JP6581537B2 - 処理設備及びスタッカークレーン - Google Patents

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Description

本発明は、処理設備に設けられた工程室に対し、スタッカークレーンを用いて被搬送物の搬入出を行う技術に関する。
医薬品などの固形製剤を製造する工場の処理設備においては、複数の工程室内に配置された処理装置を作業者が操作して、被処理物である原料粉体やこの原料粉体から得られた処理物(例えば中間生成物や製品)に対する処理、例えば秤量、造粒、篩過、錠剤への成形(打錠)、検査や包装などが行われる。
これらの工程室間において被処理物や処理物(便宜上、背景技術の説明においては、これら被処理物や処理物をまとめて「被処理物」という)を搬送する手法として、横方向に移動自在、上下方向に昇降自在に構成された搬送機構を備えるスタッカークレーンを用いて、搬送容器(被搬送物)内に収容された被処理物を搬送する技術がある。スタッカークレーンを利用する処理設備では、搬送機構が移動する空間である搬送室の壁部に沿って複数の工程室が配置され、当該壁部に形成された搬入出口を介して、搬送室と工程室との間での搬送容器の受け渡しが行われる。
一方、スタッカークレーンを利用した被処理物の搬送では、搬送容器の搬入出の際に工程室と搬送室とが連通し、気流の乱れが発生することがある。固形製剤工場などでは、被処理物として各工程室内で多品種の粉体が取り扱われるため、搬入出動作時の気流の乱れの発生は、ある工程室の気中に含まれる被処理物粉体を搬送室側に流出させ、搬送室を汚染する原因となる。搬送室が汚染されると、搬送室内の被処理物粉体が他の工程室へ流入し、他の被処理物を汚染する交叉汚染(クロスコンタミネーション)を引き起こす要因となる。
ここで特許文献1には、生産室とその保管ラックとの間でスタッカークレーンを用いて搬送物の搬送を行うにあたり、スタッカークレーンと搬送室との間にエアロック室(搬送室から見て、生産室の前に配置される前室に相当する)を配置した生産システムが記載されている。しかしながら、生産システムが複数の生産室を備える場合には、各生産室に対応する複数のエアロック室を設ける必要が生じ、各エアロック室の機器費用に加えて、生産システムの建屋全体が大型化することに伴うコスト増大を招くおそれが高い。
また、特許文献2には、スタッカークレーンの昇降台に、物品を覆うカバーを設け、搬送対象の物品が載置されている棚と昇降台との間に、開閉自在なシャッター式の扉を設けた自動倉庫が記載されている。ところが特許文献2に記載の技術においては、棚と昇降台との間での物品の出し入れ時に双方の扉を開放すると、棚内の空間がスタッカークレーンの走行経路と連通してしまう。
この点、特許文献2の技術においては、ケース内及び棚内へ供給されるクリーンエアの供給量や排気量を調節することにより、前記走行経路内の空気がケースや棚の内部へ侵入することを防止している。しかしながら、搬送対象の物品を収容する程度の容量しかない小型の棚とは異なり、固形製剤工場などの大規模な処理設備において、気流の調節だけで工程室からの被処理物粉体の流出を防止することは困難である。
特許第4841189号公報:請求項1、段落0018、図1 特開2010−120768号公報:請求項1、2、段落0012、0017、0024〜0025、図1、2、5、7
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、簡素な構成を採用しつつ、工程室で取り扱われる被処理物や処理物による搬送室の汚染を抑制できる処理設備、及びスタッカークレーンを提供することにある。
本発明の処理設備は、被処理物に対する処理を行って処理物を得る工程室が複数設けられ、前記工程室に対し、前記被処理物または処理物を収容した被搬送物の搬送が行われる処理設備において、
前記複数の工程室に対する被搬送物の搬入出を行うための開閉自在な搬入出口が形成された搬入出面を各々含み、互いに対向する壁部に挟まれた空間により構成された搬送室と、
前記搬入出面に沿って搬送室内を移動し、被搬送物の搬送及び、前記搬入出口を介して各工程室に対する被搬送物の搬入出を行う搬送機構を備えたスタッカークレーンと、を備え、
前記スタッカークレーンは、
前記搬送機構を収容した状態で搬送室内を移動し、前記互いに対向する壁部の搬入出面と対向する第1の開口及び第2の開口を有する筐体部と、
前記第1の開口または第2の開口と前記各搬入出面との間に配置され、これらの各開口と接続された伸縮自在な筒状の伸縮部を介して前記筐体部に連結されると共に、当該各開口と前記各工程室の搬入出口とを連通させるための連通口が各々形成された第1の連結部及び第2の連結部と、
前記搬入出面に対向する各連通口の周囲に設けられ、搬入出口の周囲の壁部に密着させて前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための密着部と、
前記密着部を搬入出口の周囲の壁部に密着させて筐体部内の空間を工程室に連通させる連通位置と、前記連通位置から後退した後退位置との間で、前記第1、第2の連結部を各々移動させる駆動機構と、
前記第1、第2の連結部の各々に設けられ、前記連通口と、搬入出面との間を遮る閉状態と、連結部と搬入出面との間から退避した開状態との間で開閉自在なシャッターと、
前記第1、第2の連結部の一方の連結部を連通位置に移動させ、筐体部内の空間を当該一方の連結部側の工程室に連通させると共に、残る他方の連結部側のシャッターを閉状態としたとき、前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための区画部材と、を備えたことを特徴とする。
前記処理設備は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記区画部材は、前記他方の連結部であり、当該他方の連結部に設けられた密着部を閉状態のシャッターに密着させて筐体部内の空間を搬送室から区画すること。
(b)前記密着部は、前記連結部に対して上下方向に相対的に移動自在に設けられ、前記壁部に密着部を密着させた状態で前記筐体部を上下方向に移動させたとき、当該密着部が設けられた連結部が筐体部と共に移動することにより、筐体部内の空間を搬送室から区画した状態が維持されること。このとき、前記密着部は、当該密着部を予め設定された高さ位置に保持し、上下方向に伸縮自在なばね部材、及び前記ばね部材の力を受けて移動する密着部の移動速度を制限するダッシュポットを介して連結部に設けられていること。
(c)前記搬送室内の圧力は、各工程室内の圧力よりも高い圧力に調節されていること。
また、他の発明に係るスタッカークレーンは、被処理物に対する処理を行って処理物を得る複数の工程室と、前記複数の工程室に対し、前記被処理物または処理物を収容した被搬送物の搬入出を行うための開閉自在な搬入出口が形成された搬入出面を各々含み、互いに対向する壁部に挟まれた空間により構成された搬送室と、を備えた処理設備に設けられ、前記工程室への前記被搬送物の搬送を行うスタッカークレーンであって、
前記搬入出面に沿って搬送室内を移動し、被搬送物の搬送及び、前記搬入出口を介して各工程室に対する被搬送物の搬入出を行う搬送機構と、
前記搬送機構を収容した状態で搬送室内を移動し、前記互いに対向する壁部の各搬入出面と対向する第1の開口及び第2の開口を有する筐体部と、
前記第1の開口または第2の開口と前記各搬入出面との間に配置され、これらの開口と接続された伸縮自在な筒状の伸縮部を介して前記筐体部に連結されると共に、当該各開口と前記各工程室の搬入出口とを連通させるための連通口が各々形成された第1の連結部及び第2の連結部と、
前記搬入出面に対向する各連通口の周囲に設けられ、搬入出口の周囲の壁部に密着させて前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための密着部と、
前記密着部を搬入出口の周囲の壁部に密着させて筐体部内の空間を工程室に連通させる連通位置と、前記連通位置から後退した後退位置との間で、前記第1、第2の連結部を各々移動させる駆動機構と、
前記第1、第2の連結部の各々に設けられ、前記連通口と、搬入出面との間を遮る閉状態と、連結部と搬入出面との間から退避した開状態との間で開閉自在なシャッターと、
前記第1、第2の連結部の一方の連結部を連通位置に移動させ、筐体部内の空間を当該一方の連結部側の工程室に連通させると共に、残る他方の連結部側のシャッターを閉状態としたとき、前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための区画部材と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、スタッカークレーンに設けられ、被搬送物の搬送を行う搬送機構を移動自在な筐体部内に収容すると共に、筐体部に形成された2つの開口に対して伸縮自在な筒状の伸縮部を接続し、この伸縮部の末端に設けられた第1、第2の連結部を工程室側の搬入出口に連結することができる。このとき、搬入出口に連結されていない他方の連結部の連通口と、搬入出面との間をシャッターで遮ると共に、区画部材を用いて筐体部内の空間を搬送室から区画するので、被搬送物の搬送が行われる搬送室から区画された空間内で工程室に対する被搬送物の搬入出を行うことが可能となり、工程室内の被処理物や処理物による搬送室内の汚染を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る処理設備の全体構成を示す透視斜視図である。 前記処理設備の縦断側面図である。 前記処理設備の横断平面図である。 前記処理設備の搬送室内に設けられているスタッカークレーンの一部破断斜視図である。 前記スタッカークレーンの拡大側面図である。 前記スタッカークレーンの拡大正面図である。 前記スタッカークレーンに設けられた連結板に対する密着部の取り付け状態を示す縦断側面図である。 前記スタッカークレーンの第1の作用説明図である。 前記スタッカークレーンの第2の作用説明図である。 前記スタッカークレーンの第3の作用説明図である。 前記スタッカークレーンの第4の作用説明図である。 第2の実施の形態に係るスタッカークレーンの拡大側面図である。 第2の実施の形態の他の例に係るスタッカークレーンの拡大縦断側面図である。 前記他の例に係るスタッカークレーンの拡大横断平面図である。
本発明の実施の形態に係る処理設備1、及びこの処理設備1に設けられたスタッカークレーン3について、被処理物である原料粉体から処理物である医薬品の固形製剤を製造する医薬品製造工場を例に挙げて説明する。
図1に示すように処理設備1は、床面11aによって上下に複数階層、例えば2階層に区画されている。この複数の階層を含むエリアを1ブロックとしたとき、処理設備1は、横方向に伸びる扁平な搬送室12を挟んで2つのブロックを対向して配置した構造となっている。
さらに各ブロックは、前記搬送室12が伸びる横方向に向けて、側壁11cによって、階層毎に複数の工程室11に区画されている(図3に示す搬送室12の左手側のブロック参照。なお図示の便宜上、図1においては側壁11cの記載を省略している)。即ち、搬送室12は、上下方向、及び横方向に区画された複数の工程室11を備えるブロックに挟まれる位置に設けられ、各ブロックの上下に積層された階層に跨る空間として構成されている。
図2、図3に示すように、各工程室11内には、固形製剤の原料粉体(被処理物)やこの原料粉体から得られた中間生成物及び製品(処理物)に対して例えば秤量、造粒、篩過、錠剤への成形(打錠)、検査及び包装や、搬送容器2に対する原料粉体や中間生成物、製品の充填などの処理を行う複数の処理装置111が配置されている。さらに、各工程室11内には、被処理物や処理物を収容した被搬送物である搬送容器2が載置される載置台112や、工程室11内で搬送容器2を搬送するコンベア113などが配置されている。
また処理設備1に設けられた一部の工程室11は、上下に積層された工程室11間を区画する一部の床面11aが切り欠かれ、不図示の階段を介して作業者が下層側の工程室11と上層側の工程室11との間を移動することができる。なお、階段などを設けるために床面11aが切り欠かれている位置には、床面11aの端部に安全柵などを設けてもよい。
工程室11の天井面には、工程室11内の圧力調節を行うと共に、各工程室11内に清浄空気の下降流を形成するための空調部115が設けられている。被処理物や処理物の処理設備1外への流出を避けるため、各工程室11内の圧力は、搬送室12の圧力よりもやや低く、相対的に陰圧に調節されている。ここで、図2、図3に示す搬送室12の右手側に配置されたブロックのように、上層側の床面11aの一部が切り欠かれ、上下の工程室11、11が連通している場合には、上層側の工程室11の天井面に設けられた共通の空調部115を用い、上下両階層の工程室11、11の圧力調節や下降流の形成を行ってもよい。
例えば前記ブロック(図2、図3に示す搬送室12の右手側に配置されたブロック)は、上層側の工程室11に対して、原料粉体などを収容した搬送容器2が搬入された後、下層側の工程室11に配置された処理装置111に向けて、前記搬送容器2から原料粉体が投入される構成となっている。下層側の処理装置111による処理を終えた処理物は、別の搬送容器2に充填された後、下層側の工程室11から搬出されることとなる。
上述の構成を備えたブロックにおいて、上階側の床面11aの一部が切り欠かれ、上下の工程室11、11が連通していると、下層側の工程室11にて取り扱われる原料粉体(被処理物)にて、上層側の工程室11にある搬送容器2が汚染されるおそれがある。また、これらの上下の工程室11、11を堅牢な隔壁で区画すると、処理設備1の構造が複雑化すると共に、新たな隔壁を設置することによる設備費用の増大要因ともなる。
そこで本例においては、図2、図3に示すように、上層側の床面11aと天井面との間に、当該床面11aの周囲を囲むようにして、ポリカーボネートシートなどからなるカーテンウォール状の仕切り部材114が配置されている。この仕切り部材114で囲まれた上層側の工程室11の天井面には空調部115が配置されている。当該空調部115から供給された清浄空気は、当該上層側の工程室11内を流下した後、仕切り部材114の下端部と床面11aとの間の隙間や作業者が階段へアクセスするために仕切り部材114に設けられた出入口(不図示)を介して、下層側の工程室11へと流出する。この結果、下層側の工程室11内で取り扱われる処理物が上層側の工程室11へと進入しにくくなり、上層側の工程室11での交叉汚染の発生を抑える構成となっている。
なお、図2、図3に示した例では、搬送室12の左側に配置されたブロックに設けられた工程室11、11は互いに連通することなく床面11aや側壁11cによって区画され、各工程室11、11内では不図示の処理装置による処理が行われる。またこれら工程室11、11の天井面には個別に空調部115が設けられ、互いに独立して圧力の調節や下降流の形成が行われている。
以上に説明した各工程室11と、搬送室12とは壁部11bによって区画されている。壁部11bには、各工程室11に対応する位置に、開閉扉122によって開閉自在な搬入出口121が設けられ、工程室11側と搬送室12側との間を連通させることができる。被処理物や処理物を収容した搬送容器2は、これら搬入出口121を介して搬送室12と各工程室11との間を搬入出される。搬送室12から見て、これら複数の搬入出口121が配置された壁部11bの壁面は、搬送容器2の搬入出面に相当している。
図2〜4、7〜11に示す例では、開閉扉122は横方向にスライド可能な引き戸により構成され、不図示の駆動機構によって開閉動作を実行することができる。なお、開閉扉122は引き戸によって構成する場合に限定されるものではなく、例えば巻取部に対して巻き取り自在に構成され、上下方向に開閉可能なシャッターを採用してもよい。
搬送室12の内部は不図示の空調部によって圧力調節が行われていると共に、搬送室12内にも清浄空気の下降流が形成されている。ここで搬送室12内の圧力は、その内部をクリーンな状態に維持するため、大気圧よりも高い陽圧に調整されている。さらに搬送室12内の圧力は、各工程室11からの被処理物粉体や処理物粉体の流出による搬送室12内の汚染防止のため、これら工程室11内よりも高い圧力に調節されている。
図2〜図4に示すように、搬送室12の床面、及び天井面には、各階層に設けられた複数の工程室11の並び方向(搬送室12側から見ると、各階層の搬入出口121の並び方向)に沿って、互いに対向するように移動レール312、312が配置されている。
搬送室12内には、これら移動レール312、312に沿って横方向に移動自在なスタッカークレーン3が設けられている。
スタッカークレーン3は、床面側、及び天井面側の移動レール312、312に沿って移動自在な横移動スライダー313、313と、これら横移動スライダー313、313を連結するように設けられ、上下方向に伸びる2本の昇降レール311、311と、これら昇降レール311、311に沿って昇降する昇降スライダー331、331と、これら昇降スライダー331、331に支持され、搬送容器2の搬送、及び、工程室11に対する搬送容器2の搬入出を行う搬送機構32と、を備えている。
各横移動スライダー313は、例えば各移動レール312の延伸方向に沿って伸びる細長い棒状の部材に、横移動スライダー313上を走行する車輪部314を設けた構造となっている。床面側、及び天井面側の横移動スライダー313、313は、2本の昇降レール311、311によって連結されている。これら2本の昇降レール311、311は、搬送機構32などスタッカークレーン3の本体を成す各機器を収容可能なように、移動レール312の延伸方向に向けて、互いに間隔を開けて配置されている。上下の横移動スライダー313、313、及び2本の昇降レール311、311からなる構造体は、例えば床面側の横移動スライダー313に設けられた不図示の駆動機構により、移動レール312に沿って搬送室12内を横方向に走行することができる。
間隔を開けて配置された前記昇降レール311、311には、各々、昇降スライダー331が設けられている。例えば昇降スライダー331は、上下方向に細長い板状の部材に、不図示の昇降機構を設けた構造を備え、昇降レール311に沿って上下方向に昇降することができる。
図3〜図5に示すように、2つの昇降スライダー331、331の対向面の下部側には、これらの昇降スライダー331、331を連結する棒状の支持部材336が横架され、支持部材336の上面には搬送機構32が配設されている。移動レール312に沿った横方向の移動、及び、昇降レール311に沿った上下方向の移動により、スタッカークレーン3は搬送室12を構成する壁部11b、11bの搬入出面に沿って、所望の工程室11の搬入出口121と対向する位置へと、搬送機構32を自由に移動させることができる。
本例の搬送機構32は、伸縮自在なアームの先端にフォークが設けられた構造となっており、最先端のフォーク上には搬送容器2が載置される。搬送機構32は、前記アームを伸縮させる不図示の駆動機構を備え、両側の壁部11b、11bに設けられた各搬入出口121へ向けて、上段側のフォークを進入させることができる(図3)。この結果、工程室11内に進入したフォークと、載置台112やコンベア113との間で搬送容器2の受け渡しが行われる。一方、搬送容器2を搬送する際にアームを縮退させると、図4、図5などに示すようにアーム及びフォークが上下に重ねられた状態となる。
搬送機構32上に載置される搬送容器2は、例えばサイロ状の容器として構成され、被処理物や処理物の粉体が投入される上面側の開口、及び搬送容器2内の前記粉体が払い出される下面側の開口が開閉自在となっている。前記サイロ状の容器本体の下部側には、搬送機構32や載置台112、コンベア113上に安定して搬送容器2を載置するための台座部が設けられている。
ここで本例の処理設備1は、搬送室12と各工程室11との間を区画する空間である前室を備えていない。このため、上述の構成を備えたスタッカークレーン3を用いてある工程室11に対する搬送容器2の搬入出を実行するにあたり、何らの対策も講じることなく搬入出口121を開くと、搬送室12と、当該工程室11とが直接、連通した状態となる。
既述のように本例においては搬送室12内の圧力が、各工程室11内の圧力よりも高い圧力に調節されている。このため、搬入出口121を開くと、搬送室12から工程室11へと流れ込む気流が生じるので、相対的には、工程室11から搬送室12への被処理物や処理物の粉体の流出が抑えられる。
一方で搬送容器2の搬入時には、搬送容器2を保持した搬送機構32が工程室11内へ進入し、載置台112やコンベア113に搬送容器2を受け渡した後、搬送機構32が工程室11から退出する動作が実行され、搬送容器2の搬出時にはこれと反対の動作が実行される。このとき、搬入出口121を介して搬送容器2や搬送機構32が進入、退出する動きに伴って、搬送容器2や搬送機構32の周囲では気流の乱れが生じることがある。この気流の乱れに乗って工程室11内の被処理物や処理物の粉体が搬送室12側へ流れ出すと、搬送室12内を汚染する原因ともなる。一旦、搬送室12内が汚染されてしまうと、その後、搬入出口121を開いた際に、搬送室12から工程室11へと流れ込む気流に乗って、他の工程室11から流出した粉体が流入し、交叉汚染を引き起こすおそれも生じる。
このような問題を解決するため、本例のスタッカークレーン3は、搬送機構32、及び搬送機構32上に載置され搬送容器2の周囲の空間を、搬送室12内の他の空間から区画する機能を備えている。この結果、搬送室12内に前室に相当する空間を形成した状態にて搬送容器2の搬入出動作を実行することができる。
以下、図2〜図7を参照しながら、当該構成についての説明を行う。なお、図4の斜視図においては、スタッカークレーン3の内部を見やすくするため、一部の部材を切り欠いて表示してある。また、搬送容器2や後述の駆動機構335などの記載を省略してある。
図4、図5に示すように、各昇降スライダー331の両側面には、各壁部11b側へ向けて伸び出すように形成された側板332が設けられている。また、搬送機構32上に載置される搬送容器2の上方側には天板334が設けられ、搬送機構32を支持する支持部材336の下方側には底板333が設けられている。
2本の昇降レール311の各々に設けられた昇降スライダー331、及び側板332からなる側面側の部材に対して、天板334及び底板333はこれら側面側の部材を連結するように横架されている。この結果、昇降スライダー331、側板332、天板334及び底板333は、搬送機構32、及び搬送機構32上の搬送容器2を上下左右から囲み、搬送機構32と共に搬送室12内を移動する筐体部を構成する。
一方で、前記筐体部には、壁部11b、11bに対向する面を覆う部材が設けられていないので、搬送容器2の搬入出面に対向する位置に開口(第1の開口、第2の開口)330、330が形成された構成となっている。さらに、これら開口330、330と壁部11b、11bとの間には、連結部(第1の連結部、第2の連結部)である連結板(第1の連結板341a、第2の連結板341b)341が配置されている。各連結板341は、各搬入出面に設けられている搬入出口121よりも大きい対向面を有する板状の部材に、前記筐体の開口330と搬入出口121とを連通させるための連通口342が形成された構成となっている。
連結板341は、前記開口330に接続された伸縮自在な筒状の伸縮部36を介して筐体部(昇降スライダー331、側板332、天板334及び底板333)に連結されている。図4、図5などには、筒状のベローズによって伸縮部36を構成した例を示しているが、伸縮部36の構成は当該例に限定されない。例えば複数の筒状体を入れ子構造、且つ、互いにスライド自在に構成したテレスコピックアームを採用してもよい。
さらに連結板341の連通口342の周囲には、壁部11bに対向する面に、搬入出口121の周囲の壁面11b部と密着させて筐体内空間33を搬送室12から区画するための密着部35が設けられている。密着部35は、例えば硬質ゴムにより構成される。
また既述の天板334上には、各連結板341を保持すると共に、搬入出口121の周囲の壁部11bに密着部35を密着させて、筐体内空間33を工程室11に連通させる連通位置と、連通位置から後退した後退位置との間で、これら連結板341を移動させる駆動機構335が設けられている。
図6は、各壁部11b、11b側から見た連結板341の側面図であり、同図中に破線で示した搬入出口121の周囲を囲むようにして、壁部11bに対して密着部35が押し当てられる。
ここで図7に略示するように、連結板341と密着部35との間には、上下方向に伸縮自在に構成され、予め設定された高さ位置に密着部35を保持するばね部材343と、ばね部材343の力を受けて移動する密着部35の移動速度を制限するダッシュポット344とが直列に連結された状態で介設されている。これらばね部材343やダッシュポット344が介設されることにより、密着部35は連結板341に対して上下方向に相対的に移動自在となる。この結果、壁部11bに密着部35を密着させた状態で筐体部(昇降スライダー331、側板332、天板334及び底板333)、及び連結板341を上下方向に移動させることができる。なお、ばね部材343、及びダッシュポット344を直列に連結した状態とすることは必須ではなく、連結板341と密着部35との間に、これらの部材343、344を個別に(並列に)設けてもよい。
以上に説明した構成の処理設備1は、制御室などに設けられた制御コンピュータである制御部4により制御される。スタッカークレーン3や各工程室11の開閉扉122、コンベア113、処理装置111などは、制御部4から出力される制御信号や、工程室11内の作業者の操作に基づいて動作する。
以下、図8〜図11を参照しながら、上述のスタッカークレーン3を用いて、工程室11へ搬送容器2を搬入する動作について説明する。ここで図8〜図11に示す例においては、搬送容器2の搬入先である工程室11に設けられた搬入出口121と対向する位置の壁部11bには、他の工程室11の搬入出口121が設けられていない場合を示している。
スタッカークレーン3は、両連結板341(341a、341b)を後退位置まで後退させた状態にて搬送室12内で搬送機構32を移動させる。この場合には、筐体内空間33は、開口330及び連通口342を介して搬送室12と連通しているので、両空間の圧力は等しくなっている(図8中に丸囲み文字で「++」と記載してある)。
そして図8に示すように、搬入先の工程室11の搬入出口121に対して、一方の連結板341aの連通口342が対向する位置へと、搬送容器2が載置された搬送機構32を移動させる。
次いで、前記一方の連結板341aを連通位置に移動させると共に、残る他方の連結板341bも移動させ、他方の連結板341bに設けられた密着部35を壁部11bに密着させる。この結果、搬入出口121を開いた状態としても筐体内空間33が搬送室12から区画された状態が維持される。
従って図9に示すように、開閉扉122を移動させて搬入出口121を開くと、筐体内空間33の圧力が低下して、工程室11内の圧力に揃った状態となる(図9中に丸囲み文字で「+」と記載してある)。そして、当該筐体内空間33は、搬送室12内の空間から区画されているので、工程室11より高い圧力に維持された搬送室12からの気体の流入が抑えられる。また、工程室11側から見て、前記筐体内空間33の容積は十分に小さいので、搬入出口121を開く動作の際には工程室11内の圧力変動は殆ど発生しない。
開閉扉122の移動が完了し、連通口342及び搬入出口121を介して、筐体内空間33と工程室11とが連通したら、搬送機構32を移動させ、工程室11へ向けて搬送容器2を搬入する(図9)。この際、筐体内空間33と工程室11との圧力が揃っていることにより、気流の乱れの発生を抑えつつ搬送容器2の搬入動作を行うことができる。
搬送容器2を工程室11内に進入させたら、搬送機構32を降下させて、載置台112やコンベア113上に搬送容器2を載置する(図10)。ここで本例の搬送機構32は、昇降スライダー331間に横架された支持部材336上に支持され、各連結板341a、341bも駆動機構335や天板334を介して昇降スライダー331に連結されている。このため、搬送機構32を降下させるために昇降スライダー331を下方側へ移動させると、密着部35を壁部11bに押し当てている連結板341a、341bまでも下方側へ移動してしまう。
そこで図7を用いて説明したように、本例の密着部35は連結板341に対して上下方向に相対的に移動自在に構成されているので、壁部11bに密着部35を押し当てた状態のまま、各連結板341a、341bは下方側へと移動することができる。この結果、筐体部内の空間33を搬送室12から区画した状態を維持したまま、載置台112やコンベア113上に搬送容器2を受け渡すことができる。
工程室11への搬送容器2の搬入を終えたら、工程室11から搬送機構32を退避させる。この動作においても、筐体内空間33と工程室11との圧力が揃っていることにより、気流の乱れの発生を抑えつつ搬送機構32の退避動作を実行することができる。
搬送機構32の退避が完了したら、開閉扉122により搬入出口121を閉じ、各連結板341a、341bを後退位置まで後退させる(図11)。
各連結板341a、341bを後退させると、壁部11bに密着部35を押し当てる状態が解除され、ばね部材343の作用により、密着部35は連結板341a、341bの予め設定された高さ位置に戻る。この際、ダッシュポット344が作用することにより、ばね部材343の力によって密着部35が移動する際の慣性力によって過度の振動が発生することを抑えることもできる。
また、工程室11から搬送容器2を搬出する動作においては、初めに第1の連結板341aが搬入出口121と対向する位置にスタッカークレーン3を移動させる。そして、連結板341a、341bを連通位置まで移動させて、密着部35を壁部11bに押し当てて筐体内空間33を搬送室12内の空間から区画した後、載置台112、コンベア113上に載置された搬送容器2の下方側へ進入可能な位置まで搬送機構32を降下させる。
しかる後、搬入出口121を開いて搬送機構32を挿入した後は、図9〜図10を用いて説明した動作と反対の手順で載置台112、コンベア113から搬送容器2を受け取り、搬送室12へと搬出する。
これらの動作においても筐体内空間33と工程室11との圧力が揃っていることにより、気流の乱れの発生を抑えつつ搬送機構32の進入動作、及び搬送容器2の搬出動作を実行することができる。特に、工程室11から搬送容器2を搬出するときに、搬送室12から工程室11に流入する気流が形成されていると、気流の流れに逆行して搬送容器2を移動させることになるので、気流の乱れが大きくなりやすい。この点、搬送室12から区画された筐体内空間33を形成することにより気流の乱れを抑える効果は、搬送容器2の搬出時においてより顕著となる。
本実施の形態に係る処理設備1によれば以下の効果がある。スタッカークレーン3に設けられた搬送容器2の搬送機構32を移動自在な筐体部(本例では昇降スライダー331、側板332、天板334及び底板333により構成される)内に収容すると共に、筐体部に形成された開口330に対して伸縮自在な筒状の伸縮部36を接続し、この伸縮部36の先端部に設けられた連結板341を工程室11側の搬入出口121に連結する。この結果、搬送容器2の搬送が行われる搬送室12から区画された筐体内空間33内で工程室11に対する搬送容器2の搬入出を行うことが可能となる。
このように、筐体内空間33が搬送室12から区画されていることにより、圧力の揃った筐体内空間33、工程室11の雰囲気内で搬送容器2の搬入出動作を実行することができる。この結果、工程室11内の被処理物や処理物の粉体を搬送室12に拡散させる気流の乱れの発生や、工程室11と搬送室12との圧力差に起因する工程室11内の圧力変動を抑えることができる。気流の乱れが抑えられることにより、粉体の流出による搬送室12内の汚染を低減し、当該粉体が別の工程の工程室11に進入することによる、交叉汚染の発生を抑えることができる。
ここで、筐体内空間33を搬送室12から区画するにあたって、工程室11との連通に用いていない他方の連結板341bを、当該他方の連結板341b側の壁部11bに密着させる手法を採用することは必須ではない。
例えば図12に示すように、連結板341a、341bの各々に対して、連通口342と、壁部11bとの間を遮る閉状態と、連結板と搬入出面との間から退避した開状態との間で開閉自在なシャッター371を設けてもよい。
図12に示すスタッカークレーン3aは、前記他方の連結板341b側のシャッター371を閉状態とし、当該他方の連結板341bに設けられた密着部35を閉状態のシャッター371に密着させることにより、筐体内空間33を搬送室12から区画することができる。また、一方の連結板341bが工程室11との連通位置に移動している場合には、他方の連結板341a側のシャッター371が閉状態となり、当該連結板341aがシャッター371に密着させられる。シャッター371に密着させて筐体内空間33を搬送室12から区画する他方の連結板341b、341aは、本例の区画部材を構成している。
各シャッター371は、例えば巻取部372に巻き取ることにより、閉状態から開状態とすることができる。なお、図12に向かって右手に配置された、一方の連結板341a側のシャッター371は開状態となっているため、同図中には示されていない。
処理設備1においては、一方側の壁部11bに設けられた搬入出口121の真正面に対向する位置から、ややずれた位置に他方側の壁部11bの搬入出口121を配置しなければならない設計が採用される場合もある。このような場合には、他方側の搬入出口121を囲むように密着部35を押し当てることができないため、図5や図9を用いて説明した手法では、搬送室12から筐体内空間33を区画することが困難となるおそれもある。そこで、シャッター371を利用することにより、搬入出口121の配置位置に制限されることなく、搬送室12からの筐体内空間33の区画が可能となる。
次に、図13の縦断側面図、図14の横断平面図に示すスタッカークレーン3bは、図12のスタッカークレーン3aにおいて連結板341b、341aをシャッター371に密着させる手法に替えて、筐体内空間33を搬送室12から区画する独自の区画部材(374、375、376、373a、373b)を備えている。
例えば、スタッカークレーン3bの筐体部を構成する天板334の上方には、当該天板334を覆うように、既述の巻取部372の底板を含む上部カバー部材375が設けられている。また、筐体部を構成する底板333の底面には、閉じられたシャッター371の下端を当接させる位置まで伸び出した下部カバー部材374が設けられている。さらに、筐体部を構成する昇降スライダー331、側板332の外方側にも、上部カバー部材375と下部カバー部材374との間を連結するように、各々、側方カバー部材376が設けられている。
即ち、筐体部(昇降スライダー331、側板332、天板334及び底板333)や連結板341a、341b、伸縮部36は、その周囲を上部カバー部材375、下部カバー部材374、側方カバー部材376によって囲まれ、これらカバー部材374、375、376で囲まれた空間の開口部は、シャッター371により閉じることができる。
さらに図13に示すように、天板334と上部カバー部材375との間の隙間は、一方の側方カバー部材376から他方の側方カバー部材376に亘って、仕切り部材373aにより仕切られている。また、図14に示すように、昇降スライダー331及び側板332と側方カバー部材376との間の隙間は、上部カバー部材375から下部カバー部材374に亘って、仕切り部材373bにより仕切られている。
上述の下部カバー部材374、上部カバー部材375、側方カバー部材376、仕切り部材373a、373bは、スタッカークレーン3bに設けられた区画部材に相当する。
これらの構成を備えることにより、図13、図14に示すスタッカークレーン3bにおいては、一方の連結板341aを連通位置まで移動させ、他方の連結板341b側のシャッター371を閉じると、シャッター371と既述の区画部材(下部カバー部材374、上部カバー部材375、側方カバー部材376、仕切り部材373a、373b)とによって筐体内空間33が搬送室から区画される。この結果、他方の連結板341bの密着部35をシャッター371に密着させなくても、工程室11内の粉体の流出による搬送室12内の汚染を防止することができる。このことは、一方の連結板341bを連通位置に移動させ、他方の連結板341b側のシャッター371を閉じた場合も同様である。
なお、一方の連結板341a、341bを連通位置まで移動させ、他方の連結板341b、341a側のシャッター371を閉じたとき、搬送室から筐体内空間33を区画することができれば、区画部材の具体的な構成は、図13、図14に示した例に限定されるものではない。
また、連結板341に対して密着部35が上下方向に相対的に移動自在に構成されることも必須ではない。例えば筐体部内にて搬送機構32を独立に昇降させる昇降機構が設けられたスタッカークレーン3においては、図9、図10を用いて説明した筐体部の昇降による搬送機構32の高さ位置調節は行わなくてもよい。この場合には、連通位置まで移動させた連結板341が上下方向に移動する動作は発生しないので、連結板341に対して密着部35を固定して取り付けてもよい。このとき、連結部341は密着部35を壁部11bに押し当てる機能、及び筐体内空間33を搬送室12から区画する機能を発揮できればよいので、板状の部材により連結部341が構成されていなくてもよい。例えば図6に示す密着部35に対応した正面形状に対応させて、棒状の部材を口の字型に組み合わせた枠体にて連結部341を構成してもよい。
この他、密着部35として採用可能な材料は、既述の硬質ゴムに限定されない。例えば、搬入出口121の開閉を行う開閉扉122が防火構造となっている場合などには、開閉扉122を収容する戸袋の厚さが壁部11bよりも厚くなり、搬入出口121の周囲に段差が形成される場合もある。このような場合には、密着部35として、変形自在な厚手の軟質ゴムや樹脂発泡体を採用し、前記段差の形状に沿って壁部11bに密着部35を密着させる構成としてもよい。
さらには、搬送機構32を収容する筐体の両面に開口330が形成されていることも必須ではない。搬送室12の一面側にのみ工程室11が配置された処理設備1においては、当該工程室11が配置されている面(搬入出面)に対向する面にのみ開口330を有する筐体部内に搬送機構32を収容し、伸縮部36及び連結板341を介して当該開口330を搬入出口121に連通させてもよい。
そして、搬送室12内の圧力が各工程室11内の圧力よりも高い圧力に調節されることも必須の要件ではなく、例えばこれら搬送室12、工程室11内の圧力が揃っていてもよい。この場合においても、搬送室12から区画された空間で搬送容器2の搬入出を行うことにより、工程室11内で取り扱われる被処理物、処理物による搬送室12内の汚染を抑制する効果が発揮される。
また、工程室11内で処理される被処理物や処理物は、粉体である場合に限定されるものではなく、液体であってもよい。このような場合においても、本例のスタッカークレーン3を備えた処理設備1により、被処理物や処理物の取り扱いに伴って発生するミストやミストの乾燥に伴って生じるパーティクルによる搬送室12内の汚染を抑制することができる。
1 処理設備
11 工程室
11b 壁部
12 搬送室
121 搬入出口
2 搬送容器
3、3a、3b
スタッカークレーン
32 搬送機構
33 筐体内空間
330 開口
335 駆動機構
341 連結板
341a 第1の連結板
341b 第2の連結板
342 連通口
343 ばね部材
344 ダッシュポット
35 密着部
36 伸縮部
371 シャッター
373a、373b
仕切り部材
374 下部カバー部材
375 上部カバー部材
376 側方カバー部材

Claims (6)

  1. 被処理物に対する処理を行って処理物を得る工程室が複数設けられ、前記工程室に対し、前記被処理物または処理物を収容した被搬送物の搬送が行われる処理設備において、
    前記複数の工程室に対する被搬送物の搬入出を行うための開閉自在な搬入出口が形成された搬入出面を各々含み、互いに対向する壁部に挟まれた空間により構成された搬送室と、
    前記搬入出面に沿って搬送室内を移動し、被搬送物の搬送及び、前記搬入出口を介して各工程室に対する被搬送物の搬入出を行う搬送機構を備えたスタッカークレーンと、を備え、
    前記スタッカークレーンは、
    前記搬送機構を収容した状態で搬送室内を移動し、前記互いに対向する壁部の搬入出面と対向する第1の開口及び第2の開口を有する筐体部と、
    前記第1の開口または第2の開口と前記各搬入出面との間に配置され、これらの各開口と接続された伸縮自在な筒状の伸縮部を介して前記筐体部に連結されると共に、当該各開口と前記各工程室の搬入出口とを連通させるための連通口が各々形成された第1の連結部及び第2の連結部と、
    前記搬入出面に対向する各連通口の周囲に設けられ、搬入出口の周囲の壁部に密着させて前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための密着部と、
    前記密着部を搬入出口の周囲の壁部に密着させて筐体部内の空間を工程室に連通させる連通位置と、前記連通位置から後退した後退位置との間で、前記第1、第2の連結部を各々移動させる駆動機構と、
    前記第1、第2の連結部の各々に設けられ、前記連通口と、搬入出面との間を遮る閉状態と、連結部と搬入出面との間から退避した開状態との間で開閉自在なシャッターと、
    前記第1、第2の連結部の一方の連結部を連通位置に移動させ、筐体部内の空間を当該一方の連結部側の工程室に連通させると共に、残る他方の連結部側のシャッターを閉状態としたとき、前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための区画部材と、を備えたことを特徴とする処理設備。
  2. 前記区画部材は、前記他方の連結部であり、当該他方の連結部に設けられた密着部を閉状態のシャッターに密着させて筐体部内の空間を搬送室から区画することを特徴とする請求項1に記載の処理設備。
  3. 前記密着部は、前記連結部に対して上下方向に相対的に移動自在に設けられ、前記壁部に密着部を密着させた状態で前記筐体部を上下方向に移動させたとき、当該密着部が設けられた連結部が筐体部と共に移動することにより、筐体部内の空間を搬送室から区画した状態が維持されることを特徴とする請求項1または2に記載の処理設備。
  4. 前記密着部は、当該密着部を予め設定された高さ位置に保持し、上下方向に伸縮自在なばね部材、及び前記ばね部材の力を受けて移動する密着部の移動速度を制限するダッシュポットを介して連結部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の処理設備。
  5. 前記搬送室内の圧力は、各工程室内の圧力よりも高い圧力に調節されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の処理設備。
  6. 被処理物に対する処理を行って処理物を得る複数の工程室と、前記複数の工程室に対し、前記被処理物または処理物を収容した被搬送物の搬入出を行うための開閉自在な搬入出口が形成された搬入出面を各々含み、互いに対向する壁部に挟まれた空間により構成された搬送室と、を備えた処理設備に設けられ、前記工程室への前記被搬送物の搬送を行うスタッカークレーンであって、
    前記搬入出面に沿って搬送室内を移動し、被搬送物の搬送及び、前記搬入出口を介して各工程室に対する被搬送物の搬入出を行う搬送機構と、
    前記搬送機構を収容した状態で搬送室内を移動し、前記互いに対向する壁部の各搬入出面と対向する第1の開口及び第2の開口を有する筐体部と、
    前記第1の開口または第2の開口と前記各搬入出面との間に配置され、これらの開口と接続された伸縮自在な筒状の伸縮部を介して前記筐体部に連結されると共に、当該各開口と前記各工程室の搬入出口とを連通させるための連通口が各々形成された第1の連結部及び第2の連結部と、
    前記搬入出面に対向する各連通口の周囲に設けられ、搬入出口の周囲の壁部に密着させて前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための密着部と、
    前記密着部を搬入出口の周囲の壁部に密着させて筐体部内の空間を工程室に連通させる連通位置と、前記連通位置から後退した後退位置との間で、前記第1、第2の連結部を各々移動させる駆動機構と、
    前記第1、第2の連結部の各々に設けられ、前記連通口と、搬入出面との間を遮る閉状態と、連結部と搬入出面との間から退避した開状態との間で開閉自在なシャッターと、
    前記第1、第2の連結部の一方の連結部を連通位置に移動させ、筐体部内の空間を当該一方の連結部側の工程室に連通させると共に、残る他方の連結部側のシャッターを閉状態としたとき、前記筐体部内の空間を搬送室から区画するための区画部材と、を備えたことを特徴とするスタッカークレーン。
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