JP6580336B2 - 発光装置 - Google Patents

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本発明は、発光装置に関する。
近年は、発光素子として有機EL(Organic Electroluminescence)素子を有する発光装置の開発が進んでいる。有機EL素子は、有機層を、第1電極と、第2電極とで挟んだ構成を有している。有機層は水分や酸素に弱いため、有機EL素子は封止される必要がある。有機EL素子を封止する方法の一つに、封止膜を用いる方法がある。例えば特許文献1及び特許文献2には、封止膜として複数の膜を積層した積層膜を用いることが記載されている。
例えば特許文献1には、下側の膜の材料に、酸化カルシウム、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化インジウム、酸化スズ、酸化シリコン、窒化シリコン、又は窒化アルミニウムを用いること、及び、上側の膜に有機層を用いることが記載されている。
また特許文献2には、封止膜を4層構造にすることが記載されている。そして最も下の膜の材料にSiN,SiON、又はSiOを用い、その上の膜にアモルファスシリコン、SiO、又はSiOを用い、その上の膜に有機物を用い、一番上の膜にSiN,SiON、又はSiOを用いることが記載されている。
特開2012−238611号公報 特開2014−179278号公報
封止膜を用いて有機EL素子を封止する場合、この封止膜は第1電極と第2電極の双方に接する。本発明者が検討した結果、封止膜を、導電性膜と絶縁性膜との積層構造にした場合(特にこの積層構造を繰り返し積層した場合)、この封止膜が抵抗性を持つ容量素子として機能することが判明した。このような容量素子が存在すると、発光装置の発光品質や発光装置の検査に影響がでる。ここで有機EL素子を動作させるために第1電極及び第2電極の間に電圧を印加した場合、封止膜に電荷が蓄積されることにより有機EL素子が発光するタイミングが遅れてしまう。そして、有機EL素子を停止させるため第1電極及び第2電極の間に電圧を印加しなくなった場合、封止膜に蓄積された電荷が有機EL素子に向けて流れ、有機EL素子の発光が停止するタイミングが遅れてしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、有機EL素子を封止膜で封止した場合において、封止膜に電荷が蓄積されにくくすることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、基板と、
前記基板の上に形成され、有機層を有する発光部と、
前記基板の上の前記発光部が形成される領域以外に形成され、前記発光部に電気的に接続する配線と、
前記配線の少なくとも一部の上に形成された第1絶縁層と、
前記基板の上に形成され、前記第1絶縁層の少なくとも一部及び前記発光部を覆う封止膜と、
を備え、
前記封止膜と前記配線の間には、前記第1絶縁層が位置している発光装置である。
第1の実施形態に係る発光装置の平面図である。 図1から隔壁、第2電極、有機層、及び第2絶縁層を取り除いた図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1のC−C断面図である。 図3の点線αで囲んだ領域を拡大した図である。 封止膜が第1引出配線と第2引出配線に接している場合の発光装置の等価回路図である。 第2の実施形態に係る発光装置の構成を示す平面図である。 図8から第2電極を取り除いた図である。 図9から有機層、第2絶縁層、及び第1絶縁層を取り除いた図である。 図8のD−D断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発光装置10の平面図である。図2は、図1から隔壁170、第2電極130、有機層120、及び第2絶縁層150を取り除いた図である。図3は図1のA−A断面図であり、図4は図1のB−B断面図であり、図5は図1のC−C断面図である。図1及び図2において、説明のため封止膜160は点線で示されている。
実施形態に係る発光装置10は、基板100、発光部140、第1引出配線(配線)114、第1絶縁層156、及び封止膜160を有している。発光部140は基板100に形成されており、有機層120を有している。第1引出配線114は基板100のうち発光部140が形成されている領域以外に形成されており、発光部140に電気的に接続する。第1絶縁層156は少なくとも第1引出配線114の一部の上に形成されている。封止膜160は、基板100に形成されており、第1絶縁層156の少なくとも一部及び発光部140を覆っている。そして封止膜160と第1引出配線114の間には、第1絶縁層156が位置している。以下、詳細に説明する。
本図に示す例において、発光装置10は表示装置であり、基板100、第1電極110、複数の第1端子112(端子)、複数の第2端子132(端子)、発光部140、第2絶縁層150、複数の開口152、複数の開口154、第1絶縁層156、複数の第1引出配線114、有機層120、第2電極130、複数の第2引出配線134(配線)、及び複数の隔壁170を有している。
発光装置10が後記するボトムエミッション型である場合、基板100は、例えばガラスや透光性の樹脂などの透光性の材料で形成されている。ただし、発光装置10が後記のトップエミッション型である場合、基板100は透光性を有さない材料で形成されていてもよい。基板100は、例えば矩形などの多角形である。基板100は可撓性を有していてもよい。基板100が可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。特に基板100がガラスである場合、基板100の厚さは、例えば200μm以下である。基板100が樹脂である場合、基板100は、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、又はポリイミドを用いて形成されている。また、基板100が樹脂である場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも一面(好ましくは両面)に、SiNやSiONなどの無機バリア膜が形成されている。
発光部140は有機EL素子を有している。この有機EL素子は、第1電極110、有機層120、及び第2電極130をこの順に積層させた構成を有している。発光部140は、表示装置の画素ごとに設けられている。
第1電極110は、光透過性を有する透明電極である。透明電極を構成する透明導電材料は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。第1電極110の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第1電極110は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、第1電極110は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよい。
有機層120は発光層を有している。有機層120は、例えば、正孔注入層、発光層、及び電子注入層を積層させた構成を有している。正孔注入層と発光層との間には正孔輸送層が形成されていてもよい。また、発光層と電子注入層との間には電子輸送層が形成されていてもよい。有機層120は蒸着法で形成されてもよい。また、有機層120のうち少なくとも一つの層、例えば第1電極110と接触する層は、インクジェット法、印刷法、又はスプレー法などの塗布法によって形成されてもよい。なお、この場合、有機層120の残りの層は、蒸着法によって形成されている。また、有機層120のすべての層が、塗布法を用いて形成されていてもよい。
第2電極130は、例えば、Al、Au、Ag、Pt、Mg、Sn、Zn、及びInからなる第1群の中から選択される金属、又はこの第1群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。この場合、第2電極130は遮光性を有している。第2電極130の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。ただし、第2電極130は、第1電極110の材料として例示した材料を用いて形成されていてもよい。第2電極130は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。
なお、上記した第1電極110及び第2電極130の材料は、基板100を光が透過する場合(例えば発光装置10におけるボトムエミッション型)の例である。一方で、基板100とは逆側を光が透過する場合(例えば発光装置10におけるトップエミッション型)もある。このトップエミッション型には、逆積型と、順積型との2種類の積層構造がある。逆積型では、第1電極110の材料と第2電極130の材料はボトムエミッション型と逆になる。すなわち第1電極110の材料には上記した第2電極130の材料が用いられ、第2電極130の材料には上記した第1電極110の材料が用いられる。他方の順積型では、上記した第2電極130の材料の上に第1電極110の材料を形成し、更にその上に有機層120、さらにその上に薄く成膜した第2電極130を形成することで、基板100とは逆側から光を取出す構造である。本実施形態にかかる発光装置10は、ボトムエミッション型、及び上記した2種類のトップエミッション型のいずれの構造であってもよい。
また、第1電極110は、第1方向(図1におけるY方向)にライン状に延在している。そして第1電極110の端部は、第1引出配線114に接続している。第1引出配線114は、第1電極110と同様の材料からなる導電層を有している。この導電層は、第1電極110と一体になっている。本図に示す例において、第1引出配線114の端部が第1端子112になっている。また、第1端子112は複数設けられているため、第1引出配線114も複数設けられている。
第1引出配線114の上には、導体層180が形成されてもよい。導体層180は、第1引出配線114よりも低抵抗な材料、例えば金属によって形成されている。導体層180は単層構造を有していてもよいし、多層構造を有していてもよい。導体層180が単層構造を有している場合、導体層180は、例えばAl又はAl合金を用いて形成されている。導体層180が多層構造を有している場合、導体層180は、例えば、Mo又はMo合金などの金属層である第1導電層、Al又はAl合金などの金属層である第2導電層、及び、Mo又はMo合金などの金属層である第3導電層をこの順に積層した構成を有している。第2導電層の厚さは、例えば50nm以上1000nm以下である。好ましくは100nm以下である。また第1導電層及び第3導電層は、第2導電層よりも薄く、例えば30nm以下、好ましくは25nm以下である。なお、導体層180は第1端子112を覆っていてもよいし、覆っていなくてもよい。
第2絶縁層150は、例えばポリイミド、エポキシ、アクリルやノボラック系の樹脂材料によって形成されており、可視光に対して透光性を有する。第2絶縁層150は、例えば、第2絶縁層150となる樹脂材料に感光性の材料を混入させ、この樹脂材料を塗布し、さらにこの樹脂材料を露光及び現像することにより、形成される。また、第2絶縁層150は、インクジェット法やスクリーン印刷法を用いて形成されてもよい。第2絶縁層150には、複数の開口152及び複数の開口154が形成されている。複数の第2電極130は、第1電極110と交差する方向(例えば直交する方向:図1におけるX方向)に互いに平行に延在している。そして、複数の第2電極130の間には、詳細を後述する隔壁170が延在している。開口152は、平面視で第1電極110と第2電極130の交点に位置している。具体的には、複数の開口152は、第1電極110が延在する方向(図1におけるY方向)に並んでいる。また、複数の開口152は、第2電極130の延在方向(図1におけるX方向)にも並んでいる。このため、複数の開口152はマトリクスを構成するように配置されていることになる。
開口154は、平面視で複数の第2電極130のそれぞれの一端側と重なる領域に位置している。また開口154は、開口152が構成するマトリクスの一辺に沿って配置されている。そしてこの一辺に沿う方向(例えば図1におけるY方向、すなわち第1電極110に沿う方向)で見た場合、開口154は、所定の間隔で配置されている。開口154からは、第2引出配線134の一部分が露出している。そして、第2引出配線134は、開口154を介して第2電極130に接続している。
第2引出配線134は、第2電極130を第2端子132に接続する配線であり、第1電極110と同一の材料からなる導電層を有している。この導電層は第1電極110から分離している。第2引出配線134の一端側は開口154の下に位置しており、第2引出配線134の他端側は、第2絶縁層150の外部に引き出されている。そして本図に示す例では、第2引出配線134の他端側は第2端子132となっている。そして第2引出配線134の上には、導体層180が形成されてもよい。導体層180は第2端子132を覆っていてもよいし、覆っていなくてもよい。なお、本図に示す例において、第2端子132は複数設けられている。このため、第2引出配線134も複数設けられている。
開口152と重なる領域には、有機層120が形成されている。有機層120の正孔注入層は第1電極110に接しており、有機層120の電子注入層は第2電極130に接している。このため、発光部140は、開口152と重なる領域それぞれに位置していることになる。
なお、図3及び図4に示す例では、有機層120を構成する各層は、いずれも開口152の外側まではみ出している場合を示している。そして、有機層120は、隔壁170が延在する方向において、隣り合う開口152の間にも連続して形成されていてもよいし、連続して形成していなくてもよい。ただし、図5に示すように、有機層120は、開口154には形成されていない。
第2電極130は、図1〜図4に示すように、第1方向と交わる第2方向(図1におけるX方向)に延在している。そして隣り合う第2電極130の間には、隔壁170が形成されている。隔壁170は、第2電極130と平行すなわち第2方向に延在している。隔壁170の下地は、例えば第2絶縁層150である。隔壁170は、例えばポリイミド系樹脂などの感光性の樹脂であり、露光及び現像されることによって、所望のパターンに形成されている。なお、隔壁170はポリイミド系樹脂以外の樹脂、例えばエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂、二酸化珪素等の無機材料で構成されていても良い。
隔壁170は、断面が台形の上下を逆にした形状(逆台形)になっている。すなわち隔壁170の上面の幅は、隔壁170の下面の幅よりも大きい。このため、隔壁170を第2電極130より前に形成しておくと、蒸着法やスパッタリング法を用いて、第2電極130を基板100の一面側に形成することで、複数の第2電極130を一括で形成することができる。また、隔壁170は、有機層120を分断する機能も有している。
また、第1端子112及び第2端子132には、FPC(Flexible Printed Circuit)などの導通部材が接続される。本図に示す例では、第1端子112及び第2端子132は基板100の同一の辺(第1辺)に沿って配置されている。このため、導通部材としてFPCを用いた場合、第1端子112及び第2端子132を、一つのFPCに接続することができる。
また、基板100には第1絶縁層156が形成されている。第1絶縁層156は、少なくとも一部の第1引出配線114、好ましくはすべての第1引出配線114を覆っている。また図1及び図2に示す例では、第1絶縁層156は第2引出配線134も覆っている。ただし、第1絶縁層156は、複数の第1引出配線114及び複数の第2引出配線134からなる配線群のうち、一部の配線を覆っていなくてもよい。例えば、第1絶縁層156は、複数の第1引出配線114のみを覆い、かつ、いずれの第2引出配線134を覆っていなくてもよい。また第1絶縁層156は、複数の第2引出配線134のみを覆い、かついずれの第1引出配線114を覆っていなくてもよいし、また、第1絶縁層156は、一部の第1引出配線114及び一部の第2引出配線134の少なくとも一方を覆っていなくてもよい。第1絶縁層156は、封止膜160を介して、発光領域外の第1引出配線114と第2引出配線134とが導通しないようにするために設けられている。
さらに第1絶縁層156は、第1引出配線114及び第2引出配線134の少なくとも一方の端部を覆っていなくてもよい。例えば本図に示す例では、第1絶縁層156は、第1引出配線114のうち第1電極110とは逆側の端部(すなわち第1端子112)を覆っていない。また、第1絶縁層156は、第2引出配線134のうち第2電極130とは逆側の端部(すなわち第2端子132)を覆っていない。
なお、本図に示す例において、第1絶縁層156は第2絶縁層150の一部として形成されている。言い換えると、第2絶縁層150は第1引出配線114を覆う方向に拡張されており、また、第2引出配線134を覆う方向にも拡張されている。
発光装置10は、さらに封止膜160を有している。封止膜160は発光部140を封止するために設けられている。封止膜160は、基板100のうち発光部140が形成されている面に形成されており、発光部140を覆っている。封止膜160は、例えば絶縁材料、さらに具体的には無機材料によって形成されている。また、封止膜160の厚さは、好ましくは300nm以下である。また封止膜160の厚さは、例えば50nm以上である。封止膜160は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて形成されている。特にALD法を用いることにより、封止膜160の段差被覆性は高くなる。そして第1引出配線114及び封止膜160の間、及び第2引出配線134と封止膜160の間の少なくとも一方(好ましくは双方)には、第1絶縁層156が位置している。
第1端子112及び第2端子132は、封止膜160から露出している。このため、封止膜160の縁の一部は、第1引出配線114及び第2引出配線134と重なっている。
図1に示す例において、封止膜160の縁のうち第1引出配線114と重なる部分及び第2引出配線134と重なる部分は、いずれも第1絶縁層156の上に位置している。言い換えると、第1引出配線114及び第2引出配線134は、いずれも封止膜160と直接接していない。封止膜160の縁は封止膜160の外周から100μm以上1000μmの範囲の領域であるが、基板100のサイズによって、導電層160の縁の範囲は適宜選択される。
なお、封止膜160は発光部140となる領域及びその周囲を被覆している。このため、発光部140と第2絶縁層150(第1絶縁層156を含む)の面積の和は、基板100のうち封止膜160によって覆われている領域の面積の95%以上105%以下、好ましくは100%以上105%以下になっている。
図6は、図3の点線αで囲んだ領域を拡大した図である。本図に示すように、封止膜160は複数の膜を積層した積層構造を有している。このようにすることで、一つの膜で封止膜160を形成する場合と比較して、封止膜160に生じる膜応力を小さくすることができる。なお、封止膜160を構成するいずれの膜も、無機膜で形成されている。そしてこれら無機膜は、例えばCVD法やALD法を用いて形成される。
封止膜160は、少なくとも3つの膜を積層した構成を有している。これらの膜の厚さは、いずれも例えば3nm以上10nm以下である。なお、図6に示した例において、封止膜160を構成する膜の層数は、4つである。ただし封止膜160を構成する膜の層数は、これ以上(例えば10層以上)であってもよい。
本図に示す例において、封止膜160は、第1の材料からなる第1封止膜162と、第2の材料からなる第2封止膜164とをこの順に繰り返し積層した構成を有している。第1の材料は絶縁材料である。第2の材料も絶縁材料であるのが好ましい。第1の材料は、例えば酸化アルミニウムであり、第2の材料は、例えば酸化チタンである。酸化チタンは室温の状態で絶縁性を有するが、例えば、薄膜形成することで導電性を有することが知られている。発光部140に接する膜を酸化アルミニウムで形成することにより、封止膜160の常温における防湿性を高めることができる。また、第1封止膜162を覆う第2封止膜164を酸化チタンで形成することにより、封止膜160の高温での防湿性を高めることができる。
次に、本実施形態における発光装置10の製造方法を説明する。まず、基板100上に第1電極110、第1端子112、第2端子132、第1引出配線114、及び第2引出配線134を形成する。
次いで、第1引出配線114上及び第2引出配線134上を含む領域に、導体層180となる導電膜を形成する。次いで、この導電膜を、例えばフォトリソグラフィー法を利用して所定のパターンにする。これにより、導体層180が形成される。
次いで、第1電極110上に、第2絶縁層150となる感光性の絶縁層を形成し、この絶縁層を露光及び現像する。これにより、第2絶縁層150(第1絶縁層156を含む)、及び開口152,154が形成される。さらに第2絶縁層150の上に隔壁170を形成する。隔壁170の形成方法も、第2絶縁層150の形成方法と同様である。次いで、有機層120及び第2電極130を形成する。
次いで、例えばALD法を用いて、第1封止膜162及び第2封止膜164を、この順に繰り返し形成する。これにより、封止膜160が形成される。その後、封止膜160のうち、第1端子112上に位置する部分及び第2端子132上に位置する部分を除去する。封止膜160の除去は、例えば、シャドーマスク法、フォトリソグラフィー法、リフトオフ法を用いて行われる。リフトオフ法を用いる場合は、封止膜160を形成する前に、封止膜160を除去すべき領域にはリフトオフ層が形成される。
図7は、封止膜160が第1引出配線114と第2引出配線134に接している場合の発光装置10の等価回路図である。発光装置10の発光部140を発光させるとき、第1引出配線114と第2引出配線134の間には電圧が印加される。一方、封止膜160は絶縁膜により形成されているが、薄い膜を多数積層した構成を有している。このため、図7に示した等価回路において、封止膜160は、第1引出配線114と第2引出配線134の間に、容量と抵抗とを直列に接続した構成となる。このため、封止膜160が第1引出配線114と第2引出配線134に接している場合、封止膜160にある程度電流が流れ、その結果、発光部140が発光するときに封止膜160に電荷が蓄積されてしまう。この電荷は、第1引出配線114と第2引出配線134の間に電圧が印加されなくなったとき、発光部140に流れる。これにより、発光部140のオフにするときの応答速度は低下してしまう。また、発光部140を点灯させるとき、電流の一部は封止膜160に流れてしまう。このため、発光部140を点灯させるときの応答速度も低下してしまう。
これに対して本実施形態によれば、第1引出配線114及び第2引出配線134の少なくとも一方と封止膜160の間には、第1絶縁層156が形成されている。このため、図7の等価回路図における抵抗の大きさは、大きくなる。従って、封止膜160に電流は流れにくくなり、その結果、発光部140の応答速度は低下しにくくなる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る発光装置10の構成を示す平面図である。図9は、図8から第2電極130を取り除いた図である。図10は、図9から有機層120、第2絶縁層150、及び第1絶縁層156を取り除いた図である。図11は図8のD−D断面図である。本図に示す発光装置10は照明装置である。このため、発光部140は基板100の縁を除いた領域に形成されている。
詳細には、第1電極110は基板100のほぼ全面に形成されている。第2絶縁層150は第1電極110の縁を覆っている。第2絶縁層150は、第1電極110の縁において第1電極110と第2電極130が短絡することを防止している。また、有機層120は、第1電極110のうち第2絶縁層150で囲まれた領域の中に形成されている。言い換えると、第2絶縁層150は発光部140を画定している。なお、第1電極110の上には複数の補助電極が形成されていてもよい。
また、第1端子112と第1電極110の間には第1引出配線114が形成されており、第2端子132のうち第1電極110側の端部には、第2引出配線134が形成されている。第1端子112及び第1引出配線114は第1電極110と一体になっており、第2引出配線134は第2端子132と一体になっている。ただし、第2端子132及び第2引出配線134は第1電極110から分離している。
そして、第1引出配線114は第2絶縁層150によって覆われており、第2引出配線134は、第2電極130との接続部分(例えば、第2引出配線134のうち第1電極110側の端部)を除いて、第1絶縁層156によって覆われている。本図に示す例において、第1絶縁層156は第2絶縁層150から分離している。そして第1絶縁層156と第2絶縁層150の間において、第2引出配線134は第2電極130に接続している。
本実施形態においても、封止膜160の縁のうち第1引出配線114と重なる部分は第2絶縁層150の上に位置しており、封止膜160の縁のうち第2引出配線134と重なる部分は第1絶縁層156の上に位置している。言い換えると、第1引出配線114及び第2引出配線134は、いずれも封止膜160と直接接していない。そして、第1引出配線114と封止膜160の間には第2絶縁層150が位置しており、第2引出配線134と封止膜160の間には第1絶縁層156が位置している。このため、第1の実施形態と同様に、封止膜160に電流は流れにくくなり、その結果、発光部140の応答速度は低下しにくくなる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 発光装置
100 基板
110 第1電極
112 第1端子
114 第1引出配線
120 有機層
130 第2電極
132 第2端子
134 第2引出配線
140 発光部
150 第2絶縁層
156 第1絶縁層
160 封止膜
162 第1封止膜
164 第2封止膜

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板の上に位置し、第1電極、有機層及び第2電極を有する発光部と、
    前記基板の上において前記発光部が位置する領域以外に位置し、前記第1電極に電気的に接続する第1配線及び第2電極に電気的に接続する第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線の上に位置し、前記発光部を画定する部分を有する絶縁層と、
    前記第1配線の一部、前記第2配線の一部、及び前記発光部を覆う封止膜と、
    を備え、
    前記封止膜のうち前記第1配線及び前記第2配線の上に位置する部分は、前記絶縁層の上に位置し、前記第1配線及び前記第2配線と離間しており、
    前記封止膜の縁のうち前記第1配線及び前記第2配線と重なる部分は前記絶縁層の上に位置している発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    前記第1配線及び前記第2配線はそれぞれ前記第1電極及び前記第2電極に直接接続されている発光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発光装置において、
    前記封止膜は複数の膜が積層しており、前記封止膜は酸化アルミニウム及び酸化チタンを含む発光装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1配線に接続しており、かつ前記封止膜から露出している端子を備える発光装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記基板における前記発光部が位置する面に対する垂直方向から見て、前記発光部は、前記第1配線と前記第2配線との間に位置しており、
    前記絶縁層の一部は、前記基板における前記発光部が位置する前記面に対して垂直方向かつ前記第1配線及び前記第2配線を通る断面図において、前記発光部から離間している発光装置。
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