JP6586619B1 - サイクロン分離器 - Google Patents
サイクロン分離器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6586619B1 JP6586619B1 JP2018223632A JP2018223632A JP6586619B1 JP 6586619 B1 JP6586619 B1 JP 6586619B1 JP 2018223632 A JP2018223632 A JP 2018223632A JP 2018223632 A JP2018223632 A JP 2018223632A JP 6586619 B1 JP6586619 B1 JP 6586619B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head
- opening
- cylindrical body
- cyclone
- cyclone separator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cyclones (AREA)
Abstract
Description
とりわけ、圧縮空気圧回路においては、凝縮水(ドレン)と潤滑油の油滴(オイルミスト)とが問題となる。
上記凝縮水は、圧縮空気の圧力変化と温度変化(冷却)とによって発生し得る。
上記油滴は、空気圧縮機の機構を潤滑させるための潤滑油が回路中に持ち出されることで存在し得る。
そうであるので、圧縮空気圧回路は、これらを分離・除去するための装置が要されている。
エアフィルタは、網目状の繊維物を用い、濾過の原理によって、異物を分離・除去している。
サイクロン分離器は、羽もしくは逆円錐状から成る機構を用い、当該機構によって圧縮空気に旋回流を発生させて、異物を遠心的に分離・除去している。
サイクロン分離器は、その構造上、異物が機構表面に堆積しないので、初期的な圧力損失を維持可能であることが利点であるが、遠心分離可能な粒径は比較的大きいという短所を有している。
そのため、両者の短所を補完するという技術的観点で、エアフィルタの前段にサイクロン分離器を接続して、粒径の大きな異物は、サイクロン分離器によって、粒径の小さい異物はエアフィルタによって、それぞれ分離除去することも知られている。
この態様を採用することは、確率統計的には、粒径の大きい異物の方がその出現頻度が多いため、粒径の大きい異物によってエアフィルタが目詰まりする時期を遅らせることができて経済的である。
しかしながら、上記技術をしても以下が問題となる場合がある。
また、遠心力は、回転半径(r)と回転角速度(ω)の二乗との積で表されるものである。
したがって、異物を効率的に分離除去するためには、逆円錐状の機構における半径(回転半径)を大きくするか、又は、流路のいずれかの場所を絞り、流体の流速(回転角速度)を早める必要がある。
逆円錐状の機構における半径を大きくとることは、装置の大型化が避けられず、特に大流量を処理する装置にあっては、省スペース性を阻害され得る。
また、流路のいずれかの場所を絞り、流体の流速を早めることは、それに資するための機構が要されて、場合によっては経済性を阻害され得る。
羽状の機構は、一般に複雑であるので、樹脂によって成型・製造する場合は金型が複雑になるし、金属によって加工・製造する場合もプレスや溶接工程が要される。
どちらにせよ、経済性が阻害され得る。
また、本発明は、羽を構成していないので、複雑な工程を経ないので、経済的(ローコスト)に製造することにも寄与する。
以上によって、当該構成は、高い異物分離効率を得ることに寄与する。
以下、本発明にかかるサイクロン分離器の実施形態、すなわち、構成及び動作を図面に基づいて説明する。
また、本発明にかかるサイクロン分離器1は、流入口24から入気した圧縮空気を、主としてサイクロン本体30によって強力な旋回流とさせて、オイルミストやドレンなどの異物を遠心分離することで分離・除去した上で、流出口14から排気している。
各々の構成や動作については、次項以下において詳述する。
また、ヘッド側筒状体12の側面には、内部と連通する流出口14も形成されている。
上記のボディ側筒状体21の側面には、ボディ側フランジ部26よりも低い高さに、内部と連通する流入口24が形成されている。
上記のボディ側筒状体21の側面には、脚25も取付けられている。
脚25については、小型のものでは流入口24及び流出口14に接続される回路配管に適宜接続して懸架する態様で構わないが、大型のものについては、自重によって回路配管へのたわみなどのダメージを与えかねないので、それを逃がすことが可能なように構成するとよい。
また、上記のボディ側蓋状体22の底部には、ドレン排出口29も内部と連通するように開口しており、当該開口にはドレン排出バルブなどが螺合され接続される。ドレンが貯留すると二次側以降へそれが流出することもあるので、ドレン排出バルブは必須である。
上面側開口部30bは、その開口端部から環状鍔部30cが形成されている。
具体的には、サイクロン本体30は、ボディ20に対しては、ボディ側フランジ部26の内側内周に形成されている座27の面に、環状鍔部30cの下側の外側端部である座側辺縁部30dが接触することで着座している。また、そのような状態で環状鍔部30cの上部面とボディ側フランジ部26における座27以外の他の上部面とは、ほとんど水平となるような態様である。
サイクロン本体30は、ヘッド10に対しては、ヘッド側フランジ部15においてガスケット40を介して固定されている。
これは組立て時におけるサイクロン本体30の位置決めが容易であることや固定方法が容易であるため、このような態様となっている。
そのような観点から考慮すると、環状鍔部30cは取付け用の機構であると言える。
また、上述と同じ理由で、ヘッド側蓋状体11とボディ側蓋状体22も同種の蓋状体を一度製造した上で、ボディ側蓋状体22については別途ドレン排出口29を開口することが望ましい。
この際、流入した圧縮空気は、流入口24とボディ側筒状体21とでは後者の方が拡径しているため、流速が低下する。相対的に自重があるドレン及びオイルミストなどは、慣性によってボディ側筒状体21における流入口24とは反対側内壁面に衝突・落下していく。また、その際に圧縮空気は、若干の膨張があることで新たにドレンを発生させながら、ボディ側筒状体21の円周上の内壁面に沿うような態様で初期的な旋回流を与えられる。
この際、ボディ側筒状体21における内壁21aは当然ながら円周を有するし、また、サイクロン本体30の外側側面は略円錐状の形状をしているので、これについても当然ながら円周を有し、且つ下方になるにつれ内壁21aとの空隙は漸次狭小となっていくので、流路もより狭小となっていく関係にある。また、どちらも円周を有するので、圧縮空気に対して、乱流を与えずにスムーズに旋回させ、または流速増加をさせ、ドレンやオイルミストなどの異物を遠心分離・除去する作用を与える。
副次的な効果としては、ボディ側筒状体21とサイクロン本体30との「空隙」が分離効率を決定している主要素であるので、異物分離効率を求めてより強い旋回流としたければ、同径のボディ側筒状体21であっても、サイクロン本体30の形状を大とするなどして「空隙」を小とすればよく、外形を大とせずに効率向上が可能な点も挙げられる。他の表現をすると、それは省スペース性にも寄与する。
上方流路52は、サイクロン本体30における底面側開口部30aから上面側開口部30bへと向かう。つまり、サイクロン本体30の内側(内部)を通過する。
この際、拡径した底面側開口部30aから漸次狭小となる上面側開口部30bに向かうので、流速は漸次増加していき、ドレンやオイルミストなどの異物が混入している場合は、それらに対して、それら自身の自重により慣性が与えられる。
この際、圧縮空気は流路に略90度程度のカーブを与えられる。
前項におけるドレンやオイルミストなどの異物が混入している場合は、それらは慣性によって当該カーブに向けては流れにくいので、多くのものがヘッド側筒状体12に衝突する。
具体的には、上方流路52においては、流入口24とボディ側筒状体21の内壁21aとの関係で1回、当該内壁21aとサイクロン本体30の外側側面との関係で1回その機会が与えられる。
また、流出流路53においては、流出口14とヘッド側筒状体12との関係でそれが与えられる。
したがって、本発明にかかるサイクロン分離器1は、ドレンやオイルミストの分離効率が高い。
よって、本発明における「サイクロン分離器」の産業上の利用可能性は大であるものと思料する。
10 ヘッド
11 ヘッド側蓋状体
12 ヘッド側筒状体
13 ヘッド側接合部
14 流出口
15 ヘッド側フランジ部
16 ヘッド側締結手段
20 ボディ
21 ボディ側筒状体
21a 内壁
21b 接線
22 ボディ側蓋状体
23 ボディ側接合部
24 流入口
24a 外周側管壁
24b 延長線
25 脚
26 ボディ側フランジ部
27 座
28 ボディ側締結手段
29 ドレン排出口
30 サイクロン本体
30a 底面側開口
30b 上面側開口
30c 環状鍔部
30d 座側辺縁部
40 ガスケット
51 下方流路
52 上方流路
53 流出流路
Claims (4)
- 流入口が形成されるボディ側筒状体の一端がボディ側蓋状体で閉鎖されると共に、他端が開口され且つ該開口外側端部にボディ側フランジ部が形成されて成るボディと、
流出口が形成されるヘッド側筒状体の一端がヘッド側蓋状体で閉鎖されると共に、他端が開口され且つ該開口外側端部にヘッド側フランジ部が形成されて成るヘッドと、
上面側開口部から底面側開口部に向かって漸次拡径する中空略円錐状に形成されて成るサイクロン本体と、
を有するサイクロン分離器において、
前記ボディ側筒状体と前記ヘッド側筒状体とは同形及び同材質且つ同径の筒状体より成ると共に、前記ボディ側フランジ部の上面内側に形成される座と、前記上面側開口部端部から形成されると共に座側辺縁部を有する環状鍔部と、を備え、
前記サイクロン本体は前記座側辺縁部が前記座に接触することで着座している状態で前記ボディ側フランジ部及び前記ヘッド側フランジ部によって挟着固定されており、
前記ボディ側蓋状体の下端近傍にドレン排出口が形成されると共に、該ボディ側蓋状体と前記ヘッド側蓋状体との形状差異は、前記ドレン排出口の存在のみであることを特徴とするサイクロン分離器。 - 前記流入口は、前記ボディ側筒状体の前記ボディ側フランジ部より低い高さに位置すると共に、前記流入口の外周側管壁の延長線と、前記ボディ側筒状体内壁の接線とが、重なるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン分離器。
- 流体が前記流入口より前記サイクロン本体の外壁に接しながら旋回して下方へと向かう下方流路と、
前記流体が、前記底面側開口部から前記上面側開口部へと向かう上方流路と、
前記流体が、前記上面側開口部から前記ヘッド側筒状体内部を介して流出口へと向かう流出流路と、を有し、
前記流体は、記載の順序の流路となることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイクロン分離器。 - 前記ボディ側筒状体の外側下端近傍に脚が取付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサイクロン分離器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018223632A JP6586619B1 (ja) | 2018-11-29 | 2018-11-29 | サイクロン分離器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018223632A JP6586619B1 (ja) | 2018-11-29 | 2018-11-29 | サイクロン分離器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6586619B1 true JP6586619B1 (ja) | 2019-10-09 |
JP2020082014A JP2020082014A (ja) | 2020-06-04 |
Family
ID=68159650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018223632A Active JP6586619B1 (ja) | 2018-11-29 | 2018-11-29 | サイクロン分離器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6586619B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7392949B2 (ja) * | 2020-12-14 | 2023-12-06 | 株式会社フクハラ | 分離器及びそれを用いた圧縮空気圧回路 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE628976A (ja) * | 1962-02-28 | |||
JPS5497094U (ja) * | 1977-12-21 | 1979-07-09 | ||
JP4199465B2 (ja) * | 2002-02-27 | 2008-12-17 | トヨタ紡織株式会社 | 気液分離装置 |
CN105142794A (zh) * | 2013-04-23 | 2015-12-09 | 株式会社静岡机械设备 | 旋风分离器装置 |
JP2015217325A (ja) * | 2014-05-15 | 2015-12-07 | 吉雄 網本 | 気液分離効率の改善されたサイクロン式気液分離器 |
-
2018
- 2018-11-29 JP JP2018223632A patent/JP6586619B1/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020082014A (ja) | 2020-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7413669B2 (en) | Separator for liquids and/or multiphase fluids | |
US7144437B2 (en) | Vertically arranged separator for separating liquid from a gas flow | |
US20130327727A1 (en) | Apparatus and Method for Fluid Separation | |
US7934606B2 (en) | Induced vortex particle separator | |
KR101386499B1 (ko) | 필터 장치 | |
EP3479889B1 (en) | Device for medium separation | |
US20150217211A1 (en) | Apparatus for Cyclone Separation of a Fluid Flow Into a Gas Phase and a Liquid Phase and Vessel Provided with such an Apparatus | |
JP6586619B1 (ja) | サイクロン分離器 | |
JPH0113909B2 (ja) | ||
JP5253975B2 (ja) | 気水分離器 | |
US10625274B2 (en) | Dual-stage separator | |
JP5561996B2 (ja) | 気液分離器 | |
JP2003190725A (ja) | 気液分離器 | |
JP2004340452A (ja) | 気液分離器 | |
US2709501A (en) | Purifier | |
TW201916933A (zh) | 旋流分離裝置 | |
JP5774327B2 (ja) | 気液分離器 | |
JP5489564B2 (ja) | 気液分離器 | |
AU2020273371A1 (en) | Sand separator with gas vent | |
US3438571A (en) | Centrifugal separator | |
CN207532843U (zh) | 一种双级多入口动压除气器 | |
JP2006314962A (ja) | 濾過器 | |
JP2002200402A (ja) | 気液分離器及びそれを備えた気液分離装置 | |
JP2003126634A (ja) | 気液分離器 | |
CN203610223U (zh) | 一种y型旋流过滤器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181129 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20181129 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20190115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190226 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190426 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190626 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190723 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190805 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6586619 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |