JP6581821B2 - プレキャストコンクリート製のボックスカルバート - Google Patents

プレキャストコンクリート製のボックスカルバート Download PDF

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Description

本発明は、せん断耐力に優れたプレキャストコンクリート製のボックスカルバートに関する。
従来から、地下を通る水路・道路の構築及び通信網の収容等にはボックスカルバートが広く使用されている。そして、そのボックスカルバートは断面が中空の筒状部材であるため、そのボックスカルバートを長手方向に連結させながら地中に埋設することで水路等の地下構造物が構築されている。
また、従来は現場打ちのボックスカルバートが数多く採用されていたが、最近では現場打ちのボックスカルバートに替えて、工場で製造されたプレキャストコンクリート製のボックスカルバートが多くの現場で採用されている。このプレキャストコンクリート製のボックスカルバートは、高品質で耐久性に優れるとともに工期を短縮できるメリットがある。一方、工場から現場まで運搬する必要があることから、断面を肉薄にするとともに、全体を幾つかの部材に分割するなどして軽量化が図られている。
ところで、盛土高10m以上の高い盛土が施されるようなボックスカルバートの施工現場では、工場で製造された断面の肉薄なプレキャストコンクリート製のボックスカルバートはせん断力に耐えられないため使用することができなかった。一方、高い盛土が施されるような施工現場において使用できるせん断耐力に優れたボックスカルバートを提供するため、ボックスカルバートの側壁や頂版等をせん断補強する技術が数多く提案されている。
特許3766729号公報 特許3867839号公報 特許4952049号公報
しかし、上記従来の技術は全て現場打ちまたはプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの地中への設置後の側壁や頂版の補強技術であり、地下構造物を新設する場合において、特に高い盛土が施されるような施工現場で使用できるせん断耐力に優れたプレキャストコンクリート製のボックスカルバートは存在しなかった。そのため、地下構造物の完成までに長期間の工期が必要である等の問題が生じていた。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、盛土高10m以上の高い盛土が施されるような施工現場にも使用可能なプレキャストコンクリート製のボックスカルバートであって、断面を肉厚にすることなくせん断耐力及び曲げ耐力に優れたプレキャストコンクリート製のボックスカルバートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、頂版部及び左右の側壁部を有し内部に外側軸方向鉄筋、内側軸方向鉄筋、せん断補強筋及び鉄骨部材が配置された略門型のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート、または頂版部、底版部及び左右の側壁部を有し内部に外側軸方向鉄筋、内側軸方向鉄筋、せん断補強筋及び鉄骨部材が配置された略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートであって、前記外側軸方向鉄筋が前記略門型または前記略角筒状の前記ボックスカルバートの外周面に沿って、前記内側軸方向鉄筋が前記略門型または前記略角筒状の前記ボックスカルバートの内周面に沿ってそれぞれが配置されるとともに、前記略門型または前記略角筒状のボックスカルバートの長さ方向に並ぶ複数の前記外側軸方向鉄筋及び前記内側軸方向鉄筋がそれぞれ平行に配置され、前記略門型のボックスカルバートにあっては前記頂版部において前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋との間に形成された空間内であって前記略門型のボックスカルバートの幅方向に、前記略角筒状のボックスカルバートにあっては前記頂版部及び前記底版部のうち少なくとも前記頂版部において前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋との間に形成された空間内であって前記略角筒状のボックスカルバートの幅方向に前記鉄骨部材が配置され、前記頂版部及び前記底版部の前記鉄骨部材が配置された位置において、前記鉄骨部材とその周囲に位置する前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋を囲む複数のせん断補強筋を有し、該せん断補強筋が前記頂版部及び前記底版部の幅方向において互いに平行に配置されていることを特徴とする。
また、本願の請求項2に係る発明は、前記頂版部及び前記底版部がその長さ方向に並び互いに平行に配置された複数の前記鉄骨部材を有することを特徴とする。
また、本願の請求項3に係る発明は、前記鉄骨部材が、前記頂版部及び前記底版部の幅方向の左右両端部付近から中央部付近に亘って配置されている二本の鉄骨部材であることを特徴とする。
また、本願の請求項4に係る発明は、前記鉄骨部材が、H形鋼かI形鋼か溝形鋼のいずれかであることを特徴とする。
また、本願の請求項5に係る発明は、前記鉄骨部材に、該鉄骨部材と接する位置に配置された前記外側軸方向鉄筋及び前記内側軸方向鉄筋がそれぞれ固定されていることを特徴とする。
また、本願の請求項6に係る発明は、前記せん断補強筋が、前記鉄骨部材とその周囲に位置する全ての前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋とを囲む大枠せん断補強筋と、前記鉄骨部材とその周囲に位置する一部の前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋とを囲む小枠せん断補強筋とからなり、前記頂版部及び前記底版部の幅方向において前記大枠せん断補強筋と前記小枠せん断補強筋が交互に配置されていることを特徴とする。
上記より、請求項1ないし請求項4に係る発明によれば、略門型及び略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの頂版部に荷重が作用した場合、せん断力が最大となる角部(頂版部及び底版部の幅方向の両端部付近)及びその周辺に鉄骨部材を配置してボックスカルバートを補強するとともに、せん断補強筋により鉄骨部材とその周囲に位置する外側軸方向鉄筋と内側軸方向鉄筋が囲まれた構造であるため、せん断補強筋で囲まれたコンクリート部分でコンファインド効果が生じ、略門型及び略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの角部及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力をより増大させることができる。そのため、ボックスカルバートの断面を肉厚にすることなく角部及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力に優れた略門型及び略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートを提供することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、外側軸方向鉄筋及び内側軸方向鉄筋に鉄骨部材が固定されている構造であるため、略門型及び略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートを製造する際に鉄骨部材の位置がずれてしまうのを防止することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、鉄骨部材により囲まれたコンクリート部分がせん断補強筋にも囲まれている構造であるため、そのコンクリート部分でより大きなコンファインド効果が生じ、略門型及び略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの角部及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力を更に増大させることができる。
本発明に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの斜視図である。 本発明に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの図1のIーI線における断面部分図である。 本発明に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの図1のII−II線における断面部分図である。 他の実施例に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの断面部分図である。 更に他の実施例に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの断面部分図である。 更に他の実施例に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの断面部分図である。 本発明に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートの部分斜視図である。 従来のRCボックスカルバートの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図1ないし図7に示す実施例に従い詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図において、1は本発明に係る略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート(以下「SRCボックスカルバート」という)であって、左右の縦壁部2,2と頂版部3と底版部4からなるコンクリート製の断面中空の筒状部材である。また、左右の縦壁部2,2と頂版部3が交差する位置にはハンチ部5が設けられている。
6は鉄骨部材であるH形鋼であり、図3に示すように、頂版部3の内部であって長さ方向Aの中央に配置されている。また、H形鋼6は、図2に示すように、左右の縦壁部2,2と交差する頂版部3の両端部付近からその幅方向B(SRCボックスカルバート1の幅方向G)の中央部付近に亘って二本配置されている。これにより、SRCボックスカルバート1の頂版部3に荷重が作用した場合に最大のせん断力が生じる角部8(頂版部及び底版部の幅方向の両端部付近)及びその周辺を補強し、せん断耐力及び曲げ耐力を増大させている。尚、SRCボックスカルバート1に作用するせん断力の大きさによって、H形鋼6に替えてI形鋼や断面がコの字形の溝形鋼10を配置してもよい。
また、図2ではH形鋼6が頂版部3の幅方向Bの両側に1本ずつ配置されているが、頂版部3の幅方向Bのほぼ全域に亘ってH形鋼6が配置されていてもよい。但し、頂版部3に荷重が作用した場合のせん断力は角部8の位置において最大となるため、角部8及びその周辺にのみH形鋼6を配置すれば効率的且つ経済的にSRCボックスカルバート1を補強できるとともに、せん断耐力及び曲げ耐力を保ちつつSRCボックスカルバート1自体の軽量化を図ることができる。
また、SRCボックスカルバート1が長さ方向Cに長い場合には、頂版部3の長さも長くなるため、H形鋼6を頂版部3の長さ方向Aに並ぶように複数配置してもよい。例えばH形鋼を二つ配置する場合には、図4に示すように、H形鋼6を頂版部3の長さ方向Aの中央寄りの位置に配置するとともに、H形鋼6,6が互いに平行になるように配置する。
尚、頂版部3にH形鋼6に替えて溝形鋼10を配置してもよい。その場合、溝形鋼10を二つ一組として頂版部3の長さ方向Aの中央寄りの位置に配置するとともに、溝形鋼10,10が互いに平行になるように配置する。このとき、図5−1及び図5−2に示すように、二つ一組の溝形鋼10,10の開口部10a,10a同士が向き合うように、または開口部10a,10a同士が互いに反対方向を向きウェブ部10c,10c同士が接するように配置する。上記のように鉄骨部材を頂版部3の長さ方向Aに複数配置することで、SRCボックスカルバート1の角部8及びその周辺を更に補強し、せん断耐力及び曲げ耐力を更に増大させることができる。
尚、鉄骨部材であるH形鋼6等は底版部4にも配置されており、その配置の位置や本数については、上記で説明した頂版部3におけるH形鋼6等の配置の位置や本数と同様である。
11は軸方向鉄筋であり、図2及び図3に示すように、SRCボックスカルバート1の頂版部3、縦壁部2及び底版部4の内部に連続して配置されている横長略長方形状の環状部材である。また、この軸方向鉄筋11は二種類存在し、SRCボックスカルバート1の外周面1a付近には外側軸方向鉄筋11aが、内周面1b付近には内側軸方向鉄筋11bがそれぞれ配置されている。そして、頂版部3及び底版分4において配置された外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとの間に形成された空間内にH形鋼6が配置されるようにする。
そして、これらの外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bはSRCボックスカルバート1の長さ方向C(頂版部の長さ方向A)において並ぶように複数配置され、それぞれが平行であるとともにほぼ等間隔に配置されている。また、外側軸方向鉄筋11aのそれぞれの間隔と内側軸方向鉄筋11bのそれぞれの間隔は等しくなっている。
尚、本実施例においては外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bはほぼ等間隔に配置されているが、必ずしもほぼ等間隔に配置されている必要は無い。但し、図3ないし図5−2に示す頂版部3(底版部4)の断面において、外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bが頂版部3(底版部4)の長さ方向Aの左右において均等な量の鉄筋が配置されていることが望ましい。
また、H形鋼6が配置されている箇所においては、図3及び図6に示すように、外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bがH形鋼6の上下フランジ部6a,6aに接するように配置されているとともに、上下フランジ部6a,6aに溶接されている。上記構造により、外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bはSRCボックスカルバート1を製造する際に、SRCボックスカルバート1内のH形鋼6の位置がずれてしまうのを防止することができる。
尚、ハンチ部5の内部にはハンチ筋12が配置されている。具体的には、図2に示すように、ハンチ筋12は、左右の縦壁部2,2の外側軸方向鉄筋11aの上部付近から縦壁部2及び頂版部3の内側軸方向鉄筋11bを横切って頂版部3の外側軸方向鉄筋11aの両端付近へと延びており、ハンチ筋12が外側軸方向鉄筋11a及び内側軸方向鉄筋11bと交差する位置においてそれぞれ溶接されている。また、ハンチ筋12は、SRCボックスカルバート1の長さ方向Cにおいて、外側軸方向鉄筋及11aび内側軸方向鉄筋11bが配置されている位置毎にそれぞれ設けられている。一方、SRCボックスカルバート1の下部にはハンチ部5を設けられていない。
13はせん断補強筋であり、図2及び図6に示すように、頂版部3の内部においてH形鋼6が配置されている位置に配置されている略長方形状の環状部材である。そして、このせん断補強筋13は、頂版部3に配置されたH形鋼6とその周囲に位置する全ての外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとを囲う大枠せん断補強筋13aと、頂版部3に配置されたH形鋼6とその周囲に位置し上下フランジ部6a,6aに溶接された外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとを囲う小枠せん断補強筋13bとの二種類のせん断補強筋からなる。
また、図6に示すように、頂版部3のH形鋼6が配置されている位置の範囲内で、複数の大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bが交互に配置されているとともに、大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bが互いに平行且つほぼ等間隔に配置されている。尚、本実施例においては大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bはほぼ等間隔に配置されているが、必ずしもほぼ等間隔に配置されている必要は無い。
尚、せん断補強筋13は底版部4にも配置されており、その種類や配置等については、上記で説明した頂版部3におけるせん断補強筋13の種類や配置の等と同様である。
上記のように、SRCボックスカルバート1は大枠せん断補強筋13aによって頂板部3及び底板部4に配置されたH形鋼6とその周囲に位置する全ての外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとが囲われている構造であるため、大枠せん断補強筋13aで囲まれたコンクリート部分でコンファインド効果が生じ、SRCボックスカルバート1の角部8及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力が増大する。
また、頂版部3及び底版部4に配置されたH形鋼6の上下フランジ6a,6aの間にはコンクリートが充填されているため、そのH形鋼6の上下フランジ6a,6a内のコンクリートでコンファインド効果が生じ、SRCボックスカルバート1の角部8及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力が増大する。
更に、H形鋼6の周囲が小枠せん断補強筋13bによって囲まれているため、H形鋼6の上下フランジ6a,6aの間に充填されているコンクリート(小枠せん断補強筋13bによって囲まれているコンクリート)では更なるコンファインド効果が生じ、SRCボックスカルバート1の角部8及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力が更に増大する。
一方、図3ないし図5−2に示す頂版部3の断面が大きい場合や、頂版部3の土被り等の荷重が大きい場合には、大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bの配置の間隔を狭くしたり、大枠せん断補強筋13a及び小枠せん断補強筋13bに径の大きな鉄筋や強度の強い鉄筋を使用することで、コンクリートに大きなコンファインド効果を生じさせ、SRCボックスカルバート1の角部8及びその周辺のせん断耐力及び曲げ耐力を増大させてもよい。
尚、上記のように、H形鋼を頂版部3の長さ方向Aに二つ配置する場合は、図4に示すように、頂版部3に配置された二つのH形鋼6,6とその周囲に位置する全ての外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとを大枠せん断補強筋13aによって囲い、頂版部3に配置された前記H形鋼6,6とその上下フランジ部6a,6aに溶接された外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとをそれぞれ別々の小枠せん断補強筋13b,13bによって囲うように配置する。
そして、頂版部3のH形鋼6が配置されている位置の範囲内で、複数の大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bを交互に配置するとともに、小枠せん断補強筋13bを頂版部3の長さ方向Aに並べて配置する。また、大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13bが互いに平行且つほぼ等間隔になるように配置する。
一方、上記のように、溝形鋼10を二つ一組として頂版部3の長さ方向Aに二組配置する場合は、図5−1及び図5−2に示すように、頂版部3に配置された全ての溝形鋼10とその周囲に位置する全ての外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとを大枠せん断補強筋13aによって囲い、頂版部3に配置された二組の溝形鋼10とその上下フランジ部10b,10bに溶接された外側軸方向鉄筋11aと内側軸方向鉄筋11bとをそれぞれ別の小枠せん断補強筋13c,13cによって囲うように配置する。
そして、頂版部3の溝形鋼10が配置されている位置の範囲内で、複数の大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13cが交互に配置されているとともに、小枠せん断補強筋13cを頂版部3の長さ方向Aに並べて配置する。また、大枠せん断補強筋13aと小枠せん断補強筋13cが互いに平行且つほぼ等間隔に配置する。
ところで、良好な地盤にボックスカルバートを設置した場合の鉛直土圧係数を1.2として荷重を決定し、D16(直径16mm)のせん断補強筋を用いた、土被り10.0m、内空断面幅D,d=7.0m、内空断面高さE,e=5.0mのボックスカルバートについて、「道路土工 カルバート工指針(社団法人日本道路協会 平成21年度版)」に基づいて試算すると、細幅H−500×200×10×16のH形鋼6を用い、左右の縦壁部2,2及び頂版部3の厚さF1,F2=0.7m、底版部4の厚さF3=0.8mとした図1に示す本発明に係るSRCボックスカルバート1と同等のせん断耐力を有する従来のRCボックスカルバート101(せん断補強筋を横長略長方形状の環状体に形成し、十字状に二個交差させて配置した構造のもの)の断面は、図7に示すように、左右の縦壁部102,102の厚さf1=0.8m、頂版部103の厚さf2=1.0m、底版部104の厚さf3=1.10mとなる。
従って、本発明に係るSRCボックスカルバート1は、ほぼ同等のせん断耐力を有する従来のRCボックスカルバート101に比べ、左右の縦壁部2,2、頂版部3及び底版部4の肉厚を薄くすることができる。
また、上記土被り荷重に耐え得る本発明に係るSRCボックスカルバート1の製品重量は、
2.50(t/m3)×(8.40×6.50ー7.00×5.00+0.30×0.30)(m2)=49.225(t/m)
である。これに対し、上記土被り荷重に耐え得る従来のRCボックスカルバート101の製品重量は、
2.50(t/m3)×(8.60×7.10ー7.00×5.00+0.30×0.30)(m2)=65.375(t/m)
である。そのため、本発明に係るSRCボックスカルバート1と、そのSRCボックスカルバート1とほぼ同等のせん断耐力を有する従来のRCボックスカルバート101の製品重量を比較すると、
49.225(t/m)/65.375(t/m)≒0.7530
となり、本発明に係るSRCボックスカルバート1は従来のRCボックスカルバート101に比べ約25%の軽量化を図ることができる。
尚、本発明に係る略門型のプレキャストコンクリート製のSRCボックスカルバートの構造は、SRCボックスカルバート1の底版部4が無い構造と等しいため、その詳細な構造の説明は省略する。
1 SRCボックスカルバート A 長さ方向
2 縦壁部 B 幅方向
3 頂版部 C 長さ方向
4 底版部 D,d 内空断面幅
5 ハンチ部 E,e 内空断面高さ
6 H形鋼 F1,f1 縦壁部厚さ
8 角部 F2,f2 頂版分厚さ
10 溝形鋼 F3,f3 底版部厚さ
11a 外側軸方向鉄筋 G 幅方向
11b 内側軸方向鉄筋
12 ハンチ筋
13a 大枠せん断補強筋
13b 小枠せん断補強筋
13c 小枠せん断補強筋
101 RCボックスカルバート

Claims (6)

  1. 頂版部及び左右の側壁部を有し内部に外側軸方向鉄筋、内側軸方向鉄筋、せん断補強筋及び鉄骨部材が配置された略門型のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート、または頂版部、底版部及び左右の側壁部を有し内部に外側軸方向鉄筋、内側軸方向鉄筋、せん断補強筋及び鉄骨部材が配置された略角筒状のプレキャストコンクリート製のボックスカルバートであって、前記外側軸方向鉄筋が前記略門型または前記略角筒状の前記ボックスカルバートの外周面に沿って、前記内側軸方向鉄筋が前記略門型または前記略角筒状の前記ボックスカルバートの内周面に沿ってそれぞれが配置されるとともに、前記略門型または前記略角筒状のボックスカルバートの長さ方向に並ぶ複数の前記外側軸方向鉄筋及び前記内側軸方向鉄筋がそれぞれ平行に配置され、前記略門型のボックスカルバートにあっては前記頂版部において前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋との間に形成された空間内であって前記略門型のボックスカルバートの幅方向に、前記略角筒状のボックスカルバートにあっては前記頂版部及び前記底版部のうち少なくとも前記頂版部において前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋との間に形成された空間内であって前記略角筒状のボックスカルバートの幅方向に前記鉄骨部材が配置され、前記頂版部及び前記底版部の前記鉄骨部材が配置された位置において、前記鉄骨部材とその周囲に位置する前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋を囲む複数の前記せん断補強筋を有し、該せん断補強筋が前記頂版部及び前記底版部の幅方向において互いに平行に配置されていることを特徴とするプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
  2. 前記頂版部及び前記底版部がその長さ方向に並び互いに平行に配置された複数の前記鉄骨部材を有することを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
  3. 前記鉄骨部材が、前記頂版部及び前記底版部の幅方向の左右両端部付近から中央部付近に亘って配置されている二本の鉄骨部材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
  4. 前記鉄骨部材が、H形鋼かI形鋼か溝形鋼のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
  5. 前記鉄骨部材に、該鉄骨部材と接する位置に配置された前記外側軸方向鉄筋及び前記内側軸方向鉄筋がそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの項に記載のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
  6. 前記せん断補強筋が、前記鉄骨部材とその周囲に位置する全ての前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋とを囲む大枠せん断補強筋と、前記鉄骨部材とその周囲に位置する一部の前記外側軸方向鉄筋と前記内側軸方向鉄筋とを囲む小枠せん断補強筋とからなり、前記頂版部及び前記底版部の幅方向において前記大枠せん断補強筋と前記小枠せん断補強筋が交互に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかの項に記載のプレキャストコンクリート製のボックスカルバート。
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