JP6583465B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本明細書の開示は、ポイントツーポイント無線装置のための通信機器の取り付け構造に関する。
マイクロ波又はミリ波等を用いたポイントツーポイント無線システムが知られている。ポイントツーポイント無線システムでは、2つの通信装置がポイントツーポイント無線リンクを介してデジタル通信を行う。具体的には、各通信装置は、ポイントツーポイント無線技術により対向装置と通信するための指向性アンテナを備えており、指向性ビームを対向装置に向ける。これにより、ポイントツーポイント無線リンクが2つの通信装置の間で確立される。本明細書では、ポイントツーポイント無線システムを構成する2つの通信装置の各々、すなわちポイントツーポイント無線技術を利用して対向装置と通信する通信装置を、ポイントツーポイント無線装置と呼ぶ。
ポイントツーポイント無線システムの利用は、光ファイバを用いた有線接続に比べて、ネットワーク構築の容易さ、高い経済性、及び基地局の設置場所に対する制約の緩和などの点でメリットがある。ポイントツーポイント無線システムは、例えば、モバイルバックホールにて使用される。モバイルバックホールは、セルラ通信システムの基地局をコアネットワークに接続するための回線、及び基地局間を接続する回線を意味する。
特許文献1及び2は、ポイントツーポイント無線装置を開示している。特許文献1に開示されたポイントツーポイント無線装置は、屋外設置されるアンテナ及びフロントエンド装置(Outdoor Unit(ODU))と、屋内設置されるバックエンド装置(Indoor Unit(IDU))を含む。フロントエンド装置(ODU)は、搬送波周波数帯域(Radio frequency(RF)帯域)でのアナログ信号処理、例えば周波数アップ/ダウンコンバージョンおよび増幅を担う。バックエンド装置(IDU)は、ベースバンド帯域でのデジタル信号処理、例えば伝送路符号化/復号化、インタリーブ/デインタリーブ、及び変復調を担う。フロントエンド装置は、RFユニットと呼ぶこともできる。バックエンド装置は、ベースバンドユニットと呼ぶこともできる。
一方、特許文献2に開示されたポイントツーポイント無線装置は、対向装置との間でポイントツーポイント無線通信を行うための電子機器が屋外設置可能な1つの筐体の中に配置された構成を持つ。より具体的に述べると、特許文献2に開示されたポイントツーポイント無線装置は、フロントエンド電子回路モジュール及びバックエンド電子回路モジュールが1つの筐体内に配置された構造を持つ。ここで、フロントエンド電子回路モジュールは、RF帯域でのアナログ信号処理(例えば、周波数変換及び信号増幅)を行う回路を含む。バックエンド電子回路モジュールは、ベースバンド帯域でのデジタル信号処理(例えば、伝送路符号化及び変復調)を行う回路を含む。フロントエンド電子回路モジュールは、RF回路と呼ぶこともできる。バックエンド電子回路モジュールは、ベースバンド回路と呼ぶこともできる。
国際公開第2011/162281号 国際公開第2013/118473号
特許文献2に開示された一体構成(All-in-one、integrated configuration)のポイントツーポイント無線装置は、例えば、分離して配置されたRFユニットとベースバンドユニットの間を接続する配線工事を必要としないという利点がある。しかしながら、一体構成のポイントツーポイント無線装置は、不便な点もあるかもしれない。
例えば、フロントエンド電子回路モジュール(RF回路)は、使用される搬送波周波数および送信出力などに依存して異なる回路部品(例えば増幅器)および異なる導波管形状を必要とする。これに対して、バックエンド電子回路モジュール(ベースバンド回路)は、搬送波周波数および送信出力に依らずに共通化することが容易である。したがって、RFユニットとベースバンドユニットが互いに独立した分離構成であれば、ベースバンドユニットを交換せずにRFユニットのみを交換することで、搬送波周波数の変更および送信出力の変更を容易に行うことができる。また、分離構成であれば、RFユニット又はベースバンドユニットの部分的なハードウェア・アップグレードが容易であるため、設備投資費用の低減に寄与できると考えられる。また、ポイントツーポイント無線装置の故障時には、RFユニットのみ又はベースバンドユニットのみを交換できるため、保持費用の軽減に繋がることも期待できる。
一方で、他の観点でみると、分離構成は一体構成に比べて欠点を有するかもしれない。例えば、RFユニット及びベースバンドユニットのそれぞれの設置スペースを確保することが難しくなるかもしれない。また、分離構成では、RFユニットとベースバンドユニットの間のintermediate frequency(IF)ケーブルの配線長が一体構成の場合に比べて長くなるかもしれない。配線長が長くなることは故障率との関係で好ましくないかもしれない。
したがって、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、上述した分離構成の欠点を抑制することに寄与可能なポイントツーポイント無線装置のための通信機器の取り付け構造を提供することである。なお、この目的は、本明細書に開示される複数の実施形態が達成しようとする複数の目的の1つに過ぎないことに留意されるべきである。その他の目的又は課題と新規な特徴は、本明細書の記述又は添付図面から明らかにされる。
一実施形態において、取り付け構造は、取り付けベース、ベースバンドユニット、及びRFユニットを含む。前記ベースバンドユニットは、ベースバンド帯域でのデジタル信号処理を行う第1の電子回路モジュールを収容し且つ屋外設置可能な防塵性及び防水性を備えた第1の筐体を有する。前記RFユニットは、搬送波周波数帯域でのアナログ信号処理を行う第2の電子回路モジュールを収容し且つ屋外設置可能な防塵性及び防水性を備えた第2の筐体を有する。前記取り付けベースは、ポイントツーポイント無線技術により対向装置と通信するためのアンテナ、又は構造物に取り付けられることで前記アンテナを支持するアンテナブラケットに固定される。なお、前記アンテナは、電界を放射するフロント部と、前記フロント部の反対に位置し且つ前記RFユニットの導波管に結合される導波管フランジを有するバック部を有する。前記ベースバンドユニットは、前記第1の筐体が前記取り付けベースに固定されることで前記取り付けベースに支持される。前記取り付けベースに支持された前記ベースバンドユニットは、前記バック部に向かい合うとともに、前記バック部と前記第1の筐体の間に空間を形成するよう配置される。前記RFユニットは、前記第2の筐体が前記取り付けベースに固定されることで前記取り付けベースに支持される。前記取り付けベースに支持された前記RFユニットは、前記空間に配置され、且つ前記導波管フランジに結合される。
上述の実施形態によれば、分離構成の欠点を抑制することに寄与可能なポイントツーポイント無線装置のための通信機器の取り付け構造を提供できる。なお、この効果は、本明細書に開示される実施形態によってもたらされると期待される複数の効果の1つに過ぎないことに留意されるべきである。
第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の外部構成例及び設置例を示す図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の分解立体図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の分解立体図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の分解側面図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の側面図である。 第1の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の側面図である。 第2の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の正面、右側面、背面、及び上面(平面)を示す投影図である。 第2の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の正面、右側面、背面、及び上面(平面)を示す投影図である。 第2の実施形態に係るベースバンドユニットの凹み領域を有する面(背面)を示す図である。 第2の実施形態に係るポイントツーポイント無線装置の分解側面図である。
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<第1の実施形態>
図1は、本実施の形態に係るポイントツーポイント無線装置1の構成例を示すブロック図である。ポイントツーポイント無線装置1は、分離構成を採用している。すなわち、ポイントツーポイント無線装置1は、各々が屋外に設置可能なベースバンドユニット11及びRFユニット12を含む。ベースバンドユニット11は、図1に示されているように、ベースバンド帯域でのデジタル信号処理を行うベースバンドプロセッサ1111を含む。ベースバンドユニット11は、その他の電子回路モジュール、例えば、DAコンバータ(DAC)1112、ADコンバータ(ADC)1113、及びコントローラ1114を含んでもよい。
送信処理に関して、ベースバンドプロセッサ1111は、送信データに対する伝送路符号化(例えば、Forward Error Correction(FEC)エンコーディング)を行い、符号化データ列を送信シンボルにマッピングし、送信シンボル列をローパスフィルタで帯域制限し、これにより送信ベースバンド信号を生成する。DAコンバータ1112は、デジタル送信ベースバンド信号をアナログ信号に変換する。
また、受信処理に関して、ADコンバータ1113は、受信IF信号をデジタル信号に変換する。そして、ベースバンドプロセッサ1111は、復調処理をデジタル領域で行う。すなわち、ベースバンドプロセッサ1111は、デジタル受信IF信号をデジタル正弦波信号と乗算し、ローパスフィルタ処理を行い、これにより直交ベースバンド信号を生成する。ベースバンドプロセッサ1111は、直交ベースバンド信号に対するシンボル判定(シンボル・デマッピング)を行い、受信データ列を生成する。さらに、ベースバンドプロセッサ1111は、対向装置で施された伝送路符号化スキーム(例えば、FEC)に従って受信データ列に対する誤り訂正を行う。
コントローラ1114は、ポイントツーポイント無線装置1の全体的な制御を行う。例えば、コントローラ1114は、ポイントツーポイント無線リンクの通信品質に基づいて、ベースバンドプロセッサ1111における変調スキーム及び符号化率などを適応的に調整する。
さらに、ベースバンドユニット11は、筐体111を有する。筐体111は、屋外設置可能な防塵性及び防水性を備えており、ベースバンドユニット11の電子回路モジュール(すなわち、ベースバンドプロセッサ1111、DAコンバータ1112、ADコンバータ1113等)をその内部に収容する。筐体111の防塵及び防水性能は、例えば、International Electrotechnical Commission(IEC)の定めるIEC 60529におけるIP66に相当する性能であってもよい。
RFユニット12は、図1に示されているように、搬送波周波数帯域でのアナログ信号処理を行うTX-RF1211及びRX-RF1212を含む。TX-RF1211は、DAコンバータ1112から供給されるアナログ送信ベースバンド信号をローカル発振器信号とミキシングすることで変調された信号を生成し、変調された信号を搬送波周波数(radio frequency(RF))にアップコンバートし、RF信号を増幅してアンテナ13に送る。RX-RF1212は、アンテナ13によって受信された受信RF信号をLow Noise Amplifier(LNA)によって増幅し、受信RF信号をIntermediate frequency(IF)帯域までダウンコンバートする。
なお、図1は、Frequency Division Duplex(FDD)により双方向通信を行う例を示しており、送信周波数帯域と受信周波数帯域の分離のためにRFユニット12においてデュプレクサ1213が使用されている。しかしながら、ポイントツーポイント無線装置1はTime Division Duplex(TDD)により双方向通信を行なってもよい。TDDの場合、デュプレクサ1213の代わりに、送信と受信の切り替えのために高周波スイッチが使用されてもよい。
さらに、RFユニット12は、筐体121を有する。筐体121は、屋外設置可能な防塵性及び防水性を備えており、RFユニット12の電子回路モジュール(すなわち、TX-RF1211、RX-RF1212等)をその内部に収容する。筐体121の防塵及び防水性能は、例えば、IEC 60529におけるIP66に相当する性能であってもよい。
続いて以下では、図2〜図6を参照して、ポイントツーポイント無線装置1の外部構成例及び設置例について説明する。図2は、ポイントツーポイント無線装置1の外部構成例及び設置例を示す図である。図3及び図4は、ポイントツーポイント無線装置1の分解立体図である。図5及び図6は、ポイントツーポイント無線装置1の分解側面図である。
図2〜図6の例では、ベースバンドユニット11は、レセプタクル112及び113、並びに放熱フィン114、及びグリップ(取っ手)117を有する。レセプタクル112及び113は、筐体111の底面111Dに配置されている。放熱フィン114は、筐体111の正面111Aに配置されている。グリップ117は、筐体111の上面111Cに配置されており、筐体111を把持するために使用される。レセプタクル112は、ベースバンドユニット11と外部装置(例えば、基地局装置、ルータ、レイヤ2スイッチ等)との間の通信ケーブルが接続される。レセプタクル113は、ベースバンドユニット11とRFユニット12の間の通信ケーブル(IFケーブル)が接続される。レセプタクル112は、ベースバンドユニット11への電力供給のために共用されてもよい。この電力供給は、例えば、Power over Ethernet(PoE)により行えばよい。
図2〜図6の例では、RFユニット12の筐体121は、レセプタクル122及び導波管フランジ123が設けられている。レセプタクル122は、ベースバンドユニット11とRFユニット12の間の通信ケーブル(IFケーブル)が接続される。導波管フランジ123は、電界放射のためにアンテナ13の導波管フランジ133と結合される。
図2〜図6の例では、アンテナ13は、電界を放射するフロント部131及びバック部132を有する。フロント部131は、ポイントツーポイント通信のために対向装置に向けて電界を放射する面を含む。バック部132は、フロント部131の反対に位置し、且つ導波管フランジ133を有する。導波管フランジ133は、RFユニット12の導波管(導波管フランジ123)に結合される。アンテナ13は、アンテナブラケット15によって支持される。アンテナブラケット15は、構造物50(例えば、街灯柱、ビル壁面、及びアンテナ塔など)に取り付けられる。
図2〜図6の例では、取り付けベース14は、ベースバンドユニット11及びRFユニット12をアンテナ13又はアンテナブラケット15に取り付けるために使用される。取り付けベース14は、アンテナ13又はアンテナブラケット15に固定される。図2〜図6の例では、取り付けベース14は、アンテナ13のバック部132に固定される。
ベースバンドユニット11は、その筐体111が取り付けベース14に固定されることで取り付けベース14に支持される。同様に、RFユニット12は、その筐体121が取り付けベース14に固定されることで取り付けベース14に支持される。ここで、取り付けベース14に支持されたベースバンドユニット11は、アンテナ13のバック部132に向かい合うとともに、バック部132と筐体111(ベースバンドユニット11)の間に空間を形成するよう配置される。そして、取り付けベース14に支持されたRFユニット12は、バック部132と筐体111(ベースバンドユニット11)の間の空間に配置される。さらに、取り付けベース14に支持されたRFユニット12は、その導波管フランジ123がアンテナ13の導波管フランジ133に結合される。
図2〜図6の構成例では、RFユニット12を配置するための空間を形成するために、取り付けベース14は、取り付けプレート141、上ステー部材142、及び下ステー部材143を含む。取り付けプレート141は、RFユニット12が配置される平面を有し、当該表面には開口144が形成されている。開口144は、取り付けプレート141を通じて、アンテナ13の導波管フランジ133とRFユニット12の導波管フランジ123を結合するために使用される。上ステー部材142及び下ステー部材143は、取り付けプレート141から立ち上がり、ベースバンドユニット11を支持するために使用される。
以上の説明から理解されるように、ポイントツーポイント無線装置1は、分離構成を採用しており、ベースバンドユニット11及びRFユニット12は、別々の筐体111及び112を有する。しかしながら、ベースバンドユニット11及びRFユニット12を離して配置したのでは、既に説明した設置スペースの問題又はIFケーブルの配線長の問題を生じるかもしれない。したがって、本実施形態では、図2〜図6に示されるように、ベースバンドユニット11及びRFユニット12は共に、アンテナ13のバック部132に近接して配置される。したがって、分離構成の欠点(すなわち、設置スペースの問題、又はIFケーブルの配線長の問題)を抑制することができる。
続いて以下では、本実施形態において採用されているいくつかの更なる改良について説明する。1つの改良において、図5及び図6に示されているように、ベースバンドユニット11の筐体111の背面111Bは、その中央部分に凹み領域115が形成されてもよい。背面111Bは、正面111Aの反対に位置し、筐体111が取り付けベースに支持されたときに、アンテナ13のバック部132に向かい合う表面である。凹み領域115は、筐体111の内側に向けて凹んでいる。そして、RFユニット12の筐体121の少なくとも一部は、図6(側面図)に示されているように、ベースバンドユニット11及びRFユニット12が取り付けベース14に支持されたときに、筐体111の側面視において凹み領域115の中に配置されてもよい。
分離構成では、ベースバンドユニット11及びRFユニット12をそれぞれ別々の筐体111及び121に収容する必要がある。したがって、一般的には、分離構成のポイントツーポイント無線装置1の全体の体積又は設置スペースは、一体構成のそれに比べて大きくなるかもしれない。しかしながら、図5及び図6に示された構造(すなわち、筐体121の少なくとも一部が側面視において凹み領域115の中に配置される構造)によって、ベースバンドユニット11及びRFユニット12が設置されたときの装置の厚み(アンテナ13のバック部132からの張り出し)を抑制でき、したがってポイントツーポイント無線装置1の設置時の体積を抑制できる。
また、他の改良において、図2及び図5に示されているように、ベースバンドユニット11にグリップ(取っ手)117を設けてもよい。グリップ117をベースバンドユニット11に設けることで、RFユニット12の搬送波周波数又は送信出力の変更に伴い必要となるRFユニット12の交換の際に、ベースバンドユニット11を容易かつ安全に取り外してRFユニット12を交換することができる。ポイントツーポイント無線装置1は、高いアンテナ塔に設置されることが多いため、そのような高所での保守作業では安全かつ容易にRFユニット12を交換できることがきわめて重要である。特に、ベースバンドユニット11はRFユニット12よりもサイズ及び重量が大きいため、ベースバンドユニット11に設けられたグリップ117により分離構成の欠点を抑制できる。
上述の改良において、取り付けベース14に支持されたRFユニット12は、図6に示された第1の姿勢と、図7に示された第2の姿勢を取ることができるようにされてもよい。図7に示された第2の姿勢は、導波管フランジ123及び133を通る回転軸Rの周りに第1の姿勢から90度回転されている。第1の姿勢から第2の姿勢に変更することで、アンテナ13から放射される電界の偏波面(直線偏波)の傾きを容易に変更できる。例えば、第1の姿勢は垂直偏波に対応し、第2の姿勢は水平偏波に対応する。ベースバンドユニット11の凹み領域115の形状は、RFユニット12が第1の姿勢(図6)及び第2の姿勢(図7)のいずれであっても、RFユニット12の筐体121と干渉しないよう定義されるとよい。これにより、ベースバンドユニット11の姿勢を固定したまま、ベースバンドユニット11とアンテナ13の間の空間に配置されたRFユニット12の姿勢を物理的に回転させることができ、したがってポイントツーポイント無線装置1の偏波を容易に変更することができる。
上述の改良において、図5及び図6に示されるように、レセプタクル112及び113の少なくとも一方は、筐体111の底面111Dに配置されるとよい。筐体111の背面111Bは、凹み領域115の周囲に位置する領域116を有する。図5及び図6に示された筐体111の側面視において、領域116と正面111Aの間の厚み(D2)は、凹み領域115と正面111Aの間の厚み(D1)に比べて厚い。したがって、レセプタクル112若しくは113又はこれら両方を周囲領域116に連続する底面111Dに配置することは、凹み領域115の深さを深くすることに寄与する。なぜなら、凹み領域116での筐体111の厚み(D1)は、レセプタクル112若しくは113又はこれら両方の形状によって制約されずに薄型化されることができるためである。
<第2の実施形態>
本実施形態では、図8〜図11を参照して、ポイントツーポイント無線装置1の外部構成の変形例が説明される。対比を容易にするために、図8〜図11に示された機器、要素、及び部材は、図1〜図7に示された対応する機器、要素、及び部材と同じ符号が付与されている。図8及び図9の各々は、ポイントツーポイント無線装置1の正面図(A)、右側面図(B)、背面図(C)、及び平面図(D)を示す投影図である。なお、図8は、アンテナ13の図示を省略しており、ポイントツーポイント無線装置1の設置時におけるベースバンドユニット11、RFユニット12、及び取り付けベース14の配置関係を示している。図9は、図8に比べてさらに取り付けベース14及びグリップ117の図示を省略しており、ベースバンドユニット11及びRFユニット12の配置関係を示している。図10は、ベースバンドユニット11の背面図であり、筐体111の背面111Bの詳細な構造を示している。図11は、ベースバンドユニット11、RFユニット12、及び取り付けベース14の分解側面図である。
図8〜図11の構成例の基本的な特徴は、図2〜図7に示された構成例のそれと同様である。すなわち、RFユニット12は、ベースバンドユニット11が取り付けベース14に取り付けられたとき形成される空間(つまり、筐体111の背面111Bと取り付けプレート141の間の空間)に配置される。すなわち、ベースバンドユニット11及びRFユニット12は共に、アンテナ13のバック部132に近接して配置される。したがって、分離構成の欠点(すなわち、設置スペースの問題及びIFケーブルの配線長の問題)を抑制することができる。
また、筐体111の背面111Bは、図10及び図11に明示されているように、凹み領域115を有してもよい。RFユニット12の筐体121の少なくとも一部は、図9及び図11に明示されているように、ベースバンドユニット11及びRFユニット12が取り付けベース14に支持されたときに、筐体111の側面視において凹み領域115の中に配置されてもよい。これにより、ベースバンドユニット11及びRFユニット12が設置されたときの装置の厚みを抑制でき、したがってポイントツーポイント無線装置1の設置時の体積を抑制できる。
また、図10に明示されているように、ベースバンドユニット11の凹み領域115の形状は、RFユニット12が第1の姿勢(垂直偏波用)及び第2の姿勢(水平偏波用)のいずれであっても、RFユニット12の筐体121と干渉しないよう定義されてもよい。これにより、ベースバンドユニット11の姿勢を固定したまま、RFユニット12の姿勢を物理的に回転させることができ、したがってポイントツーポイント無線装置1の偏波を容易に変更することができる。
また、図8〜図11に明示されているように、レセプタクル112若しくは113又はこれら両方は、周囲領域116に連続する底面111Dに配置されてもよい。これにより、凹み領域116での筐体111の厚み(D1)は、レセプタクル112若しくは113又はこれら両方の形状によって制約されずに薄型化されることができる。したがって、凹み領域115の深さを深くすることに寄与できる。
図8〜図11の構成例では、図2〜図7に示された構成例に比べて、放熱フィン114の配置が変更されている。具体的には、放熱フィン114は、筐体111の正面111Aではなく背面111Bに配置されている。図9及び図10に明示されているように、放熱フィン114は、少なくとも領域118に設けられている。領域118は、筐体111の背面111Bのうち、凹み領域115と筐体111の上面111Cとの間に位置する領域である。このような放熱フィン114の配置は、ポイントツーポイント無線装置1の美観の向上に寄与するだけでなく、設置時におけるポイントツーポイント無線装置1の体積の低減にも寄与できる。
また、図8〜図11の構成例では、図2〜図7に示された構成例に比べて、グリップ117の配置が変更されている。具体的には、グリップ117は、筐体111の背面116に設けられており、且つ、筐体111の正面視においてグリップ117が見えないように配置されている。このようなグリップ117の配置は、ポイントツーポイント無線装置1の美観の向上に寄与するだけでなく、設置時におけるポイントツーポイント無線装置1の体積の低減にも寄与できる。
さらに、上述した実施形態は本件発明者により得られた技術思想の適用に関する例に過ぎない。すなわち、当該技術思想は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である。
この出願は、2014年2月18日に出願された日本出願特願2014−028298を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 ポイントツーポイント無線装置
11 ベースバンドユニット
12 RFユニット
13 アンテナ
14 取り付けベース
15 アンテナブラケット
50 構造物
111 筐体
111A 正面
111B 背面
111C 上面
111D 底面
112 レセプタクル
113 レセプタクル
114 放熱フィン
115 凹み領域
117 グリップ(取っ手)
121 筐体
122 レセプタクル
123 導波管フランジ
131 フロント部
132 バック部
133 導波管フランジ
141 取り付けプレート
142 上ステー部材
143 下ステー部材
144 開口
116 グリップ
1111 ベースバンドプロセッサ
1112 DAコンバータ
1113 ADコンバータ
1114 コントローラ
1211 TX-RF
1212 RX-RF
1213 デュプレクサ

Claims (5)

  1. ベースバンド帯域でのデジタル信号処理を行う第1の電子回路モジュールを収容し、且つ屋外設置されるときに前記第1の電子回路モジュールを保護するための防塵性及び防水性のうち少なくとも一方を有する第1の筐体を備えたベースバンドユニットと、
    中間周波数帯域の信号を送受信するために通信ケーブルにて前記ベースバンドユニットと接続され、搬送波周波数帯域でのアナログ信号処理を行い搬送波周波数帯域の信号をアンテナより放射させる第2の電子回路モジュールを収容し、且つ屋外設置されるときに前記第2の電子回路モジュールを保護するための防塵性及び防水性のうち少なくとも一方を有する第2の筐体を備えたRadio frequency(RF)ユニットと、
    取り付けベースと、
    を備え、
    前記アンテナは、電界を放射する面と前記電界を放射する面の反対に位置するバック部とを備え、
    前記取り付けベースは、前記バック部と前記ベースバンドユニットとの間に空間が形成され且つ前記RFユニットが前記空間に配置されるように、前記ベースバンドユニット及び前記RFユニットを支持する、
    ポイントツーポイント無線技術により対向装置と無線通信を行う無線通信装置。
  2. 前記第2の筐体は、前記アンテナに接続されるためのアンテナインタフェースが形成される第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、
    前記取り付けベースは、前記第2の筐体の前記第2の面が前記第1の筐体に面するように、前記第1の筐体及び前記第2の筐体を支持するよう構成される、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. ベースバンド帯域でのデジタル信号処理を行う第1の電子回路モジュールを収容し、且つ屋外設置されるときに前記第1の電子回路モジュールを保護するための防塵性及び防水性のうち少なくとも一方を有する第1の筐体を備えたベースバンドユニットと、
    中間周波数帯域の信号を送受信するために通信ケーブルにて前記ベースバンドユニットと接続され、搬送波周波数帯域でのアナログ信号処理を行う第2の電子回路モジュールを収容し、アンテナに接続されるための導波管フランジを備える第1の面と前記第1の面の反対に位置する第2の面とを備え、且つ屋外設置されるときに前記第2の電子回路モジュールを保護するための防塵性及び防水性のうち少なくとも一方を有する第2の筐体を備えたRadio frequency(RF)ユニットと、
    取り付けベースと、
    を備え、
    前記取り付けベースは、前記第2の筐体の前記第2の面と前記第1の筐体とが面するように、前記第1の筐体及び前記第2の筐体を支持する、
    ポイントツーポイント無線技術により対向装置と無線通信を行う無線通信装置。
  4. 前記取り付けベースに支持された前記第2の筐体は、第1の偏波に対応する第1の姿勢及び前記第1の偏波から90度回転された第2の偏波に対応する第2の姿勢のうちの一方に選択的に配置されるよう構成され、
    前記取り付けベースは、前記第2の筐体が前記第1の姿勢及び前記第2の姿勢のいずれであっても前記第1の筐体が前記第2の筐体に干渉しないように、前記第1の筐体及び前記第2の筐体を支持するよう構成される、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  5. 前記取り付けベースは、前記第1の筐体及び前記第2の筐体を構造物に固定するよう構成される、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の無線通信装置。
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