しかし、上述のような撮影・再生装置は操作が複雑であり、例えば練習やプレイの合間に撮影した画像を手軽に確認したり、例えば手軽に仲間内の話題作りに利用したりできるものではなかった。このような課題はゴルフの練習だけでなく、人物の動画像を表示させて確認するような様々なシステムで発生していた問題であった。
そこで、本発明は上記の課題を解決することのできる電子機器等を提供することを目的とする。この目的は例えば特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は例えば本発明の更なる有利な具体例を規定する。
(1)上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、表示部に、運動をする人物の動画像を表示させるとともに、ユーザによる操作に応じて動画像に写る人物の運動の分析の基準となる線を動画像に重ねて表示させる表示制御部を備え、表示制御部は、動画像を所定の終了位置まで再生すると、線の表示を維持しつつ当該動画像の所定の開始位置に戻って当該動画像の再生を繰り返す制御を行う。
本発明の電子機器によれば、線の表示を維持しつつ動画像の再生を繰り返すので、例えば線との関係を通じて運動する人物の動作や姿勢を分析することができる。また、線が表示された動画像を繰り返し再生しながら、例えば仲間内で回し見ることができるので、話題作りに資することができる。また、例えば繰り返し再生される動画像の全体を通して線を引くべき位置を判断することができる。繰り返し再生されるので、例えば動画像の途中から線を引きはじめたことが検出された場合、動画像の所定の終了位置に到達した後、線の位置の確定が検出されるまで、その引きかけの状態を維持して動画像の所定の開始位置に戻って再生するように構成するとよい。このようにすれば、動画像の途中から線を引きはじめても所定の開始位置の動作を確認しながら線を引くことができる。このようにすれば、例えば、線を動画像の所定の開始位置から所定の終了位置の間のどこから引き始めても、これら位置の間の全体の動画像を確認しながら、これら所定の開始位置から所定の終了位置の間の全体の動画像の内容を考慮した適当な位置に線を引くことが容易にできる。
なお所定の開始位置は例えば動画像中でユーザから指定された位置を開始位置としてもよいし、例えば開始位置から所定時間経過した位置としてもよいが、動画像の先頭の位置とするとよい。また、所定の終了位置は例えば動画像中でユーザから指定された位置を終了位置としてもよいし、例えば開始位置から所定時間経過した位置としたり、動画像の最後の位置終了時間から所定時間前の位置としてもよいが、動画像の最後の位置とするとよい。
線は曲線としてもよいが直線とすると特によい。また線は、破線、一点鎖線、その他装飾等を有する線など任意の態様の線とすることができるが、実線とすると特によい。また線の色は1色としても2色以上としてもよい。例えば線は、線の本体部分とその本体部分の両側を縁取りした縁取り部分を備える縁取り線としてもよい。例えば本体部分と縁取り部分は異なる色とするとよい。例えば線の色は透過色するとよい。線は、特に、表示された人物の画像に対して人物の状態を把握するために有用な線とするとよい。
(2)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、ユーザの操作を受け付ける入力部からの信号に基づき、動画像の再生中に、入力部に対する第1の操作に応じて始点を決定し、第1の操作に続く第2の操作に応じて終点を決定し、線として、指定された始点と終点とを結ぶ直線を再生中の動画像に重ねて表示させる制御を行う。
本発明の電子機器によれば、動画像の再生中に線の始点と終点を指定できるので、例えば、運動している人物の姿勢や動作に合わせて線を引くことができる。特に、例えば、動画像を繰り返し再生しながら線の始点と終点を指定することで、動画像に写る一連の動作に合わせて線を引くことが容易となる。
(3)好ましくは、本発明の電子機器では、入力部は、表示部の表示領域に重ねて設けられたタッチパネルであり、表示制御部は、第1の接触が解消されたことが検出された位置を第1の線の始点として確定し、第1の接触に続く第2の接触が解消されたことが検出された位置を第1の線の終点として確定する。
本発明の電子機器によれば、最後にタッチパネルから離れた位置によって第1の線の始点または終点の位置を決めることができる。例えば、第1の接触が解消されたときに、当該第1の接触が解消されたことが検出された位置を第1の線の始点として確定し、第1の接触に続く第2の接触が解消されたときに、当該第2の接触が解消されたことが検出された位置を第1の線の終点として確定する構成とするとよい。
(4)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、タッチパネルに対する第1の接触が継続していると検出されている間は接触している位置を第1の線の始点として認識し、第2の接触が継続していると検出されている間は接触している位置を第1の線の終点として認識する。
本発明の電子機器によれば、例えば再生されている動画像中の人物の姿勢や動作に合わせて始点または終点位置を調整することができる。また、第1または第2の接触が継続していると検出されている間に線の描画を更新する構成とするとよく、このような構成によれば、動画像と線との関係を確認しながら始点または終点の位置を修正することができる。
(5)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、第2の接触より後に行われる第3の接触において、第1の線の始点または終点の近傍以外の位置に接触したことを検出した場合、第3の接触が解消されたことが検出された位置を第2の線の始点として確定し、第3の接触に続く第4の接触において、第4の接触が解消されたことが検出された位置を第2の線の終点として確定し、表示制御部は、第2の線の始点及び終点を結ぶ直線を第2の線として第1の線とともに再生中の動画像に重ねて表示させる。
本発明の電子機器によれば、第1の線の始点または終点の近傍以外の位置に接触することで複雑な操作を要することなく第2の線の始点の指定を開始できる。また、最後にタッチパネルから離れた位置によって第2の線の始点または終点の位置を決めることができる。
(6)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、第3の接触が継続している間は接触している位置を第2の線の始点として認識し、第4の接触が継続している間は接触している位置を第2の線の終点として認識する。
本発明の電子機器によれば、再生されている動画像中の人物の姿勢や動作に合わせて始点または終点位置を調整することができる。例えば、これらの認識に基いて線を再描画するとよい。
(7)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、動画像に重ねて少なくとも1本の線が表示された状態において、表示されている線の始点または終点の近傍に接触した場合、当該接触が解消されたことが検出された位置を始点または終点として確定する。
本発明の電子機器によれば、最終的にタッチパネルへの接触が解消された位置に始点または終点の位置を確定できる。
(8)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、当該接触が継続していることが検出されている間、当該接触している位置を始点または終点として認識し、接触している位置を表す情報を描画する。
好ましくは、本発明の電子機器では、位置を確認しながら始点または終点を動画像に写る人物の動きに合わせて動かすことで線の始点または終点の位置を調整することができる。例えば、これらの認識に基いて線を再描画するとよい。
「接触している位置を表す情報」は、当該接触をしている位置に点を描画するのみでもよいが、接触している点を取り囲む円を描画すると更によい。また、接触をしている点と当該接触をしている点と対になる点(例えば始点に接触している場合には終点)とを結ぶ直線を合わせて描画すると更によい。
(9)好ましくは、本発明の電子機器では、表示制御部は、第1の線または第2の線の始点及び終点に当該始点及び終点の近傍への接触と認識される範囲を示す描画をする。
本発明の電子機器によれば、始点または終点の近傍と認識される範囲をユーザに提示することができ、新たな線を引くための操作や既存の線の修正のための操作等のミスを防止することができる。
(10)好ましくは、本発明の電子機器では、動画像に重ねて表示する線の数に最大数を設けるとよい。例えば、最大数を超える数の線は描画できない構成とするとよい。(11)最大数が数本程度であると更によく、(12)最大数は2本であると更によい。
本発明の電子機器によれば、線により運動中の姿勢や動作の分析を支援しつつ、必要以上に多くの線が引かれて動画像が見にくくなることを防ぐことができる。特に最大数を2本とすれば、姿勢や動作における角度の分析を容易に行うことができる。また、上述の(7)および(8)に記したような、既に引かれた線の始点または終点を修正可能な態様においては、多数の線及びそれらの始点および終点が入り混じって描画されることを避け、修正すべき始点または終点の選択が困難にならないようにすることができる。
(13)好ましくは、本発明の電子機器では、画像の表示を終了する操作がなされると、表示制御部は、画像のデータに影響を及ぼすことなく線の表示を終了する。
本発明の電子機器によれば、元の画像データに影響を及ぼすことなく、何度でも線を引き直すことができる。したがって、様々な観点で線を引くことができ、姿勢や動作の多様な分析を可能として技術の向上に資することができる。
(14)好ましくは、本発明の電子機器では、運動はプレイ中に音を鳴らすことを禁止されたスポーツであり、動画像を撮影する撮影部と、音を鳴らす機能とをさらに備え、撮影部は撮影時に音を鳴らさない。
本発明の電子機器によれば、例えばゴルフやテニスのような、プレイ中の雑音がマナー違反となるスポーツにおいて、運動中の姿勢や動作を分析するための画像を撮影するでき、技術の向上に資することができる。また、撮影時に音をオフにする操作が不要なので、撮影のチャンスを逃すことを防ぐことができる。撮影時にはシャッター音や撮影開始音等の音を鳴らさないようにしながら撮影中の音を録音し、再生時には撮影中に録音した音を動画像とともに再生すると更によい。仲間内で動画像を再生しながら回し見るときに、撮影時の音を聴きながら動画像を見られるので、話題作りに効果的である。
(15)好ましくは、本発明の電子機器では、運動は所定の時間で1回の動作単位が完結するものであり、動画像を撮影する撮影部をさらに備え、撮影部は、1回の動画像の最大撮影時間が1回の動作単位に要する時間に制限される。
本発明の電子機器によれば、動画像の長さが最大でも1回の動作単位に要する時間と同程度となり、繰り返し再生することで運動の1回の動作単位を容易に分析することができる。また、1回の動作単位技術の向上に資することができる。また、動画像の保存容量を抑制することができるとともに、撮影の停止を忘れた場合でも、不必要に長い時間動画を撮影することを避けることができる。また、繰り返し再生した際に動作単位における最終状態から初期状態に短いタイムラグで戻すことができ、線の指定や動作の分析が容易となる。
(16)好ましくは、本発明の電子機器では、運動はゴルフであり、撮影部は、1回の動画像の最大撮影時間が1回のスイングに要する時間程度に制限される。
本発明の電子機器によれば、1回のスイングに要するのと同程度の時間の動画像を撮影し、その動画像を何度も繰り返し再生しながら線を重ねて描画することでゴルフスイングの分析を容易にして技術の向上に資することができる。また、スイングの終了からスイングの開始に戻るまでのタイムラグが長引くことを防ぐことができる。
(17)好ましくは、本発明の電子機器では、運動はゴルフであり、動画像を撮影する撮影部をさらに備え、撮影部は、動画像の撮影を行った撮影位置に関する情報と対応付けて画像を格納し、表示制御部は、撮影した動画像が表示可能であることを示す描画とともに撮影位置を示す描画を行う。
本発明の電子機器によれば、撮影位置に関する情報を知らしめることで、動画像を見ながらスイングを分析する者に撮影時の状況を思い出すことを促すことができ、撮影時の状況を踏まえた適切な分析を支援することができる。
(18)好ましくは、本発明の電子機器では、スコアカードを記録および表示する機能をさらに備え、スコアカードを表示するときに、動画像を撮影したホールに対応する欄に当該ホールで撮影した動画像が表示可能であることを示す描画を行う。
本発明の電子機器によれば、画像を撮影したホールを知らしめることで、画像を見ながらスイングを分析する者に撮影時の状況を思い出すことを促すことができ、撮影時の状況を踏まえた適切な分析を支援することができる。また、仲間内とスコアと画像を見ることで、話題を提供することができる。
(19)好ましくは、本発明の電子機器では、ゴルフコースのコースマップを表示部に表示する機能をさらに備え、動画像を撮影した位置に対応するコースマップ内の位置に、当該位置で撮影した動画像が表示可能であることを示す描画を行う。
本発明の電子機器によれば、動画像を撮影したコース上の位置を知らしめることで、動画像を見ながらスイングを分析する者に撮影時の状況を思い出すことを促すことができ、撮影時の状況を踏まえた適切な分析を支援することができる。また、仲間内とスコアと画像を見ることで、話題を提供することができる。
(20)好ましくは、本発明の電子機器では、紫外線量を測定する紫外線センサをさらに備え、表示制御部は、表示部に紫外線センサが測定した紫外線量に応じた描画をさせる。
本発明の電子機器によれば、紫外線量に応じた描画により紫外線量をユーザに知らしめることができる。例えば紫外線量に応じた描画として紫外線量をユーザに提示するとよい。また、紫外線量に応じた描画として日焼けの警告をしてもよい。これらの描画をみることで、ユーザは日焼け止めを塗って対応したり、プレイを途中で中断したりすることができる。また、動画像を再生したり撮影したりしながら仲間内で回し見て盛り上がっているときには夢中になりすぎて日焼けのことを忘れがちになるが、紫外線量に応じた描画により注意喚起して、例えば日陰に移動して続きを見たり、ラウンドの進行を急いだりといったような適切な行動を促すことができる。
(21)好ましくは、本発明の電子機器では、雷センサをさらに備え、雷センサが雷の近接を検知すると、表示制御部は表示部に雷が近接していることを示す描画をさせる。
本発明の電子機器によれば、雷が近接していることをユーザに知らせるとともに、ラウンド中の画像の撮影や分析に時間をかけすぎないよう促すことができる。動画像を再生したり撮影したりしながら仲間内で回し見て盛り上がっているときには夢中になりすぎて雷の接近に気付きにくくなりがちであるが、雷の接近を示す描画により、建物の中に入ったり、ラウンドの進行を急いだり中止したりとったような、適切な行動をユーザに促すことができる。
(22)好ましくは、本発明の電子機器では、日の出の時刻および日の入の時刻の少なくとも一方を予想する機能をさらに備え、表示制御部は予想された日の出の時刻および日の入の時刻の少なくとも一方を表示部に表示させる。
本発明の電子機器によれば、日の出の時刻や日の入の時刻をユーザに知らせることができる。また、撮影機能を有する態様においては、画像の撮影に必要な明るさが確保できなくなる時間をユーザに予期させることができ、早目に撮影を済ませるといった適切な対応を促すことができる。
(23)好ましくは、本発明の電子機器では、上記課題を解決するために、本発明のプログラムでは、コンピュータを、上述の電子機器として機能させる。
本発明のプログラムによれば、当該プログラムを実行する電子機器において、線の表示を維持しつつ動画像の再生を繰り返すので、線との関係を通じて運動する人物の動作や姿勢を分析することができる。また、繰り返し再生される動画像の全体を通して線を引くべき位置を判断することができる。繰り返し再生されるので、動画像の途中から線を引きはじめても、動画像の最後に到達した後、動画像の最初に巻き戻って冒頭部の動作を確認しながら線を引くことができる。また、線が表示された動画像を繰り返し再生しながら仲間内で回し見ることができるので、話題作りに資することができる。
本発明の電子機器によれば、撮影した画像を簡単な操作で手軽に確認することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態のゴルフ支援装置は、実際のゴルフ場のコースレイアウトを表示したり、現在位置を測位しプレイヤーの移動とともに、現在位置やグリーンまでの残り距離等をリアルタイムに通知したりするゴルフ支援装置であり、ゴルフナビゲーション装置などとも称される。
図1および図2は、本発明に係るゴルフ支援装置1の好適な一実施形態を示している。このゴルフ支援装置1は、偏平な略矩形状のケース2の前面に、表示部3を備えている。この表示部3は、半透過型液晶のタッチパネルを構成する。これにより、まぶしい日中であってもくっきりと表示することができ、視認性が向上する。さらにバックライトも内蔵させ、ボタン操作や画面をタッチした際に画面のバックライトを点灯させることで、より見やすさが向上する。ただし、常時点灯させると、バッテリーの残量の消費も早くなるため、バックライトを点灯させるか否かをユーザ設定により変更できる。また、設定された時間だけ点灯後、消灯するようユーザ設定により変更できるようにすることもできる。さらに、ケース2の前面の下部には、充電ランプ8が配置されている。さらに、ケース2の前面には紫外線センサ20が配置されている。紫外線センサ20を用いた紫外線検出機能については後述する。
ケース2の後面には、カメラ13が配置されている。このカメラ13は、スイングをチェックするための動画像等を撮影するためのものである。このカメラ13による具体的な撮影操作および撮影した動画像の再生方法については後述する。
ケース2の一方の側面には、電源ボタン4と端子カバー7が配置されている。電源ボタン4は、電源のON/OFFはもちろんのことタッチパネル操作のロック/解除の切り替えボタンとしても利用する。具体的には、電源OFFの状態で電源ボタン4を長押し(例えば2秒以上)されたことを制御部11が認識すると電源が入り、制御部11が表示部3に図3に示したトップメニュー画面を表示する。また、電源ONの状態で電源ボタン4が長押しされたことを制御部11が認識すると、制御部11は所定の終了画面を表示部3に描画後、電源を切る。なお、トップメニューの画面における電源OFFボタンB4にタッチすることによっても電源を切ることができる。
また、電源ONの状態で電源ボタン4が短く押された場合、それを検知した制御部11は、タッチパネルのロック/解除を交互に切り替える。つまり、現在がロック状態であれば解除し、タッチパネルによる操作を有効にし、現在が解除状態であればロック状態に切り替えてタッチパネルによる操作を無効にする。現在の状態は、表示部3の所定位置に描画するアイコンで報知する。
端子カバー7は、開閉可能に設けられ、その端子カバー7を開くと、miniUSB端子9およびmicroSDカードスロット10が露出する。このminiUSB端子9にACアダプターを接続することで充電することができ、USBケーブルを接続してパソコンと接続してデータの送受が行える。マイクロSDカードスロット10には、外部記録媒体としてマイクロSDメモリーカードが着脱可能とされる。マイクロSDカードスロット10に挿入されるマイクロSDメモリーカードを介して、ゴルフ場のデータ更新やパソコンへのデータ取り込みなどを行うことができる。
ケース2の他方の側面には、地点登録ボタン5が配置されている。地点登録ボタン5は、地点の登録等に使用するボタンであり、このボタンの操作に伴う具体的な処理機能については後述する。
ケース2の内部には、GPS衛星からのGPS信号を受信し現在位置(経度・緯度)を求めるGPS受信部6と、ゴルフ場のコースレイアウト等のゴルフ情報を予め格納しておくゴルフ場データ格納部12と、GPS受信部6からの現在位置情報に基づきゴルフ場データ格納部12をアクセスし、ゴルフ場に関する情報を取得し出力装置に出力する制御を行う等の様々な制御を行う制御部11と、係る出力装置を構成する表示部3と、携帯時の電源となる電池17と、制御部11の実行結果等を記憶する記憶装置18と、地磁気センサ19と、雷を検知する雷センサ21と、日の出時刻と日の入り時刻を緯度、経度、および日付に対応付けて格納する日の出日の入り時刻情報格納部22等を備えている。
ゴルフ場データ格納部12は、内部メモリや、着脱可能な外部記録媒体(マイクロSDメモリーカード等)等の記録メディアにより構成される。このゴルフ場データ格納部12に格納されるゴルフ情報は、実際のゴルフコースについてのデータ(各ホールのコースレイアウト,ゴルフ場のグリーンやバンカー等コース上の対象物の位置)等がある。これらの情報は、例えば、特開平7−57189号公報や、特開2003−339929号公報に開示されたものと同様なものとすることができる。
制御部11は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、各種の周辺回路、インタフェース等を備えるマイコンを備える。制御部11は、電源ONに伴い電池17からの電源供給がなされ動作を開始する。制御部11は、ROMに記録されたブートローダーによって、フラッシュメモリに記録されたOSとアプリケーションプログラムをRAM上に展開し、RAM上のOS及びアプリケーションプログラムを実行することで、以下に示す各種の処理を実行し、各種の機能を実現する。
記憶装置18は、演算結果を記録しておくもので、着脱できない内部記憶装置でもよいし、マイクロSDカードスロット10のような着脱可能な記録メディアを装着するためのスロット部(読み書きする機能を含む)でもよい。本例ではマイクロSDカードスロット10とは別に記憶装置18を備えるものとして記載している。この記憶装置18を構成する記録媒体・装置は、実際の装置において、ゴルフ場データ格納部12や日の出日の入り時刻情報格納部22と共用してもよい。
電池17は、充電池のように充電可能な二次電池とし、miniUSB端子9から充電できるようにしている。制御部11は、地磁気センサ19の出力に基づき、本装置が向いている方位や角度を求める。
紫外線センサ20は、紫外線を検出するセンサであり、現在の紫外線強度やラウンド中に浴びた紫外線量の算出に用いられる。例えば、制御部11は、ユーザの操作に応じて、現在の紫外線強度を表示する。また、ラウンド中に浴びた紫外線量を算出する方法としては、例えば制御部11は、紫外線量の積算を開始する旨の操作を受け付けてから、ゴルフ支援装置1に対する様々な操作が行わる度に各操作時の紫外線強度を検出するとともに、前回の操作から今回の操作までの間は今回検出した強度の紫外線が照射されていたものとして照射された紫外線量を積算する。そして制御部11は、積算結果として得られたラウンド中に浴びた紫外線量を示す情報を表示部3に表示する。ゴルフ支援装置1は、使用時以外はポケット等に仕舞われていることが多いため、単に定期的に紫外線量を積算したのでは実際に浴びた紫外線量と検出値との乖離が大きくなるが、ポケット等から出して操作をしているときの紫外線の強度を用いることで乖離を小さくすることができる。紫外線量は数値自体や数値を示すグラフ等として表示されてもよいし、日焼けのし過ぎについて注意喚起する日焼け警告として表示されてもよい。ユーザに紫外線強度や紫外線量の積算値を知らせたり、日焼けをしすぎないよう注意喚起したりすることで、ユーザに適切な行動を促すことができる。例えば表示を見たユーザは、日陰に入る、長袖の上着を羽織るなどして、日に焼けすぎないように配慮した行動をとることができる。
雷センサ21は、雷を検知するセンサである。雷を検知する方式には、稲妻からの光や音を検出する光音検出型、稲妻からの電磁波を検出する電磁波検出型、帯電を検出する電荷検出型、およびこれらを組み合わせた方式等があるが、いずれを採用しても構わない。雷センサ21は、雷を検知すると、その旨を制御部11に通知し、制御部11は表示部3に雷が接近していることを示す描画をする。ユーザに雷の接近を知らしめることにより、ユーザに適切な行動を促すことができる。例えば、表示を見たユーザは、プレイの進行を急ぐ、プレイを中断して屋内に移動する、といった行動をとることができる。
日の出日の入り時刻情報格納部22は、日の出時刻と日の入り時刻を緯度、経度、および日付に対応付けて格納する。ユーザの操作等により日の出・日の入り時刻の確認要求がなされると、制御部11はGPS受信部からの現在位置情報に基づき、日の出日の入り時刻情報格納部22から現在位置周辺の複数の地点の日の出時刻と日の入り時刻を読み出し、現在位置における日の出時刻と日の入り時刻を算出して表示部3に表示する。また、日没までの残り時間を表示してもよい。日の入り時刻や日没までの残り時間を見たユーザに、適切な行動を促すことができる。また、ゴルフ場の選択をする時に、当該選択したゴルフ場の位置情報と日の出日の入り時刻情報格納部22から読み出したゴルフ場周辺の複数地点の日の出日の入り時刻から日の出時刻と日の入り時刻を算出して、表示部3に表示してもよい。例えばプレイする予定のゴルフ場の日の出・日の入り時刻をユーザに知らせることにより、スケジューリングを支援することができる
図3は、トップメニューの画面である。画面の上部には各種のステータスを表すアイコン、現在時刻等が表示されるアイコン表示領域31を設けている。各種機能が起動された状態においても、アイコン表示領域31には各種のステータスを表すアイコン、現在時刻等を表示する。アイコン表示領域31を除いた領域が主表示領域32となる。トップメニューの画面では、ゴルフ支援装置1の各機能を起動するためのボタンを主表示領域32に表示する。
以下、ゴルフ支援装置1の基本機能であるナビゲーション機能の概略について説明する。ナビゲーション機能は、図3に示したトップメニューの画面におけるゴルフナビボタンB1にタッチすることにより起動する。ナビゲーション機能が起動されると、制御部11は、GPS受信部6からの位置情報(経度・緯度)に基づき、ゴルフ場データ格納部12にアクセスし、現在プレイ中のゴルフコースの情報を読み出す。そして、制御部11は、現在の位置情報から、該当するコースを読み出して表示部3に描画する。例えば、主表示領域32に、グリーンが上に来るように現在プレイ中のホールのレイアウトを描画する。そして、制御部11は、描画されたホール中の自分のいる場所(GPS受信部6から取得した現在位置)に対応する位置に自分アイコンIを重ねて描画する。これにより、グリーンに向けた方向並びにグリーン周りに存在する池やバンカーなどの位置と大きさ・形状を知ることができる。また、制御部11は、自分アイコンIを中心に、同心円ラインLをホールのレイアウトに重ねて描画する。これにより、ユーザは、池やバンカーまでのおよその距離を理解できる。このように、コースレイアウトを表示することで、ユーザは、初めてのコースであっても各ホールの攻略方法を確認することができる。
また、画面内に、残り距離、グリーン上のピン位置、バッテリー残量、現在プレイ中のホール番号、2グリーンのホールにおける使用グリーンを特定する情報、紫外線照射量に関する情報、雷の接近を示す情報、日の出・日の入り時刻に関する情報等を適宜表示して、ユーザのプレイを支援する。バッテリー残量、紫外線照射量に関する情報、雷の接近を示す情報等は、それぞれの情報を表すアイコンとしてアイコン表示領域31に表示するとよい。
また、スイッチ操作等に基づき、任意の地点を登録することができる。具体的には、制御部11は、地点登録ボタン5が長押し(例えば2秒以上)されたことを認識すると、そのときの現在位置をGPS受信部6から取得し、地点登録する。この任意の地点は、たとえば、実際にボールを打った地点を登録することなどに利用できる。
さらに制御部11は、地磁気センサ19の出力に基づき、本装置が向いている方向を検出し、その方向を矢印と点線からなる方向指示線Sとしてホールレイアウトに重ねて描画する。この方向指示線の起点は、現在位置(自分アイコンI)である。これにより、ユーザは、本装置を持った状態でその向きを変えると、それに追従して表示画面上での方向指示線が旋回するので、その方向指示線がグリーンや打ちたい場所に合わせることで、今向いている先に目標地点があることが確認できる。よって、霧等で視界が悪かったり、遠かったり、樹木・障害物などが存在している場合でも、正確にその方向を知ることができる。
また、制御部11は、このように地点登録した位置と、現在の自分アイコンIの存在位置までの距離を求め、表示画面内に表示する。これにより、例えば、ユーザは、ボールを打つショット位置を地点登録し、その後、その実際にボールを打ち落下地点に移動する。すると、地点登録した位置(ショット位置)と、現在位置(落下地点)までの距離が表示される。これにより、実際の飛距離を知ることができる。
また、地点登録を複数行えるようにし、その地点登録したそれぞれの位置情報をホールごとに登録順に記憶装置18に記録する。これにより、ボールを打ったショット位置をその都度地点登録することで、実際のゴルフコースでのプレイの軌跡を記録することができ、また、表示部3に各ホールレイアウトを地点登録アイコンとともに描画することで、表示画面上で実際のプレイの軌跡を確認できる。
<動画像の撮影機能>
ゴルフ支援装置1に内蔵されるカメラ13を用いて、ユーザはスイングフォームなどを撮影することができる。以下、具体的な表示画面に基づきカメラ13による撮影機能を実行する際の制御部11による制御について説明する。なお、以下の動画像の撮影機能に関する説明において主体が明記されていない処理は制御部11の制御によるものである。カメラ13による撮影機能は、図3に示したトップメニューにおけるカメラボタンB2にタッチすることにより起動する。撮影機能が起動されると、制御部11は、図4に示す撮影画面を表示し、動画記録待機状態となる。動画記録待機状態においては、主表示領域32にカメラ13で撮影中の画像を表示する。
画面下部にはホームボタンB5と録画ボタンB6を撮影中の画像に重ねて表示する。ホームボタンB5が押されると、撮影機能を終了し、トップメニューの画面に戻る。なお、カメラボタンB2にタッチされて撮影機能を起動してから、所定時間(例えば10分間)操作を検出しないと、自動的にトップメニューの画面に戻るように制御する。このような制御により、動画記録待機状態が継続することにより電力が浪費されることを防ぎ、電池17を長持ちさせることができる。
録画ボタンB6が押されたことを検出すると、制御部11はカメラが撮像している動画像の録画を開始する。録画を開始すると、図5および図6に示すように、録画ボタンB6とホームボタンB5を消し、停止ボタンB7と録画中であることを示す表示I1を表示する。録画が開始されてから最大撮影時間に達した場合、および、最大撮影時間に達する前にユーザが停止ボタンB7にタッチした場合、制御部11は録画を停止するとともに、録画した動画像を記憶装置18に一時的に記録する。このとき、動画像に対応付けて録画ボタンB6にタッチした日時等も記憶装置18に記録する。動画像に対応付けて記録される情報は録画が停止された時刻としてもよい。本例では、撮影日と当該撮影日に撮影した動画像の通し番号を連結した一意の番号にファイルの種類を示す拡張子を加えたものを動画像のファイル名とし、撮影時刻と撮影した動画像の長さを付帯情報として記録する。ファイル名から撮影部が一見して把握可能であり、さらに付帯情報により撮影事項等の情報を確認して再生する動画を選んだり動画像のファイルを整理したりするときに利用することができる。
録画開始から最大撮影時間に達するか停止ボタンB7を押されたことにより録画を停止すると、図7に示すように場面の下部には、録画ボタンB6とホームボタンB5に加えて、プレビューボタンB8を表示する。プレビューボタンB8へのタッチが検出されると、図8に示すように、撮影した動画像を再生し確認することができるプレビュー再生を開始する。プレビュー再生中は、再生中の動画像を削除することを指示するための削除ボタンB9、プレビュー再生を停止することを指示するための停止ボタンB10、およびプレビュー再生中であることを示す表示I2を表示する。プレビュー再生中に削除ボタンB9にタッチされたことを検出すると、制御部11は、一時的に記録していた当該動画像のデータを削除する。撮影に失敗した場合など、動画を保存する必要がない場合に、すぐにその場で動画を削除することができる。一方、停止ボタンB10にタッチされたことを検出すると、プレビュー再生を停止して録画を停止した状態の画面に戻る。この場合には動画像のファイルは記憶装置18に保存された状態となる。
録画した動画像は、所定の最大件数(例えば最大12件)まで、記憶装置18に保存することができる。保存されている件数が最大件数に達している場合には「警告」を表示し、新たに録画ができないよう制御する。保存された動画像は、トップメニューの画面で動画再生ボタンB3へのタッチを検出したことにより起動する動画再生機能によって再生できる。
<動画再生機能>
次に、カメラ13により撮影した動画像を再生する動画再生機能を実行する際の制御部11による制御を具体的な表示画面を参照しながら説明する。なお、以下の動画再生機能に関する説明において主体が明記されていない処理は制御部11の制御によるものである。図3に示したトップメニューにおける動画再生ボタンB3へのタッチを検出すると、制御部11は、動画再生機能を起動し、図9に示す動画選択画面を表示画面に表示する。動画選択画面では、撮影済みの動画像のファイル名(撮撮影日と当該撮影日に撮影した動画像の通し番号を連結した一意の番号にファイルの種類を示す拡張子を加えたもの)と、撮影時刻および動画像の長さを、ファイルごとに一つの選択ボタンB11内に表示する。撮影日時がボタン内に表示されるので、撮影時の状況を思い出しながら再生する動画像を選択することができる。
動画選択画面におけるいずれかの選択ボタンB11へのタッチを検出すると、制御部11は、当該ボタンに対応する動画ファイルを記憶装置18から読み出し、当該動画の再生を開始する。
動画の再生を開始し、図10に示すように、主表示領域32に再生中の動画を表示する。動画の再生中、制御部11は、動画再生中であることを示す表示I3を主表示領域32の右上部分に表示する。主表示領域32の下部には、削除ボタンB12、一時停止ボタンB13、および戻るボタンB14を表示する。制御部11は、これらのボタンのいずれかにタッチが検出されるか、操作が検出され無いまま所定時間(例えば10分間)経過するまで、動画選択画面において選択された動画を繰り返し再生する。動画を再生しながら操作の無いまま所定時間(例えば10分間)経過した場合には、動画選択画面に戻るよう制御する。このような制御により、停止のし忘れなどにより再生が継続することにより電力が浪費されることを防ぎ、電池17を長持ちさせることができる。
削除ボタンB12へのタッチを検出すると、制御部11は、再生中の動画像のファイルを記憶装置18から削除する。具体的には、「データを削除しますか?」と表示とともに「はい」と「いいえ」を選択可能なボタンを表示してユーザの意思確認を行い、「はい」にタッチされた場合にデータを削除するとともに、図9に示した動画選択画面に戻る。一方、「いいえ」にタッチされた場合には、データを削除することなく動画選択画面に戻るよう制御する。このような制御により、誤操作で動画像のファイルが削除されてしまうことを防ぐことができる。
一時停止ボタンB13へのタッチを検出すると、制御部11は、動画像の映像を一時停止するとともに、一時停止中であることを示す表示を主表示領域32の右上部分に表示する。一時停止中は、一時停止ボタンB13に代えて再生ボタンを表示し、当該再生ボタンへのタッチが検出されると、制御部11は、一時停止を解除して、一時停止していた時点から動画像の再生を再開する。
戻るボタンB14へのタッチを検出すると、制御部11は、選択した動画像の再生を中止し、ひとつ前の画面、すなわち、動画選択画面に戻るよう制御する。
本例のゴルフ支援装置1では、動画の再生中および一時停止中に、画面にタッチすることで画面にプレイヤーの運動における動作や姿勢を分析する際の基準となる線を容易に引くことができる。以下、線を引くための操作を具体的な表示画面を参照しながら説明する。図10に示したような動画の再生中に、主表示領域32内の各種操作ボタンが表示されていない部分(つまり、動画が表示されている部分)へのタッチを検出すると、制御部11は、当該タッチされた位置に線の始点を示すマークM1を動画に重ねて描画する。図11に示した画面では、スイングを行うプレイヤーの腰の位置にタッチすることで、当該タッチした位置に線の始点を示すマークM1として、タッチした位置を中心とする塗りつぶされた円と、当該塗りつぶされた円を取り囲む円を描画する。塗りつぶされた円を取り囲む円は、その後の操作で始点の近傍と認識される範囲を示す円として描画する。塗りつぶされた円を取り囲む円は白と黒の二重の円とすることが好ましい。白と黒の二重の円とすることにより、背景の明暗によらず近傍と認識される範囲を視認しやすくすることができる。制御部11は、タッチパネルへの接触が継続的に検出されている間は接触している位置を線の始点として認識し、当該始点として認識している位置に始点を示すマークM1を描画する。そして、タッチパネルへの接触が解消されたことが検出されると、当該接触が解消される直前に接触していた位置を始点として確定する。
続いて、主表示領域32内の各種操作ボタンを表示していない部分でもう一度タッチが検出されると、制御部11は、当該タッチを検出した位置に線の終点を示すマークM2を動画に重ねて描画するとともに、始点M1と終点M2とを結ぶ直線を線L1として描画する。図12に示した画面では、プレイヤーの足の重心位置の近辺にタッチすると、当該タッチした位置に線の終点を示すマークM2および始点と終点を結ぶ直線L1が動画に重ねて描画される。終点を示すマークM2は上述の始点を示すマークM1と同様に描画するとよい。制御部11は、タッチパネルへの接触が継続的に検出されている間は接触している位置を線の終点として認識し、当該終点として認識している位置に終点を示すマークM2を描画する。終点を示すマークM2に加えて、始点と終点とを結ぶ線L1を接触位置の移動に合わせて更新しながら表示してもよい。線L1を確定前に画面内で確認できるので、意図に合った線を引くことができる。そして、タッチパネルへの接触が解消されたことが検出されると、当該接触が解消される直前に接触していた位置を終点として確定する。繰り返し再生されるスイングの動画に重ねて腰と足を結ぶ線L1が描画され続けるので、スイング中の足の動き分析が容易となる。
本例のゴルフ支援装置1では、既に引いてある線を修正することも容易である。図12に示された画面によりスイング中の足の動きの分析を十分に行った後、さらに腰とボールを結んだ直線に対するクラブの動きの分析をする場合を例に説明する。図12では、腰が始点となり、足の重心位置が終点となっており、始点および終点の近傍と認識される円が描画されている。終点の位置を足の重心位置からボールの位置に移動するには、終点の近傍と認識される円の内部に接触し、接触を維持したままタッチパネルの表面を引きずるように接触位置をボールの位置まで移動して接触を終える。始点及び終点を設定する時と同様、制御部11は、タッチパネルへの接触が継続的に検出されている間は接触している位置を線の始点または終点として認識し、当該始点または終点として認識している位置に始点または終点を示すマークを描画する。始点または終点を示すマークに加えて、始点と終点とを結ぶ線を接触位置の移動に合わせて更新しながら表示してもよい。修正中の線を画面内で確認できるので、意図に合った修正を行うことが容易となる。そして、タッチパネルへの接触が解消されたことを検出すると、当該接触が解消される直前に接触していた位置を修正後の始点または終点として確定する。このような操作により、図13に示したように腰とボールとを結ぶ線L1が、繰り返し再生されるスイングの動画に重ねて描画される。この線により、腰とボールを結んだ直線に対するクラブの動きの分析が容易となる。
本例のゴルフ支援装置1では、1本目の線L1に加え2本目の線L2を引くことができる。図13に示された画面により腰とボールを結んだ直線に対するクラブの動きの分析を行った後、更にスイング中における腰とボール、及び頭とボールの位置関係の分析を行う場合を例に説明する。図13では、腰が始点となりボールが終点となっている1本目の線が描画されている。この状態で、1本目の線の始点及び終点の近傍と認識されない位置(すなわち、始点及び終点を取り囲む円の外側)にタッチすると、制御部11は、当該タッチした位置に2本目の線の始点を示すマークM3を動画に重ねて描画する。図14の例では頭頂部付近にタッチすることにより、2本目の線の始点をプレイヤーの頭に設定している。2本目の線の始点を示すマークはM3、上述の1本目の線の始点を示すマークM1と同様に描画するとよい。
続いて、主表示領域32内の各種操作ボタンが表示されていない部分にもう一度タッチすると、制御部11は、当該タッチした位置に2本目の線の終点を示すマークM4を動画に重ねて描画するとともに、始点と終点とを結ぶ直線を線L2として描画する。図15に示した画面では、ボールの位置にタッチして、当該タッチした位置に線の終点を示すマークM4を描画している。それとともに、始点と終点を結んだ2本目の線L2が動画に重ねて描画される。2本目の線の終点を示すマークM4は上述の1本目の線の始点を示すマークと同様に描画するとよい。繰り返し再生される動画に重ねて腰とボールを結ぶ1本面の線、及び頭とボールとを結ぶ2本目の線が描画され続けるので、スイング中のボールに対する腰および頭の動き分析が容易となる。
本例のゴルフ支援装置1では、2本の線が引かれた状態で、個々の線を容易に修正することができる。線の修正方法は、1本の線のみが引かれた状態での修正と同様であり、修正をしたい線の始点または終点についてその近傍と認識される円内に接触し、接触を維持したままタッチパネルの表面を引きずるように接触位置を修正後の位置まで移動して接触を終える。このような操作がなされると、制御部11は、タッチパネルへの接触が継続的に検出されている間は接触している位置を修正した始点または終点の位置として認識し、当該接触している位置に始点または終点を示すマークを描画する。始点または終点を示すマークに加えて、始点と終点とを結ぶ線を接触位置の移動に合わせて更新しながら表示してもよい。そして、タッチパネルへの接触が解消されたことを検出すると、当該接触が解消される直前に接触していた位置を修正後の始点または終点として確定する。例えば、図15に示した画面における、腰とボールを結ぶ1本面の線及び頭とボールとを結ぶ2本目の線のうち2本目の線の終点M4を上記の操作によってプレイヤーの臀部付近に移動させることにより、図16に示した画面のように、2本目の線をプレイヤーの上半身の軸を示すように引くことができる
さらに、1本目の直線の終点M2を、図17に示した画面のように、1本目の線L1が略垂直となるように移動させて、スイング中の上半身と足の動きを分析するための線とすることも容易である。さらに、2本目の線L2の終点M4を、図18に示した画面のように、2本目の線が水平となるように移動させて、スイング中の頭の高さの変動を分析するための補助然とすることもできる。
以上のような操作によって引かれた線は、動画像が繰り返し再生されている間、当該動画像に重ねて描画され続ける。線が表示されたまま、動画像が繰り返し再生されるので、動画像の途中から線を引きはじめても、動画像の最後に到達した後、動画像の最初に巻き戻って冒頭部の動作を確認しながら線を引くことができる。また、線が表示された動画像を繰り返し再生しながら仲間内で回し見ることができ、話題作りに資することができる。
上述したように、戻るボタンB14にタッチすると、制御部11は、選択した動画像の再生を中止し、動画選択画面に戻るよう制御するが、このとき動画像のファイルは引かれた線の影響を受けることはない。したがって、同じ動画像のファイルを再び再生したときには、前回引いた線は引かない。本例のゴルフ支援装置1では線を引くための操作が上述のように非常に簡単であるため、以前に引いたものと同様の線を引き直すことも容易である。
以上で説明したように、本例のゴルフ支援装置1によれば、繰り返し表示される動画像に重ねて、線を簡単な操作により引いたり、既に引いてある線を簡単な操作により修正したりすることを可能とする。
本例のゴルフ支援装置1では、線は最大で2本までしか引けないように構成される。既に2本の線が引かれた状態で、線の始点や終点の近傍でない位置にタッチしても新たな始点を設定する描画は行わない。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、ゴルフ支援装置1は、マイクとスピーカーを備え、動画像を録画する際に音声を併せて録音し、動画像を再生する際に、録音した音声を動画像とともに再生する構成としてもよい。スイングや打球の音が動画像とともに録音できるので、より的確なスイングの分析が可能となる。また、撮影した動画像を仲間内で回し見る際に、音声が付加されることにより臨場感が高まり、話題作りに資することができる。スピーカーからは各種の効果音が発せられてもよいが、動画像を撮影する際には効果音を鳴らさないようにするとよい。このような構成により、ゴルフのようなプレイ中の雑音がマナー違反となるスポーツでも、姿勢や動作を分析するための動画像を撮影するでき、技術の向上に資することができる。また、撮影時に音をオフにする操作が不要なので、撮影のチャンスを逃すことを防ぐことができる。
また、動画選択画面についても、様々な変形が可能である。図9に示した例では撮影済みの動画像のファイル名(撮撮影日と当該撮影日に撮影した動画像の通し番号を連結した一意の番号にファイルの種類を示す拡張子を加えたもの)と、撮影時刻および動画像の長さを、ファイルごとに一つの選択ボタンB11内に表示するが、これに代えて(またはこれに加えて)動画像を撮影した位置に関する情報を表示してもよい。動画像を撮影した位置に関する情報とは、ラウンドしているゴルフコースにおける撮影を行ったホール番号、GPS受信部6が求めた撮影時の位置情報などが挙げられる。動画像を撮影した位置に関する情報は動画像と対応付けて記憶装置18に格納される。
また、スコアカードを記録・表示する画面における対応するホールやコースマップ画面の対応する位置に当該ホールや位置で撮影した動画像があることを示すアイコンを描画し、当該アイコンにタッチすることで生成する動画像を選択するようにしてもよい。