JP6612282B2 - 通信システム、遠隔制御装置、及び、無線中継局を有する浮揚体を使用する方法 - Google Patents

通信システム、遠隔制御装置、及び、無線中継局を有する浮揚体を使用する方法 Download PDF

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Description

本発明は、高緯度地域に対応する第5世代通信の3次元化に関するものである。
従来、移動通信システムの通信規格である3GPPのLTE(Long Term Evolution)−Advanced(非特許文献1参照)を発展させたLTE−AdvancedProと呼ばれる通信規格が知られている(非特許文献2参照)。このLTE−AdvancedProでは、近年のIoT(Internet of Things)向けデバイスへの通信を提供するための仕様が策定された。更に、IoT向けデバイス等の多数の端末装置(「UE(ユーザ装置)」、「移動局」、「通信端末」ともいう。)への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代の移動通信が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
3GPP TS 36.300 V10.12.0(2014−12). 3GPP TS 36.300 V13.5.0(2016−09). G. Romano,「3GPP RAN progress on "5G"」,3GPP,2016.
上記第5世代移動通信等においてIoT向けデバイスを含む端末装置との間の無線通信の伝搬遅延が低く、広範囲の多数の端末と同時接続でき、高速通信可能で、単位面積あたりのシステム容量の大きい3次元化したネットワークをエリアにかかわらず長期間にわたって安定的に実現したいという課題がある。
本発明の一態様に係る通信システムは、端末装置との無線通信を中継する無線中継局を備える通信システムであって、前記無線中継局は、自律制御又は外部から制御により地面又は海面から100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される複数の浮揚体それぞれに設けられ、前記複数の浮揚体は、前記無線中継局に電力を供給する電源部を有する低緯度対応の浮揚体と、前記低緯度対応の浮揚体よりも高い給電力で前記無線中継局に電力を供給可能な電源部を有する高緯度対応の浮揚体と、を含み、前記浮揚体が前記浮揚空域に位置するとき、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元化セルを形成する。
前記通信システムにおいて、北回帰線又は南回帰線の周辺に位置する中緯度エリアでは、日照時間が異なる季節に応じて、前記低緯度対応の浮揚体と前記高緯度対応の浮揚体とを切り換えて用いてもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記低緯度対応の浮揚体の電源部は、太陽光発電部と、バッテリーとを備え、前記高緯度対応の浮揚体の電源部は、太陽光発電部と、バッテリーと、外部からエネルギービームを受けて電力を発生する遠隔エネルギービーム受電部とを備えてもよい。ここで、前記エネルギービームは、マイクロ波ビーム又はレーザビームであってもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記遠隔エネルギービーム受電部は、前記マイクロ波ビームを受けて直流電流に整流変換するレクテナ部と、前記レクテナ部から前記バッテリーに直流電流を出力する出力部と、を備えてもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記遠隔エネルギービーム受電部は、前記エネルギービームを受けるためのパイロット信号をアンテナを介してエネルギービーム送信元に送信する送信部と、前記パイロット信号の送信方向を制御するパイロット信号制御部と、を備えてもよい。
また、地上又は海上に設けられ、前記無線中継局を備えた浮揚体に前記エネルギービームを送信して給電する給電装置を備えてもよい。
また、前記通信システムにおいて、自律制御又は外部から制御により前記浮揚空域に位置するように制御され、前記無線中継局を備えた浮揚体に前記エネルギービームを送信して給電する給電用浮揚体を備えてもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記高緯度対応の浮揚体の電源部は、前記浮揚体を浮揚移動させるための駆動装置に電力を供給する動力系電源と、前記無線中継局に電力を供給する通信系電源と、前記バッテリーから前記動力系電源及び前記通信系電源それぞれに供給する電力を調整する電力供給調整部と、を有してもよい。前記電力供給調整部は、前記無線中継局で無線信号を中継する端末装置の数に基づいて、前記バッテリーから前記動力系電源及び前記通信系電源それぞれに供給する電力を調整してもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記セル形成目標空域の地面又は海面からの高度は10[km]以下であってもよく、また、前記セル形成目標空域の地面又は海面からの高度は50[m]以上1[km]以下であってもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記無線中継局を設けた浮揚体は、地面又は海面から11[km]以上及び50[km]以下の成層圏に位置してもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記無線中継局は、移動体通信網の基地局又はリピータであってもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記無線中継局は、エッジコンピューティング部を有してもよい。
また、通信システムにおいて、前記浮揚体は、前記無線中継局に供給する電力を発電する太陽光発電パネルが設けられた翼と前記翼に設けられた回転駆動可能なプロペラとを備えたソーラープレーン、又は、前記無線中継局に電力を供給するバッテリーを備えた飛行船であってもよい。
本発明によれば、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信の3次元化ネットワークを長期間にわたって安定的に実現することができる。
本発明の一実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図。 他の実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図。 実施形態の3次元化ネットワークを実現するHAPSの位置と各HAPSで形成するビームと3次元セルとの関係を示す説明図。 実施形態の通信システムに用いられるHAPSの一例を示す斜視図。 実施形態の通信システムに用いられるHAPSの他の例を示す側面図。 実施形態のHAPSの無線中継局の一構成例を示すブロック図。 実施形態のHAPSの無線中継局の他の構成例を示すブロック図。 実施形態のHAPSの無線中継局の更に他の構成例を示すブロック図。 季節に応じた通常HAPS及び高緯度対応HAPSの選択利用の一例を示す説明図。 実施形態の高緯度対応HAPSに対する遠隔エネルービーム給電の様子の一例を示す説明図。 実施形態の高緯度対応HAPSの遠隔エネルビーーム受電部の一構成例を示すブロック図。 実施形態のソーラ給電及び遠隔エネルービーム給電に対応可能な高緯度対応HAPSにおける給電制御系の一構成例を示すブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る通信システムは、多数の端末装置(「移動局」、「移動機」又は「ユーザ装置(UE)」ともいう。)への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代移動通信の3次元化ネットワークの実現に適する。
図1に示すように、通信システムは、複数の高高度プラットフォーム局(HAPS)10,20を備え、所定高度のセル形成目標空域40に、図中ハッチング領域で示すような3次元セル(3次元エリア)41,42を形成する。HAPS10,20は、自律制御又は外部から制御により地面又は海面から100[km]以下の高高度の浮揚空域(以下、単に「空域」ともいう。)50に浮遊して位置するように制御される浮揚体(例えば、ソーラープレーン、飛行船)に無線中継局が搭載されたものである。
HAPS10,20の位置する空域50は、例えば、高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏の空域である。HAPS10,20の位置する空域50は、気象条件が比較的安定している高度が15[km]以上及び25[km]以下の範囲の空域であってもよく、特に高度がほぼ20[km]の空域であってもよい。図中のHrsl及びHrsuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたHAPS10,20の位置する空域50の下端及び上端の相対的な高度を示している。
セル形成目標空域40は、本実施形態の通信システムにおける一又は複数のHAPSで3次元セルを形成する目標の空域である。セル形成目標空域40は、HAPS10,20が位置する空域50と従来のマクロセル基地局等の基地局90がカバーする地面近傍のセル形成領域との間に位置する、所定高度範囲(例えば、50[m]以上1000[m]以下の高度範囲)の空域である。図中のHcl及びHcuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたセル形成目標空域40の下端及び上端の相対的な高度を示している。
なお、本実施形態の3次元セルが形成されるセル形成目標空域40は、海、川又は湖の上空であってもよい。
HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、移動局である端末装置と無線通信するためのビーム100,200を地面に向けて形成する。端末装置は、遠隔操縦可能な小型のヘリコプターであるドローン60に組み込まれた通信端末モジュールでもよいし、飛行機65の中でユーザが使用するユーザ端末装置であってもよい。セル形成目標空域40においてビーム100,200が通過する領域が3次元セル41,42である。セル形成目標空域40において互いに隣り合う複数のビーム100,200は部分的に重なってもよい。
HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、地上又は海上に設置された中継局であるフィーダ局70を介して、移動通信網80のコアネットワークに接続されている。
HAPS10,20はそれぞれ、内部に組み込まれたコンピュータ等で構成された制御部が制御プログラムを実行することにより、自身の浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。例えば、HAPS10,20はそれぞれ、自身の現在位置情報(例えばGPS位置情報)、予め記憶した位置制御情報(例えば、飛行スケジュール情報)、周辺に位置する他のHAPSの位置情報などを取得し、それらの情報に基づいて浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。
また、HAPS10,20それぞれの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理は、移動通信網80の通信センター等に設けられた通信オペレータの遠隔制御装置85によって制御できるようにしてもよい。この場合、HAPS10,20は、遠隔制御装置85からの制御情報を受信できるように端末通信装置(例えば、移動通信モジュール)が組み込まれ、遠隔制御装置85から識別できるように端末識別情報(例えば、IPアドレス、電話番号など)が割り当てられるようにしてもよい。また、HAPS10,20はそれぞれ、自身又は周辺のHAPSの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理に関する情報を遠隔制御装置85等の所定の送信先に送信するようにしてもよい。
セル形成目標空域40では、HAPS10,20のビーム100,200が通過していない領域(3次元セル41,42が形成されない領域)が発生するおそれがある。この領域を補完するため、図1の構成例のように、地上側又は海上側から上方に向かって放射状のビーム300を形成して3次元セル43を形成してATG(Air To Ground)接続を行う基地局(以下「ATG局」という。)30を備えてもよい。
また、ATG局を用いずに、HAPS10,20の位置やビーム100,200の発散角(ビーム幅)等を調整することにより、HAPS10,20の無線中継局が、セル形成目標空域40に3次元セルがくまなく形成されるように、セル形成目標空域40の上端面の全体をカバーするビーム100,200を形成してもよい。
図2は、他の実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。図2の例では、3次元化ネットワークが形成される場所が、地面(GL)の起伏があって標高が変動している内陸部や山岳地帯の場合の例である。この場合、地面の標高にかかわらず、地面(GL)からのセル形成目標空域40の相対的な高度が一定に維持されるように、下方に位置する地面の標高(地形データ)に基づいてHAPS10の高度が制御される。例えば、標高が低い平野部ではHAPS10の高度を20[km]に制御し、平地よりも3000[m]ほど標高が高い山岳地帯ではHAPS10の高度を23[km]に制御する。これにより、平野部及び山岳地帯のいずれにおいても、地面から高さが一定のほぼ同じサイズの3次元セル41を形成することができ、セル形成目標空域40の上端面におけるビーム100のスポットの大きさも一定に維持することができる。また、HAPS10は、HAPS10の高度の制御に代えて又はその高度の制御に加えて、下方の地面起伏に応じて、ほぼ同じサイズの3次元セル41を形成するように、ビーム100の発散角(ビーム幅)やビームの方向を微調整(トラッキング)してもよい。
図3は、実施形態の3次元化ネットワークを実現するHAPS10,20の位置と各HAPS10,20で形成するビーム100,200と3次元セル41,42との関係を示す説明図である。HAPS10,20による3次元セル41,42の形成は、例えば以下のように制御される。
HAPS10(無線中継局)の高度をHrs1[m]とし、セル形成目標空域40の上端の高度をHcu[m]とすると、HAPS10とセル形成目標空域40の上端との高度差はΔH1=Hrs1−Hcu[m]である。HAPS10から鉛直方向の下方に向けて形成される円錐状のビーム100の発散角をθ1[rad]とすると、セル形成目標空域40の上端におけるビーム100の半径R1[m]は次式(1)で表される。
Figure 0006612282
また、HAPS20(無線中継局)の高度をHrs2[m]とすると、HAPS20とセル形成目標空域40の上端との高度差はΔH2=Hrs2−Hcu[m]である。HAPS20から鉛直方向の下方に向けて形成される円錐状のビーム200の発散角をθ2[rad]とすると、セル形成目標空域40の上端におけるビーム200の半径R2[m]は次式(2)で表される。
Figure 0006612282
HAPS10(無線中継局)とHAPS20(無線中継局)の水平方向の間隔をDrs[m]とすると、HAPS10,20のビーム100,200によってセル形成目標空域40の上端面の全体をカバーするための条件式は、次式(3)のようになる。
Figure 0006612282
ここで、HAPS10の高度Hrs1及びHAPS20の高度Hrsが同一高度(Hrs)であり、各ビームの発散角θ1、θ2が同一角度(θ)であると仮定すると、HAPS10,20のビーム100,200によってセル形成目標空域40の上端面の全体をカバーするための条件式は、次式(4)のようになる。
Figure 0006612282
上記式(3)又は式(4)を満たすように、各HAPS10,20の高度、ビーム100,200の発散角(ビーム幅)及びHAPS10,20の水平方向の間隔Drsの少なくとも一つを調整・制御することにより、HAPS10,20のビーム100,200によってセル形成目標空域40の上端面の全体をカバーすることができる。
なお、HAPS10,20のビーム100,200それぞれの中心線の向きが鉛直方向から傾いている場合は、その傾きの角度を考慮して上記条件式(3)及び(4)を導出して設定すればよい。
また、HAPS10,20の無線中継局と端末装置との間で無線信号(電波)を所定強度で受信できる最大到達可能距離は有限(例えば100[km])である。その最大到達可能距離をLmax[m]とし、セル形成目標空域40の下端の高度をHcl[m]すると、HAPS10,20それぞれとセル形成目標空域40の下端に位置する端末装置とが互いに通信することができる条件式は、次式(5)及び(6)で表される。
Figure 0006612282
Figure 0006612282
ここで、HAPS10の高度Hrs1及びHAPS20の高度Hrsが同一高度(Hrs)であり、各ビームの発散角θ1、θ2が同一角度(θ)であると仮定すると、HAPS10,20それぞれとセル形成目標空域40の下端に位置する端末装置とが互いに通信することができる条件式は、次式(7)のようになる。
Figure 0006612282
上記式(5),(6)又は式(7)を満たすように、各HAPS10,20の高度及びビーム100,200の発散角(ビーム幅)の少なくとも一つを調整・制御することにより、HAPS10,20それぞれとセル形成目標空域40の下端に位置する端末装置とが確実に通信することができる。
なお、上記HAPS10,20で形成する3次元セルは、地上又は海上に位置する端末装置との間でも通信できるよう地面又は海面に達するように形成してもよい。
図4は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS10の一例を示す斜視図である。図4のHAPS10はソーラープレーンタイプのHAPSである。上面に太陽光発電機能を有する太陽光発電部としてのソーラパネル102が設けられ長手方向の両端部側が上方にった主翼部101と、主翼部101の短手方向の一端縁部にバス動力系の推進装置としての複数のモータ駆動のプロペラ103とを備える。主翼部101の下面の長手方向の2箇所には、板状の連結部104を介して、ミッション機器が収容される複数の機器収容部としてのポッド105が連結されている。各ポッド105の内部には、ミッション機器としての無線中継局110と、バッテリー106とが収容されている。また、各ポッド105の下面側には離発着時に使用される車輪107が設けられている。ソーラパネル102で発電された電力はバッテリー106に蓄電され、バッテリー106から供給される電力により、プロペラ103のモータが回転駆動され、無線中継局110による無線中継処理が実行される。
ソーラープレーンタイプのHAPS10は、例えば旋回飛行を行ったり8の字飛行を行ったりすることにより揚力で浮揚し、所定の高度で水平方向の所定の範囲に滞在するように浮揚することができる。なお、ソーラープレーンタイプのHAPS10は、プロペラ103が回転駆動されていないときは、グライダーのように飛ぶこともできる。例えば、昼間などのソーラパネル102の発電によってバッテリー106の電力が余っているときに高い位置に上昇し、夜間などのソーラパネル102で発電できないときにバッテリー106からモータへの給電を停止してグライダーのように飛ぶことができる。
図5は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS20の他の例を示す斜視図である。図のHAPS20は、無人飛行船タイプのHAPSであり、ペイロードが大きいため大容量のバッテリーを搭載することができる。HAPS20は、浮力で浮揚するためのヘリウムガス等の気体が充填された飛行船本体201と、バス動力系の推進装置としてのモータ駆動のプロペラ202と、ミッション機器が収容される機器収容部203とを備える。機器収容部203の内部には、無線中継局210とバッテリー204とが収容されている。バッテリー204から供給される電力により、プロペラ202のモータが回転駆動され、無線中継局210による無線中継処理が実行される。
なお、飛行船本体201の上面に、太陽光発電機能を有するソーラパネルを設け、ソーラパネルで発電された電力をバッテリー204に蓄電するようにしてもよい。
図6は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の一構成例を示すブロック図である。図6の無線中継局110,210はリピータータイプの無線中継局の例である。無線中継局110,210はそれぞれ、3Dセル(3次元セル)形成アンテナ部111と送受信部112とフィード用アンテナ部113と送受信部114とリピーター部115と監視制御部116と電源部117とを備える。
3Dセル形成アンテナ部111は、セル形成目標空域40に向けて放射状のビーム100,200を形成するアンテナを有し、端末装置と通信可能な3次元セル41,42を形成する。送受信部112は、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、3Dセル形成アンテナ部111を介して、3次元セル41,42に在圏する端末装置に無線信号を送信したり端末装置から無線信号を受信したりする。
フィード用アンテナ部113は、地上又は海上のフィーダ局70と無線通信するための指向性アンテナを有する。送受信部114は、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、3Dセル形成アンテナ部111を介して、フィーダ局70に無線信号を送信したりフィーダ局70から無線信号を受信したりする。
リピーター部115は、端末装置との間で送受信される送受信部112の信号と、フィーダ局70との間で送受信される送受信部114の信号とを中継する。リピーター部115は、周波数変換機能を有してもよい。
監視制御部116は、例えばCPU及びメモリ等で構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20内の各部の動作処理状況を監視したり各部を制御したりする。電源部117は、バッテリー106,204から出力された電力をHAPS10,20内の各部に供給する。電源部117は、太陽光発電パネル等で発電した電力や外部から給電された電力をバッテリー106,204に蓄電させる機能を有してもよい。
図7は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の他の構成例を示すブロック図である。図7の無線中継局110,210は基地局タイプの無線中継局の例である。なお、図7において、図6と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図7の無線中継局110,210はそれぞれ、モデム部118を更に備え、リピーター部115の代わりに基地局処理部119を備える。
モデム部118は、例えば、フィーダ局70からフィード用アンテナ部113及び送受信部114を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、基地局処理部119側に出力するデータ信号を生成する。また、モデム部118は、基地局処理部119側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、フィード用アンテナ部113及び送受信部114を介してフィーダ局70に送信する送信信号を生成する。
基地局処理部119は、例えば、LTE/LTE−Advancedの標準規格に準拠した方式に基づいてベースバンド処理を行うe−NodeBとしての機能を有する。基地局処理部119は、第5世代等の将来の移動通信の標準規格に準拠する方式で処理するものであってもよい。
基地局処理部119は、例えば、LTE/LTE−Advancedの標準規格に準拠した方式に基づいてベースバンド処理を行うe−NodeBとしての機能を有する。基地局処理部119は、第5世代等の将来の移動通信の標準規格に準拠する方式で処理するものであってもよい。基地局処理部119は、例えば、3次元セル41,42に在圏する端末装置から3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、モデム部118側に出力するデータ信号を生成する。また、基地局処理部119は、モデム部118側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して3次元セル41,42の端末装置に送信する送信信号を生成する。
図8は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の更に他の構成例を示すブロック図である。図8の無線中継局110,210はエッジコンピューティング機能を有する高機能の基地局タイプの無線中継局の例である。なお、図8において、図6、7と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図8の無線中継局110,210はそれぞれ、図7の構成要素に加えてエッジコンピューティング部120を更に備える。
エッジコンピューティング部120は、例えば小型のコンピュータで構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20の無線中継局110,210における無線中継などに関する各種の情報処理を実行することができる。
例えば、エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する端末装置から受信したデータ信号に基づいて、そのデータ信号の送信先を判定し、その判定結果に基づいて通信の中継先を切り換える処理を実行する。より具体的には、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42に在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡さずに、基地局処理部119に戻して自身の3次元セル41,42に在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。一方、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42以外の他のセルに在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡してフィーダ局70に送信し、移動通信網80を介して送信先の他のセルに在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。
エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置から受信した情報を分析する処理を実行してもよい。この分析結果は3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置に送信したり移動通信網80のサーバなどに送信したりしてもよい。
無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信の上りリンク及び下りリンクの複信方式は、特定の方式に限定されず、例えば、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)方式でもよいし、周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)方式でもよい。また、無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信のアクセス方式は、特定の方式に限定されず、例えば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式、TDMA(Time Division Multiple Access)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、又は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)であってもよい。また、上記無線通信には、ダイバーシティ・コーディング、送信ビームフォーミング、空間分割多重化(SDM:Spatial Division Multiplexing)等の機能を有し、送受信両方で複数のアンテナを同時に利用することにより、単位周波数当たりの伝送容量を増やすことができるMIMO(多入力多出力:Multi−Input and Multi−Output)技術を用いてもよい。また、上記MIMO技術は、1つの基地局が1つの端末装置と同一時刻・同一周波数で複数の信号を送信するSU−MIMO(Single−User MIMO)技術でもよいし、1つの基地局が複数の異なる通信端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信又は複数の異なる基地局が1つの端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信するMU−MIMO(Multi−User MIMO)技術であってもよい。
次に、高緯度の地域での使用に適した高緯度対応HAPSについて説明する。
図9は、季節に応じた通常HAPS及び高緯度対応HAPSの選択利用の一例を示す説明図である。図9の高緯度地域55N,55Sでは、低緯度地域55Cよりも日照時間が短く気流が強いため給電力を高めた高緯度対応HAPSを用い、赤道直下地域を含む低緯度地域55Lでは低緯度対応の通常HAPS(例えば前述の図4のHAPS)を用いてもよい。
また、高緯度地域55N,55Sと低緯度地域55Lとの境界線A,Bは季節によって変動するので、その境界線が変動する北回帰線周辺及び南回帰線周辺の中間緯度地域55MA,55MB(A−A’間の地域及びB−B’間の地域)では利用するHAPSを季節に応じて切り換えてもよい。例えば、夏の場合は境界線がA,Bの位置に移動するので、A−A’間の中間緯度地域55MAで通常HAPSを利用し、B−B’間の中間緯度地域55MBで高緯度対応HAPSを利用する。一方、冬の場合は境界線がA’,B’の位置に移動するので、A−A’間の中間緯度地域55MAで高緯度対応HAPSを利用し、B−B’間の中間緯度地域55MBで通常HAPSを利用する。
図10は、高緯度対応HAPS(ソーラープレーンタイプ)11に対する遠隔エネルビービーム給電の様子の一例を示す説明図である。図10中のHAPS10において、図1と共通する構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図10において、高緯度対応HAPS11は、主翼部101の長手方向の両端部側それぞれに受電用ポッド108を備えている。受電用ポッド108の内部には、遠隔エネルギービーム受電部としてのマイクロ波受電部130とバッテリー106とが収容されている。マイクロ波受電部130は、地上又は海上の給電装置としてのマイクロ波給電局75又は空中の給電装置としての給電用飛行船25から送信された高出力の給電用マイクロ波ビーム750又は250を受けて電力に変換して出力する。マイクロ波受電部130から出力された電力は、バッテリー106に蓄電される。
給電用飛行船25は、例えば、気流にまかせてドリフトし、静止中のHAPSに順次、給電用マイクロ波ビームを送信して給電する。
図11は、高緯度対応HAPS11のマイクロ波受電部130の一構成例を示すブロック図である。図11において、マイクロ波受電部130は、レクテナ部131とレクテナ制御部132と出力装置133とパイロット信号送信アンテナ部134とビーム方向制御部135とを備える。レクテナ部131は、地上又は海上のマイクロ波給電局75又は給電用飛行船25から送信された高出力の給電用マイクロ波ビーム750又は250を受けて整流する。レクテナ制御部132は、レクテナ部131による給電用マイクロ波ビームの受電処理及び整流処理を制御する。出力装置133は、レクテナ部131から出力される整流後の電力をバッテリー106に出力する。パイロット信号送信アンテナ部134は、給電用マイクロ波ビーム750又は250の受電に先立って、給電用マイクロ波ビームを案内するレーザビーム等からなるパイロット信号のビームを、マイクロ波給電局75又は給電用飛行船25に向けて送信する。ビーム方向制御部135は、パイロット信号のビームの方向を制御する。
なお、図10及び図11の遠隔エネルギービーム給電では、エネルギービームとしてマイクロ波ビームを用いた場合について説明したが、レーザビームなどの他のエネルビービームを用いてもよい。
図12は、ソーラ給電及び遠隔エネルビービーム給電に対応可能な高緯度対応HAPS11における給電制御系(エネルギー・マネージメント・システム)140の一構成例を示すブロック図である。高緯度対応HAPS11の給電制御系140は、バス動力系電源141とミッション系電源142と電力供給調整装置143と制御部144とを備える。バス動力系電源141は、モータ駆動のプロペラ103等のバス動力系に電力を供給し、ミッション系電源142は無線中継局110等の通信設備(ミッション系)に電力を供給する。電力供給調整装置143は、バッテリー106から出力される電力について、バス動力系電源141及びミッション系電源142それぞれへ供給する電力を調整する。制御部144は、バッテリー106からの電力の出力と、電力供給調整装置143による電力供給の調整と、バス動力系電源141及びミッション系電源142それぞれからの電力の出力とを制御する。
図12の給電制御系(エネルギー・マネージメント・システム)140における制御は、次のように状況に応じたアルゴリズムにより効率的なエネルギーマネジメントを行うように実行する。例えば、バッテリー106に蓄電された電力を、制御部144からの指示により、電力供給調整装置143にて、バス動力系へ供給する電力とミッション系へ供給する電力のバランスを状況に応じて調整変更する。また、高緯度対応HAPS11で形成する3次元セル内にアクティブユーザ数(端末装置の数)が少ない場合は、ミッション系からバス動力系への給電量を融通して高緯度対応HAPS11の高度を上げて位置エネルギーとして蓄えるように制御してもよい。また、ミッション系が電力を必要とする場合には、バス動力系への供給量を減らし、高緯度対応HAPS11の飛行モードを位置エネルギーを利用したグライダーモードに移行するように制御してもよい。
以上、本実施形態によれば、従来の地上の基地局90とは異なり、地面又は海面の所定高度範囲(例えば、50[m]以上1000[m]以下の高度範囲)のセル形成目標空域40に広域の3次元セル41,42を形成し、その3次元セル41,42に在圏する複数の端末装置と移動通信網80との通信を中継することができる。しかも、上記3次元セル41,42を形成するHAPS10,20は、人工衛星よりも低い高度(例えば成層圏の高度)に位置するので、3次元セル41,42に在圏する端末装置と移動通信網80との間の無線通信における伝搬遅延が、人工衛星を介した衛星通信の場合よりも小さい。このように3次元セル41,42を形成できるとともに無線通信の伝搬遅延が低いので、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信の3次元化ネットワークを実現することができる。
特に、本実施形態によれば、高緯度対応HAPS11を用いることにより、高緯度地域においても、無線通信の伝搬遅延が低い第5世代移動通信の3次元化ネットワークを長期間にわたって安定的に実現することができる。
なお、本明細書で説明された処理工程並びに無線中継局、フィーダ局、遠隔制御装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)及び基地局における基地局装置の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、無線中継局、フィーダ局、基地局装置、無線中継装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)、遠隔制御装置、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
10 HAPS(ソーラープレーンタイプ)、通常HAPS
11 高緯度対応HAPS(ソーラープレーンタイプ)
20 HAPS(飛行船タイプ)
25 給電用飛行船
30 ATG局
40 セル形成目標空域
41,42,43 3次元セル
50 HAPSが位置する空域
60 ドローン
65 飛行機
70 フィーダ局
75 マイクロ波給電局
80 移動通信網
85 遠隔制御装置
100,200,300 ビーム
101 主翼部
102 太陽光発電パネル
103 プロペラ
104 連結部
105 ポッド
106 バッテリー
107 車輪
108 受電用ポッド
110,210 無線中継局
111 3次元(3D)セル形成アンテナ部
112 送受信部
113 フィード用アンテナ部
114 送受信部
115 リピーター部
116 監視制御部
117 電源部
118 モデム部
119 基地局処理部
120 エッジコンピューティング部
130 遠隔エネルギービーム受電部
131 レクテナ部
132 レクテナ制御部
133 出力装置
134 パイロット信号送信アンテナ部
135 ビーム方向制御部
140 給電制御系
141 バス動力系電源
142 ミッション系電源
143 電力供給調整装置
144 制御部
201 飛行船本体
202 プロペラ
203 機器収容部
204 バッテリー
205 マイクロ波ビーム送電部
250,750 給電用マイクロ波ビーム

Claims (21)

  1. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局と太陽光発電パネルと前記太陽光発電パネルで発電された電力で充電可能なバッテリーとを有する浮揚体を備える通信システムであって、
    前記無線中継局は、自律制御又は外部からの制御により地面又は海面から100[km]以下の浮揚空域に位置するように制御される複数の浮揚体それぞれに設けられ、
    前記複数の浮揚体は、
    前記バッテリーから前記無線中継局に電力を供給する電源部を有する低緯度対応の浮揚体と、
    前記低緯度対応の浮揚体よりも高い給電力で前記バッテリーから前記無線中継局に電力を供給可能な電源部を有する高緯度対応の浮揚体と、を含み、
    中緯度エリアでは、日照時間が異なる季節に応じて、前記低緯度対応の浮揚体と前記高緯度対応の浮揚体とを切り換えて用いられ、
    前記浮揚体の電源部は、
    前記浮揚体を浮揚移動させるための駆動装置に電力を供給する動力系電源と、
    前記無線中継局に電力を供給する通信系電源と、
    前記バッテリーから前記動力系電源及び前記通信系電源それぞれに供給する電力を調整する電力供給調整部と、を有し、
    前記高緯度対応の浮揚体に有する前記電力供給調整部は、
    前記高緯度対応の浮揚体の無線中継局で無線信号を中継する端末装置の数に基づいて、前記バッテリーから前記通信系電源への給電量を融通して前記動力系電源への給電量を増やすことにより前記高緯度対応の浮揚体の高度を上げて位置エネルギーとして蓄える制御と、
    前記通信系電源が電力を必要とする場合に、前記動力系電源への給電量を減らし前記高緯度対応の浮揚体の飛行モードを前記位置エネルギーを利用したグライダーモードに移行する制御と、を行うことを特徴とする通信システム。
  2. 請求項1の通信システムにおいて、
    前記浮揚体が前記浮揚空域に位置するとき、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元化セルを形成することを特徴とする通信システム。
  3. 請求項1の通信システムにおいて、
    前記浮揚体が前記浮揚空域に位置するとき、前記無線中継局は、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成し、
    前記複数の無線中継局はそれぞれ、前記端末装置と無線通信するためのビームを地面又は海面に向けて形成し、
    前記セル形成目標空域において互いに隣り合う複数のビームが部分的に重なり、前記複数の無線中継局のビームが前記セル形成目標空域の上端面の全体をカバーするように、前記複数の浮揚体の浮揚体間の距離、各浮揚体の高度、及び、各浮揚体の無線通信局を通る仮想鉛直線に対する前記ビームの外縁の角度の少なくとも一つを制御する制御手段を備え、
    前記複数の浮揚体は第1浮揚体と第2浮揚体とを含み、
    第1浮揚体の無線中継局のビームは円錐状に形成され、そのビームの発散角をθ1[rad]とし、第2浮揚体の無線中継局のビームは円錐状に形成され、そのビームの発散角をθ2[rad]とし、第1浮揚体の無線中継局及び第2浮揚体の無線中継局それぞれの高度をHrs1[m]及びHrs2[m]とし、第1浮揚体の無線中継局及び第2浮揚体の無線中継局の水平方向の間隔をDrs[m]とし、前記セル形成目標空域の上端の高度をHcu[m]としたとき、次式(3)を満たすことを特徴とする通信システム。
    Figure 0006612282
  4. 請求項3の通信システムにおいて、
    第1浮揚体の無線中継局及び第2浮揚体の無線中継局それぞれの高度をHrs1[m]及びHrs2[m]とし、前記セル形成目標空域の下端の高度をHcl[m]とし、第1浮揚体及び第2浮揚体それぞれの無線中継局と前記端末装置との間の無線信号の最大到達可能距離をLmax[m]とし、次式(4)及び(5)を満たすことを特徴とする通信システム。
    Figure 0006612282

    Figure 0006612282
  5. 請求項1乃至4のいずれかの通信システムにおいて、
    前記浮揚体の電源部は、外部からエネルギービームを受けて電力を発生する遠隔エネルギービーム受電部を備えることを特徴とする通信システム。
  6. 請求項5の通信システムにおいて、
    前記エネルギービームは、マイクロ波ビーム又はレーザビームであることを特徴とする通信システム。
  7. 請求項5又は6の通信システムにおいて、
    前記遠隔エネルギービーム受電部は、前記エネルギービームを受けて直流電流に整流変換するレクテナ部と、前記レクテナ部から直流電流を出力する出力部と、を備えることを特徴とする通信システム。
  8. 請求項5乃至7のいずれかの通信システムにおいて、
    前記遠隔エネルギービーム受電部は、前記エネルギービームを受けるためのパイロット信号をアンテナを介してエネルギービーム送信元に送信する送信部と、前記パイロット信号の送信方向を制御するパイロット信号制御部と、を備えることを特徴とする通信システム。
  9. 請求項5乃至8のいずれかの通信システムにおいて、
    地上又は海上に設けられ、前記無線中継局を備えた浮揚体に前記エネルギービームを送信して給電する給電装置を備えることを特徴とする通信システム。
  10. 請求項5乃至9のいずれかの通信システムにおいて、
    自律制御又は外部からの制御により前記浮揚空域に位置するように制御され、前記無線中継局を備えた浮揚体に前記エネルギービームを送信して給電する給電用浮揚体を備えることを特徴とする通信システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの通信システムにおいて、
    前記無線中継局がセルを形成するセル形成目標空域の地面又は海面からの高度は10[km]以下であることを特徴とする通信システム。
  12. 請求項11の通信システムにおいて、
    前記セル形成目標空域の地面又は海面からの高度は50[m]以上1[km]以下であることを特徴とする通信システム。
  13. 請求項1乃至12のいずれかの通信システムにおいて、
    前記無線中継局を設けた浮揚体は、地面又は海面から11[km]以上及び50[km]以下の成層圏に位置することを特徴とする通信システム。
  14. 請求項1乃至13のいずれかの通信システムにおいて、
    前記無線中継局は、移動体通信網の基地局処理部及びリピーター部の少なくとも一つを備えることを特徴とする通信システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれかの通信システムにおいて、
    前記無線中継局は、エッジコンピューティング部を有することを特徴とする通信システム。
  16. 請求項15の通信システムにおいて、
    前記エッジコンピューティング部は、前記無線中継局が形成するセルに在圏する端末装置から受信したデータ信号に基づいて、そのデータ信号の送信先を判定し、その判定の結果に基づいて通信の中継先を切り換える処理を実行することを特徴とする通信システム。
  17. 請求項16の通信システムにおいて、
    前記エッジコンピューティング部は、
    前記データ信号の送信先が自身のセルに在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号を前記エッジコンピューティング部で折り返して自身のセルに在圏する送信先の端末装置に送信し、
    前記データ信号の送信先が自身のセル以外の他のセルに在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をフィーダ局に送信し、移動通信網を介して送信先の他のセルに在圏する送信先の端末装置に送信することを特徴とする通信システム。
  18. 請求項15の通信システムにおいて、
    前記エッジコンピューティング部は、前記無線中継局が形成するセルに在圏する複数の端末装置から受信した情報を分析し、その分析の結果を前記端末装置若しくはサーバに送信する処理を実行することを特徴とする通信システム。
  19. 請求項1乃至18のいずれかの通信システムにおいて、
    前記浮揚体は、前記無線中継局に供給する電力を発電する太陽光発電パネルが設けられた翼と前記翼に設けられた回転駆動可能なプロペラとを備えたソーラープレーン、又は、前記無線中継局に電力を供給するバッテリーを備えた飛行船であることを特徴とする通信システム。
  20. 請求項1乃至19のいずれかの通信システムにおける前記浮揚体及び前記無線中継局の少なくとも一方を遠隔的に制御する遠隔制御装置であって、
    中緯度エリアでは、日照時間が異なる季節に応じて、前記低緯度対応の浮揚体と前記高緯度対応の浮揚体とを切り換えるように制御し、
    前記高緯度対応の浮揚体の無線中継局で無線信号を中継する端末装置の数に基づいて、前記バッテリーから前記通信系電源への給電量を融通して前記動力系電源への給電量を増やすことにより前記高緯度対応の浮揚体の高度を上げて位置エネルギーとして蓄える制御と、前記動力系電源への給電量を減らし前記高緯度対応の浮揚体の飛行モードを前記位置エネルギーを利用したグライダーモードに移行する制御とを行うことを特徴とする遠隔制御装置。
  21. 端末装置との無線通信を中継する無線中継局と太陽光発電パネルと前記太陽光発電パネルで発電された電力で充電可能なバッテリーとを有する浮揚体を使用する方法であって、
    通信オペレータ遠隔制御装置からの制御により、高度が100[km]以下の浮揚空域に前記浮揚体を位置させることと、
    前記通信オペレータ遠隔制御装置からの制御により、前記無線中継局に電力を供給する電源部を有する低緯度対応の浮揚体を、低緯度エリアに位置させることと、
    前記通信オペレータ前記遠隔制御装置からの制御により、前記低緯度対応の浮揚体よりも高い給電力で前記無線中継局に電力を供給可能な電源部を有する高緯度対応の浮揚体を、高緯度エリアに位置させることと、
    前記通信オペレータ遠隔制御装置からの制御により、前記低緯度対応の浮揚体と前記高緯度対応の浮揚体とを、中緯度エリアでは、日照時間が異なる季節に応じて切り換えて用いることと、
    前記通信オペレータ遠隔制御装置からの制御により、前記高緯度対応の浮揚体の無線中継局で無線信号を中継する端末装置の数に基づいて、前記バッテリーから前記通信系電源への給電量を融通して前記動力系電源への給電量を増やすことにより前記高緯度対応の浮揚体の高度を上げて位置エネルギーとして蓄える制御と、前記通信系電源が電力を必要とする場合に、前記動力系電源への給電量を減らし前記高緯度対応の浮揚体の飛行モードを前記位置エネルギーを利用したグライダーモードに移行させる制御とを行うことと、
    を含むことを特徴とする方法。
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