動させることにより前記主弁部が前記主弁孔の開閉を行うソレノイドバルブであって、
    前記パイロット弁部は、
    一端側が天板で塞がれ他端側が開口した磁性材料からなる筒状のヨークと、
    前記ヨークの天板の外面に載置された貫通孔を有する環状の永久磁石及びこの永久磁石上に載置された磁性材料からなる板材を有する永久磁石ユニットと、
    前記ヨーク内に配置され、摺動孔を有する環状のコイルボビン及びこのコイルボビンに巻回された電磁コイルを有するコイルユニットと、
    前記ヨークの天板に形成された挿入孔を通って前記ヨークの内部から外部に延びて、前記永久磁石の貫通孔に挿入されると共に、前記ヨークの内部において、拡径された鍔部が設けられた磁性材料からなる固定コアと、
    前記コイルボビンの摺動孔内に摺動可能に配置され、往復動により一端側の端部が前記固定コアの端部に対して離接する磁性材料からなるプランジャと、
    前記プランジャの他端側に取り付けられ、前記プランジャの往復動に応じて前記パイロット弁孔を開閉するパイロット弁体と、
    前記固定コアの鍔部と前記ヨークの天板の間に配置され、前記固定コアの鍔部と係合して前記固定コアが前記ヨークの前記挿入孔から抜け出るのを防止するフランジ部材と、
    を備えていることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 前記フランジ部材は、非磁性材料からなることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバルブ。
  3. 前記コイルボビンの摺動孔の内面、及び、前記コイルボビンの摺動孔と摺接する前記プランジャの摺動面の少なくとも一方には、前記プランジャの摺動方向に沿って通水溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のソレノイドバルブ。
  4. 前記プランジャには、一端側の端面から前記コイルボビンの摺動孔と摺接する摺動面まで貫通する通水孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のソレノイドバルブ。
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