JP6581121B2 - 処理液リサイクル方法および処理液リサイクルシステム - Google Patents

処理液リサイクル方法および処理液リサイクルシステム Download PDF

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Description

本発明は、メッキに用いられる処理液のリサイクル方法およびリサイクルシステムに関するものである。
特許文献1には、処理液の交換頻度を少なくさせることにより廃液を少量にすることができるとともに被処理基板の被処理面に均一な液処理を施すことができるようにすることを目的とし、
メッキ処理ユニットM1〜M4及び別のメッキ処理システム内のメッキ処理ユニットM1′〜M4′から排出された添加剤を含んだ使用済みのメッキ液をリザーバタンク50a、50bを介しリサイクル槽160に移送させ、このリサイクル槽160内でフィルタ163、ヒータ164、及び金属性のメッシュフィルタ165を使用してメッキ液から添加剤及びパーティクル等の不純物を除去した後、メッキ液の各成分の濃度を測定してメッキ液中の不足成分を添加してメッキ液を再調製し、この再調製したメッキ液をバッファ槽180及びリザーバタンク50a、50bを介して再びメッキ処理ユニットM1〜M4及びメッキ処理ユニットM1′〜M4′に供給してメッキ処理を行う処理液再生方法等が記載されている。
また、特許文献2には、めっき排水を再度使用することにより省資源を図ることを目的とし、
メッキされたワークWをめっき槽5の上方において第一スプレー洗浄装置11により洗浄し、オーバーフローした排液を排液受槽33に送り、一次水洗槽7において浸漬されあるいは第二スプレー洗浄装置13により洗浄されてオーバーフローした排液を排液受槽33に送り、排液受槽33に送られた排液は、濃縮装置43に送り濃縮して濃厚排液貯槽57に送り、一定の濃度に達したらめっき槽に戻して再利用する、めっき排水のリサイクルシステムが記載されている。
特開2001−316894号公報 特開2000−355800号公報
上述した特許文献1の技術では、ヒータ164は、メッシュフィルタ163,165とともにメッキ液から添加剤及びパーティクル等の不純物を除去するものであり、メッキ液の必要な成分の濃度を高めるものではない。また、特許文献1の技術は、メッキ液中の不足成分を添加して再調整したメッキ液を貯留するためのバッファ槽180も必要とするため、設備が大型化するという難点がある。
また、特許文献2の技術では、その排液受槽33は排液を貯留するだけであるため、排液の濃縮には、別途濃縮装置43を必要とし、さらに、濃厚排液貯槽57も必要としている。 したがって、特許文献2の技術では設備が大型化するという難点がある。
本発明が解決しようとする課題は、設備の大型化を抑制しながら、メッキに用いられる処理液をリサイクルすることのできる処理液リサイクル方法および処理液リサイクルシステムを提供することである。
上記課題を解決するために本発明の処理液リサイクル方法は、
メッキの対象となるワークに処理液を用いて処理を施す処理工程と、
この処理工程で使用された処理液をリサイクル槽に回収する回収工程と、
この回収工程で前記リサイクル槽に回収された処理液の水分を、当該リサイクル槽において蒸発させて、処理液に要求される成分の濃度を上げる濃縮工程と、
この濃縮工程で濃縮された処理液を前記処理工程に戻して再利用する返還工程と、
を含み、
前記処理工程は、第1の同種の処理液を使用する第1の複数の処理工程と、第2の同種の処理液を使用する第2の複数の処理工程とを含み、
前記回収工程は、
前記第1の複数の処理工程で使用された第1の同種の処理液を第1のリサイクル槽に回収する第1の回収工程と、
前記第2の複数の処理工程で使用された第2の同種の処理液を第2のリサイクル槽に回収する第2の回収工程とを含み、
前記返還工程は、
前記第1のリサイクル槽で濃縮された前記第1の同種の処理液を前記第1の複数の処理工程にそれぞれ戻す第1の返還工程と、
前記第2のリサイクル槽で濃縮された前記第2の同種の処理液を前記第2の複数の処理工程にそれぞれ戻す第2の返還工程と、
を含むことを特徴とする。
なお、本願において、「メッキに用いられる処理液」には、メッキの前処理に用いられる処理液も含まれるものとする。
この処理液リサイクル方法によれば、メッキの対象となるワークに使用された処理液がリサイクル槽に回収され、そのリサイクル槽において、回収された処理液の水分が蒸発させられて、要求される成分の濃度が上げられた後、再び処理工程に戻されて再利用される。
つまり、この処理液リサイクル方法によれば、処理液が回収されたリサイクル槽自体で処理液の水分が蒸発させられるから、前述した従来技術とは異なり、リサイクル槽以外に、リサイクルのためのバッファ槽(180)や、排液受槽(33)および濃縮装置(43)、濃厚排液貯槽(57)等を必要としない。
したがって、この処理液リサイクル方法によれば、設備の大型化を抑制しながら、メッキに用いられる処理液をリサイクルすることが可能となる。
また、この処理液リサイクル方法によれば、
前記処理工程は、第1の同種の処理液を使用する第1の複数の処理工程と、第2の同種の処理液を使用する第2の複数の処理工程とを含み、
前記回収工程は、
前記第1の複数の処理工程で使用された第1の同種の処理液を第1のリサイクル槽に回収する第1の回収工程と、
前記第2の複数の処理工程で使用された第2の同種の処理液を第2のリサイクル槽に回収する第2の回収工程とを含み、
前記返還工程は、
前記第1のリサイクル槽で濃縮された前記第1の同種の処理液を前記第1の複数の処理工程にそれぞれ戻す第1の返還工程と、
前記第2のリサイクル槽で濃縮された前記第2の同種の処理液を前記第2の複数の処理工程にそれぞれ戻す第2の返還工程と、
を含むので、同種の処理液を使用する複数の処理工程についてのリサイクル槽が共用されることとなるため、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
この処理液リサイクル方法においては、
前記処理工程は、さらに、第3の処理液を使用する第3の処理工程を含み、
前記回収工程は、前記第1または第2の返還工程の実施で空になった第1または第2のリサイクル槽に、前記第3の処理工程で使用された第3の処理液を回収する第3の回収工程を含み、
前記返還工程は、第1または第2のリサイクル槽で濃縮された前記第3の処理液を前記第3の処理工程に戻す第3の返還工程を含む構成とすることができる。
このように構成すると、さらに、第3の処理液を使用する第3の処理工程を含む場合でも、その第3の処理液のためのリサイクル槽が第1または第2のリサイクル槽で共用されるから、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
この処理液リサイクル方法においては、
前記リサイクル槽内の処理液中に、ボイラーから供給され、本リサイクル方法が適用される処理工程とは別の処理工程で利用されたスチームが通るスチーム管を通して前記水分の蒸発を促進させる構成とすることができる。
このように構成すると、別の処理工程で利用されたスチームを活用することで、リサイクル槽内の処理液の水分の蒸発を促進させることができる。
上記課題を解決するために本発明の処理液リサイクルシステムは、
メッキの対象となるワークに処理液を用いて処理を施す処理部と、
この処理部で使用された処理液を回収し、回収した処理液の水分を蒸発させて、処理液に要求される成分の濃度を上げるリサイクル槽と、
このリサイクル槽で濃縮された処理液を前記処理部に戻す返還路と、
を備え、
前記処理部は、第1の同種の処理液を使用する第1の複数の処理部と、第2の同種の処理液を使用する第2の複数の処理部とを含み、
前記リサイクル槽は、
前記第1の複数の処理部で使用された第1の同種の処理液を回収し、その水分を蒸発させて、第1の処理液に要求される成分の濃度を上げる第1のリサイクル槽と、
前記第2の複数の処理部で使用された第2の同種の処理液を回収し、その水分を蒸発させて、第2の処理液に要求される成分の濃度を上げる第2のリサイクル槽と、を備え、
前記返還路は、
前記第1のリサイクル槽で濃縮された前記第1の同種の処理液を前記第1の複数の処理部にそれぞれ戻す第1の返還路と、
前記第2のリサイクル槽で濃縮された前記第2の同種の処理液を前記第2の複数の処理部にそれぞれ戻す第2の返還路と、
を含むことを特徴とする。
この処理液リサイクルシステムによれば、メッキの対象となるワークに使用された処理液がリサイクル槽に回収され、そのリサイクル槽において、回収された処理液の水分が蒸発させられて、要求される成分の濃度が上げられた後、再び処理部に戻されて再利用される。
つまり、この処理液リサイクルシステムによれば、処理液が回収されたリサイクル槽自体で処理液の水分が蒸発させられるから、前述した従来技術とは異なり、リサイクル槽以外に、リサイクルのためのバッファ槽(180)や、排液受槽(33)および濃縮装置(43)、濃厚排液貯槽(57)等を必要としない。
したがって、この処理液リサイクルシステムによれば、設備の大型化を抑制しながら、メッキに用いられる処理液をリサイクルすることが可能となる。
また、この処理液リサイクルシステムによれば、
前記処理部は、第1の同種の処理液を使用する第1の複数の処理部と、第2の同種の処理液を使用する第2の複数の処理部とを含み、
前記リサイクル槽は、
前記第1の複数の処理部で使用された第1の同種の処理液を回収し、その水分を蒸発させて、第1の処理液に要求される成分の濃度を上げる第1のリサイクル槽と、
前記第2の複数の処理部で使用された第2の同種の処理液を回収し、その水分を蒸発させて、第2の処理液に要求される成分の濃度を上げる第2のリサイクル槽と、を備え、
前記返還路は、
前記第1のリサイクル槽で濃縮された前記第1の同種の処理液を前記第1の複数の処理部にそれぞれ戻す第1の返還路と、
前記第2のリサイクル槽で濃縮された前記第2の同種の処理液を前記第2の複数の処理部にそれぞれ戻す第2の返還路と、
を含むので、同種の処理液を使用する複数の処理部についてのリサイクル槽が共用されることとなるため、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
この処理液リサイクルシステムにおいては、
前記処理部は、さらに、第3の処理液を使用する第3の処理部を含み、
前記第1または第2のリサイクル槽22は、前記第1または第2の処理液を前記処理部に返還して空になった後に、前記第3の処理部で使用された第3の処理液を回収し、
前記返還路は、第1または第2のリサイクル槽で濃縮された前記第3の処理液を前記第3の処理部に戻す第3の返還路を含む構成とすることができる。
このように構成すると、さらに、第3の処理液を使用する第3の処理部を含む場合でも、その第3の処理液のためのリサイクル槽が第1または第2のリサイクル槽で共用されるから、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
この処理液リサイクル方法および処理液リサイクルシステムにおいては、
前記リサイクル槽内の処理液中に、ボイラーから供給され、本リサイクルシステムが適用される処理部とは別の処理部で利用されたスチームが通るスチーム管を通した構成とすることができる。
このように構成すると、別の処理工程で利用されたスチームを活用することで、リサイクル槽内の処理液の水分の蒸発を促進させることができる。
本発明に係る処理液リサイクル方法ないし処理液リサイクルシステムの実施の形態を示すシステム概略図。
以下、本発明に係る処理液リサイクル方法ないし処理液リサイクルシステムの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
図1に示すように、この実施の形態の処理液リサイクル方法を実施する処理液リサイクルシステムは、メッキの対象となるワーク(例えば金属部品(図示せず))に処理液を用いて処理を施す処理部10と、この処理部10で使用された処理液を回収し、回収した処理液40の水分を蒸発させて、処理液40に要求される成分の濃度を上げるリサイクル槽20と、このリサイクル槽20で濃縮された処理液40を前記処理部10に戻す返還路30とを備えている。
つまり、この実施の形態の処理液リサイクル方法は、メッキの対象となるワークに処理液40を用いて処理を施す処理工程と、この処理工程で使用された処理液40をリサイクル槽20に回収する回収工程と、この回収工程でリサイクル槽20に回収された処理液40の水分を、当該リサイクル槽20において蒸発させて、処理液40に要求される成分の濃度を上げる濃縮工程と、この濃縮工程で濃縮された処理液を前記処理工程に戻して再利用する返還工程とを含んでいる。
この処理液リサイクルシステムないし方法によれば、メッキの対象となるワークに使用された処理液40がリサイクル槽20に回収され、そのリサイクル槽20において、回収された処理液の水分が蒸発させられて、要求される成分の濃度が上げられた後、再び処理工程(処理部10)に戻されて再利用される。
つまり、この処理液リサイクルシステムないし方法によれば、処理液40が回収されたリサイクル槽20自体で処理液40の水分が蒸発させられるから、前述した従来技術とは異なり、リサイクル槽以外に、リサイクルのためのバッファ槽(180)、排液受槽(33)および濃縮装置(43)、濃厚排液貯槽(57)等を必要としない。
したがって、この実施の形態の処理液リサイクルシステムないし方法によれば、設備の大型化を抑制しながら、メッキに用いられる処理液40をリサイクルすることが可能となる。
処理部10は、第1の同種の処理液41を使用する第1の複数(図示のものは2つ)の処理部11と、第2の同種の処理液42を使用する第2の複数(図示のものは2つ)の処理部12とを含んでいる。
リサイクル槽20は、第1の複数の処理部11で使用された第1の同種の処理液41を回収し、その水分を蒸発させて、第1の処理液41に要求される成分の濃度を上げる第1のリサイクル槽21と、第2の複数の処理部12で使用された第2の同種の処理液42を回収し、その水分を蒸発させて、第2の処理液42に要求される成分の濃度を上げる第2のリサイクル槽22とを備えている。
返還路30は、第1のリサイクル槽21で濃縮された第1の同種の処理液41を第1の複数の処理部11にそれぞれ戻す第1の返還路31と、第2のリサイクル槽22で濃縮された第2の同種の処理液42を第2の複数の処理部12にそれぞれ戻す第2の返還路32とを含んでいる。
つまり、処理工程(10)は、第1の同種の処理液41を使用する第1の複数の処理工程(11)と、第2の同種の処理液42を使用する第2の複数の処理工程(12)とを含み、回収工程は、第1の複数の処理工程で使用された第1の同種の処理液41を第1のリサイクル槽21に回収する第1の回収工程と、第2の複数の処理工程で使用された第2の同種の処理液42を第2のリサイクル槽22に回収する第2の回収工程とを含み、返還工程は、第1のリサイクル槽21で濃縮された前記第1の同種の処理液41を第1の複数の処理工程(11)にそれぞれ戻す第1の返還工程と、第2のリサイクル槽22で濃縮された第2の同種の処理液42を第2の複数の処理工程(12)にそれぞれ戻す第2の返還工程とを含んでいる。
以上ように構成すると、同種の処理液(41または42)を使用する複数の処理工程ないし処理部(11または12)についてのリサイクル槽(21または22)が共用されることとなるため、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
つまり、この実施の形態では、第1の同種の処理液41を使用する複数(本実施の形態では2つ)の処理工程ないし処理部11についてのリサイクル槽21が共用され、また、第2の同種の処理液42を使用する複数(本実施の形態では2つ)の処理工程ないし処理部12についてのリサイクル槽22が共用されることとなるため、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
この実施の形態の処理部10は、アルミまたはアルミ合金製のワークにメッキを施す前の前処理を行う処理部であり、処理順にしたがって、エッチング処理部13と、酸活性処理部11(a)と、第1の亜鉛置換処理部12(a)と、溶解活性処理部11(b)と、第2の亜鉛置換処理部12(b)とを含んでいる。
酸活性処理部11(a)と溶解活性処理部11(b)が、上記第1の複数の処理部11をなすものであり、その処理液41は酸性溶液である。
第1の亜鉛処理部12(a)と第2の亜鉛処理部12(b)が、上記第2の複数の処理部12をなすものであり、その処理液42はアルカリ性溶液である。
また、エッチング処理部13は、酸活性処理(11(a))に先立って行われるものであり、後述する第3の処理部の一例をなすものである。
この実施の形態の処理部10は、さらに、第3の処理液43を使用する第3の処理部13を含んでいる。
第2のリサイクル槽22は、第2の処理液42を処理部12(a、b)に返還して空になった後に、第3の処理部13で使用された第3の処理液43を回収する。
返還路30は、第2のリサイクル槽22で濃縮された第3の処理液43を第3の処理部13に戻す第3の返還路33を含んでいる。
つまり、この実施の形態の処理工程は、第3の処理液43を使用する第3の処理工程を含み、回収工程は、第2の返還工程の実施で空になった第2のリサイクル槽22に、第3の処理工程で使用された第3の処理液43を回収する第3の回収工程を含み、返還工程は、第2のリサイクル槽22で濃縮された第3の処理液43を第3の処理工程に戻す第3の返還工程を含んでいる。
このように構成すると、さらに、第3の処理液43を使用する第3の処理部13を含む場合でも、その第3の処理液43のためのリサイクル槽が第2のリサイクル槽22で共用されるから、リサイクル槽の増加を抑制することができる。
なお、この実施の形態では、第3の処理液43としてアルカリ性溶液を用いるため、共有するリサイクル槽を、アルカリ性溶液を貯留する第2のリサイクル槽22としたが、第3の処理液43として酸性溶液を用いる場合には、共有するリサイクル槽を、酸性溶液を貯留する第1のリサイクル槽21とする。
リサイクル槽20内の処理液中には、スチーム管50が通されている。スチーム管50には、ボイラー(図示せず)から供給され、本リサイクルシステムが適用される処理部10とは別の処理部、例えば、この前処理(図1)に先立ち実施されるクリーニング処理、あるいはこの前処理後に実施されるメッキ処理を行う処理部で利用されたスチームを通す。
このように構成すると、別の処理工程で利用されたスチームを活用することで、リサイクル槽20内の処理液の水分の蒸発を促進させることができる。
なお、スチーム管50は、第1、第2のリサイクル槽21,22の両方に通しても良いし、いずれか一方にのみ通しても良い。この実施の形態では両方に通している。
図1において、55はリサイクル槽20に設けられた予備的ヒーターであり、スチーム管50による加温では不十分な場合にのみ作動する。
なお、リサイクル槽20に回収された処理液40の温度は、水分の蒸発(気化)が得られる温度であれば良いが、望ましくは50℃前後とする。温度が低いと蒸発に時間がかかってしまう。一方、50℃を大きく超えると処理液が変質するおそれがあるからである。
図1に示す前処理工程において、エッチング処理部13は、エッチング処理およびその後の一次・二次洗浄を行う。酸活性処理部11(a)は酸活性処理およびその後の一次・二次洗浄を行う。第1の亜鉛置換処理部12(a)は第1の亜鉛置換処理およびその後の一次・二次洗浄を行う。溶解活性処理部11(b)は溶解活性処理およびその後の一次・二次洗浄を行う。第2の亜鉛置換処理部12(b)は第2の亜鉛置換処理およびその後の一次・二次洗浄を行う。
各処理部の下部には、それぞれの処理部で使用された処理液と洗浄液(この実施の形態では水)とを受ける受部(トレイあるいは槽)15が設けられている。これら受部15で受けられた処理液および洗浄液が各受部15に接続された回収路(パイプ)16を介して前述した所定のリサイクル槽に回収される。
リサイクル槽20に回収された処理液40は、その水分が蒸発させられることで、要求される成分の濃度が上げられるが、複数回(循環)利用されることで、水分の蒸発によっては十分な濃度上昇が得られない場合には、濃度の濃い新液60(61,62)を追加する。
上述した回収路あるいは返還路を構成するパイプには、必要に応じてポンプや電磁弁を設ける。
例えば、図1に示すように、少なくとも返還路31,32,33にはそれぞれ電磁弁35とポンプPとを設ける。
上記のような処理液のリサイクルは、処理液が処理液としての機能を維持し得る間続けられるが、処理液が処理液としての機能を維持し得なくなったときには、廃棄する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
10:処理部、11:第1の複数の処理部、12:第2の複数の処理部、13:第3の処理部、20:リサイクル槽、21:第1のリサイクル槽、22:第2のリサイクル槽、30:返還路、31:第1の返還路、32:第2の返還路、33:第3の返還路、40:処理液、41:第1の同種の処理液、42:第2の同種の処理液、43:第3の処理液、50:スチーム管。

Claims (6)

  1. メッキの対象となるワークに処理液を用いて処理を施す処理工程と、
    この処理工程で使用された処理液(40)をリサイクル槽(20)に回収する回収工程と、
    この回収工程で前記リサイクル槽(20)に回収された処理液(40)の水分を、当該リサイクル槽(20)において蒸発させて、処理液(40)に要求される成分の濃度を上げる濃縮工程と、
    この濃縮工程で濃縮された処理液(40)を前記処理工程に戻して再利用する返還工程と、
    を含み、
    前記処理工程は、第1の同種の処理液(41)を使用する第1の複数の処理工程と、第2の同種の処理液(42)を使用する第2の複数の処理工程とを含み、
    前記回収工程は、
    前記第1の複数の処理工程で使用された第1の同種の処理液(41)を第1のリサイクル槽(21)に回収する第1の回収工程と、
    前記第2の複数の処理工程で使用された第2の同種の処理液(42)を第2のリサイクル槽(22)に回収する第2の回収工程とを含み、
    前記返還工程は、
    前記第1のリサイクル槽(21)で濃縮された前記第1の同種の処理液(41)を前記第1の複数の処理工程にそれぞれ戻す第1の返還工程と、
    前記第2のリサイクル槽(22)で濃縮された前記第2の同種の処理液(42)を前記第2の複数の処理工程にそれぞれ戻す第2の返還工程と、
    を含むことを特徴とする処理液リサイクル方法。
  2. 請求項において、
    前記処理工程は、さらに、第3の処理液(43)を使用する第3の処理工程を含み、
    前記回収工程は、前記第1または第2の返還工程の実施で空になった第1または第2のリサイクル槽(21または22)に、前記第3の処理工程で使用された第3の処理液(43)を回収する第3の回収工程を含み、
    前記返還工程は、第1または第2のリサイクル槽(21または22)で濃縮された前記第3の処理液(43)を前記第3の処理工程に戻す第3の返還工程を含むことを特徴とする処理液リサイクル方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記リサイクル槽内の処理液中に、ボイラーから供給され、本リサイクル方法が適用される処理工程とは別の処理工程で利用されたスチームが通るスチーム管(50)を通して前記水分の蒸発を促進させることを特徴とする処理液リサイクル方法。
  4. メッキの対象となるワークに処理液(40)を用いて処理を施す処理部(10)と、
    この処理部(10)で使用された処理液(40)を回収し、回収した処理液(40)の水分を蒸発させて、処理液(40)に要求される成分の濃度を上げるリサイクル槽(20)と、
    このリサイクル槽(20)で濃縮された処理液(40)を前記処理部(10)に戻す返還路(30)と、
    を備え、
    前記処理部(10)は、第1の同種の処理液(41)を使用する第1の複数の処理部(11)と、第2の同種の処理液(42)を使用する第2の複数の処理部(12)とを含み、
    前記リサイクル槽(20)は、
    前記第1の複数の処理部(11)で使用された第1の同種の処理液(41)を回収し、その水分を蒸発させて、第1の処理液(41)に要求される成分の濃度を上げる第1のリサイクル槽(21)と、
    前記第2の複数の処理部(12)で使用された第2の同種の処理液(42)を回収し、その水分を蒸発させて、第2の処理液(42)に要求される成分の濃度を上げる第2のリサイクル槽(22)と、を備え、
    前記返還路(30)は、
    前記第1のリサイクル槽(21)で濃縮された前記第1の同種の処理液(41)を前記第1の複数の処理部(11)にそれぞれ戻す第1の返還路(31)と、
    前記第2のリサイクル槽(22)で濃縮された前記第2の同種の処理液(42)を前記第2の複数の処理部(12)にそれぞれ戻す第2の返還路(32)と、
    を含むことを特徴とする処理液リサイクルシステム。
  5. 請求項4において、
    前記処理部(10)は、さらに、第3の処理液(43)を使用する第3の処理部(13)を含み、
    前記第1または第2のリサイクル槽(21または22)は、前記第1または第2の処理液(41または42)を前記処理部(10)に返還して空になった後に、前記第3の処理部(13)で使用された第3の処理液(43)を回収し、
    前記返還路(30)は、第1または第2のリサイクル槽(21または22)で濃縮された前記第3の処理液(43)を前記第3の処理部(13)に戻す第3の返還路(33)を含むことを特徴とする処理液リサイクルシテム。
  6. 請求項4または5において、
    前記リサイクル槽内の処理液中に、ボイラーから供給され、本リサイクルシステムが適用される処理部(10)とは別の処理部で利用されたスチームが通るスチーム管(50)を通したことを特徴とする処理液リサイクルシステム。
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