JP6580084B2 - 無線中継装置及び通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、第5世代通信等の3次元化ネットワークにおける無線中継装置に関するものである。
従来、移動通信システムの通信規格である3GPPのLTE(Long Term Evolution)−Advanced(非特許文献1参照)を発展させたLTE−AdvancedProと呼ばれる通信規格が知られている(非特許文献2参照)。このLTE−AdvancedProでは、近年のIoT(Internet of Things)向けデバイスへの通信を提供するための仕様が策定された。更に、IoT向けデバイス等の多数の端末装置(「UE(ユーザ装置)」、「移動局」、「通信端末」ともいう。)への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代の移動通信が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
3GPP TS 36.300 V10.12.0(2014−12). 3GPP TS 36.300 V13.5.0(2016−09). G. Romano,「3GPP RAN progress on "5G"」,3GPP,2016.
上記第5世代移動通信等においてIoT向けデバイスを含む端末装置との間の無線通信の伝搬遅延が低く、広範囲の多数の端末と同時接続でき、高速通信可能で、単位面積あたりのシステム容量の大きい3次元化したネットワークをエリアにかかわらず長期間にわたって安定的に実現したいという課題がある。
本発明の一態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラとを備え、前記翼は、浮力を主に生じさせる主翼部と、前記主翼部での太陽光発電を補助するように前記主翼部とは別に太陽光発電パネルが設けられた補助翼部とを有する。
本発明の他の態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラとを備え、前記太陽光発電パネルの受光面は、面に垂直な方向が互いに異なる複数の受光面部分を有する。
前記無線中継装置において、前記太陽光発電パネルの受光面は、面に垂直な方向が互いに異なる複数の平面状の受光面部分が連続的に繰り返し配置するように形成されていてもよいし、波状に連続的に変化した面形状を有してもよい。
本発明の更に他の態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラとを備え、前記翼の前記太陽光発電パネルが設けられた面が太陽の方向に向くように傾けて所定の巡回飛行経路を飛行するように制御する飛行制御手段を更に備える。
前記無線中継装置において、前記無線中継局は、前記端末装置と無線通信するためのビームを地面又は海面に向けて形成し、前記浮揚体の傾きに基づいて前記ビームの方向及び発散角の少なくとも一つを調整するビーム調整手段を更に備えてもよい。
本発明の更に他の態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備え、前記回転駆動源に電力を供給していないときに、前記プロペラから伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する回生エネルギー供給手段を更に備える。
また、本発明の更に他の態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーと、発電用風車と、前記発電用風車から伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する発電機と、を備える。
前記無線中継装置において、前記太陽光発電パネルが太陽光を受光している時間帯に、前記太陽光発電パネルで発電した電力を前記回転駆動源と前記バッテリーとに供給して前記無線中継装置を上昇させ、前記太陽光発電パネルが太陽光を受光していない時間帯に、前記無線中継装置の自重による下降時に前記プロペラ若しくは前記発電用風車の回転又は気流による前記プロペラ若しくは前記発電用風車の回転が伝達された前記回転駆動源又は前記発電機によって発電された電力を前記バッテリーに供給してもよい。
本発明の更に他の態様に係る無線中継装置は、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備え、当該無線中継装置の発熱部の発熱で生じた温度差によって発電し、発電した電力を前記バッテリーに供給する温度差発電手段を更に備える。
前記無線中継装置において、前記発熱部は、前記無線中継局、前記太陽光発電パネル、前記バッテリーの充電を調整する充電調整部、前記回転駆動源、又は、前記無線中継局若しくは前記回転駆動源に供給する電力を調整する電力供給調整部であってもよい。
本発明の更に他の態様に係る通信システムは、前記いずれかの無線中継装置と、前記無線中継装置を遠隔的に制御する遠隔制御装置とを備える。
また、本発明の更に他の態様に係る通信システムは、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置と、前記無線中継装置を遠隔的に制御する遠隔制御装置とを備える。前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成するように、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備える。前記無線中継装置は、前記翼の前記太陽光発電パネルが設けられた面が太陽の方向に向くように傾けて所定の巡回飛行経路を飛行するように制御する飛行制御手段と、前記回転駆動源に電力を供給していないときに、前記プロペラから伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する回生エネルギー供給手段と、当該無線中継装置の発熱部の発熱で生じた温度差によって発電し、発電した電力を前記バッテリーに供給する温度差発電手段と、を更に備える。前記遠隔制御装置は、前記太陽光発電パネルで受光する光量、前記無線中継装置の高度、前記温度差、前記無線中継装置の周辺の気流、前記バッテリーの残量及び前記無線中継装置の消費電力量の少なくとも一つに基づいて、前記太陽光発電パネルと前記飛行制御手段と前記回生エネルギー供給手段と前記温度差発電手段とを遠隔的に制御する。
前記通信システムにおいて、前記浮揚体は、発電用風車と、前記発電用風車から伝達された回転によって発電する発電機と、前記発電機で発電された電力を前記バッテリーに供給して充電するエネルギー供給手段と、を更に備えてもよい。
前記無線中継装置及び前記通信システムにおいて、前記セル形成目標空域の高度は10[km]以下であってもよい。また、前記無線中継装置は、高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏に位置してもよいし、前記無線中継局は移動体通信網の基地局又はリピータであってもよい。
本発明によれば、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信等の3次元化ネットワークを長期間にわたって安定的に実現することができる。
本発明の一実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図。 実施形態の通信システムに用いられるHAPSの一例を示す斜視図。 実施形態の通信システムに用いられるHAPSの他の例を示す側面図。 実施形態のHAPSの無線中継局の一構成例を示すブロック図。 実施形態のHAPSの無線中継局の他の構成例を示すブロック図。 実施形態のHAPSの無線中継局の更に他の構成例を示すブロック図。 実施形態のHAPSに対する遠隔エネルギービーム給電の様子の一例を示す説明図。 実施形態のHAPSの遠隔エネルギービーム受電部の一構成例を示すブロック図。 (a)及び(b)はそれぞれ実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの更に他の構成例を示す上面図。 (a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの更に他の構成例における主翼部を示す部分斜視図。(b)は太陽の南中高度が低い場合の同HAPSの主翼部の部分断面図。(c)は太陽の南中高度が高い場合の同HAPSの主翼部の部分断面図。 (a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの巡回飛行ルートの一例を示す説明図。(b)は図11(a)の巡回飛行ルート中のF1地点におけるHAPSのバンクの様子を示す説明図。 (a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの巡回飛行ルートの他の例を示す説明図。(b)は図12(a)中のF2地点におけるHAPSのバンクの様子を示す説明図。 (a)及び(b)はそれぞれ実施形態のHAPSのバンクしていないとき及びバンクしているときのHAPSの中心軸とビームとの関係の一例を示す説明図。 実施形態のHAPSで形成するマルチビームの一例を示す説明図。 (a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの日中における上昇飛行の一例を示す説明図。(b)は同HAPSの夜間における下降飛行の一例を示す説明図。 (a)及び(b)はそれぞれ実施形態の発電用風車を備えたHAPSの更に他の構成例を示す上面図。 実施形態のHAPSにおける温度差発電(排熱発電)系の構成例を示す説明図。 複数種類の発電方法による給電に対応可能なHAPSにおける給電制御系の一構成例を示すブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る通信システムは、多数の端末装置(「移動局」、「移動機」又は「ユーザ装置(UE)」ともいう。)への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代移動通信の3次元化ネットワークの実現に適する。
図1に示すように、通信システムは、複数の無線中継装置としての高高度プラットフォーム局(HAPS)10,20を備え、所定高度のセル形成目標空域40に、図中ハッチング領域で示すような3次元セル(3次元エリア)41,42を形成する。HAPS10,20は、自律制御又は外部から制御により地面又は海面から100[km]以下の高高度の浮揚空域(以下、単に「空域」ともいう。)50に浮遊して位置するように制御される浮揚体(例えば、ソーラープレーン、飛行船)に無線中継局が搭載されたものである。
HAPS10,20の位置する空域50は、例えば、高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏の空域である。HAPS10,20の位置する空域50は、気象条件が比較的安定している高度が15[km]以上及び25[km]以下の範囲の空域であってもよく、特に高度がほぼ20[km]の空域であってもよい。図中のHrsl及びHrsuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたHAPS10,20の位置する空域50の下端及び上端の相対的な高度を示している。
セル形成目標空域40は、本実施形態の通信システムにおける一又は複数のHAPSで3次元セルを形成する目標の空域である。セル形成目標空域40は、HAPS10,20が位置する空域50と従来のマクロセル基地局等の基地局90がカバーする地面近傍のセル形成領域との間に位置する、所定高度範囲(例えば、50[m]以上1000[m]以下の高度範囲)の空域である。図中のHcl及びHcuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたセル形成目標空域40の下端及び上端の相対的な高度を示している。
なお、本実施形態の3次元セルが形成されるセル形成目標空域40は、海、川又は湖の上空であってもよい。
HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、移動局である端末装置と無線通信するためのビーム100,200を地面に向けて形成する。端末装置は、遠隔操縦可能な小型のヘリコプターであるドローン60に組み込まれた通信端末モジュールでもよいし、飛行機65の中でユーザが使用するユーザ端末装置であってもよい。セル形成目標空域40においてビーム100,200が通過する領域が3次元セル41,42である。セル形成目標空域40において互いに隣り合う複数のビーム100,200は部分的に重なってもよい。
HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、地上又は海上に設置された中継局であるフィーダ局70を介して、移動通信網80のコアネットワークに接続されている。
HAPS10,20はそれぞれ、内部に組み込まれたコンピュータ等で構成された制御部が制御プログラムを実行することにより、自身の浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。例えば、HAPS10,20はそれぞれ、自身の現在位置情報(例えばGPS位置情報)、予め記憶した位置制御情報(例えば、飛行スケジュール情報)、周辺に位置する他のHAPSの位置情報などを取得し、それらの情報に基づいて浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。
また、HAPS10,20それぞれの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理は、移動通信網80の通信センター等に設けられた通信オペレータの遠隔制御装置85によって制御できるようにしてもよい。この場合、HAPS10,20は、遠隔制御装置85からの制御情報を受信できるように制御用通信端末装置(例えば、移動通信モジュール)が組み込まれ、遠隔制御装置85から識別できるように端末識別情報(例えば、IPアドレス、電話番号など)が割り当てられるようにしてもよい。制御用通信端末装置の識別には通信インターフェースのMACアドレスを用いてもよい。また、HAPS10,20はそれぞれ、自身又は周辺のHAPSの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理に関する情報や各種センサなどで取得した観測データなどの情報を、遠隔制御装置85等の所定の送信先に送信するようにしてもよい。
セル形成目標空域40では、HAPS10,20のビーム100,200が通過していない領域(3次元セル41,42が形成されない領域)が発生するおそれがある。この領域を補完するため、図1の構成例のように、地上側又は海上側から上方に向かって放射状のビーム300を形成して3次元セル43を形成してATG(Air To Ground)接続を行う基地局(以下「ATG局」という。)30を備えてもよい。
また、ATG局を用いずに、HAPS10,20の位置やビーム100,200の発散角(ビーム幅)等を調整することにより、HAPS10,20の無線中継局が、セル形成目標空域40に3次元セルがくまなく形成されるように、セル形成目標空域40の上端面の全体をカバーするビーム100,200を形成してもよい。
なお、上記HAPS10,20で形成する3次元セルは、地上又は海上に位置する端末装置との間でも通信できるよう地面又は海面に達するように形成してもよい。
図2は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS10の一例を示す斜視図である。図2のHAPS10はソーラープレーンタイプのHAPSである。上面に太陽光発電機能を有する太陽光発電部としての太陽光発電パネル(以下「ソーラーパネル」という。)102が設けられ長手方向の両端部側が上方に沿った主翼部101と、主翼部101の短手方向の一端縁部にバス動力系の推進装置としての複数のモータ駆動のプロペラ103とを備える。主翼部101の下面の長手方向の2箇所には、板状の連結部104を介して、ミッション機器が収容される複数の機器収容部としてのポッド105が連結されている。各ポッド105の内部には、ミッション機器としての無線中継局110と、バッテリー106とが収容されている。また、各ポッド105の下面側には離発着時に使用される車輪107が設けられている。ソーラーパネル102で発電された電力はバッテリー106に蓄電され、バッテリー106から供給される電力により、プロペラ103のモータが回転駆動され、無線中継局110による無線中継処理が実行される。
ソーラープレーンタイプのHAPS10は、例えば旋回飛行を行ったり8の字飛行を行ったりすることにより揚力で浮揚し、所定の高度で水平方向の所定の範囲に滞在するように浮揚することができる。なお、ソーラープレーンタイプのHAPS10は、プロペラ103が回転駆動されていないときは、グライダーのように飛ぶこともできる。例えば、昼間などのソーラーパネル102の発電によってバッテリー106の電力が余っているときに高い位置に上昇し、夜間などのソーラーパネル102で発電できないときにバッテリー106からモータへの給電を停止してグライダーのように飛ぶことができる。
図3は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS20の他の例を示す斜視図である。図2のHAPS20は、無人飛行船タイプのHAPSであり、ペイロードが大きいため大容量のバッテリーを搭載することができる。HAPS20は、浮力で浮揚するためのヘリウムガス等の気体が充填された飛行船本体201と、バス動力系の推進装置としてのモータ駆動のプロペラ202と、ミッション機器が収容される機器収容部203とを備える。機器収容部203の内部には、無線中継局210とバッテリー204とが収容されている。バッテリー204から供給される電力により、プロペラ202のモータが回転駆動され、無線中継局210による無線中継処理が実行される。
なお、飛行船本体201の上面に、太陽光発電機能を有するソーラーパネルを設け、ソーラーパネルで発電された電力をバッテリー204に蓄電するようにしてもよい。
図4は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の一構成例を示すブロック図である。図4の無線中継局110,210はリピータータイプの無線中継局の例である。無線中継局110,210はそれぞれ、3Dセル(3次元セル)形成アンテナ部111と送受信部112とフィード用アンテナ部113と送受信部114とリピーター部115と監視制御部116と電源部117とを備える。
3Dセル形成アンテナ部111は、セル形成目標空域40に向けて放射状のビーム100,200を形成するアンテナを有し、端末装置と通信可能な3次元セル41,42を形成する。送受信部112は、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、3Dセル形成アンテナ部111を介して、3次元セル41,42に在圏する端末装置に無線信号を送信したり端末装置から無線信号を受信したりする。
フィード用アンテナ部113は、地上又は海上のフィーダ局70と無線通信するための指向性アンテナを有する。送受信部114は、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、3Dセル形成アンテナ部111を介して、フィーダ局70に無線信号を送信したりフィーダ局70から無線信号を受信したりする。
リピーター部115は、端末装置との間で送受信される送受信部112の信号と、フィーダ局70との間で送受信される送受信部114の信号とを中継する。リピーター部115は、周波数変換機能を有してもよい。
監視制御部116は、例えばCPU及びメモリ等で構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20内の各部の動作処理状況を監視したり各部を制御したりする。電源部117は、バッテリー106,204から出力された電力をHAPS10,20内の各部に供給する。電源部117は、太陽光発電パネル等で発電した電力や外部から給電された電力をバッテリー106,204に蓄電させる機能を有してもよい。
図5は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の他の構成例を示すブロック図である。図5の無線中継局110,210は基地局タイプの無線中継局の例である。なお、図5において、図4と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図5の無線中継局110,210はそれぞれ、モデム部118を更に備え、リピーター部115の代わりに基地局処理部119を備える。
モデム部118は、例えば、フィーダ局70からフィード用アンテナ部113及び送受信部114を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、基地局処理部119側に出力するデータ信号を生成する。また、モデム部118は、基地局処理部119側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、フィード用アンテナ部113及び送受信部114を介してフィーダ局70に送信する送信信号を生成する。
基地局処理部119は、例えば、LTE/LTE−Advancedの標準規格に準拠した方式に基づいてベースバンド処理を行うe−NodeBとしての機能を有する。基地局処理部119は、第5世代等の将来の移動通信の標準規格に準拠する方式で処理するものであってもよい。
基地局処理部119は、例えば、LTE/LTE−Advancedの標準規格に準拠した方式に基づいてベースバンド処理を行うe−NodeBとしての機能を有する。基地局処理部119は、第5世代等の将来の移動通信の標準規格に準拠する方式で処理するものであってもよい。基地局処理部119は、例えば、3次元セル41,42に在圏する端末装置から3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、モデム部118側に出力するデータ信号を生成する。また、基地局処理部119は、モデム部118側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して3次元セル41,42の端末装置に送信する送信信号を生成する。
図6は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の更に他の構成例を示すブロック図である。図6の無線中継局110,210はエッジコンピューティング機能を有する高機能の基地局タイプの無線中継局の例である。なお、図6において、図4及び図5と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図6の無線中継局110,210はそれぞれ、図5の構成要素に加えてエッジコンピューティング部120を更に備える。
エッジコンピューティング部120は、例えば小型のコンピュータで構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20の無線中継局110,210における無線中継などに関する各種の情報処理を実行することができる。
例えば、エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する端末装置から受信したデータ信号に基づいて、そのデータ信号の送信先を判定し、その判定結果に基づいて通信の中継先を切り換える処理を実行する。より具体的には、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42に在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡さずに、基地局処理部119に戻して自身の3次元セル41,42に在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。一方、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42以外の他のセルに在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡してフィーダ局70に送信し、移動通信網80を介して送信先の他のセルに在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。
エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置から受信した情報を分析する処理を実行してもよい。この分析結果は3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置に送信したり移動通信網80のサーバなどに送信したりしてもよい。
無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信の上りリンク及び下りリンクの複信方式は、特定の方式に限定されず、例えば、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)方式でもよいし、周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)方式でもよい。また、無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信のアクセス方式は、特定の方式に限定されず、例えば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式、TDMA(Time Division Multiple Access)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、又は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)であってもよい。また、上記無線通信には、ダイバーシティ・コーディング、送信ビームフォーミング、空間分割多重化(SDM:Spatial Division Multiplexing)等の機能を有し、送受信両方で複数のアンテナを同時に利用することにより、単位周波数当たりの伝送容量を増やすことができるMIMO(多入力多出力:Multi−Input and Multi−Output)技術を用いてもよい。また、上記MIMO技術は、1つの基地局が1つの端末装置と同一時刻・同一周波数で複数の信号を送信するSU−MIMO(Single−User MIMO)技術でもよいし、1つの基地局が複数の異なる通信端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信又は複数の異なる基地局が1つの端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信するMU−MIMO(Multi−User MIMO)技術であってもよい。
図7は、高緯度対応可能なHAPS(ソーラープレーンタイプ)11に対する遠隔エネルギービーム給電の様子の一例を示す説明図である。図7中のHAPS10において、図2と共通する構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図7において、高緯度対応HAPS11は、主翼部101の長手方向の両端部側それぞれに受電用ポッド108を備えている。受電用ポッド108の内部には、遠隔エネルギービーム受電部としてのマイクロ波受電部130とバッテリー106とが収容されている。マイクロ波受電部130は、地上又は海上の給電装置としてのマイクロ波給電局75又は空中の給電装置としての給電用飛行船25から送信された高出力の給電用マイクロ波ビーム750又は250を受けて電力に変換して出力する。マイクロ波受電部130から出力された電力は、バッテリー106に蓄電される。
給電用飛行船25は、例えば、気流にまかせてドリフトし、静止中のHAPSに順次、給電用マイクロ波ビームを送信して給電する。
図8は、高緯度対応可能なHAPS11のマイクロ波受電部130の一構成例を示すブロック図である。図8において、マイクロ波受電部130は、レクテナ部131とレクテナ制御部132と出力装置133とパイロット信号送信アンテナ部134とビーム方向制御部135とを備える。レクテナ部131は、地上又は海上のマイクロ波給電局75又は給電用飛行船25から送信された高出力の給電用マイクロ波ビーム750又は250を受けて整流する。レクテナ制御部132は、レクテナ部131による給電用マイクロ波ビームの受電処理及び整流処理を制御する。出力装置133は、レクテナ部131から出力される整流後の電力をバッテリー106に出力する。パイロット信号送信アンテナ部134は、給電用マイクロ波ビーム750又は250の受電に先立って、給電用マイクロ波ビームを案内するレーザビーム等からなるパイロット信号のビームを、マイクロ波給電局75又は給電用飛行船25に向けて送信する。ビーム方向制御部135は、パイロット信号のビームの方向を制御する。
なお、図7及び図8の遠隔エネルギービーム給電では、エネルギービームとしてマイクロ波ビームを用いた場合について説明したが、レーザビームなどの他のエネルギービームを用いてもよい。
次に、高緯度の地域での使用に適するように太陽光発電機能を高めることができるソーラープレーンタイプのHAPSについて説明する。
図9(a)及び(b)はそれぞれ、実施形態に係るソーラープレーンタイプのHAPS12の更に他の構成例を示す上面図である。なお、図9(a)及び(b)のHAPS12において、図2と共通する構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図9(a)及び(b)のHAPS12は、そのHAPS12の飛行により浮力を主に生じさせる主翼部101とは別に、ソーラーパネル102が設けられた補助翼部109を備える。補助翼部109は、図9(a)のように主翼部101に接するように設けてもよいし、図9(b)のように主翼部101から話して設けてもよい。この補助翼部109のソーラーパネル102により、主翼部101での太陽光発電を補助し、HAPS12の太陽光発電機能を高めることができるため、高緯度の地域での使用に適する。
なお、補助翼部109は、主翼部101と一体的に形成される翼全体の飛行時の空気抵抗を低下させる形状であってもよい。また、補助翼部109は折り畳み可能に構成してもよく、地上から所定の浮揚空域の高度まで上昇するときには補助翼部109を折り畳むことにより上昇時間を短くしてもよい。その後、所定の浮揚空域の高度まで上昇したときに、折り畳んでいた補助翼部109を展開することにより、補助翼部109のソーラーパネル102による発電を開始することができる。
図10(a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSの更に他の構成例における主翼部101を示す部分斜視図であり、図10(b)及び(c)は同HAPSの主翼部101の部分断面図である。なお、図10(a)〜(c)において、図2と共通する構成要素については説明を省略する。図中のA方向は主翼部101の長手方向である。
図10(a)〜(c)のHAPSのソーラーパネル102は、主翼部101の上面部に形成されたパネル収容部101a内に設けられている。パネル収容部101aの上面には、光を透過しつつソーラーパネル102を保護する透明板101bが設けられている。ソーラーパネル102の受光面は、面に垂直な方向が互いに異なる複数の平面状の受光面部分102a,102bがA方向に連続的に繰り返し配置するよう、断面が蛇腹形状(鋸歯形状)に形成されている。なお、ソーラーパネル102の受光面は、波状に連続的に変化した面形状を有してもよい。
また、図示の例では、ソーラーパネル102は、太陽900の南中高度α[°]に応じて主翼部101の長手方向(A方向)に伸縮制御可能に構成されている。例えば、図10(b)に示すように南中高度α[°]が小さく、主翼部101の上面に対して比較的低い角度から太陽光901が入射する場合は、ソーラーパネル102を矢印Aの長手方向に縮めるように制御する。これにより、受光面部分102aに対する太陽光901の入射角(受光面部分102aに垂直な方向と太陽光901の入射方向とがなす角度)を小さくし、ソーラーパネル102の単位面積当たりの受光量の低下を抑制することができる。
一方、図10(c)に示すように南中高度α[°]が大きく、主翼部101の上面に対して比較的高い角度から太陽光901が入射する場合は、ソーラーパネル102を矢印Aの長手方向に伸ばすように制御する。これにより、受光面部分102aに対する太陽光901の入射角を小さくし、ソーラーパネル102の単位面積当たりの受光量の低下を抑制することができる。このようにソーラーパネル102を伸縮制御することにより、主翼部101の上面に対する太陽900の南中高度が変化する場合でもソーラーパネル102の単位面積当たりの受光量の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態のソーラープレーンタイプのHAPSでは、主翼部101の両端部が上方に反っている。そのため、ソーラーパネル102の単位面積当たりの受光量の低下をより確実に抑制するように、ソーラーパネル102の矢印Aの長手方向における伸縮の程度を、主翼部101の長手方向における中心からの距離に応じて変化させてもよい。より具体的には、例えば、主翼部101の長手方向における中心からの距離によらずに受光面部分102aに対する太陽光901の入射角が一定になるように、ソーラーパネル102の矢印Aの長手方向における伸縮の程度を変化させてもよい。
図11(a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPS10の巡回飛行ルート910の一例を示す説明図であり、図11(b)は図11(a)の巡回飛行ルート910中のF1地点におけるHAPS10のバンク(傾き)の様子を示す説明図である。なお、図11においてはHAPS10の巡回飛行ルートについて示しているが、前述の他のHAPS11,12についても同様な巡回飛行ルートで飛行してもよい。
図11(a)において、HAPS10は、円形状の巡回飛行ルート910ではなく、主翼部101の上面のソーラーパネル102に対する太陽光901の入射角が小さくなる飛行経路ができるだけ長くなるように設定した変形長円形状の巡回飛行ルート911を飛行している。例えば、図11(a)の巡回飛行ルート910中のF1地点では、HAPS10は、図11(b)に示すようにバンクした状態で飛行することにより、主翼部101の上面のソーラーパネル102が太陽900の方向を向くようにしている。
図12(a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPS10の巡回飛行ルート910の他の例を示す説明図であり、図12(b)は図12(a)の巡回飛行ルート910中のF2地点におけるHAPS10のバンク(傾き)の様子を示す説明図である。なお、図12においてもHAPS10の巡回飛行ルートについて示しているが、前述の他のHAPS11,12についても同様な巡回飛行ルートで飛行してもよい。
図12(a)において、HAPS10は、通常の8の字形状の巡回飛行ルート915ではなく、主翼部101の上面のソーラーパネル102に対する太陽光901の入射角が小さくなる飛行経路ができるだけ長くなるように設定した変形8の字形状の巡回飛行ルート916を飛行している。例えば、図12(a)の巡回飛行ルート916中のF2地点では、HAPS10は、図12(b)に示すようにバンクした状態で飛行することにより、主翼部101の上面のソーラーパネル102が太陽900の方向を向くようにしている。
なお、HAPS10が図11及び図12の巡回飛行ルート911,916を飛行する場合、HAPS10は、前述のセル形成目標空域40(図1参照)の上端面のほぼ同じエリアにほぼ同じサイズの3次元セルのスポットが位置するように、HAPS10のバンク(傾き)に基づいてビームの方向及び発散角(ビーム幅)を調整してもよい。
例えば、図13(a)に示すようにHAPS10が水平方向Hに対して傾いていないときは、HAPS10は中心軸Cに沿った方向にビーム100を形成し、図13(b)に示すようにHAPS10が水平方向Hに対して角度θだけ傾いているときは、HAPS10は中心軸Cから上記角度θと同じ角度θ’だけ傾いた方向にビーム100の方向を調整する。
また、HAPS10が図11及び図12の巡回飛行ルート911,916を飛行するときに高度が変化する場合は、その高度の変化に基づいて、前述のセル形成目標空域40(図1参照)の上端面の3次元セルのスポットサイズが所定サイズに維持されるようにビーム100の発散角(ビーム幅)を調整してもよい。
なお、HAPS10がセル形成目標空域40に向けて形成するビームは、図13に示すようなシングルビーム100でもよいし、前述のセル形成目標空域40(図1参照)の上端面の所定の位置に、3次元セルを構成する複数スポットを形成する図14に示すようなマルチビーム100a〜100gであってもよい。
また、本実施形態のHAPS10〜12は、プロペラ103の回転駆動源であるモータに電力を供給していないときに、気流等によって回転するプロペラ103から伝達された回転によって発電してバッテリー106を充電する回生エネルギー供給手段を備えてもよい。この回生エネルギー供給手段は、例えばプロペラ103を駆動するモータを兼用することができる。
図15(a)は実施形態のソーラープレーンタイプのHAPS10の日中における上昇飛行の一例を示す説明図であり、図15(b)はHAPS10の夜間における下降飛行の一例を示す説明図である。なお、図15においてはHAPS10の上昇飛行及び下降飛行について示しているが、前述の他のHAPS11,12についても同様な上昇飛行及び下降飛行を行ってもよい。
図15(a)に示すように、HAPS10のソーラーパネル102が太陽光を受光している日中の時間帯には、ソーラーパネル102で発電した電力をプロペラ103のモータとバッテリー106とに供給してHAPS10を螺旋状に上昇させる。一方、図15(b)に示すように、HAPS10のソーラーパネル102が太陽光を受光していない時間帯には、HAPS10で位置エネルギーを利用したグライダーモードで螺旋状に下降する。このHAPS10の自重による螺旋状の下降時にプロペラ103の回転又は周囲を流れる気流によるプロペラ103の回転が伝達されたモータによって発電された電力がバッテリー106に供給され、バッテリー106が充電される。このように夜間にプロペラのモータからの回生エネルギーによってバッテリー106を充電することができるため、バッテリー106の容量を減らしたり、バッテリー106の搭載量を減らしたりすることができる。
また、本実施形態のHAPSは、上記モータへの無給電時におけるプロペラ103の回転を利用した回生エネルギーによるバッテリー106の充電に加えて、又は、その回生エネルギーによるバッテリー106の充電に代えて、駆動用のプロペラ103とは別に設けた発電用風車で発電した電力(電気エネルギー)でバッテリー106を充電するように構成してもよい。
図16(a)及び(b)はそれぞれ実施形態の発電用風車125を備えたHAPS13の更に他の構成例を示す上面図である。なお、図16(a)及び(b)のHAPS13において、図2及び図9と共通する構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図16(a)のHAPS13は、主翼部101の上面の進行方向前部分に、発電用風車125と、発電用風車125から伝達された回転によって発電してバッテリー106を充電する発電機126とを更に備えている。また、図16(b)のHAPS13は、主翼部101の長手方向両端の側面に、発電用風車125と、発電用風車125から伝達された回転によって発電してバッテリー106を充電する発電機126とを更に備えている。
発電用風車125は、気流の方向(風向き)と回転軸とがほぼ平行になった状態で使用される水平軸風車であってもよいし、気流の方向(風向き)と回転軸とが交差した状態(ほぼ垂直になった状態)で使用される垂直軸風車であってもよい。水平軸風車は、2又は3の翼を有するプロペラ型風車、4以上の翼を有する多翼型風車、セイルウィング型風車又はオランダ型風車であってもよい。また、垂直型風車は、クロスフロー型風車、風車円筒を縦半分に切断して円周方向にずらして配置したサボニウス型風車、風車飛行機の羽根と同じ断面を持つ垂直翼形のジャイロミル型風車、風車飛行機の羽根と同じ断面を持つ翼形を弓形に曲げて垂直軸(回転軸)に取り付けたダリウス型風車、又は、ジャイロミル型とサボニウス型の両方の機能を合わせ持ち揚力と抗力を使って上下二段のブレードが双方向に回転するトルネード型風車であってもよい。
発電用風車125を用いた発電及びバッテリー106の充電は、プロペラ103の回転駆動時及び非駆動時のいずれにおいても行うことができる。例えば、図15(a)のHAPS上昇時及び図15(b)のHAPS下降時のいずれにおいても発電用風車125によって発電した電力でバッテリー106を充電できる。特に、HAPSのソーラーパネルが太陽光を受光していない夜間の時間帯に、発電用風車125によって発電した電力でバッテリー106を充電できるので、バッテリー106の容量を減らしたり、バッテリー106の搭載量を減らしたりすることができる。
また、本実施形態のHAPS10〜13は、HAPS10〜13の発熱部の発熱で生じた温度差によって発電し、発電した電力をバッテリー106に供給する温度差発電手段を備えてもよい。
図17は、実施形態のHAPS10における温度差発電(排熱発電)系の構成例を示す説明図である。なお、図17では、HAPS10について示しているが、前述の他のHAPS11,12,13についても同様な温度差発電(排熱発電)系を備えてもよい。
図17において、充電調整装置(レギュレータ)145は、ソーラーパネル102から出力される電力、電圧又は電流を調整してバッテリー106へ供給するときに発熱する。また、無線中継局110はバッテリー106から電力が供給されて動作するときに発熱する。これらの発熱部である充電調整装置145及び無線中継局110の表面と、その周辺の低温部分との間に生じた温度差をゼーベック効果により電力に変換する温度差発電手段としての熱電素子(例えば、スピンゼーベック素子、ゼーベック素子(「ペルチェ素子」とも呼ばれる))150を、充電調整装置145及び無線中継局110それぞれの表面に設けている。熱電素子150は、例えば、P型半導体とN型半導体とを導体でサンドイッチした構造を有するものであってもよい。熱電素子150から出力される電力は、充電調整装置145を介してバッテリー106に供給され、バッテリー106の充電に用いられる。なお、前記低温部分は、HAPSの移動中に外気で空冷されるHAPSの外気に接している部分であってもよい。
なお、熱電素子を設ける発熱源は、充電調整装置145及び無線中継局110の表面のほか、プロペラを回転駆動するモータ等の回転駆動源、発電用風車125に連結された発電機126、又は、無線中継局110若しくはモータに供給する電力を調整する電力供給調整部であってもよい。また、熱電素子150を設ける発熱源は、日中の太陽光を受けて高温になるソーラーパネル102であってもよい。また、発熱源に設ける温度差発電手段としては、熱電素子150のほか、スターリングエンジン発電装置などの他の温度差発電手段を用いてもよい。スターリングエンジン発電装置は、例えば、温度差によりディスプレーサ及びパワーピストンが動いて発電するディスプレーサ型の低温度差スターリングエンジン、又は、温度差により2つのピストンが所定の位相差で動いて発電する2ピストン型の低温度差スターリングエンジンを用いたものであってもよい。また、熱電素子150やスターリングエンジン発電装置などの温度差発電手段熱と、前記高温部及び前記低温部分の少なくとも一方との間における熱伝導経路には、ヒートパイプを用いてもよい。
図18は、複数種類の発電方法(発電系)による給電に対応可能なHAPSにおける給電制御系(エネルギー・マネージメント・システム)140の一構成例を示すブロック図である。図18において、HAPSの給電制御系140は、バス動力系電源141とミッション系電源142と電力供給調整装置143と制御部144と充電調整装置145と制御用通信端末装置(例えば、移動通信モジュール)146とを備える。バス動力系電源141は、モータ141a駆動のプロペラ103等のバス動力系に電力を供給し、ミッション系電源142は無線中継局110等の通信設備(ミッション系)に電力を供給する。電力供給調整装置143は、バッテリー106から出力される電力について、バス動力系電源141及びミッション系電源142それぞれへ供給する電力を調整する。充電調整装置145は、複数種類の発電方法(発電系)であるソーラーパネル(太陽光発電パネル)102、熱電素子150、回生エネルギーを供給するモータ141aそれぞれからの充電経路を切り替えたり、複数種類の発電方法(発電系)の組み合わせを変更したり、各充電経路の電力を調整したりする。なお、複数種類の発電方法(発電系)には、発電用風車125に連結された発電機126による発電を含めてもよいし、マイクロ波受電部130を含めてもよい。
制御部144は、バッテリー106からの電力の出力と、電力供給調整装置143による電力供給の調整と、バス動力系電源141及びミッション系電源142それぞれからの電力の出力と、充電調整装置145による複数種類の発電方法(発電系)の組み合わせ、切り替え及び充電電力調整と、を制御する。これらの制御部144による制御は、制御部144に予め組み込まれている制御プログラムによって自律的に行ってもよいし、地上等に設けられた通信センターにある通信オペレータの遠隔制御装置85から送信されてくる制御情報に基づいて行ってもよい。
図18の給電制御系(エネルギー・マネージメント・システム)140における制御は、次のように状況に応じたアルゴリズムにより効率的なエネルギーマネジメントを行うように実行する。例えば、バッテリー106に蓄電された電力を、制御部144からの指示により、電力供給調整装置143にて、バス動力系へ供給する電力とミッション系へ供給する電力のバランスを状況に応じて調整変更する。また、HAPSで形成する3次元セル内にアクティブユーザ数(端末装置の数)が少ない場合は、ミッション系からバス動力系への給電量を融通して高緯度対応HAPSの高度を上げ(前述の図15(a)参照)、位置エネルギーとして蓄えるように制御してもよい。また、ミッション系が電力を必要とする場合には、バス動力系への供給量を減らし、HAPSの飛行モードを、位置エネルギーを利用したグライダーモード(前述の図15(b)参照)に移行するように制御してもよい。
また、制御部144は、自律制御により、又は、遠隔制御装置85からの制御情報に基づく制御により、外部環境(例えば、太陽光の光量、気流、周辺のHAPSの数、接続中の端末装置の数)、高度、バッテリー残量、無線中継局110等の消費電力、時間帯などに応じて、複数種類の発電方法(発電系)の組み合わせ、切り替え及び充電電力調整、折り畳み可能なソーラーパネル(例えば図10参照)の伸縮などを制御してもよい。
以上、本実施形態によれば、従来の地上の基地局90とは異なり、地面又は海面の所定高度範囲(例えば、50[m]以上1000[m]以下の高度範囲)のセル形成目標空域40に広域の3次元セル41,42を形成し、その3次元セル41,42に在圏する複数の端末装置と移動通信網80との通信を中継することができる。しかも、上記3次元セル41,42を形成するHAPS10,20は、人工衛星よりも低い高度(例えば成層圏の高度)に位置するので、3次元セル41,42に在圏する端末装置と移動通信網80との間の無線通信における伝搬遅延が、人工衛星を介した衛星通信の場合よりも小さい。このように3次元セル41,42を形成できるとともに無線通信の伝搬遅延が低いので、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信の3次元化ネットワークを実現することができる。
特に、本実施形態によれば、蛇腹状や波状のソーラーパネル102を用いたりHAPSの飛行ルート制御を行ったりすることでソーラーパネル102による太陽光発電機能を高めたり、HAPSの無給電下降中の回生エネルギーでバッテリー106を充電したり、温度差発電(排熱発電)系を設けたりすることにより、高緯度地域や夜間においても、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信の3次元化ネットワークを長期間にわたって安定的に実現することができる。
なお、本明細書で説明された処理工程並びに無線中継装置の無線中継局、フィーダ局、遠隔制御装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)及び基地局における基地局装置の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、無線中継局、フィーダ局、基地局装置、無線中継局装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)、遠隔制御装置、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
10,11,12,13 HAPS(ソーラープレーンタイプ)
20 HAPS(飛行船タイプ)
25 給電用飛行船
30 ATG局
40 セル形成目標空域
41,42,43 3次元セル
50 HAPSが位置する空域
60 ドローン
65 飛行機
70 フィーダ局
75 マイクロ波給電局
80 移動通信網
85 遠隔制御装置
100,200,300 ビーム
101 主翼部
102 ソーラーパネル(太陽光発電パネル)
103 プロペラ
104 連結部
105 ポッド
106 バッテリー
107 車輪
108 受電用ポッド
109 補助翼部
110,210 無線中継局
111 3次元(3D)セル形成アンテナ部
112 送受信部
113 フィード用アンテナ部
114 送受信部
115 リピーター部
116 監視制御部
117 電源部
118 モデム部
119 基地局処理部
120 エッジコンピューティング部
125 発電用風車
126 発電機
130 遠隔エネルギービーム受電部
131 レクテナ部
132 レクテナ制御部
133 出力装置
134 パイロット信号送信アンテナ部
135 ビーム方向制御部
140 給電制御系
141 バス動力系電源
142 ミッション系電源
143 電力供給調整装置
144 制御部
145 充電調整装置(レギュレータ)
146 制御用通信端末装置
900 太陽
901 太陽光
910 円形状の巡回飛行ルート
911 変形長円形状の巡回飛行ルート
912 8の字形状の巡回飛行ルート
913 変形8の字形状の巡回飛行ルート

Claims (17)

  1. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、
    前記無線中継局は、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、
    前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備え、
    前記回転駆動源に電力を供給していないときに、前記プロペラから伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する回生エネルギー供給手段を更に備え
    前記太陽光発電パネルが太陽光を受光している時間帯に、前記太陽光発電パネルで発電した電力を前記回転駆動源と前記バッテリーとに供給して前記無線中継装置を上昇させ、
    前記太陽光発電パネルが太陽光を受光していない時間帯に、前記無線中継装置の自重による下降時の前記プロペラの回転又は気流による前記プロペラの回転が伝達された前記回転駆動源によって発電された電力を前記バッテリーに供給することを特徴とする無線中継装置。
  2. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、
    前記無線中継局は、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、
    前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーと、発電用風車と、前記発電用風車から伝達された回転によって発電して前記バッテリーに充電する発電機と、を備え
    前記太陽光発電パネルが太陽光を受光している時間帯に、前記太陽光発電パネルで発電した電力を前記回転駆動源と前記バッテリーとに供給して前記無線中継装置を上昇させ、
    前記太陽光発電パネルが太陽光を受光していない時間帯に、前記無線中継装置の自重による下降時の前記発電用風車の回転又は気流による前記発電用風車の回転が伝達された前記発電機によって発電された電力を前記バッテリーに供給することを特徴とする無線中継装置。
  3. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置であって、
    前記無線中継局は、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、
    前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備え、
    当該無線中継局の発熱部の発熱で生じた温度差によって発電し、発電した電力を前記バッテリーに供給する温度差発電手段を更に備えたことを特徴とする無線中継装置。
  4. 請求項の無線中継装置において、
    前記発熱部は、前記無線中継局、前記太陽光発電パネル、前記バッテリーの充電を調整する充電調整部、前記回転駆動源、又は、前記無線中継局若しくは前記回転駆動源に供給する電力を調整する電力供給調整部であることを特徴とする無線中継装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの無線中継装置において、
    前記翼は、前記浮揚体の飛行により浮力を主に生じさせる主翼と、前記主翼での太陽光発電を補助するように前記主翼とは別に太陽光発電パネルが設けられた補助翼とを含むことを特徴とする無線中継装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの無線中継装置において、
    前記太陽光発電パネルの受光面は、面に垂直な方向が互いに異なる複数の受光面部分を有することを特徴とする無線中継装置。
  7. 請求項6の無線中継装置において、
    前記太陽光発電パネルの受光面は、面に垂直な方向が互いに異なる複数の平面状の受光面部分が連続的に繰り返し配置するように形成されていることを特徴とする無線中継装置。
  8. 請求項6の無線中継装置において、
    前記太陽光発電パネルの受光面は、波状に連続的に変化した面形状を有することを特徴とする無線中継装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかの無線中継装置において、
    前記翼の前記太陽光発電パネルが設けられた面が太陽の方向に向くように前記浮揚体を傾けて所定の巡回飛行経路を飛行するように制御する飛行制御手段を更に備えることを特徴とする無線中継装置。
  10. 請求項9の無線中継装置において、
    前記無線中継局は、前記端末装置と無線通信するためのビームを地面又は海面に向けて形成し、
    前記浮揚体の傾きに基づいて前記ビームの方向及び発散角の少なくとも一つを調整するビーム調整手段を更に備えることを特徴とする無線中継装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの無線中継装置において、
    前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成することを特徴とする無線中継装置。
  12. 請求項11の無線中継装置において、
    前記セル形成目標空域の高度は10[km]以下であることを特徴とする無線中継装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかの無線中継装置において、
    高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏に位置することを特徴とする無線中継装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかの無線中継装置において、
    前記無線中継局は、移動体通信網の基地局又はリピータであることを特徴とする無線中継装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれかの無線中継装置と、前記無線中継装置を遠隔的に制御する遠隔制御装置とを備えた通信システム。
  16. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備えた無線中継装置と、前記無線中継装置を遠隔的に制御する遠隔制御装置とを備えた通信システムであって、
    前記無線中継局は、自律制御又は外部からの制御により高度が100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される浮揚体に設けられ、
    前記浮揚体は、太陽光発電パネルが設けられた翼と、回転駆動源によって回転駆動可能なプロペラと、バッテリーとを備え、
    前記無線中継装置は、
    前記翼の前記太陽光発電パネルが設けられた面が太陽の方向に向くように前記浮揚体を傾けて所定の巡回飛行経路を飛行するように制御する飛行制御手段と、
    前記回転駆動源に電力を供給していないときに、前記プロペラから伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する回生エネルギー供給手段と、
    当該無線中継装置の発熱部の発熱で生じた温度差によって発電し、発電した電力を前記バッテリーに供給する温度差発電手段と、を更に備え、
    前記遠隔制御装置は、前記太陽光発電パネルで受光する光量、前記無線中継装置の高度、前記温度差、前記無線中継装置の周辺の気流、前記バッテリーの残量及び前記無線中継装置の消費電力量の少なくとも一つに基づいて、前記太陽光発電パネルと前記飛行制御手段と前記回生エネルギー供給手段と前記温度差発電手段とを遠隔的に制御することを特徴とする通信システム。
  17. 請求項16の通信システムにおいて、
    前記浮揚体は、発電用風車と、前記発電用風車から伝達された回転によって発電して前記バッテリーを充電する発電機と、を更に備えることを特徴とする通信システム。
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