JP6579556B2 - 熱接着性繊維及びコーティング用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
繊維本体と、
上記繊維本体の表面を被覆し且つエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種のエチレン系共重合体100質量部及び融点が40〜150℃であるワックス1〜96質量部を含む外層とを有することを特徴とする。
熱接着性繊維は、繊維本体を有している。繊維本体としては、短繊維であっても長繊維であってもよいが、繊維本体と外層との剥離防止性、及び、熱接着性繊維の優れた滑り性の効果を効果的に発現することができるので、長繊維が好ましい。
熱接着性繊維は、繊維本体の表面(周面)を被覆している外層を有している。外層は、繊維本体の周面を好ましくは全面的に被覆し、繊維本体に熱接着性を付与している。
外層は、粘着付与剤を含有していてもよい。粘着付与剤としては、ロジン系粘着付与剤、石油樹脂系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、フェノール系粘着付与剤、スチレン系粘着付与剤、エポキシ系粘着付与剤、クマロン−インデン系粘着付与剤、ポリアミド粘着付与剤、エラストマー系粘着付与剤、ナフテンオイル系粘着付与剤、及びケトン系粘着付与剤などが挙げられる。粘着付与剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。粘着付与剤は、一部又は完全に水素添加(水添)されていてもよい。
外層は、酸化防止剤を含有していてもよい。酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ぺンチルフェニル)]アクリレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。酸化防止剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
外層は、紫外線吸収剤を含有していてもよい。紫外線吸収剤としては、特に限定されず、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。紫外線吸収剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
外層は、充填剤を含有していてもよい。充填剤としては、特に限定されず、例えば、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉などが挙げられる。充填剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
熱接着性繊維において、外層の厚みは10μm以上が好ましく、10〜1000μmがより好ましく、30〜300μmがより好ましく、50〜200μmが特に好ましい。外層の厚みが10μm以上であると、繊維本体と外層との接着一体化が強固となり、繊維本体と外層との剥離をより効果的に抑制することができ、基材に対する熱接着性繊維の接着性が向上する。外層の厚みが1000μm以下であると、繊維本体と外層との接着一体化が強固となり、繊維本体と外層との剥離をより効果的に抑制することができ、基材に対する熱接着性繊維の接着性が向上する。更に、熱接着性繊維の糸としての柔軟性が向上する。なお、外層の厚みとは、繊維本体の径方向における外層の厚みをいう
・マルチフィラメント(ポリエチレンテレフタレート、モノフィラメントの平均繊維径:20μm、マルチフィラメント(繊維本体全体)の平均繊維径:124μm)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンケミカル社製 商品名「エバフレックスEV550」、酢酸ビニル成分の含有量:14質量%、メルトフローレイト:15g/10分、軟化点:89℃)
・エチレン−1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製 製品名「アフィニティGA1900」、1−オクテン成分の含有量:35〜37モル%、メルトフローレイト:1000g/10分、軟化点:68℃)
・エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(住友化学社製 商品名「アクリフトC M5021」、メタクリル酸メチル成分の含有量:28質量%、メルトフローレイト:450g/10分、軟化点:90℃)
・フィッシャートロプシュワックス(サゾール社製 商品名「サゾールワックスH1」、融点:105℃)
・マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋社製 商品名「HI−MIC 1080」、融点:83℃)
・パラフィンワックス(日本精蝋社製 商品名「パラフィンワックス155」、融点:68℃)
・ポリエチレンワックス(三井化学社製 商品名「ハイワックスNL−100」、融点:103℃)
・石油樹脂系粘着付与樹脂(JXTGエネルギー社製 商品名「T−REZ HB103」、軟化点:103℃)
・フェノール樹脂系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製 商品名「タマノル521」、軟化点:108℃)
・テルペン樹脂系粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製 商品名「YSポリエスターT−100」、軟化点:100℃)
・ロジン系樹脂系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製 商品名「エステルガム105」、軟化点:105℃)
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ワックス及び粘着付与剤を表1に示した所定量ずつ押出機に供給して110℃にて溶融混練してコーティング用樹脂組成物とした。
基材として、エチレン−酢酸ビニル共重合体繊維(EVA繊維)から形成されたシート、及び、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)から形成されたシートを用意した。一本の熱接着性繊維をその外層の表面が130℃となるように加熱した。
A・・・熱接着性繊維の外層がその厚み方向の途中から破壊されていた
B・・・熱接着性繊維の外層と基材との界面から剥離していた。
熱接着性繊維の外層を構成しているコーティング用樹脂組成物から構成された厚み0.5mmのシートを用意した。
熱接着性繊維を切断して長さ10cmの試験糸を50本作製した。第1ステンレス板に両面テープを貼った。両面テープ上に、上記50本の試験糸を互いに重ならないように並べて固定した。第1ステンレス板の試験糸の配設面上に、質量1kgの第2ステンレス板を載置した。プッシュプルゲージ(イマダ社製のフォースゲージ)で第2ステンレス板を試験糸の長さ方向に押し、第2ステンレス板が動き出したときの荷重を測定した。
熱接着性繊維を切断して長さ10cmの試験糸を作製した。得られた試験糸の両端を手で把持し、試験糸を半円形となるように湾曲させて10秒間に亘って保持した。次に、試験糸を元の状態に復帰させた後、試験糸の外層に割れが生じているか否かを目視観察した。実施例2の熱接着性繊維は、柔軟性に欠けており、糸としての特性を有していなかった。
Claims (4)
- 繊維本体と、
上記繊維本体の表面を被覆し且つエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種のエチレン系共重合体100質量部、融点が40〜150℃であるワックス1〜96質量部及び粘着付与剤5〜30質量部を含む外層とを有することを特徴とする熱接着性繊維。 - ワックスが、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、蜜蝋、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、フィッシャートロプシュワックス及びポリエチレンワックスからなる群から選ばれた少なくとも一種のワックスを含有することを特徴とする請求項1に記載の熱接着性繊維。
- 粘着付与剤が、石油樹脂系粘着付与樹脂、フェノール樹脂系粘着付与樹脂、テルペン樹脂系粘着付与樹脂及びロジン系樹脂系粘着付与樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の粘着付与樹剤を含有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱接着性繊維。
- 繊維本体の表面を被覆するコーティング用樹脂組成物であって、エチレン系共重合体100質量部、融点が40〜150℃であるワックス1〜96質量部及び粘着付与剤5〜30質量部を含むことを特徴とするコーティング用樹脂組成物。
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