JP2009039171A - 微細針形状突起物及びその成形金型及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成形による微細針形状突起物の転写不良を改善し、特にその最先端部を、ミクロ的に鋭利な針形の形状にした微細針形状突起物を提供する。
【解決手段】微細針形状突起物8は、基部8aから上部8dまで段差をなして順次縮径され、上部の最先端部8fが鋭利な針形形状をなしている。金型2のキャビティ5は、パーティング面2aに開口する基部5aから最奥部5eまで複数の一周する段差をなして順次縮径されて形成され、最奥部が円錐形状をなす凹部5eとされ、かつキャビティを含む領域Iを材料のガラス転移点以上に保温する。キャビティの段差を順次縮径する円筒形状の凹部を同心的に複数連設して形成することにより離型する際にパーティング面からキャビティ内に順次空気が流入し、最後に離型される最先端部8fは、真空状態が最後まで維持されることになり、転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形状となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形による微細針形状突起物の転写不良を改善し、特にその最先端部を、ミクロ的に鋭利な針形状にした微細針形状突起物及びその成形金型及びその製造方法に関する。
射出成形により基板上に先端が鋭利な微細針形状突起物を1本或いは複数本一体に形成したものが特殊な技術分野で要望されてきている。微細針形状突起物を使用したものとして、例えば、主成分素材が生体内において溶解、消失する糖質からなる微細な柱状パイルを基板に設けた、かつ機能性物質を内包及び/又は含有した構造であり、皮膚に接触させることにより、皮膚角質層内に到達する経路を設けて機能性物質を、無痛状態にて、簡便に、安全に角質層内に限定して挿入することを可能とした機能性マイクロパイルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、この機能性パイルは、X線リソグラフィーによりX線感光性樹脂にシンクロトロン放射X線を照射してマイクロパイルパターンを形成し、このマイクロパイルパターンの反転形状を電鋳加工してマイクロパイル用鋳型を作成し、射出成形によりマイクロパイル用鋳型を基に機能性物質含有素材を射出成形して形成している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−238347(P2003−238347A)号公報(第3−5頁、図1)
ところで、射出成形により、特にL(幅)/T(高さ)の比が大きな微細針形状突起物を成形すると、特に最先端部の転写不良が大きな課題である。これを改善する手段としてエアーベントを設ける方法、溶融樹脂を加圧する方法等があるが、特に最先端部にミクロ的な鋭利な針形の形状が必要な微細針形状突起物を製作する場合、エアーベントの溝が設けられない。また、L(幅)/T(高さ)の比の大きい製品には溶融樹脂を加圧する方法では困難であり、高価になってしまう等の問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、射出成形による微細針形状突起物の転写不良を改善し、特にその最先端部を、ミクロ的に鋭利な針形の形状にした微細針形状突起物及びその成形金型及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る微細針形状突起物は、
射出成形により基板上に一体に垂設して形成される微細針形状突起物であって、
前記微細針形状突起物は、基部から上部まで段差をなして順次縮径され、前記上部の最先端部が鋭利な針形形状をなしていることを特徴としている。
微細針形状突起物の形状を基盤に連設する基部から上部まで段差をなして順次縮径させる。これにより、射出成形により成形し、成形金型を開きながら製品を離型する際にパーティング面からキャビティ内に順次空気が流入することが可能となり、最先端部が転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形形状となる。
また、本発明の請求項2に記載の微細針形状突起物は、請求項1に記載の微細針形状突
起物において、
前記段差は順次縮径する円柱部が同心的に複数段重なった形状をなし、最上段部が鋭利な円錐形状をなしていることを特徴としている。
段差を形成する円柱部を同心的に形成することにより一周する段差を形成することができ、成形金型を開きながら製品を離型する際にパーティング面からキャビティ内に順次空気が流入することが可能となり、最先端部が転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形形状となる。
また、本発明の請求項3に記載の微細針形状突起物は、請求項2に記載の微細針形状突起物において、
前記複数の円柱部は、基部側の円柱部から上部の円柱部へとその高さが順次高く形成され、最上部の先端が鋭利な円錐形状をなしていることを特徴としている。
段差を形成する円柱部を同心的に形成し、基部側の円柱部から上部の円柱部へとその高さを順次高くすることにより、成形金型から離型する際にパーティング面からキャビティ内に段差毎に順次空気が流入することが可能となり、最後に離型される最先端部は、真空状態が最後まで維持されることとなり、転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形形状となる。
また、本発明の請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型は、
パーティング面に開口するキャビティが形成された固定金型と、前記パーティング面と対向する可動金型からなり、射出成形機にて溶融された材料を前記キャビティに導入して基板上に一体に微細針形状突起物を成形する微細針形状突起物の成形金型であって、
前記キャビティは、前記パーティング面に開口する基部から最奥部まで複数の一周する段差をなして順次縮径されて形成され、最奥部が円錐形状をなす凹部とされ、かつ前記キャビティを含む領域を所定の温度以上に保温し、他の領域を前記所定の温度以下に保温する温度調節装置を備えていることを特徴としている。
成形金型は、成形する際にキャビティを含む領域を所定の温度以上に保温し、他の領域を当該所定の温度以下の温度に保温する。射出成形機にて溶融された材料は、金型のキャビティ内に導入され、当該キャビティの形状に応じて基部から最奥部まで複数の一周する段差をなして順次縮径されて形成され、最奥部が円錐形状とされる。このときキャビティを含む領域が所定温度以上に保温されていることで、転写接着力が大きくなり、最先端部が鋭利な針形形状となる。
また、本発明の請求項5に記載の微細針形状突起物の成形金型は、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型において、
前記キャビティの段差は、順次縮径する円筒形状の凹部が同心的に複数連設して形成されていることを特徴としている。
キャビティの段差を順次縮径する円筒形状の凹部を同心的に複数連設して形成することにより、金型を開く際にパーティング面からキャビティ内に順次空気を流入させることが可能となる。これにより、最先端部が離型する際の転写接着力を大きくすることが可能となり、最先端部を鋭利な針形形状とすることができる。
また、本発明の請求項6に記載の微細針形状突起物の成形金型は、請求項5に記載の微細針形状突起物の成形金型において、
前記複数の凹部の高さは、前記パーティング面に開口する基部位置の凹部から順次高く形成されていることを特徴としている。
キャビティの段差を形成する凹部をパーティング面に開口する基部位置の凹部からその高さを順次高くすることにより、成形金型から離型する際にパーティング面からキャビティ内に各段差毎に順次空気が流入することとなり、最後に離型される最先端部は、真空状態が最後まで維持されることとなり、転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形状となる。
また、本発明の請求項7に記載の微細針形状突起物の成形金型は、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型において、
前記所定の温度は射出成形機にて溶融された材料のガラス転移点であることを特徴としている。
金型のキャビティを含む領域を材料のガラス転移点以上に保温することにより、射出成形機にて溶融されてキャビティ内に導入された材料の粘度が低下して流動性が増し、微小なキャビティ内に流入し易くなり、成形性が向上する。
また、本発明の請求項8に記載の微細針形状突起物の成形金型は、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型において、
前記所定の温度以下の温度は、室温であることを特徴としている。
金型のキャビティを含む領域以外の温度を材料のガラス転移点以下である室温に保温することにより、金型が開いた際に室内の空気がキャビティ内に流入し、当該キャビティから離型された成形品が有効に冷却される。
また、本発明の請求項9に記載の微細針形状突起物の製造方法は、
請求項4乃至請求項8の何れかに記載の微細針形状突起物の成形金型のキャビティを含む領域を前記ガラス転移点以上の温度に保温して前記キャビティに射出成形機にて溶融された材料を導入して、前記成形金型を開きながら離型して請求項1乃至請求項3の何れかに記載の微細針形状突起物を製造することを特徴としている。
成形金型は、成形する際にキャビティを含む領域を材料のガラス転移点以上の温度に保温し、他の領域を室温に保温する。射出成形機にて溶融された材料は、金型のキャビティ内に導入され、当該キャビティの形状に応じて基部から最奥部まで複数の一周する段差をなして順次縮径されて形成され、最奥部が鋭利な針形状の円錐形状とされる。
このとき、キャビティを含む領域を材料のガラス転移点以上に保温することにより、射出成形機にて溶融されてキャビティ内に導入された材料の粘度が低下して流動性が増し、微小なキャビティ内に流入し易くなる。また、キャビティを含む領域以外の温度を室温に保温することにより、キャビティから離型された成形部が有効に冷却される。
また、キャビティの段差を順次縮径する円筒形状の凹部を同心的に複数連設して形成し、パーティング面に開口する基部位置の凹部からその高さを順次高くすることにより、成形金型から離型する際にパーティング面からキャビティ内に段差毎に順次空気が流入することとなり、最後に離型される最先端部は、真空状態が最後まで維持されることとなり、最先端部の形状が転写接着力によりミクロ的な鋭利な針形の形状となる。
本発明によると、射出成形による微細針形状突起物の最先端部の針形部分の転写不良を改善することができ、特にL(幅)/T(高さ)の比が大きい微細針形状突起物を、その最先端部をミクロ的に鋭利な針形の形状に成形することが可能となる。これにより射出成形により最先端部の形状が鋭利な針形の形状をなす微細針形状突起物を安定して、大量に
かつ安価に製造することが可能となる。
本発明の微細針形状突起物及びその成形金型及びその製造方法の発明を実施するための最良の形態を図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の微細針形状突起物を射出成形するための成形金型の要部を示す面断面図である。成形金型1は、固定金型2と可動金型3からなり、可動金型3は、矢印Aで示すように図中下方に移動(下降)して固定金型2のパーティング面(下面)2aから離型するようになっている。固定金型2は、パーティング面2aに金型内部の空間即ち、射出成形品である微細針形状突起物を形成するためのキャビティ5が形成されている。
図2は、前記キャビティ5を形成するマスターを示す。マスター6は複数、例えば5段の段部6a〜6eからなり、各段部6a〜6eは円柱形状をなしている。そして、最下段(基端)の段部6aから上部の4段目の段部6dまで順次縮径され、最上段の段部6eは最先端部(頂部)6fが鋭利な円錐形状をなし、これらが同心的に積み重ねられたピラミッド形状をなしている。
そして、これらの段部6a〜6eは、その高さha〜heが僅かずつ順次高く形成されており、最上段の段部6eが最も高く、ha<hb<hc<hd<heとされている。このようにして、一周する4段の段差が形成されている。かかる形状のマスター6は、例えばエンドミルによるミーリングによって形成される。尚、円錐形状をなす最上段の段部6eの高さは必ずしも最も高く形成する必要はなく、例えば4段目の段部6dと同じ高さとしてもよい。
そして、このマスター6を使用して電鋳法によって図1に示すように固定金型2のパーティング面2aにキャビティ5が形成されている。従って、キャビティ5の形状はマスター6の形状と反対形状をなし、パーティング面2aから上方に向けて円筒形状の凹部(穴)5a〜5dが階段状に同心円状に段差をなし、かつ凹部5a〜5d及び最上段の凹部5eの最先端部(頂部)5fまでの高さ(深さ)がマスター6の段部6a〜6d及び最上段の段部6eの最先端部(頂部)6fまでの高さha〜hd及びheと同じ高さ(深さ)となり、最下段の凹部5aから最上段の凹部5eまで順次僅かずつ高く(深く)なっている。このように最下段の凹部5aから上段の凹部5dまで順次高く(深く)形成することで、後述するように最先端部がミクロ的な鋭利な針形の形状に成形することが可能となる。
成形金型1は、図示しない温度調節装置が設けられており、キャビティ5を含む領域I(図中点線で囲んだ領域I)の温度が射出成形すべき樹脂材料のガラス転移点(Tg)以上の所定温度に保温可能とされ、その他の領域(領域I以外の領域)IIは、ガラス転移点(Tg)以下の所定温度に保温可能とされている。
次に、上記成形金型1により微細針形状突起物の製造方法を説明する。
図1に示すように固定金型2のキャビティ5を含む領域Iの温度が成形すべき材料、例えばPS(ポリスチレン:Poly Styrene)樹脂材料のガラス転移点(Tg)以上の所定温度に保温され、その他の領域IIが例えば室温に保温されている。
そして、図示しない射出成型機にて溶融された樹脂部材を固定金型2と可動金型3との間の空間部4から矢印Bで示すようにキャビティ5内に導入する。尚、使用する樹脂材料としては、上述したPS樹脂材料の他例えばPC(Poly Carbonate)樹脂、ABS(Acryonitrile Butadiene Styrene)樹脂等のプラスチック材料がある。
次いで、図3に示すように可動金型3が矢印A方向に移動(下降)して成形金型1が開きながら製品である微細針形状突起物8がキャビティ5から離型される。このとき、微細針形状突起物8の離型は、段差状をなす凹部5a〜5dにより形成された一周する各段部8a〜8dの高さha〜hd(図2参照)が、最下段(基部)側の段部8aから最上段の段部8dまで順次僅かずつ高くなっていることにより、最下段(1段目)の段部8aがキャビティ5の最下段の凹部5aから抜け出したときに固定金型2のパーティング面2aから当該凹部5a内に空気が入るが、2段目の段部8bの上端部が未だ2段目の凹部5b内にあり、これらの段部8bの上面と凹部5bの端面との間は段差効果により真空状態となっている。同様に段部8c〜8eの上面と対応する凹部5c〜5eの端面との間も真空状態となっている。
そして、固定金型3が下降する即ち、成形金型1が開くに伴いパーティング面2aから微細針形状突起部8の段部8bと凹部5b、段部8cと凹部5cとの間に順次空気が入り、段部8b、8cが凹部5b、5cから順次離型していく。微細針形状突起部8の3段目の段部8dがキャビティ5の対応する凹部5cから抜け出したとき、4段目の段部8d及び最上段の段部8eが未だ凹部5d、5e内にあり、これらの段部8d、8eと凹部5d、5eとの間が真空状態になっている。従って、最上段の段部8eと凹部5eとの間が最後まで真空状態に保持される。
微細針形状突起物8の離型は、形成された当該微細針形状突起物8の一周する複数の段部8a〜8dとキャビティ5の対応する凹部5a〜5dとの段差効果により固定金型2のパーティング面2aからキャビティ5内に順に空気が流入することで離型される。
このため、最後に離型される最上段の段部8eは、真空状態が最後まで維持されることとキャビティ5を含む領域IがPS樹脂材料のガラス転移点以上の温度に保温された状態であることによる転写接着力によって、最先端部8fがミクロ的な鋭利な針形状に形成され、離型直後に空冷されることにより固化形成される。これにより、図5に示すように最先端部8fが鋭利に尖った微細針形状突起物8が金型2のパーティング面2aと金型3との間に形成される基板9の上面に一体に形成される。
因みにこの微細針形状突起物8の大きさは、例えば、基部側の段部8aが約0.1mm〜0.2mm、高さが約0.4mm〜0.6mm、基板9の板厚が約0.5mm〜1.0mm程度とされている。そして、数ミリ角の基板上に約0.5mm程度のピッチで格子状に多数(数百本〜数千本)一体に形成されている。尚、仕様によって微細針形状突起物の大きさや、L(幅)/T(高さ)は種々のものがあり、また、1本の場合もある。
尚、図1に示す成形金型1のキャビティ5、図2に示すマスター6、及び図3乃至図5に示した微細針形状突起物8等は、分かりやすくするために誇張して描いてある。
また、微細針形状突起物8は、非常に小さく最先端部8fは、ミクロン単位の大きさであり、図2に示したマスター6の形状を性格に形成しても固定金型2のキャビティ5の最奥部の円錐形状の凹部5eの形状が、マスター6と同じ円錐形状にならずに最先端部5fが欠けたり潰れたりする場合がある。このような場合であっても、上述したように最後に離型される最上段の段部8eは、キャビティ5を含む領域Iの温度がガラス転移点以上に保温されることと凹部5eが真空状態が最後まで維持されることによる転写接着力によって、最先端部8fがミクロ的な鋭利な針形の形状に形成される。
図6は、図1に示した本発明に係る成形金型1のキャビティ5を含む領域Iの温度をPS樹脂材料のガラス転移点以下に設定し、それ以外は上述と同様の方法で微細針形状突起
物8’を製造したものである。この場合、微細針形状突起物8’の最上段8’eに転写不良が発生して点線で示す最先端部8’fが欠けた略円錐台形状となり、目標とする最先端部が鋭利な針形をなす形状の微細針形状突起物8’を製造することができなかった。
図7は、図1に示した本発明に係る成形金型1との比較例を示し、成形金型の固定金型12のパーティング面12aに形成したキャビティ13の形状を単なる円錐形状としたものである。そして、上述と同一の方法で微細針形状突起物の製造を試みた。
しかしながら、かかる円錐形状のキャビティ13は、金型が開く際にパーティング面12aからキャビティ13内に当該キャビティ13の開口部から奥部(先端部)へと順に空気が入らず、先に奥部へ室温の空気が一気に流入してしまうため、金型先端面の転写不良が不規則に発生し、図8に示すように微細針形状突起部15の点線で示す最先端部15aが欠けた略円錐台形状となり、基板16上に目標とする最先端部15aが鋭利な針形形状の微細針形状突起物15を製造することができなかった。
尚、上記実施形態では微細針形状突起物の材料として樹脂部材を使用した場合について記述したが、これに限るものではなく、例えば溶融し、かつガラス転移点があるものであれば、PIM成形(粉末成形)やエラストマー成形等に適用可能であり、特に複雑な工程も必要でなく、また、安定、大量、かつ安価に最先端部がミクロ的な鋭利な針形形状を製造することが可能である。
また、本発明で得られる、特にL(幅)/T(高さ)の比が大きな微細針形状突起物は、特に1本の製造に限定するものではなく、複数、或いは複数の異なる形状の集合した先端が鋭利な針形形状を得ることが可能であり、産業的にも非常に利用価値が高いものである。
本発明の一実施形態に係る微細針形状突起物を射出成形により成形するための成形金型の断面図である。 図1に示した成形金型のキャビティを形成するためのマスターの正面図である。 図1に示した成形金型により微細針形状突起物を成形する際の金型を開き始めた状態の説明図である。 図3に示した成形金型を更に開いた状態の説明図である。 図1に示した成形金型により製造した本発明に係る微細針形状突起物の正面図である。 図1に示した本発明に係る成形金型により本発明とは異なる状態で微細針形状突起物を製造した場合の微細針形状突起物の一例を示す正面図である。 本発明に係る成形金型のキャビティの形状と異なる形状のキャビティを有する成形金型のキャビティの断面図である。 図7に示した成形金型により製造した微細針形状突起物の一例を示す正面図である。
符号の説明
1 成形金型
2 固定金型
2a パーティング面(下面)
3 可動金型
4 空間部
5 キャビティ
5a、5b、5c、5d、5e 凹部
5f 最先端部
6 マスター
6a、6b、6c、6d、6e 段部
6f 最先端部
8 微細針形状突起物
8a、8b、8c、8d、8e 段部
8f 最先端部
8’ 微細針形状突起物
8’a、8’b、8’c、8’d、8’e 段部
8’f 最先端部
9 基板
12 固定金型
12a パーティング面
13 キャビティ
15 微細針形状突起物
15a 最先端部
16 基板
I 固定金型のキャビティを含む領域(高温領域)
II 金型の領域I以外のその他の領域(低温領域)

Claims (9)

  1. 射出成形により基板(9)上に一体に垂設して形成される微細針形状突起物(8)であって、
    前記微細針形状突起物(8)は、基部(8a)から上部(8e)まで段差をなして順次縮径され、前記上部(8e)の最先端部(8f)が鋭利な針形形状をなしていることを特徴とする微細針形状突起物。
  2. 前記段差は順次縮径する円柱部(8a〜8d)が同心的に複数段重なった形状をなし、最上段部(8e)が鋭利な円錐形状をなしていることを特徴とする、請求項1に記載の微細針形状突起物。
  3. 前記複数の円柱部(8a〜8e)は、基部側の円柱部(8a)から上部の円柱部(8d)へとその高さが順次高く形成され、最上部の先端(8f)が鋭利な円錐形状をなしていることを特徴とする、請求項2に記載の微細針形状突起物。
  4. パーティング面(2a)に開口するキャビティ(5)が形成された固定金型(2)と、前記パーティング面(2a)と対向する可動金型(3)からなり、射出成形機にて溶融された材料を前記キャビティ(5)に導入して基板(9)上に一体に微細針形状突起物(8)を成形する微細針形状突起物の成形金型(1)であって、
    前記キャビティ(5)は、前記パーティング面(2a)に開口する基部(5a)から最奥部(5e)まで複数の一周する段差をなして順次縮径されて形成され、最奥部が円錐形状をなす凹部(5e)とされ、かつ前記キャビティ(5)を含む領域(I)を所定の温度以上に保温し、他の領域(II)を前記所定の温度以下に保温する温度調節装置を備えていることを特徴とする微細針形状突起物の成形金型。
  5. 前記キャビティ(5)の段差は、順次縮径する円筒形状の凹部(5a〜5d)が同心的に複数連設して形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型。
  6. 前記複数の凹部(5a〜5d)の高さは、前記パーティング面(2a)に開口する基部位置の凹部(5a)から順次高く形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の微細針形状突起物の成形金型。
  7. 前記所定の温度は射出成形機にて溶融された材料のガラス転移点(Tg)であることを特徴とする、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型。
  8. 前記所定の温度以下の温度は、室温であることを特徴とする、請求項4に記載の微細針形状突起物の成形金型。
  9. 請求項4乃至請求項8の何れかに記載の微細針形状突起物の成形金型(1)のキャビティ(5)を含む領域(I)を前記ガラス転移点(Tg)以上の温度に保温して前記キャビティ(5)に射出成形機にて溶融された材料を導入して、前記成形金型(1)を開きながら離型して請求項1乃至請求項3の何れかに記載の微細針形状突起物(8)を製造することを特徴とする微細針形状突起物の製造方法。
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