JP6581114B2 - 繊維強化樹脂複合体及びその製作方法 - Google Patents

繊維強化樹脂複合体及びその製作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6581114B2
JP6581114B2 JP2016567330A JP2016567330A JP6581114B2 JP 6581114 B2 JP6581114 B2 JP 6581114B2 JP 2016567330 A JP2016567330 A JP 2016567330A JP 2016567330 A JP2016567330 A JP 2016567330A JP 6581114 B2 JP6581114 B2 JP 6581114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
resin
polymer resin
fibers
matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016567330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017507230A (ja
Inventor
テレンス リー シュナイダー,
テレンス リー シュナイダー,
スティーヴン クリステンセン,
スティーヴン クリステンセン,
ジョナサン ヘンリー ゴス,
ジョナサン ヘンリー ゴス,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Boeing Co
Original Assignee
Boeing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US14/172,040 external-priority patent/US9012533B2/en
Application filed by Boeing Co filed Critical Boeing Co
Publication of JP2017507230A publication Critical patent/JP2017507230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6581114B2 publication Critical patent/JP6581114B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/24Impregnating materials with prepolymers which can be polymerised in situ, e.g. manufacture of prepregs
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/04Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
    • C08J5/06Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material using pretreated fibrous materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/17Amines; Quaternary ammonium compounds
    • C08K5/18Amines; Quaternary ammonium compounds with aromatically bound amino groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • C08K7/04Fibres or whiskers inorganic
    • C08K7/06Elements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • C08K7/04Fibres or whiskers inorganic
    • C08K7/10Silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • C08K7/04Fibres or whiskers inorganic
    • C08K7/14Glass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2363/00Characterised by the use of epoxy resins; Derivatives of epoxy resins

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Description

本開示は、概して繊維強化樹脂複合体に関し、より具体的には、歪樹脂でコーティングされた繊維を有する複合体について検討する。
航空機の設計及び製造において複合材料の割合はより高くなっている。航空機の重量を減らすために、複合材料が航空機で使用される。この軽量化により、ペイロード能力及び燃費効率などの性能特徴が改善される。更に、複合材料により航空機の様々な構成要素の寿命が延びる。
複合材料は、2つ以上の機能的構成要素を結合することにより作成された、頑丈かつ軽量の材料でありうる。例えば、複合材料は、ポリマー樹脂マトリクスに結合された強化繊維を含みうる。その繊維は単方向であるか、又は織布若しくは繊維織物の形態をとりうる。繊維及び樹脂が、複合材料を形成するために配置及び硬化されうる。
繊維強化複合体において、ミクロ規模レベルでの繊維と周囲のマトリクスとの間の荷重伝達の効率が、連続レベルで複合体の全体的な機械的性能に直接影響を与えうる。繊維の存在によって実質的に影響を与えられうるマトリクスの領域は、時に「相関」領域とも呼ばれるが、繊維を直接取り囲むマトリクスの界面エリアである。複合体において、この相関領域は、繊維と周囲のマトリクスとの間の弾性剛性の不一致に起因して高いせん断歪を受けることがある。
広く使用されている従来のバルク樹脂は、所望の歪能力を提供しえない。その結果、様々な樹脂マトリクス製剤は、ポリマー樹脂の歪能力を改善するために開発されている。しかしながら、歪能力潜在性能が高いことが証明されている製剤は、従来のバルク樹脂よりもコストがかかることがある。歪能力が高いことが証明されている製剤はまた、他の不所望な制限を有することもある。これらの他の不所望な制限は、限定的流体抵抗、低いガラス転移温度、並びに不十分な適度粘着時間及び/又は不十分なプリプレグ取扱時間などの所望に満たないプリプレグ取扱特性を含むことがある。これらの不所望な制限は、マトリクスを形成するバルクポリマー樹脂の化学的性質を修正することによって、部分的に取り扱われることがある。しかしながら、これらの修正は、生産コストに加えられる可能性のある特殊モノマー又は添加物の開発を必要とすることがある。更に、これらの特殊製剤及び添加物は、複合体の他の性能プロパティを不所望に低下させることもある。また、従来のバルク樹脂を使用し、樹脂添加物又は特殊樹脂製剤の必要性を回避するような複合体を作る方法が必要である。従って、上述の問題点のうちの少なくとも1つに加え、起こりうる他の問題点も考慮した方法及び装置を有することが望ましいだろう。
本開示の例示的実施形態は、ポリマー樹脂マトリクスと、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維とを含む繊維強化樹脂複合体を提供する。ポリマー樹脂マトリクスは、第1のvon Mises歪を有する。第1の歪ポリマー樹脂は、およそ0.25からおよそ0.45の範囲の第2のvon Mises歪を有する。第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維は、ポリマー樹脂マトリクスの中に配置される。第2のvon Mises歪は、第1のvon Mises歪よりも大きい。
本開示の別の実施形態は、第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクスと、ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維と、複数の繊維を取り囲む歪相関領域とを含む繊維強化樹脂複合体を提供する。複数の繊維は、第2のvon Mises歪を有する。第2のvon Mises歪の第1のvon Mises歪に対する比率は、約1.04以上である。
本開示の更なる別の実施形態は、繊維強化樹脂複合体を作る方法を提供する。方法は、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことを含む。硬化状態の第1の歪ポリマー樹脂の第1のvon Mises歪は、およそ0.25からおよそ0.45の範囲にある。ポリマー樹脂マトリクスの第2のvon Mises歪は、第1のvon Mises歪未満である。
特徴、機能及び利点は、本開示の様々な例示的実施例において個々に達成することができ、又は下記の説明及び図面を参照することによってさらに詳細を理解することができる更に別の実施形態と組み合わせてもよい。
例示的な実施形態の特徴と考えられる新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に明記される。しかしながら、例示的な実施形態と、好ましい使用モードと、更にはその目的及び利点とは、添付図面を参照して、本開示の例示的な実施形態の後述の詳細な説明を読むことにより最もよく理解されるであろう。
例示的な実施形態による航空機の図である。 例示的実施形態による、歪樹脂でコーティングされた繊維を用いた複合体の機能ブロック図である。 例示的実施形態による、歪樹脂でコーティングされたフィラメントの繊維トウの断面図である。 例示的実施形態による、歪樹脂でコーティングされたフィラメントの繊維トウのより詳細な図である。 例示的実施形態による、個々の歪樹脂でコーティングされたフィラメントの断面図のより詳細な図である。 例示的実施形態による、異なる係数又は強度及び歪樹脂コーティングを有する2種類の強化繊維の使用を示す図である。 例示的実施形態による、複数の歪樹脂コーティングを有する繊維の断面図である。 例示的実施形態による、歪樹脂でコーティングされた不連続強化繊維を有する複合体の断面図である。 例示的実施形態による、歪樹脂でコーティングされた繊維を用いた複合体構造を製造する方法のフロー図である。 例示的実施形態による、繊維強化樹脂複合体のブロック図である。 例示的実施形態による、繊維強化樹脂複合体を形成するためのプロセスのフローチャートである。 例示的実施形態による、ブロック図形式での航空機の製造及び保守方法の図である。 例示的実施形態が実装されうる航空機のブロック図である。 例示的実施形態による、張力クーポンに対する応力対歪挙動のグラフである。 例示的実施形態による、張力クーポンに対する応力対歪挙動のグラフである。
種々の例示的な実施形態は、任意の数の異なる検討事項を認識及び考慮している。例えば、種々の例示的実施形態は、歪ポリマー樹脂が、炭素繊維積層板などの複合材料の中の繊維の機械的耐荷重性能力を改選させ得ることを認識及び考慮している。本明細書で使用されるように、「歪ポリマー樹脂」は、およそ0.25以上のvon Mises歪を有するポリマー樹脂を指す。いくつかの例示的実施例では、「歪ポリマー樹脂」は、およそ0.25からおよそ0.45の範囲のvon Mises歪を有しうる。従来のポリマー樹脂による積層板で用いられる同一の炭素繊維と比較して、歪ポリマー樹脂で製造されると、炭素繊維積層板の引張強度プロパティにおいて80%程度の改善が実現できることを、発明者は実験的試験によって発見した。
しかしながら、種々の例示的実施形態はまた、主として歪ポリマーを含むポリマー樹脂マトリクスを有する繊維強化樹脂複合体が、ポリマー樹脂マトリクスに対して従来のバルク樹脂を用いる繊維強化樹脂複合体と比較して、不所望なプロパティを有しうることを認識及び考慮している。例えば、種々の例示的実施形態は、主として歪ポリマーを含むポリマー樹脂マトリクスを用いる繊維強化樹脂複合体が、ポリマー樹脂マトリクスに対して従来のバルク樹脂を用いる繊維強化樹脂複合体と比較して、不所望な弾性係数、ガラス転移温度、流体抵抗又は適度粘着時間の少なくとも1つを有しうることを認識及び考慮している。
種々の例示的実施形態は、歪ポリマー樹脂が従来のバルク樹脂より高価でありうることを認識及び考慮している。例えば、歪ポリマー樹脂製剤の中で用いられるモノマーは、それら固有の「組み込まれた(built−in)」分子特徴のため、コストが高くなりうる。別の例として、歪ポリマー樹脂の中で用いられるモノマーは、従来のバルク樹脂で使用されるモノマーより少量で利用可能でありうる。従来のバルク樹脂で使用されるモノマーは、工業規模の製造業者から市販されている商品複合体でありうる。
種々の例示的実施形態はまた、歪ポリマー樹脂及び従来のバルク樹脂の双方を使用する繊維強化樹脂複合体が所望の特性をもたらしうることを認識及び考慮している。特に、所望の材料性能は、歪ポリマー樹脂及び従来のバルク樹脂の双方を使用することから生じうる。更に、歪ポリマー樹脂及び従来のバルク樹脂の双方を使用することは、歪ポリマー樹脂のみを使用する繊維強化複合体よりも製造コストが低くなりうる。更に、所望の特性は、ポリマー樹脂マトリクスとして大量に存在する従来のバルク樹脂で歪ポリマー樹脂を取り囲むことから生じうる。
例示的実施形態はまた、従来のバルク樹脂に埋め込まれた歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を含む繊維強化樹脂複合体が、歪ポリマー樹脂の歪変形特性を所望に有しうることを認識及び考慮する。更に、従来のバルク樹脂に埋め込まれた歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を含む繊維強化樹脂複合体は、引張強度などの所望の耐荷重性能力を有しうる。例示的実施形態はまた、従来のバルク樹脂に埋め込まれた歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を含む繊維強化樹脂複合体が、バルクポリマー樹脂マトリクスの一又は複数の所望のプロパティを有しうることを更に認識及び考慮する。
ここで図面、特に図1を参照すると、航空機の図が、例示的実施形態に従って示される。この例示的実施例では、航空機100は、機体106に取り付けられた翼102及び翼104を有する。航空機100は、翼102に取り付けられたエンジン108と、翼104に取り付けられたエンジン104とを含む。
機体106は、尾部112を有する。水平安定板114、水平安定板116、及び垂直安定板118は、機体106の尾部112に取り付けられている。
航空機100は、本明細書で開示される繊維強化樹脂複合体の様々な例示的実施形態が実装される例である。本明細書で開示される歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を有する繊維強化樹脂複合体は、例えば、軽量の強化複合材料が有効でありうる航空機100の構成要素に対する材料として使用されうる。別の例として、歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を有する繊維強化樹脂複合体は、翼104の桁(図示されず)の材料として使用されうる。更に別の例として、基板106及び翼104の複合材外板120は、歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を有する繊維強化樹脂複合体を含みうる。
図1の航空機100の図は、例示的実施形態が実装されうる方法に対する物理的又は構造的な制限を示唆することを意図していない。例えば、航空機100は民間機であるが、航空機100は、軍用機、回転翼航空機、ヘリコプター、無人航空機、又は任意の他の適切な航空機でありうる。
例示的実施形態についての例示的実施例が、航空機又は他の航空宇宙構造に関して記載されているが、例示的実施形態は、他の種類のプラットフォームに適用されてもよい。プラットフォームは、例えば、移動式プラットフォーム、固定式プラットフォーム、陸上構造物、水上構造物、及び宇宙構造物でありうる。より詳細には、プラットフォームは、水上艦、戦車、人員運搬機、列車、宇宙船、宇宙ステーション、衛星、潜水艦、自動車、発電所、橋、ダム、家屋、風車、製造施設、建造物、及び他の適切なプラットフォームでありうる。
図2を参照すると、複合体20のブロック図が、例示的実施形態に従って示されている。複合体20は、ポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込まれた繊維24を含む。繊維24は、強化繊維でありうる。繊維24は、連続的でも不連続的でも(例えば、短繊維)よく、炭素、ガラス、有機体、金属、セラミック及びその他のものを含むがこれらに限定されない、任意の様々な材料から形成されうる。様々な例示的実施例では、繊維24は、周囲のポリマー樹脂マトリクス22の歪変形能力と比べて、比較的高い歪変形能力を有する歪樹脂コーティング26を有している。ポリマー樹脂マトリクス22は、従来のバルク樹脂を含みうる。歪樹脂コーティング26は、層間剥離及び耐微小亀裂性の潜在的改善のみならず、終極強度及び/又は終局歪の増大など、複合体20の機械的性能の著しい改善をもたらしうる。本明細書で使用されるように、「及び/又は」という言い回しは、「包括的」又は、「排他的」でない又はと(as an “inclusive” or, and not an “exclusive” or)解釈されよう。例えば、本明細書で使用される「A及び/又はB」という言い回しは、「A、B、又はAとB」を意味することになろう。別の例として、本明細書で使用される「A、B、及び/又はC」という言い回しは、「A、B、C、又はそれらの任意の組み合わせ」を意味することになろう。
von Mises歪性能の点から表現されうる、歪樹脂コーティング26の歪変形能力は、繊維24と周囲のポリマー樹脂マトリクス22との間で最適な繊維樹脂荷重伝達能力に達するように、ポリマー樹脂マトリクス22に対して高い。von Mises歪又は応力は、材料のどの点において、応力が不具合を引き起こすかを決定するための、材料の任意の所与の点における原応力の組み合わせから得られる指標である。ポリマー樹脂マトリクス22は、低いvon Mises歪性能によって表示される繊維24より低い歪能力を有しうる。それにもかかわらず、複合体20は、繊維24及びポリマー樹脂マトリクス22を有する歪樹脂コーティング26を含まずに製造された複合体より全体的な機械的性能が高いことを示しうる。
歪樹脂コーティング26は、ポリマー歪樹脂コーティングでありうる。歪樹脂コーティング26に適した材料の背景技術の例が、米国特許番号7,745,549の中に見られる。米国特許番号7,745,549で開示された構成物は、von Mises歪関係内に表されるように、歪変形の増加及び/又は膨張荷重の減少が示される。米国特許番号7,745,549で検討されるように、繊維性能は、既知の複合体で使用される熱硬化樹脂の低いマトリクス臨界歪能力によって制限されうる。米国特許番号7,745,549の複合ポリマーマトリクスは、改善した(即ち、増加した)歪変形及び/又は減少した(即ち、低い)膨張荷重を示し、これによりvon Mises歪が増加し、複合体の機械的性能が高まる。
改善した歪能力を有するポリマー樹脂は、繊維が荷重を受ける際に繊維の縦軸に沿って、繊維の中の不具合開始場所(failure initiation sites)と見なすことができる、繊維の中のマイクロスケールの欠陥周囲で荷重を伝達することができと仮定される。欠陥周囲で荷重を再分配するこの能力により、繊維は、不具合なく荷重を支持し続けることが可能になりうる。加えられた力に対する歪反応を受けるポリマーマトリクスの能力の分子基盤は、ポリマー鎖の特定の体積又はセグメントの協同運動のためであると理論化される。したがって、加えられた力で連携調節に従うことができる(which are able to conform ally adjust with applied force)分子構造は、その歪反応を受けて増大させるポリマーの能力を高めるだろう。
種々の例示的実施例では、複合体20は、繊維24とポリマー樹脂マトリクス22との間に配置された歪樹脂を含む歪相関領域25を含みうる。歪相関領域25は、加えられる力を複合体20に適用すると、高いせん断歪を受ける複合体20の領域のすべて又は一部を画定しうる。理論に拘束されずに、そのような高いせん断歪は、繊維24の弾性剛性とポリマー樹脂マトリクス22の弾性剛性との間の不一致に起因し得ると考えられる。更にまた理論に拘束されずに、繊維24の各々を取り囲み、歪樹脂コーティング26を含む別個の歪相関領域25は、加えられる力の複合体20への適用に対する歪反応を提供することによって、複合体20の機械的性能全体を改善しうると考えられる。歪反応はまた、偏差反応と呼ばれることもあり、形状変化である。理論に拘束されずに、ポリマー樹脂マトリクス22の加えられる力に対する歪又は偏差反応は、歪バイアスに応じたポリマー鎖の特定の体積又はセグメントの急なシヤ変形又は協同運動と見られうると考えられる。
図3を参照すると、個々の繊維トウ23の断面図が、例示的実施例に従って示される。個々の繊維トウ23には、バルクマトリクス樹脂が事前に含浸されており、各々がバルクマトリクス樹脂によって取り囲まれた歪樹脂コーティング26を有している、多数の個々のフィラメント又は繊維24が含まれる。バルクマトリクス樹脂は、高性能な構造複合体で使用される様々なポリマー樹脂の何れかを含みうる。図2で先ほど記載されたように、硬化は、バルクマトリクス樹脂をポリマー樹脂マトリクス22に変形し、コーティングされた繊維24をポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込みうる。
歪樹脂コーティング26は、浸漬及び噴霧を含むがこれらに限定されない種々の従来技術の何れかを使用して、繊維24に適用されうる。歪樹脂コーティング26の厚さ「t」(図5)は、複合体20の特定の用途及び性能要件により決まるだろう。
先ほど検討されたように、繊維強化複合体において、マイクロスケールレベルでの強化繊維24と周囲のポリマー樹脂マトリクス22との間の荷重伝達の有効性は、複合体20の機械的性能全体に実質的に影響を与えうる。繊維24の存在により影響される複合体20の臨界領域は、歪相関領域25である。理論により拘束されずに、この歪相関領域25は、繊維24の比較的高い弾性剛性と、周囲のポリマー樹脂マトリクス22の比較的低い弾性剛性との間の不一致のため、比較的高いせん断歪を受けると考えられる。
ポリマー樹脂マトリクス22を形成するバルクマトリクス樹脂は、歪樹脂コーティング26とは異なる所望の物理的プロパティを有する、任意の適切な市販の又はカスタムの樹脂システムでありうる。これらの物理的プロパティの違いは、ポリマー樹脂マトリクス22よりも高い歪能力を有する歪樹脂コーティング26をもたらす。例えば、限定しないが、その歪能力に影響を与えうるポリマー樹脂マトリクス22で使用されたバルクマトリクス樹脂の典型的な物理的プロパティは、歪樹脂コーティング26に対する優れた流体抵抗、増加係数、増大した高温性能、改善した加工能力及び/又は取扱プロパティ(粘着度及び適度粘着時間(tack life)など)を含むがこれらに限定されない。
様々な例示的実施例では、複合体20は、プリプレグから製作されうる。そのような例示的実施例では、歪樹脂コーティング26は、バルクマトリクス樹脂の繊維24への含浸前に、繊維24に適用されうる。歪樹脂コーティング26適用後の繊維への含浸によって、繊維24をコーティングするために様々なプロセスが使用されうる。繊維24への含浸後に、生じた含浸された繊維24は硬化されうる。硬化は、バルクマトリクス樹脂をポリマー樹脂マトリクス22に変形し、コーティングされた繊維24をポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込みうる。そのように形成された複合体20において、ポリマー樹脂マトリクス22は、ポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込まれたコーティングされた繊維244を取り囲む。
他の例示的実施例では、複合体20は、歪樹脂でコーティングされ、バルクマトリクス材料が含浸された繊維プリフォーム(図示されず)から製作され得る。1つのそのような例示的実施例では、繊維プリフォームの繊維は、繊維プリフォームへの形成前に歪樹脂でコーティングされうる。別のそのような例示的実施例では、繊維プリフォームは、繊維24から形成され、次いで繊維24が歪樹脂コーティング26を有するように、歪樹脂でコーティングされうる。歪樹脂でコーティングされた繊維プリフォームには、次いで、歪樹脂コーティング26でコーティングされた繊維24にバルクマトリクス樹脂が含浸されるように、バルクマトリクス樹脂が注入されうる。含浸後に、歪樹脂でコーティングされ、バルクマトリクス樹脂が注入された繊維プリフォームは、次いで硬化されうる。歪樹脂でコーティングされ、バルクマトリクス樹脂が注入された繊維プリフォームの硬化中に、ポリマー樹脂マトリクス22が、バルクマトリクス樹脂から形成され、歪樹脂コーティング26を有する繊維24が、ポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込まれるようになる。
図6は、高い係数及び低い係数をそれぞれ有している2つのグループの繊維24a、24bを有する複合体20を示す。異なる係数を有する繊維24a、24bを有する複合体20は、ハイブリッド複合体と呼ばれることもある。いくつかの例示的実施例では、異なる歪樹脂コーティング26a、26bが、異なる物理的特性を有する繊維24a、24bのグループにそれぞれ適用され得る。
図7を参照すると、いくつかの用途において、繊維24上で歪樹脂の複数の歪樹脂コーティング26、28を適用することが望ましい。複数の歪み樹脂コーティング26、28は、繊維24と周囲のバルク樹脂形成ポリマー樹脂マトリクス22との間で荷重伝達能力を増加させる遷移領域を形成するための異なる変形能力を有しうる。この例では、外側の歪樹脂コーティング28の歪変形能力が、内側の歪樹脂コーティング26の歪変形能力よりも大きくなりうる。
図8は、各々が歪樹脂コーティング26を有する、短繊維と呼ばれることもある、不連続繊維30で強化されるポリマー樹脂マトリクス22を含む複合体20を示す。
ここで、前述の複合体20を使用して、複合体構造(図示されず)を製造する方法のステップを大まかに示す図9に注目する。32から始まり、先述のように、連続的であっても不連続的であってもよい、用途に適した繊維24が提供される。34では、繊維24が、ポリマー樹脂形成ポリマー樹脂マトリクス22の歪能力より大きな歪能力を有する歪ポリマー樹脂でコーティングされる。
1つの例示的実施例では、ステップ36で、繊維24に、バルクマトリクス樹脂が含浸され、ステップ37では、含浸及びコーティングされた繊維24が、プリプレグトウ、プリプレグテープ又はプリプレグ繊維を含みうるプリプレグに形成される。38では、プリプレグを使用して、複合体構造がレイアップされ、形成される。別の例示的実施例では、ステップ40に示されるように、歪樹脂コーティングされた繊維24が、乾燥した又は実質的に乾燥した繊維プリフォームを製作するために使用され、ステップ42で、その繊維プリフォームに、例えば、真空補助樹脂転写成形プロセスを使用して、バルクマトリクス樹脂が注入される。最終的に、44で、構造が硬化される。硬化中に、歪樹脂コーティングされた繊維24が、周囲のポリマー樹脂マトリクス22の中に埋め込まれ、繊維24とポリマー樹脂マトリクス22との間に前述の歪相関領域25が生じる。
いくつかの適用では、硬化プロセス中に歪樹脂コーティング26の移動を制御することが必要になりうる。この問題の1つの解決策は、バルク樹脂形成ポリマー樹脂マトリクス22の粘度よりも高い粘度を有するような歪樹脂コーティング26を考案することを含む。硬化中に、歪樹脂コーティング26は、そのより高い粘度と減少した流動能力のため、繊維の表面に保持される。この問題の別の解決策は、歪樹脂をわずかにクロスリンクする(硬化させる)ために、繊維24がコーティングされた後に、歪樹脂コーティング繊維24を適切な高温にさらすことから成り、それによりその粘度及び繊維24への粘着が高まる。
1つの例示的実施例では、コーティングされた繊維を形成するために強化繊維を第1のポリマー樹脂でコーティングすることと、コーティングされた繊維を第2のポリマー樹脂の中に埋め込むこととを含む、繊維強化ポリマー樹脂を作る方法が提供される。第1のポリマー樹脂の歪変形能力は、第2のポリマー樹脂の歪変形能力よりも大きく、第1のポリマー樹脂は、高い歪変形能力を示す様々な樹脂化学構造の何れかであり得る。第1のポリマー樹脂は、高い歪変形能力を示すエポキシでありうる。繊維は、第1のポリマー樹脂の弾性係数より高い弾性係数を有しうる。方法は、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維及びセラミック繊維からなるグループから繊維を選択することを更に含む。方法は、第3のポリマー樹脂のコーティングを第1のポリマー樹脂のコーティング上に適用することを含み得、第3のポリマー樹脂は、第2のポリマー樹脂の歪変形能力より大きく、第1のポリマー樹脂の歪変形能力より小さい歪変形能力を有する。
別の例示的実施例によれば、バルクマトリクス樹脂を提供することと、バルクマトリクス樹脂から形成されたポリマー樹脂マトリクスを強化するための繊維を提供することとを含む、繊維強化ポリマー複合体を作るための方法が提供される。方法は、ポリマー樹脂マトリクスの中に繊維を埋め込むことを更に含む。マトリクスの中に繊維を埋め込むことは、繊維にバルクマトリクス樹脂を含浸することを含みうる。繊維を埋め込むことは、バルクマトリクス樹脂を硬化させることを含み得、バルクマトリクス樹脂を硬化させることは、ポリマー樹脂マトリクスを形成する。方法は、繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成することを更に含み得、歪相関領域は、繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間の荷重伝達を改善する。歪相関領域を形成することは、ポリマー樹脂マトリクスと異なる少なくとも1つのプロパティを有するポリマー歪樹脂で繊維をコーティングすることを含む。少なくとも1つのプロパティは、流体抵抗、増加係数、高温性能、加工性、及び取扱プロパティから成るグループから選択される。繊維を提供することは、炭素繊維、有機繊維、金属繊維及びセラミック繊維からなるグループから繊維を選択することを更に含む。ポリマー樹脂マトリクスを強化するための繊維を提供することは、異なる係数をそれぞれ有する2つのグループの繊維を提供することを含み、繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成することは、ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力より高い歪変形能力を各々が有する異なるポリマー樹脂でグループ各々の繊維をコーティングすることを含む。
図10を参照すると、繊維強化樹脂複合体のブロック図が、例示的実施例に従って示される。繊維強化樹脂複合体1020は、ポリマー樹脂マトリクス1022、複数の繊維1024、及び歪樹脂コーティング1030を含む。特に、繊維強化樹脂複合体1020は、ポリマー樹脂マトリクス1022の中に埋め込まれた歪樹脂コーティング1030でコーティングされた複数の繊維1024を含む。
ポリマー樹脂マトリクス1022は、任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023を含みうる。本明細書で使用されているように、アイテムに関連して使用される際の「任意の数の」は、一又は複数のアイテムを意味する。任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023は、繊維強化複合体のマトリクス材料として機能可能な任意のポリマー樹脂を含みうる。任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023は、従来のバルク樹脂でありうる。任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023はまた、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料とも呼ばれることがある。任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023は、熱硬化性ポリマー樹脂を含みうるが、これに限定されない。熱硬化性ポリマー樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、又は他の適する熱硬化性ポリマー樹脂のうちの少なくとも1つを含みうる。
本明細書で使用されているように、列挙されたアイテムと共に使用される「〜のうちの少なくとも1つ」という表現は、列挙されたアイテムのうちの一又は複数の種々の組み合わせが使用可能であり、かつ列挙された各アイテムのうちの1つだけがあればよいということを意味する。換言すると、「〜のうちの少なくとも1つ」とは、アイテムの任意の組み合わせ、及びいくつかのアイテムが、列挙された中から使用されうることを意味するが、列挙されたアイテムの全てが必要となる訳ではない。アイテムとは、特定の物体、物品、又はカテゴリでありうる。例えば、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、限定されないが、アイテムA、アイテムA及びアイテムB、又はアイテムBを含みうる。この例はまた、アイテムA、アイテムB、及びアイテムC、又はアイテムB及びアイテムCも含みうる。言うまでもなく、これらのアイテムのいずれかの組み合わせが存在しうる。他の例では、「〜のうちの少なくとも1つ」は、例えば、限定されないが、アイテムAの2つ;アイテムBの1つ;及びアイテムCの10個、アイテムBの4つとアイテムCの7つ、又は他の適する組み合わせでありうる。
いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、少なくとも1つのエポキシ樹脂を含む。1つのそのような例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、ビスフェノールAエポキシ樹脂又はビスフェノールFエポキシ樹脂を含みうる。
いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022に対する任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023は、修正されたポリマー樹脂を含みうるが、これに限定されない。適する修正されたポリマーマトリクス樹脂の例は、アミン硬化剤などの硬化剤の存在下で硬化された又は部分的に硬化されたエポキシ樹脂を含むが、これに限定されない。例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、ビスフェノールAエポキシ樹脂又はビスフェノールFエポキシ樹脂のうちの少なくとも1つを含む修正されたエポキシ樹脂及びジアミノジフェニルスルホンモノマーを含む。
いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、一又は複数の市販のポリマーマトリクス樹脂を含みうる。いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、前述の熱硬化性ポリマーの一又は複数の市販の製剤を含む。いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、一又は複数の市販のエポキシ樹脂を含む。様々な例示的実施例での使用に適した市販のエポキシマトリクス樹脂は、例えば、商品名CYCOM(例えば、Cycom977−3エポキシ樹脂システム、及びCycom970エポキシ樹脂)でニュージャージー州ウッドランドパークのCytec Industriesから、商品名HEXPLY(例えば、HexPly3501−6エポキシマトリクス、HexPly8552エポキシマトリクス、及びHexPly M21)でコネチカット州スタンフォードのHexcel Corporationから、並びにニューヨーク州ニューヨークのToray Industries(America),Inc.(例えば、3900−2樹脂)から取得されうる。
様々な例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、およそ0.25を下回るvon Mises歪を有する。いくつかの例示的実施例では、ポリマー樹脂マトリクス1022は、およそ0.18からおよそ0.24までの範囲のvon Mises歪1025を有しうる。
複数の繊維1024は、一又は複数の異なる種類の繊維を含みうる。複数の繊維1024は、樹脂を含む複合体を強化することができる任意の繊維を含みうる。複数の繊維1024は、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、セラミック繊維、又は他の適する繊維のうちの少なくとも1つを含みうる。いくつかの例示的実施例では、繊維は、アラミド繊維(例えば、Kevlar、Twaronなど)、高分子量ポリエチレン(HMWPE)繊維、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)繊維、ナイロン繊維、又は任意の他の適する有機繊維のうちの少なくとも1つから選択された有機繊維を含みうる。
複数の繊維1024は、低弾性繊維1050、中間弾性繊維1052、又は高弾性繊維1054のうちの少なくとも1つを含みうる。本明細書で使用されるように、低弾性繊維1050はまた、低い弾性係数を有する繊維とも呼ばれうる。低弾性繊維1050は、およそ2000万ポンド/平方インチ(20msi)からおよそ40msiまでの範囲の弾性係数を有する繊維である。いくつかの例示的実施例では、低弾性繊維1050は、およそ33msiからおよそ36msiまでの範囲の弾性係数を有しうる。
本明細書で使用されるように、中間弾性繊維1052はまた、中間の弾性係数を有する繊維とも呼ばれうる。中間弾性繊維1052は、およそ40msiからおよそ45msiまでの範囲の弾性係数を有する繊維である。
本明細書で使用されるように、高弾性繊維1054はまた、高い弾性係数を有する繊維とも呼ばれうる。高弾性繊維1054は、およそ45msiを上回る弾性係数を有する繊維である。
しかしながら、これらの範囲は、繊維強化樹脂複合体1020で使用されうる繊維を限定することを意図していない。複数の繊維1024は、低い弾性係数、中間の弾性係数、及び/又は高い弾性係数を単独で又はこれらを組み合わせて、これらの範囲外の弾性係数を有する繊維を含みうる。
様々な例示的実施例において、複数の繊維1024は、低弾性繊維1050、中間弾性繊維1052、又は高弾性繊維1054のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020の複数の繊維1024は、低弾性繊維1050及び高弾性繊維1054を含む。他の例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020の複数の繊維1024は、中間弾性繊維1052及び高弾性繊維1054を含む。更に別の例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020の複数の繊維1024は、低弾性繊維1050及び中間弾性繊維1052を含む。
様々な例示的実施例では、複数の繊維1024は、炭素繊維を含む。本開示の様々な例示的実施例での使用に適した市販の炭素繊維は、例えば、商品名TORAYCAでアラバマ州ディケーターのToray Carbon Fibers America,Inc.から、及び商品名HEXTOWでコネチカット州スタンフォードのHexcel Corporationから取得されうる。低範囲、中間範囲、及び広範囲の弾性係数を有するToray Industriesから市販されている炭素繊維の例が、下記の表1に示される。
Figure 0006581114
いくつかの例示的実施例では、複数の繊維1024は、繊維プリフォーム1027の形態をとりうる。繊維プリフォーム1027は、ある形状に形成される複数の繊維1024を含む。いくつかの例示的実施例では、繊維プリフォーム1027は、薄板の形態をとりうる。繊維プリフォーム1027は、繊維強化樹脂複合体1020に対して所望の形状を有しうる。
歪樹脂コーティング1030は、複数の繊維1024をコーティングする。歪樹脂コーティング1030はまた、複数の繊維1024とポリマー樹脂マトリクス1022との間に歪相関領域1028を形成しうる。歪樹脂コーティング1030は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026で形成されうる。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、単一のポリマー樹脂でありうる。他の例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、2つ以上のポリマー樹脂の結合でありうる。いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、ポリマー樹脂の混合物から作られうる。任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、およそ0.25以上の第1のvon Mises歪を有する。いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、およそ0.25からおよそ0.45の範囲の第1のvon Mises歪を有する。図示されたように、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、第1の歪ポリマー樹脂1029と第2の歪ポリマー樹脂1031とを含みうる。第1の歪ポリマー樹脂1029は、von Mises歪1033を有する。第2の歪ポリマー樹脂1031は、von Mises歪1035を有する。
いくつかの例示的実施例では、von Mises歪1033は、およそ0.30以上である。他の例示的実施例では、von Mises歪1033は、およそ0.40以上である。更なる他の例示的実施例では、von Mises歪1033は、およそ0.25からおよそ0.30までの範囲である。更なる例示的実施例では、von Mises歪1033は、およそ0.30からおよそ0.39までの範囲である。
いくつかの例示的実施例では、von Mises歪1035は、およそ0.30以上である。他の例示的実施例では、von Mises歪1035は、およそ0.40以上である。更なる他の例示的実施例では、von Mises歪1035は、およそ0.25からおよそ0.30までの範囲である。更なる例示的実施例では、von Mises歪1035は、およそ0.30からおよそ0.39までの範囲である。
材料のvon Mises歪は、方程式1により計算することができる:
Figure 0006581114
ここで、εvM は、von Mises歪を表し、ε,ε,及びεは、3つの主面における主歪である。特定の材料(例えば、本明細書に記載の歪ポリマー樹脂)についてのε,ε,及びεの値は、例えば、材料解析の力学を介して、実験的に決定されうる。特定の材料(例えば、本明細書に記載の歪ポリマー樹脂)についてのε,ε,及びεの値は、例えば、有限要素解析(FEA)方法を介して、予測されてもよい。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、任意の数の歪エポキシ樹脂を含みうる。本明細書で使用されるように、「歪エポキシ樹脂」は、約0.25以上のvon Mises歪を有するエポキシ樹脂を指す。いくつかの例示的実施例では、「歪エポキシ樹脂」は、およそ0.25からおよそ0.45の範囲のvon Mises歪を有する。例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、フェニルイソプロピルフェニルイソプロピルフェニルエポキシ樹脂を含む。例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、フェニルメチル置換メチレンフェニルエポキシ樹脂を含む。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、少なくとも1つのエポキシ樹脂及び少なくとも1つのアミン、例えば、ジアミンなどを含む。エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールF系三官能性 ノボラック エポキシ樹脂、ジグリシジルα、α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル、又は任意の適したエポキシ樹脂のうちの少なくとも1つを含みうる。アミンは、例えば、4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン、3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン、1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン、1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン、1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン、又は他の適したアミンのうちの少なくとも1つを含みうる。そのような例示的実施例では、アミン構成要素の量は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の総重量に基づき、およそ24重量%(wt%)から約65wt%までの範囲にありうる。いくつかの例示的実施例では、アミンの量は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の総重量に基づき、およそ30wt%以上でありうる。いくつかの例示的実施例では、アミンの量は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の総重量に基づき、およそ30wt%からおよそ65wt%までの範囲にありうる。
いくつかの例示的実施例では、歪ポリマー樹脂1026の数は、およそ0.30以上のvon Mises歪を有し、ビスフェノールF系三官能性 ノボラック エポキシ樹脂及び4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン; ビスフェノールF 系 三官能性 ノボラック エポキシ樹脂及び3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン; ビスフェノールF系三官能性 ノボラック エポキシ樹脂及び1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン; ジグリシジルα, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン; ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル及び1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン ; ビスフェノール−A のジグリシジルエーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン; 又は ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン のうちの少なくとも1つを備える。例示的実施例では、歪樹脂コーティング1030は、ジグリシジルα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン及び4,4' ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホンを含む。
任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、一又は複数の市販の歪樹脂構成要素を含みうる。本明細書の様々な例示的実施例の歪樹脂構成要素としての使用に適した市販のエポキシ樹脂の例は、D.E.N.(例えば、D.E.N.431)という商標名の、ミシガン州ミッドランドのDow Chemical Companyから取得されうるビスフェノールF系 三官能性 ノボラック エポキシ樹脂である。本明細書の様々な例示的実施形態における歪樹脂構成要素としての使用に適した市販のジアミンの例は、例えば、3,3’−DDSという商標名の、日本国大阪府の昭和化工から取得されうる3,3' ジアミノジフェニルスルホンである。
歪樹脂コーティング1030は、複数の繊維1024上のコーティングとして繊維強化樹脂複合体1020の中に存在する。複数の繊維1024上の歪樹脂コーティング1030の厚さは、均一でも、可変性でも、又はそれらを組み合わせてもよい。歪樹脂コーティング1030の複合体は、異種であっても、同種であっても、又はそれらを組み合わせてもよい。
歪樹脂コーティング1030は、任意の数の層1032を含む。任意の数の層1032の各層は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の一又は複数の歪ポリマー樹脂を含みうる。いくつかの例示的実施例では、任意の数の層1032は、歪ポリマー樹脂の単一層を含む。他の例示的実施例では、任意の数の層1032は、歪ポリマー樹脂の2以上の異なる層を含む。そのような例示的実施例では、任意の数の層1032の個々の層のvon Mises指標は、任意の層1032の他の層と同一であってもよく、及び/又は異なっていてもよい。
図示されたように、任意の数の層1032は、第1の層1037と第2の層1039とを有する。いくつかの例示的実施例では、第1の層1037が複数の繊維1024を覆う一方で、第2の層1039は、第1の層1037を覆う。これらの例示的実施例では、第1の層1037は、von Mises歪1033を有する第1の歪ポリマー樹脂1029を含む。これらの例示的実施例では、第2の層1039は、von Mises歪1035を有する第2の歪ポリマー樹脂1031を含む。1つの例示的実施例では、von Mises歪1035は、von Mises歪1033より大きい。別の例示的実施例では、von Mises歪1035は、von Mises歪1033及びvon Mises歪1025より大きい。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の層1032の連続的層のvon Mises歪は、それぞれの層と複数の繊維1024との間に挟まる層の数が増加するにつれ、減少する。1つのそのような例示的実施例では、任意の数の層1032は、複数の繊維1024を覆う第1の層1037と、第1の層1037を覆う第2の層1039と、任意選択的に、第2の層1039を覆う第3の層とを含む。この例示的実施例では、第1の層1037のvon Mises歪は、第2の層1039のvon Mises歪より大きく、第2の層1039のvon Mises歪は、第3の層のvon Mises歪より大きく、第1、第2、及び第3の層のvon Mises歪すべては、ポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪より大きい。
いくつかの例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020は、任意の数の歪ポリマー樹脂1026でコーティングされ、ポリマー樹脂マトリクス1022が含浸された繊維プリフォーム1027を含む。1つのそのような例示的実施例では、含浸されコーティングされた繊維プリフォーム1027が硬化された。別のそのような例示的実施例では、含浸されコーティングされた繊維プリフォーム1027は、未硬化で、又は部分的に硬化され、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の中の少なくとも1つの歪ポリマー樹脂の適度粘着時間(tack life)を上回る適度粘着時間を有している。
先ほど簡単に論じられたように、繊維強化樹脂複合体1020は、複数の繊維1024とポリマー樹脂マトリクス1022との間に配置された歪相関領域1028を含みうる。歪相関領域1028は、加えられる力を繊維強化樹脂複合体1020に適用すると、高いせん断歪を受ける繊維強化樹脂複合体1020の領域のすべて又は一部を画定しうる。歪相関領域1028は、歪樹脂コーティング1030で形成されうる。歪相関領域1028は、歪樹脂コーティング1030の任意の数の歪ポリマー樹脂1026の少なくとも一部を含みうる。歪相関領域1028は、複数の繊維1024の化学官能基又はポリマー樹脂マトリクス1022の化学官能基の少なくとも1つに結合されうる。
理論に拘束されずに、歪相関領域1028の中の高いせん断歪は、複数の繊維1024の弾性剛性とポリマー樹脂マトリクス1022の弾性剛性との間の不一致に起因し得ると考えられる。更にまた、ここで理論に拘束されずに、歪相関領域1028は、加えられる力の繊維強化樹脂複合体1020への適用に対する歪反応を提供することによって、繊維強化樹脂複合体1020の機械的性能全体を改善しうると考えられる。歪反応はまた、偏差反応と呼ばれることもあり、形状変化である。
様々な例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020は、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合によって特徴付けられうる。1つの例示的実施例では、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合は、およそ1.04以上である。別の例示的実施例では、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合は、およそ1.04からおよそ1.25の範囲である。更に別の例示的実施例では、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合は、およそ1.25以上である。更に別の例示的実施例では、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合は、およそ1.25からおよそ1.63の範囲である。更に別の例示的実施例では、歪相関領域1028のvon Mises歪のポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪に対する割合は、およそ1.63以上である。
歪樹脂コーティング1030を含む繊維強化樹脂複合体1020を組み込むことによって、航空機などのビークルにおいて、軽量化が実現されうる。任意の数の歪ポリマー樹脂1026でコーティングされた複数の繊維1024を含む繊維強化樹脂複合体1020は、歪樹脂コーティング1030を有していない従来の繊維強化樹脂複合体と比較して、パウンドフォーパウンドで(pound for pound)改善した耐荷重性特性を示しうる。繊維強化樹脂複合体1020の複数の繊維1024のために歪樹脂コーティング1030として任意の数の歪ポリマー樹脂1026を用いることによって、航空機などのビークルの構造的構成要素の機械的性能要求及び設計許容値を、歪樹脂コーティング1030を有していない従来の繊維強化樹脂複合体が使用される場合に必要とされるであろうよりも少ない材料を使用して満たすこと可能であり、これによってビークルの重量及び重量に影響される運転コストが削減されることを、異なる例示的実施形態は認識及び考慮する。
複数の繊維1024に任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023を含浸する前に、任意の数の歪ポリマー樹脂1026で複数の繊維1024をコーティングすることは、繊維強化樹脂複合体1020及びそのような繊維強化樹脂複合体を含む物品を製作する所望の方法でありうる。複数の繊維1024に任意の数のポリマーマトリクス樹脂1023を含浸する前に、任意の数の歪ポリマー樹脂1026で繊維強化樹脂複合体1020の複数の繊維1024をコーティングすることが、望ましくは、結果として生じる繊維強化樹脂複合体1020の中の複数の繊維1024の個々のフィラメントの間に最終的な間隔を増大させうることを、異なる例示的実施形態は認識し考慮する。繊維強化樹脂複合体1020の中の複数の繊維1024の個々のフィラメントの間の増大した間隔は、例えば、マルチプライ積層板の製造プロセスの後硬化冷却中に、マルチプライ積層板の中で発達しうる残りの歪を低減する。異なる例示的実施形態は、内部残留歪をほとんど含まずに硬化した繊維強化樹脂複合体1020が、内部残留歪が高い繊維強化樹脂複合体より改善した耐荷重性能力及び/又は疲労寿命を有しうることを認識及び考慮する。
図10の繊維強化樹脂複合体1020の図は、例示的実施形態が実行されうる方法に対して、物理的な又は構造的な限定を表すことを意図していない。図示した構成要素に加えて又はその代わりに、他の構成要素が使用されてもよい。いくつかの構成要素は、不要であってもよい。また、いくつかの機能的構成要素を図示するために、ブロック図が提示されている。例示的実施形態で実行される場合、これらのブロックの一又は複数を結合、分割、又は異なるブロックに結合及び分割されてもよい。
例えば、図示されたように、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、第1の歪ポリマー樹脂1029と第2の歪ポリマー樹脂1031とを含む。しかしながら、いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、第1の歪ポリマー樹脂1029だけを含みうる。他の例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、第1の歪ポリマー樹脂1029及び第2の歪ポリマー樹脂1031以上を含みうる。
別の例として、図示されたように、任意の数の層1032は、第1の層1037と第2の層1039とを有する。しかしながら、いくつかの例示的実施例では、任意の数の層1032は、第1の層1037だけを含みうる。他の例示的実施例では、任意の数の層1032は、第1の層1037及び第2の層1039より多くの層を含みうる。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の層1032は、第3の層を更に含みうる。第1の層1037は、第1の歪ポリマー樹脂1029を含み、複数の繊維1024を覆いうる。第2の層1039は、第2の歪ポリマー樹脂1031を含み、第1の層1037を覆いうる。第3の層は、第3の歪ポリマー樹脂を含み、第2の層を覆いうる。
ここで図11を参照すると、繊維強化樹脂複合体1020を形成するためのプロセス1100のフローチャートが、例示的実施例に従って示されている。プロセス1100は、図10の繊維強化樹脂複合体1020を形成するために実行されうる。
プロセス1100は、未加工の構成要素を選択する(工程1110)ことによって開始しうる。選択された未加工の構成要素は、繊維強化樹脂複合体1020を作る際に使用される未加工の構成要素である。未加工の構成要素を選択することは、任意の数の歪ポリマー樹脂1026の任意の数の未硬化の歪ポリマー樹脂及び/又は歪樹脂構成要素、任意の数の未硬化の樹脂を含むマトリクス材料、及び複数の繊維1024を選択することを含む。いくつかの例示的実施例では、未加工の構成要素を選択することは、硬化剤を選択することを含む。
未加工の構成要素を選択することは、繊維強化樹脂複合体1020が所望の材料プロパティを有することになるような未加工の構成要素を選ぶことを含みうる。更に、未加工の構成要素を選択することは、未加工の構成要素の一又は複数の量及び/又は相対量を選ぶことを含みうる。
プロセス1100は、次いで未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂を調製し得る(工程1120)。任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、歪樹脂構成要素から調製される。未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026の調製は、歪樹脂構成要素を結合することを含みうる。結合された歪樹脂構成要素は、次いで当業者に既知のポリマー構成要素からのポリマー構成要素をブレンドする標準方法に従って、混合及び/又はブレンドされ、未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026が形成され得る。様々な例示的実施例では、結合された歪樹脂構成要素は、生じた未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026が、歪樹脂構成要素の異種及び均一の混合物であるように、混合及び/又はブレンドされる。いくつかの例示的実施例では、未加工の構成要素を選択することは、歪樹脂構成要素を結合及び硬化させるとすぐに、およそ0.25を上回るvon Mises歪を有する歪ポリマー樹脂を形成することになる歪樹脂構成要素を選ぶことを含む。
プロセス1100は、次いで未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026で複数の繊維1024をコーティングしうる(工程1130)。様々な例示的実施例では、未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、ホットメルト技術を使用して、複数の繊維1024に高固体樹脂として適用されうる。
他の例示的実施例では、未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026は、溶液ディッププロセス(solution dip process)を使用して、複数の繊維1024適用されうる。溶液ディッププロセスでは、複数の繊維1024は、未硬化の任意の数の歪ポリマー樹脂1026を含む溶液槽を通過する。繊維が溶液を通過する際に、歪樹脂構成要素は、コーティングとして繊維上に蓄積する。次に、繊維を乾燥させ、コーティングから溶媒を蒸発させ、歪樹脂構成要素を部分的に反応させて、部分的に硬化した歪ポリマー樹脂を形成する。1つのそのような例示的実施例では、歪樹脂構成要素は、一又は複数の歪エポキシ樹脂を含み、一又は複数の歪アミンが溶媒に溶解し、溶液を形成する。複数の繊維1024が、歪エポキシ樹脂及び歪アミンの溶液を通過し、歪エポキシ樹脂及び歪アミンが、コーティングとして繊維上に蓄積する。次に、歪エポキシ樹脂及び歪アミンでコーティングされた繊維を乾燥させ、溶媒を蒸発させ、歪エポキシ樹脂を歪アミンと部分的に反応させる。
いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026で複数の繊維1024をコーティングすることにより、第1の層1037が生じる。いくつかの例示的実施例では、任意の数の歪ポリマー樹脂1026で複数の繊維1024をコーティングすることにより、歪ポリマー樹脂1026の複数の層が生じる。複数の層が存在する例示的実施例では、歪ポリマー樹脂の更なる層が、第1のコーティング層を適用するために使用されるプロセスに従って適用され得る。例えば、第1のコーティング層がホットメルト技術を使用して適用された場合、ホットメルト技術はまた、未硬化の歪ポリマー樹脂の第1のコーティング層上に未硬化の歪ポリマー樹脂の一又は複数の更なるコーティング層を適用するために使用されうる。他の例示的実施例では、歪ポリマー樹脂の一又は複数の更なるコーティング層は、第1のコーティング層を適用するために使用されるプロセスとは異なるプロセスに従って適用され得る。例えば、第1のコーティングが溶液ディッププロセスを使用して適用された場合、ホットメルト技術は、部分的に硬化した歪ポリマー樹脂の第1のコーティング層上に歪ポリマー樹脂の一又は複数の更なるコーティング層を適用するために使用され得る。更なる他の例示的実施例では、歪ポリマー樹脂の更なるコーティング層が、異なる技術を使用して適用されうる。例示的実施例では、第2の歪ポリマー樹脂の第2のコーティング層が、ホットメルト技術を使用して第1のコーティング層上に適用され、第3の歪ポリマー樹脂の第3のコーティングが、溶液ディッププロセスを使用して、第1のコーティング層上に適用される。
様々な例示的実施例では、未硬化の歪ポリマー樹脂のコーティング層の各々は、図10の歪樹脂コーティング1030の層の1つに対応する。いくつかの例示的実施例では、複数の繊維1024は、異なるvon Mises歪値を有する、歪ポリマー樹脂の2以上の層でコーティングされうる。いくつかの例示的実施例では、複数の繊維1024は、ポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪1025を上回る第1のvon Mises歪を有する歪ポリマー樹脂の第1の層でコーティングされ得、歪ポリマー樹脂の第1の層は、第1のvon Mises歪及びポリマー樹脂マトリクス1022のvon Mises歪を上回る第2のvon Mises歪を有する歪ポリマー樹脂の第2の層でコーティングされる。他の例示的実施例では、複数の繊維1024は、歪樹脂の2以上の層でコーティングされ得、歪樹脂の個々の層のvon Mises歪の値は、複数の繊維1024からの距離の増加に伴い連続的に低下する。要するに、個々の層のvon Mises歪の値は、複数の繊維1024を直接覆っている歪樹脂の層が個々の層の最も高いvon Mises歪を有し、ポリマー樹脂マトリクス1022によって直接覆われる層が個々の層の最も低いvon Mises歪を有した状態で、複数の繊維1024から順に減少する。
理論に拘束されずに、連続的に低下するvon Mises歪を有する歪ポリマー樹脂の層を含む歪樹脂コーティング1030が、様々な繊維強化樹脂複合体に更に改良された歪変形能力を提供しうる歪変形勾配として作用すると考えられる。
プロセス1100は、次いで、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた複数の繊維1024をポリマー樹脂マトリクス1022の中に埋め込みうる(工程1140)。プロセス1100は、次いで、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた複数の繊維1024に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸しうる(工程1150)。第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた複数の繊維1024の含浸は、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた繊維をポリマー樹脂マトリクス1022の中に埋め込むことと同時に実行されてもよい。要するに、埋め込むことは、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた繊維に未硬化の樹脂マトリクス材料を含浸することを含みうる。
含浸は、繊維強化樹脂複合体の繊維への樹脂を含むマトリクス材料の含浸に適するものとして当業者によく知られた技術に従って実行されうる。様々な例示的実施例では、結果として生じる未硬化の又は部分的に硬化した樹脂を含むプリプレグは、プリプレグトウ、プリプレグテープ、又はプリプレグ織物から選択された少なくとも1つの複合体の形態をとりうる。
「含浸」という用語が本明細書で使用されるが、複数の繊維1024が繊維プリフォーム1027の形態である例示的実施例では、工程1150は、代わりに樹脂注入と呼ばれることもある。要するに、工程1150で、繊維プリフォーム1027などの繊維プリフォームは、樹脂注入を受けることもある。
言い換えれば、いくつかの例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020は、図9と関連して先ほど記載されたブロック36、37及び38によって表示された樹脂注入プロセスに従って製造され得る。しかしながら、いくつかの例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体1020は、図9と関連して先ほど記載されたブロック40及び42によって表示された樹脂注入プロセスに従って製造されてもよい。
プロセス1100は、次いで第1の歪ポリマー樹脂1029及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させ、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料からポリマー樹脂マトリクス1022を形成しうる(工程1160)。硬化の結果として、ポリマー樹脂マトリクス1022は、未硬化の樹脂を含んだマトリクス材料から形成され、任意の数の歪ポリマー樹脂1026を含む歪樹脂コーティング1030は、任意の数の未硬化の及び/又は部分的に硬化した歪ポリマー樹脂から形成されうる。したがって、第1の歪ポリマー樹脂1029及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させることは、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた繊維をポリマー樹脂マトリクス1022の中に埋め込むことと同時に又は実質的に同時に実行されうる。要するに、埋め込むことは、第1の歪ポリマー樹脂1029でコーティングされた繊維に未硬化の樹脂マトリクス材料を含浸することを含みうる。
いくつかの例示的実施例では、硬化させることは、オートクレーブの中で実行されうる。これらの例示的実施例では、硬化させることは、高温かつ高圧で行われる。1つの例示的実施例では、硬化させることは、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を覆う真空バッグに真空を適用することによって実行されうる。真空バッグ内部に真空が引かれる間、80〜95psigの圧力がオートクレーブの中に適用されうる。次に、オートクレーブ内部で圧力が増加する間、上昇領域、保持領域、又は冷却領域の少なくとも1つを含む加熱が行われうる。いくつかの例示的実施例では、上昇は、華氏約1度から華氏約5度までの加熱率を含みうる。保持領域は、華氏約345度から華氏約365度までの温度を有しうる。冷却領域は、華氏約5度の最大冷却率を含みうる。
様々な例示的実施例では、硬化させることは、硬化剤が存在するときに実行されうる。いくつかの例示的実施例では、硬化剤は、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料のポリマー樹脂マトリクス1022への反応を(例えば、反応の速度及び/又は温度を増加させることによって)促進しうる。いくつかの例示的実施例では、硬化剤は、歪相関領域1028を形成するために、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料及び/又はポリマー樹脂マトリクス1022の歪樹脂コーティング1030との反応を促進しうる。いくつかの例示的実施例では、硬化剤は、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料と反応及び結合し得、硬化剤は、ポリマー樹脂マトリクス1022の一部となる。いくつかの例示的実施例では、硬化剤は、歪樹脂コーティング1030、及び/又は歪樹脂コーティング1030外周の未硬化の樹脂を含むマトリクス材料と反応及び結合し得、硬化剤は、繊維強化樹脂複合体1020の領域の一部となり、歪ポリマー樹脂からポリマー樹脂マトリクス1022まで移行する。例示的実施例では、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料は、ジアミノジフェニルスルホンモノマーを含む硬化剤があるときに硬化する。例示的実施例では、ビスフェノールAエポキシ樹脂又はビスフェノールFエポキシ樹脂の少なくとも1つを含む、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料は、ジアミノジフェニルスルホンモノマーを含む硬化剤があるときに硬化する。
いくつかの例示的実施例では、プロセス1110は、次いで複数の繊維1024とポリマー樹脂マトリクス1022との間に歪相関領域1028を形成し(工程1170)、処理はその後、終了する。この工程は、任意選択的でありうる。いくつかの例示的実施例では、歪相関領域が形成されなくてもよい。歪相関領域を形成することは、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことと同時に又は実質的に同時に行われてもよい。
硬化により実現される硬化の程度次第で、歪相関領域1028は、複数の繊維1024とポリマー樹脂マトリクス1022との間に歪樹脂コーティング1030で形成されうる。歪相関領域1028は、ポリマー樹脂マトリクス1022と化学的及び構造的に別個でありうる。歪相関領域1028は、複数の繊維1024の繊維の化学官能基、又はポリマー樹脂マトリクス1022の化学官能基の少なくとも1つに結合されうる。
図示した異なる実施形態でのフロー図及びブロック図は、例示的実施形態の装置及び方法のいくつかの可能な実施態様の構造、機能、及び動作を示している。これに関し、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、動作若しくはステップの、モジュール、セグメント、機能、及び/又は一部を表わしうる。
例示的実施形態の幾つかの代替的な実施態様では、ブロックに記載された一又は複数の機能が、図中に記載の順序を逸脱して起こりうる。例えば、限定されないが、場合によっては、連続して示された2つのブロックが、実質的に同時に実行されてもよく、又は時には含まれる機能次第で、ブロックが逆の順序で行われることもある。また、フローチャート又はブロック図に示されたブロックに加えて、他のブロックが追加されてもよい。更に、いくつかのブロックは、任意選択的であってもよい。
例えば、上述のように、工程1140、1150、1160及び1170は、同時に又は実質的に同時に行われてもよい。更に、工程1170は、実行されなくてもよい。また更に、工程1110、1120及び1130は、残りの工程と同一の人物によって行われなくてもよい。その結果、人物は、工程1140から開始するプロセス1100を行うこともできる。
次に図12及び図13を参照すると、本開示の例示的実施例は、図12に示す航空機の製造及び保守方法46、及び図13に示す航空機48に関して使用されうる。製造前段階では、例示的な方法46は、航空機48の仕様及び設計50と、材料の調達52とを含みうる。製造段階では、航空機48の、構成要素及びサブアセンブリの製造54とシステムインテグレーション56とが行われる。ステップ54の間に、開示されている方法及び装置は、次にステップ56で組み立てられる部分を形成する複合体部分を製造するために用いられうる。その後、航空機48は認可及び納品58を経て、運航60に供される。顧客により運航される間に、航空機48は、定期的な整備及び保守62(改造、再構成、改修なども含み得る)が予定されうる。
方法46のプロセスの各々は、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって行われ又は実行されうる。本明細書の目的のために、システムインテグレータは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要システムの下請業者を含み、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含み、オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
図13に示すように、例示的な方法46によって製造された航空機48は、複数のシステム66及び内装68を備えた機体64を含みうる。開示された方法及び装置は、機体64又は内装68の一部を形成する複合体部分を製造するために用いられうる。高レベルのシステム66の例には、推進システム70、電気システム72、油圧システム74、及び環境システム76のうちの一又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例を示したが、本開示の原理は、自動車産業などの他の産業にも適用されうる。
本明細書で具現化された装置は、製造及び保守方法46の任意の一又は複数の段階で用いられてもよい。例えば、製造プロセス54に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機48の運航中に製造される構成要素又はサブアセンブリに類似の方法で製作又は製造されうる。また、一又は複数の装置の構成は、例えば、航空機48の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機104のコストを削減することにより、製造段階54と56との間に用いられてもよい。同様に、一又は複数の装置は、航空機48の運航中に、例えば限定しないが、整備及び保守62に用いられてもよい。
以下の実施例は、歪樹脂の例を提供する。これらの歪樹脂は、図10の任意の数の歪ポリマー樹脂1026の例でありうる。実施例1〜13では、コンピュータによる技術及び実験技術が、本明細書で開示される繊維強化樹脂複合体1020での使用に適切でありうる様々な歪樹脂を特定するために使用される。実施例1は、エポキシ樹脂の分子構造及び組成とエポキシ樹脂のvon Mises歪の値との関係を証明する。実施例2〜11は、様々な歪樹脂組成物の、実験的に決定されたvon Mises歪を開示する。実施例12〜13は、様々な歪樹脂組成物に対する定量化学技術によって決定されたvon Mises歪を開示する。
調査的方法論
コンピュータシミュレーションと実験科学的製剤との組み合わせを使用して、多くの既存の市販されている材料に関するvon Mises歪の増加を示す、任意の数のエポキシ−アミン製剤(少なくとも1つのジアミンと、本明細書に記載の少なくとも1つのエポキシ樹脂とを含む製剤など)が特定された。
コンピュータモデリングは、カリフォルニア州サンディエゴ、AccelrysからのMaterials Studioソフトウェアスイートの分子動力学シミュレーションを使用して実行された。コンピュータモデリングを使用する際に、von Mises歪が、評価された各アミン−エポキシの組み合わせから製作された樹枝状高分子の分子動力学シミュレーションから引き出された圧縮応力−歪プロパティから得られた。
製剤方法論は、あるキーとなる分子特徴を含み、生産取扱可能な製品形態の制約の範囲内で使用される量を最大にする化学構造を選択することによって、von Mises歪を改善するよう試みた。選択された特定のアミン構造は、実質的に全体的システムの歪みの一因となる有機部分を有する。それらのアミン構造は、剛性フェニル環を交互に入れ替え、アミン部分が、外面的に加えられた荷重にさらされると、多くのねじれ構成を調べることができるようにするエーテル基、メチレン基、イソプロピル基又はスルホン基などのsp3結合ハイブリダイゼーション中心を回転させるために選択された。考慮される構造は、特定の空間的配置がねじれ角の仕様によって決定されている限りは、原子又は分子群の特定の空間的配置である。以前入手可能であったエポキシ構成要素は、類似の構成を有しておらず、液体であるためにで、最終製剤を取り扱いやすくするためにタックを付与するなどして、これまでは選択されてきた(The epoxy components previously available do not have similar configurations and have historically been selected because they are liquids and as such impart tack for ease of handling to the final formulation)。
von Mises歪の測定は、複合積層板の製造及び試験を必要とする。試験クーポンの繊維配向は、荷重適用方向に対して10度に設定されうる。壊滅的破砕により定義される不具合における歪は、不具合の時点で被検査物の本体内部の主歪の最大値の決定に業務用有限要素解析コードを使用して、記録及び解析されうる。主歪は、次いで臨界von Mises歪決定のためのvon Mises方程式への入力値として使用されうる。
実施例1 エポキシ樹脂構造及びvon Mises歪
表2は、一連のジ−グリシジルエポキシに対するvon Mises歪を示す。DEN431が、参照用に表に提供される。物資を鎖に加えることによって、von Mises歪の増加が起こりうることを結果は証明している。例えば、フェニル基が0.068のvon Mises歪を有している一方で、フェニル−イソプロピル−フェニルは、0.237のvon Mises歪 を有しており、フェニル−イソプロピル−フェニル−イソプロピル−フェニルは、0.386のvon Mises歪を有している。
Figure 0006581114
実施例2−13 エポキシ及びアミンの歪樹脂組成物
典型的先行技術構成物は、先行技術構成物にとってかなり典型的なvon Mises歪の結果である、試験が示したところ、およそ0.19のvon Mises歪を有するIM−7を含むSOTAシステムである。複合体に対する技術的エポキシ樹脂製剤の状態は、常に商取引上の秘密であるが、典型的ジェネリック製剤は、エポキシに対するアミンの重量の約20〜40%の割合で混合された、MY721若しくはテトラグリシジル4,4′−ジアミノ ジフェニルメタン及び44DDS若しくは4,4′−ジアミノジフェニルスルホンなどのエポキシから成るだろう。このような製剤に対する典型的von Mises歪値は、0.15から0.19の範囲内である。開示された下記組成物の7つすべてについて、以下の説明及び表3で明らかになるように、結果的にvon Mises歪が実質的に改善した。
実施例2及び3
例えば、実験結果は、33DDSと混合されたDEN431の組成物が、アミン重量含有率28%のvon Mises歪0.295からアミン重量含有率58%のvon Mises歪0.345を有していることを示した。28%の製剤は、1:1のストイキオメトリ比率を表している。
実施例4及び5
実験結果は、mBAPSと混合されたDEN431の組成物が、アミン重量含有率41%のvon Mises歪0.322からアミン重量含有率65%のvon Mises歪0.342を有していることを示した。41%の製剤は、1:1のストイキオメトリ比率を表している。
実施例6及び7
実験結果は、33DDSと混合されたTactix123の組成物が、アミン重量含有率27%のvon Mises歪0.294からアミン重量含有率43%のvon Mises歪0.345を有していることを示した。27%の製剤は、1:1のストイキオメトリ比率を表している。
実施例8及び9
実験結果は、APB133と混合されたDEN431の組成物が、アミン重量含有率32%のvon Mises歪0.313からアミン重量含有率56%のvon Mises歪0.37を有していることを示した。32%の製剤は、1:1のストイキオメトリ比率を表している。
実施例10及び11
実験結果は、メタBAPSと混合されたジグリシジルα, α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン (Bis M) の組成物が、アミン重量含有率24%のvon Mises歪0.41からアミン重量含有率32%のvon Mises歪0.42を有していることを示した。32%の重量含有率製剤は、1:1のストイキオメトリ混合物である。
実施例12
コンピュータシミュレーションは、Tactix123エポキシと混合された1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2, 2 ジメチルプロパンが、70重量%のエポキシを伴う30重量%のアミンの1:1のストイキオメトリ比率を有しており、そのTvon Mises歪が0.31であることを示した。
実施例13
コンピュータシミュレーションは、Tactix123エポキシと混合された1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2, 2 ジメチルプロパンが、70重量%のエポキシを伴う30重量%のアミンの1:1のストイキオメトリ比率を有しており、そのTvon Mises歪が0.32であることを示した。
Figure 0006581114
Figure 0006581114
これらの試験及びコンピュータシミュレーションから、von Mises歪の改善が示され特定の組成物は、以下の組成物を含んでいる:(1)33DDS物質を伴うDEN431物質;(2)メタBAPS物質を伴うDEN431物質;(3)33DDS物質を伴うTactix123物質;(4)APB133物質を伴うDEN431物質;(5)メタBAPS物質を伴うジグリシジルα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン(Bis M)物質;(6)Tactix123物質を伴う1,3ビス(4−アミノフェノキシ)−2, 2 ジメチルプロパン物質;及び(7)Tactix123物質を伴う1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2ジメチルプロパン物質。
DEN431物質は、ビスフェノールF系三官能性ノボラック エポキシ樹脂を含む。メタBAPS 物質は、4,4′ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン物質を含む。Tactix123物質は、ビスフェノール−A物質のジグリシジルエーテルを含む。33DDS物質は、3,3′ジアミノジフェニルスルホン物質を含む。APB133物質は、1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン物質を含む。下記の物質がエポキシであることに留意すべきである:DEN431;Tactix123;及びジグリシジルα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン(Bis M)。同様に、下記の物質がアミンであることに留意すべきである:33DDS;メタBAPS;APB133;1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2ジメチルプロパン;及び1,3ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2ジメチルプロパン。
加えた力への偏差反応を受けるポリマーマトリクス能力の分子基盤は、ポリマー鎖の特定の体積又はセグメントの協同運動に起因するものと理論化される。ポリマー構造の分子運動又は分子力学は、独立したプロセスと見なすことができる振動性の結合屈曲及び配座再配列を含む。部分的力学の規模は、局部的分子環境、並びに数及び配座再配列に対するエネルギー障壁によって決定されうる。局部的環境は、重合中に形成される架橋結合によって確立された規模に限定されうる。
これらのプロセスのシミュレーションは、巨視的荷重が、新たな最小値への軽減が続く配座再配列に起因する局部的エネルギー最小値の継続的消滅として、分子レベルで明らかになることを示す。状態を表すポテンシャルエネルギー超曲面は、システム力学を画定する最大点及び鞍点を伴う、位相空間のエネルギー最小値の分布としてガラス状材料を説明する。歪又は変形は、集中的な量なので、新たなエネルギー最小値への軽減に含まれるシステムの割合に比例する。したがって、配座調査を受けることができるより多くの分子構造が、増大した巨視的歪反応を受けるポリマーの能力を高めるだろう。加えて、変形の集中的性質に基づき、個々の成分向上ポテンシャルを測量する容量論拠の使用が妥当であることも分かった(based on the intensive nature of deformation, using a volumetric argument for quantifying individual ingredient improvement potential has also been found to be valid)。
より多くのバックボーン回転構造及びエネルギー消散を最大化するための二面形態の調査に最適化された構造を有するポリマー製剤が、増大した歪変形能力を示しうることを実験データ及びコンピュータシミュレーションの双方が示した。歪ポリマー樹脂をもたらしうる特徴は、剛性フェニル環を交互に入れ替えることと、分子が多くのねじり構成を調べられるようにする、エーテル基、メチレン基、イソプロピル基、又はスルホン基などのsp3結合ハイブリダイゼーション中心を回転させることとを含む。他方で、Tactix177などのリンクしたsp3中心を含む機能不全のエポキシは、剛性の自由回転構成の交換も同様に実行しなかった。フェニル環でのパラ置換ではなくメタ置換が、潜在的配座異性体の可能な数を増やすための手段として質的に見られた。
ここで図14を参照すると、張力クーポンに対する応力対歪挙動のグラフが例示的実施形態に従って図示されている。クーポンは各々、±10度の配向を有する8プライのクーポンから成る。この例示的実施例では、繊維すべてが中間弾性であり、強度が高い。特に、クーポンのすべての繊維が、IM−7繊維である。
図示されるように、グラフ1400は、ポンド/平方インチ(psi)で測定された応力1402と、インチ/インチで測定された歪1404とを含む。図示されたように、1406は、IM−7/K3Bで形成された試験クーポンである。図示されたように、1408は、IM−7/8552で形成された試験クーポンである。図示されたように、1410は、IM−7/5250−4で形成された試験クーポンである。図示されたように、1412は、IM−7/977−3で形成された試験クーポンである。1406のK3Bは、唯一の図示された高歪樹脂である。1408、1410、又は1412のどれも、高歪樹脂を含んでいない。グラフ1400から理解できるように、1408は、0.007in/inの歪1404前に不具合を生じる。グラフ1400から理解できるように、1410及び1412は、0.007in/inの歪1404で不具合を生じる。グラフ1400から理解できるように、1406は、0.013in/inの歪1404を通過して継続する。
IM−7/K3Bで形成された試験クーポン1406は、他の試験クーポンより大きな強度を有している。この例示的実施例では、K3B樹脂は、樹脂を通してIM−7繊維の間により有効な荷重伝達を提供しうる。結果は、増加した樹脂歪が、広域荷重を共有し、より高い破損荷重に到達するために複合体の能力を改善しうることを示している。
ここで図15を参照すると、張力クーポンに対する応力対歪挙動のグラフが例示的実施形態に従って図示されている。図示されるように、グラフ1500は、ポンド/平方インチ(psi)で測定された応力1502と、インチ/インチで測定された歪1504とを含む。図示されるように、1506は、IM−7/5250−4で形成された試験クーポンであり、1508は、T800H/3900−2で形成された試験クーポンであり、1510は、IM−7/977−3で形成された試験クーポンであり、1512は、T800S/3900−2で形成された試験クーポンであり、1514は、IM−7/8552で形成された試験クーポンである。図示されたように、1516は、IM−7/K3Bで形成された試験クーポンであり、1518は、ビスフェノール−A及びビスフェノール−MエポキシのAPB133アミンとの混合物で形成された試験クーポンである。結果として、1516と1518だけが、高歪樹脂で形成された試験クーポンである。
図15から理解できるように、試験クーポン1506、試験クーポン1508、試験クーポン1510、試験クーポン1512、及び試験クーポン1514は、同様に作用する。試験クーポン1506、試験クーポン1508、試験クーポン1510、試験クーポン1512、及び試験クーポン1514の各々は、急激に上昇し、そのピークで不具合を生じる。試験クーポン1506、試験クーポン1508、試験クーポン1510、試験クーポン1512、又は試験クーポン1514のどれも、0.012in/inの歪1504を通過して継続することはない。これに対し、試験クーポン1516及び試験クーポン1518の2つは、増加率を有している。第1の増加率は、約0.008in/inの歪1504まで見ることができる。第2の増加率は、約0.008in/inの歪1504後に発生し、少なくとも0.022in/inの歪1504を通過して継続する。
図15から理解できるように、高歪樹脂により、複合体は、より高い歪に達することが可能になりうる。1つの理論では、約0.008in/inの歪1504後の試験クーポン1516及び試験クーポン1518の不具合は、主に樹脂の不具合により発生しうる。
様々な例示的実施例では、繊維強化樹脂複合体は、ポリマー樹脂マトリクスと、ポリマー樹脂マトリクスの中に保持される強化繊維と、強化繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間の荷重伝達を改善するための強化繊維上のコーティングとを含む。コーティングは、ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力より大きい第1の歪変形能力を有する、第1のポリマー樹脂を含む。コーティングは、第1のポリマー樹脂の第1の層と、第2のポリマー樹脂の第2の層とを含み得、第1のポリマー樹脂の第1の歪変形能力が、第2のポリマー樹脂の第2の歪変形能力と異なり、第1の歪変形能力及び第2の歪変形能力が各々、ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力より大きい。繊維強化樹脂複合体は、強化繊維にバルクマトリクス樹脂を含浸し、バルクマトリクス樹脂からポリマー樹脂マトリクスを形成することによって形成されうる。強化繊維は、第1グループの繊維と第2グループの繊維とを含む少なくとも2つのグループの繊維を含みうる。第1グループの繊維の剛性は、第2グループの繊維の剛性と異なってもよい。第1グループの繊維の強度は、第2グループの繊維の強度と異なってもよい。
種々の例示的実施例では、複合体が提供され、複合体の中の強化繊維が、複合体のポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力と比較して、比較的高い歪変形能力を有するポリマー樹脂でコーティングされる。コーティングは、繊維の不連続性及び欠陥全域で樹脂繊維の荷重伝達を改善し、これによって複合体の機械的プロパティを改善する強化繊維を取り囲む、エネルギー散逸性の歪相関領域を形成しうる。ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力と比べて相対的に高い歪変形能力を有するポリマー樹脂で強化繊維をコーティングするプロセスは、強化繊維にポリマー樹脂マトリクスが形成されるバルクマトリクス樹脂を含浸する前に実行されてもよく、ゆえに現在市販されている強化繊維を既存のプリプレグ製作プロセスで用いることができるようになる。複合体の強化繊維に、ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力と比べて相対的に高い歪変形能力を有するポリマー樹脂のコーティングを提供することによって、複合体は、層間剥離の潜在的改善だけではなく、増大した強度及び/又は歪などの機械的性能の改善も有しうる。高歪樹脂でコーティングされた強化繊維を用いる複合体構造は、重量及びコストを低減しうる最適化された複合体設計をもたらしうる。
更なる例示的実施例によれば、繊維強化樹脂複合体は、ポリマー樹脂マトリクスと、ポリマー樹脂マトリクスの中に保持された強化繊維と、樹脂マトリクスに対して高い歪変形能力を有する歪相関領域とを含む。歪相関領域は、強化繊維上の少なくとも第1のポリマー樹脂コーティングによって画定されうる。歪相関領域は、第1のポリマー樹脂コーティング上の第2のポリマー樹脂コーティングによって画定されうる。第1のポリマー樹脂コーティングは、高温樹脂でありうる。
下記は、本開示による、非限定的な特定の例示的実施例である。
第1の例示的実施例であって、繊維強化ポリマー樹脂を作る方法であって、コーティングされた繊維を形成するために強化繊維を第1のポリマー樹脂でコーティングすることと;コーティングされた繊維を第2のポリマー樹脂の中に埋め込むこととを含み、第1のポリマー樹脂の第1の歪変形能力が、第2のポリマー樹脂の第2の歪変形能力より大きい方法である例示的実施例。
第2の例示的実施例であって、強化繊維の第1の係数が、第1のポリマー樹脂の第2の係数より高い、第1の例示的実施例に記載の方法である例示的実施例。
第3の例示的実施例であって、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、及びセラミック繊維から成るグループから強化繊維を選択することを更に含む、第1又は第2の例示的実施例に記載の方法である例示的実施例。
第4の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂のコーティング上に第3のポリマー樹脂のコーティングを適用することを更に含み、第3のポリマー樹脂の第3の歪変形能力が、第1の歪変形能力及び第2の歪変形能力より大きい、第1から第3の例示的実施例の何れかに記載の方法である例示的実施例。
第5の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスを形成することと;ポリマー樹脂マトリクスを強化するための繊維を提供することと;ポリマー樹脂マトリクスの中に繊維を埋め込むことと;繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間の荷重伝達を改善するために、繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成することとを含む、繊維強化ポリマー複合体を作るための方法である例示的実施例。
第6の例示的実施例であって、歪相関領域を形成することが、ポリマー樹脂マトリクスのプロパティと異なる少なくとも1つのプロパティを有するポリマー歪樹脂で繊維をコーティングすることを含む、第5の例示的実施例に記載の方法である例示的実施例。
第7の例示的実施例であって、少なくとも1つのプロパティが、流体抵抗、増加係数、高温性能、加工性、及び取扱プロパティから成るグループから選択される、第5又は第6の例示的実施例に記載の方法である例示的実施例。
第8の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスの中に繊維を埋め込むことが、繊維をポリマー樹脂マトリクスに繊維を含浸することと、ポリマー樹脂マトリクスを硬化させることとを含む、第5から第7の例示的実施例の何れかに記載の方法である例示的実施例。
第9の例示的実施例であって、繊維を提供することが、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、及びセラミック繊維から成るグループから繊維を選択することを含む、第5から第8の例示的実施例の何れかに記載の方法である例示的実施例。
第10の例示的実施例であって、樹脂マトリクスを強化するための繊維を提供することが、第1のグループの繊維と第2のグループの繊維とを提供することを含み、第1のグループの繊維の第1の係数が第2のグループの繊維の第2の係数と異なり;繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成することが、第1のポリマー樹脂で第1のグループの繊維をコーティングすることと、第2のポリマー樹脂で第2のグループの繊維をコーティングすることとを含み、第1のポリマー樹脂の第1の歪変形能力及び第2のポリマー樹脂の第2の歪変形能力の各々が、ポリマー樹脂マトリクスの第3の歪変形能力より高い、第5から第9の例示的実施形態の何れかに記載の方法である例示的実施例。
第11の例示的実施例であって、関領域を形成することが、ポリマー樹脂マトリクスの第2の歪変形能力より大きい第1の歪変形能力を有するポリマー歪樹脂で繊維をコーティングすることを含み、繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことが、繊維プリフォーム1027を形成するためにコーティングされた繊維を使用することと、繊維プリフォーム1027にポリマー樹脂マトリクスを注入することとを含む、第5から第10の例示的実施例の何れかに記載の方法である例示的実施例。
第12の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスと;マトリクスの中に保持された強化繊維と;繊維とマトリクスとの間の荷重伝達を改善するための繊維上のコーティングとを含む、改善された歪変形能力を有する繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第13の例示的実施例であって、コーティングが、樹脂マトリクスよりも大きい歪変形能力を有するポリマー樹脂を含む、第12の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第14の例示的実施例であって、コーティングが、樹脂マトリクスの歪変形能力より大きい異なった歪変形能力を各々が有するポリマー樹脂の第1及び第2の層を含む、第12又は第13の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第15の例示的実施例であって、繊維がマトリクス樹脂に含浸される、第12から第14の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第16の例示的実施例であって、繊維が、異なる剛性又は強度をそれぞれ有する少なくとも2つのグループの繊維を含む、第12から第15の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第17の例示的実施例であって、繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、及びセラミック繊維から成るグループから選択される、第12から第16の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第18の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクス;マトリクスの中に保持された強化繊維;及び樹脂マトリクスの歪変形能力に対して高い歪変形能力を有する繊維を取り囲む相関領域を含む、繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第19の例示的実施例であって、相関領域が、繊維上の少なくとも第1のポリマー樹脂コーティングによって画定される、第18の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第20の例示的実施例であって、相関領域が、第1のポリマー樹脂コーティング上の第2のポリマー樹脂コーティングによって画定される、第18又は第19の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第21の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂コーティングが高温樹脂である、第18から第20の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第22の例示的実施例であって、各々が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、及びセラミック繊維から成るグループから選択される、第1のグループの強化繊維と第2のグループの強化繊維とを提供することと;第1のグループの強化繊維の中の各強化繊維上に第1の歪変形能力を有する第1のポリマー樹脂の少なくとも1つのコーティングを適用することと、第2のグループの強化繊維の中の各強化繊維の上に第2の歪変形能力を有する第2のポリマー樹脂の少なくとも1つのコーティングを適用することとによって、コーティングされた繊維を形成することであって、第1のポリマー樹脂が、第2のポリマー樹脂のプロパティと異なる一又は複数のプロパティを有する、形成することと;コーティングされた繊維に、第1の歪変形能力及び第2の歪変形能力の各々より少ない第3の歪変形能力を有する第3のポリマー樹脂を含浸することによって、含浸されコーティングされた繊維を形成することと;含浸されコーティングされた繊維が内部に埋め込まれた実質的に均質の樹脂マトリクスを形成するために、含浸されコーティングされた繊維を硬化させることであって、相関領域が、第1及び第2のグループの強化繊維の強化繊維と実質的に均質の樹脂マトリクスとの間に存在し、第1及び第2のグループの強化繊維の強化繊維と実質的に均質の樹脂マトリクスとの間で荷重伝達を改善する、硬化させることとを含む、改善された強度を示す繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第23の例示的実施例であって、それぞれ異なる繊維特性を有する少なくとも2つのグループの強化繊維であって、各グループが、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維及びセラミック繊維の1つを含む、少なくとも2つのグループの強化繊維と;第1のグループの繊維上での第1のポリマー樹脂のコーティングと;第2のグループの繊維上での第2のポリマー樹脂のコーティングと;第1及び第2のグループの繊維を保持し、第1及び第2のポリマー樹脂より少ない歪変形能力を有するポリマー樹脂マトリクスであって、繊維のコーティングが繊維とマトリクスとの間の荷重伝達を改善するための相関領域を形成する、ポリマー樹脂マトリクスとを含む、繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第24の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスと;およそ0.25以上の第1のvon Mises歪を有する第1のポリマー樹脂でコーティングされ、ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維とを含み、第1のポリマー樹脂の歪変形能力が、ポリマー樹脂マトリクスの歪変形能力より大きい、繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第25の例示的実施例であって、第1のvon Mises歪がおよそ0.30以上である、第24の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第26の例示的実施例であって、第1のvon Mises歪がおよそ0.40以上である、第24又は第25の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第27の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスが、およそ0.25を下回る第2のvon Mises歪を有する、第24から第26の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第28の例示的実施例であって、第2のvon Mises歪が、およそ0.18からおよそ0.24までの範囲にある、第24から第27の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第29の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスが、エポキシ及びアミンモノマーを含む硬化したエポキシ樹脂を含む、第24から第28の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第30の例示的実施例であって、エポキシが、ビスフェノールAエポキシ樹脂又はビスフェノールFエポキシ樹脂のうちの少なくとも1つを含み、アミンモノマーが、ジアミノジフェニルスルホンモノマーである、第25から第29の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第31の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂が、下記のグループ:(A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;(B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;(C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;(D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;(E)1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン 及び ビスフェノール−A物質のジグリシジルエーテル; (F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は(G)1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン及びビスフェノール−Aのジグリシジル エーテルのうちの少なくとも1つを含む、第25から第30の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第32の例示的実施例であって、複数の繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、及びセラミック繊維の少なくとも1つを含む、第25から第31の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第33の例示的実施例であって、複数の繊維が、およそ33msiからおよそ36msiの範囲の第1の弾性係数を有する第1の繊維、およそ40msiからおよそ45msiの範囲の第2の弾性係数を有する第2の繊維、又はおよそ45msi以上の第3の弾性係数を有する第3の繊維のうちの少なくとも1つを含む、第25から第32の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第34の例示的実施例であって、複数の繊維が、第1の繊維及び第3の繊維を含む、第25から第33の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第35の例示的実施例であって、複数の繊維が、第2の繊維及び第3の繊維を含む、第25から第34の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第36の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維が、ポリマー樹脂マトリクスが含浸された繊維プリフォーム1027である、第25から第35の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第37の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、プロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間(tack life)を含む、第25から第36の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第38の例示的実施例であって、繊維強化樹脂に関するプロパティの値が、第1のポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつポリマー樹脂マトリクスに関する値以下である、第25から第37の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第39の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂を含む第1の層と第2のポリマー樹脂を含む第2の層とを有する歪樹脂コーティングを更に含み、第2の層が第1の層を覆い、第1の層が複数の繊維と第2の層との間に配置され、第2のポリマー樹脂がおよそ0.25以上の第3のvon Mises歪を有する、第25から第38の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第40の例示的実施例であって、第3のvon Mises歪が、第1のvon Mises歪及び第2のvon Mises歪より大きい、第25から第39の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に配置された相関領域を更に含み、相関領域が第1のポリマー樹脂を含む、第25から第40の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である、第41の例示的実施例。
第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクスと;ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された繊維と;第2のvon Mises歪を有する繊維を取り囲む相関領域とを含み、第1のvon Mises歪の第2のvon Mises歪に対する比率が、およそ1.04以上である、繊維強化樹脂複合体である、第42の例示的実施例。
第43の例示的実施例であって、相関領域が、繊維上の少なくとも第1のポリマー樹脂コーティングによって画定される、第42の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第44の例示的実施例であって、第1のvon Mises歪の第2のvon Mises歪に対する比率が、およそ1.25以上である、第42又は第43の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第45の例示的実施例であって、第1のvon Mises歪の第2のvon Mises歪に対する比率が、およそ1.63以上である、第42から第44の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体である例示的実施例。
第46の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことを含み、硬化状態の第1のポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、およそ0.25以上である、繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第47の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維を形成することを更に含み、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維を形成することが、第1のポリマー樹脂で繊維をコーティングすることを含む、第46の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第48の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、プロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間(tack life)を含む、第46又は第47の例示的実施例に記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第49の例示的実施例であって、繊維強化樹脂に関するプロパティの値が、第1のポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつポリマー樹脂マトリクスに関する値以下である、第46から第48の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第50の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスが、およそ0.18からおよそ0.24までの範囲の第2のvon Mises歪1025を有する、第46から第49の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第51の例示的実施例であって、硬化状態の第1のポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、およそ0.30以上である、第46から第50の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第52の例示的実施例であって、硬化状態の第1のポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、およそ0.40以上である、第46から第51の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第53の例示的実施例であって、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維を、第3のvon Mises歪を有する第2の歪ポリマー樹脂でコーティングすることであって、第3のvon Mises歪が、第1のvon Mises歪及び第2のvon Mises歪より大きい、コーティングすることを更に含む、第46から第52の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第54の例示的実施例であって、繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成することを更に含む、第46から第53の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第55の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことが、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた繊維に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することと、第1のポリマー樹脂及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させることであって、硬化させることが、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料からポリマー樹脂マトリクスを形成する、硬化させることとを含む、第46から第54の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第56の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させることが、歪相関領域を形成し、歪相関領域を形成することが、第1のポリマー樹脂を繊維、未硬化のマトリクス材料、又はポリマー樹脂マトリクスのうちの少なくとも1つの化学官能基と反応させることを含む、第46から第55の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第57の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維を含む繊維プリフォーム1027を形成することを更に含み、第1のポリマー樹脂でコーティングされた繊維に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することが、繊維プリフォーム1027に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することを含む、第46から第56の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第58の例示的実施例であって、ポリマー樹脂マトリクスを形成することが、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化剤と反応させることを含む、第46から第57の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第59の例示的実施例であって、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料が、ビスフェノールAエポキシ樹脂又はビスフェノールFエポキシ樹脂の少なくとも1つを含み、硬化剤がジアミノジフェニルスルホンを含む、第46から第58の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第60の例示的実施例であって、第1のポリマー樹脂が、下記のグループ:(A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;(B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;(C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;(D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;(E) 1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン 及び ビスフェノール−A物質のジグリシジルエーテル;(F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は(G) 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン及びビスフェノール−Aのジグリシジル エーテルのうちの少なくとも1つを含む、第46から第59の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第61の例示的実施例であって、繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、又はセラミック繊維の少なくとも1つを含む、第46から第60の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
第62の例示的実施例であって、繊維が、およそ33msiからおよそ36msiの範囲の第1の弾性係数を有する第1の繊維、およそ40msiからおよそ45msiの範囲の第2の弾性係数を有する第2の繊維、又はおよそ45msi以上の第3の弾性係数を有する第3の繊維のうちの少なくとも1つを含む、第46から第61の例示的実施例の何れかに記載の繊維強化樹脂複合体を作る方法である例示的実施例。
更に、本発明は下記の条項による実施形態を含む。
条項1. 繊維強化樹脂複合体であって、
第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクスと、
およそ0.25からおよそ0.45の範囲の第2のvon Mises歪を有する第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされ、ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維であって、第2のvon Mises歪が第1のvon Mises歪より大きい、複数の繊維と
を含む繊維強化樹脂複合体。
条項2. 第2のvon Mises歪が、およそ0.30からおよそ0.45の範囲にある、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項3. 第2のvon Mises歪が、およそ0.40からおよそ0.45の範囲にある、条項2に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項4. 第1のvon Mises歪が、およそ0.18からおよそ0.24の範囲にある、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項5. 第1の歪ポリマー樹脂が以下のグループ:
(A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
(B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;
(C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;
(D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
(E)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン;
(F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は
(G)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン
のうちの少なくとも1つを含む、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項6. 複数の繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、又はセラミック繊維のうちの少なくとも1つを含む、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項7. 複数の繊維が、およそ33msiからおよそ36msiの範囲の第1の弾性係数を有する低弾性繊維、およそ40msiからおよそ45msiの範囲の第2の弾性係数を有する中間弾性繊維、又はおよそ45msiからおよそ85msiの範囲の第3の弾性係数を有する高弾性繊維のうちの少なくとも1つを含む、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項8. ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつプロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間(tack life)のうちの少なくとも1つを含む、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項9. 第1の歪ポリマー樹脂を含む第1の層と、第2の歪ポリマー樹脂を含む第2の層とを有する歪樹脂コーティングを更に含み、第2の層が第1の層を覆い、第2の歪ポリマー樹脂が、およそ0.25からおよそ0.45の範囲の第3のvon Mises歪を有する、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項10. 第3のvon Mises歪が、第1のvon Mises歪及び第2のvon Mises歪より大きい、条項9に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項11. 複数の繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に配置された歪相関領域を更に含み、歪相関領域が第1の歪ポリマー樹脂を含む、条項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項12. 繊維強化樹脂複合体であって、
第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクスと、
ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維と、
第2のvon Mises歪を有する複数の繊維を取り囲む歪相関領域と
を含み、
第2のvon Mises歪の第1のvon Mises歪に対する比率が、およそ1.04以上である、繊維強化樹脂複合体。
条項13.
第2のvon Mises歪の第1のvon Mises歪に対する比率が、およそ1.25以上である、条項12に記載の繊維強化樹脂複合体。
条項14. 繊維強化樹脂複合体を作る方法であって、
第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことであって、硬化状態の第1の歪ポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、およそ0.25からおよそ0.45の範囲にあり、ポリマー樹脂マトリクスの第2のvon Mises歪が、第1のvon Mises歪より小さい、埋め込むこと
を含む方法。
条項15. 硬化状態の第1の歪ポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、およそ0.30からおよそ0.45の範囲にある、条項14に記載の方法。
条項16. ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつプロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間(tack life)のうちの少なくとも1つを含む、条項14に記載の方法。
条項17. 第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維を、第3のvon Mises歪を有する第2の歪ポリマー樹脂でコーティングすることであって、第3のvon Mises歪が、第1のvon Mises歪及び第2のvon Mises歪より大きい、コーティングすること
を更に含む、条項14に記載の方法。
条項18. 複数の繊維とポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域を形成すること
を更に含む、条項14に記載の方法。
条項19. 第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維をポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことが、
第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することと、
第1の歪ポリマー樹脂及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させることであって、硬化させることが、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料からポリマー樹脂マトリクスを形成する、硬化させることと
を含む、条項14に記載の方法。
条項20. 第1の歪ポリマー樹脂及び未硬化の樹脂を含むマトリクス材料が、歪相関領域を形成し、歪相関領域を形成することが、第1の歪ポリマー樹脂を、複数の繊維又は未硬化の樹脂を含むマトリクス材料のうちの少なくとも1つの化学官能基と反応させることを含む、条項19に記載の方法。
条項21. 第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維を含む繊維プリフォームを形成すること
を更に含み、第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた複数の繊維に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することが、繊維プリフォームに未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することを含む、条項19に記載の方法。
条項22. ポリマー樹脂マトリクスを形成することが、未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化剤と反応させることを含む、条項19に記載の方法。
条項23. 第1の歪ポリマー樹脂が以下のグループ:
(A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
(B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;
(C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;
(D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
(E)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン;
(F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は
(G)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン
のうちの少なくとも1つを含む、条項14に記載の方法。
上述の様々な例示的実施形態の説明は、例示及び説明を目的とするものであり、網羅的な説明であること、又はこれらの実施形態を開示された形態に限定することを意図していない。当業者には、多くの修正例及び変形例が明らかだろう。更に、異なる例示的実施形態は、他の例示的実施形態と比較して、異なる特徴を提供しうる。選択された一又は複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の適用を最もよく説明するため、及び、他の当業者に対して、想定される特定の用途に適する様々な修正例を伴う様々な実施形態の開示内容の理解を促すために、選ばれ且つ記述されている。

Claims (15)

  1. 繊維強化樹脂複合体(1020)であって、
    0.18から0.24の範囲の第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクス(1022)と、
    0.30ら0.45の範囲の第2のvon Mises歪を有する第1の歪ポリマー樹脂(1029)でコーティングされ、前記ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維(1024)と
    を含む繊維強化樹脂複合体。
  2. 前記第1の歪ポリマー樹脂が以下のグループ:
    (A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
    (B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;
    (C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;
    (D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
    (E)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン;
    (F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は
    (G)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の繊維強化樹脂複合体。
  3. 前記複数の繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維、金属繊維、又はセラミック繊維のうちの少なくとも1つを含み、かつ前記複数の繊維が、33msiから36msiの範囲の第1の弾性係数を有する低弾性繊維(1050)、40msiから45msiの範囲の第2の弾性係数を有する中間弾性繊維(1052)、又は45msiから85msiの範囲の第3の弾性係数を有する高弾性繊維(1054)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の繊維強化樹脂複合体。
  4. 前記ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、前記第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつ前記プロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項1からの何れか一項に記載の繊維強化樹脂複合体。
  5. 前記第1の歪ポリマー樹脂を含む第1の層(1037)と、第2の歪ポリマー樹脂(1031)を含む第2の層(1039)とを有する歪樹脂コーティング(1030)を更に含み、前記第2の層が前記第1の層を覆い、前記第2の歪ポリマー樹脂が、0.25から0.45の範囲の第3のvon Mises歪を有し、前記第3のvon Mises歪が、前記第1のvon Mises歪及び前記第2のvon Mises歪より大きい、請求項1からの何れか一項に記載の繊維強化樹脂複合体。
  6. 前記複数の繊維と前記ポリマー樹脂マトリクスとの間に配置された歪相関領域(1028)を更に含み、前記歪相関領域が前記第1の歪ポリマー樹脂を含む、請求項1からの何れか一項に記載の繊維強化樹脂複合体。
  7. 繊維強化樹脂複合体(1020)を作る方法であって、
    第1の歪ポリマー樹脂(1029)でコーティングされた複数の繊維(1024)をポリマー樹脂マトリクス(1022)の中に埋め込むこと(1140)であって、硬化状態の前記第1の歪ポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が、0.30ら0.45の範囲にあり、前記ポリマー樹脂マトリクスの第2のvon Mises歪が0.18から0.24の範囲にある、埋め込むこと(1140)
    を含む方法。
  8. 前記ポリマー樹脂マトリクスに関するプロパティの値が、前記第1の歪ポリマー樹脂に関するプロパティの値より大きく、かつ前記プロパティは、弾性係数、ガラス移転温度、流体抵抗、又は適度粘着時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
  9. 前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維を、第3のvon Mises歪を有する第2の歪ポリマー樹脂(1031)でコーティングすることであって、前記第3のvon Mises歪が、前記第1のvon Mises歪及び前記第2のvon Mises歪より大きい、コーティングすること
    を更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記複数の繊維と前記ポリマー樹脂マトリクスとの間に歪相関領域(1028)を形成すること(1170)
    を更に含む、請求項からの何れか一項に記載の方法。
  11. 前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維を前記ポリマー樹脂マトリクスの中に埋め込むことが、
    前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維に未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸すること(1150)と、
    前記第1の歪ポリマー樹脂及び前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させること(1160)であって、前記第1の歪ポリマー樹脂及び前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化させることが、歪相関領域を形成し、前記歪相関領域を形成することが、前記第1の歪ポリマー樹脂を、前記複数の繊維、又は前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料の少なくとも1つの化学官能基と反応させることを含み、前記硬化させることが、前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料から前記ポリマー樹脂マトリクスを形成し、前記ポリマー樹脂マトリクスを形成することが、前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を硬化剤と反応させることを含む、硬化させること(1160)と
    を含む、請求項からの何れか一項に記載の方法。
  12. 前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維を含む繊維プリフォーム(1027)を形成すること
    を更に含み、前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維に前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することが、前記繊維プリフォームに前記未硬化の樹脂を含むマトリクス材料を含浸することを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1の歪ポリマー樹脂が以下のグループ:
    (A)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
    (B)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 3,3' ジアミノ ジフェニルスルホン;
    (C)ビスフェノールF系 3官能 ノボラックエポキシ樹脂 及び 1,3 ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン;
    (D)ジグリシジル α, α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン 及び 4,4' ビス(3−アミノフェノキシ) ジフェニルスルホン;
    (E)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び1,3 ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン;
    (F)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び3,3' ジアミノジフェニルスルホン;又は
    (G)ビスフェノール−Aのジグリシジル エーテル 及び1,3 ビス(3−アミノフェノキシ)−2,2 ジメチルプロパン
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項から11の何れか一項に記載の方法。
  14. 繊維強化樹脂複合体(1020)であって、
    第1のvon Mises歪を有するポリマー樹脂マトリクス(1022)と、
    前記第1のvon Mises歪より大きい、0.25から0.45の範囲の第2のvon Mises歪を有する第1の歪ポリマー樹脂(1029)でコーティングされ、前記ポリマー樹脂マトリクスの中に配置された複数の繊維(1024)と、
    前記第1の歪ポリマー樹脂を含む第1の層(1037)、及び第2の歪ポリマー樹脂(1031)を含む第2の層(1039)を有する歪樹脂コーティング(1030)と
    を含み、
    前記第2の層が前記第1の層を覆い、前記第2の歪ポリマー樹脂が0.25から0.45の範囲の第3のvon Mises歪を有し、前記第3のvon Mises歪が前記第1のvon Mises歪及び前記第2のvon Mises歪より大きい、繊維強化樹脂複合体。
  15. 繊維強化樹脂複合体(1020)を作る方法であって、
    第1の歪ポリマー樹脂(1029)でコーティングされた複数の繊維(1024)をポリマー樹脂マトリクス(1022)の中に埋め込むこと(1140)であって、硬化状態の前記第1の歪ポリマー樹脂の第1のvon Mises歪が0.25から0.45の範囲にあり、前記ポリマー樹脂マトリクスの第2のvon Mises歪が前記第1のvon Mises歪より小さい、埋め込むこと(1140)と、
    前記第1の歪ポリマー樹脂でコーティングされた前記複数の繊維を、0.25から0.45の範囲の第3のvon Mises歪を有する第2の歪ポリマー樹脂(1031)でコーティングすることであって、前記第3のvon Mises歪は前記第1のvon Mises歪及び前記第2のvon Mises歪より大きい、コーティングすることと
    を含む方法。
JP2016567330A 2014-02-04 2014-10-22 繊維強化樹脂複合体及びその製作方法 Active JP6581114B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/172,040 2014-02-04
US14/172,040 US9012533B2 (en) 2010-12-14 2014-02-04 Fiber-reinforced resin composites and methods of making the same
PCT/US2014/061818 WO2015119676A2 (en) 2014-02-04 2014-10-22 Fiber-reinforced resin composites and methods of making the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017507230A JP2017507230A (ja) 2017-03-16
JP6581114B2 true JP6581114B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=53051896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016567330A Active JP6581114B2 (ja) 2014-02-04 2014-10-22 繊維強化樹脂複合体及びその製作方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP3068823B1 (ja)
JP (1) JP6581114B2 (ja)
CN (1) CN105980476B (ja)
ES (1) ES2752599T3 (ja)
WO (1) WO2015119676A2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11433625B2 (en) * 2019-10-30 2022-09-06 The Boeing Company Composite with infusion film systems and methods

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0612787A1 (en) * 1993-02-25 1994-08-31 Gencorp Inc. Polyester-flexible polymer block copolymer coated fiber structures and utilization thereof in a polymer matrix
US7745549B2 (en) 2005-12-22 2010-06-29 The Boeing Company Distortional matrix of epoxy resin and diamine
US20120149802A1 (en) * 2010-12-14 2012-06-14 The Boeing Company Composites having distortional resin coated fibers
US9683310B2 (en) * 2011-12-10 2017-06-20 The Boeing Company Hollow fiber with gradient properties and method of making the same

Also Published As

Publication number Publication date
EP3068823B1 (en) 2019-07-24
WO2015119676A2 (en) 2015-08-13
CN105980476A (zh) 2016-09-28
WO2015119676A3 (en) 2015-10-01
JP2017507230A (ja) 2017-03-16
CN105980476B (zh) 2019-12-10
ES2752599T3 (es) 2020-04-06
EP3068823A2 (en) 2016-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2013348225B2 (en) Bonding of composite materials
CN105473239B (zh) 复合材料的粘结
JP5998935B2 (ja) プリプレグおよび繊維強化複合材料
JP5228853B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料およびそれらの製造方法
CA2810709A1 (en) Epoxy resin composition for fiber reinforced composite material, prepreg, and fiber reinforced composite material
AU2019215293B2 (en) Prepreg for use in making composite parts which tolerate hot and wet conditions
CN104884511A (zh) 具有硬界面相的纤维增强聚合物复合体
Raajeshkrishna et al. Effect of reinforcements and processing method on mechanical properties of glass and basalt epoxy composites
JP2009280669A (ja) Rtm成形繊維強化複合材料、およびその製造方法
KR20190127685A (ko) 프리프레그 및 섬유 강화 복합 재료
JP5931911B2 (ja) ねじれ樹脂コート繊維を有する複合材料
JP6581114B2 (ja) 繊維強化樹脂複合体及びその製作方法
WO2004096885A1 (ja) プリプレグ用樹脂組成物
US9012533B2 (en) Fiber-reinforced resin composites and methods of making the same
JP2009227907A (ja) エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた繊維強化複合材料
JPH08225667A (ja) プリプレグおよび繊維強化複合材料
Sreenivasa et al. Influence of cryogenic treatment on mechanical behavior of glass fiber-reinforced plastic composite laminate
JP2010059300A (ja) 炭素繊維強化複合材料およびその製造方法
JP2006241308A (ja) 繊維強化複合材料
US20220372237A1 (en) Repair shape & technique for composite laminates
WO2020223053A1 (en) Bilayer reinforcement structures

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6581114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250