JP6583705B2 - 呼吸弁の凍結防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、寒冷地の貯槽の外側に取り付ける呼吸弁が強い冷風に曝され、あるいは気温の急激な低下により、呼吸弁本体の温度低下による凍結で作動不良を生じないようにした呼吸弁の凍結防止装置に関するものである。
図6に一般的な固定屋根式の貯槽1の構造を示す。2は側板、3は底板、4は屋根板であり、貯槽1は地盤6の基盤5上に据え置かれ、液体7を貯蔵している。
各種の液体7を貯蔵する貯槽1においては、従来より貯蔵液体7の払出しや受入れによって、或いは外気条件によって、生じる内圧変化に対応させるために、屋根板4等に呼吸弁管台8を設け、その上部に呼吸弁9を取り付けている。
上記の呼吸弁9は、ブリーザー弁、大気弁、アトモス弁等とも呼ばれ、貯槽の内圧が所定の圧力以上より減少したときは大気を吸引し、または内圧が所定の圧力以上に増大したときは貯槽内の気体を外部に放出するようにして、貯槽自体の収縮あるいは膨張を抑制して損傷しないようにするために設置されている。
図7は、図6のB部を拡大した正面図を示しており、屋根板4上の呼吸弁管台8に接続された呼吸弁9の周囲には通常は風Wを遮蔽するものが無く、冷たい風Wに呼吸弁9本体が曝される。
また、図7の呼吸弁9は、傘部9a内側に温度センサ13を設けている。
この温度センサ13は低温警報器に接続され、当該低温警報器は、温度センサ13の計測温度が所定の温度を下回った場合に警報を発生する。
寒冷地の貯槽等に取り付ける呼吸弁の従来技術として、例えば、特許文献1の実公昭61-13814号公報「可燃物貯蔵タンク等の弁装置」の考案がある。この考案は、可燃物タンク等における弁重式の寒冷地用ブリーザーバルブであって、弁体に樹脂皮膜を被覆する等の手段により、弁体や弁座に付着した水滴等によって弁体や弁座が凍結しない構造を備えている。
また、換気口が風に曝されないようにする従来技術として、特許文献2の実公平6−9201号公報に開示された「換気口の構造」の考案がある。この考案は、家屋の内部と連通した換気ダクトの上方に間隔をへだてて笠体を配し、笠体の周部から風避け板を垂下し、風避け板に第1開口と第2開口とを換気ダクトの直径方向に対向させて設け、第1開口及び第2開口よりも高い位置の換気ダクトの外周面の周方向の一部から邪魔板を第1開口及び第2開口に向けて夫々延出して成る換気口の構造である。
さらに、前記の従来技術として、特許文献3の実登第3013655号公報「換気フード」の考案がある。この考案は、壁面への取付口を有し、その開口部に対向してほぼ直角の筒状本体を備えた換気フードにおいて、筒状本体の一端には取付口と対向する側に少しの間隙を残してやや内向きに第1の風防板を、また筒状本体の他端には取付口と対向する側に少しの間隙を残してやや内向きに第2の風防板を設ける構造である。
実公昭61-13814号公報 実公平6−9201号公報 実登第3013655号公報
図6に示す通り、寒冷地の貯槽1に呼吸弁9を取り付ける場合、特許文献1に示すような、弁体等に合成樹脂を被覆して弁体と弁座を凍結し難くした寒冷地用の呼吸弁9を採用することがある。
但し、上記寒冷地用の呼吸弁9は、弁体等を樹脂で被覆していることから、弁体と弁座の密着が難しくなるため、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁9と比較して、弁体閉止時の弁体と弁座のわずかな隙間からの気体の漏れ量が多くなるという欠点があった。そのため、例えば原子力発電設備の復水貯蔵タンク等のようにタンク内の放射性物質の放出を厳しく制限しなければならない貯槽には、使用できないという問題があった。
図7に示すように、呼吸弁9は、通常は周囲に風Wを遮るものがないため、冷風に直接曝される状態となり、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁9を使用すると、弁筐内の水滴等により弁体と弁座が凍結し、作動しなくなる問題があった。
また、呼吸弁9の傘部9a内に冷風が入り込み、呼吸弁9の傘部9a内側に取り付けた温度センサ13の計測温度が所定の温度を下回って頻繁に警報を発生することがあり、警報発生後の点検や原因解明に人手と時間を要すという問題を抱えていた。
特許文献1の実公昭61-13814号公報「可燃物貯蔵タンク等の弁装置」の考案は、寒冷地に設けるブリーザーバルブの弁体や弁座に付着した水滴等によって弁体と弁座が凍結しないように、弁体等に樹脂皮膜を被覆するものであり、ブリーザーバルブが冷風に直接曝されないようにする装置に関するものではない。
特許文献2の実公平6−9201号公報に開示された「換気口の構造」の考案は、排気ダクトの外周面の周方向の一部に邪魔板を設け、屋内側に雨水が浸入することを抑制するための技術であり、屋外に設置された対象物の凍結を防止するための構造ではない。
特許文献3の実登第3013655号公報「換気フード」の考案は、室内側からの空気が壁面に吹き付ける強風によって室内側に逆流したり、換気が阻害されることを防止するために換気口に設ける換気フードに関するものであり、対象物が冷風に曝されて凍結することを防止するための装置ではない。
この発明の目的は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、寒冷地の固定屋根式の貯槽に設置された呼吸弁にあって、呼吸弁内の水滴等により弁体と弁座が凍結することなく、呼吸弁が正常に作動することを可能にする呼吸弁の凍結防止装置を提供することにある。
請求項1記載の呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、傘部を取り外した前記呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸引及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記呼吸弁外面の吸排気口を除く該呼吸弁外面を保温材で被覆し、かつ前記風除けカバーの吸排気口に通じる気体の流路を除く該風除けカバー内の空間部を保温材で充填形成する呼吸弁の凍結防止装置であって、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に前記呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口とを備え、該吸排気口の手前に吸排気の流路を形成するように風雨カバーを設置し、該風雨カバー下部内壁面と前記保温カバー下部外壁面との間にバードスクリーンを設け、前記風雨カバーは、風や雨が前記保温カバー内に入らないようにするために当該保温カバー下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数設けることを特徴とする。
請求項1記載の呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、傘部を取り外した前記呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸引及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記呼吸弁外面の吸排気口を除く該呼吸弁外面を保温材で被覆し、かつ前記風除けカバーの吸排気口に通じる気体の流路を除く該風除けカバー内の空間部を保温材で充填形成する呼吸弁の凍結防止装置であって、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に前記呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口とを備え、該吸排気口の手前に吸排気の流路を形成するように風雨カバーを設置し、該風雨カバー下部内壁面と前記保温カバー下部外壁面との間にバードスクリーンを設け、前記風雨カバーは、風や雨が前記保温カバー内に入らないようにするために当該保温カバー下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数設けるので、寒冷地において、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁を風除けカバーで収納することにより、呼吸弁本体が冷風に直接曝されない構造となり、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁にあっても本体の温度の低下を抑制することが可能となる。また、呼吸弁の呼吸を阻害しないように呼吸弁外面を保温材で被覆し、かつ風除けカバー内の空間部を保温材で充填しているので、呼吸弁の弁筐内の弁体等の温度を降下させず、一定に保持することが可能となり、貯槽等の内圧調整に必要な呼吸量を常に確保することが可能となる。そのため、原子力発電設備の復水貯蔵タンク等のようにタンク内の放射性物質の放出を厳しく制限しなければならない貯槽において、吸排気口からの気体漏れ量が少なく、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁を採用することが可能となる。保温カバー下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数の風雨カバーを設置することにより、保温カバーに向かって吹く風の風向きが変わり、保温カバー内に風が直接吹き込まなくなるため、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
この発明に係る貯槽の外側の呼吸弁に風除けカバーを設置している状況を示す全体説明図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例で図1のA部を拡大して示す正面図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例を示す断面図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す正面図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す断面図である。 従来の貯槽に呼吸弁を設置している状況を示す全体説明図である。 図6のB部を拡大して示す正面図である。
この発明に係る呼吸弁の風除けカバーの実施形態を、図1乃至図5に基づいて説明する。
図1は固定屋根式の貯槽1の呼吸弁9を風除けカバー10で収納している状況を示す図で、2は側板、3は底板、4は屋根板であり、貯槽1は地盤6の基盤5上に据え置かれ、液体7を貯蔵している。
各種の液体7を貯蔵する貯槽1においては、貯蔵液体7の払出しや受入れによって、或いは外気条件によって生じる内圧変化に対応させるために、屋根板4等に呼吸弁管台8を設け、その上部に呼吸弁9を取り付けている。
風除けカバー10は、前記の呼吸弁9が冷風に直接曝されないように、呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
図1の風除けカバー10を設けることにより、呼吸弁9が冷風に直接曝されることがなく、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁を寒冷地で使用した場合にあっても、呼吸弁9本体の温度が低下して、呼吸弁9内の水滴等により弁体と弁座が凍結することを防止することが可能となる。
図2は、呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例で図1のA部を拡大して示す正面図である。
風除けカバー10は、箱状の保温カバー10aと、風や雨が前記保温カバー10a内に入らないようにするために設ける風雨カバー10bと、呼吸弁9の吸気する気体または排気する気体が通る吸排気口10cとを備えており、風雨カバー10bは吸排気口10c周囲を覆うように接続具10eで保温カバー10a下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように固定する。また、風雨カバー10bの下部内壁面と保温カバー10aの下部外壁面との間にバードスクリーン10dを設ける。
保温カバー10aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
風除けカバー10は、破線で示す呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、屋根板4上の破線で示す呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
傘部を取り外した呼吸弁9本体外面で、呼吸弁9の吸排気口を塞がず、弁体の開閉を阻害しない箇所に保温材12を被覆する。さらに、呼吸弁9外面と保温カバー10a内壁面との間の空間部で、呼吸弁9から吸排気される気体の流れを阻害しない箇所に保温材12を充填する。
保温カバー10a下部の吸排気口10c周囲を覆うように風雨カバー10bが設けられているため、風除けカバー10に吹き付ける風Wが風雨カバー10bにより上方に流れ、保温カバー10a内に直接吹き込まなくなるため、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
風雨カバー10bの下部内壁面と保温カバー10aの下部外壁面との間にバードスクリーン10dを設けることにより、風雨カバー10b下部と保温カバー10a外壁面との間の空間部に鳥が侵入することを防ぐことが可能である。
バードスクリーン10dは、防鳥網や鳥除け等とも称され、ステンレス等の金網で形成する。
バードスクリーン10dの網目を細かくすることにより、より小さい動物の侵入を防ぐことが可能となるうえ、バードスクリーン10dを通り抜ける風Wと保温カバー10a内へ侵入する風Wの量が少なくなり、呼吸弁9本体の保温効果を更に高めることが可能となる。
また、必要に応じて上記バードスクリーン10dの真上に、外気中の砂塵、塩分等を捕集するプレフィルタ(図示せず)を配置し、保温カバー10a内に砂塵、塩分等が侵入しないようにする。
図2の風除けカバー10は、その内部に雨が流入し、風Wが直接吹き込むことがないため、呼吸弁9が風雨に直接曝されることを防止することが可能である。
風除けカバー10は、比較的簡便な構造であるため、新設、既設の呼吸弁のいずれにも適用することが可能である。
図3は、呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例を示す断面図であり、屋根板4上に設けた呼吸弁管台8上に傘部を取り外した呼吸弁9を接続し、該呼吸弁9を箱状の風除けカバー10で覆い、屋根板4上に固定している状況を示す。
図3に示す弁重式の呼吸弁9は、弁筐9f内に形成された吸気口9b側と排気口9d側とにそれぞれ弁体9c、9eが配置され、該弁体9c、9eの自重によって吸気口9b及び排気口9dを常時閉止しており、貯槽1内が負圧になると、風除けカバー10の吸排気口10cから外気を導入し、呼吸弁9の吸気口9bの弁体9cが持ち上げられて吸気口9bから貯槽1内に外気が導入され、貯槽1内が昇圧すると、呼吸弁9の排気口9dの弁体9eが押し上げられて、排気口9dを経て風避けカバー10の吸排気口10cから貯槽1外へ排気されるようになっている。
風除けカバー10は、箱状の保温カバー10aと、風や雨が前記保温カバー10a内に入らないようにするために当該保温カバー10a下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数設ける風雨カバー10bと、呼吸弁9の吸排気する気体が通る吸排気口10cとを備えている。
風除けカバー10の吸排気口10cは、パンチングメタルや金網、エキスパンドメタル等で形成する孔の開いた構造とし、呼吸弁9の吸気口9bと排気口9dからの気体の流れがスムーズになるように、保温カバー10a下部の壁面に設ける。また、吸排気口10cの網目を小さくするか、あるいは吸排気口10cの表面積を減らすことにより、保温カバー10a内へ侵入する風Wの量をより少なくすることが可能となる。
保温カバー10aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
保温カバー10aは、前記の呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
保温カバー10a下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数の風雨カバー10bを設置することにより、保温カバー10aに向かって吹く風Wの風向きが変わり、保温カバー10a内に風Wが直接吹き込まなくなるため、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
また、呼吸弁9の弁筐9f外面にヒーター(図示せず)を設け、呼吸弁9の弁筐9f外面および呼吸弁9外面と保温カバー10aの内壁面との間の空間部で、呼吸弁9が吸引する気体の流れR1および排気する気体の流れR2を妨げない箇所に保温材12を被覆または充填することにより、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間部の保温効果を更に高めることが可能となる。また、呼吸弁9の弁筐9f外面に設けた温度センサ13の感温部上を保温材12で覆うことにより、温度センサ13の感温部が外気に直接曝されなくなり、温度センサ13の計測温度が外気温の影響を受け難くなるため、呼吸弁9の温度管理が容易になる。
また、風雨カバー10bにヒーターを設けることにより、呼吸弁9本体や保温カバー10a内の空間温度の低下をさらに抑制することが可能となる。
さらに、バードスクリーン10dに電熱線または電熱コイル等を組み込むことにより、電熱線または電熱コイル等の加熱によりバードスクリーン10dに付着した雪を溶かすことが可能となり、寒冷地で降雪する場所においても保温カバー10a内に雪が侵入しなくなり、呼吸弁9に直接雪が付着することがなく、呼吸弁9の温度の低下を更に抑制することが可能となる。
また、必要に応じて上記バードスクリーン10dの真上に、外気中の砂塵、塩分等を捕集するプレフィルタ(図示せず)を配置し、保温カバー10a内に砂塵、塩分等が侵入しないようにする。
保温材12には、ロックウールやグラスウール等の断熱材を使用する。
図3のヒーター(図示せず)と温度センサ13は、制御盤(図示せず)に接続されており、該制御盤は、温度センサ13の計測温度が所定の温度に下がった段階でヒーターの電源を自動的に入れ、温度センサ13の計測温度が所定の温度以上に上がった段階でヒーターの電源を自動的に切る機構を備えている。そのため、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間温度を所定の温度範囲内に制御することが可能となり、低温警報器による警報の発生を防止することが可能となる。
上記の温度保持機構と前記風除けカバー10を組み合わせて使用することにより、必要最小限のヒーターの稼動で呼吸弁9の弁体9c、9eと弁座が凍結することを防止することが可能となるため、温度保持機構と風除けカバー10を設置せずにヒーターのみで呼吸弁9を加温する場合と比較して、コストダウンすることが可能となる。
図4は、呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す正面図である。
風除けカバー11は、箱状の保温カバー11aと、風や雨が前記保温カバー11a内に直接吹き込むことを防止する風雨カバー11bと、呼吸弁9の吸気する気体が通るための吸気口11cと排気する気体が通る排気口11dとを備えており、風雨カバー11bは接続具11fで保温カバー11aの外壁面に固定されている。また、風雨カバー11bの下部内壁面と保温カバー11aの下部外壁面の間にバードスクリーン11eを設ける。
保温カバー11aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
傘部を取り外した呼吸弁9本体外面に、呼吸弁9の吸気口9bおよび排気口9dを塞がない箇所に保温材12を被覆する。さらに、呼吸弁9外面と保温カバー11a内壁面との間の空間部で、呼吸弁9から吸排気される気体の流れを阻害しない箇所に保温材12を充填する。
風除けカバー11は、呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、屋根板4上の破線で示す呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
保温カバー11a壁面の吸気口11cおよび排気口11dの手前に吸排気の流路を形成するように風雨カバー11bが垂直に立設されているため、風除けカバー11に吹き付ける風Wが前記風雨カバー11bにより上方に流れ、保温カバー11a内に直接吹き込まなくなり、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
風雨カバー11bの下部内壁面と保温カバー11aの下部外壁面との間にバードスクリーン11eを設けることにより、風雨カバー11b下部と保温カバー11a外壁面との間で形成する空間部に鳥が侵入することを防ぐことが可能である。
バードスクリーン11eは、防鳥網や鳥除け等とも称され、ステンレス等の金網で形成する。
バードスクリーン11eの網目を細かくすることにより、より小さい動物の侵入を防ぐことが可能となるうえ、バードスクリーン11eを通り抜ける風Wと保温カバー11a内へ侵入する風Wの量が少なくなり、呼吸弁9本体の保温効果を更に高めることが可能となる。
図4の風除けカバー11は、その内部に雨が流入することがなく、あるいは風が直接吹き込むことがないため、呼吸弁9が風雨に直接曝されることを防止することが可能である。
風除けカバー11は、比較的簡便な構造であるため、新設、既設の呼吸弁のいずれにも適用することが可能である。
図5は、呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す断面図であり、屋根板4上に設けた呼吸弁管台8上に傘部を取り外した呼吸弁9を接続し、該呼吸弁9を箱状の風除けカバー11で覆い、屋根板4上に固定している状況を示す。
図5に示す弁重式の呼吸弁9は、弁筐9f内に形成された吸気口9b側と排気口9d側とにそれぞれ弁体9c、9eが配置され、該弁体9c、9eの自重によって吸気口9b及び排気口9dを常時閉止しており、貯槽1内が負圧になると、風除けカバー11の吸気口11cから外気を導入し、呼吸弁9の吸気口9bの弁体9cが持ち上げられて吸気口9bから貯槽1内に外気が導入され、貯槽1内が昇圧すると、呼吸弁9の排気口9dの弁体9eが押し上げられて、排気口9dを経て風除けカバー11の排気口11dから貯槽1外へ排気されるようになっている。
風除けカバー11は、箱状の保温カバー11aと、呼吸弁9が風雨に直接曝されることを阻止する風雨カバー11bと、呼吸弁9の吸気口9bから吸気される気体を導入するための吸気口11cと、呼吸弁9の排気口9dから排気される気体を外気に排気するための排気口11dとを備えている。また、風雨カバー11bの下部内壁面と保温カバー11aの下部外壁面との間にバードスクリーン11eを設ける。
保温カバー11aの外壁面上部に風雨カバー11b上部を接続し、当該風雨カバー11bは保温カバー11aの吸気口11cおよび排気口11dの手前に呼吸弁9の吸排気の流路を形成するように屋根板4に向かって垂直に立設する構造とする。
保温カバー11aの壁面に設ける吸気口11cと排気口11dは、それぞれ呼吸弁9の吸気口9bおよび排気口9d近傍に設け、吸気口11cおよび排気口11dは、パンチングメタルや金網、エキスパンドメタル等で形成する孔の開いた構造とする。また、吸気口11cおよび排気口11dの網目を小さくするか、あるいは吸気口11cおよび排気口11dの表面積を減らすことにより、保温カバー11a内へ侵入する風Wの量をより少なくすることが可能となる。
保温カバー11aの壁面に設ける吸気口11cおよび排気口11dの大きさ、個数および網目の大きさは、呼吸弁9に必要な通気量が確保できるように調整する。
保温カバー11aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
風除けカバー11は、前記の呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、屋根板4上の破線で示す呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
風除けカバー11に吹く風Wは、垂直に立設した風雨カバー11bにより鉛直方向に流れ、保温カバー11a内の呼吸弁9本体に風Wが直接吹き込まないため、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
また、第1の実施形態例と同様、呼吸弁9の弁筐9f外面にヒーター(図示せず)を設け、呼吸弁9の弁筐9f外面および呼吸弁9と保温カバー11aの内壁面との間の空間部で、呼吸弁9が吸気する気体の流れR1および排気する気体の流れR2を妨げない箇所に保温材12を被覆または充填することにより、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間部の保温効果を更に高めることが可能となる。また、呼吸弁9の弁筐9f外面に設けた温度センサ13の感温部上を保温材12で覆うことにより、温度センサ13の感温部が外気に直接曝されなくなり、温度センサ13の計測温度が外気温の影響を受け難くなるため、呼吸弁9の温度管理が容易になる。
また、風雨カバー11bにヒーターを設けることにより、呼吸弁9本体や保温カバー11a内の空間温度の低下をさらに抑制することが可能となる。
さらに、バードスクリーン11eに電熱線または電熱コイル等を組み込むことにより、電熱線または電熱コイル等の加熱によりバードスクリーン11eに付着した雪を溶かすことが可能となり、寒冷地で降雪する場所においても保温カバー11a内に雪が侵入しなくなり、呼吸弁9に直接雪が付着することがなく、呼吸弁9の温度の低下を更に抑制することが可能となる。
また、必要に応じて上記バードスクリーン11eの真上に、外気中の砂塵、塩分等を捕集するプレフィルタ(図示せず)を配置し、保温カバー11a内に砂塵、塩分等が侵入しないようにする。保温材12には、ロックウールやグラスウール等の断熱材を使用する。
図5のヒーター(図示せず)と温度センサ13は、制御盤(図示せず)に接続されており、該制御盤は、温度センサ13の計測温度が所定の温度に下がった段階でヒーターの電源を自動的に入れ、温度センサ13の計測温度が所定の温度以上に上がった段階でヒーターの電源を自動的に切る機構を備えている。そのため、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間温度を所定の温度範囲内に制御することが可能となり、低温警報器による警報の発生を防止することが可能となる。
上記の温度保持機構と前記風除けカバー11を組み合わせて使用することにより、必要最小限のヒーターの稼動で呼吸弁9の弁体9c、9eと弁座が凍結することを防止することが可能となるため、温度保持機構と風除けカバー11を設置せずにヒーターのみで呼吸弁9を加温する場合と比較して、コストダウンすることが可能となる。
図2から図5に示す呼吸弁の凍結防止装置は、呼吸弁9の傘部を取り外して風除けカバー10、11を設置する構造であるため、呼吸弁9の弁筐9f外面の吸気口9bと排気口9dを塞がない箇所に保温材12を被覆することが可能となり、呼吸弁9本体の保温効果を更に高めることが可能となる。
呼吸弁9は、屋根板4上にフィルターユニットを介して設置されている場合があるが、図1から図5の屋根板4上面の場合と同様に、フィルターユニット上の呼吸弁9を風除けカバー10、11で収容することが可能である。
図1から図5に示す通り、寒冷地の貯槽1等に取り付ける呼吸弁9に風除けカバー10、11および温度保持機構を設けることにより、呼吸弁9が冷風に直接曝されず、呼吸弁9本体の温度が常に一定に保持されるので、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁9を使用した場合においても、呼吸弁9本体の温度を下げることなく、弁筐9f内の水滴等により弁体9c、9eと弁座を凍結させずに正常に作動させることが可能となる。
そのため、原子力発電設備の復水貯蔵タンク等のようにタンク内の放射性物質の放出を厳しく制限しなければならない貯槽において、吸排気口9b、9dからの気体の漏れ量が少なく、寒冷地仕様ではない通常の呼吸弁を採用した場合に、呼吸弁9の弁筐9fの温度が下がることがなくなり、弁筐9f内の水滴等により弁体9c、9eと弁座を凍結させずに正常に作動させることが可能となる。
この発明に係る呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の呼吸弁のみならず、各種製品の凍結防止としても有効利用することが可能である。
1 貯槽
2 側板
3 底板
4 屋根板
5 基盤
6 地盤
7 液体
8 呼吸弁管台
9 呼吸弁
9a 傘部
9b 吸気口
9c 吸気口の弁体
9d 排気口
9e 排気口の弁体
9f 弁筐
10 風除けカバー
10a 保温カバー
10b 風雨カバー
10c 吸排気口
10d バードスクリーン
10e 接続具
11 風除けカバー
11a 保温カバー
11b 風雨カバー
11c 吸気口
11d 排気口
11e バードスクリーン
11f 接続具
12 保温材
13 温度センサ
W 風の流れ
呼吸弁9により吸気する気体の流れ
呼吸弁9により排気する気体の流れ

Claims (1)

  1. 貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、傘部を取り外した前記呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸引及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記呼吸弁外面の吸排気口を除く該呼吸弁外面を保温材で被覆し、かつ前記風除けカバーの吸排気口に通じる気体の流路を除く該風除けカバー内の空間部を保温材で充填形成する呼吸弁の凍結防止装置であって、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に前記呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口とを備え、該吸排気口の手前に吸排気の流路を形成するように風雨カバーを設置し、該風雨カバー下部内壁面と前記保温カバー下部外壁面との間にバードスクリーンを設け、前記風雨カバーは、風や雨が前記保温カバー内に入らないようにするために当該保温カバー下部の外壁面に対して斜め外側に突出するように複数設けることを特徴とする呼吸弁の凍結防止装置。
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