JP6581240B2 - ネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する通信システム及び方法 - Google Patents

ネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する通信システム及び方法 Download PDF

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Description

この発明は通信システムに関し、より詳細には、ネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する通信システム及び方法に関する。
以下の記載及び例示は背景技術として記載されたものである。
通信システムが伝送線路で相互接続された少なくとも二つのノードを含むことは、一般によく知られている。各伝送線路は、ディジタルデータだけでなく、音声データ、オーディオデータ、映像データ、またはコンピュータのドメインに由来するデータのバースト、として着信可能なデータに適合することができる。最適な伝送線路とは、したがって、マルチメディアデバイスから情報を受信することができるものであり、本明細書では、ネットワークにおいていかなる形式であっても情報を伝送することができる任意のハードウェア及び/またはソフトウェアモジュールとして定義される。前記伝送線路は銅線、光ファイバ、または無線伝送媒体のいずれかとすることができる。
マルチメディアデバイスには多くのタイプがある。例えば、マルチメディアデバイスは、電話、コンパクトディスク(CD)プレーヤー、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、コンピュータ、アンプ、スピーカ、前記ネットワークの前記伝送線路を経由して様々なタイプのデータを送信及び受信することができる任意のデバイスを含むことができる。
マルチメディアデバイスによって送信または受信される一般的なデータ型は、ストリーミングデータとパケット化データを含む。ストリーミングデータは、ネットワーク上でソースポートから生成されるサンプルの間に時間的関係を有するデータである。この関係は、宛先ポートにおけるギャップや周波数の変化のような、知覚可能なエラーを排除するように維持されなければならない。パケット化データは、サンプルレートまたはデータの時間的関係を維持する必要はなく、それどころか、ばらばらのバーストとして伝送線路を経由して送信することができる。
ストリーミングデータは、前記ソースポート(または宛先ポート)のローカルクロックと前記ネットワークのフレーム転送レートとの間の周波数差、またはデータフレームが前記伝送線路を経由して転送される速度に依存して、ネットワークを経由して同期送信またはアイソクロナス送信することができる。前記ノードの前記ローカルサンプルレート(「fs」と表記されることがある)が前記伝送線路の前記ネットワークのフレーム転送レート(またはフレーム同期レート「FSR」)と同じ周波数であれば、前記ストリーミングデータはネットワークを経由して同期送信することができる。多くの場合、FSRは、ノード内にあるマルチメディアデバイスの前記ローカルサンプルレートfsと同じではない。したがって、前記ローカルサンプルレートを変更(または変換)するか、ネットワークを経由してストリーミングデータをアイソクロナス送信しなければならないが、その際には知覚可能なギャップやエラー、ジッタ、またはエコーを排除するために周波数の違いを適合させる目的でアイソクロナス転送プロトコルが使用される。
データが伝送線路を経由してどのように送られるかにかかわらず、前記データはクロックを基準としなければならない。1つのノード(マスターノードと呼ばれることがある)に置かれる前記クロック(マスタークロックと呼ばれることもある)は、前記伝送線路を経由するノードからの送信を同期する。前記ネットワークにおける残りのノード(スレーブノードと呼ばれることもある)は、典型的には、前記マスタークロック信号にロックするために何らかの形のクロックリカバリ回路(例えば、位相ロックループ「PLL」、デジタル信号プロセッサ「DSP」、または位相コンパレータ)を使用することにより、前記マスタークロック信号に自身のローカルクロック信号を同期しようとする。ネットワークのロック状態は、一旦前記ネットワークの全てのノードが前記マスタークロック信号に同期されると発生する。ローカルクロック信号をマスタークロック信号にロックまたは同期するプロセスは、典型的には前記ネットワーク上での電源投入、リセット、またはロックの喪失(すなわち、ロックされていない状態)の後に実行される。
一旦ネットワークのロック状態が発生すると、前記スレーブノードで受信される前記データは、前記マスターノードによって送信される前記データに対して、前記正確な周波数を有するが位相シフトされるようになる。この位相シフトは、各々のアクティブノードに起因する遅延及び前記アクティブノード内の位相ロックにおける許容誤差による追加の累積遅延によるものである。各アクティブノードからの前記遅延は、電源投入、リセット、ロック解除またはロックのイベントが発生する毎に幾分かの幅で変化しうる。これらの遅延は、前記ネットワーク上の異なるノード間でも変化しうる。したがって前記ネットワーク上の各ノードは、ネットワークのロック状態が発生する毎に、固定ではあるが予測不可能な遅延の量の影響を受ける。このような予測不可能な遅延は多くのネットワークアプリケーションにおいて好ましくない。
ネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期するための通信システム及び方法が必要とされる。特に、通信システム及び方法は前記予測不可能な位相遅延の補償を必要とするが、前記位相遅延は、ネットワークのロック状態が発生する毎に各前記ネットワークノードにおいて生じる。このような必要性は、前記ネットワークの1つまたは複数のノードにおいて同期トリガ信号を同時に生成することにより解決される。
下記の通信システム及び方法に関するさまざまな実施例の詳細な説明は、決して添付される特許請求の範囲の趣旨を限定するものと解釈してはならない。
一実施例によれば、本明細書では、ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する方法が提供される。前記方法は、複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより、前記複数のネットワークノードにおいて同時にローカルトリガ信号を生成してもよい。一旦生成されると、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々に結合された1つまたは複数のデバイスを同期するために、またはより詳細には、前記ノードに結合された前記デバイスにおいて発生するイベントを同期するために使用されてもよい。以下により詳細に記載するように、本明細書に記載される方法は、遅延推定フェーズ、トリガ同期フェーズ、及びイベント同期フェーズを含んでもよい。
前記遅延推定フェーズの間、前記方法は前記複数のネットワークノードの各々において固有の位相遅延を算出してもよい。多くの場合、前記固有の位相遅延は、一旦ネットワークのロック状態が発生した後、例えば、前記ネットワークにおける電源投入、リセット、またはロックの喪失の後に算出されてもよい。本明細書では、「固有の位相遅延」は、データフレームがネットワークノードの受信ピンから同じ前記ネットワークノードの送信ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量から成ってよい。一旦固有の遅延が1つまたは複数の前記ネットワークノードに対して決定されると、前記方法は前記複数のネットワークノードの各々の中に、累積位相遅延を格納してもよい。通常、特定のネットワークノードに格納される前記累積位相遅延は、前記ネットワークのソースノードと前記特定のネットワークノードとの間に配置される全てのネットワークノードに起因する固有の位相遅延を統合することにより計算されてもよい。しかし、前記累積位相遅延を計算する方法は多様であってもよい。
一実施例では、前記累積位相遅延は、前記複数のネットワークノードの各々において算出された前記固有の位相遅延を全ての他のネットワークノードに送信することにより計算されてもよい。これは、個々のネットワークノードが自身とソースノードとの間に配置される全てのネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を統合することにより、自分自身の累積位相遅延を算出できるようにする。他の実施例では、個々のネットワークノードは、自分自身の累積位相遅延を生成するために、自分自身の固有の位相遅延と上流のネットワークノードから受信した累積位相遅延とを統合してもよい。一旦生成されると、前記累積位相遅延は、次の下流ノードへ、そのノードの累積遅延の生成のために送信されてもよい。前記方法が使用されたことにかかわらず、前記遅延推定フェーズは、一旦前記累積位相遅延が前記ネットワークノードの各々の中に格納されると終了してもよい。
前記トリガ同期フェーズの間、前記方法は、前記ソースノードから受信した(またはその中で生成された)ソーストリガ信号と、前記ネットワークのマスターノードによって生成されたデータフレームの所定のバイトとの間でオフセット値を計測してもよい。前記オフセット値が決定された後、前記方法は、前記オフセット値を、前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードの各々に送信してもよい。いくつかの実施例では、前記方法は前記ソースノードにおいて算出されるジッタ値を前記オフセット値に加算し、その統合されたジッタ及びオフセット値を、前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードの各々に送信してもよい。いくつかの実施例では、前記オフセット値(または前記統合されたオフセット及びジッタ値)は前記データフレームの前記所定のバイト内で前記複数のネットワークノードの各々に送信されてもよい。本発明のいくつかの実施例では、前記所定のバイトはMOSTデータフレームのトリガバイトであってもよいが、もちろんそれには限られない。
イベント同期フェーズの間、前記方法は前記複数のネットワークノードの各々において、前記マスターノードが送信したデータフレームを受信してもよい。特定のネットワークノードが、受信したデータフレームの前記所定のバイト内で前記オフセット値を検出したとき、前記特定のネットワークノードにより実行される前記方法はいくつかの追加的なステップを含んでもよい。例えば、前記方法は所定値からカウントダウンタイマを開始し、一旦前記カウントダウンタイマのカウント値が、前記所定値から前記オフセット値(または統合されたオフセット及びジッタ値)と前記特定のネットワークノードに格納された前記累積位相遅延とを統合した遅延を引いた値と等価になると、ローカルトリガ信号を生成してもよい。一旦生成されると、前記方法は前記特定のネットワークノードにおけるイベントを前記ローカルトリガ信号に同期してもよい。
一実施例では、本明細書に記載される前記方法は、前記複数のネットワークノードの各々において発生するイベントを共通の時間マーカに同期するために使用されてもよい。これらのイベントは、クロック信号の生成、入力/出力信号の生成、及びデータサンプリングを含んでもよいが、もちろんそれらには限られない。場合によっては、前記イベントは前記複数のネットワークノードに結合された1つまたは複数のマルチメディアデバイス内で発生してもよい。例えば、複数のディスプレイ画面システムに供給される音響/映像信号が、本明細書に記載される前記方法により、複数のディスプレイ画面上における信号再生を連係させるために同期されてもよく、前記複数のディスプレイ画面は別々のネットワークに結合されている。同様に、複数のスピーカシステムにおける左及び右のスピーカが異なるネットワークノードに結合されているとき、本明細書に記載される前記方法により、前記左及び右のスピーカに供給される前記音響信号が高忠実度を維持するように同期されてもよい。さらに、異なるネットワークノードに結合される複数のカメラが、画像が前記複数のカメラにより同時に取り込まれ、単一の画像に同化されることができるようにするために、本明細書に記載される前記方法により同期されてもよい。他の例では、複数のネットワークノードを経由するデータサンプリングを連係するために、または1つまたは複数のノードにおけるクロック同期を実行するために、イベントの同期が使用されてもよい。
他の実施例によれば、本明細書ではネットワーク内で相互接続された複数のネットワークノードを備えた通信システムが提供される。通常、前記通信システムはソースノード及び複数のネットワークノードを含んでよく、前記複数のネットワークノードは伝送線路のネットワークにより前記ソースノードに結合されている。一実施例では、前記通信システムはMOSTネットワークを備えてもよい。しかし、本明細書に記載される前記通信システムはMOSTネットワークに限られず、実質的に任意のネットワークトポロジーを有する実質的に任意の同期ネットワークを備えてもよい。
一実施例では、前記ソースノードは前記ソースノードにより受信される(またはその中で生成される)ソーストリガ信号と前記ソースノードにより受信されるデータフレームの所定のバイトとの間のオフセット値を算出し、前記オフセット値を、前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードに送信するように構成されてもよい。例えば、前記ソースノードは、前記オフセット値を算出するためのカウンタを含むオフセット計算回路と、前記ネットワークを経由して前記オフセット値が送信される前に前記オフセット値を格納するためのバッファとを含んでもよい。一実施例では、前記オフセット値はデータフレームの前記所定のバイト内で前記ネットワークを経由して送信されてもよい。
一実施例では、前記複数のネットワークノードはそれぞれ、前記ソースノードによって送信されたデータフレームを受信し、前記受信したデータフレームの1つの所定のバイト内で前記オフセット値を検出し、前記複数のネットワークノードに結合されたデバイスを同期するためにローカルトリガ信号を生成するように構成されてもよい。上記したように、前記ローカルトリガ信号は前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより、前記複数のネットワークノードの各々において同時に生成されてもよい。
いくつかの実施例では、前記複数のネットワークノードと前記ソースノードはそれぞれ、そのノードに起因する固有の位相遅延を決定し格納するための遅延計算回路を含んでもよい。一実施例では、前記遅延計算回路は、カウンタ、第1の記憶装置、及び第2の記憶装置を備えてもよい。特定のノード内の前記カウンタは、ネットワークのロック状態に続いて直ちにそのノードに起因する固有の位相遅延を決定するために結合されてもよい。特定のノード内の前記第1の記憶装置は、そのノードに起因する前記固有の位相遅延を格納するために結合されてもよい。特定のノード内の前記第2の記憶装置は、前記第1の記憶装置から前記固有の位相遅延を受信し、そのノードに起因する累積された位相遅延を格納するために結合されてもよい。上記したように、前記第2の記憶装置に格納される前記累積位相遅延は、多くの方法で算出されてもよい。したがって、前記第2の記憶装置は、前記ネットワークを経由して、(a)全ての他のネットワークノードからの前記固有の位相遅延、または(b)前記先の上流ノードからの累積位相遅延、のいずれかを受信するために、追加的に結合されてもよい。
いくつかの実施例では、前記ソースノードはネットワークのジッタを測定及び補償するためのジッタ補償回路も含んでよい。ネットワークのジッタを補償するために、前記ジッタ補償回路は、複数の固有の位相遅延を前記ソースノード内に含まれる前記第1の記憶装置から受信するように構成されてもよい。特に、前記ジッタ補償回路は、固有の位相遅延を受信するように構成されてもよく、前記固有の位相遅延はネットワークのロック状態に続いて以前に計算され、及びソーストリガ信号の受信/生成中に前記ソースノードにより測定された他の固有の位相遅延である。ジッタ値を算出するために、前記ジッタ補償回路は、以前に測定された固有の位相遅延と今回測定された固有の位相遅延との差を決定してもよい。前記ジッタ値が計算された後、統合されたオフセット及びジッタ値を、前記ネットワークを経由してデータフレームの前記所定のバイト内で送信する前に、前記ソースノードが前記ジッタ値を前記オフセット値に加算してもよい。
いくつかの実施例では、前記複数のネットワークノードはそれぞれ、トリガ検出回路、カウントダウンタイマ、トリガ信号生成回路、同期回路のような追加的なコンポーネントを含んでもよい。前記トリガ検出回路は通常、データフレームの前記所定のバイト内で前記ネットワークを経由して送信される前記オフセット値(または前記統合されたオフセット及びジッタ値)を検出するように構成されてもよい。一実施例では、前記トリガ検出回路は前記所定のバイト内の有効データビットを検出するように構成された論理ゲートを備えてもよい。場合によっては、前記有効データビットは前記オフセット値に相当してもよい。他の場合には、前記有効データビットは前記統合されたオフセット及びジッタ値に相当してもよい。
前記カウントダウンタイマは通常、一旦前記オフセット値(または前記統合されたオフセット及びジッタ値)が前記トリガ検出回路によって検出されると、所定値からカウントダウンするように構成されてもよい。いくつかの実施例では、前記所定値は、前記ソースノードによって送信される前記データフレームのフレームサイズの2倍に実質的に等しくてよい。しかし、前記所定値はこのような値に限られず、適切と考えられる任意の他の値を代替的に含んでもよい。
前記トリガ信号生成回路は通常、前記カウントダウンタイマのカウント値が、供給される計算結果、例えば加算器/減算器からの結果と一旦等価になると、ローカルトリガ信号を生成するように構成されてもよい。例えば、加算器/減算器は、前記計算結果を生成するために、統合された前記オフセット値(または前記統合されたオフセット及びジッタ値)及び前記特定のネットワークノードに格納された前記累積位相遅延を、前記所定値から減算するために使用されてもよい。次に、前記トリガ信号発生回路は、前記カウントダウンタイマからの前記カウント値が前記加算器/減算器から供給される前記計算結果と一旦等価になると、ローカルトリガ信号を生成してもよい。一実施例では、前記トリガ信号生成回路は、前記カウント値を前記計算結果と比較しその結果に応じて論理値を生成するためのデジタルコンパレータと、前記論理値に応じてローカルトリガ信号を生成するためのローカルトリガ信号選択装置(例えばフリップフロップまたはマルチプレクサ)とを含んでもよい。
前記同期回路は通常、1つまたは複数のデバイスを前記ローカルに生成されたトリガ信号に同期するように構成されてもよく、前記1つまたは複数のデバイスは前記ネットワークノードの各々に結合されてもよい。一実施例では、前記1つまたは複数のデバイスは1つまたは複数のマルチメディアデバイスを備えてもよく、前記マルチメディアデバイスは、例えばスピーカ、マイクロフォン、カメラ、ディスプレイ画面等であってもよいが、それらに限られるわけではない。いくつかの実施例では、前記同期回路は、前記ネットワークノードに結合された1つまたは複数のデバイス内で発生するイベントを同期するように構成されてもよい。このようなイベントは、クロック信号の生成、入力/出力信号の生成、データサンプリング等を含んでもよいが、もちろんそれらには限られない。一実施例では、前記同期回路は、ローカルに生成されたトリガ信号を受信したときにこのようなイベントを同期するための論理回路を含んでもよい。
いくつかの実施例では、前記遅延計算回路、前記トリガ検出回路、前記カウントダウンタイマ、前記トリガ信号生成回路は、それぞれ、ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)を備えた単一のモノリシック基板上に具体化されてもよい。いくつかの実施例では、前記同期回路も、前記NICを備えた前記単一のモノリシック基板上に具体化されてもよい。他の実施例では、前記同期回路は、各々のマルチメディアデバイス内に含まれる独立したモノリシック基板上に具体化されてもよい。
本発明の他の目的及び利益は、以下の詳細な説明を読むこと及び添付の図を参照することにより明らかになるであろう。
図1は、ネットワーク内で相互接続された複数のノードを備えた通信システムの一実施例を説明するブロック図である。 図2は、ネットワークのソースノードにおけるソーストリガ信号の到着及び複数のネットワークノードにおけるローカルトリガ信号の生成を示すブロック図であり、前記ローカルトリガ信号は前記ノードの各々に起因する固有の位相遅延(例えば、RX−TX遅延)を補償することにより、前記ネットワークノードの各々において同時に生成される。 図3Aは各ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を推定するために使用される方法の一実施例を説明するフローチャート図である。 図3Bは、前記ソーストリガ信号と前記ソースノードによって受信されるデータフレームの所定のバイトとの間のオフセット値を測定し、前記オフセット値を、前記ネットワークを経由して、例えば前記データフレームの前記所定のバイト内で送信するために使用されてもよい方法の一実施例を説明するフローチャート図である。 図4は、受信されるデータフレームの前記所定のバイト内から前記オフセット値を検出し、前記ネットワークノードにおいて発生するイベント及び/または前記ネットワークノードに結合されたデバイスを同期するために前記ネットワークノードの1つまたは複数においてトリガ信号を生成するために使用されてもよい方法の一実施例を説明するフローチャート図である。 図5は、(a)ソーストリガ信号が受信されなかったときの、各データフレームの所定のバイト内に非有効データしかない状態(b)ソーストリガ信号が前記同じデータフレームの前記所定のバイトの前に受信されたときの、データフレーム内の所定のバイト内の有効データ(例えば、Dtsオフセット値)、(c)ソーストリガ信号が先行するデータフレームの前記所定のバイトの後に受信されたときの、データフレーム内の前記所定のバイト内の有効データ(例えば、Dtsオフセット値)、を含有する一連のデータストリームを示す図である。 図6−7は、どのようにローカルトリガ信号が図3A、図3B、図4に示される前記方法を使用して、複数のネットワークノードにおいて同時に生成されてもよいのかという2つの異なる例を示すタイミング図である。 図8は、特定のネットワークノードに起因する固有の位相遅延を決定するために全てのネットワークノード内に含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明するブロック図である。 図9は、ソーストリガ信号と前記ソースノードにより受信されるデータフレームの所定のバイトとの間のオフセット値を計測するために、及び任意選択でネットワークのジッタを補償するために、前記ソースノード内に含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明するブロック図である。 図10は、受信したデータフレームの所定のバイト内でオフセット値を検出し、ローカルトリガ信号を生成し、イベントまたは前記ネットワークノードに結合されたデバイスを前記生成されたトリガ信号に同期するために全てのネットワークノード(前記ソースノード以外)内に含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明するブロック図である。
本発明はさまざまな変更及び代替可能な形態の影響を受けやすいので、本発明の特定の実施例は、図面及び本明細書の詳細な説明において例示の目的で示される。しかし、前記図面及び発明の詳細な説明は、本発明を開示された特定の形態に限定するものではなく、それとは対照的に、前記添付される特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の精神及び範囲内にあるすべての変更、等価物及び代替物の全てに及ぶことを意図することが理解されるべきである。
図面に戻ると、図1は、通信システムまたはネットワーク10の一例を示す。通信システム10は、複数の相互接続されたネットワークノード12を含む。簡単のために4つのノードのみが示される。しかし、システム10が4つ以上のノードを含むことができること、及び、複数の相互接続されたネットワークも含むことができることがわかる。図1に示される前記ネットワークは、リング型またはループ型トポロジーとして実施される。しかし、前記ネットワークのバックボーンはバス型、スター型、またはネットワークが利用可能な任意の他のトポロジーとして実施できることがわかる。ノード12間の結合は伝送線路14に相当する。伝送線路14は光学的、音響学的、または電気的(有線または無線)であることができる。
各ノード12は、好ましくは特定の領域に局在化される。各ノード内には少なくとも1つのマルチメディアデバイスがある。ノード12dに示されるように、ノードは1つ以上のマルチメディアデバイス16を有することができる。1つ以上の局在的なデバイス16が存在するとき、ローカルの伝送線路またはローカルバスは、選択可能な仮想線17によって示されるように、ループまたはバス型トポロジーのいずれかにおいて、マルチメディアデバイス16の間で使用されることができる。
デバイス16と前記ネットワークノード12との間に結合されているのは、ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)20である。マルチメディアデバイス16がノード12に局在化される場合、前記ネットワークインタフェースコントローラ20はローカルバス17と前記ネットワーク伝送線路14との間に配設される。インタフェース20は一般に、ノード12に配置される前記デバイス16の間で通信を送信するための通信ポート(すなわち、双方向性の送信及び受信ポート)を含む。前記通信ポートも、前記マルチメディアデバイス16の各々の中にあってもよく、その構造に応じて、クロックピン、1つまたは2つの信号ピン、及び少なくとも1つまたは1対のデータピンを含んでもよい。
本明細書からわかるように、前記ネットワークインタフェースの機能を1つまたは複数のマルチメディアデバイス16の中に置くことができ、または、前記ネットワークインタフェースを前記マルチメディアデバイスから独立させることができる。マルチメディアデバイス16は単一のモノリシック基板上にあってよく、前記ネットワークインタフェースもまた、単一のモノリシック基板上にあってよい。したがって、前記通信ポートは、例えば、ネットワークインタフェースコントローラ20のモノリシック基板上、または前記ネットワークインタフェースコントローラを含んでも含まなくてもよいマルチメディアデバイス16のモノリシック基板上にあることができる。
いくつかの実施形態では、ネットワークインタフェースコントローラ20は、ネットワークを経由してデータを送信するために使用される方法に応じて、位相ロックループ(「PLL」)、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、または単に位相比較器を含んでもよい。その代わりに、位相比較器が、前記ネットワークインタフェースコントローラ20内、または前記ネットワークインタフェースコントローラ20の外に含まれるようにすること、及び単に通信ノードの一部を成すようにすることができる。加えて、ネットワークインタフェースコントローラ20は、例えば、前記マルチメディアデバイス16自体の中にあることができる。
マルチメディアデバイス16は、その1つまたは複数がノード内にあり、マルチメディア信号を送信及び/または受信できる任意のデバイスである。このような信号は、音声、音響、映像、データファイル、または実行可能なデータプログラムを含む。このようなデバイスの例は、電話、センサ、CDプレーヤー、DVDプレーヤー、ビデオカメラ、スピーカ、モニタ、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、周波数変調されたステレオ、ナビゲーションシステム等を含む。場合によっては、1つまたは複数の前記マルチメディアデバイス16は、伝送線路14の前記フレーム転送レート(FSR)でデータをサンプルしてもよい。例えば、マルチメディアデバイス16は約48KHzでサンプルするDVDプレーヤーであってもよい。しかし、1つまたは複数のマルチメディアデバイスは、伝送線路14の前記フレーム転送レート(FSR)より高いまたは低いサンプリングレート(fs)でデータをサンプルできることが理解される。例えば、マルチメディアデバイス16は約44.1KHzでデータをサンプルするCDプレーヤーであってもよい。
一実施例によれば、前記マルチメディアデバイス16は車両内に局在化されることができ、前記通信システム10は前記車両内で、前記マルチメディアデバイスをお互いに、または前記同じ車両の他のノード内のマルチメディアデバイスに、または他の車両、衛星、または固定基地局とリンクするために使用されることができる。前記マルチメディアデバイス16においてデータが暗号化されるかまたはエンコードされるかに応じて、通信システム10は、そのような情報を宛先へ、ストリーミングデータ(同期またはアイソクロナス)、非同期データ(パケット化された)、あるいは制御データとして転送することを許可してもよい。加えて通信システム10は、伝送線路14の中に設置された1つまたは複数のチャンネルを経由して、またはローカルバス17を経由して、4つのデータ型すべてを転送することを許可することができる。通信システム10は、したがって、使用が可能な前記さまざまな型のマルチメディアデバイスに対する多用途性を追加するために、いろいろなデータの型に適合する。どのようなデータが伝送線路14を経由して送信されるかにかかわらず、前記データはやはりクロックを基準としなければならない。
好ましい実施例では、図1に示される前記通信システム10は、相互接続されたノードの同期ネットワークとして実施される。同期ネットワークでは、前記通信システム10のあるノード(例えばノード12a)がマスターノードとして指定されてローカルマスタークロックを有し、前記ローカルマスタークロックは、例えば、内部又は外部の水晶発振器18から得ることができる。ノード12aから転送される前記データは、前記伝送線路14上を前記フレーム転送レート(「FSR」)で送信される前に、前記マスタークロック信号に同期される。前記スレーブノード12b−dによって受信される前記データを前記送信されるデータストリームに同期するために、さまざまな方法が使用されてもよい。
いくつかの実施例では、前記マスタークロック信号をリカバリし前記受信されるデータを前記送信されるデータストリームに同期させるために、クロックリカバリ回路がさまざまなスレーブノード12b−dの各々の中に含まれてもよい。一実施例では、前記スレーブノード内の前記クロックリカバリ回路は、マルチメディアデバイス16のようなデジタルサブシステムを同期するために使用されてもよいリカバリされたクロック(すなわち、前記マスタークロックにロックされたローカルサンプリングクロック)を生成するために、PLL(図示せず)を含んでもよい。前記クロックリカバリ回路及び、より詳細には、前記スレーブノードの各々の中における前記PLLは、単に前記マスタークロックを再構成することにより、またはその代わりに、前記マスタークロックレートを望ましいサンプリングレートに変換することにより、ローカルサンプリングクロックを生成してもよい。前記クロックリカバリ回路は、前記スレーブノード12b−12dの前記ネットワークインタフェースコントローラ20または前記マルチメディアデバイス16内に含まれてもよい。しかし、上記のうちの1つのようなクロックリカバリ回路が、すべての実施例における前記スレーブノード内に含まれるとは限らない点に注意する。
他の実施例では、フレーム同期方法が、前記スレーブノード12b−12d内で、ローカルクロックを、前記ネットワークを経由して送信される前記マスタークロック周波数に同期するために使用されてもよい。例えば、前記スレーブノードはフレーム転送レート(「FSR」)で前記ネットワークを経由して同期的に送信されるデータフレームを受信してもよく、前記フレーム転送レートは実質的に前記マスタークロック周波数と等価である。各データフレームは複数のデータバイトがその後に続く複数の管理用バイト(例えば、プリアンブル及び1つまたは複数のフラグ、ディスクリプタ及び/又は制御データバイトを含む)を含んでもよい。前記データフレームは前記マスターノードによって生成されてもよく、前記送信されるビットストリームはタイミングソース(例えば、水晶発振器18)に同期されてもよく、前記タイミングソースは前記マスターノードの内部または外部にある。場合によっては、前記スレーブノードは受信データフレームの前記プリアンブルをクロック再生成及びデータ同期の目的で利用してもよい。
MOST(The Media Oriented Systems Transport)ネットワークは、受信データフレームの前記プリアンブルをクロック再生成及びデータ同期の目的で使用する同期ネットワークの一例である。前記MOSTネットワークは高速マルチメディアネットワークトポロジーであり、音響、映像、音声及びデータ信号をプラスチック光ファイバまたは電気伝導体の物理層を介して移送するために同期データ通信を使用する。MOSTネットワークは、リング形状に配置された64個までのノードから成ってもよいが、他のネットワークトポロジーが使用されてもよい。前記ノードの1つは、前記リングにMOSTフレームを供給するためのタイミングマスター及び機能として指定される。前記MOSTフレームは前記ネットワークを経由して44.1KHzまたは48KHzのフレーム転送レートで送信できる。各フレームは、ストリーミングデータ用の同期チャンネル、パケットデータ用の非同期チャンネル、制御及び低速データ用の制御チャンネルという3つの部分から成る。
現在、MOSTネットワークには3つの型がある。第1の型は、MOST25と呼ばれ、長さ512ビットのフレームを使用し、光学的物理層上でのストリーミング(同期)だけでなくパケット(非同期)データ転送のために、約25Mbits/sの帯域幅を提供する。MOST25のフレームはフレーム制御及びパリティビットに加えて、典型的にはプリアンブルと、境界ディスクリプタと、同期データ領域と、非同期データ領域と、制御チャンネル領域とを含む。前記境界ディスクリプタは、前記データフレームにおいて前記同期及び非同期データ領域の間の境界を規定する。
MOST50システムは前記MOST25システムの帯域幅を倍増(約50Mbit/sに)し、前記フレーム長さを1024ビットまで増加している。MOST150はさらにフレームの長さを3072ビットまで増加し、その帯域幅はMOST25システムの前記帯域幅の約6倍である。これは、他の前記MOSTシステムが備える前記3つの確立されたチャンネルに加え、調節可能な帯域幅を有するイーサネット(登録商標)チャンネルも統合する。前記3つの確立されたチャンネル(同期チャンネル、非同期チャンネル及び制御チャンネル)は同じままであるが、前記制御チャンネルと前記同期及び非同期チャンネルとの間の境界の長さは、MOST50及びMOST150のフレームにおいて柔軟性がある。
前記MOSTフレームの構造は、クロック及びデータのリカバリだけでなく、容易な再同期を、ネットワークのロック状態を指定するために前記データフレームの前記プリアンブルを利用することによって可能とするように設計されている。例えば、リセット、電源投入、またはロックの喪失が発生した後における前記正しい時間における有効なプリアンブルのセットの第1の受信が、前記スレーブノードにネットワークのロック状態が発生したことを指示してもよい。一旦前記ネットワークがロックされると、前記スレーブノードは前記エンコードされたデータストリームからデータを抽出し使用してもよい。
一旦ネットワークのロックが実現すると、前記スレーブノード内の前記ローカルクロックは、前記マスタークロック信号の前記周波数にロックされるであろう。しかし、前記スレーブノードによって受信される前記データは、前記マスターノードによって送信されるデータに関して位相シフトしているであろう。この位相シフトは、各アクティブノードに起因する遅延と、前記ノード内の位相ロックにおける許容誤差による追加の累積遅延とによる。同期ネットワークの前記ノード間の前記固定されたタイミングの関係が、各アクティブノードの位相遅延の固定された量をもたらすが、前記遅延の量は予測不可能であり、前記ネットワークの異なるノード間で変化することができる。加えて、前記遅延の量は、電源投入、リセットまたはロックなしからロックへ、というイベントが発生する毎に、いくらかの範囲内で変化することができる。したがって、前記ネットワーク上の各ノードは、ネットワークのロック状態が発生する毎の、固定ではあるが予測不可能ないろいろな位相遅延の量の原因となってもよい。このような位相遅延は多くのネットワークアプリケーションにおいて好ましくない。
ここで、図1の例示的なネットワークに示されるような、マルチメディアデバイス16が前記ネットワークノードに結合される場合を考える。上記で検討されたように、これらのマルチメディアデバイスはスピーカ、マイクロフォン、DVDプレーヤー、CDプレーヤー、カメラ、または当該技術分野で公知の多くのマルチメディアデバイスのうちの任意のデバイスを含んでもよい。多くのマルチメディアアプリケーションでは、異なるネットワークノードに所属する前記マルチメディアデバイスにおいて発生する特定のイベントを同期することは、必須とまではいかないまでも、多くの場合重要である。これらのイベントは、クロック信号の生成、入力/出力信号の生成、及びデータサンプリングを含んでもよいが、もちろんそれらには限られない。
例えば、1つまたは複数の前記ネットワークノード12a−12dに結合された1つまたは複数のマルチメディアデバイス16の前記ローカルクロックを同期することが望ましくてもよい。例えば、前記マルチメディアデバイス16によって使用される低周波数のローカルクロックのエッジを同期するために、クロック同期が望まれてもよい。しかし、イベント同期はクロック同期に限られず、前記マルチメディアデバイスへ供給される入力信号及び/または前記マルチメディアデバイスにより生成される出力信号の同期に一般に適用されてもよい。いくつかの例のアプリケーションが以下に示されるが、当業者であれば、イベント同期が有用であってもよい、及び/または望ましくてもよい他のアプリケーションも理解するであろう。
まず、複数スピーカシステムの左右のスピーカが前記ネットワークの異なるノードに結合されている場合を考える。この場合、前記複数スピーカシステムの前記左右のスピーカに供給される前記音響信号を、高い忠実度を維持するように同期することが重要である。同様の状況は、音響および映像(A/V)信号が複数ディスプレイシステムに供給され、前記複数ディスプレイシステムの前記ディスプレイ画面が異なるネットワークノードに結合されている場合に発生する。この場合、前記複数のディスプレイ画面上でそのような信号の再現を調整するために、前記異なるネットワークノードに供給される前記A/V信号を同期することが重要である。さらに他の例では、異なるネットワークノードに結合された複数のカメラが、前記複数のカメラによって画像が同時に取り込まれ、単一の画像に組み込まれることができるように、同期されることを必要としてもよい。これは、運転者補助アプリケーションにおいて特に有用であり、前記アプリケーションは、例えば、同時に取り込まれた画像を3次元ビューに統合してもよい。最終的に、イベント同期は、例えば分散マイクロフォンアレーにおいて発生するような、複数のネットワークノードを経由するデータサンプリングを調整するために使用されてよい。個々のマイクロフォンアレーが異なるネットワークノードに結合されているとき、前記分散アレーの各々においてサンプルされるデータはノイズキャンセルまたはエコーキャンセルの目的で同期されてもよい。
ネットワークのロック状態が発生した後に同期ネットワークの前記ノードを同期するための通信システム及び方法が必要とされる。特に、通信システム及び方法は、前記いろいろな固定ではあるが予測不可能な量の位相遅延を補償するために必要とされ、前記位相遅延はネットワークのロック状態が発生する毎に前記ネットワークノードにおいて与えられる。以下に記載するように、このような必要性は本明細書において、前記同期ネットワークの1つまたは複数のノードにおいて同時にローカルトリガ信号を生成することにより達成される。以下の記載はMOSTネットワークに準拠しているが、本明細書で示される本発明の概念は、実質的に任意のネットワークトポロジーを有する実質的に任意の同期ネットワークに適用されてもよい。
図面に戻ると、図1に示される前記通信システム10は、好ましくは同期ネットワークとして実施され、ある具体的な実施例では、MOSTネットワークとして実施されてもよい。上記したとおり、同期ネットワークの全てのノードは前記ネットワークタイミングマスターノードとの間に固定されたタイミング関係を有し、その結果、各ノードは前記ネットワーク上の全ての他のノードとの間に固定されたタイミング関係を有する。加えて、図2に示されるように、前記ネットワークの各ノードは、前記ノードの受信側(「RX」)において受信されるデータフレームの固定点と、前記ノードの送信側(「TX」)において送信される前記データフレームの同じ固定点との間における、固定された位相遅延の量(本明細書ではRX−TX遅延と呼ぶ)の原因となってもよい。この遅延は、同期ネットワーク上のノード間の前記固定されたタイミング関係により固定されているので、前記RX−TX遅延は電源、リセット、及びアンロック/ロック状態に関して予測不可能であり、前記ネットワークの異なるノードによって異なってもよい。例えば、前記スレーブノードにおける前記RX−TX遅延は前記タイミングマスターノードにおけるそれよりもはるかに小さくてもよい。加えて、前記RX−TX遅延は前記ネットワークのスレーブノード間で異なってもよい。
この遅延を補償するために、同期トリガ信号が前記ネットワークのソースノード(例えば、図2のノード0)によって生成または受信され、前記MOSTネットワークを経由して送信され、前記ネットワークの1つまたは複数の宛先ノード(例えば、図2のノード1−6における任意のノード)によって、前記宛先ノードにおいて発生するイベントを同期するために使用されてもよい。本明細書で使用されるように、「ソースノード」はソーストリガ信号を生成するかまたは受信する前記ネットワークノードである。いくつかの実施例における前記「ソースノード」は「マスターノード」であってもよく、または他の実施例においては「スレーブノード」であってもよい。前記「宛先ノード」はネットワークノードであり、データフレームを前記ソースノードから受信するため、及び、前記ソーストリガ信号をローカルトリガ信号として再生産する目的で前記データフレーム内に含まれる情報を使用するために、前記ソースノードに結合されている。
一実施例では、前記ローカルトリガ信号は、前記宛先ノードの前記ローカルクロックを、周波数と位相の両方で、前記マスタークロック信号または前記ネットワークを経由して送信されるフレーム転送レートに同期するために使用されてもよい。他の実施例では、前記ローカルトリガ信号は前記宛先ノード(または前記ノードに結合されるマルチメディアデバイス)へ供給される入力信号または前記宛先ノード(または前記ノードに結合されるマルチメディアデバイス)によって生成される出力信号を同期するために使用されてもよい。場合によっては、前記ローカルトリガ信号は、実質的にすべてのネットワークノードにおいて発生するイベントを同期するために使用されてもよい。他の場合には、図2の例示的な実施例において示されるように、前記ローカルトリガ信号は前記宛先ノードのサブセット(例えば、ノード2、3、及び5)において発生するイベントを同期するためにのみ使用されてもよい。
前記MOSTネットワークを経由してトリガ信号が生成され送信されてもよいことによる非常に多くの方法がある。場合によっては、このような方法は、前記ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)20で実施されてもよい。しかし、本明細書に記載される前記方法は、前記NIC20に限られず、本発明の他の実施例においては、前記NIC20に結合される1つまたは複数のチップまたは回路の中で実施されてもよいことに注意する。これらの実施例では、前記NIC20は、イベント同期のために必要とされるすべての情報を前記追加のチップ/回路に渡してもよい。
本明細書の記載時点では、今のところ、前記同期ネットワーク10の様々なノードにおいて同期トリガ信号を生成するための前記MOST NIC20内における専用の論理回路(ハードウェアまたはソフトウェア)は存在しない。しかし、多くの前記現在利用可能なMOST NIC集積回路(ICs)上に存在する論理回路は、前記ネットワークノードにおいてローカルに同期トリガ信号を生成するように使用及び/または修正することができる。このような方法は、前記MOST NIC ICへのハードウェアの変更をすることなく実施できるが、このような方法によって生成される前記同期トリガ信号は通常限られた精度を有するため、すべての場合において望ましいとは限らない。
ある例示的な方法では、MOST同期チャンネルが前記MOSTネットワークを経由して前記1つまたは複数の宛先ノードに同期トリガ信号を送信するために使用されてもよい。この方法では、外部のトリガ信号が前記ソースノードにストリーミングポートデータ入力として供給され、そして、前記MOSTネットワークを経由して前記同期チャンネルを通り前記宛先ノードへ送信される。一旦前記宛先ノード(例えば、前記宛先ノードの前記ストリーミングポートSXピン)によって受信されると、前記宛先ノードは前記ストリーミングデータを、イベント同期の目的で前記トリガ信号を再生産するために使用してもよい。この方法は、簡単なファームウェア調整により既存のMOST NICs 20上で実行できるものの、前記同期チャンネル方法はいくつかの不利益をもたらす。たとえば、前記ソースノード及び前記宛先ノードの各々における1つのストリーミングポートだけでなく、前記MOSTネットワーク上の1つの同期チャンネルの帯域幅を消費する。加えて、前記同期チャンネル方法は増加したレイテンシの影響を受け、予測不可能なレイテンシ数をもたらす。これは非常に限られた精度のトリガ信号につながる。
他の例示的な方法において、前記MOST NIC20内の位相ロックループ(「PLL」)は同期トリガ信号を生成するために使用されてもよい。前記ソースノードにおいて、内部または外部で生成されるトリガ信号(すなわち、ソーストリガ信号)は、PLLによって監視されてもよく、前記トリガ情報は前記MOSTネットワーク上で送信されてもよい。一旦受信されると、前記トリガ情報は、前記宛先ノード内に含まれるPLLにより、前記ソーストリガ信号のとあるバージョン(前記ソーストリガの同じ周波数、複数の周波数またはサブ複数周波数における)を再形成するために使用されてもよく、前記ソーストリガ信号のあるバージョンは前記宛先ノードにおいてイベントを同期するために使用することができる。
前記従来の方法と同様に、上記した前記周波数同期PLL方法は、多くの既存のMOST NIC ICs(PLLハードウェアを有する)の中で実施できる。しかし、上記した前記周波数同期PLL方法は、周期的なトリガ信号のためだけにしか有用でなく、前記MOSTネットワーク上の1つのアイソクロナス位相チャンネル帯域幅を消費する。加えて前記方法は、各宛先ノードにおいて1つの周波数同期PLLを必要とするが、前記周波数同期PLLは、この方法を使用しないのであれば、音響またはビデオクロックの再生産のために使用できるはずのものである。さらに、前記方法は、前記ソーストリガ信号と前記宛先ノードにおいて再生産された前記トリガ信号との間における遅延の予測不可能な量を生じ、異なる宛先ノードにおいて生成される前記ローカルトリガ信号間でのタイミングの差の影響を受ける。したがって、上記した同期チャンネル法と同様に、前記周波数同期PLL法は許容できる精度でトリガ信号を生成することができない。
いくつかのアプリケーションでは許容できるものの、上記した方法は前記宛先ノードで生成される前記トリガ信号間における遅延の予測不可能な量をもたらす。この遅延の予測不可能な量は、前記生成されるトリガ信号の前記タイミングの精度を減少させ、多くの場合、前記トリガ信号が前記宛先ノードの各々において同時に生成されることを妨げる。加えて、上記の方法を実施するためには、前記ソースノードまたは前記宛先ノードの各々にストリーミングポートまたはPLLブロックのいずれかが必要とされる。これらの不利益を克服するために、本明細書では、複数のネットワークを同期するための改善された通信システム及び方法を提供し、下記でその詳細を検討する。
複数のネットワークノードを同期するための改善された方法の一実施例を、図3及び図4に示す。図3Aは、前記改善された方法の遅延推定フェーズを説明する図であり、それにより前記ネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延が算出され、累積位相遅延がその中に格納される。図3Bは、図3Aに続き、前記改善された方法のトリガ同期フェーズを説明する図であり、それにより、ソースノードによって生成または受信されるソーストリガ信号が、前記ソーストリガ信号とデータフレームの所定のバイトとの間のオフセットを測定することにより前記マスタークロック信号に同期され、前記マスタークロック信号は前記ネットワークのマスターノードによって生成され前記ソースノードで受信される。続いて、前記トリガ同期フェーズにおいて前記ソースノードによって測定される前記オフセット値は、前記ネットワークを経由して前記宛先ノードの各々へ送信される。最後に、図4は前記改善された方法のイベント同期フェーズを説明する図であり、それにより、受信したデータフレームの前記所定のバイト内でオフセット値が検出されると、ローカルトリガ信号が、前記ネットワークノードにおけるイベントを前記ローカルトリガ信号に同期させるために1つまたは複数の前記ネットワークノードにおいて生成される。下記でより詳細に記載されるように、前記改善された方法は、前記個々のノードに起因する前記固有の位相遅延(例えば、前記RX−TX遅延)を補償することにより、前記ネットワークノードの各々において同時に前記ローカルトリガ信号を発生させることを可能にする。前記遅延推定フェーズ、前記トリガ同期フェーズ、前記イベント同期フェーズについて、さらに詳細に以下で検討する。
図3Aに示されるように、前記改善された方法における前記遅延推定フェーズは、典型的にはネットワークのロック状態を検出したときに開始してよい(ステップ30)。本明細書では、ネットワークのロック状態は、同期ネットワークにおいて、前記ネットワーク全体としての電源投入またはリセットの後、または、前記ネットワークに結合されたネットワークインタフェースコントローラ(NIC)の電源投入またはリセットの後に発生するものとする。場合によっては、ネットワークのロック状態は、ネットワークがロックされていない状態に引き続いて追加的にまたは択一的に発生してもよく、多くの理由によって発生してもよい。例えば、前記ネットワークノードの1つが電源を切られる又はリセットされると、それはロックされていない状態を下流に伝搬するであろう。これが発生すると、ネットワークのロックは前記ネットワークノードで再確立されなければならない。
一旦ネットワークのロックが再確立されると、前記スレーブノード内の前記ローカルクロックは、再び前記マスターノードにより生成された前記マスタークロック信号の前記周波数にロックされる。しかし、前記宛先ノードにより受信される前記データは、前記ソースノードにより送信されるデータが原因で位相シフトされている。このような位相シフトを補償するために、各ノードはネットワークのロックが成立する毎に、そのノードに起因する前記RX−TX遅延を計算する(ステップ32)。一旦前記ネットワークがロックされると、各ノードを通る前記RX−TX遅延は、ネットワークのジッタによる比較的小さな変化を除き一定に維持される。
各ノードによって計算される前記RX−TX遅延はそのノードに起因する固有の遅延であり、データフレームが前記ノードの受信(RX)ピンから同じ前記ノードの送信(TX)ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量からなる。一般に、前記RX−TX遅延は、前記ノードの前記RXピンにおいて受信されるデータフレームの任意の固定点と、同じ前記ノードの前記TXピンにおいて送信されるデータフレームの同じ前記固定点との間で計算されてもよい。前記固定点は、例えばフレーム開始番号(「SOF」)や前記データフレーム内における任意の特定のバイトの開始及び末尾のような、前記データフレーム内における実質的に任意の固定点である。いくつかの実施例では、あるノードの前記TXピンと次の下流ノードの前記RXピンとの間の伝送媒体における遅延を表現するために、前記RX−TX遅延に所定の量が加算されてもよい。この遅延の所定の量は、2つの隣接するノードに接続される各伝送線路に対して、通常固定されている。前記遅延の所定の量は前記測定されたRX−TX遅延に加算され、その結果、前のノードの前記TXピンから現在のノードのTXピンまでの合計の遅延が得られる。
一旦前記RX−TX遅延が各ノードに関して計算されると、前記情報は、二つのうちどちらかの方法で分配されてもよい。一実施例では、前記ノードの各々で計算される前記RX−TX遅延はネットワーク上の全ての他のノードに分配されてもよい(ステップ34)。例えば、データチャンネルが、各個々に計算されたRX−TX遅延を全ての下流及び上流ノードに送信するために使用されてもよい。これは、前記ソースノードと前記現在のノードとの間に配置された全てのノードに起因する前記個々のRX−TX遅延を統合することにより、各ノードがそのノードに関する累積RX−TX遅延(Dacc)を計算することを可能にする。
以下に説明するように、前記ソースノード(例えば、図2のノード0)は、ソーストリガ信号を受信または生成するノードである。前記ソースノードは前記マスターノードまたは前記スレーブノードの1つであってもよく、典型的にはいくつかのより高レベルのソフトウェアにより指定される。前記ソーストリガノードの下流のN番目のノードに関する前記累積RX−TX遅延は、RX−TX遅延_Nと指定される。前記ソースノード(例えば、図2のノード0)の下流である前記第1のノード(例えば、図2のノード1)からスタートすると、前記累積RX−TX遅延は前記ネットワーク上の各下流ノードに向かって増加する。一旦ある特定のノードに関して前記累積RX−TX遅延が計算されると、そのノードに起因する前記累積RX−TX遅延は将来の使用のためにそのノードの中に格納される(図3Aのステップ38)。
各ノードの前記個々のRX−TX遅延を全ての他のネットワークノードに分配する代わりに、各ノード(前記第1のノードから開始する)は、その累積RX−TX遅延を前記ネットワーク上の前記次の下流ノードに伝達してもよい(図3Aにおける択一的なステップ37)。各ノードは自己の累積RX−TX遅延を、上流ノードから受信した前記累積RX−TX遅延と自己の固有のRX−TX遅延とを統合することにより計算してもよい。例えば、ノード1(図2)は、そのRX−TX遅延を計算しノード2へ伝達してもよい。この遅延を受信すると、ノード2は、ノード1から受信した前記RX−TX遅延(すなわち、ノード1の累積RX−TX遅延)を自己の固有のRX−TX遅延と統合することにより、累積RX−TX遅延を計算してもよい。ノード2からの前記累積RX−TX遅延は、続いて、ノード3などに伝達されてもよい。各ノードにおいて、そのノードに起因する前記累積RX−TX遅延は、将来の使用のためにその中に格納される(ステップ38)。
一旦累積RX−TX遅延が各ノード内に格納されると、前記方法は、例えば図3Bに示されるように、前記トリガ同期フェーズに入ってもよい。説明される実施例では、前記トリガ同期フェーズは、ソーストリガ信号が前記ソースノードによって生成されたか受信されたときに開始する(ステップ40)。次に、前記ソースノードは、前記ソーストリガ信号と前記ソースノードによって送信されるデータフレームの所定のバイトの次の発生との間の時間差を測定する(ステップ42)。この時間差を本明細書では前記「オフセット値」と呼び、Dtsで表示する。
好ましい一実施例では、前記所定のバイトはMOSTデータフレームの「トリガバイト」と指定されてもよい。例えば、図1に示される前記通信システム10がMOSTネットワーク内で実施されるとき、MOSTデータフレームの1つのバイトが「トリガバイト」として指定されてもよい。場合によっては、前記トリガバイトは前記MOSTフレーム上の指定されたバイトであることができ、それは本明細書に記載される前記方法における前記トリガ同期フェーズの間のみ可能とされる。他のときには、前記トリガバイトは、その通常の機能的な目的のために使用できる。一例では、前記MOST150フレームのフレームバイト10は、現在は前記MOST NIC20ファームウェアにおいてスペアバイトとして指定されているが、トリガバイトとして指定されてもよい。しかし、前記トリガバイトは前記MOST150フレームの10番目のバイトに限られず、前記データフレームがMOSTネットワーク内でまたは他の同期ネットワーク内で送信されるか否かにかかわらず、実質的にデータフレームのいかなる所定のバイトを占有してもよい。
一実施例では、前記Dtsオフセット値は前記ソーストリガ信号と前記ソースノードにより送信される次の前記MOSTトリガバイトの前記開始との間で測定されてもよい。前記ソーストリガ信号が前記MOSTトリガバイトの前に受信されると、前記ソースノードは、前記Dtsオフセット値を前記同じMOSTトリガバイト内で前記次の下流ノードへ送信してもよい(ステップ46)。しかし、前記ソーストリガ信号が前記MOSTトリガバイトの後に受信されると、前記Dts値は前記次のデータフレームのMOSTトリガバイト内で前記次の下流ノードへ送信され(ステップ46)、前記Dts値の送信の遅延によるレイテンシが少量ずつ増加する。代替の実施例では、前記Dtsオフセット値は、前記ソーストリガ信号とMOSTトリガバイトの前記末尾、またはデータフレームのいくつかの他の所定のバイトとの間で測定されることができる。しかしこれは、常に前記Dts値が後続のトリガバイト内で送信されることを必要とすることにより、さらにレイテンシを増加させる。
本開示において、本明細書に記載されるDtsオフセット値は「有効データ値」であると考えてもよい。一般に、有効データ値はデータを含み、非データ値と区別可能であるが、前記非データ値は識別子、コーディング違反等としてデータフレーム内で送信されてもよい。一実施例では、前記Dtsオフセット値は「有効トリガ信号」が前もって前記ノードに送信された後にのみ、前記下流ノードに送信されてもよい。この有効なトリガ信号はデータフレームの前記MOSTトリガバイト内で送信されてもよく、前記下流ノードに対して、有効トリガ信号が前記データフレーム内に存在することを示す任意のデータを含んでもよい。前記有効トリガ信号は、例えば非ゼロ値のような、任意の有効なデータバイトを含んでよい。前記有効トリガ信号が送信された後、前記Dtsオフセット値は前記次のMOSTトリガバイト内で前記下流ノードへ送信されてもよい。
好ましい実施例では、前記Dtsオフセット値(すなわち、有効データ値)を前記下流ノードに伝達するためだけでなく、データフレーム内に有効トリガが存在することを前記下流ノードに示すために前記MOSTトリガバイト内で送信される前記Dtsオフセット値を使用することにより、ネットワークの帯域幅は効率的に使用される。例えば、データフレームにおいて送信されるべき有効トリガ信号がないときには、非有効データ値(コーディング違反またはすべてが0の文字列)が前記MOSTトリガバイト内で送信されてもよい。これは、例えば図5において、データストリーム60として説明されている。一旦有効なトリガ信号が前記ソースノードにより生成または受信されると、例えば図5のデータストリーム62及び64に示されるように、前記Dtsオフセット値に相当する有効データ値が前記次のMOSTトリガバイト内で送信されてもよい。前記MOSTトリガバイトが有効データ値を含むという事実は、非有効データ値とは対照的に、前記下流ノードへ、トリガ信号が前記データフレーム内に存在することを指示する。これは、前記Dtsオフセット値と有効トリガの指示とが独立して送信されることを必要としないことにより、ネットワークの帯域幅を効率的に減少させる。前記MOSTネットワークを一巡した後、前記トリガバイトは前記ソースノードを通過すること及び繰り返すことを妨げられる。新しいトリガ信号が前記ソースノードで生成または受信されると、前記新しいトリガ信号は、直ちに前記次のデータフレーム上で送信される。
上記されたように、前記Dtsオフセット値は、好ましくは前記ソーストリガ信号と前記ソースノードによって受信される前記次のMOSTトリガバイトの前記開始との間で測定されるので、前記Dtsオフセット値は下流ノードへ前記次のMOSTトリガバイト内で送信されてもよい。しかし、図5に示されるように、前記Dtsオフセット値の測定は通常前記ソーストリガ信号の到着に依存する。前記ソーストリガ信号がデータフレームの前記MOSTトリガバイトの前に前記ソースノードに到着すると、図5のデータストリーム62に示されるように、前記Dtsオフセット値は、前記同じデータフレームの前記ソーストリガ信号と前記MOSTトリガバイトとの間で測定される。一方、前記ソーストリガ信号がデータフレームの前記MOSTトリガバイトの後に到着すると、図5のデータストリーム64に示されるように、前記Dtsオフセット値は、前記ソーストリガ信号と前記次のデータフレームの前記MOSTトリガバイトとの間で測定される。前記ソーストリガ信号が前記MOSTトリガバイト間に到着する場合(図示せず)、前記Dtsオフセット値は前記ソーストリガ信号と前記次のデータフレームの前記MOSTトリガバイトとの間で測定される。
図4に戻って、前記ソースノードで生成される前記データフレームは前記ネットワーク上で送信され、前記宛先ノードにより受信される(ステップ48)。前記改良された方法の前記イベント同期フェーズは、宛先ノードが、受信したデータフレームのMOSTトリガバイト内でDtsオフセット値(すなわち、有効データ値)を検出したときに開始する(ステップ50)。これが発生すると、前記宛先ノードはカウントダウンタイマを開始し、前記カウントダウンタイマは所定値からカウントダウンを行う(ステップ52)。一実施例では、前記所定値はMOSTデータフレームの前記フレームサイズの2倍であってよい(すなわち、ビット数の2倍)。例えば、前記所定値は、MOST50システムにおいては2*(1024)=2048であり、MOST150システムにおいては2*(3072)=6144である。しかし前記所定値は実質的に適切であると考えられる任意の他の値であってもよいことに注意する。前記カウント値は前記宛先ノードによって監視され(ステップ54)、前記カウント値が、前記所定値から前記Dtsオフセット値とその宛先ノード内に格納された前記累積RX−TX遅延とを統合した遅延を引いた値に一旦等しくなると、ローカルトリガ信号が前記宛先ノードで生成される(ステップ56)。一旦生成されると、前記宛先ノードにおいてローカルに生成されるトリガ信号は、前記宛先ノードに結合されたマルチメディアデバイスを、またはより詳細には、前記マルチメディアデバイス内で発生するイベントを、前記ローカルに生成されるトリガ信号に同期するために使用される(ステップ58)。
図3及び図4に示される前記改善された方法は、前記ソーストリガ信号を前記マスタークロック信号に(前記Dtsオフセット値を介して)同期することと、ローカルトリガ信号を1つまたは複数の宛先ノードにおいて同時に再生産することとにより、複数のネットワークノードにおいてイベント同期を提供する。前記トリガ信号は、前記ソースノードと前記宛先ノードとの間の各ノードに起因する前記固有のRX−TX遅延を補償することにより、前記宛先ノードの各々において同時に生成される。より正確には、本明細書に記載される前記方法は、前記宛先ノードが不確実性の小さな時間窓の中の実質的に同じ時刻にローカルトリガ信号を生成することを可能にする。この時間窓は前記生成されるトリガ信号の精度を決定し、また、2つの要素の直接的な結果である―第1の要素は、前記宛先ノードと前記ソースノードとの間の前記ノードの各々における、これらのノードの前記RX点及びTX点における異なるクロックドメインが原因である前記RX−TX遅延測定の前記小さな不確実性であり、第2の要素は、前記ネットワークのジッタが原因である。
ネットワークのジッタは前記トリガ信号タイミングにおける不確実性の大半を占める。このタイプのジッタは低周波数ジッタであり、各ネットワークノード内に含まれるPLLによって追跡することができる。このことは、時間内の任意の与えられた点において、前記ネットワーク上の異なるノードにおける瞬間的なジッタは、実質的に同じ値であろうことを意味する。したがって、前記トリガ信号タイミングにおける不確実性の大半は、ネットワークのジッタを補償することによって除去されてもよい。一旦ネットワークのジッタが除去されると、残る不確実性は前記RX−TX遅延測定の精度によるものだけであろう。前記RX−TX遅延測定の不確実性はとても小さいので(例えば、MOST150システムにおいて6.5ns/node)、多くの場合は無視してもよい。
図3Bに戻って、本明細書に記載される前記方法の代替の実施例は、前記ソースノードによりトリガ信号が生成または受信されるたびに、前記ソースノードにおいて前記RX−TX遅延を測定することにより、ネットワークのジッタを補償する。これは、前記RX−TX遅延は前記ソースノードによって受信される各データフレームのために測定されるが、前記ソーストリガ信号が到着したときにのみ使用される、または前記RX−TX遅延は前記ソーストリガ信号が到着したときにのみ測定及び使用されることを意味する。前記ソースノードにおけるジッタの前記量の推定値は、前記遅延推定フェーズ(ネットワークのロック状態の直後に続く、図3Aに示されるフェーズ)の間に算出される前記RX−TX遅延と前記現在の測定されたRX−TX遅延との差を決定することにより算出される。前記ジッタ値の計算の後、前記ソースノードは、統合されたDtsオフセットとジッタ値を前記MOSTトリガバイトで前記ネットワークを経由して送信する(ステップ46)前に、前記ジッタ値を前記Dtsオフセット値に加算(図3Bの任意選択のステップ44)してもよい。場合によっては(図示せず)、ジッタ値は前記下流ノードにおいて同じ方法で計算されてもよく、前記ジッタ値は、前記更新されたDts+ジッタの値を前記次の下流のノードに前記MOSTトリガバイトで転送する前に調節されてもよい。
図6及び図7は、本明細書に記載される前記方法を使用して、どのようにローカルトリガ信号が複数の宛先ノードにおいて同時に生成されてよいかについての2つの異なる例を提供する。特に、図6及び図7は、ソースノード0におけるソーストリガ信号の到着と、前記宛先ノード1〜Nの各々におけるローカルトリガ信号の前記同時生成とを示すタイミング図である。本発明のいくつかの実施例においては、ノード1〜Nは全ての宛先ノードを備えてもよいが、本発明のいくつかの他の実施例においては、ローカルトリガ信号は、前記宛先ノードの選択されたサブセットにおいてのみ生成されてもよいことに注意する。
図6の例示的なタイミング図において、前記ソーストリガ信号は、前記MOSTトリガバイトが前記F1データフレームで到着する少し前に前記ソースノード0に到着する。前記ソースノード0は、前記ソーストリガ信号と前記F1フレームにおける前記MOSTトリガバイトの前記開始との間の前記時間遅延(すなわち、前記Dtsオフセット)を測定し、前記Dtsオフセット値を、同じ前記F1フレームの前記MOSTトリガバイトで前記ネットワークを経由して送信する。前記Dtsオフセット値が各宛先ノード1〜Nにおいて検出されるとすぐに、前記宛先ノードは前記カウントダウンタイマを開始し、前記タイマのカウント値が、フレームサイズ(またはいくつかの他の所定値)の2倍から前記Dtsオフセット値とその宛先ノード内に格納された前記累積RX−TX遅延とを統合した遅延を引いた値と一旦等しくなると、ローカルトリガ信号を生成する。
図6及び図7において、前記ソーストリガノードの下流にある各ノードに関する前記累積RX−TX遅延を、RX−TX遅延_1、RX−TX遅延_2、・・・RX−TX遅延_Nと指定する。上記したように、前記RX−TX遅延は、ノードの前記RXピンで受信されるデータフレームの固定点と、同じ前記ノードの前記TXピンで送信されるデータフレームの同じ前記固定点との間で計算される。一旦特定のノード(例えば、ノード2)における前記RX−TX遅延が計算されると、前記ソースノード0とそのノードとの間に配置される全てのネットワークノードに起因する前記固有のRX−TX遅延を統合することにより、そのノードに関して前記累積RX−TX遅延(例えば、RX−TX遅延_2)が計算されてもよい。いくつかの実施例では、前記累積遅延を算出する際に、所定の遅延の量が前記RX−TX遅延に加算されてもよい。この所定の量は、前記前のノードの前記TXピンから前記現在のノードの前記RXピンまでの物理的な伝送媒体における前記遅延の量を表している。
図6は各宛先ノード内に格納された累積RX−TX遅延を説明する。特に、図6は、一実施例において、所定のノードにおける前記累積RX−TX遅延(例えば、ノード2におけるRX−TX遅延_2)が前記ソースノード0における前記F1データフレームのフレーム開始番号(「SOF」)と前記特定の宛先ノードにおける前記F1データフレームの前記SOFとの間でどのように計算されてよいかを説明する。しかし、前記RX−TX遅延及び前記累積RX−TX遅延は、本発明の他の実施例においては、多少異なるように計算されてもよいことに注意する。
図7は、本明細書に記載される前記方法を使用して、どのようにローカルトリガ信号が複数の宛先ノードにおいて同時に生成されてよいかを説明する、他の例示的なタイミング図である。しかし、図7に示される前記タイミング図は、多くの点で図6に示されるものと異なる。すなわち(1)前記ソースノードにおける前記ソーストリガ信号の到着、(2)前記ソースノードにおける前記Dtsオフセット値の測定と、引き続いての前記ネットワークを経由しての前記Dtsオフセット値の送信、(3)前記宛先ノードの各々において前記RX−TX遅延値が計算される方法、という点である。これらの違いについて以下で詳細に検討する。
図6に示される前記タイミング図とは違い、図7の前記タイミング図に示される前記ソーストリガ信号は、前記F1データフレームで前記ソースノード0に前記MOSTトリガバイトが到着してしばらくしてから、前記ソースノード0に到着する。これは、前記ソースノード0に、前記ソーストリガ信号と前記次のデータフレーム(すなわち、前記F2データフレーム)での前記MOSTトリガバイトの前記開始との間の前記時間遅延(すなわち、前記Dtsオフセット)を測定させ、前記Dtsオフセット値を、前記ネットワークを経由して前記F2データフレームの前記MOSTトリガバイトで送信させる。
上記した違いに加えて、図7に示される前記タイミング図は、前記宛先ノードの各々に関する前記累積RX−TX遅延を計算するための異なるマーカまたは固定点を使用する。図6では、前記累積RX−TX遅延は前記ソースノード0における前記F1データフレームのフレーム開始番号(「SOF」)と前記宛先ノード1〜Nの各々におけるF1データフレームの前記SOFとの間で計算される。図7では、前記累積RX−TX遅延は、前記ソースノード0で受信される特定のデータフレーム(データフレームF2のような)におけるMOSTトリガバイトの前記開始と、前記宛先ノード1〜Nによって受信される同じ前記データフレームにおけるMOSTトリガバイトの前記開始との間で算出される。図7は有効データ値を含むMOSTトリガバイト(すなわち、前記F2データフレームにおいてDts値を含む前記MOSTトリガバイト)のみが、前記累積RX−TX遅延を計算するために使用されることを暗示してもよいものの、当業者は、どのように非有効データ値を含むMOSTトリガバイト(前記F1データフレームにおける前記MOSTトリガバイトのような)が前記累積RX−TX遅延を計算するために代替として使用されるのかを理解できるであろう。
同期ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する方法の好ましい実施例は、図2乃至7を参照して説明される。一般に、前記方法は、前記ネットワークノードの各々における前記予測不可能な位相遅延により引き起こされるタイミング差を排除することにより、1つまたは複数のネットワークノードにおいて実質的に同じ時刻にローカルトリガ信号を発生する。このローカルトリガ信号は前記ネットワークの異なるノードに結合されたデバイスを同期するため、またはより詳細には、異なるネットワークノードに結合された前記デバイス内で発生するイベントを同期するために使用されることができる。本明細書に記載される前記方法は、生成されることが必要な前記トリガ信号が前記フレーム転送レートより高い周波数でないときに、一般に適用可能である。加えて、前記トリガ信号は前記フレーム転送レートに対して非同期であることができ、周期的である必要はない。
いくつかの実施例では、本明細書に記載される前記方法はハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせ(すなわち、ファームウェア)で実施されてもよい。しかし、好ましい実施例では、前記方法は最小遅延を与えるために主としてハードウェアで実施されてもよい。図8乃至図10は、本明細書で説明された方法を実施するために使用されてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明する。しかし、実質的に同じ機能性を有する他のハードウェア及び/またはソフトウェアコンポーネントが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で図8乃至図10に示される前記例示的なコンポーネントの代わりに使用されてもよい。
図8は、前記個々のネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を算出するために全てのネットワークノード内に含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明する。特に、図8は、ネットワークのロック状態が発生した後に特定のネットワークノードに起因する固有の位相遅延を決定するために前記ネットワークノードの各々の中に含まれてよい遅延計算回路70の一実施例を説明する。上記されたように、前記固有の位相遅延(本明細書では、RX−TX遅延と呼ばれる)は、データフレームの固定点が、特定のネットワークノードの受信(RX)ピンから同じ前記ネットワークノードの送信(TX)ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量からなる。
図8の前記実施例では、前記遅延計算回路70はカウンタ72を備え、前記カウンタ72は前記ノードの前記RXピンにおいて前記データフレームの前記固定点を受信したときに開始され、前記ノードの前記TXピンにおいて前記同じデータの前記固定点を受信したときに停止する。一旦前記カウンタ72が停止すると、前記カウンタ72内に含まれる前記カウント値(前記ノードを通る前記RX−TX遅延の推定値を表す)は、第1の記憶装置(バッファまたはレジスタなど)74へ、それが第2の記憶装置76へ移送される前に転送される。
前記第2の記憶装置76はそのノードに関連する前記累積位相遅延を格納する。上記したように、前記累積位相遅延は2つのうちのいずれか1つの方法で計算されてもよい。一実施例では、バッファ74からの前記RX−TX遅延が前記ネットワークを経由して前記ネットワークの全ての他のノードに送信されてもよい。続いて各ノードは、その固有のバッファ74内に格納された前記RX−TX遅延に、前記ソースノードとそれ自身との間に配置された全てのノードから前記ネットワークを経由して送信される前記RX−TX遅延を加算することによって、その固有の累積遅延を算出してもよい。他の実施例では、各ノード(前記ソースノードの後、前記第1のノードから開始する)は、上流のノードから受信した前記累積位相遅延とバッファ74内に格納されたその固有のRX―TX遅延とを統合することによって、そのノードに関する累積位相遅延を計算してもよい。前記第2の記憶装置76内に前記計算された累積位相遅延を格納した後で、前記ノードは前記ネットワークを経由してその累積RX−TX遅延を前記次の下流ノードへ送信してもよい。
図9は、Dtsオフセット値を測定するために前記ソースノード内に含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明する。特に、図9は、前記ソースノードによって受信されるソーストリガ信号と前記ネットワークのマスターノードによって生成され前記ソースノードによって受信されるデータフレームの所定のバイト(例えば、MOSTトリガバイト)との間のオフセット値を測定するために、ソースノード内に含まれてもよいオフセット計算回路80の一実施例を説明する。
図9の実施例において、前記オフセット計算回路80はカウンタ82を備え、前記カウンタ82は前記ソーストリガ信号を受信すると開始され、データフレームの前記次のMOSTトリガバイト(または何らかの他の所定のバイト)を受信すると停止する。一旦前記カウンタ82が停止すると、前記カウンタ82内に含まれる前記カウント値(これは、前記ソーストリガ信号と前記ネットワークの前記フレーム転送レートで送信されたデータバイトとの間の前記時間遅延またはオフセットを表す)は、前記MOSTトリガバイトにおいて前記ネットワーク上で移送される前にバッファ(またはレジスタ)84に転送される。
いくつかの実施例では、前記オフセット計算回路80は、ネットワークのジッタを測定し補償するためのジッタ補償回路86を含んでもよい。ネットワークのジッタを補償するために、前記ジッタ補償回路86は、前記ソースノードに含まれる前記第1の記憶装置74から複数の固有の位相遅延を受信するように構成されていてもよい。特に、前記ジッタ補償回路86は、ネットワークのロック状態に続いて前記ソースノードによって前もって計算されるRX−TX遅延と、ソーストリガ信号を受信/生成する前記ソースノードによって計算される他のRX−TX遅延と受信するように構成されていてもよい。ジッタ値を算出するために、前記ジッタ補償回路86は、前記前もって測定されたRX−TX遅延と現在測定されたRX−TX遅延との差を決定するための加算器または減算器を含んでもよい。一旦計算されると、前記ジッタ値は、統合されたオフセット及びジッタ値を前記MOSTトリガバイト内で前記ネットワークを経由して送信する前に、前記オフセット値に加算される。
図10は、受信されるデータフレームの所定のバイト内でオフセット値を検出し、ローカルトリガ信号を生成し、前記ローカルトリガ信号にデバイス及び/またはイベントを同期するために、前記ネットワークノードに含まれてもよい例示的なハードウェアコンポーネントを説明する。図10に示されるように、前記ネットワークからデータフレームを受信し、前記受信したデータフレームのうちの1つの所定のバイトの中からオフセット値(すなわち、Dtsオフセット値)を検出するために、前記ネットワークノードの各々の中にトリガ検出回路90が含まれていてもよい。一例では、前記トリガ検出回路90は論理ゲートを備えてもよく、前記論理ゲートは前記所定のバイト(例えば、前記MOSTトリガバイト)が非有効データ(例えば、すべて0、識別子またはコーディング違反)または有効データ(例えば、Dtsオフセット値または統合されたDtsオフセット及びジッタ値)を含むかどうかを決定するように設計されている。前記トリガ検出回路90がデータフレームの前記所定のバイトが非有効データのみを含むことを決定すると、前記回路は単にデータフレームの受信とそれらのフレーム内に含まれる前記所定のバイトの監視とを継続してもよい。
前記トリガ検出回路90がデータフレームの前記所定のバイトが有効データを含むことを決定すると、前記トリガ検出回路90は、所定値からカウントダウンするための開始信号をカウントダウンタイマ92に供給してもよい。それと同時に、前記トリガ検出回路90はDts抽出回路94が前記所定のバイトからレジスタへ前記Dtsオフセット値(すなわち、前記有効データ)をコピーできるようにしてもよい。続いて、前記Dtsオフセット値は、前記ネットワークノードの各々において前記ローカルトリガ信号を生成するために使用される前記共通の時間マーカを計算するために、加算器及び/または減算器96に供給されてもよい。上記したように、及び、図10に示されるように、前記共通の時間マーカは、前記Dtsオフセット値を統合された遅延を生成するために各ノード内に格納されている前記累積位相遅延に加算すること、及び、前記統合された遅延を前記所定値から減算することによって計算されてもよい。前記加算器/減算器96からの結果はカウントダウンタイマ92からの前記カウント値と共にトリガ信号生成回路98に供給される。
トリガ信号生成回路98は、一旦カウントダウンタイマ92の前記カウント値が加算器/減算器96から供給される計算結果と等価になると、ローカルトリガ信号を生成する。一実施例では、前記トリガ信号生成回路98は、前記カウント値を前記計算結果と比較するため、及び、その比較結果に応答して論理値を生成するためのデジタルコンパレータと、前記論理値に応答してローカルトリガ信号を生成するための選択装置(フリップフロップまたはマルチプレクサなど)を含んでもよい。例えば、前記コンパレータは前記カウント値が前記計算結果と等価であることを示すために、論理値ハイを生成してもよい。前記コンパレータから前記論理値ハイを受信すると、前記選択装置は前記ネットワークノードにおいてローカルトリガ信号を生成してもよい。本明細書で説明した方法は各ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を補償するので、前記ローカルトリガ信号は前記ネットワークノードの各々において同時に生成される。
一旦ローカルトリガ信号が特定のノードにおいて生成されると、前記トリガ信号は、前記特定のネットワークノードに結合されたデバイスまたは前記デバイス内で生じるイベントを前記生成されたトリガ信号に同期するために、イベント同期回路100に供給されてもよい。一実施例では、前記デバイスは1つまたは複数のマルチメディアデバイスを備えてよく、前記マルチメディアデバイスは、以下のものには限られないが、スピーカ、マイクロフォン、カメラ、ディスプレイ画面等である。一実施例では、前記イベントは、クロック信号の生成、入力/出力の信号生成、データサンプリングを含んでもよいが、もちろんそれらには限られない。一実施例では、前記同期回路は、受信した前記生成されたトリガ信号に、前記特定のネットワークノードに結合された前記デバイスまたは前記デバイス内で発生するイベントを同期するための論理を含んでもよい。
いくつかの実施例では、図8乃至図10に示される1つまたは複数のハードウェアコンポーネントが、単一モノリシック基板上に具体化されてもよい。例えば、前記遅延計算回路、前記トリガ検出回路、前記カウントダウンタイマ、前記トリガ信号生成回路は、ネットワークインタフェースコントローラ(図1のNIC20など)に含まれてもよく、前記ネットワークインタフェースコントローラは単一モノリシック基板上に具体化される。しかし、図8乃至図10に示される前記ハードウェアコンポーネントは、本発明の全ての実施例において単一モノリシック基板やネットワークインタフェースコントローラに限定されるものではないことに留意する。いくつかの実施例では、前記同期回路も前記NICを備える前記単一モノリシック基板上に具体化されてもよい。他の実施例では、前記同期回路は各マルチメディアデバイスに含まれる独立したモノリシック基板上に具体化されてもよい。
当然のことながら、この開示の利益を有する当業者にとって、本願発明は、ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期するための改善された通信システム及び方法を提供することは明らかである。より詳細には、本発明は、前記ネットワークノードに結合されたデバイス(または前記デバイス内で発生するイベント)を前記トリガ信号に同期するために、前記複数のネットワークノードの各々でローカルトリガ信号を発生する手段を提供する。本明細書で提供される手段を使用すると、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより、前記複数のネットワークノードの各々において同時に前記ローカルトリガ信号が生成される。これは、前記ネットワークノードの各々において固定ではあるが予測不可能な位相遅延の量を生成していた従来の同期方法に対して著しい改善をもたらす。本発明のさまざまな観点からのさらなる改良及び代替の実施例は、当業者にとって本明細書からみて明らかであろう。したがって、本願請求項は全てのこのような改良及び変更を包含するものであり、明細書および図面は限定するためのものではなく例示的なものである。

Claims (26)

  1. ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する方法であって、前記ネットワークのロック状態は、全ての前記ネットワークノードのローカルクロック信号がマスタークロック信号にロックされると発生し、前記方法は、
    前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより前記複数のネットワークノードの各々において同時に、ローカルトリガ信号を生成するステップであって、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々において発生するイベントを同期するために使用される、ステップと、
    前記ネットワークのロック状態が発生した後に前記複数のネットワークノードの各々において前記固有の位相遅延を算出するステップと、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に累積位相遅延を格納するステップと、を備え、
    各固有の位相遅延はデータフレームがネットワークノードの受信ピンから同じ前記ネットワークノードの送信ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量から成り、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に格納される前記累積位相遅延は、前記ネットワークのソースノードとそれぞれの各ネットワークノードとの間に配置される前記ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を統合することにより計算され、
    前記固有の位相遅延を算出する前記ステップの後であって累積位相遅延を格納する前記ステップの前に、
    前記複数のネットワークノードの各々において算出された前記固有の位相遅延を全てのネットワークノードへ送信するステップと、
    前記複数のネットワークノードの各々における前記累積位相遅延を、前記ソースノードとそれぞれの各ネットワークノードとの間に配置される前記ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を統合することにより算出するステップと
    をさらに備えることを特徴とする方法。
  2. ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する方法であって、前記ネットワークのロック状態は、全ての前記ネットワークノードのローカルクロック信号がマスタークロック信号にロックされると発生し、前記方法は、
    前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより前記複数のネットワークノードの各々において同時に、ローカルトリガ信号を生成するステップであって、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々において発生するイベントを同期するために使用される、ステップと、
    前記ネットワークのロック状態が発生した後に前記複数のネットワークノードの各々において前記固有の位相遅延を算出するステップと、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に累積位相遅延を格納するステップと、を備え、
    各固有の位相遅延はデータフレームがネットワークノードの受信ピンから同じ前記ネットワークノードの送信ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量から成り、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に格納される前記累積位相遅延は、前記ネットワークのソースノードとそれぞれの各ネットワークノードとの間に配置される前記ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を統合することにより計算され、
    前記固有の位相遅延を算出する前記ステップの後であって累積位相遅延を格納する前記ステップの前に、
    各ネットワークノードにおいて計算された前記累積位相遅延を次の下流ネットワークノードへ送信するステップをさらに備える方法。
  3. ネットワーク内でネットワークのロック状態が発生した後に複数のネットワークノードを同期する方法であって、前記ネットワークのロック状態は、全ての前記ネットワークノードのローカルクロック信号がマスタークロック信号にロックされると発生し、前記方法は、
    前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより前記複数のネットワークノードの各々において同時に、ローカルトリガ信号を生成するステップであって、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々において発生するイベントを同期するために使用される、ステップと、
    前記ネットワークのロック状態が発生した後に前記複数のネットワークノードの各々において前記固有の位相遅延を算出するステップと、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に累積位相遅延を格納するステップと、を備え、
    各固有の位相遅延はデータフレームがネットワークノードの受信ピンから同じ前記ネットワークノードの送信ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量から成り、
    前記複数のネットワークノードの各々の中に格納される前記累積位相遅延は、前記ネットワークのソースノードとそれぞれの各ネットワークノードとの間に配置される前記ネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を統合することにより計算され、
    前記ソースノードにより受信されるか前記ソースノード内で生成されるソーストリガ信号と前記ネットワークのマスターノードにより生成されるデータフレームの所定のバイトとの間でオフセット値を測定するステップと、
    前記オフセット値を、前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードの各々へ送信するステップと、
    をさらに備える方法。
  4. 前記測定するステップの後であって前記送信するステップの前に、
    前記ソースノードにおいて算出されたジッタ値を前記オフセット値に加算するステップと、その統合されたジッタ及びオフセット値を、前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードの各々へ送信するステップをさらに備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記オフセット値は前記データフレームの前記所定のバイト内で前記複数のネットワークノードの各々へ送信される、請求項3に記載の方法。
  6. さらに、前記マスターノードによって送信されるデータフレームを前記複数のネットワークノードの各々において受信するステップであって、
    特定のネットワークノードが前記受信したデータフレームのうちの1つの前記所定のバイト内で前記オフセット値を検出したとき、前記特定のネットワークノードによって実行される前記方法は、
    カウントダウンタイマを所定値から開始するステップと、
    前記カウントダウンタイマのカウント値が、前記所定値から前記オフセット値と前記特定のネットワークノード内に格納された前記累積位相遅延とを統合した遅延を引いた値と一旦等価になると、ローカルトリガ信号を生成するステップと、
    前記特定のネットワークノードにおけるイベントを前記ローカルトリガ信号に同期するステップと、
    をさらに備える、請求項5に記載の方法。
  7. 前記オフセット値を送信する前記ステップの前に、前記方法は、有効トリガの指示を前記ネットワークを経由して前記複数のネットワークノードの各々に送信するステップを備え、前記オフセット値を検出する前記ステップの前に、前記方法は、前記有効トリガの前記指示を検出するステップを備える、請求項6に記載の方法。
  8. 前記方法は前記複数のネットワークノードの各々において発生する前記イベントが共通のタイムマーカに同期されることができるようにする、請求項1−3のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記イベントは前記複数のネットワークノードの各々におけるクロック信号の生成を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記イベントは前記複数のネットワークノードの各々におけるデータサンプリングを含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記イベントは前記複数のネットワークノードの各々における入力/出力(I/O)信号の生成を含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記I/O信号は前記複数のネットワークノードの各々に結合されたディスプレイ画面を同期するために使用される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記I/O信号は前記複数のネットワークノードの各々に結合されたカメラによる画像取込を同期するために使用される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記I/O信号は前記複数のネットワークノードの各々に結合されたスピーカに供給される音響信号を同期するために使用される、請求項11に記載の方法。
  15. ネットワーク内で相互接続された複数のネットワークノードを備えた通信システムであって、前記通信システムは、
    ソースノードであって、ソーストリガ信号と前記ソースノードにより受信されたデータフレームの所定のバイトとの間のオフセット値を算出し、前記オフセット値を、前記ネットワークを経由して前記データフレームの前記所定のバイト内で送信するように構成された、ソースノードと、
    伝送線路のネットワークにより前記ソースノードに結合された複数のネットワークノードであって、前記複数のネットワークノードは、
    前記ソースノードによって送信されるデータフレームを受信し、
    前記オフセット値を前記受信したデータフレームのうちの1つの前記所定のバイト内で検出し、
    前記複数のネットワークノードに結合されたデバイスを同期するためにローカルトリガ信号を生成し、前記ローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延を補償することにより前記複数のネットワークノードの各々において同時に生成される、
    ように構成されている、前記複数のネットワークノードと、
    を備え、
    前記複数のネットワークノードと前記ソースノードは個別の遅延計算回路をそれぞれ含み、前記遅延計算回路は、
    ネットワークのロック状態が発生した後に特定のネットワークノードに起因する前記固有の位相遅延を決定するためのカウンタであって、前記固有の位相遅延はデータフレームが前記特定のネットワークノードの受信ピンから前記特定のネットワークノードの送信ピンまで伝播するために必要とする位相遅延の量からなる、前記カウンタと、
    前記特定のネットワークノードに起因する固有の位相遅延を格納するための第1の記憶装置と、
    前記特定のネットワークノード内に累積位相遅延を格納するための第2の記憶装置であって、前記累積位相遅延は前記ソースノードと前記特定のネットワークノードとの間に配置される全てのネットワークノードに起因する固有の位相遅延を統合することにより計算される、前記第2の記憶装置と、
    を備え、
    前記複数のネットワークノードの各々はさらに、
    送信された前記オフセット値を前記受信したデータフレームのうちの1つの所定のバイト内で検出するためのトリガ検出回路と、
    一旦前記オフセット値が前記トリガ検出回路により検出されると、所定値からカウントダウンするためのカウントダウンタイマと、
    前記カウントダウンタイマのカウント値が、前記所定値から前記オフセット値と前記特定のネットワークノードの前記第2の記憶装置内に格納された前記累積位相遅延とを統合した遅延を引いた値と一旦等価になると、ローカルトリガ信号を生成し、したがって前記生成されたローカルトリガ信号は、前記複数のネットワークノードの各々に起因する固有の位相遅延が補償されている、リガ信号生成回路と、
    前記特定のネットワークノードに結合されたデバイスを前記ローカルトリガ信号に同期するための同期回路と、
    を備える、通信システム。
  16. 前記ソースノードはさらにジッタ比較回路を備え、前記ジッタ比較回路は、
    ジッタ値を計算し、
    統合されたオフセット及びジッタ値を生成するために、前記ジッタ値を前記ソースノードにより算出された前記オフセット値に加算し、
    前記統合されたオフセット及びジッタ値を、前記オフセット値の代わりに、前記ネットワーク経由で前記データフレームの前記所定のバイト内で送信する、
    ことによりネットワークのジッタを補償するように構成されている、請求項15に記載の通信システム。
  17. 前記トリガ検出回路は前記所定のバイト内で有効データビットを検出するために構成された論理ゲートを備える、請求項15に記載の通信システム。
  18. 前記有効データビットは前記オフセット値に相当する、請求項17に記載の通信システム。
  19. 前記有効データビットは前記オフセット値と、前記ソースノードにより生成され前記オフセット値と共に前記所定のバイト内で送信されるジッタ値とを加算した値に相当する、請求項17に記載の通信システム。
  20. さらに、前記オフセット値と前記累積位相遅延とを統合した遅延を生成するための加算器と、前記統合した遅延を前記所定値から減算するための減算器とを備える、請求項17に記載の通信システム。
  21. 前記所定値は前記ソースノードにより送信される前記データフレームのフレームサイズの2倍に実質的に等しい、請求項15に記載の通信システム。
  22. 前記遅延計算回路と、前記トリガ検出回路と、前記カウントダウンタイマと、前記トリガ信号生成回路とは、ネットワークインタフェースコントローラを備えた単一モノリシック基板上にそれぞれ具体化される、請求項15に記載の通信システム。
  23. 前記同期回路は前記デバイス内に含まれる独立したモノリシック基板上に具体化される、請求項15に記載の通信システム。
  24. 前記同期回路はネットワークインタフェースコントローラを備えた単一モノリシック基板上に具体化される、請求項15に記載の通信システム。
  25. 前記デバイスはマルチメディアデバイスを含む、請求項15に記載の通信システム。
  26. 前記デバイスはスピーカ、マイクロフォン、カメラ、及びディスプレイ画面を含むグループから選択される、請求項15に記載の通信システム。
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