JP4921185B2 - 3次元構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術あるいはNEMS(Nano Electro Mechanical Systems)技術を用いて3次元的に形成された構造体およびその製造方法に関し、特に、可動構造を有する微小3次元構造体要素が弾性体内へ配置された3次元構造体およびその製造方法に関する。
ロボット技術の研究、開発においては、ロボットハンドにより対象物を如何にして確実に制御するのかということが、重要な課題の一つとなっている。具体的には、ロボットハンドにより対象物を掴むという動作に着目すれば、対象物を掴む握力を検出するだけでなく、この掴むという動作によりハンド表面に生じるせん断応力をも検出することが、ロボットハンドの確実な制御のためには必要となる。これは、対象物とハンド表面との間に生じる摩擦力をこのせん断応力により検出することで、最適な摩擦力の制御を行って対象物の確実な制御を実現することに役立つからである。
近年、このようなせん断応力を検出することを目的とした触覚センサが開発されつつある(例えば、非特許文献1参照)。このような従来の触覚センサの一例について、図19に示す模式斜視図を用いて以下に説明する。
図19に示すように、触覚センサ501は、数百nm程度の薄膜で形成された複数のピエゾ抵抗カンチレバー502(そのヒンジ部にピエゾ抵抗体を備えたカンチレバー)と、その上面においてこれらのカンチレバー502が固定された一枚の基板部材503と、この基板部材503の上面に固定されたそれぞれのカンチレバーを埋め込むようにその内部に配置する膜状弾性体504とにより構成されている。
このカンチレバー502は、その一端が基板部材503への固定部として形成され、その他端がカンチレバー502を形成する薄膜の厚み方向にのみ変形可能な可動部として形成されており、各々のカンチレバー502は、図示しない端子部および配線を通して、図示しない制御装置に電気的に接続されている。例えば、膜状弾性体504内にせん断応力が生じた場合、このせん断応力がカンチレバー502の可動部を動作させて変形させることで、このせん断応力を検出することが可能となっている。なお、それぞれのカンチレバー502には、上記可動部の変形を検出するためのピエゾ抵抗部が形成されている。また、膜状弾性体504に作用する様々な方向のせん断応力を検出するために、それぞれのカンチレバー502は、可動部の変形方向が異なるように、例えば、図示X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれの方向にその変形方向が配置されるように、基板部材503上に固定された状態で、膜状弾性体504内に配置されている。
このように触覚センサ501が構成されていることにより、膜状弾性体504が対象物等に接触することにより、膜状弾性体504内に生じる様々な向きのせん断応力を、それぞれのカンチレバー502により検出することが可能となっている。なお、このような膜状弾性体504は、外力付加により容易に弾性変形するような材料として、例えばPDMS(Polydimethylsiloxane)により形成されており、また、基板部材503には、SOIウェハが用いられ、SiあるいはSiOにより形成されている。
Kentaro Noda, Kazunori Hoshino, Kiyoshi Matsumoto, Isao Shimoyama, "300nm-thick cantilevers in PDMS for tactile sensing", Proc. IEEE MEMS'05, pp. 283-286, 2005.
このような従来の構造の触覚センサ501では、それぞれのカンチレバー502を、基板部材503となるSOIウェハ上に薄膜部材として2次元的に形成した後、エッチング処理などを通じて片持ち梁構造を形成し、その後、磁界等の場あるいは力やその他の手段を用いて片持ち梁構造を直立状態とさせるなどの工程を経て、最終的にPDMSにより形成された膜状弾性体504に埋め込まれることで形成されている。従って、膜状弾性体504内へ埋め込まれた状態においては、それぞれのカンチレバー502の配置を固定する基板部材503が、必ず存在することになる。
このような触覚センサ501を、ロボットハンドの表面等の曲面に配置して使用する場合には、このように硬い材料である基板部材503が存在していることにより、曲面部分への配置等の使用が制限されるという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、MEMS技術あるいはNEMS技術を用いて形成された可動構造を有する微小3次元構造体要素が膜状弾性体内へ配置された3次元構造体において、上記可動構造の動作の円滑化を向上させながら、上記膜状弾性体の柔軟性を効果的に活用できるような3次元構造体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、犠牲層上に固定された可動構造を有する複数の微小3次元構造体要素と、上記犠牲層への上記それぞれの微小3次元構造体要素の固定部を、膜状弾性体内に配置し、
上記犠牲層を除去して、上記各々の微小3次元構造体要素の固定部を互いに物理的に独立して上記膜状弾性体内に配置された3次元構造体を製造する、3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記それぞれの微小3次元構造体要素の上記膜状弾性体内への配置は、複数の上記微小3次元構造体要素の固定部が、連結部材にて互いに連結された複数の微小3次元構造体要素群と、上記それぞれの微小3次元構造体要素群の連結部材を固定する上記犠牲層の固定部分を、上記膜状弾性体内へ配置することにより行い、
その後、上記犠牲層の除去を行うことにより、上記各々の微小3次元構造体要素群の連結部材を互いに物理的に独立して上記膜状弾性体内に配置させる、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記犠牲層を除去した後、上記膜状弾性体における当該犠牲層の除去部分に、上記膜状弾性体と同じ材料により形成された弾性体を配置する、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記膜状弾性体の表面より少なくとも上記犠牲層の一部が露出するように、上記膜状弾性体内への上記それぞれの微小3次元構造体要素の配置を行う、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記それぞれの微小3次元構造体要素の上記膜状弾性体内への配置は、流動可能な状態の弾性体内へ上記それぞれの微小3次元構造体要素及び上記犠牲層への固定部を配置し、当該配置状態にて上記弾性体を硬化させることにより行う、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記犠牲層は、Si又はSiOにより形成されている、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第7態様によれば、曲面形状あるいは多面形状を有する上記犠牲層上に形成された上記それぞれの微小3次元構造体要素を、曲面形状あるいは多面形状を有する上記膜状弾性体内に配置する、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記犠牲層を除去した後、弾性材料により形成されたフレキシブル基材を、上記犠牲層が除去された側の表面における上記膜状弾性体に配置する、第1態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。
本発明の第9態様によれば、上記犠牲層の除去部分に上記弾性体を配置した後、弾性材料により形成されたフレキシブル基材を、当該弾性体が配置された側の表面における上記膜状弾性体に配置する、第3態様に記載の3次元構造体の製造方法を提供する。

本発明によれば、SiやSiO等の比較的硬い犠牲層上に形成された複数の微小3次元構造体要素を、膜状弾性体内に配置させて、その後、この犠牲層を除去して、3次元構造体を製造しているため、当該3次元構造体において、それぞれの微小3次元構造体要素が互いに物理的に独立して配置された状態とすることができる。このような構造においては、膜状弾性体の柔軟性を阻害することなく、膜状弾性体に付加された外力を各々の微小3次元構造体要素に個別的かつ確実に伝えること、あるいは、それぞれの微小3次元構造体要素からその周囲の膜状弾性体に力を確実に伝達すること等を行うことができる。従って、柔軟性を有する膜状弾性体の機能を効果的に活用することができる3次元構造体を提供することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、添付図面においては、同じ部品や装置には同じ参照符号を付している。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる3次元構造体の一例である触覚センサ1(あるいは触覚センサ構造体1)の模式的な構造を示す模式斜視図を図1に示す。
図1に示すように、本第1実施形態の触覚センサ1は、可動構造を有する微小3次元構造体要素の一例である複数のカンチレバー2が、互いに独立して膜状弾性体3内に配置された構成を有している。すなわち、それぞれのカンチレバー2が基板部材等の他の部材により互いに連結されることなく、その外周全体が膜状弾性体3により覆われた状態にて、膜状弾性体3内に埋め込まれた構成を有している。
触覚センサ1の模式説明図である図2に示すように、それぞれのカンチレバー2は、例えば数百nm程度の厚さにて薄膜状に形成されており、その一端(固定端)を固定部2bとし、その他端(自由端)を可動部2aとして、可動構造、すなわち片持ち梁構造にて形成されている。カンチレバー2は、その幅方向に対して厚み寸法が十分に薄くなるように形成されており、固定部2bに対して可動部2aを厚み方向に変形可能となっている。さらに、それぞれのカンチレバー2は、可動部2aと固定部2bとを接続し、その変形により可動部2aが動作するような接続部の一例であるヒンジ部2cが設けられており、このヒンジ部2cには、可動部2aの動作角度を電気的に検出するためのピエゾ抵抗部が設けられている。
また、図1に示すように、触覚センサ1には、その可動部2aの変形の方向が異なる3種類のカンチレバー2が備えられており、例えば、図示X軸方向をその変形の方向とするX軸方向用カンチレバー2Xと、図示Y軸方向をその変形の方向とするY軸方向用カンチレバー2Yと、図示Z軸方向をその変形の方向とするZ軸方向用カンチレバー2Zとが備えられている。なお、図1において、X軸方向とY軸方向は、膜状弾性体3の表面沿いの方向において互いに直交する方向であり、さらにX軸方向及びY軸方向に直交する方向がZ軸方向となっている。
また、膜状弾性体3は、外力の付加等により弾性変形し、その弾性変形がカンチレバー2の可動部2aを動作(変形)させるような柔軟性を有する弾性材料により形成されており、このような弾性材料としては、例えば透明又は着色されたPDMS(Polydimethylsiloxane)が用いられる。また、膜状弾性体3は、それぞれのカンチレバー2が直接的に外部の物体等と接触して損傷を受けることが無いように保護する機能も有しており、それぞれのカンチレバー2全体を覆うような厚み寸法、例えば1〜2mm以下程度の厚さ寸法に形成されており、後述するカンチレバー2の応力検出機能を効果的に達成しながら、柔軟性と強度とを両立することができるように、例えば100μm〜1mm程度の厚さ寸法に形成されていることがより望ましい。
さらに、図1においては図示しないが、それぞれのカンチレバー2における固定部2bには端子部が設けられており、これらの端子部には制御装置に電気的に接続するための配線が個別に設けられて、各々のカンチレバー2における可動部2aの動作角度を電気的に検出することが可能となっている。
このような構成を有する触覚センサ1においては、膜状弾性体3に外力が付加されることにより、その内部に生じるせん断応力または圧力を、その応力が生じる方向をその変形方向とする可動部2aを有するカンチレバー2の可動部2aが動作変形されることでもって検出することが可能となっている。なお、図1におけるX軸方向用カンチレバー2XとY軸方向用カンチレバー2Yは、膜状弾性体3の表面沿いの方向に生じる力を検出するセンサとして機能し、Z軸方向用カンチレバー2Zは、膜状弾性体3のZ軸方向の力、すなわち圧力を検出するセンサとして機能する。
ここで、このようなカンチレバー2により応力を検出する原理について、図2に示す触覚センサ1の模式説明図を用いて説明する。
図2に示すように、触覚センサ1において、膜状弾性体3の表面に沿った外力が作用されると、膜状弾性体3において水平方向にせん断応力τが生じ、膜状弾性体3が弾性的に変形されて、水平方向にせん断歪みγが生じることになる。膜状弾性体3内に配置されているカンチレバー2は、その可動部2aが膜状弾性体3と一体的に歪むこととなり、その結果、せん断歪みγだけその変形方向(例えば図示X軸方向)に変形される、すなわち弾性的に変形されることとなる。このようなせん断歪みγは、膜状弾性体3の膜厚方向の位置によって変化せず略均一であることから、膜状弾性体3内の膜厚方向におけるカンチレバー2の配置位置によって可動部2aの変形量は変化しないことになる。このような観点からは、膜厚方向におけるカンチレバー2の配置位置は自由に設定することができるが、膜状弾性体3自体が曲げられて曲面形状にて使用されることを考慮すれば、図22の模式図に示すように、曲げによる影響が最も少ない膜厚方向の中立軸N上にカンチレバー2を配置させることが好ましく、例えば、カンチレバー2の固定部2bが中立軸N上に位置されるように配置されることが好ましい。また、このように中立軸N上に配置させることで、カンチレバー2を確実に保護することができる。
一方、カンチレバー2のヒンジ部2cには、ピエゾ抵抗部が設けられている。このピエゾ抵抗部は、可動部2aの変形量に応じてその電気的な抵抗値が変化するという機能を有しているとともに、このような変形量と抵抗値の相関性が予め測定されて、図示しない上記制御装置に相関性データとして入力保持されている。従って、このせん断応力τにより膜状弾性体3に生じたせん断歪みγがカンチレバー2を変形させた量に基づくピエゾ抵抗部の抵抗変化を検出することで、外力作用により膜状弾性体3に生じるせん断応力τを検出することができる。なお、このような可動部2aの変形量検出による応力検出の原理によれば、膜状弾性体3の表面沿いの方向の力を検出するX軸方向用カンチレバー2X及びY軸方向用カンチレバー2Yにおける可動部の起き上がり角度は、90度に設定されることが好ましく、圧力を検出するZ軸方向用カンチレバー2Zにおける可動部の起き上がり角度は、0度に設定されることが好ましい。
次に、このような機能を有する触覚センサ1の製造方法について、以下に図面を用いて説明する。当該説明にあたり、まず、1個のカンチレバー2のみを模式的に示す模式断面図である図3A〜図3Dを用いてカンチレバー2の製造方法について説明する。
まず、図3Aに示すように、例えば、300μm厚さのSi下層11、400nm厚さのSiO層12、及び290nm厚さのSi上層13により構成されるSOIウェハ10を用い、例えば急速熱拡散法を用いて、Si上層13における上100nmの部分を、ピエゾ抵抗層(部)14として形成する。
さらに、その上にCr/Ni層15をスパッタリングにより形成し、その後、所定の形状にパターニングして、図3Bに示すように、このCr/Ni層15をマスクとして用い、ピエゾ抵抗層14及びSi上層13をDRIE(Deep Reactive Ion Etching)にてエッチングを行う。
その後、図3Cに示すように、ピエゾ抵抗層14のショートを防止するために、カンチレバー2の固定部2bと可動部2aをつなぐ部分であるヒンジ部に相当する部分を覆うように配置されているCr/Ni層15を、エッチングにより除去する。
さらにその後、図3Dに示すように、SOIウェハ10の裏面側より、Si下層11に対してDRIEにてエッチングを行い、さらに、フッ酸(HF)ガスを用いてSiO層をエッチングすることにより、カンチレバー2において可動部2a、すなわち自由端となるべき構造部を、Si下層11及びSiO層から開放させた状態とさせる。これで、カンチレバー2としての基本的な構造が完成する。
ここで、図3Dに示すカンチレバー2の模式上面図を図4に示す。図4に示すように、カンチレバー2は、例えばその可動部2aにおける幅寸法d1が110μm、可動部2aにおいてCr/Ni層15が形成されている部分の長さ寸法d2が300μm、可動部2aと固定部2bとの間のヒンジ部2cの長さ寸法d3が150μmというような大きさに形成されており、カンチレバー2全体の長さ寸法が450μm、全体の幅寸法が150μmとなっている。また、ピエゾ抵抗層14の厚さ寸法が100nm、Cr/Ni層15の厚さ寸法が5nm/150nmとされている。また、図4に示すように、カンチレバー2の固定部2bには、外部との間で電気信号の受け渡しを行うための端子部4が形成されている。さらに、可動部2aと固定部2bとの間のヒンジ部2cは、図示平面的に中空部分が設けられている。なお、図4におけるA−A線断面を示す模式断面図が図3Dとなっている。また、このようにヒンジ部2cが、中空部分が設けられるように2本の構造体に分割されていることにより、それぞれの構造体に対して付与される傾き等の出力を、それぞれのピエゾ抵抗層の出力間で打ち消し合うことで、カンチレバー2における一方向のみの変形量を正確に検出することが可能となる。なお、このようなヒンジ部2cにおける上記構造体の幅寸法は、例えば30μmに形成される。なお、本明細書において微小3次元構造体要素の「微小」とは、例えば、100μm〜1mm程度の厚さに形成された膜状弾性体3内に複数の3次元構造体要素(すなわち、カンチレバー2)が配置されても、膜状弾性体3が有する柔軟性に実質的な影響がほとんど生じないような3次元構造体要素の大きさを示すものであり、例えば、数百μm以下の大きさを示す。また、このようなカンチレバー2は、膜状弾性体3の厚さ寸法に応じて、その柔軟性に実質的な影響を与えないような大きさに、数百μm以下でより小さな大きさに形成されることが望ましい。
次に、このようにSOIウェハ10上において形成されたそれぞれのカンチレバー2を、膜状弾性体3内に配置して触覚センサ1を製造する方法について、具体的に説明する。以降の説明においては、その説明の理解を容易なものとするために、例えば、SOIウェハ10上に2個のカンチレバー2が形成され、これら2個のカンチレバー2を膜状弾性体3内に配置させるような場合について説明する。また、この製造方法の手順を示すフローチャートを図5に示し、さらにそれぞれの工程を説明するための模式断面図を図6から図10に示す。
まず、図6の模式断面図に示すように、SOIウェハ10上には、2個のカンチレバー2が形成されており、それぞれのカンチレバー2における端子部4には、配線5が接続されている。このようなSOIウェハ10を弾性材料の一例であるPDMSにて形成されたスペーサ16にて支持させた状態で容器17内に配置する(図5のフローチャートにおけるステップS1)。この場合において、スペーサ16は、その高さ寸法がカンチレバー2の可動部2aの長さ寸法よりも大きいものを用いる必要があり、例えば0.8mm高さのものが用いられる。また、それぞれのスペーサ16によるSOIウェハ10の支持位置は、後述するようにそれぞれのカンチレバー2の可動部2aの動作により干渉が生じないような位置とされる。
その後、図5のステップS2において、容器17内の空間に磁界Mを付与する。このように磁界が、それぞれのカンチレバー2の可動部2aに形成されているCr/Ni層15に作用することで、例えば、それぞれの可動部2aを図示下方に押し下げるトルクが発生し、その結果、図7に示すように、それぞれの可動部2aが略鉛直方向に配置されるように下方に回動(変形)された状態となる。このような磁界Mとしては、例えば、350mTの強度の磁界が付与される。
このように磁界Mが付与された状態において、それぞれのカンチレバー2の表面に姿勢保持および強度補強部材として例えばパリレン−Cを蒸着して、カンチレバー2の表面全体にパリレン層18を形成する(ステップS3)。このようなパリレン層18は、カンチレバー2における回動姿勢(あるいは変形姿勢)を保持する機能およびカンチレバー2の強度を補強する機能を有しており、その後、容器17内の空間への磁界Mの付与を解除しても(ステップS4)、それぞれのカンチレバー2において、可動部2aが略鉛直下方に配置された姿勢が保たれた状態とされ、また製造の後工程においてカンチレバー2を外力による変形あるいは破損等より保護することができる。なお、姿勢保持および強度補強部材としては、真空蒸着法によって成膜が可能な非導電体膜を用いることができる。このような非導電体膜としては、例えば、パレリン−Cやパレリン−Nなどを用いることができる。
次に、図8に示すように、容器17内に流動状態の弾性体PDMS19を注入する(ステップS5)。このPDMS19の注入は、少なくともそれぞれのカンチレバー2及びSOIウェハ10へのカンチレバー2の固定部分が、注入されたPDMS19内に浸積されて埋設されるように行われる。ただし、SOIウェハ10の図示上面が注入されたPDMS19より露出されるように当該注入が行われることが望ましい。なお、このような容器17内におけるPDMS19の注入面の管理(高さ位置の管理)は、容器17及びカンチレバー2の埋設体積を管理すること、及びPDMS19の注入量を管理することにより実施される。なお、ステップS4の磁界付与は、このステップS5の後に行われるような場合であってもよい。
その後、容器17内に注入されたPDMS19が硬化すると、PDMS19より露出された状態にあるSOIウェハ10の表面に付着しているパリレン層18の部分的な除去が行われる(ステップS6)。このようなパリレン層18の部分的な除去は、例えば、Oプラズマエッチング法という方法によって行われる。
次に、容器17の上面よりDRIEによるエッチング処理を施すことで、PDMS19より露出された状態にあるSOIウェハ10のSi下層11を除去し、その後、フッ酸(HF)ガスを用いたエッチング処理を施すことで、Si下層11が除去されることで露出状態とされたSiO層12を除去する(ステップS7)。その結果、図9に示すように、それぞれのカンチレバー2のSOIウェハ10への固定部分が除去されて、PDMS19の表面においてそれぞれの凹部20が形成された状態となる。従って、それぞれのカンチレバー2を固定していたSiO層12とSi下層11とが除去されることで、PDMS19内において、個々のカンチレバー2が互いに独立して配置された状態とされる。すなわち、このような製造方法においては、SOIウェハ10におけるSiO層12及びSi下層11は、最終的に除去される犠牲層としての役割を担う層となっている。なお、このような犠牲層の除去は、DRIEによるエッチング以外にも、XeF2ガスエッチングによっても行うことができる。
その後、図10に示すように、PDMS19の表面に形成されたそれぞれの凹部20内に流動状態のPDMS19を注入して、PDMS19の補充を行う(ステップS8)。当該補充の後、注入されたPDMS19を硬化させることによりPDMSにより形成された膜状弾性体3が形成される。なお、このような膜状弾性体3は、その厚さ寸法として例えば2mmに形成される。その後、この膜状弾性体3を容器17から取り出すことで(ステップS9)、膜状弾性体3内に複数のカンチレバー2が独立して配置された構造を有する触覚センサ1が完成する。なお、本明細書において「独立して配置」とは、隣接する2つのカンチレバー2が物理的に分離されて配置されている状態を示し、少なくとも一方のカンチレバー2の作動が、他方のカンチレバー2に対して直接的に影響を与えないように分離して配置されている状態を示す。
なお、このようにそれぞれの凹部20への注入に用いられる弾性材料は、先に注入された弾性材料であるPDMS19と同じ材料を用いることが好ましいが、一体的に形成される膜状弾性体3の弾性に影響を与えない程度であれば、異なる弾性材料が用いられるような場合であってもよい。このような考え方は、スペーサ16の形成材料についても共通するものである。
また、上述の製造方法の説明においては、容器17内に流動状態のPDMS19が注入されることで、それぞれのカンチレバー2が膜状弾性体3内に埋め込まれるような場合について説明を行っているが、本第1実施形態の製造方法は、このような場合についてのみ限定されるものではない。このような場合に変えて、例えば、それぞれのカンチレバー2が形成されたSOIウェハ10に対して、PDMSを転写するという手段を用いて、PDMS内にそれぞれのカンチレバー2を埋設するような場合であってもよい。また、それぞれのカンチレバーが形成されたSOIウェハより、カンチレバーを個片化して切り出した後、それぞれのカンチレバーを膜状弾性体内に所望のピッチにて埋設するような場合であってもよい。このような手法によれば、カンチレバー製造時にピッチと埋設されるピッチとを異ならせることができ、特に、埋設ピッチを製造時のピッチよりも拡げるような場合に有効な手法である。
また、SOIウェハ10上に形成されたそれぞれのカンチレバー2に対して、一括して磁界を付与して、その後パリレン層18を形成することで、その姿勢を保持させるような場合について説明したが、磁界の付与及び姿勢の保持は、各々のカンチレバー2に対して個別的に行われるような場合であってもよい。また、カンチレバー2において、例えばZ軸方向用カンチレバー2Zのように、可動部2aの姿勢を変える必要の無いものに対しては、磁界の付与が行われなくてもよい。なお、このように可動部2aの姿勢を変える必要の無いものに対しては、Cr/Ni層自体を設けないような構造とするような場合であってもよい。このような構造を採用することで、磁界の付与/非付与の個別的な制御を不要とすることができるからである。また、磁性体(Cr/Ni層15)で覆われた部分の面積によって、回動(変形)角度、すなわち起き上がり角度を調整することもできる。このような方法によれば、センサの角度などをその用途や目的に応じて最適化することが可能となる。なお、面積だけでなく、磁性体が形成される位置、例えばカンチレバーの先端か中央かなどの位置によっても起き上がり角度を調整することができる。
上述の説明においては、3次元構造体の一例として触覚センサ1について説明を行っている。しかしながら、本発明の3次元構造体は、このような触覚センサについてのみ限定されるものではない。3次元構造体は、MEMS技術あるいはNEMS技術等を用いて比較的硬い材料であるSiあるいはSiO等の基板を犠牲層として形成されたカンチレバー2等に代表されるような複数の微小3次元構造体要素が膜状弾性体内に配置され、その後、犠牲層を除去することで、それぞれの微小3次元構造体要素を互いに独立させて膜状弾性体内に配置させた構造を有するものであれば良い。このような構造を有するものであれば、本第1実施形態の製造方法を適用することで、その構造体を製造することが可能である。
また、このような微小3次元構造体要素は、少なくともその一部が可動する可動構造を有しており、膜状弾性体内へ配置された状態において、外力の作用等によりその周囲に配置されている弾性体とともに可動する構造を有するような構造体要素である。ただし、このような微小3次元構造体要素が膜状弾性体内に埋設されて形成される3次元構造体が、可動部(可動構造)の変形を検出するセンサ等の用途に限られず用いられるような場合、例えば、集積回路やフォトセンサなどの可動部の変形を伴わないような用途において用いられるような場合にあっては、それぞれの微小3次元構造体要素が、可動構造を有していないような場合であってもよく、本発明の製造方法を適用して3次元構造体を製造することができる。
さらに、微小3次元構造体要素は、3次元構造体に対する外力の作用により弾性体に生じる弾性変形(例えばせん断歪み)に基づくその可動構造の動作(変形)を検知する外力検知機能を有していることが好ましい。あるいは、その可動構造を動作(変形)させることによりその周囲に配置されている弾性体に対して外力を伝達し、当該弾性体を弾性変形させる外力伝達機能を有しているような場合であってもよい。このような外力検知機能は、例えばカンチレバーを例とすれば、触覚センサとしての機能に代表され、また、外力伝達機能は、カンチレバーをアクチュエータとして作動させることで、膜状弾性体を部分的に弾性変形させるような機能である。このように、微小3次元構造体要素が、外力検知機能や外力伝達機能を有すれば、互いに独立して膜状弾性体内に埋め込まれた状態にて当該機能を個別的にかつ確実に発揮することが可能となる。なお、カンチレバーにおけるピエゾ抵抗層(部)が、このような機能を有する外力検知部である。また、カンチレバーを外力伝達部としても機能させることも可能である。カンチレバーを外力伝達部として機能させるには、可動部を動作させる機構、例えば圧電素子を別途備えさせるか、あるいは、磁気異方性を用いて磁場を印加して可動部を動作させることにより実現することができる。さらにカンチレバーに外力検知機能と外力伝達機能とを併せて備えさせることで、外力検知機能により外力の検知を受けて外力伝達機能により情報伝達させるようにすることもできる。
また、3次元構造体は、このようにセンサやアクチュエータとして適用される以外に、集積回路、ディスプレイ(有機EL)などにも適用することができる。また、このような触覚センサは、ロボットの皮膚感覚センサとしての用途以外にも、大面積(特に曲面形状を有する)の物体の表面に膜状弾性体を接触させて物体表面の形状を測定する計測器用プローブ、コンピュータ入力用のポインティングデバイス、タブレット、並びにバーチャルリアリティ実現用の入力および出力装置としての用途にも適用可能である。また、3次元構造体は、可動構造を有する微小3次元構造体要素を温度や加速度を検知する構造体要素として機能させるような温度センサや加速度センサとして構成させることもできる。さらに、温度検知機能を有する微小3次元構造体要素と、他の機能を有する微小3次元構造体要素とを混在させて膜状弾性体内に配置させてセンサを一体的に構成することで、温度補償センサを構成することもできる。
ここで、このような触覚センサ1をロボットハンドの表面に配置された皮膚感覚センサとして適用した場合におけるシミュレーションに基づく実施例について説明する。
まず、シミュレーションにあたって、カンチレバー2の可動部2aの変位量に対するピエゾ抵抗層14における抵抗値変化を製作した触覚センサ1にて測定した。せん断力2.5kPaを加重した場合、変位量ΔLは次式で表される。なお、Lはカンチレバーの長さ寸法である。
ΔL=L×τ/E=500μm×2.5kPa/800kPa=1.5μm
この時の抵抗値変化は10Ω程度であり、抵抗値検出におけるノイズ等の影響により1Ωオーダーの計測が限界であると仮定すると、抵抗値変化から求まる理論的な変位量の検出下限値はΔL=0.15μmとなる。なお、抵抗値検出精度が向上すれば、さらに小さな変位量まで検出することが可能となる。
ここで、一例として、1リットルペットボトルを、皮膚感覚センサを介してロボットハンドにて掴む場合を想定する。1リットルペットボトルを手で掴んだ場合、必要なせん断力は、(1kg×9.8m/s)/98cm=1kPaとなる(手のひらの面積を7cm×14cmと設定)。このせん断力を加重した場合における変位量の分布をシミュレーションにより計算した。その結果、上記変位量の検出下限値以上の変位量が生じるのは、加重点よりの距離が0.7cm以内の領域であることが求められた。
以上のシミュレーション結果からは、カンチレバー2の検出能力(感度)は、0.7cm以内であることが分かり、膜状弾性体内3にカンチレバー2を1.4cmピッチ以内で配置すれば、ペットボトルを掴む程度の力を検出できることが分かる。
また、同様に100gの対象物をロボットハンドにて掴む場合を想定したシミュレーションによる計算では、膜状弾性体内3にカンチレバー2を0.4cmピッチ以内で配置すれば対象物によるせん断力を検出できることが分かる。
なお、このように変位量検出下限値を用いて、カンチレバーの配置間隔(ピッチ)を決定することができるが、さらに膜状弾性体の厚みと膜状弾性体を形成する材料のヤング率を考慮して、カンチレバーの配置間隔を決定することが好ましい。
また、上述の説明においては、カンチレバー2における端子部4の構造について簡単に説明を行ったが、カンチレバーをより確実に機能させるための端子部の構造について、本第1実施形態の変形例にかかるカンチレバー92の模式上面図を示す図20と、図20におけるカンチレバー92のD−D線断面図を示す図21を用いて、以下に説明する。
まず、図20及び図21に示すように、カンチレバー92は、可動部92aと、固定部92bと、可動部92aを動作可能に両者を接続する接続部の一例であるヒンジ部92cにより構成されている。また、固定部92bは、配線が接続される端子部94が形成されており、この端子部94が電極部として機能するために、Cr/Ni層15の上面を覆うようにメッキCu層96が形成されている。
このようなメッキCu層96はその剛性がその他の層と比して高い層であるのに対して、変形機能を有するヒンジ部92cの剛性は低くなっている。従って、仮にこのように剛性が低いヒンジ部92cが、剛性の高い固定部92b、すなわち端子部94に直接接続されているような構造を考えた場合、それぞれのカンチレバーが形成されたSOIウェハ10をPDMS19内に埋め込んだ後、SOIウェハ10のSi下層11の除去がDRIEによるエッチング処理にて行われる際に、カンチレバーの周囲に配置されるPDMS19にプラズマによる熱変形が生じ、場合によってはカンチレバーのヒンジ部に応力が付加され、当該応力がヒンジ部と端子部との接続部分に集中して、当該応力集中により接続部分が損傷を受けるようなことも考えられる。このような接続部分への応力集中により損傷の発生を防止するため、カンチレバー92には以下のような工夫を施している。
図20及び図21に示すように、カンチレバー92の端子部94において、Cr/Ni層15を覆うようにメッキCu層96が配置されているが、ヒンジ部92cとの接続部分及びその周囲における端子部94においては、メッキCu層96が配置されず、Cr/Ni層15が露出された部分であるヒンジ接続端部94aが形成されている。このようなヒンジ接続端部94aは、厚み方向に見た場合、ピエゾ抵抗層14とSi上層13とCr/Ni層15とにより構成されており、その厚さ方向における剛性が、メッキCu層96が形成されている部分における端子部94よりも低く設定され、さらに、ヒンジ部92cよりも高く設定されている。すなわち、ヒンジ部92cの端子部94への接続部分の剛性が両者の中間的なものとなるように設定されている。このようにヒンジ接続端部94aが設けられていることにより、カンチレバー92に外力が作用された場合に、ヒンジ部92cと共にヒンジ接続端部94aがある程度動くようにさせることができ、Si下層11の除去の際等に生じる応力を分散させることが可能となる。なお、図20に示すように、例えば平面的に150μm×30μmの大きさのヒンジ部92cに対して、このようなヒンジ接続端部94aは、平面的に275μm×50μmの大きさに形成される。また、図20において、符号95で表される部分は、可動部92aをSi下層11から切り離して動作可能とさせるための空間であるエッチングホール95となっている。
また、3次元構造体は、平面状に形成されるような場合のみに限られるものではなく、例えば、図11に示すように、曲面状に形成される、あるいは配置されるような場合であってもよい。図11に示すように、犠牲層34を半球殻状に形成し、その外周面上に複数の微小3次元構造体要素32を配列させて形成し、本第1実施形態の製造方法等を用いて、同じく半球殻状に形成される膜状弾性体33内にこれらの微小3次元構造体要素32が配置されるように、3次元構造体31を形成することができる。また、複数の微小3次元構造体要素32が形成された平面状の犠牲層34を、複数枚組み合わせることで多面形状の犠牲層を構成して、曲面状の3次元構造体を形成することもできる。
例えば、微小3次元構造体要素32をカンチレバーとして形成して、3次元構造体31を触覚センサとして構成することで、ロボットハンド等の表面に密着するように曲面状の配置を実現することができる。また、このように曲面状の配置形態に適用されることで、Si下層11やSiO層12等の比較的硬い層を犠牲層として最終的には除去するような手法を採用する本第1実施形態による3次元構造体の効果をより有効に得ることができる。なお、例えば、厚さ1mmのPDMSにより形成された膜状弾性体3においては、巻き付け対象物の最小半径が約1.1mm程度であり、ロボットハンド等の表面に密着させて配置させるための十分な柔軟性を有している。
また、図12に示すように、曲面状に配置される3次元構造体41の裏面において、当該配置を確実なものとするためにいわゆる裏打ち等のベース基材44が設けられるような場合であってもよい。このようなベース基材は、それぞれの微小3次元構造体要素42をその内部に配置する膜状弾性体43よりも硬く、SOIウェハ等よりも柔軟な材料により形成されたフレキシブルな基材であることが好ましい。
また、図示しないが、複数のZ軸方向用カンチレバーを独立した膜状弾性体内に配置させて圧力センサを形成し、複数のX軸方向用カンチレバー及びY軸方向用カンチレバーが別の膜状弾性体内に配置された触覚センサを形成して、それぞれの膜状弾性体の積層構造を有するセンサを構成することもできる。このようにセンサを多層構造に形成することで、それぞれのカンチレバーの配置密度を高めることができ、高感度なセンサを提供することができる。
次に、このような触覚センサにおいて、それぞれのカンチレバーに接続された配線の配置等について以下に説明する。
図6の模式断面図に示すように、触覚センサ1におけるそれぞれのカンチレバー2の端子部4には、電気信号の入出力を行うための配線5が接続されている。一方、このような配線5は最終的には、カンチレバー2と共に膜状弾性体3内に埋め込まれるように配置されることとなる。しかしながら、膜状弾性体3に外力が付加されて弾性変形が行われるような場合にあっては、この配線に対しても応力が付加されることとなり、その大きさ等によっては断線あるいは接続不良等を引き起こす可能性がある。このような配線の断線等を防止するための手段について以下に説明する。
まず、本第1実施形態の変形例にかかる触覚センサ51の模式斜視図を図13に示す。また、図13の触覚センサ51における1個のカンチレバー52のB−B線の模式断面図を図14に示す。
図13及び図14に示すように、カンチレバー52の端子部54には配線55が接続されており、さらに、この配線55は、曲線状、例えば螺旋状に配置された状態で膜状弾性体53内に埋め込まれている。このように配線55が配置されていることにより、上記螺旋状の部分が配線遊び部55aとなって、配線55に構造的な弾性機能を与えることができる。その結果、膜状弾性体53の弾性変形に伴い配線55に付加される応力をこの配線遊び部55aにて弾性的に吸収することができ、断線等の発生を確実に防止することができる。なお、このような配線の形状に関しては、線形状(ワイヤー形状)のものを図示しているが、配線パターンを銅等の導体の薄膜で形成(描画)した箔形状のものでもよい。また、端子部54にメッキを施すことにより強度の向上を図ることがより好ましい。
また、このような断線を防止するための別の手段としては、図15における別の変形例にかかる触覚センサ61におけるカンチレバー62の模式断面図に示すような手段がある。具体的には、図15に示すように、膜状弾性体63内において、カンチレバー62の端子部64と配線65が膜状弾性体63に接触しないように配線用空洞部66を設けることで、膜状弾性体63より配線65に対して応力が伝わらないようにすることで、断線等の発生を確実に防止するという手段である。
次に、このような触覚センサにおいて、膜状弾性体内に埋め込まれた状態のカンチレバーにおける可動部と、この可動部に接している膜状弾性体との間の一体的な動作をより確実なものとするための手段、すなわち、可動部とその周囲の弾性体との相対運動を防止するための手段について説明する。
本第1実施形態の変形例にかかる触覚センサとして、このような相対運動防止手段が採られている触覚センサ71の模式斜視図を図16に示し、図16の触覚センサ71における1個のカンチレバー72のC−C線の模式断面図を図17に示す。
図16及び図17に示すように、カンチレバー72の可動部72aの表面には、係合部の一例である複数の突起部72cが設けられており、これらの突起部72cがその周囲の膜状弾性体73と係合し、可動部72aとその周囲の膜状弾性体73との一体性をより向上させている。このような状態で、膜状弾性体73が弾性変形されると、可動部72aとその周囲の膜状弾性体73との間の相対運動を確実に防止しながら、当該弾性変形を確実に可動部72aに伝えることができ、触覚センサ71としての機能をより高めることができる。なお、このような突起部72cは、その機能から相対運動防止用突起部(係合部)ということもできる。また、図17においては、カンチレバー72の可動部72aにおける一方の面にのみ突起部72cが設けられるような場合について示しているが、他方の面あるいは両方の面に設けられるような場合であってもよい。
また、図23の模式図に示すように、膜状弾性体103の表面に他の部材を配置させるような構成を採用することもできる。具体的には、図23に示す触覚センサ101においては、複数のカンチレバー102が埋設された膜状弾性体103の表面に、応力集中層104が形成されている。
図23に示すように、この応力集中層104は、膜状弾性体103の表面を覆う表層部104aと、膜状弾性体103の内部に向けて突出して埋め込まれた複数の柱部104bとにより一体的に形成されている。また、応力集中層104は、膜状弾性体103よりも剛性が高い弾性材料により形成されている。また、それぞれのカンチレバー102は、隣接配置される柱部104bの間に可動部の一部が位置されるように配置されている。
このような応力集中層104が設けられていることにより、触覚センサ101の表面においてせん断応力が作用すると、比較的剛性の高い材料にて形成されている応力集中層104にせん断応力が集中的に作用し、それぞれの柱部104bとその間に位置される膜状弾性体103の部分にせん断応力が作用されることになる。その結果、それぞれのカンチレバー102において、可動部を動作させやすくすることができ、触覚センサ101におけるせん断応力検出の感度を向上させることができる。
上記第1実施形態によれば、SOIウェハ10等の比較的硬い基材上に形成された複数のカンチレバー2を、膜状弾性体3内に配置させて、その後、このSOIウェハ10においてカンチレバー2とはならない部分を犠牲層として除去して、触覚センサ1を製造しているため、触覚センサ1において、それぞれのカンチレバー2は互いに独立して配置された状態とすることができる。従って、膜状弾性体3に外力が作用された場合に、膜状弾性体3内に生じる部分的なせん断歪みを、当該部分に配置されているカンチレバー2の可動部2aを動作変形させることで確実に伝えることができ、カンチレバー2においてその変形量を確実に検出することができる。特に、従来の触覚センサ501において存在するSi等の比較的硬い材料にて形成されている基板部材503が、本第1実施形態の触覚センサ1では存在しないため、膜状弾性体3の柔軟性の機能を活用して曲面状に配置された触覚センサを形成することができ、さらにカンチレバー2はその配置および形状を従来例と同様に精度よく効率的に製造できるという特長を損なうことはないので、力や歪み量の検出を精度よくかつ安価にて行うことが可能となり、その適用範囲を広げることができる。
(第2実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる3次元構造体の一例である触覚センサ81の構成を示す模式斜視図を図18に示す。
図18に示すように、本第2実施形態の触覚センサ81は、一例としてカンチレバーにて表される複数の微小3次元構造体要素が個別に独立して膜状弾性体内に配置されるのではなく、複数の微小3次元構造体要素が連結部材にて互いに連結された微小3次元構造体要素群が、個別に独立して複数個、膜状弾性体内に配置されるような構成を有している。本第2実施形態においては、このように「構造体要素」が「構造体要素群」として取り扱われる以外の構成については、上記第1実施形態の構成と同様であるため、以下、この構成の相違点についてのみ、説明を行うものとする。
具体的には、図18に示すように、触覚センサ81においては、4個のカンチレバー82が共通の部材である連結部材85に固定されて、微小3次元構造体要素群の一例であるカンチレバー群84が構成されている。また、このような複数のカンチレバー群84が、膜状弾性体83内に互いに独立するように配置されて埋設されている。
このような連結部材85は、それぞれのカンチレバー82を互いの動作した場合でも干渉しないような配列でもって固定できるような大きさに形成されており、このように固定できるような大きさであればできるだけ小さく形成されることが好ましい。また、連結部材85は、Si等の材料にて形成することができるが、弾性を有する樹脂材料や金属材料などで形成されることが好ましい。連結部材85が必要限度において小さく形成され、かつ、弾性を有する材料にて形成されることで、膜状弾性体83の弾性が損なわれずに、よりフレキシブルな触覚センサ81を提供することができるからである。
しかしながら、連結部材85は、一群のカンチレバー82を確実に連結して、膜状弾性体83内におけるそれぞれの可動性を確実なものにするという役割も担っている。すなわち、カンチレバー群84において、互いに隣接するカンチレバー82同士の相対的な可動関係を、膜状弾性体83の弾性変形に拘わらず保持するような役割、言い換えれば、膜状弾性体83のせん断歪を精度よくカンチレバー82の可動部82aの動きに伝えるという役割を、連結部材85は担っている。このような観点からは、連結部材85はできるだけ高い剛性を備えていることが好ましい。
このように連結部材85には、膜状弾性体83の弾性を損なわない弾性および形状寸法を有すること、及び、センサとしての応答性を向上させるための高い剛性を備えること、という要件が求められる。そのため、連結部材85を形成する材料は、その外形寸法が2×2mm程度以下で膜状弾性体83を形成する弾性材料よりもその弾性率が高い弾性材料であることが好ましい。ここで、「弾性率」とは、ひずみに対する応力の比である。従って、高い剛性を有する材料は、高い弾性率を有することになる。なお、このような連結部材85は、その製造工程において、裏面に配置されているSi下層をエッチング(例えば、DRIE)する際に、Si下層の一部に金属によってマスキング処理を施して、当該マスキング処理が施された部分をエッチング効果から保護することで形成される。
本第2実施形態のように触覚センサ81において連結部材85が設けられていることにより、X軸方向やY軸方向のカンチレバー82が受けるZ軸方向の圧力の影響を低減することができ、また、触覚センサ81自体が折り曲げられること等により膜状弾性体83が変形されることに起因する影響も減少させることができる。
また、このような本第2実施形態の触覚センサ81と上記第1実施形態の触覚センサ1は、それぞれの特性に応じてその適用場所を使い分けることができる。例えば、ロボット用のセンサ等においては、胴体部および腕部等の比較的曲面が少なく曲率も小さいような形状の部分では、連結部材85が用いられた上記第2実施形態の触覚センサ81を適用することができ、一方、指先等の曲面が多くまた曲率が大きい形状の部分では微小3次元構造体を単独かつ密度高く配置した構成である上記第1実施形態の触覚センサ1を適用することができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明の第1の実施形態にかかる触覚センサの構成を示す模式斜視図 図1の触覚センサにおける外力検出機能を説明する模式説明図 図1の触覚センサが備えるカンチレバーの製造方法を説明する模式断面図であって、SOIウェハ上にピエゾ層が形成された状態を示す図 カンチレバーの製造方法を説明する模式説明図であって、Cr/Ni層が形成された状態を示す図 カンチレバーの製造方法を説明する模式説明図であって、Cr/Ni層が部分的に除去された状態を示す図 カンチレバーの製造方法を説明する模式説明図であって、カンチレバーの基本的構造が完成した状態を示す図 図3Dのカンチレバーの模式上面図 図1の触覚センサの製造方法における手順を示すフローチャート 触覚センサの製造方法を説明する模式断面図であって、それぞれのカンチレバーが形成されたSOIウェハを示す図 触覚センサの製造方法を説明する模式断面図であって、SOIウェハが容器内に配置され、磁界が付与されている状態を示す図 触覚センサの製造方法を説明する模式断面図であって、容器内にPDMSが注入されている状態を示す図 触覚センサの製造方法を説明する模式断面図であって、Si下層及びSiO層が除去された状態を示す図 触覚センサの製造方法を説明する模式断面図であって、凹部にPDMSが補充されている状態を示す図 上記第1実施形態の変形例にかかる曲面状に配置された3次元構造体を示す模式斜視図 上記第1実施形態の別の変形例にかかるベース基材が配置された3次元構造体を示す模式斜視図 上記第1実施形態の変形例にかかる触覚センサにおけるカンチレバーの配線構造を示す模式斜視図 図13の触覚センサにおけるB−B線模式断面図 上記第1実施形態の別の変形例にかかる触覚センサにおけるカンチレバーの配線構造を示す模式断面図 上記第1実施形態の変形例にかかる触覚センサにおけるカンチレバーの相対運動防止構造を示す模式斜視図 図16の触覚センサにおけるC−C線模式断面図 本発明の第2の実施形態にかかる触覚センサの構成を示す模式斜視図 従来の触覚センサの構成を示す模式斜視図 上記第1実施形態の変形例にかかるカンチレバーの模式上面図 図20のカンチレバーにおけるD−D線模式断面図 図1のカンチレバーが膜状弾性体の中立軸上に配置された状態を示す模式図 上記第1実施形態の変形例にかかる触覚センサの構成を示す模式図
符号の説明
1 触覚センサ
2 カンチレバー
2a 可動部
2b 固定部
2c ヒンジ部
3 膜状弾性体
4 端子部
5 配線
10 SOIウェハ
11 Si下層
12 SiO
13 Si上層
14 ピエゾ抵抗層
15 Cr/Ni層
16 スペーサ
17 容器
18 パリレン層
19 PDMS
20 凹部
84 カンチレバー群
85 連結部材
94a ヒンジ接続端部

Claims (9)

  1. 犠牲層上に固定された可動構造を有する複数の微小3次元構造体要素と、上記犠牲層への上記それぞれの微小3次元構造体要素の固定部を、膜状弾性体内に配置し、
    上記犠牲層を除去して、上記各々の微小3次元構造体要素の固定部を互いに物理的に独立して上記膜状弾性体内に配置された3次元構造体を製造する、3次元構造体の製造方法。
  2. 上記それぞれの微小3次元構造体要素の上記膜状弾性体内への配置は、複数の上記微小3次元構造体要素の固定部が、連結部材にて互いに連結された複数の微小3次元構造体要素群と、上記それぞれの微小3次元構造体要素群の連結部材を固定する上記犠牲層の固定部分を、上記膜状弾性体内へ配置することにより行い、
    その後、上記犠牲層の除去を行うことにより、上記各々の微小3次元構造体要素群の連結部材を互いに物理的に独立して上記膜状弾性体内に配置させる、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  3. 上記犠牲層を除去した後、上記膜状弾性体における当該犠牲層の除去部分に、上記膜状弾性体と同じ材料により形成された弾性体を配置する、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  4. 上記膜状弾性体の表面より少なくとも上記犠牲層の一部が露出するように、上記膜状弾性体内への上記それぞれの微小3次元構造体要素の配置を行う、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  5. 上記それぞれの微小3次元構造体要素の上記膜状弾性体内への配置は、流動可能な状態の弾性体内へ上記それぞれの微小3次元構造体要素及び上記犠牲層への固定部を配置し、当該配置状態にて上記弾性体を硬化させることにより行う、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  6. 上記犠牲層は、Si又はSiOにより形成されている、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  7. 曲面形状又は多面形状を有する上記犠牲層上に形成された上記それぞれの微小3次元構造体要素を、曲面形状又は多面形状を有する上記膜状弾性体内に配置する、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  8. 上記犠牲層を除去した後、弾性材料により形成されたフレキシブル基材を、上記犠牲層が除去された側の表面における上記膜状弾性体に配置する、請求項1に記載の3次元構造体の製造方法。
  9. 上記犠牲層の除去部分に上記弾性体を配置した後、弾性材料により形成されたフレキシブル基材を、当該弾性体が配置された側の表面における上記膜状弾性体に配置する、請求項3に記載の3次元構造体の製造方法。
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