JP5931130B2 - マイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型 - Google Patents

マイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、従来使用されている注射器の代わりに体内への投薬を行うことが可能なマイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型に関する。
今後、高齢化社会が進むにつれ、社会体制の中で医療の占める比率が増加する。このため、例えば、老齢者や仕事多忙者等の通院頻度の軽減化や、遠隔地や過疎地のような医師や病院数の不足地域に対し、医師の処方に基づいた在宅投薬を行うニーズは大きい。
医療行為の中で、外傷等の患部への外科的処置のほか、投薬治療では注射器による体内投薬が大きな比率を占める。この注射器による投薬は、通常、医師や看護師のような有資格者が病院で施行するものだが、糖尿病に対するインシュリン投与のように、中には患者自身が在宅で施行することを認められているものもある。
注射器による投薬の長所は、皮下や血管に直接投薬できる点にあるが、欠点は、注射の際の痛みや、投薬回数の増加に伴い傷が残ったり腫れたりする点にある。
そこで、注射器の代わりに、先端が尖ったマイクロニードル(微小針)を平板上に複数有する樹脂製のマイクロニードルアレイを使用することが考えられている。このマイクロニードルアレイの使用にあっては、マイクロニードルが皮下の無痛点の深さに到達可能な長さを有するため無痛であり、また、パッチ式に表皮に貼り当てるだけでよいため患者自身が在宅で投薬できることから、患者への負担が大いに軽減される。
このように、マイクロニードルアレイは、各種長所を有し、今後社会の中で大きなニーズを有するものであるため、その実用化が図られれば、今後の高齢化社会に大きく貢献できるものと考えられる。
上記したマイクロニードルアレイは、例えば、特許文献1に開示の金型、具体的には、マイクロニードルの形状に対応した凹部が形成された金型を用いて、射出成形により製造できる。これにより、マイクロニードルアレイを、安価に大量生産することが可能となる。
特開2012−217653号公報
しかしながら、上記した金型でマイクロニードルアレイを製造するに際しては、各凹部への樹脂の充填時に、凹部内のガスを外部へ排気できず、凹部内にガス溜まりが発生するため、凹部内の隅々まで樹脂が十分に行き渡らず、製造したマイクロニードルの先端が尖らないという問題があった。
このため、従来の方法で製造したマイクロニードルアレイは、注射器の代わりとして使用するための十分な性能を備えていなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、注射器の代わりに使用可能な性能を備えたマイクロニードルアレイを、安価に大量生産することが可能なマイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るマイクロニードルアレイの製造方法は、先端が尖った樹脂製のマイクロニードルを複数有するマイクロニードルアレイを、前記マイクロニードルの形状に対応した凹部が複数形成された射出成形用金型を用いて製造する方法において、
前記凹部の下流側に、前記凹部の底に連通する小径部と該小径部に連通され該小径部より内径の大きい大径部とを有するガス排気手段を設け、前記凹部内への樹脂の充填を、前記凹部内のガスを前記ガス排気手段を介して排気しながら行う。
第1の発明に係るマイクロニードルアレイの製造方法において、前記凹部内のガスの排気を、前記マイクロニードルの先端が形成される前記凹部の底から行うことが好ましい。
第1の発明に係るマイクロニードルアレイの製造方法において、前記凹部内のガスの排気を強制的に行うことが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係る射出成形用金型は、先端が尖った樹脂製のマイクロニードルを複数有するマイクロニードルアレイを製造する射出成形用金型において、
前記マイクロニードルの形状に対応し、樹脂の充填が行われる複数の凹部と、該凹部の底に連通する小径部及び該小径部に連通され該小径部より内径の大きい大径部からなるガス逃し孔を備えたガス排気手段とを有する。
第2の発明に係る射出成形用金型において、前記ガス逃し孔の前記凹部との連通部分となる前記小径部の内幅を100μm以下とすることが好ましい。
第2の発明に係る射出成形用金型において、前記ガス排気手段が、前記凹部内のガスを強制的に排気する機能を備えていることが好ましい。
本発明に係るマイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型は、マイクロニードルの形状に対応した凹部内への樹脂の充填を、凹部内のガスを凹部内から排気し(逃がし)ながら行うので、凹部内でのガス溜まりの発生を抑制、更には防止できる。これにより、凹部内の隅々に樹脂を行き渡らせることができるため、射出成形により作製したマイクロニードルの先端を尖らせることができる。
従って、注射器の代わりに使用可能な性能を備えるマイクロニードルアレイを、安価に大量生産できる。
特に、凹部内のガスを強制的に排気する場合、凹部内のガスを確実に排気できるので、より高品質のマイクロニードルアレイを提供できる。
本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイの製造方法に用いる射出成形用金型の部分拡大説明図である。 同射出成形用金型で製造したマイクロニードルアレイの斜視図である。 変形例に係る射出成形用金型の部分拡大説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1、図2を参照しながら、本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイの製造方法により得られたマイクロニードルアレイ10について説明する。なお、マイクロニードルアレイ10は、従来使用されている注射器の代わりに体内への投薬を行うもの(医療用デバイス)であるが、これに限定されるものではなく、皮膚や頭皮への美容液の投与等に使用することも可能なものである。
マイクロニードルアレイ10は、樹脂製であり、平板11と、この平板11上に立設配置された先端が尖った複数のマイクロニードル(針又は微小針ともいう)12とを有している。なお、必ずしもマイクロニードルアレイ全体が樹脂で構成される必要はなく、少なくともマイクロニードルが樹脂で構成されていればよい。また、マイクロニードルの表面に、必要に応じてめっき層を形成することもできる。
ここで、樹脂としては、例えば、生分解性プラスチック(生分解性樹脂)や熱可塑性樹脂を使用できる。
生分解性プラスチックは、微生物により分解されるプラスチックであり、例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグリコール酸、変性ポリビニルアルコール、カゼイン、変性澱粉等があるが、特にポリ乳酸が好ましい。
このポリ乳酸は、トウモロコシを原料としており、人の体内や自然環境で二酸化炭素と酸素に分解されるという特徴を持っている。このため、マイクロニードルをポリ乳酸製とすることで、マイクロニードルがもし体内で折れてしまっても、体内で分解され吸収されてしまうので,人体に対し安全である。
また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を使用できるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。
上記した平板11の形状は、平面視して長方形(正方形でもよい)であるが、特に限定されるものではなく、例えば、円形や楕円形、また、多角形(正多角形)等でもよい。
また、マイクロニードル12の形状は、円錐状であるが、例えば、楕円錐状や多角錐状(三角錐状や四角錐状等)でもよく、その寸法は、例えば、平板11側の基端径(基端幅)が0.1〜0.5mm程度、高さが0.2〜2.0mm程度、先端径が0.1mm以下程度、である。ここで、基端径は、折れにくさ(損傷を抑制、更には防止)を考慮して、また、高さは、皮膚の表皮を破り真皮に投薬可能な長さを考慮して、更に、先端径は、使用時に痛みを感じさせない(感じにくくさせる)ことを考慮して、それぞれ設定している。
このマイクロニードル12は、平板11の約1cm程度の範囲に、例えば、10〜2000本(好ましくは、下限が50本、上限が1000本)程度、立設配置されている。従って、平板11の大きさは、上記マイクロニードル12を配置可能な面積を有すればよい。
ここで、複数のマイクロニードル12で構成されるマイクロニードル群13の平板11上の配置領域は、平面視して長方形(正方形でもよい)であるが、例えば、円形や楕円形、また、多角形でもよく、長方形であれば長辺が、円形であれば直径が、楕円形であれば長軸が、多角形(正多角形)であれば一辺が、例えば、5〜50mm程度となっている。なお、各マイクロニードル12は平板11に、平面視して碁盤目状に配置しているが、例えば、千鳥状やランダムに配置することもできる。
マイクロニードルは、人体に投薬を行う部分であるため、必要に応じて、その表面側に溝や窪み等を形成することもでき、更には、マイクロニードルの先側に向けて開口した穴(貫通孔でもよい)を形成することもできる。
上記したマイクロニードル12の形状、寸法、及び、本数、また、平板11へのマイクロニードル12の配置の仕方や配置範囲の各条件は、マイクロニードルアレイの使用用途(例えば、人体に必要な投薬量)を満足できれば、特に限定されるものでなく、種々変更できる。
次に、図1、図2を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る射出成形用金型(以下、単に金型ともいう)14について説明する。
金型14は、射出成形に用いる金属製のものである。
ここで、金型14の製造に際し、金型部材に直接、凹部(マイクロニードルの形状に対応した針穴)を彫る場合は、金型部材を構成する金属に、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、超合金、合金工具鋼、工具鋼、合金鋼、高速度工具鋼、超硬合金、銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、シリコン等、又は、例えば、フッ素やチタン等の被覆処理をした汎用金属を使用できるが、金型の耐久性(寿命)を考慮すれば、硬質の炭素鋼等を使用することが好ましい。
また、金型14の製造に際し、一旦、マイクロニードルの形状を備えた凸部(マスター金型)を造り、これを電鋳で転写して本型(凹型)を造る場合は、電鋳材料の金属に、Ni、Co、Cu等の電鋳可能な金属や、これら金属の合金等を使用できる。
金型14は、マイクロニードル12の表面の輪郭形状に対応し、溶融状態の樹脂(以下、溶融樹脂ともいう)の充填が行われる複数の凹部15と、凹部15内のガスを凹部15内から外部へ逃がすガス排気手段16とを有している。
ここで、凹部15は、形成するマイクロニードル12の個数と同一個数、金型14に形成されている。なお、凹部15は、その底17位置が、マイクロニードル12の先端を形成するようになっている。従って、凹部15の上側、即ちマイクロニードル12の基部を形成する側(PL面側)が、開口している。
また、ガス排気手段16は、凹部15の底17に連通するガス逃がし孔18で構成されている。
ガス逃がし孔18は、その軸心が、凹部15の軸心上に位置するように形成された断面円形の貫通孔であり、凹部15との連通部分となる小径部19と、この小径部19に連通し、小径部19よりも内径が大きな大径部20とで構成されている。なお、小径部19の上端(一端)は凹部15の底17と連通し、大径部20の下端(他端)は外部(金型14外)に開口している。
ここで、小径部19の内径(内幅)は小さく、例えば、100μm(0.1mm)以下とすることが好ましい。この内径は、凹部15内に溶融樹脂を充填した(射出成形を行う)際に、この樹脂がガス逃がし孔18側へ流入することを抑制、更には防止しながら、形成されるマイクロニードル12の先端を尖らせることや、使用する樹脂の物性等を考慮することで、設定できる。
上記した理由から、小径部19の内径は、小さければ小さいほど望ましいことから、50μm以下、更には30μm以下、特に10μm以下(数μm)とすることが好ましい。
一方、小径部19の内径の下限値については、上記した理由から特に限定されるものではないが、技術的な加工の限界等から判断すれば、1μm程度と考えられる。
また、大径部20は、加工上の理由から、小径部19よりも内径を大きくしている部分であるため、ガス逃がし孔の全体を小径部で形成できるのであれば、設ける必要はない。
なお、上記したように、ガス逃がし孔18を小径部19と大径部20で構成する場合、凹部15の底17の損傷を防止するため、小径部19の軸心方向の長さ(深さ)を、小径部19の内径の1.5倍(更には2.5倍)以上とするのがよい。
上記構成により、射出成形時(凹部15内への溶融樹脂の充填時)に、凹部15内のガス(溶融樹脂中のガスも含む)を、ガス逃がし孔18(即ち、ガス排気手段16)を介して凹部15内から外部へ排気できるが、例えば、図3に示す射出成形用金型(以下、単に金型ともいう)21により、凹部15内のガスを強制的に排気することもできる。なお、金型21は、前記した金型14とは、ガス排気手段の一部の構成が異なるだけであるため、同一の構成には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
金型21は、マイクロニードル12の表面の輪郭形状に対応した複数の凹部15と、凹部15内のガスを凹部15内から外部へ逃がすガス排気手段22とを有している。
ガス排気手段22は、凹部15の底17に連通するガス逃がし孔23と、ガス逃がし孔23を介して凹部15内のガスを外部(金型21外)へ強制的に排気するエジェクター部24(エジェクター機能)とを有している。
ガス逃がし孔23は、前記した小径部19と、この小径部19よりも内径が大きな有底の大径部25と、隣り合う大径部25を連通し、下流側端部が外部(金型21外)に開口した排気孔26とを有している。
これにより、エアー源(図示しない)からエジェクター部24に、常時エアーを供給することで、凹部15内のガスを、ガス逃がし孔23(小径部19、大径部25、及び、排気孔26)を介して、強制的に外部へ排気(ガス抜き)できる。
以上に示した金型14や金型21には、例えば、短冊型や彫込型を適用できる。
ここで、短冊型とは、薄板を厚み方向に複数枚積層した分割型であり、貼り合わせた薄板により、マイクロニードル12の形状に対応した凹部15とガス逃がし孔18、23が形成される金型である。また、彫込型とは、一枚の厚板に上記した凹部15とガス逃がし孔18、23を形成した金型である。
なお、凹部15やガス逃がし孔18、23の形成には、射出成形用金型を作製する際に使用する方法、例えば、1)金型部材に直接、凹部(マイクロニードルの形状に対応した針穴)を彫る方法や、2)一旦、マイクロニードルの形状を備えた凸型(マスター金型)を造り、これを電鋳で転写して本型(凹型)を造る方法、等を使用できる。
ここで、上記1)の方法には、例えば、微小ドリルによる彫り込み加工、レーザー加工、放電加工、等を用いることができる。
また、上記2)の方法は、例えば、マイクロニードルの形状が複雑で、上記1)の方法を適用できない場合に使用できる。なお、凸型は、例えば、3Dプリンターを用いて焼結材料により製造できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係るマイクロニードルアレイの製造方法について、図1、図2を参照しながら説明する。
まず、射出成形用金型14を準備する。
この金型14は、上記した方法により製造できる。なお、金型は、耐久性(ショット数)を考慮すれば、硬質の材質で構成することが好ましいが、例えば、マイクロニードルアレイ10を構成する樹脂の流動性等が高められる場合は、射出成形圧力を低減できるため、硬質の材質以外の材質(例えば、熱伝導性が良好な材質)等で、構成することも可能である。
次に、この金型14を用いて、射出成形を行う。
ここでは、金型14の各凹部15内に溶融樹脂が充填されるが、このとき、溶融樹脂中のガスや凹部15内のガスは、凹部15の底17に形成されたガス逃がし孔18を介して、凹部15内から外部へ排気される。特に、図3に示す金型21を使用する場合、凹部15内への溶融樹脂の充填時に、エジェクター部24へ常時エアーを供給することで、ガス逃がし孔23を介して、凹部15内のガスを強制的に外部へ排気できる。
これにより、凹部15内の隅々まで、溶融樹脂を行き渡らせることができるため、作製したマイクロニードル12の先端を尖らせることができる。
なお、上記した射出成形を行うに際しては、マイクロニードル12の素材(樹脂の種類)や、本数、形状、及び、寸法等を考慮して、使用する金型の材質や、射出成形の条件(例えば、射出成形圧力や温度)を決定する。また、前記したように、マイクロニードルに、溝や窪み、又は、先側に向けて開口した穴等を形成する場合は、この形状に対応した複数の凹部が形成された金型を使用する。
上記した方法で、射出成形を行った後、金型14から成形品であるマイクロニードルアレイ10を取り出す。
このマイクロニードルアレイ10は、更にマイクロニードル12の表面に、目的に応じた薬剤を塗布することで、製品として使用できる。
以上に示したように、本発明のマイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型を用いることで、一つの部品(金型)を複数組み込んで一つの金型とし、またそれにホットランナー化等の工夫を施すことによって、より効率的な大量生産が可能になり、注射器の代わりに使用可能な性能を備えたマイクロニードルアレイ10を、安価に大量生産することが可能となる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のマイクロニードルアレイの製造方法及びこれに用いる射出成形用金型を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態においては、ガス逃がし孔を、その軸心が凹部の軸心上に位置するように形成した場合について説明したが、凹部の先端位置でのガス溜まりを抑制、更には防止できれば、凹部の他の位置(例えば、先端側の稜線部)にガス逃がし孔を形成することもできる。
また、前記実施の形態においては、凹部の底に連通するガス逃がし孔の小径部の内径を、軸心方向に渡って同一としていたが、加工方法によっては、凹部の底に向けて縮径させてもよい。なお、小径部の形状は、凹部の底と連通できれば、断面円形に限定されるものではない。この場合、連通部分(凹部の底)の内幅を100μm以下とすることが好ましい。
そして、凹部内のガスを強制的に排気する構成としては、エジェクター部に限定されるものではなく、例えば、吸引ポンプ等(吸引手段)を使用することもできる。
更に、前記した射出成形用金型は、入子として、既存の金型に組み込んで使用することもできる。
10:マイクロニードルアレイ、11:平板、12:マイクロニードル、13:マイクロニードル群、14:射出成形用金型、15:凹部、16:ガス排気手段、17:底、18:ガス逃がし孔、19:小径部、20:大径部、21:射出成形用金型、22:ガス排気手段、23:ガス逃がし孔、24:エジェクター部、25:大径部、26:排気孔

Claims (5)

  1. 先端が尖った樹脂製のマイクロニードルを複数有するマイクロニードルアレイを、前記マイクロニードルの形状に対応した凹部が複数形成された射出成形用金型を用いて製造する方法において、
    前記凹部の下流側に、前記凹部の底に連通する小径部と該小径部に連通され該小径部より内径の大きい大径部とを有するガス排気手段を設け、前記凹部内への樹脂の充填を、前記凹部内のガスを前記ガス排気手段を介して排気しながら行うことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  2. 請求項1記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、前記凹部内のガスの排気を強制的に行うことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  3. 先端が尖った樹脂製のマイクロニードルを複数有するマイクロニードルアレイを製造する射出成形用金型において、
    前記マイクロニードルの形状に対応し、樹脂の充填が行われる複数の凹部と、該凹部の底に連通する小径部及び該小径部に連通され該小径部より内径の大きい大径部からなるガス逃し孔を備えたガス排気手段とを有することを特徴とする射出成形用金型。
  4. 請求項記載の射出成形用金型において、前記ガス逃し孔の前記凹部との連通部分となる前記小径部の内幅を100μm以下としたことを特徴とする射出成形用金型。
  5. 請求項3又は4記載の射出成形用金型において、前記ガス排気手段は、前記凹部内のガスを強制的に排気する機能を備えていることを特徴とする射出成形用金型。
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