JP6580538B2 - 農業用配色フィルム - Google Patents
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Description
例えば、フィルムに遮光性を付与することによって、農業用施設内への入射光量を調節したり、散光性を付与することによって、入射光を散乱させて無影化環境をつくることができるフィルムがある。
特許文献3の農業用シートは、透明な樹脂フィルムの一面に、光線を屈折および/または反射して、該フィルムを通して光線方向を変化せることの可能な光学エレメント(プリズム)が配列する構成である。
請求項2記載の農業用配色フィルムは、請求項1記載の農業用配色フィルムにおいて、前記遮光領域は、酸化チタンを含有することを特徴とする。
請求項3記載の農業用配色フィルムは、請求項1又は2記載の農業用配色フィルムにおいて、前記散光領域は、シリカ及び又はケイ酸塩鉱物を含有することを特徴とする。
通常、農作物は、一般的な収穫時期からずらして収穫されたものほど、市場に出回る商品数が少ないために価格が高騰する確率が高いため、本発明の農業用配色フィルムを用いて栽培された農作物は、商品の価格が高まる可能性が高い時期に収穫、流通させることができるため、その商品価値を高めることができる。
また、第2層32には散光剤が練りこまれており、第2層32の表面には、散光剤に由来する凹凸があるため、第2層32の表面に水滴が付着した際に水膜が形成されて、散光領域3が透明になるので、フィルムの内外の様子を視認できるようになる効果もある。
酢ビ含量が3〜20重量%であることにより、フィルムとして適正な性能を付与することができる。また、散光領域3に、例えば四級アンモニウム、多価アルコール脂肪酸エステル等の防曇剤を配合する場合には、酢ビ含量が3〜20重量%であることにより、該防曇剤とのなじみが良好になることによって、防曇性に優れる。
カーテンフィルムとして展張する場合の農業用配色フィルム1は、図4(a)、(b)に示すように、ハウス内上部に略水平に設置するか、図4(c)に示すように、センター巻き上げ式で設置することができる。図4(c)の態様では、ハウス側面の肩部から垂直方向に垂れ下がるように、別体の農業用配色フィルム1を用いることもできる。このとき、農業用配色フィルム1は、巻き上げ軸Sを有することができ、該巻き上げ軸を中心に巻き上げることによって、カーテンを巻き上げて使用できる。
このようにして、外張り被覆フィルム10と、農業用配色フィルム1との間に、所謂対流放熱遮断層を形成して、保温効果を発揮することができる。
(フィルム1)
(1)図2に示す円形ダイを用いたインフレーション成形法によって、下記各構成の遮光領域と散光領域とを有するフィルムを作製した。
遮光領域は、単層構成とし、散光領域は、第1層及び第2層からなる2層構成とした。
ベース樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)(MFR2.0、密度0.924g/cc)100重量部を用い、酸化チタン(TiO2)を1重量部配合した。
第1層のベース樹脂として、直鎖低密度ポリエチレン(L−LDPE)(MFR1.0、密度0.920g/cc)50重量部、第2層のベース樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(酢ビ含量15重量%)50重量部をそれぞれ用いた。
第2層には、さらにシリカ微粉末を10重量部配合した。
農業用配色フィルムのうち、遮光領域の遮光率は、分光光度計(「日立UH4150型」)で測定したところ、40%であった。
また、農業用配色フィルムのうち、散光領域の散光率は、ヘーズメーター(東洋精機製作所社製、「直読ヘーズメーター」)で測定したところ、30%であった。
フィルム2として、みかど化工社製「透明ユーラック」を用いた。光線透過率は、90%である。
実施例1と同様に該フィルムの遮光率及び散光率を測定したところ、遮光率は10%、散光率は10%であった。
フィルム3として、みかど化工社製「散光ユーラック」を用いた。光線透過率は、88%である。
実施例1と同様に該フィルムの遮光率及び散光率を測定したところ、遮光率は12%、散光率は40%であった。
フィルム1〜3を展張したトンネルをそれぞれ3つずつ用意し、各々のトンネルについて(1)生育試験(春期)(試験1〜3)、(2)生育試験(夏期)(試験4)を実施した。
なお、試験1〜4はすべて、みかど化工株式会社誉田実験農場にて行った。
フィルム1〜3を用いて、試験1〜3の各条件で、生育試験を行った。結果は、それぞれ表1〜3に示す。
・播種日:2016年3月9日
・収穫日:2016年4月8日(第1期)
2016年4月15日(第2期)
2016年4月22日(第3期)
・栽培農作物:小松菜(タネ:カネコ社製「よかった菜」)
・収穫株数:23株(第1期)、23株(第2期)、23株(第3期)
・播種日:2016年3月29日
・収穫日:2016年4月8日(第1期)
2016年4月19日(第2期)
2016年4月25日(第3期)
・栽培農作物:ホウレンソウ(タネ:タキイ社製「オカメ」)
・収穫株数:21株(第1期)、21株(第2期)、21株(第3期)
・播種日:2016年3月9日
・収穫日:2016年4月12日(第1期)
2016年4月26日(第2期)
・栽培農作物:ダイコン(タネ:タキイ社製「トップランナー」)
・収穫株数:15株
第一に、試験1〜3の結果より、本発明の農業用配色フィルム(フィルム1)は、遮光領域を有するにもかかわらず、透明フィルム(フィルム2)並びに散光フィルム(フィルム3)と同程度の生育を実現することができることが示された。
これは、本発明の農業用配色フィルムでは、遮光領域によって遮光される光線量を、散光領域によって散光される光線量によって補うことができ、農作物の生育(光合成)に十分な光線量を確保することができているということである。
つまり、他のフィルムを用いて栽培された農作物よりも数週間ずらして収穫することができる効果を奏する。
通常、農作物は、一般的な収穫時期から遅れて収穫されたものほど、市場に出回る商品数が少ないため、価格が高騰する。
本発明の農業用配色フィルムを用いて栽培された農作物は、商品の価格が高まる時期に新鮮な状態で収穫され、流通させることができるため、その商品価値は非常に高いものとなる。
フィルム1〜3を用いて、試験4の条件で生育試験を行った。
収穫時の葉焼け、玉焼けの有無について確認した。結果は表4に示す。
・定植日:2016年4月13日
・収穫日:2016年7月21日
・栽培農作物:メロン(品種:タカミ(園研))
さらに、収穫物について、糖度を測定して平均値を算出した(糖度計:ATAGO社製「N−1」)。
結果は、それぞれ表5に示す。
表4より、本発明の農業用フィルム(フィルム1)を用いると、葉焼け及び玉焼けを好適に防止できることがわかる。さらに、フィルム1では、若芽も確認された。フィルム内の環境が好適に維持されているということである。
また、本発明の農業用フィルム(フィルム1)を用いて栽培されたメロンは、平均草丈や節数等が他フィルム(フィルム2、3)よりも下回り、収穫されたメロンの平均果実重が、最も大きかった。これは、表4に示すように、葉焼け及び玉焼けを好適に防止できた結果であると思われる。葉焼け等が防止されたことにより、栄養成長が抑えられ、生殖成長にエネルギーが費やされたため、大きな果実を得ることができたと考えられる。
また、フィルム1で収穫された果実の糖度が最も高かった(表5)。
本発明の農業用フィルムを用いると、同じ管理作業でも、透明フィルムや散光フィルムを用いるよりも、果実が大きく、且つ糖度の高い果実を収穫できるため、商品の質を向上させる効果も発揮できる。
また、玉焼けを防止することができるため、収穫後、商品とならずに廃棄される果実を削減することができる。結果として、収量が増加することできることがわかる。
2:遮光領域
3:散光領域
31:第1層
32:第2層
Claims (3)
- 長尺状のフィルムの幅方向の中央に、可視光の遮光率が25%〜55%の範囲である遮光領域を有し、
該遮光領域の両側に、入射する可視光の散光率が20%〜40%の範囲である散光領域を有し、
前記散光領域は、直鎖低密度ポリエチレン(L−LDPE)をベース樹脂とする第1層及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)をベース樹脂とする第2層を積層してなる2層構成であり、
農業用配色フィルムを展張した際に、前記第1層は農作物と反対側(外側)に向かって配置され、前記第2層は農作物側(内側)に向かって配置され、
前記第2層には、散光剤が練りこまれており、該第2層の表面には、該散光剤に由来する凹凸が形成される、
ことを特徴とする農業用配色フィルム。 - 前記遮光領域は、酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1記載の農業用配色フィルム。
- 前記散光領域は、シリカ及び又はケイ酸塩鉱物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の農業用配色フィルム。
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