JP6508584B2 - 呼吸弁の凍結防止装置 - Google Patents

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この発明は、寒冷地の貯槽の外側に取り付ける呼吸弁が強い冷風に曝され、あるいは気温の急激な低下により、呼吸弁本体の温度が低下することで、凍結による作動不良を生じないようにした呼吸弁の凍結防止装置に関するものである。
図5に一般的な固定屋根式の貯槽1の構造を示す。2は側板、3は底板、4は屋根板、5は基盤、6は地盤、7は液体であり、貯槽1は地盤6の基盤5上に据え置かれ、液体7を貯蔵している。
各種の液体7を貯蔵する貯槽1においては、従来より貯蔵液体7の払出しや受入れによって、或いは外気条件によって、生じる内圧変化に対応させるために、屋根板4等に呼吸弁管台8を設け、その上部に呼吸弁9を取り付けている。
上記の呼吸弁9は、ブリーザーバルブ、ブリーザー弁、大気弁、アトモス弁等とも呼ばれ、貯槽の内圧が所定の圧力以上より減少したときは大気を吸入し、または内圧が所定の圧力に増大したときは貯槽内の気体を外部に放出するようにして、貯槽自体の収縮あるいは膨張を抑制して損傷しないようにするために設置されている。
図6は、図5のB部を拡大した正面図を示しており、呼吸弁9の周囲には通常は風Wを遮蔽するものが無く、冷たい風Wに呼吸弁9本体が曝される。
また、図6の呼吸弁9は、傘部9a内側に温度センサ14を設けている。
この温度センサ14は低温警報器に接続され、当該低温警報器は、温度センサ14の計測温度が所定の温度を下回った場合に警報を発生する。
寒冷地の貯槽等に取り付ける呼吸弁の従来技術として、例えば、特許文献1の実公昭61−13814号公報「可燃物貯蔵タンク等の弁装置」の考案がある。この考案は、可燃物タンク等における弁重式の寒冷地用ブリーザーバルブであって、弁体に樹脂皮膜を被覆する等の手段により、弁体や弁座に付着した水滴によって弁体や弁座が凍結しない構造を備えている。
また、換気口が風に曝されないようにする従来技術として、特許文献2の実公平6−9201号公報に開示された「換気口の構造」の考案がある。この考案は、家屋の内部と連通した換気ダクトの上方に間隔をへだてて笠体を配し、笠体の周部から風避け板を垂下し、風避け板に第1開口と第2開口とを換気ダクトの直径方向に対向させて設け、第1開口及び第2開口よりも高い位置の換気ダクトの外周面の周方向の一部から邪魔板を第1開口及び第2開口に向けて夫々延出して成る換気口の構造である。
さらに、前記の従来技術として、特許文献3の実登第3013655号公報「換気フード」の考案がある。この考案は、壁面への取付口を有し、その開口部に対向してほぼ直角の筒状本体を備えた換気フードにおいて、筒状本体の一端には取付口と対向する側に少しの間隙を残してやや内向きに第1の風防板を、また筒状本体の他端には取付口と対向する側に少しの間隙を残してやや内向きに第2の風防板を設ける構造である。
実公昭61−13814号公報 実公平6−9201号公報 実登第3013655号公報
図5に示す通り、寒冷地の貯槽1に呼吸弁9を取り付ける場合、特許文献1に示すような、弁体等に合成樹脂を被覆して弁体と弁座を凍結し難くした寒冷地用のブリーザーバルブを採用することがある。
但し、上記寒冷地用のブリーザーバルブは、弁体等を樹脂で被覆していることから、弁体と弁座の密着が難しくなるため、吸排気口が完全に閉まらず、寒冷地仕様でないブリーザーバルブと比較して、弁体閉止時の吸排気口からの気体の漏れ量が多くなるという欠点があった。そのため、気体漏れ量を厳しく制限される貯槽には、使用できないという問題があった。
図6に示すように、呼吸弁9は、通常は周囲に風Wを遮るものがないため、冷風に直接曝される状態となり、寒冷地仕様でない呼吸弁9を使用すると、弁筐内の弁体と弁座が凍結し、作動しなくなる可能性があった。
また、呼吸弁9の傘部9a内に冷風が入り込み、呼吸弁9の傘部9a内側に取り付けた温度センサ14の計測温度が所定の温度を下回って頻繁に警報を発生する可能性があり、警報発生後の点検や原因解明に手間、時間、人員を要すという問題を抱えていた。
特許文献1の実公昭61−13814号公報「可燃物貯蔵タンク等の弁装置」の考案は、寒冷地に設けるブリーザーバルブの弁体や弁座に付着した水分によって弁体と弁座が凍結しないように、弁体等に樹脂皮膜を被覆するものであり、ブリーザーバルブが冷風に直接曝されないようにする装置に関するものではない。
特許文献2の実公平6−9201号公報に開示された「換気口の構造」の考案は、排気ダクトの外周面の周方向の一部に邪魔板を設け、屋内側に雨水が浸入することを抑制するための技術であり、屋外に設置された対象物の凍結を防止するための構造ではない。
特許文献3の実登第3013655号公報「換気フード」の考案は、室内側からの空気が壁面に吹き付ける強風によって室内側に逆流したり、換気が阻害されることを防止するために換気口に設ける換気フードに関するものであり、対象物が冷風に曝されて凍結することを防止するための装置ではない。
この発明の目的は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、寒冷地の固定屋根式の貯槽において、呼吸弁の弁体と弁座が凍結することなく、呼吸弁が正常に作動することを可能にする呼吸弁の凍結防止装置を提供することにある。
請求項1の発明に係る呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、該呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸入及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記風除けカバーの吸排気口に通じる空間部を除く該風除けカバー内の空間部を保温材にて充填形成し、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口を備え、該吸排気口をパンチングメタルの孔の開いた構造とし、該吸排気口から該保温カバーの外方側に向けて離隔し、吸排気の流路を形成する位置で前記貯槽の屋根板面に対して垂直方向に風除け用邪魔板を立設し、該風除け用邪魔板の上部を覆う風雨カバーを風除けカバーの側壁上部に取付け形成することを特徴とする。
請求項1記載の呼吸弁は該呼吸弁及び該呼吸弁周囲の空間温度を保持する温度保持機構を備え、該温度保持機構は該呼吸弁を加温するヒーターと、前記呼吸弁の傘部外面又は弁筐外側に該呼吸弁の温度を検知する温度センサと、該温度センサの感温部を被覆する保温材と、前記ヒーターと前記温度センサと連動して該呼吸弁及び呼吸弁周囲の空間温度を一定に保持する制御盤とを備え、該制御盤は、前記温度センサの計測温度が設定温度に下がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に入れ、前記温度センサの計測温度が設定温度以上に上がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に切る機構を備えることを特徴とする。
請求項1の発明に係る呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、該呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸入及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記風除けカバーの吸排気口に通じる空間部を除く該風除けカバー内の空間部を保温材にて充填形成し、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口を備え、該吸排気口をパンチングメタルの孔の開いた構造とし、該吸排気口から該保温カバーの外方側に向けて離隔し、吸排気の流路を形成する位置で前記貯槽の屋根板面に対して垂直方向に風除け用邪魔板を立設し、該風除け用邪魔板の上部を覆う風雨カバーを風除けカバーの側壁上部に取付け形成するので、寒冷地において、貯槽の外側に取り付ける呼吸弁を風除けカバーで収納することにより、呼吸弁本体が冷風に直接曝されない構造となり、寒冷地仕様でない呼吸弁にあっても本体の温度の低下を抑制することが可能となる。また、風除けカバー内の空間部に呼吸弁の呼吸を阻害しないように保温材を充填しているので、呼吸弁の弁筐内の弁体等の温度を降下させず、一定に保持することが可能となり、貯槽等の内圧調整に必要な呼吸量を常に確保することが可能となる。そのため、寒冷地の気体漏れ量を厳しく制限される貯槽において、吸排気口からの気体漏れ量が少なく、寒冷地仕様でない呼吸弁を採用することが可能となる。前記風除けカバー内部に雨が流入することがなく、あるいは風が直接吹き込むことがないため、呼吸弁が風雨に直接曝されることを防止することが可能である。風除けカバーは、比較的簡便な構造であるため、新設、既設の呼吸弁のいずれにも適用することが可能である。
請求項1記載の呼吸弁は該呼吸弁及び該呼吸弁周囲の空間温度を保持する温度保持機構を備え、該温度保持機構は該呼吸弁を加温するヒーターと、前記呼吸弁の傘部外面又は弁筐外側に該呼吸弁の温度を検知する温度センサと、該温度センサの感温部を被覆する保温材と、前記ヒーターと前記温度センサと連動して該呼吸弁及び呼吸弁周囲の空間温度を一定に保持する制御盤とを備え、該制御盤は、前記温度センサの計測温度が設定温度に下がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に入れ、前記温度センサの計測温度が設定温度以上に上がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に切る機構を備えているので、呼吸弁本体の保温効果をより高めることが可能となり、寒冷地において、寒冷地仕様でない呼吸弁であっても本体の温度が低下することなく、弁体と弁座を凍結させずに、正常に作動させることが可能となる。また、呼吸弁に設けた温度センサの感温部上を保温材で覆うことにより、温度センサの感温部が外気に直接曝されなくなり、温度センサの計測温度が外気温の影響を受け難くなるため、呼吸弁の温度管理が容易になる。ヒーターと温度センサは、制御盤(図示せず)に接続されており、該制御盤は、温度センサの計測温度が所定の温度に下がった段階でヒーターの電源を自動的に入れ、温度センサの計測温度が所定の温度以上に上がった段階でヒーターの電源を自動的に切る機構を備えている。そのため、呼吸弁本体および呼吸弁周囲の空間温度を所定の温度範囲内に制御することが可能となり、低温警報器による警報の発生を防止することが可能となる。上記の温度保持機構と前記風除けカバーを組み合わせて使用することにより、必要最小限のヒーターの稼動で呼吸弁の弁体と弁座が凍結することを防止することが可能となるため、温度保持機構と風除けカバーを設置せずにヒーターのみで呼吸弁を加温する場合と比較して、コストダウンすることが可能となる。
この発明に係る貯槽の外側の呼吸弁に風除けカバーを設置している状況を示す全体説明図である。 図1のA部を拡大して示す正面図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例を示す断面図である。 呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す断面図である。 従来の貯槽に呼吸弁を設置している状況を示す全体説明図である。 図5のB部を拡大して示す正面図である。
この発明に係る呼吸弁の風除けカバーの実施形態を、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1は固定屋根式の貯槽1の呼吸弁9を風除けカバー10で収納している状況を示す図で、2は側板、3は底板、4は屋根板、5は基盤、6は地盤、7は液体であり、貯槽1は地盤6の基盤5上に据え置かれ、液体7を貯蔵している。
各種の液体7を貯蔵する貯槽1においては、貯蔵液体7の払出しや受入れによって、或いは外気条件によって、生じる内圧変化に対応させるために、屋根板4等に呼吸弁管台8を設け、その上部に呼吸弁9を取り付けている。
風除けカバー10は、前記の呼吸弁9が冷風に直接曝されないように、呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
図1の風除けカバー10を設けることにより、呼吸弁9が冷風に直接曝されることがなく、寒冷地仕様でない呼吸弁を寒冷地で使用した場合にあっても、呼吸弁9本体の温度が低下して、呼吸弁9内の弁体と弁座が凍結することを防止することが可能となる。
図2は、図1のA部、貯槽の呼吸弁の風除けカバーの外形を拡大して示す正面図である。
風除けカバー10は、箱状の保温カバー10aと、呼吸弁9が冷風に直接曝されることを阻止する風除け用邪魔板10bと、風や雨が前記保温カバー10a内に入らないようにするために設ける風雨カバー10cと、呼吸弁9の吸気する気体または排気する気体が通る吸排気口10dとを備えており、風除け用邪魔板10bと風雨カバー10cは接続具10eで保温カバー10aの外壁面に固定されている。
保温カバー10aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
呼吸弁9の傘部外面と保温カバー10a内壁面との間の空間部には、保温材12を充填する。
風除けカバー10は、破線で示す呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、破線で示す呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
風除けカバー10に吹き付ける風Wは、垂直に立設した風除け用邪魔板10bにより鉛直方向に流れ、保温カバー10a内の呼吸弁9本体に到達する際には風速が弱まるので、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
図2の風除けカバー10は、その内部に雨が流入することがなく、あるいは風が直接吹き込むことがないため、呼吸弁9が風雨に直接曝されることを防止することが可能である。
風除けカバー10は、比較的簡便な構造であるため、新設、既設の呼吸弁のいずれにも適用することが可能である。
図3は、呼吸弁の凍結防止装置の第1の実施形態例を示す断面図である。
屋根板4上に設けた呼吸弁管台8上に呼吸弁9を接続し、風除けカバー10で覆い、風除けカバー10底部を屋根板4上に固定する。
風除けカバー10は、箱状の保温カバー10aと、呼吸弁9本体が風に直接曝されることを阻止する風除け用邪魔板10bと、風や雨が前記保温カバー10a内に入らないようにするために設ける風雨カバー10cとで構成され、呼吸弁9の吸気する気体または排気する気体が通る吸排気口10dとを備えている。
風除けカバー10の吸排気口10dは、パンチングメタル等の孔の開いた構造とする。
風除けカバー10に水平方向に吹く風Wは、垂直に立設した風除け用邪魔板10bにより鉛直方向に流れるので、保温カバー10a内の呼吸弁9本体に到達する際には風速が弱まるので、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
呼吸弁9の傘部9a外面にヒーター13を設け、呼吸弁9の傘部9a外面と保温カバー10a内壁面との間の空間部で、呼吸弁9が吸気する気体の流れRおよび排気する気体の流れRを妨げない箇所に保温材12を充填することにより、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間部の保温効果を更に高めることが可能となる。
図3の呼吸弁9は、呼吸弁9の傘部9a外側に接触部の温度を検知する温度センサ14を設けている。温度センサ14は、測温抵抗体や熱電対等を使用する。
前記温度センサ14は低温警報器に接続され、当該低温警報器は、温度センサ14の計測温度が所定の温度を下回った場合に警報を発生する。
また、呼吸弁9の傘部9aに設けた温度センサ14の感温部上を保温材12で覆うことにより、温度センサ14の感温部が外気に直接曝されなくなり、温度センサ14の計測温度が外気温の影響を受け難くなるため、呼吸弁9の温度管理が容易になる。
また、風Wの経路である風除け用邪魔板10bや風雨カバー10cにヒーター13を設けることにより、呼吸弁9本体や保温カバー10a内の空間温度の低下をさらに抑制することが可能となる。
保温材12には、ロックウールやグラスウール等の断熱材を使用する。
図3のヒーター13と温度センサ14は、制御盤(図示せず)に接続されており、該制御盤は、温度センサ14の計測温度が所定の温度に下がった段階でヒーター13の電源を自動的に入れ、温度センサ14の計測温度が所定の温度以上に上がった段階でヒーター13の電源を自動的に切る機構を備えている。そのため、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間温度を所定の温度範囲内に制御することが可能となり、低温警報器による警報の発生を防止することが可能となる。
上記の温度保持機構と前記風除けカバー10を組み合わせて使用することにより、必要最小限のヒーター13の稼動で呼吸弁9の弁体と弁座が凍結することを防止することが可能となるため、温度保持機構と風除けカバー10を設置せずにヒーター13のみで呼吸弁9を加温する場合と比較して、コストダウンすることが可能となる。
図4は、呼吸弁の凍結防止装置の第2の実施形態例を示す断面図であり、屋根板4上に設けた呼吸弁管台8上に傘部を取り外した呼吸弁9を接続し、該呼吸弁9を箱状の風除けカバー11で覆い、屋根板4上に固定している状況を示す。
図4に示す弁重式の呼吸弁9は、弁筐9f内に形成された吸気口9b側と排気口9d側とにそれぞれ弁体9c、9eが配置され、該弁体9c、9eの自重によって吸気口9b及び排気口9dを常時閉止しており、貯槽1内が負圧になると、風除けカバー11の吸気口11dから外気を導入し、呼吸弁9の吸気口9bの弁体9cが持ち上げられて吸気口9bから貯槽1内に外気が導入され、貯槽1内が昇圧すると、呼吸弁9の排気口9dの弁体9eが押し上げられて、排気口9dを経て風避けカバー11の排気口11eから貯槽1外へ排気されるようになっている。
風除けカバー11は、箱状の保温カバー11aと、呼吸弁9が風に直接曝されることを阻止する風避け用邪魔板11bと、風や雨を凌ぐための風雨カバー11cと、呼吸弁9の吸気口9bから吸気される気体を導入するための吸気口11dと、呼吸弁9の排気口9dから排気される気体を外気に排気するための排気口11eとを備えている。
吸気口11dおよび排気口11eは、パンチングメタル等の孔の開いた構造とし、各々呼吸弁9の吸気口9bと排気口9dからの気体の流れがスムーズになるように、保温カバー11aの壁面に設ける。
保温カバー11aは、水平断面が円形または多角形の箱形に形成した、金属製の躯体とする。
風除けカバー11は、前記の呼吸弁9本体が冷風に直接曝されないように、呼吸弁管台8と呼吸弁9を覆うように設ける。
風除けカバー11に水平方向に吹く風Wは、垂直に立設した風避け用邪魔板10bにより鉛直方向に流れ、保温カバー10a内の呼吸弁9本体に到達する際には風速が弱まるので、寒冷地で強い冷風が吹く環境において、呼吸弁9本体の温度の低下を抑制することが可能となる。
また、第1の実施形態例と同様、呼吸弁9の弁筐9f外面にヒーター(図示せず)を設け、呼吸弁9と保温カバー11aの内壁面との間の空間部で、呼吸弁9が吸気する気体の流れRおよび排気する気体の流れRを妨げない箇所に保温材12を充填することにより、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間部の保温効果を更に高めることが可能となる。また、呼吸弁9の弁筐9f外面に設けた温度センサ14の感温部上を保温材12で覆うことにより、温度センサ14の感温部が外気に直接曝されなくなり、温度センサ14の計測温度が外気温の影響を受け難くなるため、呼吸弁9の温度管理が容易になる。
また、風Wの経路である邪魔板10bや風雨カバー10cにヒーター13を設けることにより、呼吸弁9本体や保温カバー11a内の空間温度の低下をさらに抑制することが可能となる。
保温材12には、ロックウールやグラスウール等の断熱材を使用する。
図4のヒーター13(図示せず)と温度センサ14は、制御盤(図示せず)に接続されており、該制御盤は、温度センサ14の計測温度が所定の温度に下がった段階でヒーター13の電源を自動的に入れ、温度センサ14の計測温度が所定の温度以上に上がった段階でヒーター13の電源を自動的に切る機構を備えている。そのため、呼吸弁9本体および呼吸弁9周囲の空間温度を所定の温度範囲内に制御することが可能となり、低温警報器による警報の発生を防止することが可能となる。
上記の温度保持機構と前記風除けカバー11を組み合わせて使用することにより、必要最小限のヒーター13の稼動で呼吸弁9の弁体9c、9eと弁座が凍結することを防止することが可能となるため、温度保持機構と風除けカバー11を設置せずにヒーター13のみで呼吸弁9を加温する場合と比較して、コストダウンすることが可能となる。
呼吸弁9は、屋根板4上にフィルターユニットを介して設置されている場合があるが、図3または図4の屋根板4上面の場合と同様に、フィルターユニット上の呼吸弁9を風除けカバー10、11で収容することが可能である。
図1から図4に示す通り、寒冷地の貯槽1等に取り付ける呼吸弁9に風除けカバー10、11および温度保持機構を設けることにより、呼吸弁9が冷風に直接曝されず、呼吸弁9本体の温度が常に一定に保持されるので、寒冷地仕様でない呼吸弁9を使用した場合においても、呼吸弁9本体の温度を下げることなく、弁筐9f内の弁体9c、9eと弁座を凍結させずに正常に作動させることが可能となる。
そのため、気体漏れ量を厳しく制限される貯槽において、吸排気口9b、9dからの気体の漏れ量が少なく、寒冷地仕様でない呼吸弁を採用した場合に、呼吸弁9の弁筐9fの温度が下がることがなくなり、弁筐9f内の弁体9c、9eと弁座を凍結させずに正常に作動させることが可能となる。
この発明に係る呼吸弁の凍結防止装置は、貯槽の呼吸弁のみならず、各種製品の凍結防止としても有効利用することが可能である。
1 貯槽
2 側板
3 底板
4 屋根板
5 基盤
6 地盤
7 液体
8 呼吸弁管台
9 呼吸弁
9a 傘部
9b 吸気口
9c 吸気口の弁体
9d 排気口
9e 排気口の弁体
9f 弁筐
10 風除けカバー
10a 保温カバー
10b 風避け用邪魔板
10c 風雨カバー
10d 吸排気口
10e 接続具
11 風除けカバー
11a 保温カバー
11b 風避け用邪魔板
11c 風雨カバー
11d 吸気口
11e 排気口
12 保温材
13 ヒーター
14 温度センサ
W 風の流れ
呼吸弁9により吸気する気体の流れ
呼吸弁9により排気する気体の流れ

Claims (2)

  1. 貯槽の外側に取り付ける呼吸弁の凍結防止装置であって、該呼吸弁の全体を風除けカバー内に収納し、該風除けカバーには、前記呼吸弁の呼吸に伴い吸気及び排気する各気体を風除けカバーの内部に吸入及び外部に放出する吸排気口を備えるとともに、前記風除けカバーの吸排気口に通じる空間部を除く該風除けカバー内の空間部を保温材にて充填形成し、前記風除けカバーは箱状に形成して前記呼吸弁の周囲を覆う保温カバーと、該保温カバーの壁面に呼吸弁の呼吸に伴う吸排気口を備え、該吸排気口をパンチングメタルの孔の開いた構造とし、該吸排気口から該保温カバーの外方側に向けて離隔し、吸排気の流路を形成する位置で前記貯槽の屋根板面に対して垂直方向に風除け用邪魔板を立設し、該風除け用邪魔板の上部を覆う風雨カバーを風除けカバーの側壁上部に取付け形成することを特徴とする呼吸弁の凍結防止装置。
  2. 請求項1記載の呼吸弁は該呼吸弁及び該呼吸弁周囲の空間温度を保持する温度保持機構を備え、該温度保持機構は該呼吸弁を加温するヒーターと、前記呼吸弁の傘部外面又は弁筐外側に該呼吸弁の温度を検知する温度センサと、該温度センサの感温部を被覆する保温材と、前記ヒーターと前記温度センサと連動して該呼吸弁及び呼吸弁周囲の空間温度を一定に保持する制御盤とを備え、該制御盤は、前記温度センサの計測温度が設定温度に下がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に入れ、前記温度センサの計測温度が設定温度以上に上がった段階で前記ヒーターの電源を自動的に切る機構を備えることを特徴とする請求項1記載の呼吸弁の凍結防止装置。
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