JP6580977B2 - センサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物に接触させることによって物理量を検知するセンサ素子に関する。
近年、MEMS技術を用いたセンサが開発されている。このようなセンサは、外部から与えられる物理量に応じて可動する可動部を有している。そして、この可動部の動きを、静電容量の変化やピエゾ抵抗素子の抵抗変化等によって電気信号として検出することができる。
このようなMEMS技術を用いたセンサは、例えば特許文献1のように触覚センサに応用されている。触覚センサは、対象物に接触させて用いられる。そして、対象物の表面状態に応じて可動部が動き、その動きに応じた電気信号を検出することによって対象物の表面状態に関する情報を得ることができる。
国際公開第2011/045929号
触覚センサとしてのセンサ素子は、センサが検知する情報を人の触覚が検知している情報により近づけるため、さらなる高性能化が期待されている。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高性能なセンサ素子を提供することを目的とする。
形態に係るセンサ素子は、可動部と、平面視して前記可動部を取り囲む孔部を有する支持部と、前記可動部と前記支持部とを接続する可撓性を有する接続部と、前記可動部の変位量または前記接続部の変形量を検出可能な第1検出部と、前記支持部上に位置する、
前記支持部よりも温度拡散係数の低い第1皮膜と、前記第1皮膜上に位置する、温度を検出可能な第2検出部とを備え、前記第2検出部は、抵抗部およびヒーター部を具備する熱浸透率センサであり、前記第1皮膜の厚みをdとし、前記第1皮膜の温度拡散係数をaとしたときに、d /4a≧0.1を満たす
本発明によれば、センサ素子を高性能化することができる。
第1実施形態のセンサ素子の斜視図である。 第1実施形態のセンサ素子の上面図である。 第1実施形態のセンサ素子のI−I線での断面図である。 第1実施形態のセンサ素子のII−II線より下側の部位の平面図である。 第1実施形態のセンサ素子に保護膜を付加した状態を示す断面図である。 第1実施形態のセンサ素子の使用状態を示す断面図である。 第2実施形態のセンサ素子の斜視図である。 第2実施形態のセンサ素子の断面図である。 第3実施形態のセンサ素子の断面図である。
本発明の各種実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図1〜図
9には、右手系のXYZ座標系を付しており、以下では、便宜上、Z軸方向を上下方向として説明をするが、上下方向が必ずしも鉛直方向に限定されない。また、鉛直方向における上下が逆であってもよい。
図1は、本発明の第1実施形態のセンサ素子100の斜視図である。図2は、センサ素子100の上面図である。図3は、図2のI−I線におけるセンサ素子100の断面図である。また、図4は、図3のII−II線よりも下側の部位における平面図である。
センサ素子100は、支持部1と、可動部2と、接続部3と、第1検出部4と、第1皮膜5と、第2検出部6とを具備している。そして、センサ素子100を対象物に接触させたときに、対象物の表面状態に起因した物理量がセンサ素子100に加わると、その物理量に応じて可動部2が動くことで接続部3が撓むようになっている。そして、可動部2の変位量または接続部3の変形量に応じた電気信号を検出部4により検出し、不図示の電気配線によりその電気信号を取出し演算することによりセンサ素子100に加わった物理量を検出することができる。なお、対象物の表面状態に起因した物理量とは、触覚に寄与する物理量のことであり、対象物の表面形状、対象物の表面の柔らかさ、または対象物の表面の粘着性等を起因として生じる力(例えば、接触圧力や摩擦力)がある。
可動部2は、例えば平面視形状が、円形状、楕円形状または多角形状等の柱状体である。なお、平面視形状とは、+Z側から−Z方向に見たときの形状のことであり、以下においても平面視形状はこの方向に見たときの形状をいう。可動部2の平面視形状における最大長さは、例えば0.05〜0.7mmに設定される。また、可動部2の厚みは、例えば0.2〜0.7mmに設定される。
支持部1は、平面視して可動部2を取り囲む孔部1aを有する部材であり、例えば板状体である。孔部1aは、支持部1の上側主面から下側主面にかけて貫通した貫通孔であってもよい。あるいは、孔部1aは、支持部1の上側主面が窪んだ凹部であってもよい。孔部1aの平面視形状は、円形状、楕円形状または多角形状等である。孔部1aの平面視形状における最大長さは、例えば0.1〜2mmに設定される。
支持部1の孔部の平面視形状は、円形状、楕円形状または多角形状等である。支持部1を平面視したときに、孔部1aの内側面は、可動部2と間隔をあけて可動部2を取り囲んでいる。孔部1aの内側面と可動部2との間隔は、例えば0.01〜0.9mmに設定される。
接続部3は、図4に示すように、支持部1と可動部2とを接続している。つまり、接続部3は、一方端が支持部1の孔部1aの内側面に連結され、他方端が可動部2の側面に連結されている。本実施形態におけるセンサ素子100では、4本の接続部3が設けられており、4本の接続部3のうち2本はX軸方向に伸びて可動部2を間に挟んだ状態で同一直線状に配され、他の2本はY軸方向に伸びて可動部2を間に挟んだ状態で同一直線状に配されている。なお、接続部3は、このような4本に限らず、2本、3本または5本以上でもよい。また、接続部3は、上記のように、複数のものが互いに間隔をあけて並んだものに限らず、可撓性を十分発現できれば、孔部1aをすべて塞ぐものであってもよい。また、可動部2と接続部3とは同じ厚みであってもよい。
接続部3は可撓性を有し、センサ素子100に物理量が加わると可動部3が動き、可動部2の動きに伴って接続部3が撓むようになっている。接続部3は、長手方向の長さ(孔部1aの内側面側の端部から可動部2側の端部に向かう方向の長さ)が、例えば0.05〜0.8mmに設定される。また、接続部3の幅(平面視において上記長手方向と直交する方向の長さ)は、例えば0.04〜0.2mmに設定される。また、接続部3の厚みは
、例えば5〜100μmに設定される。このように接続部3を薄くすることによって可撓性が発現される。
支持部1、可動部2および接続部3は、精度よく微細加工を行なうことが可能という観点からは、無機物を主とした材料が用いられてもよい。無機物を主とした材料とは、無機物を70mol%以上含む材料であり、単結晶体、多結晶体、非晶質体および焼結体のいずれであってもよい。支持部1、可動部2および接続部3は、例えば、半導体基板を従来周知の半導体微細加工技術、例えばフォトリソグラフィ法またはディープドライエッチング等を用いて加工することにより作製することができる。なお、上記半導体基板としては、シリコン(Si)基板またはSOI基板(Siからなる層とSiOからなる層との積層基板)等を用いることができる。
第1検出部4は、可動部2の変位量または接続部3の変形量を検出可能な素子である。可動部2の変位量とは、センサ素子100に物理量が加わっていない状態の可動部2の位置を基準として、センサ素子100に物理量が加わった際の可動部2の位置の変化量のことである。また、接続部3の変形量とは、センサ素子100に物理量が加わっていない状態を基準として、センサ素子100に物理量が加わった際の接続部3の変形量のことである。
第1検出部4は、ピエゾ抵抗素子または容量素子等が挙げられる。本実施形態では、図3および図4に示すように、ピエゾ抵抗素子から成る第1検出部Rax1〜Rax4,Ray1〜Ray4,Raz1〜Raz4が接続部3に設けられている(以下、これらの第1検出部をまとめて称するときは適宜、符号4で表す)。第1検出部Rax1〜Rax4,Ray1〜Ray4,Raz1〜Raz4は、可動部2の3軸方向(図3および図4に示した3次元直交座標系におけるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の動きを検出できるように接続部3の所定の位置に形成された上、ブリッジ回路を構成するように結線されている。
このような第1検出部Rax1〜Rax4,Ray1〜Ray4,Raz1〜Raz4は、例えば、シリコン(Si)から成る接続部13の表面にボロン(B)またはヒ素(As)等の不純物元素を、イオン注入法等によって打ち込むことにより抵抗体膜を形成した後、抵抗体膜をエッチングなどにより所定の形状にパターニングすることにより形成することができる。このような抵抗体膜としては、例えば不純物濃度が、1×1017〜1×1020atms/cm、深さが約0.1〜5μmとすることができる。これによりピエゾ抵抗素子からなる第1検出部4を形成することができる。
第1検出部4がピエゾ抵抗素子の場合には、接続部3の撓みに起因する変形に応じて抵
抗値が変化し、この抵抗値の変化に基づく出力電圧の変化が電気信号として取り出される。そして、この電気信号を外部のIC(integrated circuit)で演算処理することによって可動部2に加わった力の方向および大きさが検知される。
また、第1検出部4は、ピエゾ抵抗素子に限られず、静電容量型の検出素子であってもよい。静電容量型の検出素子からなる第1検出部4としては、例えば、可動部2あるいは接続部3に一方電極を形成し、この一方電極と間隔をあけて対向する他方電極を配置したものが用いられる。
また、支持部1の表面には、第1電極10が位置していてもよい。第1電極10は、第1検出部4で検出した電気信号を外部へ取り出すための電極である。第1電極10は、第1配線導体(図示せず)を介して第1検出部4と電気的に接続されている。第1電極10は、図1、図2および図4では支持部1の上面に位置しているが、これに限定されず、支
持部1の側面に位置していてもよく、下面に位置していてもよい。また、第1配線導体は、支持部1の表面または内部に位置している。また、第1配線導体は、接続部2の表面または内部に位置していてもよい。
また、支持部1の表面の他の部位には、第2電極11および第2配線導体9が位置している。第2電極11は、第2配線導体9を介して第2検出部6と電気的に接続されており、第2検出部6を外部回路に電気的に接続するためのものである。センサ素子100では、第2検出部6が、抵抗部6aおよびヒーター部6bを具備する熱浸透率センサである例を示している。この場合、第2配線導体9は、抵抗部6aに電気的に接続された第2配線導体9aと、ヒーター部6bに電気的に接続された第2配線導体9bとを具備している。また、第2電極11は、第2配線導体9aを介して抵抗部6aに電気的に接続された第2電極11aと、第2配線導体9bを介してヒーター部6bに電気的に接続された第2電極11bとを具備している。
これらの第1配線導体、第2配線導体9、第1電極10および第2電極11は、例えば、アルミニウムおよびアルミニウム合金等の種々の導電材料が用いられ得る。第1配線導体、第2配線導体9、第1電極10および第2電極11は、このような材料をスパッタリング等によって成膜した後、エッチング等でパターニングすることによって所定の形状に形成される。
第1皮膜5は、支持部1上に位置しており、支持部1よりも温度拡散係数が低い皮膜である。第1皮膜5の厚みは、例えば10〜500μm程度である。そして、この第1皮膜5の上には、温度を検出可能な第2検出部6が位置している。このような構成によって、センサ素子100は、対象物に接触したときに、第1検出部4で対象物の表面状態を精度よく検出することができるとともに、第2検出部6で対象物の表面温度を精度よく測定することができる。その結果、センサが検知する情報が人の触覚が検知する情報により近づいた、高性能なセンサ素子100となる。なお、第1皮膜5を用いずに、第2検出部6を支持部1上に直接位置させることも考えられるが、この場合、対象物の表面から熱が支持部1内に拡散しやすく、対象物の表面の温度を精度よく測定するのが困難となる。特に、支持部1の微細構造の精度を高めるため、支持部1として無機材料を採用した場合、対象物の表面から熱が支持部1内に拡散する傾向が高くなる。そこで、センサ素子100のように、支持部1よりも温度拡散係数が低い第1皮膜5を用い、この第1皮膜5の上に第2検出部6を位置させることによって、対象物の表面からセンサ素子100への熱拡散を低減することができ、対象物の表面の温度を精度よく測定することが可能となる。
第1皮膜5の温度拡散係数は、支持部1の温度拡散係数の0.001〜0.1倍としてもよい。このような構成とすれば、支持部1の材料選択において、温度測定に適した材料かどうかを考慮する必要はなく、微細な構造を精度よく作製することが可能かどうかを考慮すればよいため、材料の選択範囲が広がる。
第1皮膜5としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂またはポリフェニレンエーテル系樹脂等の樹脂を母材として含むものを用いてもよい。このような材料であれば、熱の拡散をより低減できる。特に、支持部1は無機物を主とした材料が用いられ、第1皮膜5は樹脂を母材とした材料が用いられる場合、微細構造の精度と、温度測定の精度とをともにより高めることができる。
第1皮膜5は、第1検出部4と接触してもよいが、接触しないようにしてもよい。第1皮膜5が第1検出部4と接触しないようにした場合、第1検出部4の変形の自由度が高くなり、検出精度を高くすることができる。
第2検出部6は、温度を検出可能な素子であり、例えば温度に依存して電気抵抗値が変化する抵抗部であってもよい。このような第2検出部6としては、白金等の金属でもよく、サーミスタ等の半導体でもよく、特に限定されない。
また、温度測定の精度を高めるという観点からは、第2検出部6は、図1〜図3に示すように、抵抗部6aとヒーター部6bとを具備する熱浸透率センサであってもよい。抵抗部6aとしては、白金等の金属でもよく、サーミスタ等の半導体でもよく、特に限定されない。ヒーター部6bとしては、ニッケルまたは白金等の金属でもよく、特に限定されない。
第2検出部6は、例えば、第1皮膜5内に位置する貫通導体8を介して第2配線導体9に電気的に接続されている。第2検出部6が、図1〜図3に示すような熱浸透率センサである場合、例えば、抵抗部6aは貫通導体8aおよび第2配線導体9aを介して第2電極11aに電気的に接続されており、ヒーター部6bは貫通導体8bおよび第2配線導体9bを介して第2電極11bに電気的に接続されている。このような構成とすることで、外部回路から第2電極11bを介してヒーター部6bを制御するとともに、抵抗部6aで検出した電気信号を第2電極11aを介して外部回路へ送ることで、温度測定を行なうことができる。
第2検出部6が熱浸透率センサである場合、第2検出部6でさらに精度よく熱浸透率測定を行なうという観点からは、第1皮膜5の厚みをd(m)および第1皮膜5の温度拡散係数をa(m−1)としたときに、d/4a≧0.1としてもよい。これは、対象物の熱が第1皮膜5の厚み方向に拡散したときに、熱が温度拡散係数の大きい支持部1に達するまでに温度測定が十分に行なわれるようにするための条件である。以下にこの関係式について説明する。第1皮膜5の厚みd(m)の距離を熱が拡散するときの時間をt(s)としたときに、厚みdと時間tとの関係は、2(at)1/2=dで表され、この式を変形するとd/4a=tとなる。そして、この時間tは0.1秒以上であれば、温度測定を十分に行なうことができるため、第1皮膜5の厚みdがd/4a≧0.1を満たすようにすれば、支持部1への熱拡散が少ない状態で熱浸透率測定を行なうことができる。
また、第2検出部6が熱浸透率センサである場合、第2検出部6でさらに精度よく熱浸透率測定を行なうという観点からは、抵抗部6aから最短の第1皮膜5の側面までの距離をL(m)、および第1皮膜5の温度拡散係数をa(m−1)としたときに、L/4a≧0.1としてもよい。これは、対象物の熱が第1皮膜5の上面に沿って拡散したときに、熱が温度拡散係数の異なる気体(第1皮膜5の側面に接する気体)に達するまでに温度測定が十分に行なわれるようにするための条件である。以下にこの関係式について説明する。抵抗部6aから第1皮膜5の側面までの距離L(m)を熱が拡散するときの時間をt(s)としたときに、距離Lと時間tとの関係は、2(at)1/2=Lで表され、この式を変形するとL/4a=tとなる。そして、この時間tは0.1秒以上であれば、温度測定を十分に行なうことができるため、距離LがL/4a≧0.1を満たすようにすれば、第1皮膜5の側面から気体中への熱拡散が少ない状態で熱浸透率測定を行なうことができる。
また、センサ素子100は、第1皮膜5の上に保護膜13を有していてもよい。このような保護膜13を有する場合、センサ素子100を汚れや水分等から保護することができる。また、対象物の表面との摩擦力または密着力等を考慮して材料を選択することによって、触覚の感度を向上することも可能となる。保護膜13としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂またはポリイミド系樹脂等の各種樹脂が用いられる。
また、第1皮膜5は、複数層の積層体であってもよい。第1皮膜5が複数層の積層体である場合、各層がそれぞれ支持部1よりも温度拡散係数が低い皮膜であればよい。図5における例では、第1皮膜5は、下層5aと上層5bとの2層の積層体である。そして、図5においては、接続部3の動きを良好に維持するため、下層5aが接続部3上に非形成部を有している。一方、上層5bは下層5aの非形成部の上方にまで張り出している。このような構成であれば、保護層13を上層5bで支持することによって保護層13が弛むのを低減できるとともに、接続部3の動きを良好に維持することができる。
センサ素子100は、図6に示すように、対象物50に上面を接触させて使用される。そして、センサ素子100を対象物50の表面に沿って移動させ、この際の可動部2の動きおよび第2検出部の温度測定から、対象物50の表面の触覚を精度よく検出することができる。
対象物の表面状態の情報を可動部2に良好に伝えるようにするという観点からは、図3および図5に示すように、可動部2上に第2皮膜7を有していてもよい。第2皮膜7は、第1皮膜5との間に間隔をあけており、この間隔を有することによって、可動部2の動きを良好に維持することができる。また、第2皮膜7の上に、さらに第3皮膜12を有していてもよい。第3皮膜12を有することによって、可動部2の上方に位置する部位が、第1皮膜1の上面よりも上側に突出する形状となるため、対象物の表面からの上方を可動部2にさらに良好に伝えることが可能となる。
このような第2皮膜7は、第1皮膜5と同様の材料が用いられてもよく、異なる材料であってもよい。第1皮膜5と第2皮膜7とが同じ材料からなる場合、第1皮膜5と第2皮膜7とを同じ工程で形成することができ、加工工程が簡略化できる。また、対象物の表面状態の情報を可動部2へ、より精度よく伝えるという観点からは、第2皮膜7として、ヤング率が2GPa以上の材料が用いられてもよい。
第2皮膜7は、複数層の積層体であってもよい。図3および図5における例では、第2皮膜7は、下層7aと上層7bとの2層の積層体である。そして、図5においては、上層7bは下層7aよりも接続部3の上方にまで張り出している。このような構成であれば、保護層13を上層7bで支持することによって保護層13が弛むのを低減できるとともに、接続部3の動きを良好に維持することができる。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。例えば、以下に示すような各種変形例を用いてもよい。
<変形例1>
図7は、変形例としての第2実施形態のセンサ素子200の斜視図であり、図8は、センサ素子200の断面図である。なお、図8の断面図は図3のセンサ素子100の断面と同じ断面を示している。図7および図8において、センサ素子100と同じ構成のものには同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
センサ素子200において、第1皮膜5は溝部20を有している。溝部20は可動部2および接続部3を有する領域と第2検出部6との間に位置している。このような溝部20を有することによって、可動部2や接続部3の動きによる応力が第2検出部6に伝わるのを低減でき、第2検出部6の精度を高く維持することができる。また、第2検出部6がヒーター部6bを有する熱浸透率センサである場合、ヒーター部6bからの熱が第1検出部4に伝わるのを低減でき、第1検出部4の精度を高く維持することもできる。
溝部20は第1皮膜20を貫通していてもよく、貫通していなくてもよい。センサの精度をより高めるという観点からは、溝部20の深さは第1皮膜5の厚みの半分以上であってもよい。
<変形例2>
図9は、変形例としての第3実施形態のセンサ素子300の断面図である。なお、図9の断面図は図3のセンサ素子100の断面と同じ断面を示している。図9において、センサ素子100と同じ構成のものには同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
センサ素子300において、接続部33が支持部1の下面寄りに位置している点でセンサ素子100と異なっている。このような構成であってもセンサ素子100と同様、高性能化することができる。さらに、接続部33が支持部1の下面寄りに位置していることから、可動部2または接続部33の動きをより大きくすることができ、感度を高めることができる。
1:基板
2:可動部
3、33:接続部
4:第1検出部
5:第1皮膜
6:第2検出部
7:第2皮膜
100、200、300:センサ素子

Claims (6)

  1. 可動部と、
    平面視して前記可動部を取り囲む孔部を有する支持部と、
    前記可動部と前記支持部とを接続する可撓性を有する接続部と、
    前記可動部の変位量または前記接続部の変形量を検出可能な第1検出部と、
    前記支持部上に位置する、前記支持部よりも温度拡散係数の低い第1皮膜と、
    前記第1皮膜上に位置する、温度を検出可能な第2検出部と
    を備え、
    前記第2検出部は、抵抗部およびヒーター部を具備する熱浸透率センサであり、前記第1皮膜の厚みをdとし、前記第1皮膜の温度拡散係数をaとしたときに、
    /4a≧0.1を満たす
    センサ素子。
  2. 前記抵抗部から最短の前記第1皮膜の側面までの距離をLとし、前記第1皮膜の温度拡散係数をaとしたときに、L/4a≧0.1を満たす、請求項に記載のセンサ素子。
  3. 前記第1皮膜は樹脂を母材として含む、請求項1または2に記載のセンサ素子
  4. 前記支持部は無機物を主として含む、請求項1乃至のいずれかに記載のセンサ素子
  5. 前記第1皮膜と間隔をあけて前記可動部上に位置している第2皮膜をさらに具備している、請求項1乃至のいずれかに記載のセンサ素子
  6. 前記第1皮膜と前記第2皮膜とは同じ材料からなる、請求項に記載のセンサ素子
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