JP6581010B2 - マイクロニードルアレイ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、従来使用されている注射器の代わりに体内への投薬を行うことが可能なマイクロニードルアレイに関する。
今後、高齢化社会が進むにつれ、社会体制の中で医療の占める比率が増加する。このため、例えば、老齢者や仕事多忙者等の通院頻度の軽減化や、遠隔地や過疎地のような医師や病院数の不足地域に対し、医師の処方に基づいた在宅投薬を行うニーズは大きい。
医療行為の中で、外傷等の患部への外科的処置のほか、投薬治療では注射器による体内投薬が大きな比率を占める。この注射器による投薬は、通常、医師や看護師のような有資格者が病院で施行するものだが、糖尿病に対するインシュリン投与のように、中には患者自身が在宅で施行することを認められているものもある。
注射器による投薬の長所は、皮下や血管に直接投薬できる点にあるが、欠点は、注射の際の痛みや、投薬回数の増加に伴い傷が残ったり腫れたりする点にある。
そこで、注射器の代わりに、先端が尖ったマイクロニードル(例えば、直径が0.3〜0.5mmの微小針)を平板上に複数(例えば、30〜300/cm)有する樹脂製のマイクロニードルアレイを使用することが考えられている。このマイクロニードルアレイの使用にあっては、マイクロニードルが皮下の無痛点の深さに到達可能な長さを有するため無痛であり、また、パッチ式に表皮に貼り当てるだけでよいため患者自身が在宅で投薬できることから、患者への負担が大いに軽減される。
このように、マイクロニードルアレイは、各種長所を有し、今後社会の中で大きなニーズを有するものであるため、その実用化が図られれば、今後の高齢化社会に大きく貢献できるものと考えられる。
上記したマイクロニードルアレイは、例えば、特許文献1に開示の金型、具体的には、マイクロニードルの形状に対応した凹部が形成された金型を用いて、射出成形により製造できる。これにより、マイクロニードルアレイを、安価に大量生産することが可能となる。
特開2012−217653号公報
しかしながら、上記した金型でマイクロニードルアレイを製造するに際しては、各凹部への樹脂の充填時に、凹部内のガスを外部へ排気できず、凹部内にガス溜まりが発生するため、凹部内の隅々まで樹脂が十分に行き渡らず、製造したマイクロニードルの先端が尖らないという問題があった。
このため、従来の方法で製造したマイクロニードルアレイは、注射器の代わりとして使用するための十分な性能を備えていなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、注射器の代わりに使用可能な性能を備え、安価に大量生産することが可能なマイクロニードルアレイを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るマイクロニードルアレイは、先側に向けて先細になった複数の樹脂製のマイクロニードルが平板上に分散配置されたマイクロニードルアレイにおいて、
前記マイクロニードルは底面直径が0.1〜1mm、高さが0.2〜2mmの範囲にあって、
前記各マイクロニードルは、円錐台状の基段と、前記マイクロニードルの先側に設けられ、前記基段上に該基段から先端に向けて段階的に断面積が減少し、前記基段に軸心を合わせた2〜8段の円柱が立設された多段式尖形形状部を備え、
下からi番目にある前記円柱を基準として、その下側に位置するi−1番目の前記円柱の上面半径r i−1 に対する前記i番目の円柱の上面半径r の減少量をΔr とし、前記i番目の円柱の高さをh として、前記基段の側面の傾斜勾配をa とした際に、前記減少量Δr と前記高さh と前記傾斜勾配a とは、h /Δr =a に設定されている。
本発明に係るマイクロニードルアレイは、各マイクロニードルの先側に、先端に向けて段階的に断面積が減少する多段式尖形形状部を有しているので、皮膚を穿孔するために必要な細さと先端角、及び設定された穿孔深さとなるために必要な長さを有するマイクロニードルを容易かつ安定して製造することができる。また、多段式尖形形状部が存在することにより、各段の平坦部に必要量の薬剤を確実に付着させることが容易にできる。
その結果、注射器の代わりに使用可能な性能を備えたマイクロニードルアレイを、安価に大量生産することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイの斜視図である。 (A)は同マイクロニードルアレイを構成するマイクロニードルの斜視図、(B)はマイクロニードルの先側の部分側面図である。 同マイクロニードルアレイの製造に用いる射出成形用金型の部分拡大説明図である。 変形例に係る射出成形用金型の部分拡大説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2(A)に示すように、本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイ10は、先側に向けて先細になった複数の樹脂製のマイクロニードル(針又は微小針ともいう)11が、例えば、マイクロニードル11と同一の樹脂を用いて形成された平板12上に分散配置(設定した配置パターンで立設)されたものであって、各マイクロニードル11は先側に、先端に向けて段階的に断面積が減少する多段式尖形形状部13を有している。以下、詳細に説明する。
平板12の形状は、特に限定されるものではなく、平面視して長方形(正方形でもよい)、円形や楕円形、また、多角形(正多角形)等でもよい。
また、マイクロニードル11は、平板12に立設する円錐台状の基段14と、基段14の上面に立設する、平面視して円形の多段式尖形形状部13とを備えている。なお、基段は、例えば、楕円錐台状や多角錐台状(三角錐台状や四角錐台状等)とすることができ、多段式尖形形状部も平面視して楕円状や多角形状(三角形状や四角形状等)とすることができる。
マイクロニードル11の寸法は、例えば、基段14の底面直径(基段幅)が0.1〜1.0mm程度、マイクロニードル11の高さHが0.2〜2.0mm程度である。ここで、基段14の底面直径は、折れ難さ(損傷を抑制、更には防止)を考慮して、また、マイクロニードル11の高さHは、皮膚の表皮を破り真皮に投薬可能な長さを考慮してそれぞれ設定される。
ここで、マイクロニードル11の先側の多段式尖形形状部13は、図2(A)に示すように、先側に向けて断面積が2〜8段階(図2では4段階)に減少する円柱が積み重なった構成となっており、多段式尖形形状部13の高さHは、マイクロニードル11の高さHの4/5〜1/5である。また、多段式尖形形状部13の最先端段15の上断面積Sは、マイクロニードル11の基段14の底断面積Sの0.1/500〜60/500である。
図2(B)に示すように、多段式尖形形状部13において、最下段16から最先端段15をそれぞれ構成する複数(図2では4つ)の段(円柱)にそれぞれ、下から上に向けて順番に番号を付けると、i番目(図2ではi=1〜4)の段の上面半径r(各段の代表寸法の一例)の下側の段(i−1番目の段)の上面半径ri−1に対する減少量Δrは、r−ri−1となる。なお、最下段16における減少量Δrは、最下段16(1番目の円柱)が載る基段14の上面半径をrとするとr−rである。
ここで、各段の上面半径rの減少率aを、各段の減少量Δr に対する各段の高さh の比h /Δr で定義すると、多段式尖形形状部13における各段の減少率a(i=1〜4)は、基段14の側面の傾斜勾配aに対して一定範囲、例えば、0.9a〜1.1aに設定されている。なお、基段14の側面の傾斜勾配aが基段14の高さ方向に変化する場合、傾斜勾配aは、多段式尖形形状部の最下段16と連接する基段14の上端側の側面の傾斜勾配又は基段14の側面の平均傾斜勾配とする。
マイクロニードル11の基側(基段14)の底面直径を0.1〜1.0mm、マイクロニードル11の高さHを0.2〜2.0mmにそれぞれ設定することにより、マイクロニードル11の折損を防止(折損し難く)すると共に、マイクロニードル11に皮膚を穿孔するために必要な細さと設定された穿孔深さとなるために必要な長さを付与することができる。
そして、多段式尖形形状部13の高さHをマイクロニードル11の高さHの4/5〜1/5、最先端段15の上断面積Sをマイクロニードル11の基段14の底断面積Sの0.1/500〜60/500、各段の上面半径r(i=1〜4)の減少率aを基段14の側面の傾斜勾配aの0.9〜1.1にそれぞれ設定することにより、多段式尖形形状部13の折損を防止(折損し難く)して、穿孔時に痛みを感じさせずに(感じ難くさせて)皮膚を容易に穿孔できる細さと先端角を付与することができると共に、多段式尖形形状部13の各段に存在する平坦部により、多段式尖形形状部13に必要量の薬剤を確実に付着させることが容易にできる。
マイクロニードル11は、平板12の1cm程度の範囲に、例えば、10〜2000本(好ましくは、下限が50本、上限が1000本)程度、分散配置されている。従って、平板12の大きさは、上記マイクロニードル11を配置可能な面積を有すればよい。
ここで、複数のマイクロニードル11で構成されるマイクロニードル群17の平板12上の配置領域は、平面視して長方形(正方形でもよい)、円形や楕円形、また、多角形でもよく、長方形であれば長辺が、円形であれば直径が、楕円形であれば長径が、多角形(正多角形)であれば一辺が、例えば、5〜50mm程度となっている。
また、図1において、各マイクロニードル11は平板12上に、平面視して碁盤目状に分散配置されているが、各マイクロニードルを平板上に、例えば、千鳥状に又はランダムに分散配置することもできる。ここで、千鳥状に分散配置するとは、マイクロニードルが一定間隔で直線状に並んだ(立設した)複数の列でマイクロニードル群が構成される場合において、平面視して隣り合う列の間で、一方の列のマイクロニードルが、他方の列の隣り合うマイクロニードルの隙間の中央に対応する位置に配置(立設)することをいう。
なお、マイクロニードル11の形状、寸法、及び、本数、また、平板12へのマイクロニードル11の配置の仕方や配置範囲の各条件は、マイクロニードルアレイ10の使用用途(例えば、人体に必要な投薬量)を満足できれば、特に限定されるものでなく、種々変更できる。
また、マイクロニードルを形成する樹脂としては、例えば、生分解性プラスチック(生分解性樹脂)や熱可塑性樹脂を使用できる。
生分解性プラスチックは、微生物により分解されるプラスチックであり、例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグリコール酸、変性ポリビニルアルコール、カゼイン、変性澱粉等があるが、特にポリ乳酸が好ましい。このポリ乳酸は、トウモロコシを原料としており、人の体内や自然環境で二酸化炭素と酸素に分解されるという特徴を持っている。このため、マイクロニードルをポリ乳酸製とすることで、マイクロニードルがもし体内で折れてしまっても、体内で分解され吸収されてしまうので,人体に対し安全である。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を使用できるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。
続いて、本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイ10の製造方法について説明する。
マイクロニードルアレイ10は、図3に示す射出成形用金型(以下、単に金型ともいう)18を用いて、金型18内に射出成型機で溶融状態の樹脂(以下、溶融樹脂ともいう)を加圧充填することにより製造される。このため、先ず金型18について説明する。
金型18は、マイクロニードル11の表面の輪郭形状に対応し、溶融樹脂が充填される複数の凹部19と、凹部19内のガスを凹部19内から外部へ逃がすガス排気手段20とを有している。ここで、凹部19は、形成するマイクロニードル11の個数と同一個数、金型18に形成されている。なお、凹部19の底位置が、マイクロニードル11の先端(多段式尖形形状部13の最先端段15の上面)を形成するようになっている。従って、凹部19の上側(即ち、マイクロニードル11の基段14の基側に対応)が、開口している。また、ガス排気手段20は、凹部19の底と連通するガス逃がし孔21と、図示しないガス排気部とを有している。
ガス逃がし孔21は、その軸心が、凹部19の軸心上に位置するように形成された断面円形の貫通孔であり、凹部19との連通部分となる小径部22と、この小径部22に連通し、小径部22よりも内径が大きな大径部23とで構成されている。なお、小径部22の上端(一端)は凹部19の底と連通し、大径部23の下端(他端)は外部(金型18外)に開口し、図示しない連通管を介してガス排気部の吸引口と接続している。
ここで、小径部22の内径(内幅)は小さく、例えば、100μm(0.1mm)以下とすることが好ましい。この内径は、凹部19内に溶融樹脂を充填した(射出成形を行う)際に、この樹脂がガス逃がし孔21側へ流入することを抑制、更には防止しながら、形成されるマイクロニードル11の先端を尖らせることや、使用する樹脂の物性等を考慮することで、設定できる。
小径部22の内径は、小さければ小さいほど望ましいことから、50μm以下、更には30μm以下、特に10μm以下(例えば、1〜6μm)とすることが好ましい。また、大径部23は、加工上の理由から、小径部22よりも内径を大きくしている部分であるため、ガス逃がし孔の全体を小径部で形成できるのであれば、設ける必要はない。
なお、ガス逃がし孔21を小径部22と大径部23で構成する場合、凹部19の底の損傷を防止するため、小径部22の軸心方向の長さ(深さ)を、小径部22の内径の1.5倍(更には2.5倍)以上とするのがよい。
射出成形時(凹部19内への溶融樹脂の充填時)に、凹部19内のガス(溶融樹脂中のガスも含む)を、ガス逃がし孔21(即ち、ガス排気手段20)を介して凹部19内から外部へ排気することができるが、例えば、図4に示す射出成形用金型(以下、単に金型ともいう)24に設けたガス排気手段25により、凹部19内のガスを強制的に排気することもできる。なお、金型24は、前記した金型18とは、ガス排気手段の一部の構成が異なるだけであるため、同一の構成には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
金型24は、マイクロニードル11の表面の輪郭形状に対応した複数の凹部19と、凹部19内のガスを凹部19内から外部へ逃がすガス排気手段25とを有している。
ガス排気手段25は、凹部19の底に連通するガス逃がし孔26と、ガス逃がし孔26を介して凹部19内のガスを外部(金型24外)へ強制的に排気するエジェクター部27(エジェクター機能)とを有している。ガス逃がし孔26は、前記した小径部22と、この小径部22よりも内径が大きな有底の大径部28と、隣り合う大径部28を連通し、下流側端部が外部(金型24外)に開口した排気孔29とを有している。
これにより、エアー源(図示しない)からエジェクター部27に、常時エアーを供給することで、凹部19内のガスを、ガス逃がし孔26(小径部22、大径部28、及び、排気孔29)を介して、強制的に外部へ排気(ガス抜き)できる。
以上に示した金型18や金型24には、例えば、短冊型や彫込型を適用できる。
ここで、短冊型とは、薄板を厚み方向に複数枚積層した分割型であり、貼り合わせた薄板により、マイクロニードル11の形状に対応した凹部19とガス逃がし孔21、26が形成される金型である。また、彫込型とは、一枚の厚板に上記した凹部19とガス逃がし孔21、26を形成した金型である。
なお、凹部19やガス逃がし孔21、26の形成には、射出成形用金型を作製する際に使用する方法、例えば、1)金型部材に直接、凹部(マイクロニードルの形状に対応した針穴)を彫る方法や、2)一旦、マイクロニードルの形状を備えた凸型(マスター金型)を造り、これを電鋳で転写して本型(凹型)を造る方法、等を使用できる。
ここで、上記1)の方法には、例えば、微小ドリルによる彫り込み加工、レーザー加工、放電加工、等を用いることができる。
また、上記2)の方法は、例えば、マイクロニードルの形状が複雑で、上記1)の方法を適用できない場合に使用できる。なお、凸型は、例えば、3Dプリンターを用いて焼結材料により製造できる。
金型18、24は、耐久性(ショット数)を考慮すれば、硬質の材質で構成することが好ましいが、例えば、マイクロニードルアレイ10を構成する樹脂の流動性等が高められる場合は、射出成形圧力を低減できるため、硬質の材質以外の材質(例えば、熱伝導性が良好な材質)等で、構成することも可能である。
ここで、金型18,24の製造に際し、金型部材に直接、凹部19を彫る場合は、金型部材を構成する金属に、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、超合金、合金工具鋼、工具鋼、合金鋼、高速度工具鋼、超硬合金、銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、シリコン等、又は、例えば、フッ素やチタン等の被覆処理をした汎用金属を使用できるが、金型の耐久性(寿命)を考慮すれば、硬質の炭素鋼等を使用することが好ましい。
また、金型18、24の製造に際し、一旦、マイクロニードルの形状を備えた凸部(マスター金型)を造り、これを電鋳で転写して本型(凹型)を造る場合は、電鋳材料の金属に、Ni、Co、Cu等の電鋳可能な金属や、これら金属の合金等を使用できる。
次に、金型18を用いたマイクロニードルアレイ10の製造(射出成形)について説明する。
金型18を図示しない射出成型機に取付け、金型18の各凹部19内に溶融樹脂を充填する。このとき、図3に示すように、溶融樹脂中のガスや凹部19内のガスは、凹部19の底に連通するガス逃がし孔21を介して、凹部19内から外部へ排気される。なお、図4に示す金型24を使用する場合は、凹部19内への溶融樹脂の充填時に、エジェクター部27へ常時エアーを供給することで、ガス逃がし孔26を介して、凹部19内のガスを強制的に外部へ排気できる。これにより、凹部19内の隅々まで、溶融樹脂を行き渡らせることができ、作製したマイクロニードル11では、先側に多段式尖形形状部13が正確に形成される。なお、射出成形を行うに際しては、マイクロニードル11の素材(樹脂の種類)や、本数、形状、及び、寸法等を考慮して、使用する金型の材質や、射出成形の条件(例えば、射出成形圧力や温度)を決定する。
射出成形を行った後、金型18から成形品であるマイクロニードルアレイ10を取り出す。このマイクロニードルアレイ10は、更にマイクロニードル11の表面に、目的に応じた薬剤を塗布することで、製品として使用できる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のマイクロニードルアレイを構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、マイクロニードルアレイ全体が樹脂で構成される必要はなく、少なくともマイクロニードルが樹脂で構成されていればよい。
また、マイクロニードルの表面が処理(例えば、粗度の調整、めっき層等のコーティング層の形成等)されていてもよい。
更に、本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイは、従来使用されている注射器の代わりに体内への投薬を行うもの(医療用デバイス)であるが、皮膚や頭皮への美容液の投与等に使用することも可能である。
10:マイクロニードルアレイ、11:マイクロニードル、12:平板、13:多段式尖形形状部、14:基段、15:最先端段、16:最下段、17:マイクロニードル群、18:射出成形用金型(金型)、19:凹部、20:ガス排気手段、21:ガス逃がし孔、22:小径部、23:大径部、24:射出成形用金型(金型)、25:ガス排気手段、26:ガス逃がし孔、27:エジェクター部、28:大径部、29:排気孔

Claims (2)

  1. 先側に向けて先細になった複数の樹脂製のマイクロニードルが平板上に分散配置されたマ
    イクロニードルアレイにおいて、
    前記マイクロニードルは底面直径が0.1〜1mm、高さが0.2〜2mmの範囲にあって、
    前記各マイクロニードルは、円錐台状の基段と、前記マイクロニードルの先側に設けられ、前記基段上に該基段から先端に向けて段階的に断面積が減少し、前記基段に軸心を合わせた2〜8段の円柱が立設された多段式尖形形状部を備え、
    下からi番目にある前記円柱を基準として、その下側に位置するi−1番目の前記円柱の上面半径r i−1 に対する前記i番目の円柱の上面半径r の減少量をΔr とし、前記i番目の円柱の高さをh として、前記基段の側面の傾斜勾配をa とした際に、前記減少量Δr と前記高さh と前記傾斜勾配a とは、h /Δr =a に設定されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  2. 請求項1記載のマイクロニードルアレイにおいて、前記多段式尖形形状部の最先端部の上断面積は、前記基段の底断面積の0.1/500〜60/500であり、前記円柱の段数は4であって、前記多段式尖形形状部の高さは、前記マイクロニードルの高さの1/5であることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
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