JP6581070B2 - 電気錠 - Google Patents

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Description

本発明は、双方向自己保持型ソレノイドを備え、電気的に施錠又は解錠することが可能な電気錠に関する。
双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠は、双方向自己保持型ソレノイドのプランジャの往復動に伴って施解錠を行うことができる。双方向自己保持型ソレノイドは、ソレノイド本体内部に設けられた電磁石を構成するコイルに電流を順相又は逆相に一瞬流すことで、前記コイルの内側に挿入されてなるプランジャを瞬時に、軸方向に沿って進退方向のいずれかに駆動させることができるものである。さらに、コイルへ流す電流の切断後は、ソレノイド本体内部に設けられた永久磁石によって移動後のプランジャの状態を保持できる(以下、プランジャがソレノイド本体から進出した状態を進出状態、ソレノイド本体内部方向に退行した状態を退行状態といい、プランジャがいずれかの状態であることを進退状態という)。
また、双方向自己保持型ソレノイドは通電を切った際の進退状態を保持することができるという特性を備えるため、施錠した後は電気錠への通電を切断しても施錠状態を保持でき、双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠は電気エネルギーを節約できる電気錠として有用であった。
公開実用平1−89565号公報 特開平11−144953号公報
しかし、従来の双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠においては、施錠された空間から停電時に脱出するためには鍵を用いて電気錠を解錠する必要があった。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る電気錠は、ラッチボルトを突出方向に付勢する付勢手段と、ラッチボルトを後退させるラッチハブ板とラッチボルトの突出状態を保持するロック板と、ロック板とリンク結合される双方向自己保持型ソレノイドと、中央に回動中心を有しており、一端部がラッチハブ板に係合すると共に、他端部がロック板に係合する解錠テコと、を備え、ラッチハブ板がラッチボルトを後退させる方向に動いたとき、ラッチハブ板が解錠テコの一端部と係合し、これによって解錠テコが回動すると解錠テコの他端部がロック板と係合して、ロック板のラッチボルトに対する保持を解除することを特徴とする。
また、前記ロック板と双方向自己保持型ソレノイドとのリンク結合に遊びが設けられてなる電気錠であることが好ましい。
さらに、前記双方向自己保持型ソレノイドと連動し、前記リンク結合を介して前記ロック板と結合されてなるハブを備えることを特徴とする電気錠であることが好ましい。
さらにまた、前記いずれかの電気錠を備えた扉であることが好ましい。
なお、前記双方向自己保持型ソレノイドは、プランジャを手動で押し引きした場合にも、進退状態を切り替えた状態を内部の永久磁石の保持力により保持することができる。
本発明により、双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠が施錠状態となっている場合であっても、ラッチハブ板に取り付けられた取手等を操作することで解錠することができるアンチパニック機構を備えた電気錠を実現することができる。
本発明によれば、停電時等の緊急時にも取手等の操作だけで開扉できる双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠を備えた扉を実現することができる。
また、前記ロック板と双方向自己保持型ソレノイドとのリンク結合を遊びがない状態で形成することによって、解錠テコによって解錠されたロック板を双方向自己保持型ソレノイドの保持力によってラッチボルトの保持を解錠した状態で維持することができる。これにより、停電時など、双方向自己保持型ソレノイドへの通電が遮断されている状態でラッチハブ板に取り付けられた取手等によって開いた扉は、反対側からも出入り自由な状態とすることができる。
ロック板とリンク結合との結合に遊びを設けることにより、双方向自己保持型ソレノイドのプランジャを動作させることなく最小限の力で確実に解錠規制端部を下方規制位置から上方解放位置に切り替えることができ、解錠テコの縮小化を実現することができる。
電気錠1の扉2への取付状態を室外側から見た斜視図である。 扉2の前端面を示す図である。 第一の実施形態に係る電気錠1の施錠状態を扉2の室外側から示す図である。 第一の実施形態に係る電気錠1が双方向自己保持型ソレノイド10又はハブ105を操作して解錠状態とした様子を示す図である。 第一に実施形態に係る電気錠1の取手4を回してアンチパニック機構201を作動させた様子を示す図である。 第一の実施形態に係る電気錠1の取手4を回してラッチボルト6を後退させた様子を示す図である。 第二の実施形態に係る電気錠110の施錠状態を扉2の室外側から示す図である。 第二の実施形態に係る電気錠110が双方向自己保持型ソレノイド10又はハブ105を操作して解錠状態とした様子を示す図である。 第二に実施形態に係る電気錠110の取手4を回してアンチパニック機構201を作動させた様子を示す図である。 第二の実施形態に係る電気錠110の取手4を回してラッチボルト6を後退させた様子を示す図である。 施錠状態の第二の実施形態に係る電気錠110を戸先側から見た斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<第一の実施形態>
図1は、本発明に係る双方向自己保持型ソレノイドを備えた電気錠1の一実施形態を示す図であり、電気錠1の扉2への取付状態を室外側から見た斜視図である。電気錠1は、図1に示すように、扉2の内外面に沿って扉2の先端内側部に設置可能である。なお、以下の説明においては、扉2の内外面に垂直な方向を内外方向とし、扉2の幅方向を前後方向とする。また扉2の戸先側を前側とする。
本実施例の電気錠1は、図3に示すように、扉2の戸先側端部に内蔵される矩形箱状の錠ケース5と、この錠ケース5に設けられ、錠ケース5の戸先側端面13から出没可能なラッチボルト6と、このラッチボルト6を取手4の操作に応じて錠ケース5の戸先側端面13において出没させるラッチ後退操作機構7と、ラッチボルト6を所定の突出位置に規制する施錠機構8と、この施錠機構8にリンク機構9によるリンク結合を介して接続される双方向自己保持型ソレノイド10とを主要部に備える。
本実施例の電気錠1が取り付けられる扉2は、開き戸形式とされ、例えば室外側へ開く外開き扉とされる。具体的には、扉2は、扉枠(図示せず)の一側端部に、ヒンジを介して回動可能に取り付けられている。そして、扉2に設けられた取手4を操作することで、ラッチボルト6が進退して扉2の開閉を行うことができる。この取手4は、扉2の室外側と室内側の双方に設けられており、本実施例ではノブ型の取手とされる。また、本実施例の電気錠1には、扉2の室外側にシリンダー装置12が接続され、扉2の室内側にサムターン装置(図示せず)が接続されている。
錠ケース5は、扉2の戸先側端部の上下方向略中央部に取り付けられる。具体的には、図3に示すように、錠ケース5の戸先側端面13には、矩形板状のフロント裏板14が重ね合わされる。そして、錠ケース5が扉2に埋め込まれると共に、フロント裏板14を介して扉2の戸先側端部に取付ネジ15で錠ケース5が扉2に固定される。そして、フロント板16が扉2の戸先側端面に重ね合わされてネジでフロント裏板14に固定される。
フロント裏板14およびフロント板16には、後述するラッチ頭部26が通される貫通穴14aがそれぞれ形成されていると共に、トリガー頭部129が通される貫通穴14bがそれぞれ形成されている。
また、図2(b)、図3に示すように、錠ケース5のフロント裏板14には、後述する切替部材204の操作部219が差し込まれる2つの穴221,222が左右に離隔して形成されている。各穴221,222は、上下方向に細長い穴とされる。さらに、フロント裏板14には、錠ケース5の穴221,222に対応した位置に矩形状の開口部19が形成されており、この開口部19には、図2(c)に示す矩形板状のカバー20がはめ込まれてネジ21で図2(a)に示すように錠ケース5に固定されている。
図2(a)に示すように、カバー20には、上側に矩形状の貫通穴223,225が2つ、内外方向に離隔して形成されており、各貫通穴223,225の下方に矩形状の貫通穴224,226がそれぞれ形成されている。つまり、カバー20には、上下に離隔した一対の矩形状の貫通穴(223,224)(225,226)が、内外に離隔して2つ形成されている。カバー20の各貫通穴223,224,225,226は、切替部材204の操作部219に対応した大きさとされる。また、このカバー20は、フロント裏板14にフロント板16が重ね合わされることで、外部から視認されることはない。
図3に示すように、ラッチボルト6は、左右方向に移動可能に錠ケース5内に設けられる。本実施例のラッチボルト6は、錠ケース5の戸先側端面13から突出して扉枠(図示せず)の戸先側縦枠24に設けられた受25の受穴25aに突入するラッチ頭部26と、このラッチ頭部26に設けられる丸棒状のラッチ軸部27と、このラッチ軸部27が挿通されるラッチガイド板28とを有する。
ラッチ頭部26は、ブロック体とされ、その前端部は、後端に向かうに従って肉厚に傾斜する傾斜垂直面6aが形成さる。また、ラッチ頭部26の後端には、後側へ開口する筒状部29が一体に形成されており、この筒状部29にラッチ軸部27の前端部がはめ込まれてラッチ頭部26にラッチ軸部27が固定されている。
ラッチ軸部27は、前後方向に沿って配置され、錠ケース5の室外側壁30に固定された支持部材31に挿通されている。支持部材31は、板材を屈曲して形成された後方へ開口するコ字形材とされ、その中央片32には前後方向に貫通する貫通穴が形成されている。そして、この支持部材31の貫通穴にラッチ軸部27が挿通されて、ラッチ軸部27が支持部材31に前後方向に移動可能に保持されている。
ラッチガイド板28は、板材を屈曲して形成された上方へ開口する略コ字形材とされ、その前後端片33,34間を架け渡すようにラッチ軸部27が挿通されて、ラッチガイド板28はラッチ軸部27に固定されている。
ラッチガイド板28の前端片33は、ラッチ頭部26の筒状部29に当接すると共に、その上端部が筒状部29の周側面に沿って前方へ屈曲され、さらにラッチ頭部26の後端面に沿って上方へ屈曲されて、略L字形の段部35が形成されている。
また、ラッチガイド板28の後端片34には、内側および外側へ突出して矩形状の突部36が一体に形成されている。そして、ラッチ軸部27にラッチガイド板28が取り付けられた状態において、ラッチ軸部27の後端部38は、ラッチガイド板28の後端片34から後方へ延出している。このような構成のラッチ頭部26、ラッチ軸部27およびラッチガイド板28は左右方向に一体に移動する。
また、ラッチ軸部27にラッチガイド板28が取り付けられた状態において、支持部材31は、ラッチガイド板28の前後端片33,34間に配置されている。さらに、ラッチ軸部27には、コイルバネ39が挿通されており、コイルバネ39の前端がラッチガイド板28の前端片33に当接する一方、後端が支持部材31の中央片32に当接している。これによりラッチボルト6は、突出方向となる戸先側へ付勢されており、ラッチ頭部26はフロント裏板14およびフロント板16の貫通穴14aを介して戸先側へ突出可能とされている。そして、図3に示すように、閉扉され施錠された状態においては、ラッチ頭部26は扉枠に設けられた受25に突入している。
ラッチボルト6は、取手4の操作により、ラッチ後退操作機構7を介して後退させられる。
ラッチ後退操作機構7は、室外側の取手4の操作をラッチボルト6に伝達する室外側ラッチ後退操作機構7Aと、室内側の取手の操作をラッチボルト6に伝達する室内側ラッチ後退操作機構7Bとを有し、扉2の内外において一対に設けられている。室外側ラッチ後退操作機構7Aと室内側ラッチ後退操作機構7Bは同様の構成であり、以下において、ラッチ後退操作機構7の動作説明を、室外側ラッチ後退操作機構7Aを例として説明することとする。
図3に示すように、ラッチ後退操作機構7は、取手4の軸部がはめ込まれ、取手4の回転操作に伴い回動するラッチハブ40と、このラッチハブ40に回動可能に設けられるラッチハブ板41とを有する。また、ラッチハブ板41にはハブテコ42がピン54によって互いに回動可能に連結され、さらにハブテコ42に連結されて左右方向に移動可能に設けられるスライド部材43が設けられてなる。ハブテコ42は、錠ケース5に対して軸回転可能に固定されており、ハブテコ42の中心軸には巻き付けバネ52が取り付けられてなる。巻き付けバネ52は、ハブテコ42の上方において錠ケース5の内面に突設された柱52aに後方から掛け止められ、ハブテコ42を時計方向に付勢してなる。
ラッチハブ40は、軸が内外方向に沿った円筒形状とされてなり、ラッチハブ40の内側端部の周面に固定され、上方へ行くに従って幅狭となる指状の係合片48を有するラッチハブ板41が設けられてなる。また、ラッチハブ40には、その中央部に前後方向に沿って略矩形状の貫通穴45が形成されている。
図3に示すように、施錠され、取手4が回転操作されていない状態では、ラッチハブ板41の係合片48は、支持部材31とラッチガイド板28の後端片34との間に配置されている。
施錠機構8は、錠ケース5の内面に立設されてなる枢軸61に回動可能に軸支されるロック板63を有する。枢軸61はロック板63の中央部においてロック板63を軸支している。
ロック板63は、板状体とされ、枢軸61より前方部及び後方部が細長にけいせいされ、枢軸61が設けられてなる中央部から上方に向かって突設された凸部64が形成されてなる。また、凸部64には内外に貫通してなる連結孔65aが設けられてなる。さらに、ロック板63の枢軸61より後側には、内外方向に突出してなる解放ピン228が一体に設けられている。つまり、ロック板63には、室外側および室内側へ同軸上に突出して解放ピン228が設けられている。
枢軸61には、ねじりバネからなるロックバネ73が取り付けられてなる。
また、ロックバネ73は、その前端部がロック板63の第一ピン68に当接し、後端部が錠ケース5の内面に突設された柱74に当接している。これにより、ロック板63は、枢軸61まわりに反時計方向へ付勢されている。
ロック板63は、施錠状態において、ロックバネ73の付勢力により枢軸61まわりに反時計方向に回動する。ロック板63が反時計方向に回動することによりその前端部である解錠規制端部66は図3に示すような下方規制位置に配置されると共に、ラッチボルト6の段部35に当接することによりラッチボルト6の後退を規制している。
リンク機構9は、ロック板63に連結されるラック76と、このラック76に連結されると共に、双方向自己保持型ソレノイド10に設けられたプランジャ88に連結されるテコ板77とを有する。
ラック76は、前後に長尺の略長方形状の板状体とされる。
ラック76は、その前端部がロック板63の外側面に沿って重なるように配置され、当該前端部からロック板63に向かって突設された連結軸75が形成される。連結軸75は円形に形成された連結孔65aに挿通されて、ロック板63が枢着されてなる。
テコ板77は、上下方向に長尺の板状片であり、その下端片80がラック76によって軸支されてなると共に、上端片81がプランジャ88と回動可能に連結されてなる。また、テコ板77の中央には錠ケース5に固定されてテコ板77を前後に回動可能に軸支してなるテコ軸83が設けられてなる。
プランジャ88は、双方向自己保持型ソレノイド10に対して前後軸方向に沿って双方向に往復動可能に挿入されている。双方向自己保持型ソレノイド10は、図示しないリード線を介して遠隔の管理室などから通電制御できるようにされており、通電によりプランジャ88を前後に駆動する。つまり、双方向自己保持型ソレノイド10に通電された場合、引き込まれた退行状態のプランジャ88は後方に引き出されて瞬時に進出し、一方で、引き出された進出状態のプランジャ88は前方に引き込まれて瞬時に退行する。そして通電が切断されると、プランジャ88は、その時の進退状態が維持される。
図4は、図3の状態から双方向自己保持型ソレノイド10に通電され、解錠された状態を示す図である。
図3の状態において、双方向自己保持型ソレノイド10に通電して作動させると、プランジャ88が前方に向かって退行すると共にテコ板77の上端片81を前方に向かって回動させる。これにより、テコ板77は、テコ軸83まわりに反時計方向に回動して、下端片80が後方へ回動する。テコ板77が反時計方向に回動することで、下端片80に連結されたラック76が後方に移動する。
ラック76が後方に移動することで、ラック76の連結軸75によって連結されたロック板63がバネ73の付勢力に対抗して枢軸61まわりに時計方向に回動する。ロック板63が時計方向に回動することで、解錠規制端部66が上方へ移動して図4に示す上方解放位置に配置され、ラッチボルト6の段部35への係止が解除されて解錠状態となる。
また本実施例の電気錠は、手動で解錠するための手動解錠手段102をさらに有している。
手動解錠手段102は、シリンダー装置12のキーまたはサムターン装置のツマミの回転操作により回動するハブ105を備える。
ハブ105は、円筒形状とされ、その軸方向中央部には、径方向に突出してツバ部108が形成されている。このツバ部108の一部には、歯109が形成されており、本実施例では、約半周部分に歯109が形成されている。なお、ハブ105の内穴105aの径方向両端部は、径方向内側へ三角形状に突出している。
ハブ105は、錠ケース5に固定された取付座105bに回動可能に保持されている。取付座105bに回動可能に保持されたハブ105の内穴105aに室外側からシリンダー装置12の軸部(図示せず)がはめ込まれキーの回転操作に伴ってハブ105が回動する。
ラック76の上端縁には、ハブ105の歯109と噛み合う歯111が形成されてなる。ハブ105を回転操作すると、その回転運動が歯109から歯111に伝達され、ラック76を前後に移動させることができる。
キーの回転操作によってハブ105を反時計方向に回動させると、ラック76を後方に移動させることがでる。ラック76が後方に移動することで、ラック76の連結軸75によって連結されたロック板63がバネ73の付勢力に対抗して枢軸61まわりに時計方向に回動する。そして、ロック板63が時計方向に回動することで、解錠規制端部66が上方解放位置へ移動し、ラッチボルト6の段部35への係止が解除され、図4に示すように、解錠状態となる。なお、ハブ105の回転運動に連動して双方向自己保持型ソレノイド10の進退状態も切り替わる。
図4に示す解錠状態とすれば、取手4を回転操作することによって図6に示すようにラッチボルト6を後退させることができ、開扉することができる。
具体的には、取手4を時計方向に回転操作した場合、取手4の軸部がはめ込まれたラッチハブ40と共にラッチハブ板41が時計方向に回動し、ラッチハブ板41の係合片48がラッチガイド板28の後端片34に当接し、ラッチガイド板28を後方へ押し込む。
ラッチガイド板28が後側へ押し込まれることで、ラッチ軸部27およびラッチ頭部26もラッチガイド板28と一体に、コイルバネ39の付勢力に対抗して後側へ移動する。これにより、図6に示すように、ラッチ頭部26が後退して受25の受穴25aから抜け出し、錠ケース5内に収没される。そして、ラッチ頭部26を収没した図6の状態で取手4を介して扉2を開く方向に引くことで、開扉することができる。
開扉操作後、再び扉2が完全に閉じられて取手4から手を放すと、ハブテコ42はバネ52の付勢力により時計方向に回動し、ハブテコ42とピン54で連結されたラッチハブ板41が反時計方向に回動する。このラッチハブ板41の動作に伴い、ラッチ頭部26に対応した位置に受25の受穴25aが配置されていることで、ラッチボルト6はコイルバネ39の付勢力により前方へ進出し、ラッチ頭部26が受穴25aに突入する。一方で、双方向自己保持型ソレノイド10のプランジャ88の進退状態を維持する機能により、扉2が閉じられた直後は、ロック板63の解錠規制端部66は上方解放位置に配置されたままの状態となる。すなわち図4の状態となる。
従って、閉扉された図4の状態から双方向自己保持型ソレノイド10へ再度通電することによって、図3に示す施錠状態することができる。
具体的には、双方向自己保持型ソレノイド10に通電して作動させると、プランジャ88が後方に向かって引き出されて進出すると共にテコ板77の上端片81を後方に向かって回動させる。これにより、テコ板77は、テコ軸83まわりに時計方向に回動して、下端片80が前方へ回動する。テコ板77が時計方向に回動することで、下端片80に連結されたラック76が前方に移動する。
ラック76が前方に移動することで、ラック76の連結軸75によって連結されたロック板63がバネ73の付勢力にと共に枢軸61まわりに反時計方向に回動する。そして、ロック板63が反時計方向に回動することで、解錠規制端部66が下方規制位置へ移動し、ラッチボルト6の段部35に係止され、図3に示す施錠状態となる。
切替機構200は、ラッチハブ板41と当接してロック板63を回動させる解錠テコ202と、この解錠テコ202が回動可能に連結される中間部材203と、この中間部材203に連結され、アンチパニック機構201を働かせるか否かを切り替える切替部材204とを備える。解錠テコ202は、その左右方向略中央部にピン214が差し込まれて、中間部材203の下端部にピン214を回動中心として回動可能に保持されている。
解錠テコ202は、板状体とされ、ピン214を挟んで前方に向かって突出して形成されてなる他端部205が略矩形状とされる一方、後方に向かって突出して形成されてなる一端部206は、下方に向かって円弧状に膨出してなる膨出部207が形成されている。アンチパニック機構201は、ロック板63、解放ピン228、解錠テコ202、及びラッチハブ板41によって構成されてなる。なお、解錠テコ202の一端部206は、他端部205より厚肉に形成されている。また解錠テコ202は、その他端部205が、中間部材203の外側面に重ね合わされて取り付けられた第一補助部材211に当接することで、ピン214まわりに時計方向へ一定以上回動することがない。これにより初期状態では、図3に示すように、解錠テコ202は、その一端部206が若干下方へ傾斜した状態で中間部材203に保持されている。
中間部材203は、略逆「く」の字形の板状体とされ、上下方向に沿う板状の一片と、この一片の上端部から上方へ行くに従って前方へ傾斜する他片とを有する。中間部材203の長手方向略中央部には、扉2の室内側方向へ突出してなるピン209が一体に設けられている。また、中間部材203の上端部は、切替部材204とピン210によって回動自在に結合されてなる。
中間部材203は、その中央部のピン209が錠ケース5の室内側壁215に形成されてなる上下方向に細長い長穴216に回動可能に、かつ、上下動可能にはめ込まれている。室内側壁215は板状体とされ、室外側壁30と平行に配置されて錠ケース5を構成している。
切替部材204は板状体とされ、その中央部の貫通穴217に枢軸101が差し込まれて錠ケース5に回動可能に保持されている。なお、切替機構200はロック板63を挟んで外側にも設けることができ、この場合、解放ピン228が外側方向にも突設させておくことで、室外側の取っ手の操作により機能するアンチパニック機構201を構成することもできる。
切替部材204の操作部219は、錠ケース5の戸先側端面13の穴222に差し込まれている。そして、切替部材204の操作部219の差し込み位置を、カバー20の上下のいずれかの穴225,226に切り替えることで、切替機構200を上下に移動させることができる。
本実施例では、切替部材204の操作部219がカバー20の上側の穴225に差し込まれることでアンチパニック機構201が働く状態となり、カバー20の下側の穴226に差し込まれて位置決めされるとアンチパニック機構201が働かない状態となる。
具体的には、切替部材204の操作部219がカバー20の上側の穴225に差し込まれて位置決めされた場合、切替部材204に連結された中間部材203および解錠テコ202は、下方位置に配置される。
このように下方位置に配置された解錠テコ202は、図3に示すように、その一端部206がラッチハブ板41の係合片48の後側に近接している。また、解錠テコ202の他端部205の直下にロック板63の解放ピン228が配置されている。
次に、図3に示す施錠状態から、取手4を操作して開扉する動作について説明する。図5は、図3の状態から取手を操作した状態を示す図である。
図3に示す状態から取手4を回転操作した場合、上述したようにラッチハブ40が回動し、これに伴ってラッチハブ板41が回動する。取手4の操作に伴って回動するラッチハブ板41は、その係合片48が、ラッチガイド板28の突部36に当接する前に、図5に示すように、係合片48の上端部が解錠テコ202の一端部206に当接して、解錠テコ202を押上げながらピン214まわりに反時計方向に回動させる。
これにより、解錠テコ202の他端部205がロック板63の解放ピン228に当接しながら押下げることによって、ロック板63がバネ73の付勢力に対抗して枢軸61まわりに時計方向に回動する。そして、ロック板63が時計方向に回動することで、解錠規制端部66の前端が上方へ移動し、ラッチボルト6の段部35への係止が解除され、図5に示すように、解錠状態となる。
図6は、図5の状態からさらに取手を操作した状態を示す図である。
図5の状態から取手4の操作に伴ってさらにラッチハブ板41が回動すると、ラッチハブ板41は、解錠テコ202を押し上げてロック板63を時計方向に回動させた状態で、その係合片48がラッチガイド板28の後端片34に当接してラッチガイド板28を後方へ押し込む。
この際、解錠テコ202がロック板63を回動させて解錠状態となっていることで、ラッチボルト6は後方への移動が可能であり、ラッチハブ板41の押し込みにより後方へ移動し、ラッチ頭部26が受25から抜け出て、図6に示すようにラッチボルト6が錠ケース5内に収没される。
図6に示すように、ラッチハブ板41により錠ケース5内にラッチボルト6が収没された状態では、解錠テコ202は、ラッチハブ板41による押し込みが解除されて自重によりピン214まわりに時計方向に回動して初期位置に戻っている。
そして、ラッチボルト6を収没した図6の状態において、取手4を介して扉2を開く方向に引くことで開扉することができる。
また、取手4から手を放すと、ラッチハブ板41は反時計方向に回動して再び解錠テコ202に当接するが、この際、ラッチハブ板41の係合片48と解錠テコ202の膨出部207が当接することで、解錠テコ202がピン214まわりに反時計方向に回動して一旦はね上がることで、ラッチハブ板41は元の位置へ戻る。
また、図6の状態から扉2を閉じると、上記と同様に、ラッチ頭部26が受25の受穴25aに突入する。一方で、双方向自己保持型ソレノイド10のプランジャ88の進退状態を維持する機能により、扉2が閉じられた直後は、ロック板63の解錠規制端部66は上方解放位置に配置されたままの図4と同じ状態となる。そして、閉扉された状態から双方向自己保持型ソレノイド10へ再度通電することによって、図3に示す施錠状態することができる。
このように、本実施例の電気錠1は、切替機構200によりアンチパニック機構201を働かせることで、施錠状態においても、双方向自己保持型ソレノイド10に通電したり、手動で解錠したりすることなく、取手4を操作するだけで、ロック板63によるラッチボルト6の係止が解除され、かつ、ラッチボルト6を後退させて解錠と開扉をワンタッチ操作で行うことが可能となる。
一方、停電時等、双方向自己保持型ソレノイド10へ電気を通電させることができない非常時においては、解錠テコ202による押し下げによって時計方向に回動したロック板63は、リンク機構9によるリンク結合を介してプランジャ88を前方へ引き込んで退行させる。双方向自己保持型ソレノイド10は、プランジャ88を退行状態で保持するため、ロック板63は解錠状態のまま保持される。これにより、本実施の形態においては、一旦アンチパニック機構201によって解錠状態とすれば、その後もロック板63は解錠状態を保持するため、扉2の内側からの脱出を容易にすることができる。さらに、停電時にはロック板63が解錠状態を保持することによって、外側の取手にアンチパニック機構201が備わっていなくても、一旦室内側からアンチパニック機構201によって解錠状態とすれば内外のいずれからでも扉2を自由に開くことができる状態とすることができる。
<第二の実施形態>
第二の実施形態では、図7に示すように、ロック板63に形成されてなる連結孔65aは前後方向に延在する長孔に形成されてなる。この場合、解錠規制端部66が下方規制位置にある場合に、前記連結軸75は前記連結孔65aの後端側に偏在して前記連結孔65aの前端側に遊び65bが形成されてなる。本実施形態においても、図8に示すように、双方向自己保持型ソレノイド10を退行状態とする、若しくはハブ105を反時計回りに回動操作することで、リンク機構9を介して電気錠110を解錠状態とすることができる。
本実施の形態によれば、前記アンチパニック機構201が作動してロック板63が時計方向に回動しても、図9に示すように、連結軸75の連結孔65aに対する位置の変化が、遊び65bの範囲内である。これにより、解錠テコ202による押し下げによるロック板63の回動は、ラック76の移動を伴わず、前記プランジャ88の進退状態をアンチパニック機構201の動作前後で保持したままとなる。従って、リンク機構9の状態を変化させずにロック板63を施錠状態から解錠状態に変化させることでき、第一の実施形態の場合よりも小さな力でアンチパニック機構201を作動させることができる。特に、プランジャ88の進退状態を変化させないため、プランジャ88の移動にかかる抵抗によって解錠規制端部66の下方規制位置から上方解放位置への以上が不十分となり電気錠110が解錠状態にできなくなるおそれを解消することができる。
さらに取手4を回すことによって、図10に示すラッチハブ板41により錠ケース5内にラッチボルト6が収没された状態では、解錠テコ202は、ラッチハブ板41による押し込みが解除されて自重によりピン214まわりに時計方向に回動して初期位置に戻っている。これにより、解放ピン228への押し込みも解除され、ロック板63及び解錠規制端部66は枢軸61まわりに反時計方向に回動する。この際、ラッチボルト6が錠ケース5内に収没されていることで、解錠規制端部66は、ラッチ頭部26の上面に当接する。
本実施の形態においてアンチパニック機構201を作動させて解錠し、ラッチボルト6を後退させて開扉した後、再び閉扉してラッチボルト6を錠ケース5から突出させると、ロック板63はロックバネ73の付勢力により解錠規制端部66を下方規制位置に戻すため、電気錠110は図7の施錠状態に戻る。図11には、図7の施錠状態の電気錠110を戸先側からみた斜視図を示す。
1、110 電気錠
5 錠ケース
6 ラッチボルト
41 ラッチハブ板
48 係合片
61 枢軸
63 ロック板
65a 連結孔
65b 遊び
75 連結軸
76 ラック
77 テコ板
88 プランジャ
105 ハブ
202 解錠テコ
214 ピン
228 解放ピン

Claims (4)

  1. ラッチボルトを突出方向に付勢する付勢手段と、
    ラッチボルトを後退させるラッチハブ板と
    ラッチボルトの突出状態を保持するロック板と、
    ロック板とリンク結合される双方向自己保持型ソレノイドと、
    中央に回動中心を有しており、一端部がラッチハブ板に係合すると共に、他端部がロック板に係合する解錠テコと、を備え、
    ラッチハブ板がラッチボルトを後退させる方向に動いたとき、ラッチハブ板が解錠テコの一端部と係合し、これによって解錠テコが回動すると解錠テコの他端部がロック板と係合して、ロック板のラッチボルトに対する保持を解除する
    ことを特徴とする電気錠。
  2. 前記ロック板と双方向自己保持型ソレノイドとのリンク結合に遊びが設けられてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気錠。
  3. 前記双方向自己保持型ソレノイドと連動し、前記リンク結合を介して前記ロック板と結合されてなるハブを備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気錠。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電気錠を備えた扉。
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